JPH06136474A - 高耐食性亜鉛合金及びそれを被覆した鋼構造物 - Google Patents

高耐食性亜鉛合金及びそれを被覆した鋼構造物

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JPH06136474A
JPH06136474A JP31092792A JP31092792A JPH06136474A JP H06136474 A JPH06136474 A JP H06136474A JP 31092792 A JP31092792 A JP 31092792A JP 31092792 A JP31092792 A JP 31092792A JP H06136474 A JPH06136474 A JP H06136474A
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JP
Japan
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zinc alloy
zinc
steel structure
same
weight
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Pending
Application number
JP31092792A
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English (en)
Inventor
Masatake Sugimoto
正威 杉本
Koichi Sato
光一 佐藤
Atsushi Yoshioka
淳志 吉岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明の高耐食性亜鉛合金は、プラセオジ
ム、サマリウム、ガドリニウム、ジスプロシウムのうち
少なくとも1種を0.001〜0.5重量%含み、残部
は不可避不純物を別として亜鉛からなるもの、これに7
重量%以下のアルミニウムを含有させたもの、及びこれ
らにさらに1〜7重量%の銅を含有するものであり、ま
た本発明の鋼構造物は上記のような亜鉛合金を鋼構造物
に被覆してなるものである。 【効果】 亜鉛もしくは亜鉛合金製の各種製品、例えば
屋根材、亜鉛ダイカスト等鋳造品、亜鉛合金金型あるい
は板、粒、線材、成形品、粉末等亜鉛合金加工品原料の
耐久性向上及び白錆抑制、又はこれら亜鉛合金を被覆し
た鋼構造物に利用することにより、鋼材、鉄の白錆の発
生を抑制し、上記各種製品等における長寿命化、メイン
テナンスフリー化に大いに寄与し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高耐食性、特に白錆を
防止し得る亜鉛合金及びそれを被覆した鋼構造物に関す
る。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】従来から、亜鉛及び亜
鉛合金、亜鉛合金を鋳造もしくは加工したもの等を表面
に塗装等の表面処理を施さずにそのまま使用する場合、
水分、塩分あるいは汚染物質等によって表面に白錆と呼
ばれる白い粉状の亜鉛腐食生成物が発生し、外観を著し
く損ない、次の加工、表面処理に障害となる等の問題を
有するものであり、これら白錆の発生を抑制し得る亜鉛
もしくは亜鉛合金が求められている。また、亜鉛は鋼材
等に被覆することにより亜鉛の表面に生成する酸化皮膜
による耐食性と亜鉛の犠牲防食作用により防食効果が発
揮されることから建材、橋梁等の各種構造物の被覆物と
して広範囲に使用されている。これら亜鉛被覆物におい
ても近時におけるメインテナンスフリーの要求からより
高耐食性であることが求められている。特に、海岸、海
洋、凍結防止剤散布地域等では従来の亜鉛被覆物では必
ずしも十分な耐食性を有するとはいえず、更なる耐食性
向上が求められている。
【0003】本発明は、亜鉛及び亜鉛合金材料を表面塗
装等を施さずに使用する場合における白錆の発生を抑制
し、もって良好な外観を有し、次工程である各種加工及
び表面処理に支障とならない高耐食性亜鉛合金を提供す
ることを目的とし、併せてこれら合金を被覆した鋼構造
物を提供することを目的とする。すなわち、本発明にお
いて高耐食性とは、主として材料の摩損だけではなく、
その表面に発生する白錆を抑制し材料の長寿命化をもた
らすことをもいう。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明の高耐食性亜鉛
合金は、プラセオジム、サマリウム、ガドリニウム、ジ
スプロシウムのうち少なくとも1種を0.001〜0.
5重量%含み、残部は不可避不純物を別として亜鉛から
なるもの、これに7重量%以下のアルミニウムを含有さ
せたもの、及びこれらにさらに1〜7重量%の銅を含有
するものであり、また本発明の鋼構造物は上記のような
亜鉛合金を鋼構造物に被覆してなるものであり、これに
より亜鉛及び亜鉛合金材料を表面塗装等を施さずに使用
する場合における白錆の発生を抑制し、また、これら亜
鉛合金を被覆した鋼構造物における耐食性を著しく向上
させたものである。
【0005】本発明合金は、亜鉛、亜鉛及び7重量%以
下のアルミニウム、もしくは亜鉛、7重量%以下のアル
ミニウム、1〜7重量%の銅からなるベース金属もしく
は合金に、プラセオジム、サマリウム、ガドリニウム、
ジスプロシウムのうち少なくとも1種を0.001〜
0.5重量%含有させたものであり、また、本発明に係
る鋼構造物は上記のような亜鉛合金を各種鋼構造物に被
覆することにより得られる。
【0006】一般に、亜鉛合金の耐食性は腐食初期に表
面に形成される酸化皮膜、腐食生成物の構造、水分、腐
食関与イオン(Clイオン、SO4イオン等)の透過
性、導電性、水への溶解度によって左右される。本発明
合金及び被覆物において、プラセオジム、ガドリニウム
ジスプロシウムのうち少なくとも1種を所定量添加する
ことにより白錆の発生が抑制される理由は、定かではな
いが、酸化皮膜は緻密で、イオン透過性の少ない皮膜と
なっていることによるものと考えられる。
【0007】本発明合金において、プラセオジム、ガド
リニウム、ジスプロシウムのうち少なくとも1種が、
0.001重量%未満では、添加効果が充分発揮され
ず、添加しない場合と大差無くなる。一方、プラセオジ
ム、ガドリニウム、ジスプロシウムのうち少なくとも1
種が、0.5重量%を越えると、亜鉛への添加が困難と
なる上、経済的に見て工業的利用が不利となる。
【0008】ベースとして亜鉛にアルミニウムを7重量
%以下含有させ、もしくはさらに1〜7重量%の銅を含
有させるのは、従来から高強度、高耐食性を得る目的で
添加されるものであり、本発明においては前記プラセオ
ジム、ガドリニウム、ジスプロシウムのうちの少なくと
も1種の添加効果と相乗効果を奏することができる。
【0009】なお、本発明合金に、マグネシウム、ニッ
ケル、チタン、マンガン、クロム、ナトリウム、ミッシ
ュメタル等を添加してもよく、これら元素の添加によっ
て前記効果が失われることはない。
【0010】これら本発明合金は、鉄鋼等の被覆物とし
ても上記と同様の高耐食性を有する。本発明では、これ
ら亜鉛合金を鋼構造物に被覆した被覆物としても有効に
作用する。なお、本発明で言う「鋼構造物」とは鋼板を
除くボルト、ナット等の金物類から大型鋼構造物まで広
範囲の鉄鋼製品が含まれる。
【0011】鋼構造物への被覆は、溶融めっき、電気め
っき、溶射、蒸着、メカニカルプレーティング、接着、
クラッド等種々の被覆方法が採用できる。
【0012】
【発明の効果】以上のような本発明によれば、亜鉛もし
くは亜鉛合金製の各種製品、例えば屋根材、亜鉛ダイカ
スト等鋳造品、亜鉛合金金型あるいは板、粒、線材、成
形品、粉末等亜鉛合金加工品原料の耐久性向上及び白錆
抑制、又はこれら亜鉛合金を被覆した鋼構造物に利用す
ることにより、鋼材、鉄の白錆の発生を抑制し、上記各
種製品等における長寿命化、メインテナンスフリー化に
大いに寄与し得るものであり、当業界においてきわめて
有用な高耐食性亜鉛合金及び鋼構造物が得られる。
【0013】
【実施例1】表1に示した組成の合金を黒鉛ルツボ内で
約600℃の条件で溶解調合し、これを鋳型に鋳造し、
放冷して試料合金を得た。これら合金につき、JISZ
2371に準拠し、塩水噴霧試験を100時間実施し、
表面に発生した白錆の面積割合を判定することにより行
なった。それらの結果をも表1に示した。なお、表1
中、No.1〜15は本発明実施例、No.16〜19
は比較例をそれぞれ示す。
【0014】
【表1】
【0015】表1より、本発明に従い、亜鉛、亜鉛−ア
ルミニウム、亜鉛−アルミニウム−銅にプラセオジム、
ガドリニウム、ジスプロシウムのうち少なくとも1種を
所定量含有させた合金は、白錆の発生が明らかに抑制さ
れていることがわかる。
【0016】
【実施例2】SS400の一般構造用パイプ(外径50
φ、肉厚2mm、長さ100mm)を素材とし、通常の
アルカリ脱脂、酸洗、フラックス処理を施した後、表2
に示した浴組成に調整した亜鉛合金浴に浸漬し、めっき
を施した。めっき温度は460℃とし、浸漬時間は1分
とした。めっき厚さはワイピングにより20μm前後と
なるように調整した。これらの各種めっき材を腐食試験
に供した。腐食試験はJISZ2371に基づき、塩水
噴霧試験を実施した。耐食性の評価は、塩水噴霧試験に
おける赤錆出現までの時間と、塩水噴霧300時間後の
腐食減量測定、白錆発生状況観察により実施した。それ
らの結果を表2に示す。なお、表2中、No.1〜15
は本発明実施例、No.16〜19は比較例をそれぞれ
示す。
【0017】
【表2】
【0018】
【実施例3】SS400の一般構造用チャンネル(10
0W×200L×3Tmm)を素材とし、サンドブラス
ト処理(アルミナ#30)を行なった後に表3に示した
組成の亜鉛合金粉(ガスアトマイズ粉、粒径10〜30
μm)を用い、アセチレン酸素供給下で亜鉛合金のフレ
ーム溶射を施した。溶射皮膜は約100μm程度の厚さ
になるようにコントロールした。これら各種溶射材を腐
食試験に供した。腐食試験はJISZ2371に基づ
き、塩水噴霧試験を実施した。耐食性の評価は、塩水噴
霧試験における赤錆出現までの時間によって評価した。
それらの結果を表3に示す。なお、表3中、No.1〜
15は本発明実施例、No.16〜19は比較例をそれ
ぞれ示す。
【0019】
【表3】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラセオジム、サマリウム、ガドリニウ
    ム、ジスプロシウムのうち少なくとも1種を0.001
    〜0.5重量%含み、残部は不可避不純物を別として亜
    鉛からなる高耐食性亜鉛合金。
  2. 【請求項2】 プラセオジム、サマリウム、ガドリニウ
    ム、ジスプロシウムのうち少なくとも1種を0.001
    〜0.5重量%、及び7重量%以下のアルミニウムを含
    み、残部は不可避不純物を別として亜鉛からなる高耐食
    性亜鉛合金。
  3. 【請求項3】 1〜7重量%の銅を含む請求項1又は2
    記載の高耐食性亜鉛合金。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2または請求項3記載
    の高耐食性亜鉛合金を被覆してなる鋼構造物。
JP31092792A 1992-10-26 1992-10-26 高耐食性亜鉛合金及びそれを被覆した鋼構造物 Pending JPH06136474A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106702212A (zh) * 2015-11-16 2017-05-24 上海交通大学 医用可降解Zn-Cu-X合金材料及其制备方法
CN111334688A (zh) * 2020-02-17 2020-06-26 北京大学 一种Zn-RE系锌合金及其制备方法与应用
CN114855029A (zh) * 2022-04-08 2022-08-05 贵州大学 一种耐腐蚀的铸态Zn-5Al镀层材料及其制备方法

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