JP2531819B2 - 光学素子成形用型 - Google Patents

光学素子成形用型

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JP2531819B2 JP2053848A JP5384890A JP2531819B2 JP 2531819 B2 JP2531819 B2 JP 2531819B2 JP 2053848 A JP2053848 A JP 2053848A JP 5384890 A JP5384890 A JP 5384890A JP 2531819 B2 JP2531819 B2 JP 2531819B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、レンズ、プリズム等のガラスよりなる光学
素子を、ガラス素材のプレス成形により製造するのに使
用される型に関するものである。
[従来の技術] 研磨工程を必要としないでガラス素材のプレス成形に
よってレンズを製造する技術は、従来のレンズの製造に
おいて必要とされた複雑な工程をなくし、簡単且つ安価
にレンズを製造することを可能とし、近来、レンズのみ
ならずプリズムその他のガラスよりなる光学素子の製造
に使用されるようになってきた。
このようなガラスの光学素子のプレス成形に使用され
る型材に要求される性質としては、硬さ、耐熱性、離型
性、鏡面加工性等に優れていることが挙げられる。従
来、この種の型材として、金属、セラミックス及びそれ
らをコーティングした材料等、数多くの提案がされてい
る。いくつかの例を挙げるならば、特開昭49-51112には
13Crマルテンサイト鋼が、特開昭52-45613にはSiC及びS
i3N4が、特開昭60-246230には超硬合金に貴金属をコー
ティングした材料が、特開昭61-183134にはダイヤモン
ド薄膜又はダイヤモンド状炭素膜をコーティングした材
料が提案されている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、13Crマルテンサイト鋼は酸化しやすく、さら
に高温でFeが硝子中に拡散して硝子が着色する欠点をも
つ。SiC、Si3N4は一般的には酸化されにくいとされてい
るが、高温ではやはり酸化がおこり表面にSiO2の膜が形
成される為硝子と融着を起こし、さらに高硬度の為型自
体の加工性が極めて悪いという欠点を持つ。貴金属をコ
ーティングした材料は融着は起こしにくいが、極めて軟
かい為、傷がつきやすく又変形しやすい欠点をもつ。
又、ダイヤモンド薄膜、ダイヤモンド状炭素膜は、い
ずれも非常に大きな圧縮応力を有するため膜厚を厚くす
ることが難しく、成形時に膜剥離を起こすので耐久性に
問題があり、この問題の解決のため中間層を設けたり、
膜をアニールする方法が提案されているが、型母材の形
状により必ずしも十分な効果が得られていない。また、
水素化アモルファスカーボン膜もダイヤモンド膜等と同
様の欠点を有している。
従って、本発明の目的は、ガラスの光学素子の成形に
適した光学水素成形用型を提供することにあり、特に成
形性、耐久性等に優れた光学素子成形用型を提供するこ
とにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、型母材の少なくとも成形面に、型母材との
接触面から表面に向かって炭素含有量が増加している炭
化物層を介して、炭素を主成分とする膜が形成されてい
ることを特徴とする光学素子成形用型である。
本発明についてさらに詳細に説明する。
型母材としては、精密加工が可能で、耐熱性、耐衝撃
性のある材料、例えばタングステンカーバイド、サーメ
ット、ジルコニア、SiC、Si3N4等が用いられる。
炭素を主成分とする膜としては、ダイヤモンド薄膜、
ダイヤモンド状炭素膜(以下DLC膜と略す)、水素化ア
モルファスカーボン膜(以下a−C:H膜と略す)、また
はこれらの膜成分の混合体からなる膜が挙げられる。こ
れらの膜は、H,N,O,He,Ne,Ar,Kr,Xe,F,Cl,Br,Iの元素の
うち1種もしくは2種以上の元素を微量含有していても
さしつかえない。また、これらの膜の膜厚は、1000Å〜
数10μmが好ましく、1000Å未満ではガラスとの反応性
が生じたり、数10μmを越えるとa−C:H膜やDLC膜では
膜剥離が生じる場合があり好ましくない。
ダイヤモンド(薄)膜は、マイクロ波プラズマCVD
法、熱フィラメントCVD法、プラズマ・ジェット法、電
子サイクロトロン共鳴プラズマCVD法等により、DLC膜お
よびa−C:H膜は、プラズマCVD法、イオンビーム・スパ
ッタ法、イオンビーム蒸着法、プラズマ・スパッタ法等
により形成される。膜の形成に用いるガスとしては、含
炭素ガスであるメタン、エタン、プロパン、エチレン、
ベンゼン、アセチレン等の炭化水素;塩化メチレン、四
塩化炭素、クロロホルム、トリクロルエタン等のハロゲ
ン化炭化水素;メチルアルコール、エチルアルコール等
のアルコール類、(CH3)2CO,(C6H5)2CO等のケトン類;CO,
CO2等のガス、およびこれらのガスにN2,H2,O2,H2O,Ar等
のガスを混合したものなどが挙げられる。
次に、型母材との接触面から表面に向かって炭素含有
量が増加している炭化物層、すなわち組成勾配を有する
炭化物層を構成する炭化物としては、SiC,TiC,TaC,WC,Z
rC,HfC,VC,NbC,Cr3C2等が挙げられる。
炭化物層は、成形のサイクルにおいて生じる熱応力を
最小にするために、炭素を主成分とする膜との接触面に
おいて、該層の構成元素であるSiまたはその他の金属を
含有しない(含有量Ovo1%の)ものであることが好まし
い。
炭化物層は結晶、アモルファスあるいはこれらの混合
状態からなっていてもさしつかえない。また、炭化物層
はH,N,O,He,Ne,Ar,Kr,Xe,F,Cl,Br,Iの元素うち1種もし
くは2種以上の元素を微量含有していてもさしつかえな
い。また、この組成勾配を有する炭化物層が本発明の効
果を発揮する膜厚は、通常数1000Å〜数10μm程度であ
る。
炭化物層を形成する方法としては、熱CVD法、プラズ
マCVD法、イオンビーム蒸着法に代表されるCVD法、ある
いはイオンプレーティング法、スパッタリング法、イオ
ン注入法等のPVD法のいずれであってもよい。この他
に、液相(融体)を出発原料として用いるものとして、
電着法、酸化還元反応法、溶射法、共晶反応法、融液凝
固法が、また固相(融体)を出発原料とするものとし
て、熱分解法、塗布法、焼結法、部分結晶法、拡散法等
が挙げられる。しかし、液相、固相を出発原料とする方
法は炭素の濃度勾配を設けるための制御が困難である
他、ダイヤモンド膜、DLC膜、a−C:H膜を形成すること
も困難であるので、気相を出発原料とする方法が好まし
い。
組成勾配を有する炭化物層の形成において、濃度勾配
を得るには気相法の場合、膜形成時に原料濃度を制御す
る。以下に、熱CVD法によるSiC膜形成を例にして説明す
る。一般によく知られている熱CVD装置に、原料ガスと
して例えばSiCl4-H2-C3H6系を用いる。C3H6の流量を一
定とし、SiCl4のキャリアガスであるH2の流量を制御
し、原料ガス中の(Si)/(Si+C)比を階段状に変化
させる。ここで、一般に、容積V(cm3)のCVD反応炉に
流量v(cm3/s)のガスが導入され、反応炉内の各部の
濃度が直ちに均一になる場合、反応炉内のガス濃度c
(vol%)は、c0を反応炉に導入するガスのガス濃度と
して c=c0[exp(−vt/V)] で表わされる。以上のように、原料濃度を階段状に変化
させた場合にも、実際に作成したSiC層の組成を電子線
マイクロアナライザーを用いてSiとCの分布を調べた結
果、ほぼ連続的に組成が変化していることが分かった。
型母材とダイヤモンド膜、DLC膜、a−C:H膜の間に組
成勾配を有する炭化物層を設けることにより、大きな内
部応力を有するダイヤモンド膜、DLC膜、a−C:H膜の応
力を緩和することができる。特に、成形プロセスにおい
て急加熱、急冷却という熱衝撃が繰り返されるが、これ
に起因する熱応力の発生も吸収・緩和することができ
る。この結果、どのような形状を有する型母材に形成さ
れたダイヤモンド膜、DLC膜、a−C:H膜が成形プロセス
を繰り返し経た場合であっても、膜剥離やクラックを起
こさず型の耐久性を著しく向上させることができる。
[実施例] 以下、図面を参照しながら本発明の具体的実施例を説
明する。
実施例1 第1図及び第2図は本発明に係る光学素子成形用型の
1例を示すものである。
第1図は光学素子のプレス成形前の状態を示し、第2
図は光学素子成形後の状態を示す。第3図中1,2は型母
材、1−a,2−aは該型母材のガラス素材の接触する成
形面に形成されたSiC層を介したダイヤモンド膜、3は
ガラス素材であり、第2図中4は光学素子である。
型母材としては所望の形状に加工された焼結SiCを用
いた。第3図に本実施例で用いた成膜装置を示す。この
成膜装置は空胴共振器タイプの電子サイクロトロン共鳴
プラズマCVD(以下ECR−PCVD法と略す)装置である。第
3図中5は空胴共振器でありこれに外部電磁石6で磁場
をかけ、マイクロ波導入窓7より導波管8を通して2.45
GHzのマイクロ波を導入し、ガス導入口9よりガスを空
胴共振器に導入し励起する。磁場の大きさはマイクロ波
導入口で2000Gauss、型表面で875Gaussになるように設
定した。基板ホルダー10に支持した型11は、図3に示す
ように空胴共振器の内に設置した。まず、Si2H6(40SCC
M),C2H2(100SCCM),CH4(1SCCM),H2(50SCCM)を
ECR-PCVD装置に導入し、背圧1×10-6Torrからガス圧を
10Torrとし、マイクロ波電力600Wを投入し、型の温度を
1100℃でSiC層の形成を開始した。成膜開始から30分間
は成膜条件を固定し、その後Si2H6,C2H2の流量をそれぞ
れ1.34SCCM/min,3.34SCCM/minで減少させ、Si2H6,C2H2
の供給量が零になった時点で型の温度を800℃、マイク
ロ波電力を1000Wとし、4時間ダイヤモンド膜を形成し
た。
X線回折によって成膜初期のSiC層はβ‐SiC、成膜最
終層がダイヤモンドであることを確認した。併せて、ラ
マン分光法によってもダイヤモンドであることを確認し
た。ダイヤモンド膜の表面はP−Vで1000Å程度の凹凸
を有していたため、所望の形状に研磨した。
次に、本発明による光学素子成形用型によって硝子レ
ンズのプレス成形を行なった例を示す。
第4図中、51は真空槽本体、52はそのフタ、53は光学
素子を成形する為の上型、54はその下型、55は上型をお
さえるための上型おさえ、56は胴型、57は型ホルダー、
58はヒータ、59は下型をつき上げるつき上げ棒、60は該
つき上げ棒を作動するエアシリダ、61は油回転ポンプ、
62,63,64はバルブ、65は不活性ガス流入パイプ、66はバ
ルブ、67はリークパイプ、68はバルブ、69は温度セン
サ、70は水冷パイプ、71は真空槽を支持する台を示す。
レンズを製作する工程を次に述べる。
フリント系光学硝子(SF14)を所定の量に調整し、球
状にした硝子素材を型のキャビティー内に置き、これを
装置内に設置する。
ガラス素材を投入した型を装置内に設置してから真空
槽51のフタ52を閉じ、水冷パイプ70に水を流し、ヒータ
58に電流を通す。この時窒素ガス用バルブ66及び68は閉
じ、排気系バルブ62,63,64も閉じている。尚油回転ポン
プ61は常に回転している。
バルブ62を開け排気をはじめ10-2Torr以下になったら
バルブ62を閉じ、バルブ66を開いて窒素ガスをボンベよ
り真空槽内に導入する。所定温度になったらエアシリン
ダ60を作動させて200kg/cm2の圧力で1分間加圧する。
圧力を除去した後、冷却速度を−5℃/minで転移点以下
になるまで冷却し、その後は−20℃/min以上の速度で冷
却を行ない、200℃以下に下がったらバルブ66を閉じ、
リークバルブ63を開いて真空槽51内に空気を導入する。
それからフタ52を開け上型おさえをはずして成形物を取
り出す。
上記のようにして、フリント系光学硝子SF14(軟化点
Sp=586℃、転移点Tg=485℃)を使用して、第2図に示
すレンズ4を成形した。この時の成形条件すなわち時間
−温度関係図を第5図に示す。
成形したレンズの表面粗さ及び成形前後の型の表面粗
さを測定した結果を表2に示す。
この型を用いて、更に3,000回成形した後も、成形型
には膜剥離やクラック等のダメージは見られず、成形さ
れたガラスについても表1と同様の性能が得られた。
実施例2 実施例1と同様の型母材、成膜装置を用い、まずSiH4
(5SCCM),CH4(5SCCM),H2(100SCCM)を空胴共振器
に入れ、ガス圧が2×10-2Torr、マイクロ波電力が500W
でa-SiC:H層を形成した。成膜開始後、SiH4の流量を0.1
25SCCM/minで減少させながら40分間成膜し、SiH4の供給
量が零になった後、更に20分間成膜しa−C:H膜を形成
した。
この型を用いて実施例1と同様の成形テストを行な
い、実施例1と同様の結果を得た。特に型母材上の膜剥
離やクラック等の発生は見られなかった。
実施例3 第6図に示すイオンビーム蒸着装置を用い膜の形成を
行なった。第6図中、72は真空容器、73はイオンビーム
装置、74はイオン化室、75はガス導入口、76はイオンビ
ーム引き出しグリッド、77はイオンビーム、78は型母
材、79は基板ホルダ及びヒーター、80は電子銃、81は排
気口を示す。
まず、CH4(20SCCM),H2(40SCCM)をイオン化室に
導入しイオン化した後、イオンビーム引き出しグリッド
に500Vの電圧を印加してイオンビームを引き出し、型母
材に照射する。同時に、Tiを電子銃で型母材に真空蒸着
しTiC層を形成した。なお、型母材の温度は800℃、ガス
圧は2×10-4Torrとした。成膜開始後、電子銃のパワー
を徐々に減少させ、15分後電子銃のパワーを零にした。
その後、不図示の高周波電源により型母材に高周波バイ
アスを印加した。このときの高周波の出力は30Wとし
た。なお、高周波の周波数は13.56MHzを用いた。この条
件でDLC膜を5000Å形成した。
この型を用いて実施例1と同様の成形テストを行な
い、実施例1と同様の結果を得た。
次に、第7図に示す成形装置により硝子成形を行なっ
た。
第7図において、102は成形装置、104は取入れ用置換
室であり、106は成形室であり、108は蒸着室であり、11
0は取出し用置換室である。112,114,116はゲートバルブ
であり、118はレールであり、120は該レール上を矢印A
方向に搬送せしめられるパレットである。124,138,140,
150はシリンダであり、126,152はバルブである。128は
成形室106内においてレール118に沿って配列されている
ヒータである。
成形室106内はパレット搬送方向に沿って順に加熱ゾ
ーン106−1、プレスゾーン106−2及び徐冷ゾーン106
−3とされている。プレスゾーン106−2において、上
記シリンダ138のロッド134の下端には成形用上型部材13
0が固定されており、上記シリンダ140のロッド136の上
端には成形用下型部材132が固定されている。これら上
型部材130及び下型部材132は本発明による型部材であ
る。
蒸着室108内においては、蒸着物質146を収容した容器
142及び該容器を加熱するためのヒータ144が配置されて
いる。
フリント系光学ガラス(SF14,軟化点Sp=586℃,ガラ
ス転移点Tg=485℃)を所定の形状及び寸法に粗加工し
て、成形のためのブランクを得た。
ガラスブランクをパレット120に装着し、取入れ置換
室104内の120−1の位置へ入れ、該位置のパレットをシ
リンダ124のロッド122によりA方向に押してゲートバル
ブ112を越えて成形室106内の120−2の位置へと搬送
し、以下同様に所定のタイミングで順次新たに取入れ置
換室104内にパレットを入れ、このたびにパレットを成
形室106内で120−2→…→120−8の位置へと順次搬送
した。この間に、加熱ゾーン106−1ではガラスブラン
クをヒータ128により徐々に加熱し120−4の位置で軟化
点以上とした上で、プレスゾーン106−2へと搬送し、
ここでシリンダ138,140を作動させて上型部材130及び下
型部材132により200kg/cm2の圧力で1分間プレスし、そ
の後加圧力を解除しガラス転移点以下まで冷却し、その
後シリンダ138,140を作動させて上型部材130及び下型部
材132をガラス成形品から離型した。該プレスに際して
は上記パレットが成形用胴型部材として利用された。し
かる後に、徐冷ゾーン106−3ではガラス成形品を徐々
に冷却した。なお、成形室106内には不活性ガスを充満
させた。
成形室106内において120−8の位置に到達したパレッ
トを、次の搬送ではゲートバルブ114を越えて蒸着室108
内の120−9の位置へと搬送した。通常、ここで真空蒸
着を行なうのであるが、本実施例では該蒸着を行なわな
かった。そして、次の搬送ではゲートバルブ116を越え
て取出し置換室110内の120−10の位置へと搬送した。そ
して、次の搬送時にはシリンダ150を作動させてロッド1
48によりガラス成形品を成形装置102外へと取出した。
以上のようなプレス工程により3,000回成形した後の
型部材の成形面の表面粗さ及び成形された光学素子の表
面粗さ、並びに成形された光学素子と型部材との離型性
について表2に示す。
このように、本実施例によれば、型部材の成形面並び
に成形された光学素子の光学面の性能は初期から変化す
ることなく一定であった。
実施例4 実施例1と同様の方法・条件でSiC層を形成した後、C
H4の流量を2SCCMとし、同様に1時間成膜した。得られ
た膜は、ダイヤモンド相、グラファイト微結晶相、アモ
ルファス・カーボン相を含むものであることがX線回
折、ラマン分光法により確認された。得られた型の表面
粗さはP−Vで800Åであり、これを300Åまで研磨によ
り鏡面化した。
この型を用いて実施例1と同様の成形テストを行な
い、実施例1と同様の結果を得た。
[発明の効果] 以上説明したように、型母材の少なくとも成形面に、
型母材との接触面から表面に向かって炭素含有量が増加
している炭化物層を介して、炭素を主成分とする膜を形
成することにより得られた本発明による型により、成形
プロセスにおける熱衝撃に伴う熱応力に対しても膜剥離
やクラックというダメージを受けることなく耐久性に優
れた型が得られるとともに、良好な成形性能を有するプ
レス成形品が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明に係る光学素子成形用型の
1例を示す断面図で、第1図はプレス成形前の状態、第
2図はプレス成形後の状態を示す。第3図および第6図
は本発明で用いる成膜装置を示す概略図で、第3図はEC
R−PCVD装置、第6図はイオンビーム蒸着装置である。
第4図および第7図は本発明に係る光学素子成形用型を
使用するレンズの成形装置を示す断面図で、第4図は非
連続成形タイプ、第7図は連続成形タイプである。第5
図はレンズ成形の際の時間温度関係図である。 1,2…型母材、1−a,2−a…a-SiC層を介したダイヤモ
ンド膜、3…ガラス素材、4…成形されたレンズ、5…
空胴共振器、6…外部電磁石、7…マイクロ波導入窓、
8…導波管、9…ガス導入口、10…基板ホルダー、11…
型、51…真空槽、52…真空槽のフタ、53…上型、54…下
型、55…上型おさえ、56…胴型、57…型ホルダー、58…
ヒータ、59…下型をつき上げるつき上げ棒、60…エアシ
リンダ、61…油回転ポンプ、62,63,64…バルブ、65…不
活性ガス導入パイプ、66…バルブ、67…リークパイプ、
68…バルブ、69…温度センサ、70…水冷パイプ、71…真
空槽を支持する台、72…真空容器、73…イオンビーム装
置、74…イオン化室、75…ガス導入口、76…イオンビー
ム引き出しグリッド、77…イオンビーム、78…型母材、
79…基板ホルダ及びヒーター、80…電子銃、81…排気
口、102…成形装置、104…取入れ用置換室、106…成形
室、108…蒸着室、110…取出し用置換室、112…ゲート
バルブ、114…ゲートバルブ、116…ゲートバルブ、118
…レール、120…パレット、122…ロッド、124…シリン
ダ、126…バルブ、128…ヒータ、130…上型、132…下
型、134…ロッド、136…ロッド、138…シリンダ、140…
シリンダ、142…容器、144…ヒータ、146…蒸着物質、1
48…ロッド、150…シリング、152…バルブ。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】型母材の少なくとも成形面に、型母材との
    接触面から表面に向かって炭素含有量が増加している炭
    化物層を介して、炭素を主成分とする膜が形成されてい
    ることを特徴とする光学素子成形用型。
  2. 【請求項2】炭素を主成分とする膜が、ダイヤモンド
    膜、ダイヤモンド状炭素膜、水素化アモルファスカーボ
    ン膜、またはこれらの膜成分の混合体からなる膜である
    請求項1記載の光学素子成形用型。
  3. 【請求項3】炭化物層が、炭素を主成分とする膜との接
    触面において、該層の構成元素であるSiまたはその他の
    金属を含有しないものである請求項1記載の光学素子成
    形用型。
JP2053848A 1990-03-07 1990-03-07 光学素子成形用型 Expired - Fee Related JP2531819B2 (ja)

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