JP2533255Y2 - ドリル - Google Patents

ドリル

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JP2533255Y2
JP2533255Y2 JP1990084846U JP8484690U JP2533255Y2 JP 2533255 Y2 JP2533255 Y2 JP 2533255Y2 JP 1990084846 U JP1990084846 U JP 1990084846U JP 8484690 U JP8484690 U JP 8484690U JP 2533255 Y2 JP2533255 Y2 JP 2533255Y2
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drill
cutting
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blade
bulging portion
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JP1990084846U
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宣佳 加藤
宏之 福島
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案はドリルに関し、一層詳細には、複数の切刃相
互の間に形成される切屑排出溝に膨出部を形成し、これ
によって剛性が向上し、且つ切屑排出が円滑に行われ、
このために高能率に深穴加工が遂行されるドリルに関す
る。
[従来の技術] 従来より、切削加工の道具としてドリルが好適に用い
られている。この種のドリルの一例を第2図aおよびb
に示す。すなわち、このドリル2にはシャンク部4の一
端側に螺旋状となった刃部6が形成されている。刃部6
は、この場合、第2図bから容易に諒解されるように、
ドリル2の軸線に対して対称となった二つの切刃部8a、
8bを有し、これら切刃部8a、8bの間には切屑排出溝10
a、10bがシャンク部4側へ螺旋状に延在して形成されて
いる。
このように構成されたドリル2は刃部6の先端部がワ
ークに押圧された状態で第2図bに示す矢印A方向に回
転駆動され、切刃部8a、8bの先端部に形成された切刃12
a、12bによってワークの切削が行われる。この場合、切
刃12a、12bによって切削されたワークの切屑は切屑排出
溝10a、10bを通り、シャンク部4方向へと移送される。
ワークに切削加工を行うに際し、このドリル2はワー
クから切削時の反力として切削抵抗を受ける。そのた
め、ドリル2の刃部6にはこの切削抵抗による捩じれモ
ーメントによって剪断応力が生じる。また、ドリル2は
ワークに対して押圧されるため、刃部6にはさらに曲げ
モーメントによって曲げ応力が生じる。従って、刃部6
はこれらの剪断応力および曲げ応力に抗するための剛性
が必要とされている。さらに、ワークとして深穴加工を
なす必要のある部材を用いる場合、その使用条件は一層
過酷となっている。
[考案が解決しようとする課題] しかしながら、この従来技術に係るドリル2は、第2
図bに示すように、切削屑を円滑に外部へと排出するた
めに、軸部自体をその直径が小さくなるように、換言す
れば、刃部6に形成された切屑排出溝10a、10bが近接す
るように設けられ、このため、大きな剪断応力または曲
げ応力に対して強度が弱い問題があった。そのため、硬
質な材質で形成されたワークの穴明け加工を行う場合、
切刃部8a、8bの先端部が欠損したり、あるいは刃部6に
折曲、変形等が生じる不都合が顕在化していた。
この不都合を克服すべく、例えば、実公昭62−10025
号は「超硬ドリル」を開示している。すなわち、この技
術思想によれば、ウオームパターンドリルにおいて、靱
性の低い超硬合金によってドリル本体を構成することに
よりドリルの超硬化を図っている。しかし、前記の技術
思想では、ドリル本体の製作に際しコストが極めて高騰
するという不都合が生じている。
また、ドリル2に負荷される切削抵抗に対処するため
に刃部6に高い剛性を得るべく刃部6の中心部を太く設
定することも考えられるが、この場合、切刃12a、12bに
よってワークより削り取られた比較的大きな切屑が切屑
排出溝10a、10bとドリル2によって形成されたワークの
穴部周壁との狭小な空間を移送されることになる。従っ
て、ドリル2の回転に対する抵抗を増大させるばかりで
なく、切屑の排出が効率的に行われないため、これらの
切屑がドリルの先端部に圧着し、切削能力を著しく減退
させるという不都合が露呈していた。
さらに、従来技術として、実公昭63−14969号は「二
枚刃のドリル」を開示している。すなわち、この技術思
想によれば、切屑排出溝を画成する壁面のドリル本体の
軸線側部分を、軸線がドリル本体の軸線と合致した仮想
円柱の外周に沿って形成するとともに、切屑排出溝を画
成する壁面の先端部を切屑排出溝の捩じれに沿って切り
落とすことによってシンニングを形成するものである。
しかしながら、前記実公昭63−14969号に開示された
技術思想においては、芯厚を大きくして剛性を向上させ
るとともに、芯厚をドリルの軸線と合致した円形形状と
したため、剛性を向上させると切屑排出溝の断面積が減
少するので、剛性の向上にも限界がある。
従って、本考案の目的は、高い剛性と良好な切屑排出
能を併せ有し、深穴の穴明け加工を効率的に行うことが
でき、且つドリルの耐用性を増すことが可能なドリルを
提供することにある。
[課題を解決するための手段] 前記の課題を解決するために、本考案は、ドリル本体
の先端部にそれぞれ形成される二つの切刃部と、前記二
つの切刃部間に形成される二つの切屑排出溝とを備える
ドリルにおいて、 前記切刃部は該ドリルの外周側から中心側に連なる切
削角度が異なるように形成された切刃を備え、 前記切刃はドリル外周側の切刃がドリル中心側の切刃
よりも回転方向に対して遅れ角を有する切削面を有する
とともに、ドリル本体に対する正面視での直線状の切刃
稜を有し、 前記各切屑排出溝の中に前記ドリル本体の軸心に沿っ
て第1および第2の膨出部を形成し、前記第1および第
2の膨出部は円弧状外形線に沿った外周面を有して前記
ドリル外周側の切刃に連なるとともに、 前記第1の膨出部の円弧中心が、ドリルの回転中心軸
に直交し且つ前記切刃に略平行する仮想直線上でドリル
の回転中心軸に対して前記第2の膨出部に連なる切刃側
に偏位した位置に設定され、 前記第2の膨出部の円弧中心が、ドリルの回転中心軸
に直交し且つ前記切刃に略平行する仮想直線上でドリル
の回転中心軸に対して前記第1の膨出部に連なる切刃側
に偏位した位置に設定されることを特徴とする。
[作用] 本考案に係るドリルでは、切屑排出溝に円弧状の膨出
部を形成することにより、切屑排出溝を十分大きく開口
させ、一方、ドリル本体の芯厚を増したので切屑排出能
を低下させずに剛性を高めることができる。すなわち、
前記膨出部の一端部が前記切刃に橋架されているため
に、より一層剛性が強化され、耐久性を向上させること
ができる。
[実施例] 次に、本考案に係るドリルについて好適な実施例を挙
げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
第1図a乃至dにおいて、参照符号20は本考案に係る
二枚の切刃を有するドリルを示し、当該ドリル20は、基
本的にはシャンク部22と刃部24とから構成されている。
刃部24は、第1図bから容易に諒解されるように、ドリ
ル20の軸線に対して対称的に配置形成された二つの切刃
部26a、26bを有し、第1の切刃部26aは、第1図cに示
すように、その先端においてドリル20の外周側と中心側
にそれぞれ切削角度の異なる切刃28a、30aを有する。す
なわち、外周側の切刃28aに対して中心側の切刃30aは、
所謂、すくい角α°を有する。前記第1図cからさらに
諒解される通ち、切刃28aはドリル20に対する正面視に
おいて、直線状の切刃稜を形成している。同様にして、
第2の切刃部26bも切削角度の異なる切刃28b、30bを有
する。
これらの切刃部26a、26b相互の間には切刃28a、28bお
よび30a、30bによって切削されたワークの切屑をシャン
ク部22方向へと移送するための切屑排出溝32a、32bが形
成される。
このようにして構成される切刃部26a、26bはそれぞれ
螺旋状にシャンク部22方向に延在している。
一方、切刃部26a、26b相互の間に形成される切屑排出
溝32a、32bには、断面が円弧状に膨出形成された補強部
としての第1および第2の膨出部36a、36bがシャンク部
22方向に延在して形成される。この第1および第2の膨
出部36a、36bの形状を決定するに際しては、該ドリル20
本体の軸線Lと直行する直線Nにあって、中心P0が互い
に反対方向に且つ等距離離間する点P1、P2を決定し、こ
れらの点P1、P2を中心に仮想円R1、R2を描出する。そし
て、この仮想円R1、R2の円弧状の一部をそれぞれ切刃28
aと壁面34aの間並びに切刃28bと壁面34bの間に橋架させ
た外周面としている。
また、第1および第2の膨出部36a、36bの先端部はド
リル20の中心まで切り取られ、切屑排出溝32a、32bを形
成するとともに、ドリル20の先端部に指向して中心側の
切刃30a、30bを形成する。
本考案に係るドリルは基本的には以上のように構成さ
れるものであり、次にその作用並びに効果について説明
する。
図示しない回転駆動源に対してシャンク部22を、例え
ば、チャック等を介して固定した後、該回転駆動源の始
動によりドリル20は高速度で矢印A方向に回転を開始す
る。そこで、ドリル20の先端部を図示しないワークに当
接させ、その軸線方向に沿って変位させると、刃部24の
先端部は前記ワークに対して切削を開始する。この時、
前述の切刃部26a、26bの先端部の構造、すなわち、外周
側の切刃28a、28bに対して中心側の切刃30a、30bは、所
謂、すくい角α°を有する構造により、切削によって生
じた切屑を分断、粉砕する。
刃部24の切削加工によって生じた切屑は切刃部26a、2
6bの相互の間に形成された螺旋状の切屑排出溝32a、32b
を介してシャンク部22方向へと移送される。この時、切
屑排出溝32a、32b内に形成された第1および第2の膨出
部36a、36bによって刃部24の芯厚は太く構成されるた
め、刃部24は切削抵抗により生じる剪断応力およびワー
クへの押圧によって生じる曲げ応力に対して十分大きな
剛性を有することになる。
この場合、図示しないワークの切削加工を行う切刃28
a、28bと切刃30a、30bとはワークに対する切削角度が異
なるように形成されている。従って、切刃28a、28bによ
って生じる切屑と切刃30a、30bによって生じる切屑が分
断、粉砕され、この小さく分断、粉砕された切屑が切屑
排出溝32a、32bを通り、シャンク部22方向へと移送され
る。この結果、刃部24の先端部に切屑が詰まったり、あ
るいは切屑による切削抵抗が増大する現象が回避され
る。
[考案の効果] 以上のように、本考案に係るドリルによれば、切屑排
出溝に円弧状の膨出部を設けることにより、切屑排出溝
を狭小とせず芯厚を増すことができるので切屑排出能を
低下させずに剛性を高めることができる。また、切刃部
先端部に中心側の切刃のすくい面と切屑排出溝を形成
し、且つ中心側の切刃の切削角度を外周側の切削角度に
対して偏位するよう形成することにより切屑を分断し、
小さく粉砕することができる。このため、切屑排出能を
向上することができる。従って、ドリルの高速送りが可
能となり、深穴の穴明け加工を効率的に行うことがで
き、且つドリルの長寿命化を図ることが可能であるとと
もに、加工穴の曲がりを阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図aは本考案に係る実施例のドリルを示す正面図、 第1図bは第1図aのドリルの縦断面図、 第1図cは第1図aのドリルの形状を示す概念図、 第1図dは第1図aのドリルの先端部を示す拡大図、 第2図aは従来技術に係るドリルの正面図、 第2図bは第2図aのドリルの端面図である。 20……ドリル 22……シャンク部 24……刃部 26a、26b……切刃部 28a、28b……外周側の切刃 30a、30b……中心側の切刃 32a、32b……切屑排出溝 34a、34b……壁面 36a、36b……膨出部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ドリル本体の先端部にそれぞれ形成される
    二つの切刃部と、前記二つの切刃部間に形成される二つ
    の切屑排出溝とを備えるドリルにおいて、 前記切刃部は該ドリルの外周側から中心側に連なる切削
    角度が異なるように形成された切刃を備え、 前記切刃はドリル外周側の切刃がドリル中心側の切刃よ
    りも回転方向に対して遅れ角を有する切削面を有すると
    ともに、ドリル本体に対する正面視で直線状の切刃稜を
    有し、 前記各切屑排出溝の中に前記ドリル本体の軸心に沿って
    第1および第2の膨出部を形成し、前記第1および第2
    の膨出部は円弧状外形線に沿った外周面を有して前記ド
    リル外周側の切刃に連なるとともに、 前記第1の膨出部の円弧中心が、ドリルの回転中心軸に
    直交し且つ前記切刃に略平行する仮想直線上でドリルの
    回転中心軸に対して前記第2の膨出部に連なる切刃側に
    偏位した位置に設定され、 前記第2の膨出部の円弧中心が、ドリルの回転中心軸に
    直交し且つ前記切刃に略平行する仮想直線上でドリルの
    回転中心軸に対して前記第1の膨出部に連なる切刃側に
    偏位した位置に設定されることを特徴とするドリル。
JP1990084846U 1990-08-10 1990-08-10 ドリル Expired - Lifetime JP2533255Y2 (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102007044269A1 (de) * 2007-09-17 2009-03-19 Arno Friedrichs Nur teilweise geschliffener Werkzeugstab aus Sintermaterial
JP2018043313A (ja) * 2016-09-14 2018-03-22 住友電工ハードメタル株式会社 ドリル

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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