JP2533570Y2 - 燃料噴射弁 - Google Patents

燃料噴射弁

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JP2533570Y2
JP2533570Y2 JP9103992U JP9103992U JP2533570Y2 JP 2533570 Y2 JP2533570 Y2 JP 2533570Y2 JP 9103992 U JP9103992 U JP 9103992U JP 9103992 U JP9103992 U JP 9103992U JP 2533570 Y2 JP2533570 Y2 JP 2533570Y2
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勇 笹尾
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株式会社京浜精機製作所
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は四輪車、二輪車等の内燃
機関の燃料噴射装置に用いられる燃料噴射弁に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の燃料供給装置として、燃費の
向上、排気ガスの浄化の点より燃料噴射弁を用いた燃料
噴射装置が良く用いられる。従来、かかる燃料噴射弁
は、たとえば特開昭59−20562号公報等により公
知である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
ものでは、ニードル弁の弁部が弁座から離反して開弁し
ているとき、弁体の切欠き部の切欠き面と弁室の内面と
の間に形成される複数の流路を流下する燃料が噴射孔か
らそのまま噴出されるので、流路の数に対応した噴流を
形成しながら燃料が噴射孔から噴出されてしまう。すな
わち流路が4つである場合には4本の噴流を形成して燃
料が噴射孔から噴出される。特に多気筒内燃機関で各気
筒に通じる複数の吸気路の集合部に燃料を噴出するよう
にした場合には、複数本の噴流が生じることにより燃料
分配性が損なわれ、期待した機関性能が得られなくな
る。本考案は、かかる事情に鑑みてなされたものであ
り、噴射孔からの燃料の噴流を全周にわたって均等に、
しかも燃料を微粒化することを可能にした燃料噴射弁を
提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決する為の手段】本考案によれば、先端に噴
射孔が開口し、前記噴射孔と内部に設けられた横断面円
形の弁室とを弁座にて接続する弁体ハウジングと、弁体
ハウジングの後端に連結された本体ハウジングと、弁体
ハウジングの弁室内に軸方向移動自在に配置され、その
先端部に噴射孔内に挿通されるとともに噴射孔より突出
するニードル部と、弁座に着座可能なる弁部と、弁室の
内面に摺接するガイド部の外周にあって、円周方向に等
間隔の複数位置に、弁室の内面との間に流路を形成すべ
く切欠き部と、を有する弁体と、本体ハウジング内にあ
って弁体を軸方向に駆動する為のソレノイドと、を備え
てなる燃料噴射弁において、弁体ハウジングの先端面に
筒状のカバーを対向配置し、前記カバーには一端がカバ
ーの先端面に開口し、他端が弁体ハウジングの噴射孔に
対応して開口するとともに弁体のニードル部の先端部を
挿入し得る混合気形成孔と、一端がニードル弁の切欠き
部の切欠き面に対応して混合気形成孔に開口し、他端が
カバーの先端面又は外周側面に開口する空気吸入路を設
けたものである。
【0005】
【作用】弁室の内面と弁体の切欠き部の切欠き面によっ
て形成される流路を流れる燃料は、流路に対応して噴射
孔より噴流を形成して噴射される。噴射孔より噴射され
る前記噴流の燃料は、混合気形成孔内に大きな負圧を生
起する。この負圧によると、ニードル弁の切欠き部の切
欠き面に対応して混合気形成孔に開口する空気吸入路よ
り混合気形成孔内の噴流に空気が吸出され、もって噴流
を周方向に均等に分散して且つ燃料を微粒化させること
ができる。
【0006】
【実施例】以下、本考案になる燃料噴射弁の一実施例を
図1,図2,図3,図4によって説明する。1は、上下
方向が開口した略円筒状の本体ハウジングであり、該本
体ハウジングの上端の開口からはソレノイド2と、コア
3が挿入され、コア3の上方鍔部3Aを介して本体ハウ
ジング1の上端を内方へカシメることによってソレノイ
ド2及びコア3を本体ハウジング1内に保持する。又、
前記コア3の軸方向には燃料流路3Bが貫通して穿設さ
れ、上方は開口して、例えば図示せぬ燃料分配管に接続
される。更に、本体ハウジング1の上端には端子部材4
が設けられており、この端子部材4にはソレノイド2に
結線された端子4Aが設けられる。本体ハウジング1の
下端からは、アーマチュアとしての弁保持体5がコア3
の端部に対向して配置されるとともに、弁保持体5に固
着された弁体6が挿入され、弁保持体5の上端とコア3
との間にはスプリング7が縮設される。又、弁体6と弁
保持体5との連結部の外周には、弁保持体5の抜け止め
と弁体6の軸方向移動量を規制するための弁ストッププ
レート8が本体ハウジング1に装着され、更に本体ハウ
ジング1の下方より弁ストッププレート8上に弁体ハウ
ジング9が挿入され、本体ハウジング1の下方端部を弁
体ハウジング9の外周に向けて内方へカシメることによ
って弁ストッププレート8及び弁体ハウジング9を本体
ハウジング1に固着できる。弁体ハウジング9の先端
(図1において下方端)には、噴射孔9Aが開口し、弁
体ハウジング9内にある弁体6を摺動自在に保持する横
断面円形状の弁室9Bと前記噴射孔9Aとは円錐形状の
弁座9Cにて接続される。一方、弁体6の先端部には、
噴射孔9A内に挿通されるとともに噴射孔9Aのより突
出する(いいかえると弁体ハウジング9の先端面9Dよ
り突出する)ニードル部6Aと、弁座9Cに着座する弁
部6Bと、弁室9Bの内周面に摺接するガイド部6C
と、ガイド部6Cに穿設される切欠き部6Dと、が連続
して形成される。前記ガイド部6Cは弁室9Bの内周面
に摺接されるよう円筒形状をなし、切欠き部6Dは前記
ガイド部6Cの円筒形状部分を切欠き面6Eによって削
除して形成されるもので本例にあっては円周方向に等間
隔に4ケ所の切欠き面6Eを形成した。而して、この切
欠き面6Eと弁室9Bの内周面とによって弁室9B内に
4ケ所の流路Wが形成され、この流路Wを燃料が通過す
る。流路Wは図3によく示される。以上は従来公知の燃
料噴射弁の構造であって、本考案になる燃料噴射弁は前
記目的達成の為に以下の構造を付加した。
【0007】本考案になる燃料噴射弁によると、弁体ハ
ウジングの先端面に混合気形成孔と空気吸入路とを備え
たカバーを配置したものである。10は筒状をなすカバ
ーであり、このカバー10には弁体ハウジング9の外形
部に嵌合される内径部10Aと、弁体ハウジング9の先
端面9D(噴射孔9Aはこの先端面9Dに開口する)に
対向する底部10Bを有する。又、前記底部10Bとカ
バー10の先端面10Cとの間に形成される厚肉部には
混合気形成孔10Dと空気吸入路10Eとが穿設され
る。この混合気形成孔10Dはカバー10の略中心部に
あってその一端がカバー10の先端面10Cに開口し、
他端は底部10Bに開口する。一方、空気吸入路10E
の一端は混合気形成孔10Dに開口し、他端はカバー1
0の先端面10C又はカバー10の外周側面10Fに開
口する。そして、特に空気吸入路10Eの混合気形成孔
10Dへの開口は以下のように行なわれる。すなわち、
空気吸入路10Eの一端は、ニードル弁6の切欠き部6
Dの切欠き面6Eに対応して混合気形成孔10Dへ開口
する。この切欠き面6Eに対応するとは切欠き部6Dの
横断面における切欠き面6Eに略直交して穿設されるこ
とをいうものである。尚、図4はカバー10のみを上方
よりみた平面図である。
【0008】前記カバー10は燃料噴射弁に対して以下
の如く組みつけられる。図2によって説明すると、弁体
ハウジング9の先端面9Dよりカバー10の上端開口を
介して内径部10Aを弁体ハウジング9の外周へ嵌入
し、カバー10の底部10Bを弁体ハウジングの先端面
9Dに当接させ、かかる状態においてカバー10の上部
鍔部10Gを囲繞する本体ハウジング1の下端1Aを内
方に向けてカシメ、もって本体ハウジング1に対して弁
体ハウジング9とカバー10とを共に固着できた。かか
る状態にあって、混合気形成孔10Dは、噴射孔9Aに
対応して配置され、弁体6のニードル部6Aの先端部は
混合気形成孔10D内に挿入して配置される。このと
き、空気吸入路10Eの一端はニードル弁6の切欠き部
6Dの切欠き面6Eに対応して混合気形成孔10Dへ開
口する。而して、混合気形成孔10D内には、混合気形
成孔10Dの内周とニードル部6Aの外周とによって環
状の間隙Sが形成される。
【0009】次にその作用について説明する。燃料噴射
弁において、ソレノイド2が消磁されている場合、弁体
6は弁保持体5を介してスプリング7のバネ力によって
弁座9Cに向けて押圧されるので弁体6の弁部6Bが弁
座9Cに当接され、噴射孔9Aより燃料が噴射されな
い。一方、ソレノイド2が励磁されると、弁保持体5は
スプリング7のバネ力に抗してコア3に吸着され、弁体
6の弁部6Bが弁座9Cより離反して弁ストッププレー
ト8に当接する迄軸方向に移動することにより弁部6B
と弁座9Cとの間に空隙が形成される。而して燃料流路
3Bより加圧されて弁室9B内に流入する燃料は、弁体
6の切欠き部6Dの切欠き面6Eと弁室9Bとによって
形成される流路Wを介して噴射孔9Aの噴射側開口端部
より外部に向けて噴射される。かかる燃料噴射弁からの
燃料噴射時において、以下について特に注目されなけれ
ばならない。すなわち、噴射孔9Aより正圧力(通常は
2.55kg/cm2 )をもって噴射される燃料は、流路
Wに対応する噴流を形成するもので、この噴流をなす噴
射燃料は混合気形成孔10D内を流下するとともに拡散
された噴霧角をもって吸気管(図示せず)に噴射され
る。このように混合気形成孔10D内を速い流速をもっ
た噴流をなす燃料が噴射されて通過することによると、
噴流が流れる混合気形成孔10Dには大きな負圧が発生
し、一方カバー10の先端面10Cあるいはカバー10
の外周側面10Fにあっては吸気管内に臨んでいること
より大きな負圧が発生することはない。以上によると、
噴流が流れる混合気形成孔10Dに開口する空気吸入路
10Eの一端、いいかえると切欠き部6Dの切欠き面6
Eに対応する混合気形成孔10Dに開口する空気吸入路
10Eの一端と空気吸入路10Eの他端が開口するカバ
ー10の先端面10Cあるいはカバー10の外周側面1
0Fとの間に大きな圧力差が生じるものであって、空気
吸入路10Eの他端から空気吸入路10Eの一端(混合
気形成孔10Dに開口する)に向けて空気流れが生じ、
混合気形成孔10D内を流れる噴射燃料の噴流の外方部
分に対して空気が吸出されて混合される。そして、この
噴射燃料の噴流中に吸出された空気は、噴流の拡散に伴
って拡大しつつ全周方向及び外側方向に向かって混合し
つつ流下するもので、これによって噴射燃料の全周方向
に均等に燃料が分散し、且つ良好に空気を混合すること
ができたもので、全周方向に燃料を均等に分布させるこ
とができ更に燃料の微粒化を著しく向上できたものであ
る。更に又、混合気形成孔10Dに弁体6の切欠き面6
Eに対応する空気吸入路10Eを開口して設けたこと
は、噴射孔9Aより噴射された噴射燃料の噴流が大きく
拡散する前(拡散の直前)の噴流中に空気を混入できた
もので、以後の燃料の拡散時において燃料の拡散エネル
ギーを利用して空気を混合できたもので燃料の微粒化を
効果的に行なうことができたものである。又、従来の燃
料噴射弁に対し、新たな部品を設ける必要がないので、
(カバーは弁体のニードル部を保護する為に従来よりあ
る。)部品点数の増加に伴うコストの上昇は抑止できる
とともに従来使用される燃料噴射弁との互換性を有し、
且つ機関への取りつけの変更も必要としないもので、そ
の実施は極めて容易なるものである。
【0010】次に図5,図6,図7によって第二の実施
例を説明する。本実施例は第一の実施例とカバーのみが
異なる。30は筒状をなすカバーであり、このカバー3
0には弁体ハウジング9の外形部に嵌合される内径部3
0Aと、弁体ハウジング9の先端面9D(噴射孔9Aは
この先端面9Dに開口する)に対向する底部30Bを有
する。又、前記底部30Bとカバー30の先端面30C
との間に形成される厚肉部には混合気形成孔30Dと空
気吸出溝30Hと空気吸入路30Eとが穿設される。こ
の混合気形成孔30Dはカバー30の略中心部にあって
その一端がカバー30の先端面30Cに開口し、他端は
底部30Bに開口する。一方、空気吸出溝30Hは底部
30Bに凹設されるものでその一端は混合気形成孔30
Dに開口する。ここで空気吸出溝30Hの混合気形成孔
30Dに開口する一端は、ニードル弁6の切欠き部6D
の切欠き面6Eに対応する。この切欠き面6Eに対応す
るとは、切欠き部6Dの横断面における切欠き面6Eに
略直交する位置に穿設されることをいうものであって図
6によく示される。又空気吸入路30Eはその一端が空
気吸出溝30Hに開口し、他端はカバー30の先端面3
0C又はカバー30の外周側面30Fに開口する。図7
はカバー30のみを上方よりみた平面図である。
【0011】前記カバー30は燃料噴射弁に対して以下
の如く組みつけられる。図5によって説明すると、弁体
ハウジング9の先端面9Dよりカバー30の上端開口を
介して内径部30Aを弁体ハウジング9の外周へ嵌入
し、カバー30の底部30Bを弁体ハウジング9の先端
面9Dに当接させ、かかる状態においてカバー30の上
部鍔部30Gを囲繞する本体ハウジング1の下端1Aを
内方に向けてカシメ、もって本体ハウジング1に対して
弁体ハウジング9とカバー30とを共に固着できた。か
かる状態にあって、混合気形成孔30Dは、噴射孔9A
に対応して配置され、さらに弁体6のニードル部6Aの
先端部は混合気形成孔30D内に挿入して配置される。
而して、混合気形成孔30D内には、混合気形成孔30
Dの内周とニードル部6Aの外周とによって環状の間隙
Sが形成される。一方、空気吸出溝30Hの上方開口は
弁体ハウジング9の先端面9Dによって通路をなし、空
気吸出溝30Hの一端はニードル弁6の切欠き部6Dの
切欠き面6Eに対応して混合気形成孔30Dに開口し、
他端はカバー30の先端面30C又は外周側面30Fに
開口する空気吸入路30Eに開口する。
【0012】かかる第二の実施例によると、ソレノイド
2が励磁されると、第一の実施例と同様に流路Wを介し
て噴射孔9Aの噴射側開口端部より燃料が噴射されるも
ので、混合気形成孔30D内には流路Wに対応する噴流
が流下する。このように混合気形成孔30D内を速い流
速をもった噴流をなす燃料が噴射されて通過することに
よると、噴流が流れる混合気形成孔30Dには大きな負
圧が生起し、これによって空気吸入路30Eからニード
ル弁6の切欠き部6Dの切欠き面6Eに対応して開口さ
せた空気吸出溝30Hへと空気流れが生じ、噴流の外方
部分に空気が吸出されて混合される。而して、噴流の拡
散エネルギーによって噴流は全周方向に燃料が均等に分
散されるとともに燃料の微粒化が達成できる。特に、カ
バー30の底部30Bに空気吸出溝30Hを凹設し、弁
体ハウジング9の先端面9Dにカバー30の底部30B
を当接させたことによると、空気吸出溝30Hは噴射孔
9Aが開口する混合気形成孔30Dに直接的に開口でき
たもので、噴射孔9Aより噴射される極めて速い速度を
有する噴射燃料の噴流によって空気が吸出され、さらに
は噴射孔9Aより噴射された燃料の噴流が拡散する前
(拡散の直前)に燃料中に空気を混入できたもので、以
後の燃料の拡散時において、燃料の拡散エネルギーを利
用して空気を混合できたもので燃料の微粒化を効果的に
行なうことができたものである。
【0013】次に第三の実施例について図8,図9,図
10によって説明する。本実施例は第一の実施例とカバ
ーのみが異なる。40は筒状をなすカバーであり、この
カバー40には弁体ハウジング9の外形部に嵌合される
内径部40Aと、弁体ハウジング9の先端面9D(噴射
孔9Aはこの先端面9Dに開口する)に対向する底部4
0Bを有する。底部40Bの中心より上方に向けて円柱
部40Pが突起して形成されるもので、円柱部40Pの
上端面40Rとカバー40の先端面40Cとの間に混合
気形成孔40Dが穿設される。すなわち、混合気形成孔
40Dの一端はカバー40の先端面40Cに開口し、他
端は円柱部40Pの上端面40Rに開口する。円柱部4
0Pの上端面40Rには空気吸出路40Hが凹設される
もので、空気吸出路40Hの一端は円柱部40Pの外形
部40Tに開口し、他端は混合気形成孔40Dに開口す
る。ここで空気吸出路40Hの混合気形成孔40Dへ開
口する他端は、ニードル弁6の切欠き部6Dの切欠き面
6Eに対応するものであり、切欠き部6Dの横断面にお
ける切欠き面6Eに略直交する位置に穿設される。円柱
部40Pの外側方にある底部40Bには空気吸入路40
Eが開口し、他端はカバー40の先端面40C又は外側
周面40Fに開口する。
【0014】前記カバーは燃料噴射弁に対して以下の如
く組みつけられる。図8によって説明すると、弁体ハウ
ジング9の先端面9Dよりカバー40の上端開口を介し
て内径部40Aを弁体ハウジング9の外周へ嵌入し、カ
バー40の円柱部40Pの上端面40Rを弁体ハウジン
グ9の先端面9Dに当接させ、かかる状態においてカバ
ー40の上部鍔部40Gを囲繞する本体ハウジング1の
下端1Aを内方に向けてカシメ、もって本体ハウジング
1に対して弁体ハウジング9とカバー40とを共に固着
できた。かかる状態にあって、混合気形成孔40Dは、
噴射孔9Aに連設して配置され、さらに弁体6のニード
ル部6Aの先端部は混合気形成孔40D内に挿入して配
置される。又、弁体ハウジング9の先端面9Dとカバー
40の底部40Bとによって空気室Fが形成される。而
して、混合気形成孔40D内には、混合気形成孔40D
の内周とニードル部6Aの外周とによって環状の間隙S
が形成される。一方、円柱部40Pの上端面40Rに凹
設された空気吸出路40Hの上方開口は弁体ハウジング
9の先端面9Dによって閉塞されて通路をなし、この空
気吸出路40Hの他端はニードル弁6の切欠き部6Dの
切欠き面6Eに対応して混合気形成孔40Dに開口し、
一端は円柱部40Pの外形部40Tに開口して空気室F
に連絡され、さらに空気室Fには空気吸入路40Eが開
口する。
【0015】かかる第三の実施例によると、ソレノイド
2が励磁されると、第一の実施例と同様に流路Wを介し
て噴射孔9Aの噴射側開口端部より燃料が噴射されるも
ので、混合気形成孔40D内には流路Wに対応する噴流
が流下する。このように混合気形成孔40D内を速い流
速をもった噴流をなす燃料が噴射されて通過することに
よると、噴流が流れる混合気形成孔40Dには大きな負
圧が生起し、これによると、空気吸入路40E、空気室
Fからニードル弁6の切欠き部6Dの切欠き面6Eに対
向して開口させた空気吸出路40Hへと空気流れが生
じ、噴流の外方部分に空気が吸出されて混合される。而
して、噴流の拡散エネルギーによって噴流は全周方向に
燃料が均等に分散されるとともに燃料の微粒化が達成で
きる。特に、カバー40の円柱部40Pの上端面40R
に空気吸出路40Hを凹設し、弁体ハウジング9の先端
面9Dにカバーの円柱部40Pの上端面40Rを当接さ
せたことによると、噴射孔9Aが開口する混合気形成孔
40Dの開口部に直接的に開口できたもので、噴射孔9
Aより噴射される極めて速い速度を有する噴射燃料の噴
流によって空気が吸出され、さらには噴射孔9Aより噴
射された燃料の噴流が拡散する前(拡散の直前)に燃料
中に空気を混入できたもので、以後の燃料の拡散時にお
いて燃料の拡散エネルギーを利用して空気を混合できた
もので燃料の微粒化を効果的に行なうことができたもの
である。
【0016】
【考案の効果】本考案になる燃料噴射弁によると、噴射
孔から噴射される燃料の噴流に対して、燃料の噴射エネ
ルギーを利用した圧力差によって空気を吸出させて混合
させたので、噴流を全周方向に渡って均一なる燃料層と
することができるとともに燃料の微粒化の著しい向上を
図ることができたものである。更には噴射孔より噴射さ
れる燃料が拡散する直前の燃料中に空気を吸出させたの
で燃料の拡散エネルギーによって空気を良好に混合でき
たものである。又、空気通路は従来のカバーの一部を変
更して混合気形成孔及び空気通路を設ければよいもので
部品点数を増加させる必要がないことから製造コストの
上昇を抑止でき、更には従来の燃料噴射弁との互換性を
有するとともに燃料噴射弁が取りつけられるインテーク
マニホールド等、他の構成部に対し何等の変更を要しな
いもので、その採用は極めて容易に行ない得るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案になる燃料噴射弁の一実施例を示す縦断
面図である。
【図2】図1のA部の拡大縦断面図である。
【図3】図2のB−B線における横断面図である。
【図4】図2に用いられるカバーのみの上部平面図であ
る。
【図5】本考案の第二の実施例を示すもので図2の部分
に相当する拡大縦断面図である。
【図6】図5のC−C線における横断面図である。
【図7】図5に用いられるカバーのみの上部平面図であ
る。
【図8】本考案の第三の実施例を示すもので図2の部分
に相当する拡大縦断面図である。
【図9】図8のD−D線における横断面図である。
【図10】図8に用いられるカバーのみの上部平面図で
ある。
【符号の説明】
6 弁体 6A ニードル部 6B 弁部 6C ガイド部 6D 切欠き部 6E 切欠き面 9 弁体ハウジング 9A 噴射孔 9B 弁室 9C 弁座 9D 弁体ハウジングの先端面 10,30,40 カバー 10B,30B,40B 底部 10C,30C,40C 先端面 10D,30D,40D 混合気形成孔 10E 空気吸入路 10F,30F,40F 外周側面 30E 空気吸入路 30H 空気吸出溝 40E 空気吸入路 40H 空気吸出路 40P 円柱部 40R 上端面 F 空気室

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端に噴射孔が開口し、前記噴射孔と内
    部に設けられた横断面円形の弁室とを弁座にて接続する
    弁体ハウジングと、 弁体ハウジングの後端に連結された本体ハウジングと、 弁体ハウジングの弁室内に軸方向移動自在に配置され、
    その先端部に噴射孔内に挿通されるとともに噴射孔より
    突出するニードル部と、弁座に着座可能なる弁部と、弁
    室の内面に摺接するガイド部の外周にあって、円周方向
    に等間隔の複数位置に、弁室の内面との間に流路を形成
    すべく切欠き部と、を有する弁体と、 本体ハウジング内にあって弁体を軸方向に駆動する為の
    ソレノイドと、を備えてなる燃料噴射弁において、 弁体ハウジングの先端面に筒状のカバーを対向配置し、
    前記カバーには一端がカバーの先端面に開口し、他端が
    弁体ハウジングの噴射孔に対応して開口するとともに弁
    体のニードル部の先端部を挿入し得る混合気形成孔と、 一端がニードル弁の切欠き部の切欠き面に対応して混合
    気形成孔に開口し、他端がカバーの先端面又は外周側面
    に開口する空気吸入路を設けたことを特徴とする燃料噴
    射弁。
  2. 【請求項2】 先端に噴射孔が開口し、前記噴射孔と内
    部に設けられた横断面円形の弁室とを弁座にて接続する
    弁体ハウジングと、 弁体ハウジングの後端に連結された本体ハウジングと、 弁体ハウジングの弁室内に軸方向移動自在に配置され、
    その先端部に噴射孔内に挿通されるとともに噴射孔より
    突出するニードル部と、弁座に着座可能なる弁部と、弁
    室の内面に摺接するガイド部の外周にあって、円周方向
    に等間隔の複数位置に、弁室の内面との間に流路を形成
    すべく切欠き部と、を有する弁体と、 本体ハウジング内にあって弁体を軸方向に駆動する為の
    ソレノイドと、を備えてなる燃料噴射弁において、 弁体ハウジングの先端面に筒状のカバーの底部を当接し
    て配置し、前記カバーには一端がカバーの先端面に開口
    し、他端が弁体ハウジングの噴射孔に連なって底部に開
    口するとともに弁体のニードル部の先端部を挿入し得る
    混合気形成孔と、カバーの底部に穿設されて、ニードル
    弁の切欠き部の切欠き面に対応して混合気形成孔に開口
    する空気吸出溝と、混合気形成孔の外側方にあって一端
    がカバーの先端面又は外周側面に開口し、他端が空気吸
    出溝に開口する空気吸入路と、を設けたことを特徴とす
    る燃料噴射弁。
  3. 【請求項3】 先端に噴射孔が開口し、前記噴射孔と内
    部に設けられた横断面円形の弁室とを弁座にて接続する
    弁体ハウジングと、 弁体ハウジングの後端に連結された本体ハウジングと、 弁体ハウジングの弁室内に軸方向移動自在に配置され、
    その先端部に噴射孔内に挿通されるとともに噴射孔より
    突出するニードル部と、弁座に着座可能なる弁部と、弁
    室の内面に摺接するガイド部の外周にあって、円周方向
    に等間隔の複数位置に、弁室の内面との間に流路を形成
    すべく切欠き部と、を有する弁体と、 本体ハウジング内にあって弁体を軸方向に駆動する為の
    ソレノイドと、を備えてなる燃料噴射弁において、 弁体ハウジングの先端面に対向して配置される筒状のカ
    バーに、弁体ハウジングの先端面に臨む底部と、 カバーの略中心部にあって底部より突出する円柱部と、 円柱部の中心にあって一端がカバーの先端面に開口し、
    他端が弁体ハウジングの噴射孔に連なって円柱部の上端
    面に開口するとともに弁体のニードル部の先端部を挿入
    し得る混合気形成孔と、 円柱部にあって、一端が円柱部の外形部に開口し、他端
    がニードル弁の切欠き部の切欠き面に対応して混合気形
    成孔に開口する空気吸出路と、 円柱部より外側方の底部にあって一端がカバーの先端面
    又は外周側面に開口し、他端が底部に開口する空気吸入
    路と、を備え、 前記カバーの円柱部の上端面を弁体ハウジングの先端面
    に当接することによってカバーの底部と弁体ハウジング
    の先端面とによって空気室を形成したことを特徴とする
    燃料噴射弁。
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