JP2536320B2 - 銅合金鋳造用金型 - Google Patents

銅合金鋳造用金型

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JP2536320B2
JP2536320B2 JP3079771A JP7977191A JP2536320B2 JP 2536320 B2 JP2536320 B2 JP 2536320B2 JP 3079771 A JP3079771 A JP 3079771A JP 7977191 A JP7977191 A JP 7977191A JP 2536320 B2 JP2536320 B2 JP 2536320B2
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隆介 原田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は銅合金鋳造用金型に係
り、特に、高融点の銅合金を金型鋳造することが可能な
銅合金鋳造用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、銅合金の鋳造において、黄銅のよ
うに鋳造温度が約1000℃程度のものは、ベリリウム
銅又はダイス鋼等の金型が用いられている。これに対し
て、青銅のように約1200℃程度で鋳造を行なうもの
は、鋳造温度が高く、金型を使用することができないこ
とから、砂型が用いられている。
【0003】しかしながら、砂型は金型に比べて生産効
率が悪いという欠点がある。一方、金型は、鋳造時のガ
ス抜けが悪く、得られる鋳物にボイドなどの欠陥が生じ
易いという欠点がある。
【0004】このような問題を解決するものとして、金
型の内壁にイットリア(Y23 )2〜10%を含み、
残部がジルコニア(ZrO2 )のセラミックス被覆を施
した改良金型が提案されている(特開平2−27095
3)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
2−270953の金型では、内壁のセラミックス被覆
層に、銅と反応し易いY23を含むため、高融点の銅
合金の鋳造には使用することができないという欠点があ
る。
【0006】本発明は上記従来の問題点を解決し、高融
点の銅合金にも有効な銅合金鋳造用金型を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の銅合金鋳造用金
型は、金型本体の型面に多孔質ZrO2 質セラミックス
溶射被膜を形成してなる銅合金鋳造用金型において、該
ZrO2 質セラミックスの組成が酸化ジルコニウム90
〜98重量%、酸化マグネシウム(MgO)及び/又は
酸化カルシウム(CaO)10〜2重量%であることを
特徴とする。
【0008】以下に本発明を詳細に説明する。本発明の
銅合金鋳造用金型は金型本体の型面、即ち、合金溶湯と
接する面に、多孔質ZrO2 質セラミックス溶射被覆を
形成したものであるが、この溶射被膜を構成するZrO
2 質セラミックスは、安定剤としてCaO及び/又はM
gOを2〜10重量%含有し、90〜98重量%、好ま
しくは残部が実質的にZrO2のものである。このCa
O及び/又はMgOの含有率が10重量%を超えると、
被膜の耐食性が悪くなり、2重量%未満では耐熱衝撃性
が悪くなる。
【0009】この多孔質ZrO2 質セラミックス溶射被
膜の厚さは、厚過ぎると型面の耐熱衝撃性が悪くなり、
薄過ぎると十分な断熱効果が得られず、金型の寿命が短
くなることから、20〜300μm程度とするのが好ま
しい。
【0010】このような多孔質ZrO2 質セラミックス
溶射被膜は、例えば、金型本体の型面にZrO2 質セラ
ミックスをプラズマ溶射することにより容易に形成する
ことができる。なお、溶射にあたり、セラミックス粒子
の粒径は溶射層の接着強度の面から100μm以下であ
ることが好ましく、また、通気性のある良好な多孔質層
とするために10μm以上であることが好ましい。
【0011】このような多孔質ZrO2 質セラミックス
溶射被膜は、金型本体に直接形成することも可能ではあ
るが、好ましくは、金型本体と多孔質ZrO2 質セラミ
ックス溶射被膜との接着性の向上、及び、金型本体と多
孔質ZrO2 質セラミックス溶射被膜との熱膨張差の緩
和のための中間層として、予め、両者との濡れ性の良い
多孔質ニッケル(Ni)−クロム(Cr)合金又はNi
溶射層を形成し、この中間層上に形成する。ここで、N
i−Cr合金としては、Crを0〜50重量%含有する
もの、特に80重量%Ni−20重量%Cr合金が好ま
しい。このようなNi−Cr合金溶射層もプラズマ溶射
により容易に形成することができ、その場合、用いるN
i−Cr合金の粒子の粒径は、前述のセラミック粒子の
粒径範囲と同様の理由から、10〜100μmであるこ
とが好ましい。
【0012】このNi−Cr合金溶射層の厚さは、薄過
ぎると中間層を形成することにより十分な熱膨張差緩和
効果が得られず、厚過ぎるとNi−Cr合金は、断熱性
や靱性が低いことから金型特性の低下を招く。従って、
多孔質Cr−Ni合金溶射層の厚さは20〜100μm
程度とするのが好ましい。
【0013】本発明において、金型本体は、粉末冶金に
より製造された多孔質合金金型本体であることが好まし
い。しかして、その合金組成は、Ni,Cr,W,M
o,V及びCoを15重量%以上、Cを0.6重量%以
下含有し、残部がFeのもの、若しくはCr,W,M
o,V,Coを添加したNi基合金が好ましい。特に、
高融点の銅合金の鋳造に用いる場合には、下記組成のも
のが好適である。 Ni:30〜80重量% Cr:1〜30重量% W :10重量%以下 Mo:10重量%以下 V :5重量%以下 Co:30重量%以下 C :0.6重量%以下 Fe:残部 上記合金成分のうち、Niは靱性を付与し、Crは耐酸
化性を高め、W,Moは熱膨張を小さくし、V,Coは
硬度を高める作用を奏する。
【0014】なお、上記組成の合金は、靱性が低く、熱
衝撃に弱いが、金型本体を多孔質とすることにより、こ
のような不具合を克服することができる。もとより、金
型本体を多孔質とすることにより、脱ガス作用が改善さ
れ、ボイドなどの欠陥のない鋳物を確実に得ることが可
能とされる。
【0015】このような多孔質金型本体の気孔率は、通
気性と強度との兼合いから20〜40%程度が望まし
い。また、このような多孔質金型本体を粉末冶金法によ
り製造する場合、得られる多孔質金型本体の気孔率、耐
酸化性、表面粗さの兼合いから、用いる合金粉末の粒径
は10〜200μmであることが望ましい。
【0016】本発明の銅合金鋳造用金型は、金型鋳造に
よる優れた生産効率を損なうことなく、ガス抜き性が改
善されたものであり、しかも、その耐熱性、耐熱衝撃
性、断熱性も著しく良好であるため、高融点の銅合金の
鋳造にも有効に使用可能である。
【0017】
【作用】本発明の銅合金鋳造用金型では、金型本体の型
面形成された、多孔質溶射被膜を構成する2〜10重量
%MgO及び/又はCaO−ZrO2 質セラミックス
は、耐食性、断熱性に優れる上に、銅に対して非常に安
定で反応性が著しく低い。しかも、被膜は多孔質である
ことから、熱衝撃にも非常に強い。
【0018】このため、金型の利点を損なうことなく、
ガス抜き性、耐食性、耐熱性、耐熱衝撃性、断熱性を改
善し、極めて良好な銅合金鋳造用金型が提供される。
【0019】因みに、本発明の銅合金鋳造用金型におい
ては、多孔質ZrO2 質セラミックス溶射被膜の断熱性
により、1200℃の溶湯の鋳造を行なった場合でも、
金型本体には800℃程度の温度しか負荷されず、通常
の場合、1300℃程度の溶湯であれば、有効に使用可
能である。
【0020】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。実施例1平均粒径9
0μmで、下記組成の合金粉末を用い、粉末冶金法によ
り気孔率30%の多孔体を製造し、このものを水栓金具
用鋳造型に加工して金型本体とした。 この金型本体の型面に、プラズマ溶射にて、20重量
%Cr−80重量%Ni合金の多孔質層を40μm厚さ
に形成し、更に、7重量%CaO−93重量%ZrO2
の多孔質溶射被膜を100μm厚さに形成した。
【0021】このようにして得られた金型を用いて、下
記組成の銅合金(融点:900℃、鋳造温度:1200
℃)を溶融、鋳造した。 その結果、1000回試験後も、型の損傷はなく、ま
た、欠陥のない、表面が美麗で寸法精度の良い鋳造が得
られた。
【0022】実施例2 7重量%CaO−93重量%ZrO2 の代りに、8重量
%MgO−92重量%ZrO2 を用いたこと以外は、実
施例1と同様にして金型を製造し、銅合金の鋳造試験を
行なった。その結果、実施例1のものと同様に、金型の
損傷をひき起こすことなく、表面が美麗で寸法精度が良
く、欠陥のない鋳物を得ることができた。
【0023】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の銅合金鋳造
用金型によれば、 砂型を用いることなく、金型によ
り高い生産効率を実現できる。 金型の耐熱衝撃性、
耐食性、断熱性、銅合金に対する安定性が改善され、寿
命が大幅に延長される。 金型の脱ガス作用が改善さ
れ、内部欠陥がなく、表面が美麗な鋳物が得られる。
得られる鋳物の寸法精度が良く、後加工が軽減され
る。 鋳造工程の自動化が可能で、ダイカストにも有
効である。等の効果が奏され、高融点銅合金であって
も、容易かつ効率的に、低コストにて、良好な鋳物を得
ることが可能とされる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 4/06 C04B 35/48 A (56)参考文献 特開 昭56−86655(JP,A) 特開 昭63−282249(JP,A) 特開 平2−229643(JP,A) 特開 平2−267253(JP,A) 特開 平4−266457(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型本体の型面に多孔質ジルコニア質セ
    ラミックス溶射被膜を形成してなる銅合金鋳造用金型に
    おいて、該ジルコニア質セラミックスの組成が酸化ジル
    コニウム90〜98重量%、酸化マグネシウム及び/又
    は酸化カルシウム10〜2重量%であることを特徴とす
    る銅合金鋳造用金型。
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