JP2532967Y2

JP2532967Y2 - 塗布膜転写具

Info

Publication number: JP2532967Y2
Application number: JP1991041907U
Authority: JP
Inventors: 弘幸合田; 邦夫須賀
Original assignee: General Co Ltd; Sony Chemicals Corp
Current assignee: General Co Ltd; Dexerials Corp
Priority date: 1991-05-09
Filing date: 1991-05-09
Publication date: 1997-04-16
Anticipated expiration: 2006-05-09
Also published as: JPH04126878U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、修正用テープや粘着
テープなど修正インキや粘着剤等の塗布膜を転写可能に
フイルムや紙等のベース表面に積層したテープを用い
て、修正インキや粘着剤などの塗布膜を紙などの被転写
物に転写形成するための塗布膜転写具に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、タイプやワープロなどで用紙
に印字された部分を修正する場合、一般に修正インキが
使用されている。この修正インキによる修正は、乾燥や
再印字性から見て不便なため、近時それに代って、修正
インキからなる修正層を転写可能に積層したテープをロ
ール状に巻いたものを装填して、繰り出したテープをエ
ッジ状の加圧部により修正部分に押し付け移動させて修
正層のみを用紙の修正すべき印字部分に転写貼着せしめ
て操作性良く能率的に修正できるようにしたテープ使用
の転写具が市販されている。

【０００３】一方、アドヘシブルテープと称し、原稿な
どのレイアウトをするとき、切り取った原稿の裏面に貼
着して別の用紙に貼付けることができるように粘着剤を
積層したテープも、ロール状に巻いたものを同様に装填
して繰り出したテープを同じくエッジ状の加圧部により
貼着部分に押しつけ移動させ、粘着層のみを用紙の所要
部分に貼着転写するために転写具が用いられている。

【０００４】これらのテープの転写具としては、例えば
実公平２−１４２０５７号公報に記載されているよう
に、転写の際テープを送り出し供給するための供給リー
ルと転写の終ったテープを巻取るための巻取リールと
を、ベルトによりスリップ可能に連結せしめ転写具ケー
ス内に配設したものがある。

【０００５】このようなリールの連動形式の転写具が広
く用いられて来たが、この供給リールと巻取リールとを
連動させるためのベルトには、一般にゴム製のＯリング
が用いられており、使用されるＯリングの精度により伝
導トルクが変るため、巻取リールの巻取トルクが落ちた
り製品にバラツキを生じる問題がある。また温度などの
環境の影響をうけ易くベルトが劣化することなどから、
最近では供給リールと巻取リールとの連動をギヤ連結し
て、供給リールに装填するテープロールの巻芯と供給リ
ールのギヤ部分とを摩擦によりスリップ結合せしめてテ
ープの転写移動により供給リールが回動されるとき、ギ
ヤ連動した巻取リールにより確実に転写済みのテープを
巻取ることができるようにしたものが市販されるように
なった。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】上記の供給リールと巻
取リールとをギヤ連動したものは、供給リールのギヤ部
分と該リールに装着するテープロールの巻芯とをスリッ
プ結合させる必要から、テープロールを装着する巻芯
（コア）と供給リールギヤとを、所定厚の供給リールギ
ヤの側面と巻芯底面の平面部とをリールギヤ側面部の中
心軸の外周部において接触させ、該中心軸外周に巻装状
態で位置せしめたコイルばねを、中心軸頭部に止着せし
めたばね押えにより付勢してリールギヤ側面部と巻芯底
面とを圧着せしめ、テープ繰出しによる巻芯の回動を摩
擦により供給リールギヤに伝え、ギヤ連動により巻取リ
ールを回動せしめて、転写によりテープを繰出し巻取リ
ールにより転写済みのテープを巻取るとき、該巻芯と供
給リールギヤとをスリップ可能にしている。このため、
巻芯を供給リールギヤ側面に圧着させるためのばね部材
と、該ばねの反撥を押えるためのばね押えとを必要と
し、巻芯以外に２部品が必要であり、部品コストと組立
工数が増えるという問題があった。

【０００７】本考案は、このような点に鑑みて案出され
たものであって、部品点数をより少く、また供給リール
への巻芯の取付をワンタッチと簡単化ならしめて、部品
点数や組立工数からのコストを低下せしめた此の種の巻
取リールと供給リールとをギヤ連動せしめたタイプの転
写具を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案の塗布膜転写具においては、修正インキ、粘
着剤等の塗布膜を転写可能にフイルム等のベース表面に
積層した所定巾の転写用テープのロールを取付けた供給
リールと、転写済みの該テープを巻取る巻取リールとを
マガジン内に回転可能に備えるとともに、マガジン先端
部にテープの巾方向の加圧部を有する加圧ヘッドを設け
て、供給リールのテープロールから加圧ヘッドを巻回し
て巻取リールに取付けたテープを被転写物への押圧移動
により塗布膜を転写して巻取リールへ巻取るようにした
塗布膜転写具として、供給リールと巻取リールをギヤ連
結してマガジン内に配設するとともに、供給リールへの
テープロールを装着するための巻芯に、リング状をした
該巻芯上部の内周面に所定ピッチの凹凸部を各凸部の頂
部が位置するように形成する一方、供給リールの側壁を
形成するギヤの軸線を中心として、該側壁と一体的に、
同心円上に複数個の係合爪をばね性を持たせて備えた連
結筒部を形成する。そして、巻心を上方より連結筒部に
嵌装して連結するとき、該連結筒部の係合爪が上記巻芯
の所定ピッチの凹部に嵌入して巻芯の上方への離脱を防
止するとともに、供給リールとその連結筒で係合する巻
芯とが相互に回転するとき、所定の回転抵抗を持つよう
にする。

【０００９】上記供給リールのギヤと巻取リールのギヤ
との回転比としては、巻取リールの巻芯と供給リールの
巻芯にそれぞれ巻かれたテープ部分の外周部の巻取側の
供給側に対する周速比が、塗布膜の転写によるテープ移
動の初期には110%で、塗布膜の費消の終る末期には300%
以下とすることが望ましい。

【００１０】

【作用】上記のように構成された塗布膜転写具では、組
立時に供給リールの中心軸線上に巻芯（コア）をスリッ
プ可能に取付けるとき、供給リールの側部ギヤの軸線上
に一体成形された連結筒の上方から巻芯（コア）を押し
込むと、連結筒の同心円上に位置する複数個の係合爪は
ばね性を持っているため放射方向に無理なくたわんで円
滑にワンタッチで取付けが行われる。そして係合爪が巻
芯上部の内周面の凹凸部に嵌入状態となるとき、凹凸部
の凸部の頂部が内周面に位置するよう形成されているた
め、凹部内に入り込んだ係合爪は内周縁部により係止状
態となり、連結筒部に嵌装された巻芯は上方への離脱を
防止せしめられる。

【００１１】また、係合爪はばね性を持って凹凸部の凹
部に嵌入しているが、供給リールとリール上の巻芯とが
相互に回動せしめられスリップ状態となるとき、係合爪
の基部は弾性により撓んで係合爪は往復動して等ピッチ
で形成された凹部に対し嵌入・退出をくり返す。従って
供給リールの側部を形成するギヤ部分と巻芯とが相互に
回動せしめられるとき係合爪の往復駆動により回転抵抗
を発生する。この場合摩擦抵抗でなく剛体を歪ませての
一定運動のため常に一定の回転抵抗を保持せしめて供給
リール本体と巻芯とは相互にスリップ回転することがで
き、安定してテープ巻取を行うことができる。また、供
給リールの連結筒部に巻芯を取付後は、係合爪が巻芯の
離脱を防止するように働くため別の押え部材を不要とす
る。

【００１２】また、供給リールのギヤと巻取リールのギ
ヤとの回転比を、巻取リールの巻芯と供給リールの巻芯
にそれぞれ巻かれたテープ部分の外周部の巻取側の供給
側に対する周速比を、転写によるテープ移動の初期には
110%で塗布膜の費消の終る末期には300%以下とするよう
に設定すると、常時テープにテンションをかけて巻取る
ために巻取リールを増速する場合に、巻取リール、供給
リールの各巻芯（コア）径、両ギヤの歯数比、テープ厚
の変化の条件等で上記周速比は変ってくるが、それらの
条件を入れて上記のように設定することにより、径の大
きい供給ロールから径の小さい巻取リールの巻芯に巻く
当初の状態から、径の小さい末期の供給ロールから径の
大きい巻取リールの巻芯に巻かれた転写済みのロールに
巻取る場合に亘って、使用中転写が重くなるということ
がないことを多数のテストから見出したもので、これに
より良好な操作性をもたらすことができる。

【００１３】

【実施例】以下、本考案の実施例を添付の図面に基いて
説明する。

【００１４】図１は、テープロールが装填され転写を少
量行った状態の転写具全体の一部を切欠いた平面図で、
図２は、図１のＡ−Ａ線による要部の断面を示した側面
図である。

【００１５】転写具は、表裏２部品の合成樹脂製のマガ
ジン部材1a，1bからなる本体１内部に、修正インキを塗
布した修正用テープＴを巻回したロールT'を備えた供給
リール２と転写済みのテープを巻取るための巻取リール
３とが、それぞれ裏側ケース部材1b内面に植設された支
持軸1b₁, 1b₂上に摺嵌状態で配設されており、把握可能
に形成した本体１の狭巾側の先端部には、テープの巾方
向に微小円弧状に形成された加圧部5aとテープ通路を挾
んで対向する一対の蛇行防止用側板5b，5bを備えた加圧
ヘッド５が、本体の裏側マガジン部材1bに植設された隣
り合う支持部材1b₃, 1b₄間に挾持位置決めされて配設さ
れている。

【００１６】供給リール２と巻取リール３とは、それぞ
れ所定の歯数を有してリール側壁を形成するギヤ部2₁,
3₁を備えてギヤ連結しており、修正用テープＴが後述す
る供給リールの巻芯（コア）４に巻かれたテープロール
T'から転写により繰り出されて供給リール２が回動する
とき、強制的に巻取リール３を回動せしめその巻芯部3a
により、転写されて塗布膜の費消されたテープを巻取る
ようになっている。また、供給リールのギヤ部2₁には、
その側板の一部に形成した弾性を有する爪部材2₃と裏側
マガジン部材1b内面に設けた環状の凹凸部1b₃との間で
ギヤ部2₁の逆転防止をするようになっている。なお、こ
の逆転防止部分は任意の手段で置換えることができる。

【００１７】供給リール２は、その側壁を形成するギヤ
部2₁の中央に軸受筒部2₂が植設され、前記裏側マガジン
部材1b上に植設された支持軸1b₁と嵌合して回動自在と
なっており、該軸受筒部2₂の外周方向に所定間隔をおい
てギヤ部2₁と一体形成された同心の連結筒部2aの上部に
は、外方に係止部を有し上部がギヤの軸線方向に傾斜し
た係合爪2a₁がばね性を有するごとく細巾の基部を備え
て放射状に複数個（実施例では４ケ）設けられており、
後述する巻芯４を上方から嵌装したとき該巻芯の上部内
側面の凹凸部4₁と係合するようになっている（図３参
照）。

【００１８】上記供給リール２に係合装着する巻芯４
は、厚肉で所定高のリング状をした巻芯本体の上部内周
面に、所定ピッチの凹凸部4₁を、断面が三角形の各凸部
の頂部が位置するように所定深さ形成して、該凹凸部4₁
の凹部の下部には微小三角形の底面4₁' が形成されて、
上記係合爪2a₁が凹部に嵌入するとき巻芯の上方への離
脱を防止するようになっている。すなわち、巻芯４を上
記供給リール２の連結筒部2aに上方から嵌装してスリッ
プ結合（スリップカップリング）させるに当って、係合
爪2a₁は、その上部斜面でギヤの軸線方向へ撓められ、
巻芯４の内周面下部をのりこえて凹部に嵌入し巻芯４の
等ピッチの凹凸部4₁の下部の前記微小三角形の底面4'₁
にその下縁が係合して巻芯４の上方への離脱は防止され
るのである( 図２、図３参照) 。また、係合爪2a₁の上
記凹部への嵌入係合の際に、実施例の４ケの係合爪2a₁,
2a₁,─は、対称位置にある２ケの係合爪が凸部間の凹部
に嵌入するとき、該係合爪と９０°ずれた位置にある他
の２ケの係合爪は凹部間の凸部頂部と合致して凹部に嵌
入せず、連結筒部2aと巻芯４とが相互に回動するとき常
に２ケの爪は嵌入して巻芯の上方への離脱は防止され
る。

【００１９】上記巻芯４の上記供給リールの連結筒部2a
への嵌装状態において、該連結筒部2a上部の係合爪2a₁
は、その細巾基部の弾性により巻芯上部内周面の凹凸部
4₁の凹部に嵌入するが、供給リール２と該リール上の巻
芯４とが相互に回動してスリップ状態となるとき、係合
爪の基部は弾性により撓んで係合爪は往復動して等ピッ
チで形成された凹部への嵌入・退出をくり返し、剛体の
歪を起す往復運動を利用して、巻芯４の供給リール２に
対する回動に対しコンスタントの回転抵抗を与える。

【００２０】一方、巻取リール３は、その側面部に上記
供給リールのギヤ部2₁と所定の増速した回転比を有する
歯数に形成されたギヤ部3₁を備えており、該ギヤ部3₁と
転写済みのテープを巻取るための巻取用巻芯部3aとが一
体形成されてその中心の軸穴部3₂が前記裏側マガジン部
材1bに植設された支持軸1b₂に嵌合して回転自在に設け
られるとともに、該巻芯部3a上部に放射状ローレットを
有する円形の押えノブ3₃が突出形成されて、組立時、表
側マガジン部材1aの穴1a₂から外部に露出状態となっ
て、テープがたるんだとき該押えノブ3₃を回してたるみ
をとることができるようになっている。なお、表側マガ
ジン部材1aに穿設された穴1a₁は、供給リール２の巻芯
４に巻かれた修正用テープＴの使用に伴う残量を知るた
めに設けられた穴である。

【００２１】上記供給リール２のギヤ部2₁と巻取リール
３のギヤ部3₁との歯数比は、使用中つねにテープがたる
まないようにテンションを与えるために巻取リール側を
増速するように設定するが、該設定に当って単に増速し
ただけては転写するとき巻取側の巻取スピードの増大に
より、転写の際転写具の操作が重くなるおそれがある。
考案者は本転写具の開発に当り、多数テストの結果、巻
取リールの巻芯と供給リールの巻芯とにそれぞれ巻かれ
たテープ部分の外周部における巻取側の供給側に対する
周速比を、転写によるテープ移動の初期には110%とし、
塗布膜の費消の終る末期には300%以下となるように設定
することにより、使用中転写が重くなることがないこと
を見出して良好な操作性を得た。この歯数比の設定に当
っては、歯数や、巻取リール、供給リールの各巻芯（コ
ア）径、テー厚の転写による変化（例えば70μある修正
テープの30μある修正インキの塗布膜が費消されてベー
ス厚40μになる）などで上記周速比が変ってくるが、そ
れ等の条件を入れて上記の設定を行うことにより、良好
な操作性を持たせて上記両リールの歯数比を決めること
ができる。

【００２２】本転写具の組立に際しては、供給リール２
用の巻芯（コア）４に、予め所定巾の修正用テープＴを
巻きつけてテープロールT'を有する巻芯４を形成し、該
巻芯４を供給リール２の連結筒部2aに上方からワンタッ
チで嵌装して、テープロールT'を備えた供給リール２を
裏側マガジン部材1bのほぼ中央の支持軸1b₁上に取付を
行った後、テープロールT'からテープＴを引出し、マガ
ジン部材1bの先端部の支持部材1b₃, 1b₄間に支持された
加圧ヘッド５の対向する側板5b, 5bの間からエッジ状加
圧部5aの先端を巻回して、所要のガイドピン1dの側部を
経由せしめて巻取リール３の巻芯部3aに取付け支持軸1b
₂上に位置せしめる。そして巻取リール３をその押えノ
ブ3₃で回してテープのたるみをとり、表側マガジン部材
1aを裏側マガジン部材1b内に植設された連結ピン1cを介
して裏側マガジン部材1bと結合一体化せしめる。そして
使用に際しては、マガジン本体１を把握して所要の修正
箇所に加圧ヘッド５先端のテープ部分を当てがい押圧し
ながら手前に引くと、テープの修正インキ層のみが剥離
して被転写物である修正箇所に転写されながらテープＴ
は供給リール２上のロールT'から引出されて移動し、供
給リール２からギヤ連動で増速された巻取リール３によ
りたるみなく常にテンションを与えられた状態で転写済
みのテープは巻き取られる。

【００２３】また、粘着剤の塗布膜が積層された粘着テ
ープ（アドヘシブルテープ）を使用するときは、上記と
同様にして粘着剤を貼着箇所に対応して転写塗布するこ
とができる。

【００２４】上記のように本転写具では、その組立に際
して転写用テープの供給リールに対し、転写用テープロ
ールを巻きつけた巻芯をワンタッチで取付けることがで
き、転写に際しても安定したテープの送りを行うことが
でき、而も該取付部の部品点数を減らし工数の節減をは
かりコストダウンに寄与することができるのとともに、
転写に際し操作性の良い転写具とすることができる。

【００２５】

【考案の効果】請求項１記載の考案によれば、修正イン
キ、粘着剤などの塗布膜転写用テープのロールを取付け
た供給リールと、転写済みのテープを巻取る巻取リール
とをギヤ連結して備えた形式の転写具で、供給リールに
テープロールを装着するための巻芯を、供給リールのギ
ヤ部と一体形成した連結筒部にばね性を備えて設けられ
た係合爪により、該供給リールにワンタッチで取付でき
るようにするとともに、巻芯と供給リールとが相互にス
リップ回転するとき所定の回転抵抗を付与するようにし
たので、従来必要としていた供給リールと巻芯との間に
摩擦抵抗を与えるための巻芯を押圧するばね部材とばね
押えとの２部品を省略することができ、さらに供給リー
ルに巻芯をワンタッチで取付できることから、供給リー
ルと巻取リールとをギヤ連動した此の種の型式の転写具
の製造に際し、部品点数や組立工数からのコストを低下
せしめることができる。また、供給リールと巻芯とをス
リップ結合（スリップカップリング）させるに際し、不
安定な摩擦に頼らず係合爪の剛体の歪みをおこす往復運
動を利用して常に安定したばらつきのない回転抵抗を供
給リールと巻芯とのスリップ結合部に与えることができ
る。

【００２６】請求項２記載の考案によれば、供給リール
のギヤと巻取リールのギヤとの回転比に所要の特定を行
うことにより、転写具を操作して被転写物に所要の塗布
膜の転写を行うとき、使用中操作が重くなるようなこと
はなく、良好な操作性を持った此の種の転写具を提供す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例である転写具の一部を切欠い
た平面図、

【図２】第１図のＡ−Ａ線による要部の断面を示す側面
図、

【図３】供給リールの連結筒部と巻芯との結合関係を示
す斜視図である。

【符号の説明】１マガジン本体 1a 表側マガジン部材 1b 裏側マガジン部材２供給リール 2₁ 供給リールのギヤ部 2a 連結筒部 2a₁係合爪３巻取リール 3a 巻取リールの巻芯部 3₁ 巻取リールのギヤ部４供給リール用巻芯 4₁ 凹凸部 4₁' 凹部の底面５加圧ヘッド 5a 加圧部Ｔ転写用テープ（修正用テープ） T' テープロール

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】修正インキ、粘着剤等の塗布膜を転写可能
にフイルム等のベース表面に積層した所定巾の転写用テ
ープのロールを取付けた供給リールと転写済みの該テー
プを巻取る巻取リールとをマガジン内に回転可能に装備
するとともに、マガジン先端部にテープの巾方向の加圧
部を有する加圧ヘッドを設けて、供給リールのテープロ
ールから加圧ヘッドを巻回して巻取リールに取付けたテ
ープを被転写物への押圧移動により塗布膜を転写して巻
取リールに巻取るようにした塗布膜転写具において、供
給リールと巻取リールとをギヤ連結して配設するととも
に、供給リールのテープロールを装着するための巻芯
に、そのリング状の上部内周面に所定ピッチの凹凸部を
各凸部の頂部が位置するごとく形成する一方、供給リー
ルの側壁を形成するギヤの軸線上に、該側壁と一体的
に、同心円上に複数個の係合爪をばね性を持たせて備え
た連結筒部を形成し、巻芯を上方より連結筒部に嵌装連
結するとき、該連結筒部の係合爪が上記巻芯の所定ピッ
チの凹部に嵌入して巻芯の上方への離脱を防止するとと
もに、供給リールと係合する巻芯が相互に回転時、所定
の回転抵抗を保持するようにしたことを特徴とする塗布
膜転写具。
【請求項２】供給リールのギヤと巻取リールのギヤとの
回転比を、巻取リールの巻芯と供給リールの巻芯にそれ
ぞれ巻かれたテープ部分の外周部の巻取側の供給側に対
する周速比が、塗布膜の転写によるテープ移動の初期に
は110%で、塗布膜の費消の終る末期には300%以下とする
ごとく設定したことを特徴とする請求項１記載の塗布膜
転写具。