JP2536548Y2 - 射出成形用金型 - Google Patents

射出成形用金型

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JP2536548Y2
JP2536548Y2 JP7991092U JP7991092U JP2536548Y2 JP 2536548 Y2 JP2536548 Y2 JP 2536548Y2 JP 7991092 U JP7991092 U JP 7991092U JP 7991092 U JP7991092 U JP 7991092U JP 2536548 Y2 JP2536548 Y2 JP 2536548Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、表裏に貫通する所要長
さの長尺開口を長さ方向の少なくとも一側に側位部分を
残して有し、又両側に長尺開口に連通した連通開口を備
えて、長尺開口の開口側を横断させて端部を長尺開口の
長さ方向の少なくとも一側に残した側位部分に載架した
架設部分を有する成形品を射出成形するに際して、一対
の金型を型閉めしたときに、これら一対の金型の間に形
成される成形品のキャビティの架設部分に対応する部分
にも、溶融状態の原料樹脂が充分に充填されて、特にこ
の部分に成形不良が生じることを少なくした射出成形用
金型に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、本考案者らは、歯ブラシにお
いて、把持感に優れ、しかも見栄えが良く、商品価値を
向上させることができる歯ブラシ本体の態様について、
鋭意検討を重ねてきたが、今度、歯ブラシ本体に好適な
態様に想い至った。
【0003】このような商品価値を向上させる歯ブラシ
本体は、具体的には図6にそのハンドル部に対応する部
分の一部を示すように形成されたものである。この歯ブ
ラシ本体は、図中実線状態で1として示す従来と同様な
合成樹脂素材から、図示しない植毛部と首部、更に、例
えば図示したように植毛側に文字、又は他の数字、記
号、模様等の形状に形成した表示対象をそれの長さ方向
に並べて凸設させたハンドル部に対応する部分を一体連
成して成形した第1成形品に対して、図中一点鎖線状態
で2として示す前述した合成樹脂素材と異なる色を有し
た軟質素材からこれのハンドル部に対応する部分の植毛
側並びに植毛と反対側に植毛側に凸設させた表示対象の
表面を露出させて第2成形品を成形した複合成形品から
構成されている。
【0004】そして、第1成形品1のハンドル部に対応
する部分の幅方向中央の長さ方向には図中上側の植毛側
並びに図中下側の植毛と反対側の双方の間に貫通する所
要長さの長尺開口10…が直列に貫設されるとともに、こ
れの植毛側並びに植毛と反対側にはそれぞれ外周部分を
凸条11、12に残して長尺開口10…を通じて連通する段部
13、14が凹設され、更に、例えば植毛側の段部13の長尺
開口10…を有する部分には両側、又場合によっては内部
に長尺開口10…に連通する連通開口15…を形成して、長
尺開口10…の植毛側に向く開口側を横断させて両端部を
長尺開口10…両側側位の段部13、13部分に載架した文
字、又は他の数字、記号、模様等の形状に形成した表示
対象となる架設部分16…をそれの長さ方向に並べて凸設
させている。因みに、表示対象となる架設部分16の一辺
の長さa又は幅a′は3〜5mm程度、厚みbは0.5
〜2mm程度、又それの構成各部の幅cは0.5〜1m
m程度にそれぞれ形成される。一方、第1成形品1の幅
fは8〜12mm程度、厚みgは5〜8mm程度、又長尺
開口10の開口幅hは2〜4mm程度にそれぞれ形成され
る。
【0005】次に、図7には第1成形品1を射出成形す
る第1射出成形用金型の概略を示している。この第1射
出成形用金型は、一般的な射出成形用金型と同様、一対
の金型20、21から構成されるとともに、一対の金型20、
21を型閉めしたときに、これら一対の金型20、21の間に
第1成形品1のキャビティ22が形成され、又キャビティ
22にのぞませて金型の一方20から先端面が平坦な長尺開
口10…を成形する長尺コアに形成された長尺凸部23を長
さ方向の両側に段部13、13部分を含む側位部分を成形す
る開放部24、24を残して凸設させるとともに、同じくキ
ャビティ22にのぞませて金型の他方21から同じく先端面
が平坦な先端面に表示対象となる架設部分16…を成形す
る長さ方向の両端部が金型の一方20から凸設させた長尺
コアに形成された長尺凸部23の長さ方向の両側に残した
開放部24、24に連通する架設部分成形凹所25…を凹設し
た接合コアに形成された接合凸部26を金型の一方20から
凸設させた長尺凸部23と接合可能に凸設させたものであ
る。尚、図中Pは一対の金型20、21のパーティング面を
示している。
【0006】このような図7に示す第1射出成形用金型
で、図6中実線状態で示す第1成形品1を従来と同様な
合成樹脂素材から射出成形した後、成形された第1成形
品1を第2成形品2を射出成形する図示しない第2射出
成形用金型に移して、ここで第1成形品1に、図6中一
点鎖線状態で示すようにこれのハンドル部に対応する部
分の植毛側並びに植毛と反対側の段部13、14部分並びに
連通開口15部分に外周部分の凸条11、12を残して、長尺
開口10…部分で連結された第2成形品2が前述した合成
樹脂素材と異なる色を有した軟質素材から植毛側に凸設
させた表示対象となる架設部分16…の表面を露出させて
射出成形されるのである。
【0007】ところで、この歯ブラシ本体では、第1成
形品1の第2成形品2を成形するハンドル部に対応する
部分に植毛側並びに植毛と反対側の双方の間に貫通する
長尺開口10…を成形したから、第2成形品2を成形する
ときに、これら植毛側並びに植毛と反対側の一方側から
供給した溶融状態の原料樹脂等が反対側にも充填され、
第2射出成形用金型の構造が簡単になる。又、第2成形
品2は、第1成形品1の植毛側並びに植毛と反対側の段
部13、14部分並びに連通開口15…部分に長尺開口10…部
分で連結されて露出するから、成形状態が強固で、繰返
し使用しても剥離の問題がないのである。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】しかし乍ら、図7に示
す第1射出成形用金型で図6中実線状態で示す第1成形
品1を成形するときに、一対の金型20、21を型閉めし
て、これら一対の金型20、21の間に形成される第1成形
品1のキャビティ22に、例えばハンドル部に対応する部
分にのぞませて形成したゲートを通じて供給された溶融
状態の原料樹脂は、キャビティ22の架設部分16…に対応
する部分には、図8中一点鎖線状態の矢印で示すよう
に、これの長尺凸部23…の長さ方向の両側に残した開放
部24、24を通じて、両端部から供給されるのであるが、
この部分全体の開口幅は前述した架設部分16の厚みb並
びにそれの構成各部の幅cで0.5〜2mm程度又は
0.5〜1mm程度と、他の部分の開口幅や歯ブラシ本
体では通常0.8〜3mm程度に形成されるゲートの口
径と比較して狭いことから、この両端部で溶融状態の原
料樹脂の一部が固化したり、途中で固化して、これの中
央部分にまで充分に充填されずに、特にこの部分に成形
不良が多く生じることが明らかになった。
【0009】このような問題点に鑑みて考案されたの
が、本考案に係る射出成形用金型で、表裏に貫通する所
要長さの長尺開口を長さ方向の少なくとも一側に側位部
分を残して有し、又両側に長尺開口に連通した連通開口
を備えて、長尺開口の開口側を横断させて端部を長尺開
口の側位部分に載架した架設部分を有する成形品を射出
成形するに際して、一対の金型を型閉めしたときに、こ
れら一対の金型の間に形成される成形品のキャビティの
架設部分に対応する部分にも、溶融状態の原料樹脂が充
分に充填されて、特にこの部分に成形不良が生じること
を少なくするのを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】こうした目的を達成する
ため、本考案の請求項1では、表裏に貫通する所要長さ
の長尺開口を長さ方向の少なくとも一側に側位部分を残
して有し、又両側に長尺開口に連通した連通開口を備え
て、長尺開口の開口側を横断させて端部を長尺開口の長
さ方向の少なくとも一側に残した側位部分に載架した架
設部分を有する成形品を射出成形する射出成形用金型
で、一対の金型を型閉めしたときに、これら一対の金型
の間に形成される成形品のキャビティにのぞませて金型
の一方から先端面が平坦な長尺開口を成形する長尺凸部
を長さ方向の少なくとも一側に側位部分を成形する開放
部を残して凸設させるとともに、同じくキャビティにの
ぞませて金型の他方から同じく先端面が平坦な先端面に
架設部分を成形する長さ方向の少なくとも一側側端部が
金型の一方から凸設させた長尺凸部の長さ方向の少なく
とも一側に残した開放部に連通する架設部分成形凹所を
凹設した接合凸部を金型の一方から凸設させた長尺凸部
と接合可能に凸設させ、更に金型の他方から凸設させた
接合凸部の先端面における架設部分成形凹所の側位の金
型の一方から凸設させた長尺凸部の長さ方向の少なくと
も一側に残した開放部に連通する部分に溶融状態の原料
樹脂の流動凹所を凹設した射出成形用金型を構成した。
又、請求項2では、金型の一方から長尺凸部を長さ方向
の両側に開放部を残して凸設させるとともに、金型の他
方から先端面に長さ方向の両端部が金型の一方から凸設
させた長尺凸部の長さ方向の両側に残した開放部にそれ
ぞれ連通する架設部分成形凹所を凹設した接合凸部を凸
設させたことを例示した。更に、請求項3では、金型の
他方から凸設させた接合凸部の先端面に凹設する溶融状
態の原料樹脂の流動凹所を、架設部分成形凹所の側位の
金型の一方から凸設させた長尺凸部の長さ方向の少なく
とも一側に残した開放部に連通する部分の両側に対応さ
せて形成したことを、又請求項4では、金型の他方から
凸設させた接合凸部の先端面に凹設する溶融状態の原料
樹脂の流動凹所を、架設部分成形凹所の側位の金型の一
方から凸設させた長尺凸部の長さ方向の少なくとも一側
に残した開放部に連通する部分の端部外側に対応させて
形成したことをそれぞれ例示した。
【0011】
【作用】而して、このような射出成形用金型では、表裏
に貫通する所要長さの長尺開口を長さ方向の少なくとも
一側に側位部分を残して有し、又両側に長尺開口に連通
した連通開口を備えて、長尺開口の開口側を横断させて
端部を長尺開口の長さ方向の少なくとも一側に残した側
位部分に載架した架設部分を有する成形品を射出成形す
るに際して、一対の金型を型閉めして、これら一対の金
型の間に形成される成形品のキャビティの架設部分に対
応する部分の端部に連通させて溶融状態の原料樹脂の流
動凹所が形成されることで、これの端部の開口幅が広く
なるとともに、この部分の開口幅の狭い箇所が相対的に
短くなって、キャビティにこれにのぞませて形成したゲ
ートを通じて供給された溶融状態の原料樹脂が、キャビ
ティの架設部分に対応する部分に、これの長尺凸部の長
さ方向の少なくとも一側に残した開放部を通じて、端部
から供給されるときに、仮に溶融状態の原料樹脂の一部
がこの端部で固化したり、途中で固化しても、これの奥
側にまで充分に充填され、特にこの部分に成形不良が生
じることが少なくなる。
【0012】
【実施例】本考案に係る射出成形用金型の詳細を更に添
付の図面に基づき説明する。
【0013】図示した実施例では、こうした本考案に係
る射出成形用金型の態様を、本考案者らが、今度、想い
至った商品価値を向上させる歯ブラシ本体の後述する第
1成形品を射出成形する第1射出成形用金型に採用して
説明する。
【0014】このような商品価値を向上させる歯ブラシ
本体は、具体的には図1にそのハンドル部に対応する部
分の一部を示すように形成されたことである。この歯ブ
ラシ本体は、図中実線状態で1として示す従来と同様な
合成樹脂素材から、図示しない植毛部と首部、更に、例
えば図示したように植毛側に文字、又は他の数字、記
号、模様等の形状に形成した表示対象をそれの長さ方向
に並べて凸設させたハンドル部に対応する部分を一体連
成して成形した第1成形品に対して、図中一点鎖線状態
で2として示す前述した合成樹脂素材と異なる色を有し
た軟質素材からこれのハンドル部に対応する部分の植毛
側並びに植毛と反対側に植毛側に凸設させた表示対象の
表面を露出させて第2成形品を成形した複合成形品から
構成されている。このような歯ブラシ本体に植毛を施す
ことで、把持感に優れ、しかも見栄えが良く、商品価値
を向上させた歯ブラシが形成されるのである。
【0015】そして、第1成形品1のハンドル部に対応
する部分の幅方向中央の長さ方向には図中上側の植毛側
並びに図中下側の植毛と反対側の双方の間に貫通する所
要長さの長尺開口10…が直列に貫設されるとともに、こ
れの植毛側並びに植毛と反対側にはそれぞれ外周部分を
凸条11、12に残して長尺開口10…を通じて連通する段部
13、14が凹設され、更に、例えば植毛側の段部13の長尺
開口10…を有する部分には両側、又場合によっては内部
に長尺開口10…に連通する連通開口15…を形成して、長
尺開口10…の植毛側に向く開口側を横断させて両端部を
長尺開口10…の両側側位の段部13、13部分に載架した文
字、又は他の数字、記号、模様等の形状に形成した表示
対象となる架設部分16…をそれの長さ方向に並べて凸設
させている。又、表示対象となる架設部分16…とこれを
載架した植毛側の段部13の連接部における架設部分16…
の両側並びに両端部外側に対応する部分には、連接凸部
17…を設けることで、後述するように第1成形品1のキ
ャビティの表示対象となる架設部分16…に溶融状態の原
料樹脂が充分に充填されずに、特にこの部分に成形不良
が生じることを少なくしている。そして、この連接凸部
17…は、ハンドル部に対応する部分の長さ方向に並べて
凸設させた表示対象となる架設部分16…の全体又は適数
個にわたって設けられたり、又はそれらの個々毎に設け
られる。因みに、表示対象となる架設部分16…の一辺の
長さa又は幅a′は3〜5mm程度、厚みbは0.5〜
2mm程度、又それの構成各部の幅cは0.5〜1mm
程度にそれぞれ形成される。又、連接凸部17の幅dは
0.5〜1.5mm程度、厚みeは0.5〜1.0mm
程度にそれぞれ形成される。一方、第1成形品1の幅f
は8〜12mm程度、厚みgは5〜8mm程度、又長尺開
口10…の開口幅hは2〜4mm程度にそれぞれ形成され
る。
【0016】次に、図2には第1成形品1を射出成形す
る本考案に係る射出成形用金型の態様を採用した第1射
出成形用金型の概略を示している。この第1射出成形用
金型は、一般的な射出成形用金型と同様、一対の金型2
0、21から構成されるとともに、一対の金型20、21を型
閉めしたときに、これら一対の金型20、21の間に第1成
形品1のキャビティ22が形成され、又キャビティ22にの
ぞませて金型の一方20から先端面が平坦な長尺開口10…
を成形する長尺コアに形成された長尺凸部23…を長さ方
向の両側に段部13、14部分を含む側位部分を成形する開
放部24、24を残して凸設させるとともに、同じくキャビ
ティ22にのぞませて金型の他方21から同じく先端面が平
坦な先端面に表示対象となる架設部分16…を成形する長
さ方向の両端部が金型の一方20から凸設させた長尺コア
に形成された長尺凸部23の長さ方向の両側に残した開放
部24、24に連通する架設部分成形凹所25…を凹設した接
合コアに形成された接合凸部26を金型の一方20から凸設
させ、更に金型の他方21から凸設させた接合凸部26の先
端面における架設部分成形凹所25の側位の金型の一方20
から凸設させた長尺コアに形成された長尺凸部23の長さ
方向の両側に残した開放部24、24に連通する部分の両側
並びに両端部外側に対応させて連接凸部17…を成形する
溶融状態の原料樹脂の流動凹所27を凹設したものであ
る。尚、図中Pは一対の金型20、21のパーティング面を
示している。
【0017】而して、このような第1射出成形用金型で
は、図1に示すような歯ブラシ本体のハンドル部に対応
する部分に植毛側並びに植毛と反対側の双方の間に貫通
する所要長さの長尺開口10…を長さ方向の両側に段部1
3、14部分を含む側位部分を残して有し、しかも両側、
又場合によっては内部に長尺開口10…に連通した連通開
口15…を備えて、長尺開口10…の植毛側に向く開口側を
横断させて両端部を長尺開口10…の両側側位の段部13、
13部分に載架した表示対象となる架設部分16…をそれの
長さ方向に並べて有する第1成形品1を射出成形するに
際して、一対の金型20、21を型閉めして、これら一対の
金型20、21の間に形成される第1成形品1のキャビティ
22の架設部分16に対応する部分の両側並びに両端部外側
に連通させて溶融状態の原料樹脂の流動凹所27…が形成
されることで、これの両端部の開口幅が広くなるととも
に、この部分の開口幅の狭い箇所が相対的に短くなっ
て、キャビティ22にこれにのぞませて形成した図示しな
いゲートを通じて供給された溶融状態の原料樹脂が、キ
ャビティ22の架設部分16に対応する部分に、図3中一点
鎖線状態の矢印で示すように、これの長尺コアに形成さ
れた長尺凸部23の長さ方向の両側に残した開放部24、24
を通じて、両端部から供給されるときに、仮に溶融状態
の原料樹脂の一部が両端部で固化したり、途中で固化し
ても、これの中央部分にまで充分に充填されて、特にこ
の部分に成形不良が生じることが少なくなる。
【0018】このような図2に示す第1射出成形用金型
で、図1中実線状態で示す第1成形品1を従来と同様な
合成樹脂素材から、特に表示対象となる架設部分16…に
成形不良を生じることなく射出成形した後、成形された
第1成形品1を第2成形品2を射出成形する図示しない
第2射出成形用金型に移して、ここで第1成形品1に、
図1中一点鎖線状態で示すようにこれのハンドル部に対
応する部分の植毛側並びに植毛と反対側の段部13、14部
分並びに連通開口15部分に外周部分の凸条11、12を残し
て、長尺開口10…部分で連結された第2成形品2が前述
した原料樹脂素材と異なる色を有した軟質素材から植毛
側に凸設させた表示対象となる架設部分16…の表面を露
出させて射出成形されるのである。
【0019】ところで、この歯ブラシ本体では、第1成
形品1の第2成形品2を成形するハンドル部に対応する
部分に植毛側並びに植毛と反対側の双方の間に貫通する
長尺開口10…を形成したから、第2成形品2を成形する
ときに、これら植毛側並びに植毛と反対側の一方側から
供給した溶融状態の原料樹脂等が反対側にも充填され、
第2射出成形用金型の構造が簡単になる。又、第2成形
品2は、第1成形品1の植毛側並びに植毛と反対側の段
部13、14部分並びに連通開口15…部分に長尺開口10…部
分で連結されて露出するから、成形状態が強固で、繰返
し使用しても剥離の問題がないのである。
【0020】次に、図4には、第1成形品1に連接凸部
17…を表示対象となる架設部分16…とこれの両端部を載
架した植毛側の段部13、13の連接部における架設部分16
…の両側に対応する部分にだけ設けたものを示してい
る。そして、図5には、このような第1成形品1を射出
成形する本考案に係る射出成形用金型の態様を採用した
第1射出成形用金型の他の実施例の概略を示している。
ところで、この第1射出成形用金型では、第1成形品1
に連接凸部17…が表示対象となる架設部分16…とこれの
両端部を載架した植毛側の段部13、13の連接部における
架設部分16…の両側に対応する部分にだけ形成されるよ
うに、金型の他方21から凸設させた接合コアに形成され
た接合凸部26の先端面に凹設する溶融状態の原料樹脂の
流動凹所27は、架設部分成形凹所25の側位の金型の一方
20から凸設させた長尺コアに形成された長尺凸部23の長
さ方向の両側に残した開放部24、24に連通する部分の両
側に対応させて形成されている。
【0021】尚、図示した第1射出成形用金型におい
て、第1成形品1に連接凸部17…が表示対象となる架設
部分16…とこれの両端部を載架した植毛側の段部13、13
の連接部における架設部分16…の両端部外側に対応する
部分、又は両側並びに両端部外側の一部適所にだけ形成
されるように、金型の他方21から凸設させた接合コアに
形成された接合凸部26の先端面に凹設する溶融状態の原
料樹脂の流動凹所27は、架設部分成形凹所25の側位の金
型の一方20から凸設させた長尺コアに形成された長尺凸
部23の長さ方向の両側に残した開放部24、24に連通する
部分の両端部外側、又は両側並びに両端部外側の一部適
所に対応させて形成することもできる。
【0022】図示した実施例にかかわらず、このような
本考案に係る射出成形用金型の態様は、表裏に貫通する
所要長さの長尺開口10…を長さ方向の少なくとも一側に
側位部分を残して有し、又両側に長尺開口10…に連通し
た連通開口15…を備えて、長尺開口10…の開口側を横断
させて端部を長尺開口10…の長さ方向の少なくとも一側
に残した側位部分に載架した架設部分16…を有する成形
品を射出成形するあらゆる射出成形用金型に採用するこ
とが可能である。
【0023】
【考案の効果】以上のような本考案に係る射出成形用金
型では、表裏に貫通する所要長さの長尺開口を長さ方向
の少なくとも一側に側位部分を残して有し、又両側に長
尺開口に連通した連通開口を備えて、長尺開口の開口側
を横断させて端部を長尺開口の長さ方向の少なくとも一
側に残した側位部分に載架した架設部分を有する成形品
を射出成形するに際して、一対の金型を型閉めして、こ
れら一対の金型の間に形成される成形品のキャビティの
架設部分に対応する部分の端部に連通させて溶融状態の
原料樹脂の流動凹所が形成されることで、これの端部の
開口幅が広くなるとともに、この部分の開口幅の狭い箇
所が相対的に短くなって、この部分の開口幅が他の部分
の開口幅やキャビティにのぞませて形成されるゲートの
口径と比較して狭い場合でも、キャビティにゲートを通
じて供給された溶融状態の原料樹脂が、キャビティの架
設部分に対応する部分に、これの長尺凸部の長さ方向の
少なくとも一側に残した開放部を通じて、端部から供給
されるときに、仮に溶融状態の原料樹脂の一部がこの端
部で固化したり、途中で固化しても、これの奥側にまで
充分に充填されて、特にこの部分に成形不良が生じるこ
とが少なくなる。
【0024】又、こうした溶融状態の原料樹脂の流動凹
所は、金型の他方から凸設させた接合凸部の先端面にお
ける架設部分成形凹所の側位の金型の一方から凸設させ
た長尺凸部の長さ方向の少なくとも一側に残した開放部
に連通する部分に、例えば切削加工で容易に形成できる
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る射出成形用金型の態様を採用した
第1射出成形用金型で射出成形した歯ブラシ本体の第1
成形品の一部を示す斜視図
【図2】本考案に係る射出成形用金型の態様を採用した
第1射出成形用金型の概略を示す断面図
【図3】同じくこの第1射出成形用金型で射出成形した
第1成形品の架設部分における溶融状態の原料樹脂の供
給状態を示す斜視図
【図4】本考案に係る射出成形用金型の態様を採用した
第1射出成形用金型の他の実施例で射出成形した歯ブラ
シ本体の第1成形品の一部を示す斜視図
【図5】本考案に係る射出成形用金型の態様を採用した
第1射出成形用金型の他の実施例の概略を示す断面図
【図6】従来の射出成形用金型の態様を採用した第1射
出成形用金型で射出成形した歯ブラシ本体の第1成形品
の一部を示す斜視図
【図7】従来の射出成形用金型の態様を採用した第1射
出成形用金型の概略を示す断面図
【図8】同じくこの第1射出成形用金型で射出成形した
第1成形品の架設部分における溶融状態の原料樹脂の供
給状態を示す斜視図
【符号の説明】
1 第1成形品 2 第2成形品 10 長尺開口 11 凸条 12 凸条 13 段部 14 段部 15 連通開口 16 架設部分 17 連接凸部 20 金型の一方 21 金型の他方 22 キャビティ 23 長尺凸部 24 開放部 25 架設部分成形凹所 26 接合凸部 27 流動凹所

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表裏に貫通する所要長さの長尺開口を長
    さ方向の少なくとも一側に側位部分を残して有し、又両
    側に長尺開口に連通した連通開口を備えて、長尺開口の
    開口側を横断させて端部を長尺開口の長さ方向の少なく
    とも一側に残した側位部分に載架した架設部分を有する
    成形品を射出成形する射出成形用金型で、一対の金型を
    型閉めしたときに、これら一対の金型の間に形成される
    成形品のキャビティにのぞませて金型の一方から先端面
    が平坦な長尺開口を成形する長尺凸部を長さ方向の少な
    くとも一側に側位部分を成形する開放部を残して凸設さ
    せるとともに、同じくキャビティにのぞませて金型の他
    方から同じく先端面が平坦な先端面に架設部分を成形す
    る長さ方向の少なくとも一側側端部が金型の一方から凸
    設させた長尺凸部の長さ方向の少なくとも一側に残した
    開放部に連通する架設部分成形凹所を凹設した接合凸部
    を金型の一方から凸設させた長尺凸部と接合可能に凸設
    させ、更に金型の他方から凸設させた接合凸部の先端面
    における架設部分成形凹所の側位の金型の一方から凸設
    させた長尺凸部の長さ方向の少なくとも一側に残した開
    放部に連通する部分に溶融状態の原料樹脂の流動凹所を
    凹設した射出成形用金型。
  2. 【請求項2】 金型の一方から長尺凸部を長さ方向の両
    側に開放部を残して凸設させるとともに、金型の他方か
    ら先端面に長さ方向の両端部が金型の一方から凸設させ
    た長尺凸部の長さ方向の両側に残した開放部にそれぞれ
    連通する架設部分成形凹所を凹設した接合凸部を凸設さ
    せた請求項1記載の射出成形用金型。
  3. 【請求項3】 金型の他方から凸設させた接合凸部の先
    端面に凹設する溶融状態の原料樹脂の流動凹所を、架設
    部分成形凹所の側位の金型の一方から凸設させた長尺凸
    部の長さ方向の少なくとも一側に残した開放部に連通す
    る部分の両側に対応させて形成した請求項1又は2記載
    の射出成形用金型。
  4. 【請求項4】 金型の他方から凸設させた接合凸部の先
    端面に凹設する溶融状態の原料樹脂の流動凹所を、架設
    部分成形凹所の側位の金型の一方から凸設させた長尺凸
    部の長さ方向の少なくとも一側に残した開放部に連通す
    る部分の端部外側に対応させて形成した請求項1又は2
    又は3記載の射出成形用金型。
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