JP2536242B2 - 内燃機関の空気供給装置 - Google Patents

内燃機関の空気供給装置

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JP2536242B2
JP2536242B2 JP2149863A JP14986390A JP2536242B2 JP 2536242 B2 JP2536242 B2 JP 2536242B2 JP 2149863 A JP2149863 A JP 2149863A JP 14986390 A JP14986390 A JP 14986390A JP 2536242 B2 JP2536242 B2 JP 2536242B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は各シリンダの吸気管毎に遮断弁とバイパス吸
気通路を有し、アイドリング等の低負荷時に遮断弁を閉
じて、各シリンダの吸気弁閉鎖期間中にバイパス吸気通
路の制御弁を開閉することにより遮断弁下流側の吸気管
部分に空気を充填する方法(以下吸気ポート充填法と称
する)をとる内燃機関の空気供給装置に関する。
〔従来の技術〕
一般に、スロットル弁を有する従来の内燃機関では、
アイドリング時にはスロットル弁が略全閉となるため、
スロットル弁下流側の吸気管圧力は大きく負圧側に移行
する。通常、各シリンダの吸気弁と排気弁の開弁期間に
は、バルブオーバラップ期間が設けられているため、吸
気弁開弁直後は、排気弁が閉弁しておらず、排気管やシ
リンダ内の燃焼ガスが吸気弁を通じて、負圧になってい
る吸気ポートへ逆流してしまい、シリンダ内に供給され
る新気の中に占める残留燃焼ガスの割合が高くなる。こ
のためシリンダ内の燃焼が不安定となり、失火等を生じ
る原因となる。またこの状態では吸気管の負圧が大きい
ため、機関のポンピング損失が増大し、機関効率の低下
の要因ともなっている。
本願出願人は上記問題を解決するために、前述の吸気
ポート充填法を用いた内燃機関の空気供給装置を実願平
1−43976号で提案している。
上記空気供給装置では、機関の各シリンダの吸気通路
に遮断弁を設け、アイドリング時にはこの遮断弁を全閉
にして、遮断弁の上流側と下流側の吸気管を連通するバ
イパス吸気通路に設けた制御弁を開閉することにより吸
気ポートに空気を充填している。すなわち、上記装置で
は、吸気弁閉弁中にバイパス吸気通路の制御弁を所定期
間開弁し、吸気ポート圧力を大気圧近傍まで上昇させ、
吸気弁開弁前に制御弁を閉弁することにより、機関運転
に必要な空気は遮断弁下流の吸気管に充填した空気によ
りまかなうようにしている。このため、吸気弁開弁初期
の吸気ポート圧力が従来の内燃機関のように大きな負圧
になることを防止でき、更に吸気弁が開弁している間は
吸気管は遮断弁と制御弁とにより完全に閉鎖されるた
め、シリンダから燃焼ガスが逆流した場合でも遮断弁下
流側の吸気管内圧力が上昇し、それ以上の燃焼ガス逆流
を防止することができる。従って吸気管に逆流する燃焼
ガス量が低下し、燃焼状態が改善される。また、前記制
御弁の開弁時間を増減することにより、遮断弁下流の吸
気管に充填する空気量を変えてシリンダに供給空気量を
調節できるため、アイドリング時の機関回転数を精度良
く制御可能となっている。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述の実願平1−43976号に記載の装置では制御弁開
弁時間を各シリンダとも同一にして各シリンダへの供給
空気量を等しくなるようにすることにより各シリンダで
の発生トルクを均一にしようとしている。
しかし現実には各制御弁開弁時の流量は制御弁の流量
公差内でばらつきを持っており、また遮断弁の全閉状態
での洩れ等も各シリンダ毎に異なるため制御弁開弁時間
を同一としたのでは各シリンダへの供給空気量は同一に
ならない。またシリンダ内の燃焼状態も各シリンダ毎に
わずかにばらつきを持っているためたとえ供給空気量を
同一にしても各シリンダの発生トルクは均一にすること
はできない。更に上記遮断弁の洩れ量やシリンダ内の燃
焼状態は汚れの付着等により経時的に変化する可能性が
ある。このため上記方法では最初は略均一なトルクが得
られていたとしても時間の経過と共に各シリンダでの発
生トルクが不均一になる可能性がある。
各シリンダでの発生トルクにばらつきを生じると回転
むらのためアイドリング時に機関振動が過大となったり
車両の極低負荷走行時にサージ現象と称する車両の前後
振動が発生し、著しく運転感覚を悪化させる問題が生じ
る恐れがある。
本発明は上記問題に鑑み、吸気ポート充填法において
各シリンダへの発生トルクを均一に揃え、機関振動やサ
ージ現象の発生を防止できる内燃機関の空気供給装置を
提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によれば第1図の発明の構成図に示すように各
シリンダの吸気管毎に、遮断弁と、各吸気管の前記遮断
弁の上流側と下流側とを連通するバイパス吸気通路と、
前記バイパス吸気通路を開閉する制御弁5とをそれぞれ
備えると共に、前記制御弁5の開弁時間を機関運転状態
に応じて設定する開弁時間設定手段1を備えた内燃機関
の空気供給装置において、 各シリンダの爆発行程におけるクランク軸回転速度を
検出する回転速度検出手段2と、前記回転速度検出手段
により検出された各シリンダの回転速度の全シリンダ平
均値を算出する平均回転速度演算手段3と、前記各シリ
ンダの回転速度と回転速度の全シリンダ平均値との差に
応じて、前記開弁時間設定手段1により設定した開弁時
間をそれぞれの制御弁毎に補正する補正手段4とを備え
たことを特徴とする内燃機関の空気供給装置。
〔作 用〕
開弁時間設定手段1は機関運転状態に応じて制御弁5
の開弁時間を設定する。設定された開弁時間は各制御弁
で同一の値である。回転速度検出手段2は各シリンダの
圧縮行程上死点から膨張行程下死点までの期間での回転
速度を検出し、平均回転速度演算手段3と補正手段4と
に出力する。平均回転速度演算手段3は全シリンダの平
均回転速度を算出して補正手段4に出力する。
補正手段4は入力した平均回転速度と各シリンダの回
転速度との偏差に応じて開弁時間設定手段1により設定
された制御弁開弁時間を各制御弁5毎に補正し、各シリ
ンダ毎に供給空気量を調整する。
〔実施例〕
第2図は本発明を実施する吸気ポート充填法による内
燃機関(吸気ポート充填機関)の空気供給装置の実施例
を示しており、図において、11はシリンダブロック、12
はシリンダヘッド、13はピストン、14は燃焼室、15は吸
気ポート、16は排気ポート、17は吸気弁、18は排気弁、
19は各気筒の主吸気通路を形成する吸気管、20はサージ
タンクを示している。
各気筒の吸気管19には遮断弁21が設けられるが、この
実施例では遮断弁21がスロットル弁を兼ねていて、低・
中負荷以上では運転者の操作するアクセルペダルによっ
て要求量だけ開き、サージタンク20内から吸気ポート15
へ流れる吸気の流量を無段階に調節するようになるが、
アイドリング状態では、遮断弁21は全閉して実質的に空
気の流れを塞ぐようになっている。しかし別の実施例と
しては、遮断弁21は単なる全開位置(低・中負荷以上)
と全閉位置(アイドリング状態)をとるだけのものと
し、別に運転者の操作するスロットル弁を全気筒共通の
吸気管等に設けることもできる。なお、22は点火栓、23
は燃料噴射弁を示す。
24は遮断弁21をバイパスするように吸気ポート15とサ
ージタンク20を連絡してバイパス吸気通路を形成する副
吸気管で、各気筒毎に設けられ、その通路の一部には本
実施例では電磁弁からなる制御弁25が設けられて、バイ
パス吸気通路を流れる空気流を断続するようになってい
る。制御弁25は電子制御装置(ECU)26によって開閉制
御されるが、ECU26はデジタルコンピュータからなり、
双方向性バス27によって相互に接続されるROM28,RAM29,
CPU30、入力ポート31、出力ポート32を備えている。
ECU26は制御弁25の開閉制御以外に機関運転のための
種々の制御を行なっており入力ポート31には、機関冷却
水温度、バッテリ電圧、発電機の負荷等がそれぞれのセ
ンサから入力されている他、エアコンのオン/オフの信
号が入力されている。また、図示しないディストリビュ
ータにはクランク回転角センサ33が設けられておりクラ
ンク角の回転30度毎に機関回転パルスNeを出力する他、
クランク回転角720度毎に基準パルスG1と各シリンダの
ピストンが圧縮行程上死点になったときに気筒判別パル
スGとを出力し、それぞれ入力ポート31を介してCPU30
に入力している。本実施例は4気筒内燃機関について示
しており、気筒判別パルスGはクランク回転角180度毎
に出力される。(第4図参照) また、本実施例では、各遮断弁21には開度センサ38が
設けられ、遮断弁21が全閉になったとき、すなわち機関
アイドリング状態のときに信号を出力するようにされて
いる。また、36は各吸気管の遮断弁21下流に設けられた
吸気管圧力センサであり、各吸気管の吸気ポート15の圧
力を入力ポート31に入力している。また、ECU26は出力
ポート32から駆動回路34,35を介して制御弁25と燃料噴
射弁23とを駆動制御している。
第3図は制御弁25と吸気弁17、排気弁18の従来の開閉
タイミングを示す図である。図に示すように制御弁25は
吸気弁17が閉弁してから開弁し、所定時間開弁後吸気弁
17が開弁する前に閉弁するように制御される。ここで制
御弁の開弁時間は後述のようにECU26により機関の負
荷、回転数等に応じて各シリンダで同じ値に制御されて
いる。第8図は上記のように制御弁を開閉制御したとき
の各吸気ポート15の圧力変化を示している。
機関アイドリング時には遮断弁21は全閉され、吸気ポ
ート15は略密閉空間となっている。従って第8図に示す
ように吸気弁17が閉じた直後はシリンダの吸気行程によ
り吸気ポート15は負圧になっている(第8図区間I)。
この状態で制御弁25が開弁されるとアイドリングに必要
な空気量が副吸気管24から吸気ポート15へ流入し、吸気
ポート15の圧力は制御弁25の開弁時間により決まる大気
圧近傍の圧力まで上昇する(区間II)。吸気ポート15圧
力は制御弁25が閉弁してからも遮断弁21の洩れ等で流入
する空気により徐々に増加する(区間III)。次に吸気
弁17が開弁するとシリンダからの燃焼ガスの逆流により
吸気ポート圧力は一時的に増加するが(区間IV)、吸気
ポート15の圧力が大気圧付近まで上昇しているため逆流
する燃焼ガスの量は従来より少ない。次にピストンが下
降行程に入ると吸気ポート15の空気はシリンダ内に吸入
され、吸気ポート圧力は低下し(区間V)、吸気弁閉弁
後も負圧に保たれる(区間I)。このように吸気弁開弁
前に吸気ポート圧力を大気圧付近まで上昇させることに
より逆流する燃焼ガス量を低減し、シリンダ掃気効率を
上昇させることができる。
しかし、上記のように制御弁25の開弁時間を各シリン
ダで同一になるように制御した場合掃気効率は改善され
るものの各シリンダの吸入空気量にばらつきを生じるこ
とになる。これは前述のように各制御弁25の流量公差や
遮断弁21の全閉時の洩れ量に差があるためである。従っ
て吸入空気量の差によって各シリンダでの発生トルクに
差が生じることとなる。また、各シリンダでの燃焼条件
は製作公差等によりもともとわずかに異なっているため
たとえ吸入空気量が各シリンダで等しくなるようにして
も発生トルクを完全に均一化することはできない。この
ため上記吸入空気量の差が加わると発生トルクのばらつ
きが大きくなりエンジンの回転むらが生じる原因とな
る。
本実施例では各シリンダが爆発行程にあるときの機関
回転数をシリンダ毎に計測し、その平均値を算出すると
共に各シリンダの爆発行程時の回転数と上記により算出
した全シリンダの平均回転数との偏差に応じて各制御弁
の開弁時間を補正することにより各シリンダの爆発行程
時の回転数が等しくなるようにしている。すなわち、あ
るシリンダの回転数が平均回転数を下回っている場合に
は制御弁開弁時間を延長し、そのシリンダへの吸入空気
量を増大すると共に、燃料噴射量も吸入空気量に応じて
増量することによりそのシリンダでの発生トルクを増大
させて回転数を上昇させるようにする。また、上記回転
数が平均回転数を上回っている場合には逆の操作を行な
う。
次に上記制御におけるECU26の具体的な制御動作を第
5図と第6図とを用いて説明する。
第5図は各制御弁25の開弁時間補正量決定のための動
作を示すフローチャートである。
本実施例ではこの制御はクランク回転角180度毎のル
ーチンとして前述のクランク回転角センサ33からのGパ
ルス信号の入力毎に実行される。第4図に示すようにク
ランク回転角センサ33からはNe,G,G1の3種類のパルス
が発信されている。パルスGはいずれかのシリンダが圧
縮行程上死点にあるときに発信され、本実施例では180
度毎に発信される。またパルスNeはクランク回転角30度
毎に発信され、6パルス毎に上記パルスGと同時に発信
される。またG1パルスは機関第1シリンダが圧縮行程上
死点にあるとき、すなわちパルスGの4パルス毎にパル
スGと同時に発信される。
第5図においてパルスGが入力するとステップ100で
ルーチンが開始され、ステップ110に進む。ステップ110
〜ステップ130は現在圧縮行程上死点にあるシリンダを
判別するためのステップであり、ステップ110ではパル
スGと共にパルスG1が入力したか否かが判定され、G1
入力している場合は第1シリンダが圧縮行程上死点にあ
ると判断し、ステップ120に進みシリンダ番号を表わす
フラグXをX=1にセットする。またG1が入力していな
い場合はステップ130に進み、前回実行時のXの値に1
を加算したものをXとして設定する。ここでX=1,2,3,
4はシリンダの点火順序に従ってそれぞれ第1、第3、
第4、第2シリンダを表している。ステップ110〜130で
シリンダ判別が完了すると次にステップ140で回転速度
(回転数)N(rpm)の算出が行なわれる。回転速度の
算出はシリンダ圧縮行程上死点から膨張行程下死点まで
(クランク角180度に相当)に要する時間から算出さ
れ、本実施例では、圧縮行程上死点(ルーチン開始時)
から6つ目のパルスNeが入力するまでの時間から算出し
ている。ステップ140で回転数Nが算出されるとステッ
プ150でその回転数をステップ110〜130で判別したシリ
ンダの回転数NXとしてECU26のRAM29に記憶させる。すな
わち、RAM29には、各シリンダの最新の回転数N1〜N4が
常時更新されて記憶されることになる。次にステップ16
0ではRAM29に記憶したN1〜N4の回転数を平均して、平均
回転数Naveが算出される。
ステップ170からステップ200は上記平均回転数Nave
ステップ150で求めたNXとから制御弁開弁時間の補正量C
TACXを求めるステップである。
ステップ170とステップ190ではNXとNaveとの差が10rp
m以上か否かが判定され、差が10rpm以下の場合は回転む
らの許容範囲内であるとして前回実行時に設定したCTAC
Xに変更を加えずにルーチンを終了する。ステップ170で
NXがNaveより10rpm以上下回っている場合にはステップ1
80でX番シリンダの補正量CTACXを0.3%だけ増加させ
る。このとき、X番シリンダの制御弁開弁時間のみ増加
させたのではX番シリンダのトルク増加により平均回転
数が上昇してしまう恐れがあることから平均回転数を一
定に維持するため、X番シリンダ以外のシリンダの制御
弁開弁時間の補正量CTAC(X+1)〜CTAC(X+3)は
それぞれ0.1%だけ削減して補正量変化が全体としてゼ
ロとなるようにする。各シリンダの補正量の変化は最大
でも0.3%であるので、これにより回転の急激な変化や
補正量過大によるオーバーシュート等は生じない。ステ
ップ200はNXがNaveより10rpm以上上回っている場合の補
正を示す。ステップ180とは逆にCTACXは0.3%短縮さ
れ、他のシリンダの補正量は0.1%ずつ増大される。
以上により各シリンダの回転速度に応じてそのシリン
ダの制御弁開弁時間補正量CTACXを調整することができ
る。
第6図は上記により求めたCTACXを用いて制御弁の開
弁を行なう。制御実行ルーチンを示す。
本ルーチンでは燃料噴射制御(ステップ320〜360)と
制御弁開弁動作(ステップ370〜ステップ420)とを同時
に行なう。
本ルーチンはクランク回転角180度毎に行なわれ、各
シリンダの吸気行程上死点後60度で開始される。
第6図においてルーチンが開始されるとステップ弁31
0では現在吸気行程上死点後60度にあるシリンダ番号X
が判定される。このシリンダ番号判定は第5図ステップ
110〜130と同様にパルスGとパルスG1とをカウントする
ことにより行なわれる。ステップ310でシリンダの判別
が行なわれるとステップ320では上記により判別したシ
リンダ番号Xを用いてそのシリンダの吸気管圧力PmXが
読み出される。吸気管圧力PmXは各シリンダの吸気ポー
ト15に設けた吸気管圧力センサ36を用いて予め、各シリ
ンダが吸気行程下死点になる毎にそのシリンダの吸気ポ
ート圧力をPmXとしてRAM29に記憶しておき、その値を用
いる。すなわち、PmXは本ルーチン実行開始直前にX番
シリンダが吸気行程下死点にあるときの吸気ポート圧力
である。次にステップ330では第5図のルーチンで求め
たX番シリンダの回転数NXと上記の吸気圧力PmXとを用
いてROM28に内蔵したマップから基本燃料噴射時間TP
設定する。更にステップ340では上記TPに機関運転条件
に応じた補正係数βを乗じて噴射時間TAUを決定する。
ここでβは冷却水温度、吸気温度、補機の負荷等により
ROM28に内蔵したマップから読み出す。ステップ350は各
シリンダの燃料噴射弁の噴射時間設定のためのステップ
で今回の実行時に燃料噴射を行なわないX+1〜X+3
のシリンダの噴射時間はゼロに設定される。次いでステ
ップ350では上記により設定した噴射時間TAUX〜TAUX+
3を噴射弁23の駆動回路35に出力し燃料噴射を行なう
(ステップ360)。燃料噴射は制御弁開弁初期の吸気管
負圧が大きい時期に行なわれるため燃料の霧化が良好に
なる。
次にステップ370からステップ420について説明する。
ステップ370では制御弁の基本開弁時間T0の設定が行
なわれる。T0は冷却水温度THW、バッテリ電圧B、発電
機負荷E、エアコンのオン/オフからROM28に内蔵した
マップを用いて決定される時間T0THW,T0B,T0E,T0Acの和
として求められ、全シリンダに共通である。T0が設定さ
れると次にステップ380で機関がアイドリング状態にあ
るか否かが判定される。この判定は各遮断弁21の開度セ
ンサ38の出力の有無により判断される。
ステップ380で機関がアイドリング状態と判定される
と次にステップ390に進み、アイドルスピード制御のた
めT0に補正係数αが加算される。アイドルスピード制御
はアイドル回転数を設定回転数に保持するための操作で
あり、補正係数αは設定回転数と現実の機関回転数との
差に応じて設定される。
ステップ380で機関がアイドリング状態にないと判定
された場合にはステップ400でT0に一律に5msが加算され
る。
次にステップ410では各吸気管の制御弁開弁時間TACが
設定される。この場合、今回の実行時に開弁されるX番
シリンダの制御弁の開弁時間TACXを第5図のルーチンで
求めた補正量CTACXと基本開弁時間T0との和として設定
し、ステップ350と同様他のシリンダの制御弁開弁時間T
ACX+1〜TACX+3はゼロに設定して、X番シリンダの
制御弁のみを開弁するようにしてからステップ420で制
御弁駆動回路にT0Xを出力しルーチンを終わる。
本実施例で基本燃料噴射時間TPを吸気ポート圧力PmX
と回転数NXとにより設定しているのは各シリンダの吸気
下死点における吸気ポート圧力PmXは吸気行程開始前に
制御弁25を通じて吸気ポートに充填された空気量に応じ
て変化するためPmXにより各シリンダの吸入空気量を知
ることができるためである。これにより本実施例では、
各シリンダの爆発行程の回転数に応じて吸入空気量が補
正されると共に、この補正により各シリンダで吸入空気
量にばらつきが生じたような場合でも各シリンダの燃料
噴射量は吸入空気量に対応して調整されるため各シリン
ダの空燃比は一定に保たれる。
上記制御を行なうことにより、制御弁開弁時間は各シ
リンダの爆発行程毎に補正され、機関始動後一定時間経
過後は全シリンダでの発生トルクが均一に調整される。
また、上記実施例においてECU26のRAM29以外に、機関停
止期間中も記憶保持可能なバックアップRAM29を設け各
シリンダの制御弁開弁時間補正量CTAcの最新の値を常時
更新して記憶するようにする学習制御を行なえば、機関
始動時から各シリンダの発生トルクを均一にすることが
できる。
次に、第7図に本発明の別の実施例を示す。
前述の実施例においては、各シリンダの回転数と平均
回転数との差による制御弁開弁時間の補正は機関アイド
リング運転時のみならず低負荷走行時にも行なうように
しているが、実際の車両走行時においては路面状況(凹
凸、摩擦係数等)が一定でないため走行トルクは絶えず
変動している。
従って車両の低負荷走行時には機関の各シリンダ発生
トルクが均一であったとしても負荷の変動により機関回
転数は必らずしも一定にならない。このため、低負荷走
行時に前述の各シリンダ回転数の差に基づく制御を行な
った場合、各シリンダの制御弁開弁時間補正量CTACは一
定値に収束せず各シリンダの発生トルク均一化が図れな
くなる恐れがある。そこで本実施例では各シリンダの回
転数差に基づく制御弁開弁時間補正を行なうのはアイド
リング時のみとしてアイドリング時以外の条件では各シ
リンダ回転数の差によらず機関回転数と負荷とに基づい
て予め各シリンダ毎に設定しておいた補正量ΔTを用い
て制御弁開弁時間の補正を行なっている。
第7図は第6図のステップ370から420までに対応する
制御ステップを示し、第6図のように燃料噴射実行ルー
チン(第6図ステップ310〜350)の後にステップ370か
ら420までの位置で実行しても良いし、燃料噴射とは別
個の制御ルーチンとしてクランク回転角180度毎に実行
しても良い。
本実施例においては第6図ステップ370,380と同じく
ステップ510とステップ520で基本開弁時間T0の設定とア
イドリングの判定が行なわれ、アイドリング状態にある
と判定された場合は第6図ステップ390,410と同様にア
イドルスピード制御(ステップ530)と各シリンダ回転
数差に基づく補正(ステップ540)を行なって制御弁開
弁TACXが設定される。しかしステップ520で機関がアイ
ドリング状態にないと判定された場合はステップ550で
前述の各シリンダの吸気管圧力Paveを算出し、ステップ
560で各シリンダの回転数の平均値NaveとPaveとを用い
てROM28に内蔵したマップから補正量ΔTを読み出し、
ステップ570で開弁時間TACXをT0とΔTとの和として設
定している。
上記補正量ΔTは車両完成後工場出荷時に路面状況の
変化しない平坦路又はシャシーダイナモ上で実際に車両
運転を行ない、機関負荷と回転数とを変化させながら第
5図と第6図とに示した制御を行ない、各シリンダ毎に
求めた補正量CTACを機関負荷と回転数の関数(マップ)
としてバックアップRAMに記憶させておいたものを用い
る。すなわち、本実施例ではアイドリング時以外では各
シリンダの回転数差に基づく補正を行なわず、工場出荷
時に路面状況の影響がない状態で実際に行なった制御の
結果を各シリンダ毎に機関負荷と回転数の関数として記
憶しておき、その結果を用いて制御を行なうようにして
いる。このため本実施例では低負荷走行時にも路面状況
の影響を受けることなく確実に各シリンダの発生トルク
を均一化することができる。
なお、本実施例ではΔT設定のため機関負荷として各
シリンダ吸気管圧力の平均値を用いているが、吸気管圧
力以外にもスロットル開度、燃料噴射量等を機関負荷の
代表値として用いても良い。
〔発明の効果〕
上述のように、本発明によれば各シリンダの爆発行程
時の回転数を計測し,平均回転数との差に応じて各シリ
ンダ毎に制御弁の開弁時間を補正することにより各シリ
ンダでの爆発行程における発生トルクを均一化するよう
にしたことによりアイドリング時の機関振動が低減され
ると共に低負荷走行時のサージ発生等を防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を示すブロック図、第2図は本発
明の一実施例を示す略示図、第3図は制御弁と吸気弁、
排気弁の開閉時期を示す図、第4図はクランク回転角セ
ンサから発信される角度信号を示す図、第5図、第6図
は制御弁の開弁時間制御を示すフローチャート、第7図
は第6図の制御の別の実施例を示すフローチャート、第
8図は各シリンダの吸気ポート圧力変化を示す図であ
る。 15……吸気ポート、17……吸気弁、 21……遮断弁、23……燃料噴射弁、 25……制御弁、26……ECU、 33……クランク回転角センサ、 36……吸気管圧力センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲吉▼松 昭夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 実開 昭62−10254(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各シリンダの吸気管毎に、遮断弁と、各吸
    気管の前記遮断弁の上流側と下流側とを連通するバイパ
    ス吸気通路と、前記バイパス吸気通路を開閉する制御弁
    とをそれぞれ備えると共に、前記制御弁の開弁時間を機
    関運転状態に応じて設定する開弁時間設定手段を備えた
    内燃機関の空気供給装置において、 各シリンダの爆発行程におけるクランク軸回転速度を検
    出する回転速度検出手段と、前記回転速度検出手段によ
    り検出された各シリンダの回転速度の全シリンダ平均値
    を算出する平均回転速度演算手段と、前記各シリンダの
    回転速度と回転速度の全シリンダ平均値との差に応じ
    て、前記開弁時間設定手段により設定した開弁時間をそ
    れぞれの制御弁毎に補正する補正手段とを備えたことを
    特徴とする内燃機関の空気供給装置。
JP2149863A 1990-06-11 1990-06-11 内燃機関の空気供給装置 Expired - Lifetime JP2536242B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7717098B2 (en) 2006-10-20 2010-05-18 Denso Corporation Controller of internal combustion engine

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