JP2534284Y2 - 多段遠心ポンプ - Google Patents

多段遠心ポンプ

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JP2534284Y2
JP2534284Y2 JP3498791U JP3498791U JP2534284Y2 JP 2534284 Y2 JP2534284 Y2 JP 2534284Y2 JP 3498791 U JP3498791 U JP 3498791U JP 3498791 U JP3498791 U JP 3498791U JP 2534284 Y2 JP2534284 Y2 JP 2534284Y2
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impeller
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centrifugal pump
inlet
gap
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研一 梶原
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Ebara Corp
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Ebara Corp
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、少水量での運転を行な
うことのできる多段遠心ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に遠心ポンプは、設計点(最高効率
点)付近で使用されるが、用途によつては極めて少水量
での運転を必要とするものもある。例えば、断続的な運
転を避けてポンプは連続運転を行ない、必要な時は、弁
を開にして液を流し、不必要な時は、弁を閉にしてポン
プ締切運転を行なうシステムや、給水システムにおい
て、吐出管路に設置されるフロースイッチ等の作用によ
り少流量にてポンプを停止し、圧力タンクより極めて少
水量の水を流すようにした圧力タンク方式のユニットな
どで上記のような極めて少水量での運転状況が発生す
る。
【0003】ところが、上記した従来の給水装置におい
ては、極めて少水量で運転しているとき、1段目の羽根
車の翼入口付近には、初期のキャビテーションが発生
し、揚程の低下や流量低下などの問題が発生する。
【0004】この問題を解決するために、現在、ポンプ
の吐出側から一定の揚液を吸込側の水槽等に逃がす常時
逃がし方式や初段の羽根車のフロントシュラウド側に穴
を明けて、気泡の発生を防ぐ手段などが用いられてい
る。
【0005】図3は、上記常時逃がし方式を採用した給
水ポンプ装置を示す側面図であつて、ポンプ1の吐出口
1aに接続され、途中に図示しない圧力タンクを設けた
送水管2に、吸込水槽3へ常時逃がすようにした逃がし
配管4が接続され、送水管2からの末端送水量が零ない
し極く微少水量のときでも、ホンプ1の吐出側から逃が
し配管4を経て常時一定の揚液を吸込水槽3へ逃がすよ
うにして、1段目の羽根車の翼入口付近での初期のキャ
ビテーションの発生を防いでいる。
【0006】上記ポンプ1の内部構造は、図5に示すよ
うに、多段の羽根車5を取り巻くようにガイドベーン6
が取付けられており、該ガイドベーン6の側方には、隣
接する中間ケーシング本体1Aに溶接されたガイドベー
ン側板7との間に戻し通路8が形成されており、ポンプ
運転時、吸込口12から吸込まれた揚液は、各段の羽根
車5で昇圧され、各段のガイドベーン6と戻し通路8を
通過する間に圧力を回復し、吐出口13より外部へ導か
れるようになつている。なお、図中、9はポンプ主軸、
10はライナリング、11は外側ケーシング、14は軸
封装置である。
【0007】図4(a)及び(b)は、上記羽根車に穴
を明けて気泡の発生を防ぐ手段を採用したポンプの初段
羽根車の平面図及び側断面図であつて、羽根車15のフ
ロントシュラウド(側板)16側に穴17を設けてい
る。図中、18は羽根である。この羽根車15をポンプ
に取付けて運転したとき、該羽根車15により昇圧され
て羽根車出口より吐出された揚液の一部は、シュラウド
16に明けられた穴17を経て再び羽根車15内の低圧
部に戻されて昇圧されるという循環流れが形成され、こ
れによつて1段目の羽根車の翼入口付近での初期のキャ
ビテーションの発生を防いでいる。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】上記した従来の常時逃
がし方式(図3)は、揚液の一部を逃がし配管4を経て
常時、吸込水槽3等に戻すため、この部分を含めたポン
プ効率は大幅に低下すると共に、そのために必要な配管
等の付帯設備が必要になるという問題点があつた。
【0009】また、羽根車シュラウド側に穴を明ける方
式(図4)は、鋳造製の羽根車を使用するポンプでは、
初段の羽根車に追加加工を実施するだけでよいが図5に
示すような鋼板のプレス成形による羽根車の場合など
は、金型の変更など次段以降の羽根車との互換性が著し
く損われるという問題点があつた。
【0010】本考案は、上記従来技術における問題点を
解決し、配管等の付帯設備や羽根車シュラウド側の穴明
け等を必要とすることなく、少水量運転時の初段羽根車
入口部でのキャビテーションの発生を防止でき、また初
段および次段以降の羽根車の互換性を有し、しかも効率
の低下が最小限に抑えられる多段遠心ポンプを提供する
ことを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本考案は、多段遠心ポンプにおける初段の羽根車
入口部とケーシングとの半径方向の隙間を、2段目以降
の羽根車入口部の当該隙間より大きくしたことを特徴と
している。
【0012】上記羽根車入口部の隙間を、ケーシングに
挿入するライナリングと羽根車入口部の周面とによつて
構成したことを特徴としている。
【0013】また、初段の羽根車入口部とケーシングと
の半径方向の隙間を断面U形に形成し、羽根車に流入す
る揚液の流れ方向と、該断面U形隙間を通つて漏れる揚
液の噴出方向とがほぼ同一方向となるようにしたことを
特徴としている。
【0014】
【作用】本考案は、上記のように構成されているので、
ポンプ運転時、初段羽根車より吐出された昇圧された揚
液の一部は、羽根車シュラウドと中間ケーシング側壁と
の間を通り、羽根車入口部周面と、通常、ケーシングに
挿入して取付けられるライナリングとの半径方向の隙間
を通つて羽根車入口部へ再び戻す循環流れが形成され
る。
【0015】上記の羽根車入口部へ戻される循環(漏
れ)流によつて、たとえ、ポンプ吐出揚液が極めて少流
量になつても、初段の羽根車の翼入口付近の負圧の発生
が防がれ、キャビテーションの発生が防止される。
【0016】また、上記初段羽根車入口部の周面とケー
シングとの半径方向の隙間をU形に形成し、該羽根車に
流入する揚液の流れ方向と、該U形隙間を通つて漏れる
揚液の噴出方向とがほぼ同一方向となるようにしたもの
では、初段羽根車出口より吐出され羽根車入口部へ戻る
循環流れが、羽根車に流入する揚液の流れに沿つて噴出
して合流するので、揚液の流入を積極的に助け、これに
伴つて、たとえ、ポンプ吐出量が極めて少流量になつて
も、初段羽根車の翼入口付近でのキャビテーションの発
生を積極的に防止する。
【0017】
【実施例】次に、本考案の実施例を図面と共に説明す
る。図1は、本考案の一実施例を示す多段遠心ポンプの
要部縦断面図であつて、図中、図5に記載した符号と同
一の符号は同一ないし同類部分を示すものとする。
【0018】図において、多段の羽根車5を取り巻くよ
うにガイドベーン6が取付けられて、おり、該ガイドベ
ーン6の側方には隣接する中間ケーシング本体1Aに溶
接されたガイドベーン側板7との間に戻し通路8が形成
されている点は、従来例(図5)と変りはないが、本実
施例では、初段羽根車5Aの入口部の周面、つまり羽根
車シュラウド5cの入口部5aの周面と、中間ケーシン
グ1Aに挿入して取付けられるライナリング10とによ
つて形成される隙間δ 1 が、2段目以降の羽根車5Bの
入口部の周面、つまり羽根車シュラウド入口部5bの周
面とライナリング10とによつて形成される隙間δ2
り大きく構造されている。
【0019】上記のように構成されているのでポンプ運
転時、ポンプ吸込口12より矢印aのように吸込まれた
揚液は、初段羽根車5Aによつて昇圧され、大部分の揚
液は該羽根車出口よりガイドベーン6へ向つて吐出さ
れ、戻し通路8を経て次段羽根車5Bに流入して昇圧さ
れ、このようにして順次昇圧されていくが、一部の揚液
は羽根車シュラウド5cと中間ケーシング1Aの側壁1
cとの間を通り、初段羽根車5Aにおいては、該シュラ
ウド入口部5aの周面とライナリング10との隙間δ1
を通つて羽根車入口部へ戻り、上記矢印a方向の流れと
共に再び羽根車5Aに吸込まれる。同様に、2段目(以
降)の羽根車5Bにおいても、羽根車出口より吐出され
た揚液の一部がシュラウド入口部5bの周面とライナリ
ング10との隙間δ2 を通つて2段目羽根車5Bの入口
部へ戻る。
【0020】ところが、上記隙間δ1 は隙間δ2 より大
きく形成されているので、該隙間δ1 を経て初段羽根車
5Aより該羽根車入口部へ戻る循環流量が2段目以降の
羽根車5Bより隙間δ2 を経てそれぞれの羽根車入口部
へ戻る循環流量より大きいので、たとえ、極めて少水量
での運転時でも、1段目の羽根車の翼入口付近にはキャ
ビテーションの発生を有効に防止することができる。
【0021】他方、2段目以降の羽根車においては、小
さい隙間δ2 を通るライナリング部からの戻り流量が少
ないので効率の低下は最小限に抑えられる。
【0022】また、この実施例によれば、初段及び次段
以降の羽根車は全く同一のものを使用でき、ライナリン
グ又は初段の入口部の変更のみで対応でき、製作が容易
である。
【0023】図2は、本考案の他の実施例を示す多段遠
心ポンプの要部縦断面図であつて、図中、図1に記載し
た符号と同一の符号は同一ないし同類部分を示すものと
し、先の実施例(図1)と異る点について説明する。
【0024】この実施例では、初段に使用するライナリ
ング10Aと、初段羽根車5Aのシュラウドの入口部5
aとの隙間を断面U形に構成し、羽根車に流入する揚液
の流入方向aと、U形隙間を通つて漏れる揚液の噴出方
向bとがほぼ同一方向となるようになつている。
【0025】この実施例によれば、初段羽根車5A出口
より吐出され該羽根車入口部へ戻る循環流が該羽根車5
Aに流入する揚液の流れに沿つて噴出し合流するので、
揚液の流入を積極的に助ける。従つて、たとえ、ポンプ
吐出量が極めて少流量になつても、初段羽根車5Aの翼
入口付近でのキャビテーションの発生をより積極的に防
止することができる。
【0026】上記した第2の実施例(図2)において、
初段羽根車5Aのシュラウド入口部5aに形成される断
面U形通路を、ライナリング10Aの内周面とシュラウ
ド流入口部5aの外周面、及びシュラウド流入口部5a
の内周面と、中間ケーシング1Aに溶接された側板7A
の折り曲げ部の外周面とによつて形成した構造について
説明したが、上記U形通路を、ライナリング10Aのみ
とシュラウド流入部5aとによつて形成し、又は上記ケ
ーシング7Aのみとシュラウド流入部5aとによつて形
成することも可能である。
【0027】
【考案の効果】以上説明したように、本考案によれば、
多段遠心ポンプの初段の羽根車入口部とケーシング側と
の半径方向の隙間を、2段目以降の羽根車入口部の当該
隙間より大きく構成したことにより、従来例におけるよ
うな配管等の特別の付帯設備や羽根車シュラウド側の穴
明けなどを必要とすることなく、少水量運転時の初段羽
根車入口部でのキャビテーションの発生を防止すること
ができるばかりでなく、多段遠心ポンプの初段部のみで
揚液を戻すため、効率の低下を最小限に抑えることがで
きる。また、初段及び次段以降の羽根車は全く同一のも
のを使用でき、ライナリング又は初段の入口部の変更の
みで対応できるので製作が容易である。
【0028】また、初段羽根車入口部とケーシング側と
の半径方向の隙間を断面U形に形成することにより、初
段羽根車出口より吐出され該断面U形隙間を経て該羽根
車入口部へ戻る循環流が、該羽根車に流入する揚液の流
れとほぼ同じ方向に噴出して合流するので、揚液の流入
を助け、これに伴ってポンプ吐出量が極めて少流量にな
つても、初段羽根車の翼入口付近でのキャビテーション
の発生をより積極的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す多段遠心ポンプの要部
縦断面図である。
【図2】本考案の他の実施例を示す多段遠心ポンプの要
部縦断面図である。
【図3】従来例を示す常時逃がし方式の給水装置の側面
図である。
【図4】(a)は従来例を示す羽根車の要部平面図、
(b)は同縦断面図である。
【図5】従来の多段遠心ポンプの縦断面図である。
【符号の説明】 1A 中間ケーシング 5A 初段の羽根車 5B 2段目の羽根車 5a シュラウドの流入口部 10,10A ライナリング 11 外側ケーシング 12 吸込口 δ1 ,δ2 隙間

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 羽根車を同一軸上に多数重ねて構成する
    多段遠心ポンプにおいて、初段の羽根車入口部とケーシ
    ングとの半径方向の隙間を、2段目以降の羽根車入口部
    の当該隙間より大きくしたことを特徴とする多段遠心ポ
    ンプ。
  2. 【請求項2】 初段の羽根車入口部とケーシングとの半
    径方向の隙間を、ケーシングに挿入するライナリング
    と、羽根車入口部の周面によつて構成したことを特徴と
    する請求項1記載の多段遠心ポンプ。
  3. 【請求項3】 初段の羽根車入口部とケーシングとの半
    径方向の隙間を断面U形に形成し、羽根車に流入する揚
    液の流れ方向と、該断面U形隙間を通つて漏れる揚液の
    噴出方向とがほぼ同一方向となるようにしたことを特徴
    とする請求項1又は2記載の多段遠心ポンプ。
JP3498791U 1991-05-17 1991-05-17 多段遠心ポンプ Expired - Lifetime JP2534284Y2 (ja)

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JPH0524991U JPH0524991U (ja) 1993-04-02
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