JP2530996B2 - 尿比重測定・分注手段を備えた尿測定装置および尿測定装置の尿比重測定・分注方法 - Google Patents

尿比重測定・分注手段を備えた尿測定装置および尿測定装置の尿比重測定・分注方法

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JP2530996B2
JP2530996B2 JP6140414A JP14041494A JP2530996B2 JP 2530996 B2 JP2530996 B2 JP 2530996B2 JP 6140414 A JP6140414 A JP 6140414A JP 14041494 A JP14041494 A JP 14041494A JP 2530996 B2 JP2530996 B2 JP 2530996B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,尿比重測定・分注手段
を備えた尿測定装置および尿測定装置の尿比重測定・
注方法に関する。入院患者の尿検査方法の一つに蓄尿法
がある。これは患者が排泄する尿を排出する度に定めら
れた容器に蓄留しておき,一日に一回定められた時刻に
量および比重を測定するものである。
【0002】本発明の装置は,患者および医師,看護婦
等に負担をかけないように蓄尿することなくこのような
尿検査を自動的に行うことができるようにしたものであ
る。患者は紙コップ等に採集した自分の尿を本発明の装
置にセットして,簡単なスイッチ操作を行うことにより
尿の重量,比重,測定時刻等を自動的に測定して記録す
るものである。そして,その他の検査のための試料とし
て尿の一部が自動的に採集(分注)され,保管される。
測定値,患者番号等はメモリに記憶され,自動的にプリ
ンタにより記録紙に出力される。あるいは,オンライン
により管理センターにデータが転送される。
【0003】
【従来の技術】従来のこのような検査のために,患者は
指定の蓄尿容器に排泄毎に尿を貯めるようにしていた。
【0004】また,従来,尿比重を測定する装置および
方法としては,図16および図17のようなものが知ら
れている。図16は従来の尿比重測定装置を示す。
【0005】図16において,110は紙コップ等の試
料容器であり,患者が採集した試料(尿)を含むもので
ある。
【0006】111は試料(尿)である。112は試料
台である。113は電子重量計である。
【0007】120は固定電極であって,試料111の
中に挿入された電極である。122は移動電極であっ
て,上下に移動できるものである。122は試料表面に
電極の先端が接触した状態であり,122’は上方に引
上げられ,先端が試料に接触していない状態を示す。
【0008】123,123’はセンサであって,移動
電極122の上下する高さを測定するものである。12
4は移動制御用モータであって,歯車(図示せず)を介
して移動電極122を上下に移動させるものである。
【0009】125は移動制御手段であって,移動制御
用モータ124の回転制御を行うものである。移動制御
手段125は導通検出手段140から出力される固定電
極120と移動電極122との間の導通検出信号により
移動制御用モータ124の回転を停止させるものであ
る。
【0010】140は導通検出手段であって,移動電極
122の先端が試料に接触したことにより生じる移動電
極122と固定電極120の間の電気的導通を検出し,
導通検出信号を出力するものである。
【0011】141は下降量測定手段であって,センサ
123,123’により移動電極122の上下する高さ
を測定するものである。従来の尿測定装置は,移動電極
122が試料111の液面に触れることにより移動電極
122と固定電極120との間が導通するので,その導
通を導通検出手段140が検出することにより試料の高
さを判定し,試料の容積を求めるようにしていた。そし
て,電子重量計で測定される試料の重量と試料の容積に
より試料の比重を測定していた。
【0012】図17は従来の尿比重測定装置における分
注方法を示す図である。図17において,110は試料
容器である。
【0013】111は試料(尿)である。112は試料
台である。150はシリンダであって,吸引された試料
を保持するものである。
【0014】151はピストンであって,試料を吸引す
るものである。155は分注容器である。156は分注
試料である。
【0015】(a)は試料を吸引する前の状態である。(b)
はピストン151により試料を吸引し,シリンダ150
に保持した状態を示す。
【0016】(c)はシリンダ150に分注試料を保持し
た状態を示す。(d)はシリンダ150に保持された試料
を分注容器155の上部まで移動しピストン151を押
し下げることによりシリンダ150に分注した試料を分
注容器155に収容した状態を示す。
【0017】従来の試料の分注方法は図示のように患者
の採集した尿の一部をシリンダに吸い上げて保持し,分
注容器に移すことにより行っていた。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】紙コップ等の試料容器
に採集された試料は,通常表面に気泡を生じている。そ
のため,移動電極が気泡の表面に触れた時点で移動電極
と固定電極間が導通し,従来の比重測定方法では正確の
試料の高さhを測定することが難しく,測定精度を上げ
ることが困難であった。
【0019】また,従来の分注方法は,シリンダ150
を必要とし,シリンダ内部は精密に加工されたピストン
等を必要とし,しかもシリンダ内部の洗浄が困難であっ
た。また,ピストンによる吸引機構も複雑であった。
【0020】本発明は,簡単な構成で精密に試料の比重
を測定できるようにするとともに,簡単な機構で分注で
き,しかも洗浄も容易な尿比重測定・分注手段を備えた
尿測定装置および尿測定装置の尿比重測定・分注方法を
提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】図1は,本発明の基本構
成(1) を示す。図において,1は尿測定装置であって,
尿比重測定・分注手段を備えるものである。
【0022】2は試料容器であって,紙コップ等であ
る。2’は試料であって,患者が採集した尿を示す。3
は電子重量計である。
【0023】3’は試料台である。4は比重算出手段で
あって,試料の比重を算出するものである。5は比重測
定用物体であって,容積Vをあらかじめ測定しておく。
【0024】6は支持体であって,比重測定用物体5を
保持するものである。支持体6は中空パイプであって,
中空部に尿を保持するものである。比重測定用物体5と
支持体6の結合は,細い糸状の材料により結合するよう
にしても良い。比重測定用物体5を結合した中空の支持
体6が尿比重測定・分注手段を構成するものである。
【0025】10は移動制御部であって,支持体6を移
動制御するものである(試料容器2を移動させても良
い)。13は重量入力部であって,電子重量計3で測定
された試料2’を含む試料容器2の重量の測定値を入力
するものである。
【0026】比重算出手段4において,12は比重測定
用物体5の容積保持部であって,比重測定用物体5の容
積Vを保持するものである。
【0027】15は状態 (a)の重量MA を保持するメモ
リ領域をあらわす。状態 (a)は比重測定用物体5が試料
表面より上部に位置している状態である。15’は状態
(b)の重量MB を保持するメモリ領域をあらわす。状態
(b)は比重測定用物体5が試料2’中に漬積されている
状態である。
【0028】16は比重演算部であって,状態 (a)の重
量MA ,状態 (b)の重量MB ,比重測定用物体の容積V
とにより,試料の比重を算出するものである。算出式は
(MB −MA )/Vである。なお,Vは支持体6の試料
2’に漬積されている部分の容積が無視できる場合は比
重測定用物体5の容積のみでよいが,無視できない場合
は比重測定用物体5の容積と支持体6の試料2’に漬積
されている部分の容積に基づいて定める値とする。
【0029】図1の本発明の基本構成の動作を説明す
る。本発明は,試料を含む試料容器の重量(以後,単に
試料の重量もしくは試料重量と称する)を測定した後
に,試料中に比重測定用物体を漬積させ,その状態での
試料重量を測定しても,あるいはその逆に,最初,試料
中に比重測定用物体を漬積させた状態での試料重量を測
定し,次いで比重測定用物体を引き上げた後に試料重量
を測定する方法のいずれでも差支えないが,図1では試
料重量を測定した後に,試料中に比重測定用物体を漬積
させ,その状態での試料重量を測定する場合を例として
説明する。その逆の場合は図11で説明する。
【0030】(a) 支持体6は試料の外に引き上げられ
ている。この状態において,試料2’の重量を電子重量
計3で測定する。測定値(MA )は重量入力部13を介
して重量保持部14に保持される(状態 (a)の重量(M
A )15)。
【0031】(b) 次に移動制御部10により支持体6
を下降させ(試料容器2を上昇させても良い),比重測
定用物体5を試料2’に漬積させる。その結果,試料
2’の見かけ上の容積は比重測定用物体5の容積Vだけ
増加する(厳密には,支持体6の試料2’中の部分の容
積に基づく増加もあるが,無視できる程度とする。ある
いは,支持体6と比重測定用物体5の間を糸のような細
い部材で結合し,比重測定用物体5のみを試料に漬積し
た状態で重量を測定する。また,その容積を無視できな
い場合にはその部分の容積も含む補正をして見かけの容
積の増加Vとする。あるいは,比重測定用物体5の容積
Vで比重を求め,支持体6の容積部分の影響に対して演
算結果の補正をする)。
【0032】その結果,見かけの容積の増加Vに相当す
る試料2’の重量だけ電子重量計3の測定値(MB )は
A より大きくなる。測定値MB は重量保持部14に保
持される(状態 (b)の重量(MB )15’)。
【0033】比重演算部16は予め測定されて保持され
ている比重測定用物体の容積V(もしくは支持体6の試
料の容積を無視できない場合はその部分を含む補正を行
った値)と,重量MA ,MB に基づいて,(MB
A )/Vを算出し,試料の比重の測定値として出力す
る。
【0034】図2は本発明の尿測定装置における分注方
法を示す図である。図2において,1は尿測定装置であ
る。
【0035】2は試料容器である。2’は試料(尿)で
ある。3は電子重量計である。
【0036】3’は試料台である。4は比重算出手段で
ある。6は支持体であって,中空の細いパイプで構成さ
れ,一端に空気に通じる管のの開閉手段(例えば,電磁
弁)を備えるものである。
【0037】7は開閉手段であって,例えば電磁弁であ
る。8は分注試料である。10は移動制御部である。
【0038】13は重量入力部である。20は分注容器
である。21’は分注容器支持台である。
【0039】図2の本発明の基本構成(2) の動作を説明
する。 (a) 開閉手段7を開いた状態で支持体6を下降させ
(あるいは,試料容器2を上昇させ),試料2’に漬積
する(図 (a))。支持体6の内部に試料2’が侵入す
る。そして,その状態において,開閉手段7を閉じ,移
動制御部10により支持体6を引き上げる。支持体6の
内部に侵入した分注試料8は主に表面張力により支持体
6の内部に保持されたまま引き上げられる。そこで,支
持体6を分注容器20の上部に位置させ開閉手段7を開
く(支持体6もしくは分注容器20を移動する)。
【0040】その結果,支持体6の内部に保持されてい
た分注試料8は分注容器20の内部に落下し,分注試料
8を得る。以後,支持体6の洗浄処理を行う。例えば,
洗浄容器(図示せず)を設けておきそこに支持体6を移
動させ支持体6の内部,外部を洗浄する。支持体6には
空気に通じる管のほかに,洗浄水を流す管を設けてお
き,支持体6の内部に洗浄水を流し,内部を洗浄する。
【0041】なお,本発明は,比重測定物体を結合した
中空の支持体により構成される尿比重測定・分注手段に
より図1の本発明の基本構成で説明した尿の比重測定と
図2の本発明の基本構成(2) で説明した分注を一つの尿
測定装置で連続処理により簡単に行えるようにしたもの
である
【0042】
【作用】本発明によれば,従来必要としていた導通検出
手段のような電極は必要とせず,試料の重量測定のみの
簡単な方法で尿比重を正確に測定することができる。さ
らに,試料の分注も,簡単な構成で試料の分注を行うこ
とができるので,自動化が容易になり,完全な洗浄を行
うことができるようになる。そのため,測定結果の信頼
性が向上する。
【0043】
【実施例】図3は本発明の尿測定装置の外観を示す。図
3において,1は尿測定装置である。
【0044】2は試料容器である。2’は試料(尿)で
ある。3’は試料台であって,試料2’の含まれる試料
容器2をのせ重量測定する台である。
【0045】31は上部であって,支持体,支持体の移
動機構,移動制御部等を含むものである。32は下部で
あって,電子重量計,比重測定制御,分注制御等を行う
制御部等を含むものである。
【0046】33はサンプリングケースであって,分注
容器を収納するものである。34’は患者対応に決めら
れた患者スイッチである。35はディスプレイであっ
て,測定結果を表示するものである。
【0047】図3の本発明の尿測定装置の動作について
は後述する。図4は本発明の実施例1を示す。図4にお
いて,2は試料容器である。
【0048】2’は試料である。3’は試料台である。
3は電子重量計である。
【0049】5は比重測定用物体である。6は分注手段
(支持体)であって,図1,図2の支持体6に対応する
ものである(以後分注手段として説明する)。
【0050】20は分注容器である。21は分注試料で
ある。22は支持台である。
【0051】31は尿測定装置の上部である。32は尿
測定装置の下部である。33はサンプリングケースであ
る。
【0052】34は洗浄容器であって,分注手段6を洗
浄するものである。40は温度センサである。50はウ
ォームギアであって,分注手段6を上下させるものであ
る。
【0053】51は歯車であって,分注手段6に固定さ
れ,ウォームギア50と噛み合うものである。52はア
ームであって,分注手段6を水平方向に回転させるもの
である。
【0054】52’は上下方向駆動モータであって,分
注手段6を上下方向に移動させるものである。53は水
平方向駆動モータであって,アーム52を水平方向に回
転させるものである。
【0055】55は上下方向制御部であって,上下方向
駆動モータ52’を制御するものである。56は回転角
度制御部であって,水平方向駆動モータ53を制御する
ものである。
【0056】57は電磁弁開閉制御部であって,電磁弁
65,66,67,68の開閉制御を行うものである。
60は比重測定,分注制御部であって,比重測定,分注
制御を行うものである。
【0057】61はCPUであって,装置の主制御を行
うものである。62はメモリであって,比重算出手段,
分注手段6の上下方向制御および水平方向制御,電磁弁
開閉制御等のプログラム,患者コードおよび比重測定結
果等の測定情報を格納するものである。
【0058】63は入出力インタフェースであって,デ
ィスプレイ出力,プリンタ出力,オンライン出力,電子
重量計の測定データ入力等の入出力を行うものである。
65は電磁弁であって,空気に通じる管の開閉を行うも
のである。
【0059】66は電磁弁であって,洗浄水の流通管の
開閉を行うものである。67は電磁弁であって,洗浄水
の流通管の開閉を行うものである。68は電磁弁であっ
て,排水管の弁の開閉を行うものである。
【0060】図4の構成において,アーム52は上下方
向の動きに対しては固定されている。そのため,ウォー
ムギア50の回転により分注手段6は上下に移動する。
図4の構成の全体の動作は後述する。
【0061】図5は本発明の実施例1の分注手段の水平
方向の動作説明図である。図5は分注手段6を保持する
アーム52の平面図である(ウォームギア50,上下方
向駆動モータ52’等もアーム52に固定されているが
図示されていない)。
【0062】図5において,図4と同一部分は同一番号
である。アーム52は水平方向駆動モータ53により駆
動され,回転軸53’を中心にして水平方向に回動し,
患者スイッチ(図3参照)で指定された分注容器20の
上部に移動する。その位置で空気に通じる電磁弁が開か
れ,分注手段6に保持された分注試料が分注容器20に
落とされる。さらに,アーム52は洗浄容器34の上部
に移動し,さらに,分注手段6が洗浄容器34の内部に
下降する。その状態で洗浄水が洗浄容器34に満たさ
れ,さらに分注手段6の内部にも洗浄水が流され分注手
段6が洗浄される。洗浄終了後,再び,分注手段6は上
昇し,アーム52が回転して分注手段6が試料容器2の
上部の初期位置に位置する。
【0063】図6は本発明の実施例1の分注手段の上下
方向移動制御機構の実施例を示す。図6において,図4
と共通部分は同一番号である。87は滑車であって,ワ
イヤーの動きを滑らかにするものである。
【0064】88はワイヤー巻き取り部であって,分注
手段6を上下に移動させるためにワイヤーを巻き取る,
もしくは巻き戻すものである。89はワイヤーであっ
て,分注手段6をつり上げるものである。
【0065】図6の構成において,上下方向駆動モータ
52’はアーム52に固定されている。上下方向駆動用
モータ52’が回転し,ワイヤー巻き取り部88がワイ
ヤー89を巻き取ることにより分注手段6は上昇し,ワ
イヤー89を巻きほどくことにより分注手段6は下降す
る。水平方向駆動モータ53の回転によりアーム全体が
回転し,軸53’を中心に回転する点は図5と同様であ
る。
【0066】図7は本発明の実施例1の比重測定分注制
御部の構成を示す。図7において,3は電子重量計であ
る。
【0067】34’は患者スイッチであって,患者毎に
決められているものである。40は温度センサであっ
て,試料温度を測定するものである。55は上下方向制
御部であって,上下方向制御モータの回転制御をするも
のである。
【0068】56は回転角度制御部であって,水平方向
駆動モータの回転角度を制御するものである。57は電
磁弁開閉制御部であって,電磁弁の開閉制御をするもの
である。
【0069】60は比重測定,分注制御部であって,分
注手段の移動制御,洗浄制御,および比重演算等を行う
ものである。70は患者カードであって,患者番号を保
持し,カードリーダ70’により患者番号を入力するも
のである。
【0070】70’はカードリーダであって,患者カー
ド70の患者番号を読み取るものである。80はプリン
タであって,測定結果を印刷出力するものである。
【0071】81はディスプレイであって,測定結果を
ディスプレイ表示するものである。比重測定,分注制御
部60において,4は比重算出手段である。
【0072】12は容積保持部であって,比重測定用物
体の容積を保持するメモリである。13は重量入力部で
あって,電子重量計3の入力インタフェースである。1
4は重量保持部であって,重量入力部13に入力される
重量の測定値を保持するメモリである。
【0073】16は比重演算部であって,メモリ上に展
開される比重演算プログラムである。16’は,容積算
出部であって,算出した比重と重量とに基づいて患者の
採集した試料の正確な容積を求めるものである。
【0074】61は主制御部(CPU)であって,比重
測定,分注制御部の各部,回転角度制御部56,上下方
向制御部55,電磁弁開閉制御部57等の制御を行うも
のである。
【0075】71は温度入力部であって,温度センサ4
0の入力インタフェースとなるものである。72は患者
番号入力部であって,カードリーダ70’の入力インタ
フェースである。
【0076】74はタイマであって,測定年月日,時刻
を与えるものである。75は測定情報保持部であって,
メモリであり,患者スイッチ34’に指定される患者番
号あるいはカードリーダ70’より入力される患者番
号,タイマ74より入力される測定年月日,時刻,比重
演算部16の算出した比重,その日の尿総量,試料温度
等のデータを保持するものである。
【0077】76は表示印刷制御部であって,プリンタ
80の印刷出力,ディスプレイ81への測定情報の印刷
出力,表示出力等のインタフェースである。77はオン
ライン出力部であって,測定情報のオンライン出力のイ
ンタフェースである。
【0078】図8および図9は実施例1のフローチャー
トである。図8および図9により図4,図6の構成の動
作を説明する。 S1 患者スイッチ34’が投入される。あるいは患者
カード70がカードリーダ70’に挿入される。
【0079】S2 投入された患者スイッチ34’のス
イッチ番号に対応した患者番号がスイッチ番号入力部7
3を介して測定情報保持部75に入力され,保持され
る。あるいは,カードリーダ70’で読み取られた患者
番号が患者番号入力部72を介して測定情報保持部75
に入力され,保持される。
【0080】S3 電子重量計3は試料重量(試料容器
本体の重量と試料2’の重量の合計)MA を測定する。
重量MA は重量入力部13を介して重量保持部14に入
力される。
【0081】S4 上下方向制御部55は上下方向駆動
モータ52’を駆動し,分注手段6を下降させる(この
時,電磁弁65は開かれ,電磁弁66は閉じられてい
る)。 S5 電子重量計3は比重測定用物体5の漬積された試
料容器2の重量MB を測定する。重量MB は重量入力部
13を介して重量保持部14に入力され保持される。
【0082】S6 比重演算部16はMA ,MB ,Vを
入力し,(MB −MA )/Vにより試料の比重を算出す
る。 S7 算出された比重は測定情報保持部75に保持され
る。
【0083】S8 上下方向制御部55は上下方向駆動
モータ52’を駆動して,分注手段6を上昇させる。 S9 回転角度制御部56は,水平方向駆動モータ53
を制御し,患者番号で指定される分注容器20の上部に
分注手段6が位置するようにあらかじめ患者番号対応に
設定された角度だけアーム52を回転する。
【0084】S10 電磁弁開閉制御部57は電磁弁6
5を開き分注手段6に保持した分注試料を落下させ,分
注容器20に収容させる。 S11 回転角度制御部56はアーム52をさらに回転
させ,洗浄容器34の上部に移動する。上下方向制御部
55は分注手段6を下降させ,洗浄容器34の内部に位
置させる。
【0085】S12 電磁弁開閉制御部57は電磁弁6
6,67を開き,洗浄水を流す(この時排水用の電磁弁
68は閉じられている) S13 分注手段6が洗浄されたら排水用の電磁弁68
を開き排水する。
【0086】S14 定められた回数の洗浄処理が終了
したか判定する。終了していなければS12,S13の
処理を繰り返す。 S15 定められた回数の洗浄処理と排水処理を終了し
たら,電磁弁66,67,68を閉じる。
【0087】S16 上下方向制御部55は上下方向駆
動モータ52’を駆動して,分注手段6を上昇させる。 S17 回転角度制御部56はアーム52を回転し,分
注手段6を初期位置(試料容器2の位置の上部)に位置
させる。
【0088】S18 ディスプレイに患者番号,測定年
月日,時刻,測定結果,その日の尿の総量等を表示す
る。 S19 プリント出力する指定がなされたら,測定結果
をプリント出力する。
【0089】S20 測定データは,オンライン接続さ
れている管理センタ(後述)に患者番号,測定年月日,
時刻等を付加してオンライン送信する。 図10は本発明のシステム構成の例を示す。
【0090】本発明の尿測定装置は管理センタにオンラ
インで測定データを転送する端末装置となるものであ
る。図において,90は採尿室Aである。
【0091】91は採尿室Bである。92は管理センタ
ーであって,採尿室A(90),採尿室B(91)から
転送される比重,尿総量等のデータを受信し,ディスプ
レイ表示,印刷出力,磁気装置等へのデータの保持等の
データ管理を行うものである。
【0092】採尿室A(90)において,60は尿測定
装置である。80はプリンタである。
【0093】81はディスプレイである。85はカード
リーダである。採尿室B(91)において,60は尿測
定装置である。
【0094】80はプリンタである。81はディスプレ
イである。85はカードリーダである。
【0095】管理センター92において,80はプリン
タである。81はディスプレイである。
【0096】82はデータ処理部である。86は磁気デ
ィスク装置であって,患者毎の測定結果を保持するもの
である。87はキーボードである。
【0097】管理センター92では,各採尿室(90,
91)からの患者番号,測定日時等とともに転送されて
くる測定データを患者毎に保持し,一回毎の測定時刻,
比重,尿総量,24時間の比重の平均値,総尿量等を患
者毎にプリントアウトする。あるいは必要に応じて,患
者毎の一月分のデータ等をプリントアウトする等の処理
を行うことができる。
【0098】図11本発明の実施例2である。上記実施
例は,比重測定用物体を測定用試料に漬積する前に試料
の重量を測定し,その後比重測定用物体を試料に漬積し
た状態での試料重量を測定して試料の比重を算出する方
法について説明した。図11は先に比重測定用物体を試
料に漬積した状態での試料重量を測定し,その後比重測
定用物体を引き上げ,その状態での試料重量を測定して
比重を算出する場合の実施例を示す。
【0099】図11 (a)は比重測定用物体を試料に漬積
した状態であり,図11 (b)は比重測定用物体を試料か
ら引き上げた状態である。図11において,201は尿
測定装置である。
【0100】202は試料容器である。203は電子重
量計である。203’は試料台である。
【0101】204は比重算出手段である。205は比
重測定用物体である。206は分注手段である。
【0102】212は比重測定用物体の容積保持部であ
る。214は重量保持部である。215は状態 (a)の重
量(MA )の測定処理である。
【0103】215’は状態 (b)の重量(MB )の測定
処理である。216は比重演算部であって,比重=(M
A −MB )/Vにより,比重を計算する処理である。
【0104】図11の構成の動作を説明する。 (a) まず,移動制御部210により支持体(分注手
段)206を下降させ(試料容器202を上昇させても
良い),比重測定用物体205を試料202’に漬積さ
せる。その結果,比重測定用物体205の容積V(もし
くは比重測定用物体205の容積と支持体206の試料
中の部分の容積の和)だけ試料の体積が増加しその体積
の試料の分だけ試料重量が増加する。この状態におい
て,試料202’を含む試料容器202の重量を電子重
量計203で測定する。測定値(MA )は重量入力部2
13を介して重量保持部214に保持される(状態 (a)
の重量(MA )15)。
【0105】(b) 次に,移動制御部210に制御され
て支持体206は試料の外に引き上げられる。その結
果,状態 (a)における見かけの容積の増加Vに相当する
試料202’の重量だけ電子重量計203の測定値(M
B )はMA より小さくなる。
【0106】測定値MB は重量保持部214に保持され
る(状態 (b)の重量(MB )215’)。比重演算部2
16は予め測定されて保持されている比重測定用物体の
容積V(もしくは支持体206の試料の容積を無視でき
ない場合はその部分を含む容積)と,重量MA ,MB
基づいて,(MB −MA )/Vを算出し,試料の比重の
測定値として出力する。
【0107】図12は,本発明の比重測定用物体の実施
例2である。図12 (a)は,例えば,比重測定用物体2
25が試料の底に沈められ,分注手段226も最下点に
移動している状態であり,図12 (a)は,例えば,分注
手段226が引上げられ,比重測定用物体225が連結
部材により吊り上げられている状態である。
【0108】図12において,225は比重測定用物体
であって,ガラス,プラスチック,金属等の球である。
【0109】226は分注手段であって,ガラス,プラ
スチック,金属等の円筒である。227は連結部材であ
って,比重測定用物体225と分注手段226とを連結
するものである。
【0110】図12の構成において,連結部材227は
充分に細くし,比重測定用物体225を試料中に漬積し
た状態の試料の重量を測定する場合には比重測定用物体
225の上端が試料の液面の位置にある状態で測定する
ようにして,連結部材の容積が試料の重量測定に影響し
ないようにする。そして,試料を分注する場合には,比
重測定用物体225を試料容器の底に沈め,さらに分注
手段226のみを下降させて分注試料の量が確実に確保
されるようにする。
【0111】図13は本発明の実施例3である。図13
において,251は試料である。
【0112】252は試料容器である。253は電子重
量計である。255は比重測定用物体であって,上下に
貫通孔255’を備え,試料の漬積を安定に行うように
したものである。
【0113】256は分注手段である。257は連結部
材であって,比重測定用物体255を分注手段256か
ら吊るす合成樹脂等の糸である。
【0114】260はセンサAであって,試料容器25
2が電子重量計253の上に置かれたことを検出するも
のである。261はセンサBであって,分注手段256
の上下の移動量を検出するものである。
【0115】262は空気パイプである。263は洗浄
水パイプである。264はアームであって,分注手段2
56を支持し,上下させるものである。
【0116】265は水平方向駆動モータであって,ア
ーム264を水平方向に移動するものである。266は
上下方向駆動モータであって,ベルト267を移動させ
ることによりアーム264を上下させるものである。
【0117】267はベルトであって,アーム264を
固定し,アーム264を上下させるものである。270
は移動制御部であって,アーム264の上下の移動量を
制御するものである。
【0118】271は試料容器検出部であって,センサ
A(260)の信号を入力するものである。272は重
量入力部であって,電子重量計253の測定重量を入力
するものである。
【0119】273は移動量制御部であって,アーム2
64の移動量の制御を行うものである。274は液面の
高さ算出の処理である。
【0120】275は比重測定用物体の初期位置算出の
処理である。276は移動量を制御するものである。図
13の構成の動作を説明する。
【0121】試料容器252が電子重量計253の上に
載せられると,センサA(260)は,そのことを検出
し,試料容器検出部271は試料容器252が電子重量
計253の上に載せられたことを示す信号を移動量制御
部273,重量入力部272に通知する。重量入力部2
72は電子重量計253の測定値を入力する。移動量制
御部273は入力された重量と尿の一般的平均値に基づ
いて予め定められている試料251の液面の高さを計算
する(274)。そして,その液面の高さに基づいて比
重測定用物体255の初期位置を算出する(比重測定用
物体255の下端から試料251の液面までの距離は常
に一定になるように分注手段256の初期位置が定めら
れる)。移動量制御部273は移動量を制御し,まず,
上下方向駆動モータを駆動して,分注手段256を初期
位置とする。次に,分注手段256を比重測定用物体2
55の上端が試料251に没するまで移動制御する(移
動量は液面から比重用測定物体255の下端までの距離
に比重測定用物体255の高さを加えた距離で一定量で
ある)。その状態で電子重量計253は試料容器252
の重量を測定する。移動量制御部273はさらに,上下
方向駆動モータ266を駆動して分注手段256を下降
させ,分注手段256が試料251の中に位置するよう
にし,試料251を採集できるようにする。そこで,空
気パイプ262が閉じられて,移動量制御部273は上
下方向駆動モータ266を駆動し,分注手段256を引
き上げる。分注手段256の中空パイプの中の試料は,
表面張力で中空パイプの中に保持される。水平方向駆動
モータ266はアーム264を回転させ,分注容器(図
示せず)上に分注手段256が位置するようにして,分
注試料を採集する(分注方法とそれ以後の洗浄方法は前
述の実施例と同様であるので詳しい説明は省略する)。
【0122】図14,図15により,分注手段256の
移動制御に関して,本発明の実施例2の動作を説明す
る。図14は本発明の実施例3の動作説明図(1) であっ
て,分注手段256を下降させ,比重測定用物体255
を試料中に漬積させた状態での試料容器の重量を測定す
るまでの動作を示す。
【0123】図15は分注手段256により試料を分注
して,引き上げるまでの状態を示す。図14,図15に
おいて,251は試料である。
【0124】252は試料容器である。253は電子重
量計である。255は比重測定用物体である。
【0125】256は分注手段である。257は連結部
材である。260はセンサAである。センサBは図示を
省略されている。
【0126】h0 は試料の液面から比重測定用物体25
5の下端までの初期位置までの距離である。Hは比重測
定用物体255の高さである。
【0127】図14 (a)に示すように,分注手段256
の初期位置は,比重測定用物体255の下端から液面ま
での高さが常にh0 になるように決められる。次に,図
14 (b)に示すように,分注手段256は,高さh0
Hだけ下降する。その下降量の制御はセンサB(図示せ
ず)により検出され,正確に制御される。比重測定用物
体255の上端が試料251の液面の位置で没した状態
で電子重量計253は試料容器252の重量を測定す
る。さらに,図15 (a)に示すように,分注手段256
は下降し,分注手段256が試料251の中に没するよ
うにする。その状態で,空気パイプが閉じられる。
【0128】その状態で,図15 (b)に示すように,分
注手段256は上方に移動する。試料251は表面張力
により分注手段256の中に保持され,採集される。図
15 (a)の状態で,分注手段256を下降させる量が常
に一定値になるように分注手段256の移動制御を行え
ば,採集される分注試料の量を常に一定値にすることが
できる。
【0129】図3の尿測定装置の使用方法について説明
する。患者は専用カップ(試料容器2)を使用して尿を
採集し,試料台3’に置く。ディスプレイ35に「患者
ボタンを押して下さい」と表示するので,患者はディス
プレイの指示に従って,患者に指定されている患者スイ
ッチを押す。その結果,尿の測定結果と患者番号が対応
づけられる。ここで,尿の測定プロセスに移行し,ディ
スプレイ35の表示は「測定中しばらくお待ち下さい」
に変更される。
【0130】この間,尿測定装置では,上述したよう
に,電子重量計で専用カップ内の試料の重量が測定され
て専用カップ内の試料の高さが計算され,比重測定用物
体の初期位置が決められる。比重センサは糸で吊るされ
た水面下まで沈み,電子重量計は試料重量を測定し,比
重演算手段は上記の比重算出方法で試料の比重を求め
る。さらに,試料の比重と試料重量により正確な試料容
量を算出する。測定結果は,ディスプレイ35に表示さ
れる。ここで,専用カップの試料が少量か,または入っ
ていない場合等で測定できない場合にはエラー表示され
る。
【0131】さらに,分注手段により試料の一部が採集
され,分注手段が移動して分注容器に移される。そし
て,尿比重測定,分注試料の採取が終了すると分注手段
は洗浄容器に移動し,洗浄用の水の弁が開いて洗浄水が
流され,装置が洗浄される。
【0132】洗浄が終了するとディスプレイ35の表示
は「カップを置いて下さい」の初期表示に切り替わり,
次の測定待機状態となる。さらに,指定時刻に自動的に
全患者の測定データがプリントアウトされる(通常は,
1日1回)。但し,メモリに保存されているデータは4
8時間分である。
【0133】48時間のデータが必要な時は,登録モー
ドにしてモードキーとプリントキーの押し下げにより,
48時間分のデータをプリントアウトすることができ
る。さらに,指定時刻以外で全患者のリストが必要な場
合には,登録モードにしてマスターキーとプリントキー
の押し下げにより,リストが得られる。また,個人デー
タが必要な時はプリントキーの押し下げと患者番号キー
の押し下げで可能である。
【0134】
【発明の効果】本発明によれば,試料の重量を測定する
だけで正確に尿比重を測定することができる。また,分
注される試料の量を常に一定量にすることもできる。
【0135】さらに,試料の分注手段の洗浄を完全に行
うことができるので,測定結果の信頼性も高くなる。ま
た,本発明の尿測定装置は尿測定のオンライン端末装置
として使用できるので,管理センタにおいて衛生的に患
者毎の測定データを管理でき,患者の長期的にデータ変
化を容易に把握することが可能になる。
【0136】また患者はディスプレイの指示に従って間
違えずに容易に操作できる。しかも,衛生的に尿を扱う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成(1) を示す図である。
【図2】本発明の基本構成(2) を示す図である。
【図3】本発明の尿測定装置を示す図である。
【図4】本発明の実施例1を示す図である。
【図5】本発明の実施例1の分注手段の水平方向の動作
説明図である。
【図6】本発明の実施例1の分注手段の上下方向移動制
御機構の実施例を示す図である。
【図7】本発明の実施例1の比重測定分注制御部の構成
を示す図である。
【図8】本発明の実施例1のフローチャート(1) を示す
図である。
【図9】本発明の実施例1のフローチャート(2) を示す
図である。
【図10】本発明のシステム構成の例を示す図である。
【図11】本発明の実施例2を示す図である。
【図12】本発明の比重測定用物体の実施例を示す図で
ある。
【図13】本発明の実施例3を示す図である。
【図14】本発明の実施例3の動作説明図(1) である。
【図15】本発明の実施例3の動作説明図(2) である。
【図16】従来の尿比重測定装置を示す図である。
【図17】従来の尿比重測定装置における分注方法の説
明図である。
【符号の説明】
1:尿測定装置 2:試料容器 2’:試料(尿) 3:電子重量計 3’:試料台 4:比重算出手段 5:比重測定用物体 6:支持体(分注手段) 7:開閉手段(電磁弁) 8:分注試料 10:移動制御部 12:比重測定用物体の容積保持部 13:重量入力部 14:重量保持部 15:状態 (a)の重量(MA ) 15’:状態 (b)の重量(MB ) 20:分注容器 21:分注容器支持台

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子重量計(3) と,比重測定用物体(5)
    と試料分注用の中空の支持体(6) を結合した尿比重測定
    ・分注手段と比重算出手段(4) と該中空の支持体(6) の
    尿に浸漬されない側に連なる部分を開閉する開閉部材と
    を備え, 該比重算出手段(4) は試料として採集された尿を含む試
    料容器(2) の重量の測定値M A と該比重測定用物体(5)
    を試料中に漬積させた状態における試料容器(2) の重量
    の測定値M B と該比重測定用物体(5) の容積Vもしくは
    該比重測定用物体(5) の容積と該比重測定用物体(5) を
    試料中に漬積した場合に試料中にある該支持体(6) の容
    積との和の容積Vとにより(M B −M A )÷Vで尿比重
    を演算し, 該開閉部材を開いた状態で尿比重測定・分注手段の該中
    空の支持体(6) を試料に浸漬し,その状態で該開閉部材
    を閉じて試料を中空の支持体(6) の内部に保持し,分注
    試料にすることを特徴とする尿比重測定・分注手段を備
    えた尿測定装置。
  2. 【請求項2】 尿比重測定・分注手段もしくは試料容器
    (2) の上下手段を備え,該比重測定用物体(5) と該中空
    の支持体(6) は糸状部材により結合されているものであ
    り, 該上下手段を移動させることにより該比重測定用物体
    (5) のみが試料に浸漬している状態,および該中空の支
    持体(6) が試料に浸漬している状態を作り,該比重測定
    用物体(5) のみが試料に浸漬している状態で尿比重を測
    定し,該中空の支持体(6) を試料に浸漬した状態で試料
    を採取して分注試料にすることを特徴とする請求項1に
    記載の尿比重測定・分注手段を備えた尿測定装置。
  3. 【請求項3】 電子重量計(3) と比重測定用物体(5) と
    中空の支持体(6) を結合した尿比重測定・分注手段と比
    重算出手段(4) と該中空の支持体(6) の試料に浸漬され
    ない側に連なる部分に開閉部材とを備え, 該比重算出手段(4) は試料として採集された尿を含む試
    料容器(2) の重量の測定値M A と該比重測定用物体(5)
    を試料中に漬積させた状態における試料容器(2) の重量
    の測定値M B と該比重測定用物体(5) の容積Vもしくは
    該比重測定用物体(5) の容積と該比重測定用物体(5) を
    試料中に漬積した場合に試料中にある該 支持体(6) の容
    積との和の容積Vとにより(M B −M A )÷Vで尿比重
    を演算し, 該開閉部材を開いた状態で該中空の支持体(6) を試料に
    浸漬し,その状態で該開閉部材を閉じることにより試料
    を該中空の支持体(6) の内部に保持し,分注試料にする
    ことを特徴とする尿測定装置の尿比重測定・分注方法。
  4. 【請求項4】 尿比重測定・分注手段もしくは試料容器
    (2) の上下手段を備え,該比重測定用物体(5) と該中空
    の支持体(6) は糸状部材により結合されているものであ
    り, 該上下手段を移動させることにより該比重測定用物体
    (5) のみが試料に浸漬している状態,および該中空の支
    持体(6) が試料に浸漬している状態を作り,該比重測定
    用物体(5) のみが試料に浸漬している状態で尿比重を測
    定し,該中空の支持体(6) を試料に浸漬した状態で試料
    を採取して分注試料にすることを特徴とする請求項3に
    記載の尿測定装置の尿比重測定・分注方法。
  5. 【請求項5】 該中空の支持体(6) の移動制御を行う移
    動制御部(10)と,試料容器(2) が電子重量計(3) に置か
    れたことを検出するセンサAと,該中空の支持体(6) の
    移動量を検出するセンサBを備え, 該移動制御部(10)は該試料(2') の液面から該比重測定
    用物体(5) までの距離の初期位置が該試料(2') の量に
    かかわらず一定値になるように該液面の高さに基づいて
    該中空の支持体(6) の初期位置を定め,該液面から該比
    重測定用物体(5) の上端までの距離だけ降下させること
    により比重測定用物体(5) のみを試料に浸漬し,その状
    態で試料を含む試料容器の重量を測定し,該中空の支持
    体(6) をさらに下降させて試料の一部を分注することを
    特徴とする請求項3もしくは4に記載の尿測定装置の尿
    比重測定・分注方法。
  6. 【請求項6】 分注試料(8) を収容する分注容器(20)を
    備え, 該開閉手段(7) を開いた状態で該中空の支持体(6) を該
    試料(2') に漬積させ,該開閉手段(7) を閉じて該中空
    の支持体(6) もしくは試料容器(2) を移動させることに
    より該中空の支持体(6) の中空部に分注試料(8) を保持
    し,次いで該中空の支持体(6) を該分注容器(20)の上部
    に位置するように移動し,該開閉手段(7) を解放し該中
    空の支持体(6) の中空部に保持された分注試料(8) を落
    下させて 該分注容器(20)に収容することを特徴とする請
    求項3,4,もしくは5に記載の尿測定装置の尿比重測
    定・分注方法。
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