JP2533554Y2 - 4輪駆動装置 - Google Patents

4輪駆動装置

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JP2533554Y2
JP2533554Y2 JP1788590U JP1788590U JP2533554Y2 JP 2533554 Y2 JP2533554 Y2 JP 2533554Y2 JP 1788590 U JP1788590 U JP 1788590U JP 1788590 U JP1788590 U JP 1788590U JP 2533554 Y2 JP2533554 Y2 JP 2533554Y2
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輝夫 小川
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    • F16HGEARING
    • F16H2200/00Transmissions for multiple ratios
    • F16H2200/0026Transmissions for multiple ratios comprising at least one creep low gear, e.g. additional gear for extra low speed or creeping

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  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、車両用の横置きトランスアクスル型の4輪
駆動装置に関し、詳しくは、極低速の変速段,例えばエ
マージェンシーロー(以下ELと略記する)の変速段を有
する前進6段後進1段の変速機を備えたフルタイム式に
関する。
〔従来の技術〕
一般に車両の4輪駆動装置に関しては、オーバドライ
ブ付前進5段後進1段のマニュアル変速機を備え、駆動
系にビスカスカップリングを装着してフルタイム化し、
すべての変速段の走行条件で4輪駆動走行可能にした方
式が既に提案されている。また、急な登・降坂走行,悪
路からの脱出時に4輪駆動の性能を発揮するために、前
進段とした第1速より更にギヤ比の大きい極低速のEL変
速段を変速機に追加し、前進6段のものにすることが考
えられている。
そこで従来、上記EL変速段を含む前進6段後進1段の
変速機を備えた4輪駆動に関しては、例えば特開昭61−
92343号公報の先行技術がある。ここで、変速機におい
て入,出力軸に第1速ないし第5速の歯車列と同期機構
とを一直線上に配設し、第1速と第2速の同期機構の部
分に後退段の歯車列を設ける。また、極低速段として入
力軸の第1速のドライブギヤを利用して、このドライブ
ギヤから出力軸のギヤに中間軸,副軸,4つのギヤおよび
同期機構による副変速機構を構成することが示されてい
る。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところで、上記先行技術のものにあっては、極低速変
速段の機構が入,出力軸から外れた中間軸,副軸を用い
て副変速機構で構成されているため、全体的に5軸にな
り、更に副変速機構がトランスミッションケース内の側
方に大きく突出して配置されるため、構造が大幅に複雑
化し、部品点数,スペース等も非常に増大したものにな
る。また、極低速変速段は副変速機構でギヤ比が大きく
なるが、後退段は1段減速のための大きいギヤが得がた
い。後退段はアイドラギヤを移動する方式であるから、
多段減速が難しく、変速操作機構がシフトレールに対し
レバー操作することが必要でコンパクト化し難い。
ここで、極低速変速段を有する変速機では、後退段の
ギヤ比も通常のものに比べて大きくすることが望まれ、
この点でリバース機構はギヤ比が大きく、強度,潤滑性
等に優れ、変速操作性も向上することが要求される。
本考案は、かかる点に鑑みてなされたもので、その目
的とするところは、極低速のEL変速段を含む前進6段後
進1段の変速機の構造,変速操作機構を簡素化し、後退
段のリバース機構のギヤ比を増し、強度,潤滑,操作性
を向上することが可能な4輪駆動装置を提供することに
ある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本考案の4輪駆動装置は、
車体左右方向に極低速変速段を含む前進6段後進1段の
変速機を横置き配置し、上記変速機の出力軸から前後輪
の一方に直接伝動構成し、その他方にビスカスカップリ
ングを介して伝動構成する4輪駆動系において、上記変
速機は、トランスミッションケース内で入,出力軸に第
1速ないし第4速の変速ギヤとシンクロ機構とを設置
し、上記トランスミッションケースに接合されるサイド
ケース内で入,出力軸に第5速と極低速変速段の変速ギ
ヤとシンクロ機構,および後退段のリバース機構とを設
置して構成し、上記後進段のリバース機構は、入力軸の
ドライブギヤに対し2段減速のアイドラギヤを介して出
力軸の第5速用シンクロ機構のスリーブに形成されたド
リブンギヤに噛合構成し、上記アイドラギヤは、軸の一
部を偏心したアイドラ軸に軸受を介して回転自在に支持
するものである。
〔作用〕
上記構成に基づき、横置き変速機には極低速変速段を
含む前進6段後進1段の機構が設置されて、その変速を
行うことが可能になり、後退段では2段減速のリバース
機構により極低速変速段に対応した大きいギヤ比がコン
パクトに得られ、特に4輪駆動での走破性等を向上する
ようになる。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は、本考案における横置きトランスアクスル型
の4輪駆動装置の駆動系の全体構成を示し、リヤエンジ
ン・リヤドライブ(RR)ベースでビスカスカップリング
を用いたフルタイム式である。
そこで、クラッチハウジング1,トランスミッションケ
ース2およびサイドケース3が、車体後部でエンジンと
同軸上の車体左右方向に順次接合して一体結合される。
クラッチハウジング1,トランスミッションケース2は、
更に車体前方にも伸びて形成され、これらの前端にエク
ステンションケース4が結合される。そしてクラッチハ
ウジング1の内部にクラッチ5が収容され、トランスミ
ッションケース2,サイドケース3の内部に変速機10が横
置きで設置される。また、クラッチハウジング1,トラン
スミッションケース2およびエクステンションケース4
の内部で車体前後方向に、リヤディファレンシャル装置
35,トランスファ装置40およびビスカスカップリング50
が順次設置されて、横置きトランスアクスル型を成す。
一方、エンジンのクランク軸6がクラッチ5を介して
変速機10の入力軸11に連結し、その出力軸12からリヤデ
ィファレンシャル装置35を介して後輪側に伝動構成され
る。また、リヤディファレンシャル装置35からトランス
ファ装置40,ビスカスカップリング50等を介して前輪側
にも伝動構成され、フルタイム式駆動系を成す。
変速機10は常時噛合式であり、トランスミッションケ
ース2の内部において平行配置された入,出力軸11,12
に、クラッチ5側から第1速用ドライブギヤ13a,ドリブ
ンギヤ13b、第2速用ドライブギヤ14a,ドリブンギヤ14
b、第3速用ドライブギヤ15a,ドリブンギヤ15bおよび第
4速用ドライブギヤ16a,ドリブンギヤ16bが設けられ
る。入力軸11の第1速用ドライブギヤ13aないし第4速
用ドライブギヤ16aは一体形成され、これに対し、出力
軸12の第1速用ドリブンギヤ13bないし第4速用ドリブ
ンギヤ16bは回転自在に設置される。そして出力軸12
と、第1速用,第2速用ドリブンギヤ13b,14bとの間
と、第3速用,第4速用ドリブンギヤ15b,16bとの間に
は、それぞれシンクロ機構17,18が同期噛合作用して、
第1速用ドリブンギヤ13bないし第4速用ドリブンギヤ1
6bのいずれか1つを出力軸12と一体結合することで変速
するように設けられている。
次いで、サイドケース3の内部について述べると、こ
のサイドケース3の内部にも入,出力軸11,12が延長し
て挿入され、これらの入,出力軸11,12のクラッチ5側
に、第5速用ドライブギヤ19a,ドリブンギヤ19bが設け
られる。そして出力軸12の第5速用ドリブンギヤ19bの
隣りにシンクロ機構20が設置され、このシンクロ機構20
と入力軸11との間にリバース機構21が設けられる。ま
た、シンクロ機構20の隣の最も左側(図に対して下側)
にEL変速段機構30が配設されて、EL変速段の無いものと
の互換性が容易に得られるようになっている。
リバース機構21は、入,出力軸11,12と平行なアイド
ラ軸22が、第5速用の大径のドライブギヤ19aと干渉し
ないようにその一部を偏心して形成される。このアイド
ラ軸22は、一端をサイドケース3の壁部3aの孔3bに圧入
し、他端のフランジ22aをトランスミッションケース2
の壁部2aにおいてノックピン23で位置決めし、ボルトで
締結して入力軸11に沿いコンパクトに取付けられる。そ
してアイドラ軸22の左側寄りに、ドライブギヤ25a,ドリ
ブンギヤ25bを有するアイドラギヤ25が、ニードル26,ス
ラスト軸受27等により回動自在に支持されて嵌合してい
る。一方、入力軸11には、EL変速段のドライブギヤを兼
ねた小径の後退段ドライブギヤ28aが形成され、このド
ライブギヤ28aにアイドラギヤ25の大径のドライブギヤ2
5aが常に噛合っている。また、シンクロ機構20のスリー
ブ20aにはドリブンギヤ28bが形成され、スリーブ20aを
第5速のドリブンギヤ19bと反対側に移動することで、
アイドラギヤ25の小径のドリブンギヤ25bと噛合うこと
が可能になっている。
かかる構成により、入力軸11の動力がアイドラギヤ2
5,シンクロ機構20を介して逆転し、出力軸12に伝達して
後退段が得られる。そしてこの場合に、2組のドライブ
ギヤ28aと25a,ドリブンギヤ25bと28bとにより2段減速
され、大きいギヤ比をコンパクトな構成で得るようにな
っている。
EL変速機構30は、上記入力軸11のドライブギヤ28aと
噛合う大径のドリブンギヤ31が出力軸12に回転自在に嵌
合し、これらのドライブギヤ28aとドリブンギヤ31とに
より、EL変速段の大きいギヤ比が設定される。また、出
力軸12においてドリブンギヤ31とシンクロ機構20との間
に、EL変速段用シンクロ機構32が設置される。このEL変
速段用シンクロ機構32は、スリーブ32aを有するハブ32b
がドリブンギヤ31側に固着され、シンクロナイザ32cを
有するコーン32dが出力軸12側にスプライン結合して成
り、スリーブ32aを第1,第3,第5速と同一のシフト方向
に移動してコーン32dに同時噛合することで、EL変速段
を得るようになっている。
上記変速機10の出力軸12において最もクラッチ5に接
近した側には、小径のドライブギヤ43が形成され、リヤ
ディファレンシャル装置35の大径のファイナルギヤ36が
ドライブギヤ34に噛合って終減速している。ファイナル
ギヤ36の中心部には差動装置37が装着され、この差動装
置37から左右のサイドギヤ軸38L,38Rがクラッチハウジ
ング1,トランスミッションケース2の外に延びて、左右
後輪に常に直接動力伝達するように伝動構成されてい
る。
トランスファ装置40は、リヤディファレンシャル装置
35と平行配置された回転自在なトランスファ軸41を有
し、このトランスファ軸41にファイナルギヤ36と噛合う
トランスファギヤ42が設けられ、変速動力を増速して更
に前輪側に伝達するようになっている。ここで、本考案
の4輪駆動装置はビスカス式であり、車検,レッカー移
動等の場合に後輪または前輪のみ駆動することはできな
いため、上記トランスファギヤ42が噛合式のクラッチ43
を介してトランスファ軸41に連結される。そして通常
は、クラッチ43が係合状態に保持され、車検等で駆動系
を切離す必要がある場合は、マニュアル操作でクラッチ
43を解放することが可能になっている。そしてトランス
ファ軸41は、更に一対のベベルギヤ44a,44bにより車体
前後方向に変換してフロントドライブ軸45に連結する。
エクステンションケース4の内部で、フロントドライ
ブ軸45に対しヨーク軸46が同軸上に配置され、これらの
フロントドライブ軸45とヨーク軸46との間に、ビスカス
カップリング50がエクステンションケース4に収容した
状態で設けられる。ビスカスカップリング50は、ヨーク
軸46の一端のフランジ46aにケース51を一体結合し、ハ
ブ52を回転自在に組付けて装着され、ハブ52の内側にフ
ロントドライブ軸45がスプライン結合する。ケース51と
ハブ52の内部には、アウタプレート53とインナプレート
54とが複数交互に配置され、シリコンオイルが封入され
ており、後輪スリップによりアウタプレート53とインナ
プレート54との間に大きい回転差が生じると、オイルの
剪断力によりビスカストルクが生じてヨーク軸46以降に
も動力伝達する。そしてヨーク軸46以降が図示しないプ
ロペラ軸等を介して前輪側に伝動構成される。
ここで、変速機10のシフトパターンについて述べる
と、各変速ギヤとシンクロ機構との配置状態により、第
1,第3,第5速およびEL変速段が同一のシフト方向であ
り、第2,第4速および後退段が同一のシフト方向にな
る。そこで従来、前進5段後進1段のH型のシフトパタ
ーンをベースとし、更にEL変速段は路面の傾斜状態等に
より第1速と比較判断して使用されることを加味して、
第2図のように設定される。
第3図(a),(b)においてリバース機構21の潤滑
について述べる。
先ず、平行な3軸の配置関係について述べると、第3
図(b)のように入力軸11が最下位であり、この隣りの
少し上に出力軸12が配置され、入力軸11の略直上の高所
にアイドラ軸22が配置されている。そしてトランスミッ
ションケース2とサイドケース3の内部において、入力
軸11の最も小径の第1速ドライブギヤ13aが浸るレベル
HまでオイルAが入っており、ほとんど全ての変速ギヤ
の歯面,軸支部,シンクロ機構の各部はオイルの浸漬で
潤滑される。
ここで、オイルレベルHの上方のアイドラギヤ25につ
いて述べると、このアイドラギヤ25の下方には、大径の
後退段ドリブンギヤ28b,第5速ドライブギヤ19a等が配
置されてオイルが掻き上げられているため、この掻き上
げによる飛散オイルBでアイドラギヤ25のドライブギヤ
25a,ドリブンギヤ25bの歯面は潤滑される。また、アイ
ドラギヤ25は軸方向に長く内部にニードル26を有するこ
とから、アイドラギヤ25の中間の径方向にオイル孔60が
設けられる。一方、サイドケース3の内壁面3bにおいて
アイドラギヤ25の直上に、上記飛散オイルBを捕獲して
下方のオイル孔60に向けて落下するように案内するリブ
61が突設されている。
次いで、かかる構成の4輪駆動装置の作用について述
べる。
先ず、クラッチ5の接続によりエンジン動力が変速機
10の入力軸11に入力し、第1速用ドライブギヤ13a,ドリ
ブンギヤ13b等と共に入力軸11のドライブギヤ28aにより
アイドラギヤ25,EL変速段ドリブンギヤ31も空転する。
そこで、クラッチ5を切断して入力軸11をエンジン側か
ら切離すと、各シンクロ機構は同期噛合可能になり、例
えばシンクロ機構17を第1速用ドリブンギヤ13b側に動
作すると、第1速用ドリブンギヤ13bと出力軸12とが同
期しながら噛合って一体結合する。従って、再びクラッ
チ5を接続してエンジン出力を入力すると、第1速用ド
ライブギヤ13a,ドリブンギヤ13bにより減速した第1速
の変速動力が出力軸12に出力し、ドライブギヤ34とファ
イナルギヤ36とで終減速してリヤディファレンシャル装
置35に伝達し、更に後輪側に動力伝達して走行するよう
になる。
以下同様にしてシンクロ機構17,18,20を動作すること
で、第1速ないし第5速に選択的に変速され、低速段で
は駆動トルク,エンジンブレーキ力を増し、高速段では
走行速度を増す。また、急な登・降坂時等においてEL変
速段機構30のシンクロ機構32のスリーブ32aを移動する
と、シンクロナイザ32cで同期してコーン32dに噛合い、
ドリブンギヤ31が出力軸12に一体結合する。このため、
ドライブギヤ28aとドリブンギヤ31とによる第1速より
大きいギヤ比のEL変速段に変速され、多大な駆動トルク
またはエンジンブレーキ力が生じて、急な登・降坂路を
安全かつ容易に走行することが可能になる。
また、停車状態でシンクロ機構20のスリーブ20aを移
動してドリブンギヤ28bをアイドラギヤ25のドライブギ
ヤ25bに噛合わせると、入力軸11に対しアイドラギヤ25
で逆転して、2組のドライブギヤ28aと25a,ドリブンギ
ヤ25bと28bとで2段変速した動力が出力軸12に出力す
る。こうして、ギヤ比の大きい後退段に変速,大きい駆
動トルクが生じて後進走行する。このリバース機構21で
は、ドリブンギヤ28b等により掻き上げられた多量の飛
散オイルBが、リブ61により捕えられてアイドラギヤ25
の上に落下しており、この飛散オイルBでドライブギヤ
25a,ドリブンギヤ25bの歯面が潤滑される。また、飛散
オイルBは、オイル孔60を介してニードル26にも給油さ
れて潤滑するようになる。
上記走行時に変速動力は、リヤディファレンシャル装
置35から更にトランスファ装置40で増速し、方向変換し
てフロントドライブ軸45,ビスカスカップリング50のハ
ブ52側に伝達する。また、路面により回転する前輪から
の動力が、ヨーク軸46を介してビスカスカップリング50
のケース51側に伝達している。そこで通常の旋回走行で
は、ケース51とハブ52のプレート53,54の回転差が小さ
いことでビスカストルクも生じない状態になり、このた
め上述の後輪のみによる2輪駆動走行になる。
一方、低摩擦路(低μ路)において後輪がスリップす
ると、ビスカスカップリング50のプレート53,54に大き
い回転差が生じ、それに応じたビスカストルクが生じ
る。このため、このビスカストルクの分だけ前輪にも動
力伝達して4輪駆動走行することになり、こうして後輪
スリップを防止して走破性等が向上する。ここで、低μ
路の急な登・降坂の場合にEL変速段または後退段にシフ
トすると、かかる4輪駆動の性能が十分に発揮されるこ
とになる。
第4図においてアイドラギヤ25の内部の他の潤滑手段
について述べる。これは、第5速ドライブギヤ19aの直
上にアイドラ軸22が偏心して配置されることを利用した
ものであり、アイドラ軸22の中心において第5速ドライ
ブギヤ19aの上方に開口すると共に、ニードル26に連通
するようにオイル孔62が設けられる。そこでこの実施例
では、第5速ドライブギヤ19aにより掻き上げられた飛
散オイルBがアイドラ軸22で捕えられ、更にそのオイル
孔62を介してニードル26に給油されて潤滑するようにな
る。
以上、本考案の実施例について述べたが、アイドラ軸
22のフランジ22aを、入力軸11の軸受のスラスト方向の
ストッパに用いることもできる。
〔考案の効果〕 以上述べてきたように、本考案によれば、 4輪駆動装置の横置きの変速機において、トランスミ
ッションケース内に第1速ないし第4速,サイドケース
内に第5速,後退段および極低速変速段の変速ギヤ,シ
ンクロ機構が設置されるので、前進6段後進1段のもの
が従来のものをベースとして容易かつコンパクトに構成
される。
さらに、後退段のリバース機構が2段減速であるか
ら、ギヤ比をコンパクトな構造で任意に大きく定めるこ
とができ、極低速変速段との関係で後進時も走行性能を
向上し得る。
また、リバース機構は第5速のシンクロ機構と組合わ
せ構成され、アイドラギヤは固定式のため強度が増し、
変速操作の構造のコンパクト化,操作性の向上を促す。
さらにまた、アイドラ軸はトランスミッションケース
とサイドケースの壁部を用いて容易に取付けられ、作業
性も容易化する。
そして、アイドラギヤの内部のニードルには強制的に
給油されることで、潤滑性能が良好になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の4輪駆動装置の実施例を示す全体の断
面図、 第2図はシフトパターンを示す図、 第3図(a)はリバース機構の構造と潤滑系を拡大して
示す断面図,第3図(b)は第3図(a)のIII−III断
面図、 第4図は潤滑系の他の実施例を示す拡大断面図である。 1…クラッチハウジング、2…トランスミッションケー
ス、3…サイドケース、10…変速機、11…入力軸、12…
出力軸、13a,13b,14a,14b,15a,15b,16a,16b,19a,19b,28
a,28b,25,31…変速ギヤ、17,18,20,32…シンクロ機構、
21…リバース機構、22…アイドラ軸、25…アイドラギ
ヤ、26…ニードル、30…EL変速段機構、35…リヤディフ
ァレンシャル装置、40…トランスファ装置、50…ビスカ
スカップリング

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体左右方向に極低速変速段を含む前進6
    段後進1段の変速機を横置き配置し、上記変速機の出力
    軸から前後輪の一方に直接伝動構成し、その他方にビス
    カスカップリングを介して伝動構成する4輪駆動系にお
    いて、 上記変速機は、トランスミッションケース内で入,出力
    軸に第1速ないし第4速の変速ギヤとシンクロ機構とを
    設置し、上記トランスミッションケースに接合されるサ
    イドケース内で入,出力軸に第5速と極低速変速段の変
    速ギヤとシンクロ機構,および後退段のリバース機構と
    を設置して構成し、 上記後進段のリバース機構は、入力軸のドライブギヤに
    対し2段減速のアイドラギヤを介して出力軸の第5速用
    シンクロ機構のスリーブに形成されたドリブンギヤに噛
    合構成し、 上記アイドラギヤは、軸の一部を偏心したアイドラ軸に
    軸受を介して回転自在に支持することを特徴とする4輪
    駆動装置。
  2. 【請求項2】アイドラ軸は、一端をサイドケースの壁部
    に嵌入し、他端のフランジをトランスミッションケース
    の壁部にノックピンとボルトとで締結して取付けること
    を特徴とする請求項1記載の4輪駆動装置。
  3. 【請求項3】アイドラギヤに内部の軸受と連通するオイ
    ル孔を設け、サイドケースの内壁面のアイドラギヤ直上
    に、ギヤの掻き上げによるオイルを捕獲してオイル孔に
    導くリブを突設することを特徴とする請求項1記載の4
    輪駆動装置。
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