JP2532023Y2 - ディスク形電磁ブレーキ - Google Patents

ディスク形電磁ブレーキ

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JP2532023Y2
JP2532023Y2 JP10068191U JP10068191U JP2532023Y2 JP 2532023 Y2 JP2532023 Y2 JP 2532023Y2 JP 10068191 U JP10068191 U JP 10068191U JP 10068191 U JP10068191 U JP 10068191U JP 2532023 Y2 JP2532023 Y2 JP 2532023Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、一対のレバーにより
回転円板を制動するディスク形電磁ブレーキの改良に関
する。
【従来の技術】従来のディスク形電磁ブレーキは、断面
略コ字状を呈する形状の固定枠と、この固定枠の対向す
る側板のうち一方の側板に固定された電磁コイルを内設
するフィールドコアと、このフィールドコアの径方向外
側に配置され固定枠の側板間に架橋された一対の案内ピ
ンと、この案内ピンにより移動自在に支持されフィール
ドコアと所定の空隙をおいて対向するアーマチュアと、
このアーマチュアと固定枠の他方の側板との間に配置さ
れ案内ピンと直交する方向となるように固定枠に固定さ
れた支持ピンと、この支持ピンに回動自在に支持され、
力点側がアーマチュアに当接され、またライニングが固
定された作用点側が固定枠の他方の側板より外側に突設
された断面略L字状を呈する形状の一対のレバーと、こ
の一対のレバーを押圧するためにアーマチュアと固定枠
の一方の側板との間に配置された制動ばねと、一対のレ
バーの力点側側板と固定枠の他方の側板との間に配置さ
れたレバーの戻しばねとを備えた構造である(実公昭5
2−9506号公報参照)。
【0002】そしてこのような構造からなるディスク形
電磁ブレーキは、一対のレバーの力点側が制動ばねのば
ね力により押圧されて互いに回動するので、レバーの作
用点側に固定されたライニングと回転円板が摩擦係合さ
れ回転円板は制動される。また、フィールドコア内の電
磁コイルに通電してアーマチュアをフィールドコアに磁
気吸着すると、レバーに対する制動ばねのばね力が断た
れるので、一対のレバーは戻しばねのばね力で回動され
ライニングが回転円板から離間する。したがって、回転
円板の制動は解放される。以上のような従来のディスク
形電磁ブレーキでは、一対のレバーが同じ力で回転円板
に同時に作用するので、レバーに固着されたライニング
の摩耗が均一となり制動特性が安定する。また、固定枠
からフィールドコアを取り外すことができ、修理などの
ためにフィールドコアを交換することも容易であるなど
の効果を得ている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら従来のデ
ィスク形電磁ブレーキでは、固定枠に架橋された複数の
案内ピンによりアーマチュアを移動自在に支持した構造
であり、また一対のレバーを固定枠に固定された支持ピ
ンに回動自在に支持した構造であるため、部品点数が多
くなり組立工数も多くなるので、生産性が悪く装置が高
価となってしまう。 この考案では、ディスク形電磁ブ
レーキの生産性向上を図り、装置を安価に提供すること
を目的とする。
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るためにこの考案では、従来のディスク形電磁ブレーキ
に構成された固定枠を不要とする点に着目し、フィール
ドコアにアーマチュアを支持する案内部と一対のレバー
を支持する支持部を構成することにより、従来必須な構
成部材であった固定枠を不要とした。そしてディスク形
電磁ブレーキの生産性向上を図り、装置を安価に提供で
きるようにした。
【0004】そして先に述べた構成を得るために、フィ
ールドコアの形状を電磁コイルが内設される環状溝を有
する断面略コ字状を呈する形状とし、環状溝の外側周壁
となる外極部の外磁極面に、制動ばねを挿入する複数の
ばね孔とアーマチュアを支持する突出した複数の案内部
を形成した。そして、前記環状溝の内側周壁となる内極
部の内磁極面より内径側に、一対のレバーを支持する支
持部を突設した。このような構造の場合、フィールドコ
アの支持部がアーマチュアの中心孔内に挿通される構造
となるので、このフィールドコアの支持部からアーマチ
ュアに向かって電磁コイルの漏洩磁気回路が形成されて
しまう。したがって、フィールドコアに一体的に形成さ
れる支持部を、非磁性材製の支持部材としフィールドコ
アとその支持部材を別体で構成するとよい。
【0005】また、この種のディスク形電磁ブレーキで
は、一対のレバーをテコの原理に基づき構成しているた
め、装置の寸法が長くなってしまう。このような課題を
解決するためには、一対のレバーの支持部分をフィール
ドコアの中心孔内とし、アーマチュアとレバーの個々に
形成された係止面間に転動子を構成するとよい。そし
て、その転動子による制動ばねのばね力の分力により、
回転円板を制動するとよい。また更には、このような転
動子を構成する場合、各部品の加工誤差により、フィー
ルドコアとアーマチュアの間の空隙寸法がばらついてし
まい、制動・制動解放の特性が悪くなるので、アーマチ
ュアの側面に位置調整が可能な一対の係止板を設けると
よい。そして、フィールドコアとアーマチュアの間の空
隙寸法を隙間ゲージなどで調整しながら、係止板の位置
調整をするとよい。
【0006】
【作用】ディスク形電磁ブレーキは、フィールドコアの
外極部に形成した複数のばね孔に制動ばねが個々に挿入
されており、この制動ばねのばね力により、一対のレバ
ーが押圧され、各レバーの先端に固定されたライニング
と回転円板とが摩擦係合される。また、電磁コイルに通
電してアーマチュアをフィールドコアに磁気吸着すれ
ば、制動ばねのばね力が断たれ一対のレバーは戻しばね
で回動されるので、これら一対のレバーのライニングは
回転円板から離間する。
【実施例】図1乃至図3はこの考案のディスク形電磁ブ
レーキの一実施例であり、非磁性材製の支持部材を構成
したものである。図1はディスク形電磁ブレーキの正面
図、図2は図1のII−II線断面図、図3は図1のIII−I
II線断面図である。これら図面に示されたディスク形電
磁ブレーキ1は、産業用ロボットの安全装置内に組込ま
れる保持ブレーキとして開発されたものである。
【0007】ディスク形電磁ブレーキ1は、(図示せ
ぬ)安全装置の固定枠にねじ止めにより固定されるフィ
ールドコア2を備えている。このフィールドコア2は、
電磁コイル3が嵌合され絶線樹脂で固定されている環状
溝2aが形成された円筒部材からなり、環状溝2aの外
側の周壁となる外極部2bの外磁極面2cには、中心を
通る線上に形成された2つのばね孔2dと、この線とは
中心で直交する線上に形成された2つのねじ孔2eが形
成されている。そして、フィールドコア2のばね孔2d
内には圧縮コイルばねからなる制動ばね4が個々に挿入
され、またフィールドコア2のねじ孔2eには外周にカ
ラー5が嵌合されたねじ6が個々にねじ込まれている。
これらカラー5とねじ6は、フィールドコア2の外磁極
面2cに突設された案内部7を構成するものであって、
(後述する)アーマチュア13が係合される案内部7で
あるが、カラー5の外径寸法よりねじ6の頭部外径寸法
を大きくして、アーマチュア13の後退位置を規制して
もよい。また更には、ねじ孔2eを凹部とし非磁性材製
の有頭ピンをその凹部内に圧入固定するなどの設計変更
も可能である。
【0008】フィールドコア2の環状溝2aの内側の周
壁となる内極部2fの内径側の中心孔内には、円筒形状
からなる非磁性材製の支持部材8が嵌合され固定されて
いる。 この支持部材8は、重量軽減用の貫通孔8a
と、フィールドコア2の内磁極部2fの内磁極面2gよ
り突出した先端部に形成された溝8bを有する形状であ
る。 支持部材8の先端部には溝8bを架橋する一対の
支持ピン9が平行に挿入固定されており、これら一対の
支持ピン9には各レバー10が回動自在に嵌合されてい
る。一対のレバー10の対向面には、開口部が対向する
ように個々にばね孔10aが形成されこれらばね孔10
a間に戻しばね11が挿入されている。また、レバー1
0の先端側の対向面には、個々にライニング12が固定
されている。また更に、一対のレバー10には脚部10
bが個々に形成されており、アーマチュア13と当接し
ている。
【0009】アーマチュア13は、支持部材8が挿通さ
れる中心孔13aと案内部7と係合される切欠溝13b
が形成された円板状を呈する形状からなり、フィールド
コア2の外・内磁極面2c・2gに磁気吸着される。ま
たこのアーマチュア13は、制動ばね4のばね力により
レバー10の脚部10bに押圧されている。なお、図1
に示した符号13cはアーマチュア13に形成された切
欠溝、符号2hはフィールドコア2の外極部2bに形成
された貫通孔であり、これら切欠溝13cと貫通孔2h
を通る(図示せぬ)取付けねじにより、フィールドコア
2が安全装置の固定枠に固定される。以上のような構成
としたディスク形電磁ブレーキ1は、図3のように回転
円板14の外周寄りを一対のレバー10のライニング1
2間に挾み込んだ状態で、フィールドコア2を安全装置
の固定枠に固定する。そして、通常は制動ばね4のばね
力でアーマチュア13が押圧されているので、その押圧
力はアーマチュア13に当接したレバー10の脚部10
bに伝達され、一対のライニング12と回転円板14は
摩擦係合されている。
【0010】したがって、回転円板14の(図示せぬ)
回転軸に連結された産業用ロボットの回動アームなどが
静止保持されている。ここで、産業用ロボットの駆動源
であるモータの電圧印加とともに電磁コイル3へ通電す
れば、アーマチュア13が制動ばね4のばね力に抗して
フィールドコア2の磁極面2c・2gに磁気吸着される
ので、レバー10の脚部10bに作用するアーマチュア
13の押圧力は解放される。したがって、一対のレバー
10は戻しばね11により回動され一対のライニング1
2は回転円板14から離間するので、モータの回転によ
り回動アームが任意角移動自在となる。なお、以上の説
明において、レバー10に断面略L字状を呈する形状の
脚部10bを形成した実施例としたが、図4の第2実施
例であるディスク形電磁ブレーキとしてもよい。図4は
図2に対応する断面図であり、レバー10の脚部10b
を平板状とし、この脚部10bにギャップ調整用ねじ1
0cをねじ込みその先端をアーマチュア13に当接する
構造としている。また、ねじ10cにナット10dをね
じ込んで、アーマチュア13の側面に締め付ける構造と
している。このような構造とすることにより、アーマチ
ュア13とフィールドコア2との間の空隙調整ができ
る。
【0011】次に本考案の第3・第4の実施例であるデ
ィスク形電磁ブレーキを説明する。まず第3実施例とし
て開発したディスク形電磁ブレーキ15を、先に説明し
た図2に対応する図面である図5の断面図により説明す
る。ディスク形電磁ブレーキ15は、ディスク形電磁ブ
レーキ1の支持部材8をフィールドコア16に一体形成
した点で相異している。フィールドコア16の形状は、
電磁コイル3が内設された環状溝16aと、この環状溝
16aの外側の周壁となる外極部16b、また環状溝1
6aの内側の周壁となる内極部16cからなる環状部材
である。そして、フィールドコア16の外極部16bに
は、外磁極面16dに開口した2つのばね孔16eと同
様に開口した(図示せぬ)2つのねじ孔(図3のねじ孔
2e参照)、これらばね孔16eやねじ孔とは円周方向
位相が異なる位置に穿設された(図示せぬ)4つの貫通
孔(図1の貫通孔2h参照)が形成されている。また、
フィールドコア16の内磁極面16fより内径側となる
内極部16cには、アーマチュア13の中心孔13aを
通り突設された支持部16gが形成されている。そし
て、この支持部16gには溝16hが形成され、この溝
16hを架橋するように支持部16g先端に一対の支持
ピン9が挿入固定されている。
【0012】なお、その他構成は先の実施例で使用した
符号を付けることで詳細な説明は省略するが、フィール
ドコア16の磁極面16d・16fとアーマチュア13
の空隙S1に対して、アーマチュア13の中心孔13a
と支持部16gの外周面との間に形成された環状な空隙
2の寸法を大きくしている。このようにすると支持部
16gからアーマチュア13に流れる電磁コイル3の漏
洩磁気回路中の磁気抵抗が大きくなり、アーマチュア1
3をフィールドコア16に磁気吸引する磁気力の低下を
抑制できる。また、磁気力の低下をより抑制するために
は、図6に本考案の第4実施例であるディスク形電磁ブ
レーキ17の要部断面図を示したように、非磁性材製カ
ラー18を嵌合固着するとよい。
【0013】次に図7乃至図9に示した本考案の第5実
施例であるディスク形電磁ブレーキを説明する。図7は
ディスク形電磁ブレーキの正面図、図8は図7のVIII−
VIII線断面図、図9は図7のIX−IX線断面図である。こ
れら図面に示したディスク形電磁ブレーキ19は、産業
用ロボットの安全装置内における設置スペースが狭い場
合に最適な保持ブレーキとして開発したものである。な
お、第1実施例で説明したディスク形電磁ブレーキ1と
略同一な構成については同一な符号を付けることで詳細
な説明を省略する。安全装置の固定枠に固定されるフィ
ールドコア2は、環状溝2a内に電磁コイル3が内設さ
れ、外極部2bにはばね孔2dとねじ孔2e、取付けね
じが挿通される貫通孔2hが形成されている。フィール
ドコア2のねじ孔2eには、カラー5が外周に嵌合され
たねじ6がねじ込まれ、これらカラー5とねじ6とで案
内部7が構成されている。またフィールドコア2のばね
孔2dに個々に制動ばね4を挿入した後、アーマチュア
13は案内部7に係合され、かつこのアーマチュア13
はねじ6の頭部で後退位置が規制されている。
【0014】アーマチュア13は、制動ばね4のばね力
に抗して、電磁コイル3の磁束によりフィールドコア2
の外磁極面2cと内磁極面2gに磁気吸着される。フィ
ールドコア2の内極部2fの内径側である中心孔内に
は、重量軽減用の貫通孔20aと溝20bとが形成され
た、非磁性材製の円筒状支持部材20が嵌合固着されて
いる。また、この支持部材20には、溝20bに架橋さ
れた一対の支持ピン9が嵌合固定されている。一対の支
持ピン9には、個々にレバー21が回動自在に支持され
ており、これら一対のレバー21は、開口部が対向する
ようにばね孔21aが形成され、これらばね孔21a内
に戻しばね11が挿入されている。また、一対のレバー
21の各先端部にはライニング12が固定され、このラ
イニング12間に回転円板14(図9参照)が挾み込ま
れる構造である。
【0015】一方アーマチュア13のフィールドコア2
とは反対側の側面には、凹部22aが一対のレバー21
を介して対向するように、平面視略コ字状を呈する形状
の一対の案内板22がねじ止めされている。これら案内
板22には、テーパー状の係止面23aが形成された係
止板23が個々に嵌合されており、案内板22にねじ込
まれた調整ねじ24の先端を係止板23の係止面23a
とは反対側の側面に突き当ててこの係止板23の位置調
整をした後、係止板23は案内板22にねじ25で固定
されている。係止板23の係止面23aと対向するレバ
ー21の個々の側面には、円弧状の係止面21bを有す
る突出部21cが形成されている。そして、これら係止
板23の係止面23aとレバー21の係止面21bとの
間には、円筒形ローラからなる転動子26が構成されて
いる。
【0016】以上のような構成としたディスク形電磁ブ
レーキ19は、図9のように回転円板14の外周寄りを
一対のレバー21のライニング12間に挾み込んだ状態
で、フィールドコア2を安全装置の固定枠に固定する。
そして、通常は制動ばね4のばね力でアーマチュア13
が押圧されているので、その押圧力は転動子26を介し
て一対のレバー21に形成した係止面21bに伝達され
る。また、制動ばね4のばね力に抗してアーマチュア1
3をフィールドコア2に磁気吸着すると、一対のレバー
21の各係止面21bに作用していた押圧力が断たれ、
戻しばね11によりライニング12は回転円板14から
離間される。
【0017】なお、以上説明した実施例の各ディスク形
電磁ブレーキにおいて、制動ばねのばね力を微調整する
必要性がある場合には、図10・図11に示したような
構造とするとよい。図10に示した制動ばね4の調整装
置27は、アーマチュア13のフィールドコア2の2つ
のばね孔2dと対向する部分に穿設された2つのねじ孔
13dと、これらねじ孔13dにねじ込まれた調整ねじ
28と、この調整ねじ28にねじ込まれアーマチュア1
3の側面側に締め付けられたナット29と、調整ねじ2
8の先端が当接されフィールドコア2のねじ孔2d内に
嵌合された当て板30とから構成されている。したがっ
て、ナット29をゆるめた状態で調整ねじ28を回動す
れば、制動ばね4のばね長が変化してばね力が調整され
る。調整後は、ナット29をアーマチュア13側に締め
付けることにより、調整ねじ28が固定される。また、
この制動ばね4の調整装置27は、図11に示したよう
にフィールドコア2側に構成することができる。つま
り、フィールドコア2のばね孔2d底部に貫通するねじ
孔2iを穿設し、このねじ孔2iからばね孔2d内にね
じ込まれる調整ねじ28により制動ばね4のばね長を変
えることができる。
【0018】
【考案の効果】以上のように、この考案のディスク形電
磁ブレーキでは、フィールドコアの形状を電磁コイルが
内設される環状溝を有する断面略コ字状を呈する形状と
し、環状溝の外側の周壁となる外極部の外磁極面に制動
ばねを挿入する複数のばね孔とアーマチュアを支持する
突出した複数の案内部を形成するとともに、前記環状溝
の内側の周壁となる内極部の内磁極面より内径側に、一
対のレバーを支持する支持部を突設した構造としたの
で、従来のディスク形電磁ブレーキに必須な構成であっ
た固定枠が不要となり、部品点数が削減されて装置を安
価に提供できる。また従来のディスク形電磁ブレーキに
比べ、組立工数が少なくなり生産性向上が図れるので、
より装置の低廉化が図れる。
【0019】また、このようなディスク形電磁ブレーキ
において、フィールドコアに一体的に形成される支持部
を、非磁性材製の支持部材としフィールドコアと支持部
材を別体で構成することにより、部品点数や組立工数は
増すものの、電磁コイルの漏洩磁気回路が形成されず、
電磁コイルの磁気吸引力を経済的に使用できる。したが
って、電磁コイルのアンペアターンを小さくすることが
でき、装置の小形化が可能である。また更には、この考
案のディスク形電磁ブレーキでは、一対のレバーの支持
部分をフィールドコアの中心孔内とし、アーマチュアと
レバーの個々に形成された係止面間に転動子を構成する
ことにより、その転動子による制動ばねのばね力の分力
により、回転円板を制動するようにしたので、従来のデ
ィスク形電磁ブレーキに比べ装置を薄形にでき、産業用
ロボットの安全装置のように設置スペースが狭い場所で
も容易に組み込むことができる。
【0020】また、このような転動子を構成する場合、
各部品の加工誤差により、フィールドコアとアーマチュ
アの間の空隙寸法がばらついてしまい、制動・制動解放
の特性が悪くなるが、アーマチュアの側面に位置調整が
可能な一対の係止板を設け、フィールドコアとアーマチ
ュアとの間の空隙寸法を隙間ゲージなどで調整しなが
ら、係止板の位置調整をするようにしたので、ディスク
形電磁ブレーキの制動・制動解放特性にばらつきが生じ
ることがなく、品質上の信頼性向上を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例であるディスク形電磁ブレ
ーキの正面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1のIII−III線断面図である。
【図4】本考案の第2実施例であるディスク形電磁ブレ
ーキの断面図である。
【図5】本考案の第3実施例であるディスク形電磁ブレ
ーキの断面図である。
【図6】本考案の第4実施例であるディスク形電磁ブレ
ーキの要部断面図である。
【図7】本考案の第5実施例であるディスク形電磁ブレ
ーキの正面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線断面図である。
【図9】図7のIX−IX線断面図である。
【図10】制動ばねのばね力調整装置を示した要部断面
図である。
【図11】他の制動ばねのばね力調整装置を示した要部
断面図である。
【符号の説明】
2 フィールドコア 3 電磁コイル 4 制動ばね 7 案内部 8 支持部材 9 支持ピン 10 レバー 11 戻しばね 12 ライニング 13 アーマチュア 14 回転円板

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面が略コ字状を呈する形状からなり電
    磁コイルが内設された環状溝と、この環状溝の外側の周
    壁となる外極部の外磁極面に穿設された複数のばね孔
    と、この各ばね孔とは位相が異なる前記外磁極面に突設
    された複数の案内部と、前記環状溝の内側の周壁となる
    内極部の内径側となり内磁極面より突設された支持部
    を備えたフィールドコアと、このフィールドコアの前記
    案内部と係合され前記外内磁極面と所定の空隙をおいて
    対向するとともに前記支持部が挿通される中心孔が形成
    された円板状のアーマチュアと、このアーマチュアを押
    圧するとともに前記フィールドコアのばね孔に個々に挿
    入された複数の制動ばねと、前記アーマチュアの中心孔
    より突設した前記支持部の先端に形成された溝と、この
    溝に架橋されて前記支持部に固定された支持ピンと、こ
    の支持ピンに回動自在に支持されるとともに前記アーマ
    チュアの反前記フィールドコア側側面に当接する脚部が
    個々に形成されている一対のレバーと、この各レバーの
    先端に固定されて対向した一対のライニングと、前記一
    対のレバーに個々に形成されて開口部が対向した一対の
    ばね孔と、この一対のばね孔間に挿入された戻しばねと
    を備えたことを特徴とするディスク形電磁ブレーキ。
  2. 【請求項2】 前記フィールドコアの支持部を非磁性材
    製の支持部材とし、この支持部材を前記フィールドコア
    の中心孔内に挿入し固定したことを特徴とする請求項1
    記載のディスク形電磁ブレーキ。
  3. 【請求項3】 断面が略コ字状を呈する形状からなり電
    磁コイルが内設された環状溝と、この環状溝の外側の周
    壁となる外極部の外磁極面に穿設された複数のばね孔
    と、この各ばね孔とは位相が異なる前記外磁極面に突設
    された複数の案内部とを備えたフィールドコアと、この
    フィールドコアの案内部と個々に係合され前記フィール
    ドコアと所定の空隙をおいて対向するとともに中心孔が
    形成された円板状のアーマチュアと、このアーマチュア
    を押圧するとともに前記フィールドコアのばね孔に個々
    に押入された複数の制動ばねと、前記フィールドコアの
    中心孔に挿入され固定された支持部材と、この支持部材
    の先端に形成された溝と、この溝に架橋されて前記支持
    部材に固定された支持ピンと、この支持ピンに回動自在
    に支持されるとともに各先端部が前記アーマチュアの中
    心孔から突設された一対のレバーと、この一対のレバー
    の各先端部に固定されて対向する一対のライニングと、
    前記一対のレバーの反前記ライニング側の側面に個々に
    形成された係止面と前記アーマチュアの反前記フィール
    ドコア側の側面に形成された係止面との間に配置された
    転動子と、前記一対のレバーに個々に形成されて開口部
    が対向したばね孔と、この一対のばね孔間に挿入された
    戻しばねとを備えたことを特徴とするディスク形電磁ブ
    レーキ。
  4. 【請求項4】 前記アーマチュアの反前記フィールドコ
    ア側の側面に固定され前記一対のレバーを介して凹部の
    開口側が対向した平面視略コ字状を呈する形状の一対の
    案内板と、この各案内板の凹部内に摺動自在に嵌合され
    た一対の係止板と、この各係止板を前記一対の案内板に
    個々に固定する固定部材とを備え、前記一対の係止板の
    対向した側面には前記転動子と係合する前記係止面が個
    々に形成されていることを特徴とする請求項3記載のデ
    ィスク形電磁ブレーキ。
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