JP2535600B2 - 複合熱源による製管溶接方法 - Google Patents

複合熱源による製管溶接方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、溶接鋼管の製造に用いる製管溶接方法に関
し、特に電縫溶接法にプラズマ溶接、レーザ溶接等の直
接加熱溶融溶接法を組合せた複合熱源による製管溶接方
法に関する。
〔従来の技術〕
鋼管製造法の一つとして、スケルプをO状に成形して
オープンパイプとなし、そのエッジ部を溶接して溶接管
を製造する方法が知られている。この製造法に使用され
る溶接法の中でも最も信頼性の高い溶接方法は、プラズ
マ溶接またはTIG溶接による方法とされている。しか
し、これらの方法は溶接速度が低く、低能率である。
すなわち、プラズマ溶接で高速溶接を行うと、溶込み
不足に起因してキーホールが形成されなくなり、吹き流
しビードが発生し、安定なビード形成が困難となる。ま
た、TIG溶接の場合は、アーク力及び溶融金属の表面張
力のために、高速溶接時にはハンピングと呼ばれる不連
続ビートを生じる。従って、これらの方法は、能率より
も品質が強く要求されるステンレス鋼管や高合金鋼管等
の高級鋼管の製造にのみ使用されている。
これに対し、最も高能率な製管溶接法は、電縫溶接法
(以下ERWと称す)である。しかし、その対象は、機械
構造用鋼管等の一般炭素鋼管に限られ、高級鋼管は除外
されている。これは、ERWでは本質的に微小な溶接欠陥
が発生しやすく、高級管への適用に際してはシールド溶
接等の特殊な対策を講じなければならず、またこのよう
な対策を講じても十分な成果が得られ難いことが理由で
ある。
ところで、ERWにおける微小溶接欠陥は、高周波電流
による電磁力が原因で発生する。すなわち、ERWは接合
すべきエッジ部にそれぞれ逆向きの高周波電流を流し、
表皮効果と近接効果を活用してエッジ部を溶融に至らし
める溶接方法であり、その当然の結果として両エッジ部
の衝合点に存在する溶融金属には、強力な電磁力が作用
することになる。そのため、溶融金属は衝合点から排出
され、それに伴って生じる形状変化及び電気的負荷変動
のために、衝合点の位置が周期的に変動する。ERWで発
生する微小溶接欠陥は、この衝合点の位置変動による加
圧凝固の不安定が原因と考えられている。
一方、この溶接欠陥は、主にMn、Siの酸化物が生じた
ものであり、ERWが大気中で溶接接合されることも原因
している。従って、溶接金属を不活性ガス等によりシー
ルドすれば、衝合点の位置変動を放置したままでも、欠
陥を大巾に低減させることが可能になる。しかし、酸化
しやすい合金元素(例えばCr)を多く含有するステンレ
ス鋼や高合金鋼では、このシールド溶接を実施しても完
全に欠陥を防止することはできない。ERWで生じる微小
欠陥は、非破壊検査で発見され難いことから、完全に欠
陥を防止できない場合は十分な信頼性が得られず、高級
管への適用を困難にしている。
複合熱源による製管溶接方法は、このような状況を背
景として開発されたもので、プラズマ溶接やTIG溶接に
匹敵する信頼性と、ERWに準じる能率とを兼ね備えた方
法である。この方法は、特開昭56-168981号公報に示さ
れるように、ERWにプラズマ溶接、レーザ溶接等の直接
加熱溶融溶接法を組合せたもので、オープンパイプのエ
ッジ部を高周波誘導による第1の加熱源により予熱した
後、接合直前にプラズマ加熱、レーザ加熱等の第2の加
熱源により溶融させて加圧接合する方法である。この方
法によると、エッジ部が最終的には溶融溶接されるため
に、ERWで問題となる溶接欠陥は皆無となり、また予熱
を行っていることから、プラズマ溶接等で高速溶接を行
った時に生じる吹き流しビード、ハンピングビード、溶
込み不足も生じず、高速溶接が可能になる。
〔発明が解決しようとする課題〕 しかるに、このような複合熱源による製管溶接方法に
おいて、予熱温度を上昇させるべく第1の加熱源である
高周波誘導加熱手段の出力を増加させると、衝合点の溶
融金属がパイプの内面側及び外面側に排出され、余盛高
さの過大や不連続ビードの形成が生じる。従って、予熱
温度が制限され、溶接速度も制限される結果になる。
ところで、従来よりERWでは、電気効率の改善を目的
として高周波誘導加熱手段の設置部分のパイプ内面側に
インピーダが配置されている。上述した複合熱源による
製管溶接方法でも、これに準じて第1の加熱源にインピ
ーダが使用されている。第1の加熱源の出力増加に伴う
余盛高さの増大や不連続ビードの形成を防止するには、
このインピーダを取り除き、合せて高周波誘導加熱手段
をスクイズロールから離反させるのが有効と考えられる
が、一方でエッジの集中加熱が困難になり、電気効率を
大巾に低下させる。
本発明は、電気効率を低下させることなく予熱温度を
高め、溶接速度の増大を可能にする複合熱源による製管
溶接方法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
複合熱源による製管溶接方法において、第1の加熱源
である高周波誘導加熱手段の出力を増加させたときに生
じる余盛高さの増大や不連続ビードの形成は、衝合点に
おける高周波電磁力の増大が主因と考えられる。衝合点
における高周波電磁力を低減するためには、衝合点に高
周波電流が流れないようにすることが必要である。これ
を実現するには、インピーダを使用せず、合せて加熱手
段をスクイズロールから離すことが効果的である。しか
し、これによると電気効率が悪化し、エッジを一定温度
に加熱するための高周波入力が大巾に増加し、エネルギ
ーコストの増大を招く。
本発明者らは、インピーダを使用せず、合せて加熱手
段をスクイズロールから離した時の電気効率の低下を防
ぐには、オープンパイプのエッジ間距離を小さくするの
が有効であると判断した。
エッジ間距離は、ERWにおいては両エッジが衝合点で
形成する角度が大きいほど溶接性が良好なことから必然
的に大きく設定される。すなわち、エッジ間距離が小さ
く、両エッジが衝合点で形成する角度が小さくなると、
接合前にエッジ間で溶接金属の短絡が発生し、衝合点が
安定に維持されないために溶接欠陥が多発する。加熱手
段をスクイズロールから離した時は、加熱手段設置位置
におけるエッジ間距離は一層大きくなる。
本発明者らの知見によると、このエッジ間距離を小さ
くすると、通常のERWでは衝合点で溶融金属が不安定に
なり、溶接欠陥が多発するが、ERWでエッジを溶融させ
ず予熱のみを行う場合は、このような問題は生じず、イ
ンピーダの省略および加熱手段のスクイズロールからの
離反に伴う電気効率の悪化のみが、近接効果の活用によ
り効果的に改善されることが明らかとなった。
即ち、高周波誘導加熱方式の場合における電気的負荷
ほとんどは、誘導電流の閉回路のインダクタンスで決ま
り、このインダクタンスは誘導電流の閉回路で囲まれる
面積が小さいほど減少する。従って、エッジ間距離を小
さくすると誘導電流の閉回路で囲まれる面積が減少し、
この結果として負荷であるインダクタンスも減少するか
ら、電気効率が効果的に改善されることが明らかとなっ
た。
本発明は斯かる知見に基づきなされたもので、オープ
ンパイプの相対向するエッジ部を高周波誘導による第1
の加熱源により材料の融点以下の温度に予熱した後、ス
クイズロール近傍で直接加熱を用いた第2の加熱源によ
り前記エッジ部を溶融させて加圧接合する溶接鋼管製造
用の製管溶接方法において、前記第1の加熱源にインピ
ーダを併設せず、前記第1の加熱源と前記スクイズロー
ルとの中心間距離をパイプ外径の4倍以上とする一方
で、前記第1の加熱源位置におけるエッジ間距離を4mm
以下とすることを特徴とする複合熱源による製管溶接方
法を要旨とする。
本発明の方法において、第1の加熱源によるエッジ部
の予熱領域はガスシールドするのが良い。
〔作用〕
本発明の方法における条件の限定理由は次のとおりで
ある。
インピーダ:ERWおよび従来の複合熱源による製造溶接
方法では電気効率改善のために必須とされるが、第1の
加熱源である高周波誘導加熱手段の出力を増大させた状
態では、衝合点における高周波電磁力を過大にし、溶融
金属を不安定にするので、高周波誘導加熱手段にインピ
ーダは組合せない。
第1の加熱源とスクイズロールとの中心間距離:この
距離がパイプ外径の4倍未満の状態で第1の加熱源の出
力を増大させると、インピーダが設けられているときと
同様、衝合点に電流が流れて衝合点における溶融金属が
不安定になり、余盛高さの増大や不連続ビートの形成が
生じる。第3図は、外径34mm(肉厚3mm)、材質SUS304
の溶接管を対象に、第1の加熱源である誘導コイル中心
直下のエッジ間距離Gを2mm一定として、インピーダを
用いずにオープンパイプを静止させた状態で誘導コイル
に250KVAと150KVAの2種類の電力を給電して0.5秒間の
短時間加熱を実施した場合における両エッジの衝合点の
温度上昇の有無、換言すれば衝合点に電流が流れたか否
かを、第1の加熱源とスクイズロールとの中心間距離L
を種々変化させて調べた結果である。この図から明らか
なように、距離Lがパイプ外径の4倍以上である140mm
以上になると何れの給電量の場合にも温度上昇しない。
この傾向は、投入する高周波電力や誘電コイル直下のエ
ッジ間距離に関わらず一定である。また、後述する実施
例からも明らかなように、第2の加熱源の種類、パイプ
材質、パイプ寸法の影響を受けない。従って、距離Lを
パイプ外径の4倍以上と定めた。
第1の加熱源位置におけるエッジ間距離:インピーダ
を省略し、第1の加熱源とスクイズロールとの中心間距
離をパイプ外径の4倍以上とした時の電気効率の低下を
抑え、エネルギーコストの節減を図るためにエッジ間距
離を小さくする必要がある。第4図は、製管速度20m/分
で外径34mm(肉厚3mm)、材質SUS304の溶接管を製管す
るに際し、前記距離L、エッジ間距離Gおよびインピー
ダの有無が、エッジ温度を1200℃に予熱するのに必要な
供給電力に及ぼす影響を調べた結果である。この図から
明らかなように、エッジ間距離Gを4mm以下とすれば、
誘導コイルからインピーダを排除し且つその誘導コイル
を衝合点から遠ざけても、インピーダを用い且つ誘導コ
イルを衝合点に接近させた従来と同程度の予熱電力が確
保されることが分かる。この傾向は、後述する実施例か
らも明らかなように、第2の加熱源の種類、パイプ材
質、パイプ寸法に関わらず一定である。従って、誘導コ
イル直下でのエッジ間距離Gを4mm以下と定めた。ちな
みに、通常のERWで高周波加熱手段とスクイズロールと
の距離をパイプ外径の4倍以上に設定した場合、高周波
加熱手段の所におけるエッジ間距離は約6mm以上とな
る。従来の複合熱源による製管溶接方法においても、第
1の加熱源位置におけるエッジ間距離はこの程度に設定
されている。
〔実施例〕
第1図は本発明の実施の態様を示す模式図である。
オープンパイプ1は図外のスケルプより連続的に形成
される。すなわち、図外のスケルプが形成ロール群にて
先ず断面U形に形成され、更に断面略O形に形成されて
オープンパイプ1とされる。形成されたオープンパイプ
1は、相対向するエッジ2,2の部分を上にして第1の加
熱源である高周波加熱コイル3を通過し、その下流側の
スクイズロールの所を通過する。
オープンパイプ1が高周波加熱コイル3を通過する時
にエッジ2,2とその周辺が予熱される。予熱されたエッ
ジ2,2はスクイズロールの中心より僅かに手前で接触す
る。接触部分は、上方より第2の加熱源であるレーザ光
発生器からのレーザ光4により溶融される。溶融部分は
スクイズロール間を通過して行く過程で加圧され接合さ
れる。かくして、オープンパイプ1がパイプ10になる。
この時、高周波加熱コイル3にインピーダは組合わさ
れない。加熱コイル3の中心C1とスクイズロールの中心
C2との距離Lはパイプ10の外径の4倍以上に設定され
る。また、高周波加熱コイル3の所においてエッジ2,2
の間隔Gは4mm以下に設定される。
高周波加熱コイル3の代わりに、同様な高周波電源に
接続されるコンパクトチップをエッジ2,2の部分に摺接
してもよい。また、レーザ光に代えてプラズマ等による
他の直接加熱源を第2の加熱源として採用してもよい。
第2図(a)〜(c)は加熱コイル中心C1とスクイズ
ロール中心C2の中心間距離L及び加熱コイル位置におけ
るエッジ間距離Gが、加熱コイルによる高電流密度領域
に与える影響を図示したものである。高電流密度領域と
は、速度20m/minで予熱温度1200℃以上が確保できる電
力で静止加熱を行ったときの高温加熱域(300℃以上)
であり、斜線で示されている。また、溶接後のパイプの
外径は34mmである。
中心間距離Lがパイプ外径の約2倍である80mmの時
は、エッジ間距離Gが5mm、加熱コイルによる予熱条件
(Ep×Ip)が325KVAで、高電流密度領域がエッジの衝合
点に達する(第2図(a))。その結果、衝合点近傍で
溶融金属の不安定が生じる。中心間距離Lがパイプ外径
の4倍以上である200mmの時は、エッジ間距離Gが7mm、
加熱コイルによる予熱条件(Ep×Ip)が352KVAで、第2
図(a)と略同等の広さの高電流密度領域が確保される
(第2図(b))。この場合、高電流密度領域が接合点
から離れるので溶融金属は安定化する。ただし、予熱条
件は悪化する。中心間距離Lが200mmのままでエッジ間
距離Gを2mmに縮めれば、加熱コイルによる予熱条件(E
p×Ip)を172KVAに低下させても、352KVAの時と略同等
の高領域密度領域が確保され、予熱条件が著しく改善さ
れる(第2図(c))。なお、Ep×Ipは、高周波発振管
のプレート電流×プレート電圧であり、高周波入力を意
味する。
第1表は本発明法、従来法及び比較法で製管溶接を行
ったときの溶接条件及び溶接欠陥の発生状況を示したも
のである。
No.1〜7は外径34mm、肉厚3mmのSUS304鋼管の製造に
適用した例である。
No.1(従来例)ではERWで製管溶接が行われている。
溶接速度は45m/minが確保されているが、1.5個/mの割合
で微小溶接欠陥が発生している。微小溶接欠陥は90°密
着偏平試験で確認した。
No.2〜7では高周波加熱コイルによる第1の加熱源で
エッジ部を予熱した後、Co2レーザによる第2の加熱源
でエッジ衝合部を溶融させた。予熱は衝合点で1200℃
(二色温度計にて測定)になるように高周波出力を調整
した。Co2レーザは出力4KWでスクイズロール中心より上
流側に10mm寄った箇所の板厚中央点に焦点を位置させ
た。
No.2,4,5(本発明例)では第1の加熱源による予熱条
件が適切なため、溶接速度20m/minで内面ビード高さは
0.5mm以下に抑制され、溶接欠陥も生じていない。ま
た、予熱入力は250KVA以下に制限されている。これに対
し、No.3(比較例)では第1の加熱源におけるエッジ間
距離Gが過大なため、予熱入力は352KVAを必要とし、内
面ビード高さも1mmに達している。No.6(比較例)では
加熱コイルとスクイズロールの中心間距離Lが短かすぎ
るために、インピーダを省略しているにもかかわらず、
内面ビード高さが1mmに達している。No.7(比較例)で
はインピーダが省略されていないために、他の条件が適
切であるにもかかわらず内面ビード高さが3.0mmに達
し、アンダーカットも多発した。
No.8,9は外径50.8mm、肉厚3.5mmのSUS304鋼管の製造
に本発明法及び比較法を適用した例である。No.8(本発
明法)では内面ビード高さが0.5mmに抑制され、溶接欠
陥も生じていないが、No.9(比較法)では加熱コイルと
スクイズロールの中心間距離Lが短すぎるために、内面
ビード高さが3.0mmに達し、アンダーカットも多発し
た。
No.10〜12は第2の加熱源としてプラズマ加熱を用い
た例である。プラズマ電流は160A、プラズマガスとして
はAr(流量3l/min)を使用した。またNo.12ではエッジ
部予熱部分をArガスでシールドした。
No.10,12(本発明例)では5m/minの溶接速度で内面ビ
ード高さは0.2mm以下に抑制され、特に予熱部分をガス
シールドしたNo.12では0.08mmと極く僅かに抑えられて
いる。更に、溶接欠陥も生じていない。これに対し、N
o.11(比較法)では加熱コイル位置におけるエッジ間距
離Gが過大なため、内面ビード高さは1.0mmに達した。
No.13〜20は外径50.8mm、肉厚4mmのSUS304鋼管の製造
に本発明法及び比較法を適用し、第2の加熱源としてプ
ラズマ加熱を用いた例である。
No.13,14,15,18(本発明例)では加熱コイル位置にお
けるエッジ間距離Gが4mm以下で、且つ加熱コイルとス
クイズロールの中心間距離Lがパイプ外径の4倍以上
(203mm以上)であるため、予熱入力を大きくしても内
面ビード高さが0.5mm以下に抑制され、溶接欠陥も生じ
ていない。これに対し、No.16,17(比較例)ではエッジ
間距離Gが過大であるため、内面ビード高さが増大し、
No.19,20(比較例)では中心間距離Lが過小のため、内
面ビード高さの増大と共に、アンダーカットも生じた。
No.21〜24は第3表に成分組成を示す低合金鋼からな
る外径101.8mm、肉厚6mmの鋼管の製造に本発明及び比較
法を適用した例である。第2の加熱源としてはCO2レー
ザを用いてNo.21,22(本発明例)ではエッジ間距離Gお
よび中心間距離Lが適正なため、内面ビード高さが低
く、溶接欠陥も生じていない。これに対し、No.23(比
較例)では中心間距離Lが過小のため、内面ビード高さ
が高く、且つアンダーカットが多発した。また、No.24
(比較例)ではエッジ間距離Gが過大のため、内面ビー
ド高さが高くなった。
第1表および第2表から明らかなように、本発明法
は、第2の加熱源の種類、パイプ材質、パイプ寸法に関
わらず有効である。
〔発明の効果〕
本発明の方法は、溶接鋼管を製造するための複合熱源
による製管溶接において、予熱温度を高めても衝合点で
溶融金属が安定化し、余盛高さの増大と不連続ビードの
形成を防止する。従って、予熱温度の上昇が可能にな
り、溶接速度を高め、能率向上を図るとともに、電気効
率の低下が防止され、製管溶接コストの低下に大きな効
果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法の実施の態様を示す斜視図、第2図
(a)〜(c)は予熱条件の変化にともなう高電流密度
領域の位置変化を示す平面図、第3図は第1の加熱源と
スクイズロールの中心間距離が衝合点の加熱に及ぼす影
響を示すグラフ、第4図は第1の加熱源におけるエッジ
間距離が予熱効率に及ぼす影響を示すグラフである。 図中、1:オープンパイプ、2:高周波加熱コイル、3:エッ
ジ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高祖 正志 大阪府大阪市東区北浜5丁目15番地 住 友金属工業株式会社内 (72)発明者 田中 正敏 茨城県猿島郡総和町大字丘里3番2 住 金ステンレス鋼管株式会社内 (72)発明者 新谷 進 茨城県猿島郡総和町大字丘里3番2 住 金ステンレス鋼管株式会社内 (56)参考文献 特公 昭49−29411(JP,B1)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オープンパイプの相対向するエッジ部を高
    周波誘導による第1の加熱源により材料の融点以下の温
    度に予熱した後、スクイズロール近傍で直接加熱を用い
    た第2の加熱源により前記エッジ部を溶融させて加圧接
    合する溶接鋼管製造用の製管溶接方法において、前記第
    1の加熱源にインピーダを併設せず、前記第1の加熱源
    と前記スクイズロールとの中心間距離をパイプ外径の4
    倍以上とする一方で、前記第1の加熱源位置におけるエ
    ッジ間距離を4mm以下とすることを特徴とする複合熱源
    による製管溶接方法。
  2. 【請求項2】第1の加熱源によるエッジ部の予熱領域を
    ガスシールドすることを特徴とする請求項1に記載の複
    合熱源による製管溶接方法。
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