JP2530940B2 - 建築用下塗混和材 - Google Patents

建築用下塗混和材

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JP2530940B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、建築物のコンクリート下地(躯体)の表面
に下塗りするモルタル用の混和材に関し、特に、下塗り
モルタル層を薄くすることを可能とする建築用下塗混和
材に関する。
〔従来の技術〕 コンクリートの建築物、例えばビルを建築する場合、
コンクリート下地の表面には、その表面保護および美観
のためにモルタルを塗布することが行われている。その
際、コンクリートとモルタルとの接合を確実にするため
に、従来、コンクリート下地に十分に水をかけてからセ
メントを水で練ったノロを薄く塗布し、その後にモルタ
ルを塗着することが行われてきた。しかしながらこの施
工法ではコンクリート下地に水をかけた後直ちにノロを
塗布するという時間的な制約があり、建築物の大型化に
伴い、その施工は実質上きわめて困難なものであった。
そのような困難性のある施行法を改善するために、簡
単な施工法によって施工することのできる建築物の下塗
り材を得るための、建築用下塗混和材が開発されている
(特公昭52-29331号公報)。この混和材は、表面に破砕
溝を有する粒径約3m/m程度の発泡スチロール粒からなる
主要骨材と、少量のガラス繊維のようなつなぎ材および
粘結性と保水性のある粉末とから成っており、この混和
材の所定量をセメントに混入して水を加えて下塗り材を
作り、この下塗り材を予め水を散布したコンクリート下
地面に塗り付けるようにしたものであり、下塗り材中の
水分はコンクリート下地に吸収され、それにより下塗り
層は固化してコンクリートに強力に接着すると共に、発
泡スチロール粒の破砕溝に含まれている水分により下塗
り層は徐々に乾燥していくので接着性がさらに強力とな
る。
また発泡スチロール粒が内部応力を吸収することから
クラックの発生を防止するとともに、その塗着表面は発
泡スチロール粒の存在によりザラザラとなっており、こ
の上に上塗り層を塗着すると上塗り層はこのザラザラと
なった下塗り面に良好にくい入り、両者は強固に接合す
る。
このような利点を持つこの種の建築用下塗混和材は、
現在の建築物の施工において有効に利用されてきてい
る。
上記の建築用下塗混和材の変形例として、発泡スチロ
ール破砕粒に加えさらに発泡ガラス粒を混和したものも
知られている(特開昭60-108381号公報)。このものは
発泡ガラス粒の作用により塗着層の表面を平滑にするこ
とができることから、下塗り層に対し直接上塗りをかけ
ることもでき、またタイルを張り付けることもできる利
点を有している。
〔解決すべき技術課題〕
上記したように、このような建築用下塗混和材はきわ
めて作業性を向上させているが、用いる発泡スチロール
粒、あるいは発泡ガラス粒の大きさは通常約3〜4mm程
度であることから、下塗りの厚さは3〜4mm以上の厚さ
とならざるを得ない。そして施工に当たっては、下塗り
の上にさらに中塗り、上塗りを重ねるか、場合によって
はタイルを張り付けることとなるので、施工完了後に
は、その建築物はコンクリート下地の表面からさらに少
なくとも10mm程度厚みの増したものとなっている。
厚みが厚ければそれだけ塗り付け後の養生に必要な日
数も増加し、その間施工手順にもある程度の制限を受け
るのに加え、一般に、建築構造物に必要な躯体容積は建
造物に固有の値であることから、建造物の有効内部容積
は、コンクリート下地面に塗り重ねる下塗り、中塗り層
などの厚さに依存することとなり、今日のように工期の
短縮が求められかつ空間の有効利用が必要とされるとき
にあっては、従来の建築用下塗混和材を用いた工法では
必ずしもそれに答えることができない場合が生じてきて
いる。また、下塗りを薄く塗り付けることはできても、
その表面積に対して下塗り材の量は相対的に小さくなる
ため、いわゆるドライアウト現象を起こし易くセメント
の水和反応が不十分となり接着不良の問題が生じてい
た。
従って、本発明の目的は、コンクリート下地に塗り付
けたとき、ごく薄い層でありながらもコンクリート下地
に強固に接着するとともに十分な強度を有しさらにクラ
ックが生じない下塗りモルタル層を形成することのでき
る下塗り材を、セメントと混入したときに得ることので
きる建築用下塗混和材を得ることにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の技術課題を解決しかつ目的を達成するために、
本発明は、網目の開き1.5〜1.0mmのフルイを通過し、か
つ網目の開き1.0mm未満のフルイを通過しない大きさの
ものが70容量%以上であり、1.5mmの網目の開きを通過
しない大きさのものが実質上0容量%である合成樹脂発
泡体破砕粒と、溶解状態において粘性を有する高分子物
質および/または接着剤樹脂組成物とからなる建築用下
塗混和材を開示し提供する。
本発明の下塗混和材は、セメントおよび水と混合して
モルタル混合物を形成し、この混合物がコンクリート下
地に塗着されて下塗りモルタル層が形成される。この下
塗りモルタル層中の合成樹脂発泡体破砕粒は骨材とな
り、この骨材が、セメント、水、溶解状態において粘性
を有する高分子物質または接着剤樹脂組成物とにより、
従来のものと同様に、強固に接着される。
本発明の合成樹脂発泡体破砕粒は、その大きさが網目
の開き1.5〜1.0mmのフルイを通過し、かつ網目の開き1.
0mm未満のフルイを通過しない大きさのものが70容量%
以上であり1.5mmの網目の開きを通過しない大きさのも
のが実質上0容量%である合成樹脂発泡体破砕粒であっ
て、その破砕部分に水分を包持することができ、かつ一
定の弾性を持つものである。このように細かく破砕され
た合成樹脂破砕粒の比表面積は急激に増大する。単純に
1mmφの粒子と3mmφの粒子では比表面積は3倍の差があ
り、実際の破砕粒では粒子の形状は不定形であるのでこ
れ以上の差となる。各々の粒子は合成樹脂発泡自身の気
泡を有し破砕されることにより、開孔した微細な気泡が
表面に現れる。このような合成樹脂破砕粒と水、セメン
トを練り混ぜたときに破砕粒の包持できる水分の量はこ
れまでの大きな破砕粒子にくらべ相対的に増大する。こ
の水分は徐々に放出されセメントの硬化反応に利用され
ドライアウトの防止に効果を発揮する。合成樹脂発泡体
破砕粒は発泡ポリスチレン破砕粒、発泡ポリ塩化ビニル
破砕粒、あるいは発泡ポリエチレン破砕粒であり、特に
20〜60倍発泡のポリスチレン破砕粒であることは特に有
効である。
合成樹脂発泡体破砕粒は、包持する水分およびその弾
性により、従来技術の混和材に含有されている合成樹脂
発泡体破砕粒と同等の機能を奏するに加え、その大きさ
が従来のものよりも小さくかつ特定の粒度分布のものと
したことから、塗布に当たっての流動性が良く塗り易く
いばかりでなく、下塗りの厚さをより薄く、通常2〜3m
m以下とすることができる。
さらに、下塗り層の表面部分には、合成樹脂発泡体破
砕粒による、普通のモルタルの木ゴテ仕上げ同様の細か
い粗さの微細な凹凸が多数形成されており、それによ
り、仕上げ層もきわめて薄い層とすることができ、塗装
などにより仕上げ層を形成することも可能となる。ま
た、そのような場合であっても仕上げ層との接着力は十
分なものが得られる。
本発明に用いる溶解状態において粘性を有する高分子
物質は、溶解状態において粘性を示す高分子物質であれ
ばすべて使用可能であり、メチルセルロース、エチルル
ロース、ポリビニルアルコールなどが有効であるが、メ
チルセルロースであることは特に好ましい。
これらは、セメントと下塗混和材と水との混合物中に
おいて、相互間の粘着性を向上させるとともに、保水性
も向上させる。混和材の全体量に対する、溶解状態にお
いて粘性を有する高分子物質の量は、合成樹脂発泡体破
砕粒100lに対し100〜180gが好ましい。
本発明に用いる接着剤樹脂組成物は、上記高分子物質
によりもたらされる粘着性、保水性をさらに向上させる
作用をするものであり、エチレン酢酸ビニル共重合体、
アクリル酸共重合体であり、粉末状エチレン酢酸ビニル
共重合体であることは特に好ましい。セメントとの混和
の際、水溶性エマルジョンとして混和されても良い。
混和材の全体量に対する接着剤樹脂組成物の量は、合
成樹脂発泡体破砕粒100lに対し0.5〜1.5Kgが好ましい。
また、本発明の混和材には、下塗りモルタルのたれ防
止および補強のために短繊維のつなぎ材を混合しても良
い。
施工に当たっては本発明の建築用下塗混和材をセメン
ト40Kgに対し約30〜50lの割合で使用することが好まし
い。
〔実施例〕
以下、実施例に基づき、本発明をより詳細に説明す
る。
実施例1.約40倍の発泡ポリスチレンのブロックを破砕し
て、第1表に示すような分布をもつ発泡ポリスチレン破
砕粒を100lおよびメチルセルロース150gと粉末状エチレ
ン酢酸ビニル樹脂800gからなる下塗混和材素材33lを、
セメント40Kgと混合し、空練りを1分間したのち、水約
16lを入れながら3分間撹拌して下塗り材を得た。
この下塗り材を、養生後の、十分清掃し油分などの汚
れを取り除いたコンクリート下地面に、2mm厚で、モル
タル塗りと同様にして塗り付け風通しの良い場所で養生
した。
得られた諸物性値を第2表に示す。
〔比較例〕 従来の下塗り用混和材、即ち、大きさが略3mmの発泡
スチロール粉砕粒を用いたものをセメントと混和して下
塗り材を調整し、コンクリート下地に厚さ約6mmで下塗
りモルタル層を形成した場合の諸物性値を第3表に示し
た。
比較して分かるように、下塗りモルタル層の厚さが薄
いにもかかわらず、本発明の下塗混和材を用いて下塗り
したものは従来のものと比較して密度、コンクリート下
地に対する接着力、圧縮強さはいずれも改善され、保水
性はほぼ同様であった。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 16:08 C04B 16:08 24:38 24:38 A 24:26) 24:26) C (72)発明者 川俣 城士 茨城県古河市東1丁目6番34号 (56)参考文献 特開 昭60−108381(JP,A) 特公 昭63−11144(JP,B2) 石膏石灰学会著「石膏石灰ハンドブッ ク」昭和51年9月1日 技報堂出版 (株)発行315〜317頁(表−3.11. 12),354〜355頁(表3.11.30)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】網目の開き1.5〜1.0mmのフルイを通過し、
    かつ網目の開き1.0mm未満のフルイを通過しない大きさ
    のものが70容量%以上であり、1.5mmの網目の開きを通
    過しない大きさのものが実質上0容量%である合成樹脂
    発泡体破砕粒と、溶解状態において粘性を有する高分子
    物質および/または接着剤樹脂組成物とからなることを
    特徴とする、建築用下塗混和材。
JP2330209A 1990-11-30 1990-11-30 建築用下塗混和材 Expired - Lifetime JP2530940B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS60108381A (ja) * 1983-11-16 1985-06-13 株式会社時久組 建築物の壁塗り混和材
JPS6311144A (ja) * 1986-07-02 1988-01-18 株式会社日立製作所 Mrイメ−ジング装置

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
石膏石灰学会著「石膏石灰ハンドブック」昭和51年9月1日技報堂出版(株)発行315〜317頁(表−3.11.12),354〜355頁(表3.11.30)

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