JPH0248349B2 - - Google Patents

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JPH0248349B2
JPH0248349B2 JP55072067A JP7206780A JPH0248349B2 JP H0248349 B2 JPH0248349 B2 JP H0248349B2 JP 55072067 A JP55072067 A JP 55072067A JP 7206780 A JP7206780 A JP 7206780A JP H0248349 B2 JPH0248349 B2 JP H0248349B2
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JP
Japan
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welding
sides
edge portions
heated
heating means
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JP55072067A
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Inventor
Yoshasu Kitagawa
Hirotsugu Inaba
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0248349B2 publication Critical patent/JPH0248349B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は電縫管、特に低合金鋼、ステンレス
鋼、Al,Cr等の酸化され易い金属を用いた電縫
管、或いは比較的Mn含有量の高い炭素鋼等を用
いた高靭性の電縫管の製造に適した電縫管の製造
方法に関するものである。 通称溶接管には、一般に大別して炭素鋼、低合
金鋼等を主対象として電気抵抗溶接法で製造され
るものと、ステンレス鋼等を主対象としてTIG溶
接法,プラズマ溶接法等で製造されるものとがあ
ることは周知の通りである。そして電気抵抗溶接
法によつて製造される電縫管は、通常第5図に示
す如くスケルプを成形ロール群に通して両側エツ
ジ部E,Eが相対向する断面略O形状に曲成して
なるオープンパイプOPを、ワークコイルWに通
し、或いはオープンパイプOPの両側エツジ部E,
Eを図示しないコンタクトチツプに摺接させて、
両側エツジ部に高周波電流を通流させ、両側エツ
ジ部を加熱溶融させつつスクイズロールSR間に
通し、両側エツジ部E,E同士を所定のアツプセ
ツト量を付与しつつ衝合溶接して管Pに形成し、
この管Pを白抜矢符方向に移送しつつスクイズロ
ールSR下流側に設けた図示しない内外面ビード
切削バイトによるビード除去等の仕上処理を施し
て製造している。 ところでこのような電縫管の製造工程、特にそ
の溶接工程における両側エツジ部E,E相互の位
置関係についてみると、両側エツジ部E,Eは当
初所要寸法を隔てて離隔対向せしめられた状態に
あつて、下流に位置するスクイズロールSR側に
向うに従つて相互に漸近せしめられ、スクイズロ
ールSRからその上流側に所要寸法離隔したO1
(以下接合点という)にて相互に接合され、次い
でこの接合点O1からスクイズロールSRの軸心線
と対応する点O3に至る中間の点O2(以下溶接点と
いう)にて相互に衝合溶接され、スクイズロール
SR間にてアツプセツトを付与された後その下流
側に移送せしめられてゆくこととなる。ワークコ
イルW又はコンタクトチツプは前記接合点O1
りも上流側の所定位置にて、未だ両側エツジ部
E,Eが接合していない状態のオープンパイプ
OPの通過域又は両側エツジ部E,Eに対する摺
接位置に配設され、このワークコイルW又はコン
タクトチツプを通じて両側エツジ部E,Eに高周
波電流を誘起又は通電せしめ、表面効果、近接効
果にて接合点O1を通じ両側エツジ部E,Eに高
周波電流を通流させ、両側エツジ部E,Eを接合
点O1に達する迄に加熱溶融せしめるようにして
ある。従つてもし接合点O1に達した時点で未だ
両側エツジ部E,Eが溶融温度に達しない時は、
高周波電流は接合点O1よりも下流側には通流さ
れないから、両側エツジ部E,Eは未溶融状態の
まま接合され、且つ衝合せしめられることとなつ
て未溶接の状態、即ち冷欠陥を生じてしまう。こ
のためワークコイルW又はコンタクトチツプの配
設位置は、両側エツジ部に流れる高周波電流には
ばらつきが多いことも考慮して、両側エツジ部
E,Eが接合点O1に達する以前に確実に溶融状
態となるよう、通常接合点O1の上流側100mm前後
の位置に配設されるのが普通である。 しかしながら、このような従来方法にあつては
両側エツジ部E,Eは接合点O1よりも上流側に
て溶融状態に迄加熱されるに加え、溶融金属が電
磁力が影響を受けて流動するため、酸化傾向の大
きい金属の場合は多量の酸化物が生成され、この
酸化物がそのまま両側エツジ部E,E間に噛み込
まれて、ペネトレータ等の溶接欠陥が多発する不
都合がある。このような不都合を除く手段とし
て、酸化物を多量に含む溶融金属を、シーム部か
ら全量排出すべくアツプセツト量を大きくした製
管を行うことが考えるが、たとえアツプセツト量
を大きくしても両側エツジ部における溶融状態に
局部的な変動等があつて、溶融金属をシーム部か
ら全量排出することは実際には難かしく、通常シ
ーム部には溶融金属が0.1〜0.5mmの厚さで残存す
ることをさけ得ず、この残存溶融金属はフエライ
トバンドと称されて、過大なアツプセツト量によ
る強い圧縮力を受けて異方性の高いものとなり、
シーム部の靭性を著しく劣化せしめる結果を招
き、また大きなアツプセツト量は溶接ビードの高
さを過大なものとし、その切削除去作業を難かし
くする等の欠点があつた。 一方、TIG溶接法、プラズマ溶接法等によつて
製造される溶接管は、図示省略するが、通常スケ
ルプを成形ロール群に通して両側エツジ部が相対
向する断面略O形状に曲成してなるオープンパイ
プを、そのまま或いは補助加熱手段としての高周
波加熱機等にて両側エツジ部を溶融温度よりはる
かに低い温度に予熱し、スクイズロールに通し、
スクイズロール上流側の接合点近傍にてTIG溶接
法,プラズマ溶接法等によつて溶融せしめた溶融
金属を、アンダーカツトを生じせしめない程度の
極めて小さいアツプセツト量を加えつつ両側エツ
ジ部間から全く排出せしめることなく両側エツジ
部同士を溶接して管に形成し、管内外周面よりほ
とんど突出することのない美麗なビードを形成す
るようにして製造している。 ところで、この製造法にあつては、特にその溶
接工程が前述した如く、溶融金属をシーム部から
全く排出することなく美麗な溶接ビードを形成せ
しめることを主目的とした方法で、スクイズロー
ルにおいてほとんどアツプセツトをかけることが
ないから、シーム部の靭性劣化の問題はないが、
美麗な溶接ビードを形成せしめるためにはアンダ
ーカツト,ブローホール等の溶接欠陥のない溶接
を行う必要があつて、その製管速度は通常1m/
min程度であり、前記電気抵抗溶接法の製管速度
に比べ極めて遅く製管能率が悪いため製造コスト
が高いという欠点があつた。 本発明はかかる事情に鑑みなされたものであつ
て、その目的とするところは、特にステンレス
鋼,低合金鋼等の酸化され易い金属であつても冷
欠陥、ペネトレータ等の溶接欠陥の発生を防止で
き、しかもシーム部靭性の高い電縫管を能率よく
得られるようにした電縫管の製造方法を提供する
にある。 本発明に係る電縫管の製造方法は、オープンパ
イプの相対向する両側エツジ部を加熱溶融し、ス
クイズロールにてアツプセツトをかけつつ衝合溶
接する電縫管の製造方法において、高周波電流を
用いる加熱手段により両側エツジ部を、該両側エ
ツジ部が相互に接合する接合点にて固体の状態を
維持し得る温度又は溶融されてはいるが溶融金属
が前記加熱手段の電磁力の作用を受けても流動し
ない溶融温度となるように加熱し、次いで電気抵
抗、誘導加熱、アーク又は高エネルギービームを
用いる加熱手段により両側エツジ部を、前記接合
点近傍から両側エツジ部がスクイズロールによつ
て衝合溶接される溶接点に至る迄の間に、衝合溶
接を行うに十分な溶融温度となるように加熱する
ことを特徴とする。 以下本発明をその実施状態を示す図面に基いて
具体的に説明する。第1図は本発明に係る電縫管
の製造方法(以下本発明方法という)の実施状態
を示す模式図、第2図はオープンパイプの両側エ
ツジ部相互の位置関係を示す説明図であり、図中
OPはオープンパイプであつて、オープンパイプ
OPはスケルプを成形ロール群(最終段のフイン
パスロールFRのみを示す)に通して断面U形か
ら両側エツジ部E,Eが相対向する断面略O形に
迄曲成してなる。このオープンパイプOPはフイ
ンパスロールFRを出た後、その下流側に配設さ
れたスクイズロールSR側に向うに従つて両側エ
ツジ部E,Eが相互に漸近され接合点O1にて相
互に接合され、次いで接合点O1とスクイズロー
ルSRの軸心線と対応する位置O3との間における
溶接点O2にて相互に衝合溶接され、管Pの状態
でアツプセツトをかけられつつスクイズロール
SRを経て仕上工程に向け白抜矢符方向に移送さ
れてゆくこととなるが、この間、オープンパイプ
OPはフインパスロールFRよりも下流側であつ
て、且つ接合点O1よりも上流側の位置にてワー
クコイルWに通され、また接合点O1よりも下流
側であつて、接合された両側エツジ部E,Eには
溶接点O2にて電極軸EWを転接せしめて夫々両側
エツジ部E,Eに加熱される。 ワークコイルWはオープンパイプOPの両側エ
ツジ部E,Eに対する第1の加熱手段たる高周波
電流を両側エツジ部E,Eに誘起せしめるための
ものであつて、接合点O1の上流側略100mm程度の
位置に配設されていて、そのコイル端部は10KHz
〜500KHz(望ましくは200KHz以上)の高周波電
源(図示せず)に接続されており、これに通され
たオープンパイプOPの両側エツジ部E,Eには
表面効果、近接効果によつて高周波電流を誘起せ
しめるようにしてある。両側エツジ部E,Eに誘
起せしめられた高周波電流は接合点O1を介して
両側エツジ部E,E相互の間に通流され、これに
よつて両側エツジ部E,Eが加熱されることとな
るが、前記高周波電源及びワークコイルWは接合
点O1において両側エツジ部E,Eがその溶融温
度又はその前後近傍の温度に迄加熱昇温せしめ得
るよう電気的、位置的条件を設定されており、両
側エツジ部E,Eはその溶融温度又はその前後近
傍の温度であつて、固体の状態又は溶融されては
いるが溶融金属が電磁力等の作用を受けても未だ
流動しない溶融状態にて相互に接合されることと
なる。 なお上記ワークコイルWの代りに同様な高周波
電源に接続されているコンタクトチツプを両側エ
ツジ部E,Eに摺接せしめて、両側エツジ部E,
Eに直接高周波電流を通流せしめることとしても
よいことは勿論である。 一方、電極輪EWはオープンパイプOPの両側
エツジ部E,Eに対する第2の加熱手段たる低周
波電流を両側エツジ部E,Eに通流させるための
ものであつて、導電性の素材にて形成された一対
の円板を、その間に絶縁体を挟んで同心的に重ね
合せて構成され、溶接点O2位置において、両円
板をオープンパイプOPにおける相互に接合せし
められた両側エツジ部E,E外周面に転接せしめ
られている。電極輪EWを構成する両円板には50
〜720Hzの低周波電源(図示せず)が接続されて
おり、両側エツジ部E,E間には相互の接合部分
を経由して低周波電流が通流され、固体の状態又
は溶融されてはいるが未だ溶融金属が流動しない
状態で接合されている両側エツジ部E,Eは衝合
溶接を行うに十分な溶融状態に迄加熱され、スク
イズロールSRによりアツプセツトを付与され、
その溶融金属のほとんどが両側エツジ部間より排
出された状態で衝合溶接され、オープンパイプ
OPは管Pに成形されてスクイズロールSR間を通
して移送せしめられてゆくこととなる。 なお電極輪EW用の電源としては低周波電源に
限らず、直流電源を用いてもよい。また上述した
実施例においては格別酸化傾向の大きい金属を用
いる場合は別にして殆んどガスシールを必要とし
ない場合が多いが、勿論接合点O1よりも上流側
からスクイズロールSRの下流側に至る迄の間に
おける加熱された両側エツジ部E,E及び両側エ
ツジ部E,Eが衝合溶接された状態のシーム部を
不活性ガス、還元性ガス等を用いて大気から遮断
することとしてもよい。 而して本発明方法にあつては、オープンパイプ
OPの両側エツジ部E,EはワークコイルWを経
て接合点O1に向け集束されてゆく過程で高周波
電流の通流により極く薄い表面部のみが漸次昇温
されて溶融温度又はその近傍の温度に迄加熱さ
れ、固体の状態又は溶融されているが未だ溶融金
属が流動しない状態に迄加熱された状態で接合点
O1に達して相互に接合せしめられることとなる
から、たとえ途中で大気と接触したとしても酸化
の程度が極めて小さく、特に酸化傾向の大きい金
属の場合を除いて殆んどガスシールを必要とせ
ず、また酸化傾向の大きい金属の場合にも簡単な
ガスシール装置を利用することによつて容易、且
つ効果的に酸化を防止でき、酸化物の発生に起因
するペネトレータ等の溶接欠陥の発生を抑制出来
てガスシール装置等の構成を大幅に簡略化出来
る。またオープンパイプOPにおける相互に接合
せしめられた両側エツジ部E,Eは溶接点O2
おいて低周波電流の通流により再び加熱されて衝
合溶接を行うに十分な溶融温度以上の温度に迄加
熱されるが、即ち、両側エツジ部E,Eは高周波
電流の通流によつて極く薄い表面部のみが溶融温
度又はその近傍の温度に迄加熱されているため、
表面部の固有抵抗が大きくなつており、低周波電
流の通流によつて効率よく表面部のみが衝合溶接
を行うに十分な溶融温度に効果的に加熱され、溶
融されることとなつて、第2の加熱手段に投入す
る消費電力が小さくて済むことは勿論、溶融され
る金属量が極めて少量であるから、これをシーム
部からほぼ全量排出させたとしても過大ビードの
形成防止が図り得て、ビード切削作業が容易とな
る。しかも両側エツジ部E,Eは溶融状態に達す
るのと略同時的にスクイズロールSRの作用で衝
合溶接せしめられるから、この間における酸化物
の発生も極めて少量にとどめ得て、溶接欠陥のな
い電縫管を得ることが出来る。 次に上述した高周波電流による第1の加熱手段
と、低周波電流による第2の加熱手段とを用いる
本発明方法に依つた場合と、高周波電流のみの加
熱手段を用いる従来方法に依つた場合との電縫管
における溶接欠陥の発生状態についての比較試験
結果を示す。なお供試材としては1%のCrを含
有する低合金鋼を用いた。表1は溶接条件を、ま
た表2はその結果を示している。
【表】
【表】 表2から明らかなように、本発明方法に依つた
場合は溶接欠陥は0であるのに対し、従来方法に
依つた場合は入熱量を適切にしても0〜2(個/
m)の酸化物生成に起因する溶接欠陥の発生がみ
られ、本発明方法における溶接欠陥防止機能が著
しく向上していることが解る。 第3図は本発明の他の実施状態を模式的に示す
平面図、第4図は同じくオープンパイプOPにお
ける両側エツジ部相互の関係を示す模式図であ
る。この実施例にあつては、前記第1,2図に示
す実施例と比較して第2の加熱手段の種類及び配
設位置において異なる以外は全く同じであり、対
応する部分には同じ番号を付してある。 この実施例においては第2の加熱手段として、
TIG溶接用のヘツドTを用いており、このヘツド
TはオープンパイプOPにおける両側エツジ部E,
Eの接合点O1から若干寸法(通常0〜5mm程度)
下流側の位置において、相互に接合された両側エ
ツジ部E,Eの中間部上方に臨ませて配設されて
いる。ヘツドTは図示しない直流電源に接続され
ており(交流電源でもよい)このヘツドTと相互
に接合された両側エツジ部E,Eとの間に発生せ
しめられたアークによつて両側エツジ部E,Eは
衝合溶接を行うに十分な溶融温度以上の温度に加
熱されるようにしてある。なおヘツドTの配設位
置は上記の位置にのみ限るものではなく、接合点
O1の上流側近傍からスクイズロールSRの軸心線
と対応する位置との間の範囲のいずれの位置であ
つてもよい。また第2の加熱手段としてはTIG溶
接用のヘツドTに代えてレーザ溶接、電子ビーム
溶接、プラズマ溶接、MIG溶接等の溶融溶接法
用の各ヘツドを用いてもよい。 而して本発明方法にあつては、ワークコイルW
を経たオープンパイプOPの両側エツジ部E,E
は第1の加熱手段たる高周波電流により溶融温度
又はその近傍の温度に加熱された状態で相互に接
合された直後において再びヘツドTと両側エツジ
部E,Eとの間に発生せしめられたアークによつ
て衝合溶接を行うに十分な溶融温度以上の温度に
加熱せしめられ、溶融せしめられるのと略同時的
にスクイズロールSRによる側圧とアツプセツト
とを受けて相互に第1,2図に示す実施例と同様
の状態で衝合溶接せしめられることとなる。従つ
て、酸化物の発生が少なくペネトレーター等の溶
接欠陥の発生を確実に防止出来る。また、この実
施例の場合には、前記実施例の場合に比べ、第2
の加熱手段に所謂溶融溶接法を用いるから、電磁
力による溶融金属の流動がなく、両側エツジ部の
接合点以降の衝合溶接状態において滑らかなビー
ドが形成され易いため、シーム部からの溶融金属
の排出量を可及的に少なくし得、換言すればアツ
プセツト量を可及的に小さくしてシーム部に溶融
金属の多くを残存させた状態で衝合溶接したとし
ても、そのシーム部に前記残存溶融金属によつて
形成されるフエライトバンドの異方性を極めて小
さくし得て、シーム部靭性の優れたかつビード切
削作業の容易な電縫管を得ることが出来る。また
更に、前述したTIG溶接法、プラズマ溶接法等に
よる従来法と比べた場合においても、この従来法
が溶融金属をシーム部から全く排出せず美麗なビ
ードを得るため、製管速度が遅いのに対し、この
実施例では溶融金属をシーム部から排出させ、こ
れによつて形成されるビードを切削除去するから
美麗なビード形成のために製管速度を遅くする必
要がなく、ステンレス鋼等の金属であつてもも比
較的高速で製管し得て、その製造コストを容易に
低減することが出来る。 次に第1の加熱手段として高周波電流を、第2
の加熱手段としてTIG溶接ヘツドT、即ちアーク
熱を用いた本発明方法に依つた場合と、高周波電
流のみの加熱手段を用いる従来方法に依つた場合
とにおける電縫管の溶接部品質についての比較試
験結果を示す。供試材としては1%のCrを含有
する低合金鋼、普通鋼を用いた。表3は製管条件
を、表4はその結果を示している。
【表】
【表】 表4から明らかなように本発明方法に依つた場
合には特に低合金鋼に対しては溶接欠陥が0であ
り、従来方法に依つた場合には0〜2(個/m)
であるのと比較して溶接欠陥が著しく低減されて
おり、それだけ酸化物の発生が抑制されているこ
とが推測される。また本発明方法に依る場合は従
来方法に依る場合に比較してシーム部の靭性が格
段に向上していることが解る。 以上の如く本発明方法にあつては、本発明方法
にあつては加熱すべき両側エツジ部を接合点と溶
接点とに分けて、夫々について厳密な温度管理を
行い、接合点迄の間は両側エツジ部が固体の状態
を維持し得る温度、又は溶融されてはいるが、溶
融金属が高周波電流を用いる加熱手段の電磁力の
作用を受けても流動しない溶融温度となるように
加熱し、また接合点から溶接点迄は電気抵抗、誘
導加熱、アーク又は高エネルギービームを用いる
加熱手段によつて衝合溶接に十分な溶融温度に加
熱することとしているから、相互に衝合溶接され
るべきオープンパイプの両側エツジ部が溶融状態
となつている期間が極めて短かく、酸化防止機能
が大幅に向上しており、特に酸化傾向の大きい金
属を用いて電縫管を製造する場合に適用して溶接
欠陥の発生を可及的に低減若しくは確実に防止せ
しめ得、また溶融金属もその絶対量が少なくかつ
酸化物も少ないから、この溶融金属をシーム部か
らほぼ全量排出せしめる必要がなく、アツプセツ
ト量を可及的に小さくして衝合溶接を行うことが
出来るため、たとえ溶融金属をシーム部に残存さ
せてフエライトバンドを形成せしめたとしてもそ
の異方性が極めて小さなものであるので、優れた
シーム部靭性の確保が容易であるのに加え、過大
ビードの形成防止も図り得て、その切削作業を容
易にする。また更に、第2の加熱手段に溶融溶接
法を用いる場合にあつては、前記アツプセツト量
をより小さくし得て、従来主としてTIG溶接法に
よつて製造されていたステンレス等の高級電縫管
でも高速製管が可能であるからその製造コストの
低減を容易に達成しうる等本発明は優れた効果を
奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法の実施状態を模式的に示す
側面図、第2図はオープンパイプの両側エツジ部
の相対関係を示す説明図、第3図は本発明方法の
他の実施状態を模式的に示す側面図、第4図は同
じくオープンパイプにおける両側エツジ部相互の
関係を示す説明図、第5図は従来方法の実施状態
を示す模式図である。 OP…オープンパイプ、P…管、W…ワークコ
イル、SR…スクイズロール、EW…電極輪、T
…TIG溶接用のヘツド。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 オープンパイプの相対向する両側エツジ部を
    加熱溶融し、スクイズロールにてアツプセツトを
    かけつつ衝合溶接する電縫管の製造方法におい
    て、高周波電流を用いる加熱手段により両側エツ
    ジ部を、該両側エツジ部が相互に接合する接合点
    にて固体の状態を維持し得る温度又は溶融されて
    はいるが溶融金属が前記加熱手段の電磁力の作用
    を受けても流動しない溶融温度となるように加熱
    し、次いで電気抵抗、誘導加熱、アーク又は高エ
    ネルギービームを用いる加熱手段により両側エツ
    ジ部を、前記接合点近傍から両側エツジ部がスク
    イズロールによつて衝合溶接される溶接点に至る
    迄の間に、衝合溶接を行うに十分な溶融温度に加
    熱することを特徴とする電縫管の製造方法。
JP7206780A 1980-05-28 1980-05-28 Production of electric welded tube Granted JPS56168981A (en)

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JPS56168981A (en) 1981-12-25

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