JP2530757B2 - 状態変化媒体を利用した局所的ハンダ付け作業機 - Google Patents

状態変化媒体を利用した局所的ハンダ付け作業機

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JP2530757B2
JP2530757B2 JP3620791A JP3620791A JP2530757B2 JP 2530757 B2 JP2530757 B2 JP 2530757B2 JP 3620791 A JP3620791 A JP 3620791A JP 3620791 A JP3620791 A JP 3620791A JP 2530757 B2 JP2530757 B2 JP 2530757B2
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    • H05K13/04Mounting of components, e.g. of leadless components
    • H05K13/046Surface mounting
    • H05K13/0465Surface mounting by soldering

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、広くは、プリント配線
板ないし基板の上にハンダ付けにより搭載される電子回
路部品の取外し、交換、ないし取付けのための装置に関
するものであり、より詳しくは、所定の特性を有する状
態変化媒体を利用する構成としたその種の装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板ないし基板の上に搭載さ
れている表面搭載部品を、取外し、及び交換するための
再生作業機として、現在入手可能な典型的なものには、
(1) 熱風を利用するように構成したもの、(2) ピンセッ
ト形ハンダごて(ソルダリング・トウィーザーズ)を使
用するように構成したもの、(3) ホット・プレート(ま
たはホット・ベルト)を使用するように構成したもの、
それに、(4) レーザを利用するように構成したものがあ
る。最も一般的に用いられているのは、熱風を利用する
ようにした再生作業機である。しかしながら、熱風を利
用することには、幾つかの大きな問題が付随しており、
それらの問題の中には、必要な熱伝達量を得るためには
熱風の温度を非常な高温とせねばならないこと、時間対
温度の制御に困難を伴うこと、熱風を取外す部品だけに
選択的に吹きつけることに困難を伴うこと等がある。プ
リント配線板ないし基板を損傷してしまうこともめずら
しくはなく、しかも、現在では表面搭載部品は密集して
搭載され、プリント配線板も多層化されているため、完
成品のモジュールのコストは、すぐに100万円程度に
なってしまうほど高価である。
【0003】現在の技術水準においては基板の範疇に包
含されるのは単に「プリント回路」のみでない。基板は
極めて高度な工業製品であり、その範疇には、「集積回
路」という名の、通常は多数のソリッド・ステート・デ
バイスを含む個々のユニットとして製造された電子部品
の小型パッケージを、相互に接続するための回路も包含
される。
【0004】高密度に搭載するために、現在一般的に実
施されている方法は、1枚の金属製のヒート・シンクの
両面にプリント配線板を接着剤で貼着したものを用いる
という方法である。斯かる構成とすることによって、例
えばリードレス・チップ・キャリア等の集積回路部品パ
ッケージを、その他の部品やプリント配線板を損傷する
ことなく修理ないし交換することが必要になったときに
遭遇する問題の量が、飛躍的に増大している。
【0005】高温に熱した溶剤を適当な方式で用いるこ
とによって、電子部品の取外しと再ハンダ付けとを容易
化するという着想が、ディングマン(E.G. Dingman)に
よって提示されている。これについては、1970年8
月付のIBM技術開示広報、第13巻、第3号(IBM Te
chnical Disclosure Bulletin volume 13, No. 3)を参
照されたい。
【0006】それから15年ほど後になってアベルら
(Abel et al. )に対して発行された米国特許第456
1586号には、プリント回路板にハンダ付けされた集
積回路パッケージを、熱した液体をそのパッケージの表
面に流すことによって取外す方法が記載されている。
【0007】ペック(Peck)に対して発行された米国特
許第4762264号には、表面搭載部品が取り付けら
れている回路板を、リフロー温度部の中を通過させる前
に、先ずプリヒート部を使用するようにした構成が記載
されている。
【0008】フリードマン(Friedman)に対して発行さ
れた米国特許第4799617号には、ワークピースか
ら表面搭載アセンブリを取外すための熱風式システムが
記載されている。
【0009】ドナーら(Donner et al. )に対して発行
された米国特許第4828162号には、加熱した挟持
部材を用いて集積回路を把持して取外すようにし、その
他の部品には支障を与えないようにした構成が記載され
ている。
【0010】以上の具体的な種々の構成は、熱風式の部
品取外しシステムには必然的に付随する幾つかの短所を
克服した優れた効果を有するものであるが、それらの効
果にもかかわらず、工業的な方法としては結局は熱風式
システムに回帰している理由は、本発明以前には、熱風
式システムこそが、その仕事を達成するための最も実際
的な手段だったからにほかならない。
【0011】従って、選択した部品だけを、その他の部
品や近接した部分に支障を与えることなく基板から取外
すということは、なお1つの課題として残されているの
である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主要な目的
は、選択した部品だけを取外し、及び/または取付ける
上で実際的且つ効果的な、局所的ハンダ付け作業機の新
規にして優れた構成を提供することにある。
【0013】本発明の更なる目的は、状態変化媒体を利
用してプリント配線板ないし基板から選択的に部品を取
外すようにした、局所的ハンダ付け作業機を提供するこ
とにある。
【0014】本発明の更なる目的は、局限蒸気相方式を
利用して表面搭載部品の修理補修を行なえるようにし
た、局所的ハンダ付け作業機を提供することにある。
【0015】本発明の更なる目的は、プリント配線板な
いし基板にハンダ付け接続部によって取付けられている
リードレス・チップ・パッケージを、他の部品を損傷す
ることなく取外し、ないしは交換するためのシステムを
提供することにある。
【0016】本発明の更なる目的は、蒸気相リフロー技
法を利用して、プリント配線板ないし基板に部品の取付
けを行なうようにした、局所的ハンダ付け作業機を提供
することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】概略的に述べるならば、
本発明の方式に従って構成される再生作業機は、第1状
態から第2状態へ状態変化可能な媒体を収容する手段を
含み、第2状態にあるその媒体の温度を所定温度とし、
また、第1状態にあるその媒体に熱を供給してその媒体
を第2状態へ状態変化させる熱供給手段を含むものであ
る。更に、ワーク位置決め機構を備え、それによって所
定の位置に電子回路モジュールを支持して第2状態にあ
る媒体を吹き付けるようにするものである。
【0018】
【実施例】本発明の以上の目的及び特徴、並びに更なる
目的及び特徴は、好適実施例についての以下の詳細な説
明を添付図面と共に参照することによって、更に明瞭に
理解されよう。
【0019】現在市販されている種々の熱風方式の再生
作業機のうちには、本発明によって得られる特長を備え
ることのできるものはない。その特徴とは即ち、蒸気相
リフロー(reflow)方式を採用し、そして、気化温度を
考慮して媒体を予め選択するというものであり、その気
化の温度は(予め選択した媒体については)一定であ
り、安定しており、しかも既知の値である。ここで気化
の温度が一定であるというのは、いかなる種類の液体媒
体も、略々予測可能な温度で気化するという意味であ
り、また、気化の温度が安定しているというのは、特定
の液体媒体については、その媒体が沸騰している間は、
液体状態にあるその流体に加えられている高温の熱の範
囲が比較的広い範囲に亙っていても、その流体媒体の蒸
気の温度は一定の値に保たれるという意味である。従っ
て、蒸気を介してエネルギを伝搬させることができ、ま
た、凝縮時に再び液体に変化する際に、エネルギはその
熱を放出することができる。
【0020】本発明に採用されている蒸気相リフロー方
式がいかなるものか、また、この蒸気相リフロー方式が
熱風方式とはどのように異なっているのかについて、曖
昧性を排除した明確な理解が得られるように、以下に幾
つかの定義を明らかにしておく。 流体:流動可能な、あるいは、収容されている容器の形
状に従って自身の形状を変える物質。 液体:固体と気体との中間の状態にある物質。 気体:独自の形状を持たない物質。 蒸気:気体状態にあり、液体状態ないし固体状態にはな
い物質。 状態:物質の現況。
【0021】本明細書中で使用する「状態変化する物
質」とは、加熱することによって、既知の、比較的一定
した温度で蒸気に変化する流体のことである。本発明で
は、媒体が状態変化する場合には、その状態変化が、既
知の、比較的明瞭且つ一定の、予測可能な温度で発生す
ることが重要である。
【0022】流体が状態変化する温度、即ちその流体が
気化する温度は、物質ごとに異なっている。そこで、部
品の取付けに使用されているハンダの融点温度かそれよ
り僅かに高い温度で状態変化する物質を選択することが
重要になる。ここで説明する本発明の実施例では、「フ
ルオリナートFC5311(Fluorinert FC5311 )」の
商品名で市販されている電子用液体であれば、完璧に有
効である。なお、「フルオリナート」及び「FC」は、
スリーエム社(3M Company)の商標である。この具体的
な流体物質は正確に215℃で気化し、一方、ハンダは
その組成に応じて180℃から200℃の温度で溶融す
ることから、この液体が完璧な有効性を持つことは明ら
かである。
【0023】本発明に係る再生作業機(ハンダ付け作業
機)の構成を詳細に説明する前に、このフルオリナート
FC5311の液体を使用した場合に蒸気相リフロー方
式が満足の行く機能を発揮することを確かめるために、
以下のようにして、このフルオリナートFC5311の
液体を用いた試験を行なったことを説明しておく。即
ち、その試験では、フルオリナートFC5311の液体
をフラスコに入れ、加熱炉でその沸点まで加熱した。こ
の加熱によって発生した蒸気を、直径が4分の1インチ
(約0.635ミリメートル)のステンレス鋼製のチュ
ーブを通して流出させるようにし、更にこのステンレス
鋼製のチューブを加熱テープで覆い、温度を215℃以
上(例えば約240℃)に維持するようにしたところ、
その蒸気の凝縮を防止することができた。
【0024】このステンレス鋼製チューブの先端には石
英製ノズルを嵌装した。ノズルの形状は取外す部品の形
状に即したものとし、またノズルの寸法は、その部品並
びにその部品を接続しているハンダ接続部に、このノズ
ルをかぶせることのできる寸法とした。以上の構成を用
いて蒸気をその部品へ直接吹き付けたところ、蒸気は状
態変化して液体へと戻りつつ、その部品とハンダ接続部
との表面に沿って流れて、ハンダ接続部を溶融させた。
その部品をその搭載位置から取上げることによって、容
易にその部品を取り外すことができた。部品を取上げる
ための手段には適当なものを用いれば良く、例を挙げる
ならば、ピンセットや、小型ノズルを備えた真空ペン等
を用いることができる。
【0025】液体フルオリナートFC5311は高価で
あるため、取外すべき部品を搭載している基板を浅いパ
ン(即ちトレイ)の上に保持して、凝縮した液体を回収
するようにした。また、気化の温度は215℃という好
ましい温度となっており、しかもこの温度が、発生し得
る最高の温度であるため、温度が高くなり過ぎることも
なかった。更には、ハンダ接続部を透明な石英製ノズル
を通して容易に観察することができたため、部品を取上
げるタイミングは、全ての接続部が溶融するとき(これ
はプリント配線板の熱容量に応じて異なる)に合わせる
ことができた。石英製ノズルの寸法形状を綿密に定めて
あったため、加熱してリフローを生じさせるまでの時間
は、典型的な例としては30秒ないし90秒で済み、ま
た、加熱とリフローとを、取外す部品だけに局限して発
生させることができた。
【0026】図面には、本発明に係る構成を図示してあ
り、それらの図において、同一ないし対応する要素に
は、同一の引用符号を付して表わすようにしている。
【0027】先ず図1について詳細に説明する。同図で
は、本発明の再生作業機の全体に対して引用符号10を
付してある。再生作業機10の内部にはステンレス鋼製
の容器11を配設してあり、この容器11は流体の貯留
容器を構成している。そこに貯留されている流体は、気
化熱の値を考慮して選択したものである。また、この容
器11内の流体を加熱するための、カートリッジ式加熱
ロッドを引用符号12で示している。
【0028】ワーク位置決め機構13は、取外すべき部
品を搭載した電子回路モジュール、ないしは部品を取付
けるための電子回路モジュールを支持するように構成し
たものであり、容器11からの蒸気が導管14を通って
搬送されてくるようにしてある。再生作業機10を常
時、すぐに使用可能な状態にしておくと共に、容器11
の中の蒸気圧力が過大となることを防止するために、導
管14を、常開のバルブ15に接続し、蒸気が複数枚の
放熱フィン16を通過して上方へ流れることができるよ
うにしてある。
【0029】この構成では、蒸気は上昇するにつれて放
熱フィン16によって冷却され、そして冷却されること
によって状態変化して、液体に戻るようにしてある。こ
うして液体に戻ったならば、その液体は重力によって容
器11へ還流し、再使用されることになる。この液体は
高価なものであるため、大気中へ排出されて散逸してし
まうのを、これによって防止しているのである。
【0030】一方これと共に、本発明の再生作業機10
は、ワーク位置決め機構13の上にプリント配線板ない
し基板を載置したならば、以下に詳細に説明するよう
に、バルブ17を開いてバルブ15を閉じるだけで、す
ぐに動作させることができる状態としておけるようにな
っており、このバルブ操作によって、容器11からの蒸
気の流れを、バルブ17と導管18とを通して、ワーク
位置決め機構13へ導くことができるようになってい
る。
【0031】本好適実施例では、再生作業機10の操作
は、主として前面パネル19から行なうようにしてい
る。例えば、前面パネル19上のスイッチ20または足
踏み式スイッチ(不図示)を開閉することによって、容
器11内のカートリッジ式加熱ロッド12を制御し、容
器11内の液体へ与えるエネルギを、必要に応じて増加
させることができるようにしている。また、そのスイッ
チの「オン」と「オフ」の状態をインジケータ・ランプ
21に表示するようにしている。
【0032】前面パネル19には、複数の温度インジケ
ータないしコントローラを設置してあり、それらを引用
符号22で表わしている。この前面パネル19には、任
意の個数の電気スイッチ23を設置することができ、そ
の具体的な個数は、この前面パネル19から制御する機
能の個数に応じて定められることになる。
【0033】例えば、本発明のこの好適実施例では、電
源「オン」スイッチ、電源「オフ」スイッチ、それに蒸
気を搬送する導管のための「オン・オフ」トグル・スイ
ッチを前面パネル19に配設してある。温度インジケー
タ22は、本発明のこの好適実施例ではディジタル・イ
ンジケータであるが、しかしながら必要に応じて適当な
ものに変更して良いことはいうまでもない。
【0034】以下にワーク位置決め機構13について更
に詳細に説明する。ワーク位置決め機構13は、その左
手前の角部にハンドル24を備えており、このハンドル
24には親指で操作するブレーキ解除ボタン25が設け
られている。ハンドル24を握り、ブレーキ解除ボタン
25を押下することにより、ワーク位置決め機構13の
全体をx−y平面内で移動し得るようになる。
【0035】垂直方向の調節は、ノブ26を回転させ
て、石英製ノズル27を、プリント配線板ないし基板2
8へ近付け、あるいは離すように移動させることによっ
て行なうようにしている。即ち、基板28を支持するワ
ーク位置決め機構13は、ブレーキ解除ボタン25を押
下することによって自由に移動させることができる状態
となるが、その移動はx−y平面内に限られている。
【0036】x−y平面内における基板28の位置決め
のための補助手段として、照準用輝点29を、取外そう
とする部品の上に照射するようにしている。非常に小さ
な寸法を扱うことになるため、この照準用輝点29は重
要な要素である。また、この輝点は簡単なものとしても
良く、あるいは複雑なものとしても良く、それは具体的
な用途に合わせて、その用途に適するように、ないしそ
の用途の必要に応じて決めれば良いことはいうまでもな
い。
【0037】更にもう1つの重要な要素は、流下する液
体を回収するために基板28の直下に配設した、図示の
回収用トレイ30である。蒸気を、基板28から取外そ
うとしている部品に接触させるように吹き付け、そして
その蒸気が、ハンダ接続部のハンダに潜熱を与えなが
ら、そのハンダ接続部の周辺で凝縮すると、それによっ
て蒸気は第1状態である液体状態に戻る。そしてその液
体は、プリント配線板ないし基板28の上面に沿って流
れ、その縁部から溢れてパン(トレイ)30の中へ回収
され、そして再使用されることになる。
【0038】添付図面のうちの図2は、本発明に係る構
造の要素の幾つかをより良く示すものである。例えば、
導管14は、液体が加熱されてその第2状態である蒸気
状態となったものを、まっすぐに上方へ、バルブ15を
介して放熱フィン16へ連通させている。この蒸気の潜
熱が放熱フィン16に奪われたならば、蒸気はその第1
状態である液体状態へ戻る。この液体は重力によって蒸
気中を落下することによって、蒸気から更に潜熱を奪
い、これによって、再生作業機のこの部分の効率が高め
られている。
【0039】図2では更に、ワーク位置決め機構13の
位置調節を行なうと共に、図1に示したノブ26に代わ
ってノズルを垂直方向へ移動させるための、x−yテー
ブルとz方向アーム移動機構とを含むコンピュータ機構
が有効に利用されている。このコンピュータ機構はその
全体を1つの引用符号31で表わしてあり、これは、オ
ートメーション・アンリミテッド社(AutomationUnlimi
ted, Inc.)から供給されているLD1000A型ディ
スペンシング・システム(Despensing System,Model LD
1000A)を用いて構成したものである。
【0040】石英製ノズル27へ供給する蒸気の潜熱を
維持するようにしたことは、本発明の重要な局面の1つ
であり、なぜならば、蒸気の潜熱が維持されなかったな
らばその蒸気が凝縮して流体の状態に戻ってしまうから
である。その温度を維持するために、導管18の周囲に
加熱テープを巻回した構造としており、そしてこの構造
が発生する熱の量を、コントローラ22によって維持す
るようにしている。
【0041】最初に熱が供給されるのは、容器11の中
にある流体に対してである。この熱の供給は、図1の構
造に関連して既に説明したように、カートリッジ式加熱
ロッド12によって、この流体が沸点に達するまで行な
われ、これによって流体は状態変化して第2状態である
蒸気状態になる。再生作業機が使用されていないときに
は開いた状態にあるバルブ15と、放熱フィン16との
構成によって、本発明の再生作業機は、すぐに使用でき
る状態にしておくことができるようになっている。
【0042】一方、頻繁に使用されるような使用環境に
おいては、すぐに使用できる状態を常時維持しておくこ
とは、特に望まれる特性である。そのために、容器11
内の流体が空になったならば、それによってこの局所的
ハンダ付け作業機(即ち再生作業機)を損傷させてしま
うという、潜在的なおそれが存在する状況を強いられて
いる。
【0043】そこで、この実施例の局所的ハンダ付け作
業機では、容器11内の流体の温度を、常時、視覚ディ
スプレイ装置22に接続した熱電対によってモニタする
ようにしている。また、液面高さセンサによって、外部
から液面のモニタを行なえるようにしており、このモニ
タは表示灯と警報音とを用いて明瞭に分かるようにして
いる。
【0044】周囲の温度が高過ぎるために、放熱フィン
16による対流冷却だけでは冷却が十分でない環境に備
えて、放熱フィン16の近傍に冷却用のファン32を設
けて冷却を補助するようにしている。
【0045】容器11内で加熱する流体として選択した
流体が、たとえ毒性を持たず、その蒸気が有害なもので
はない場合であっても、導管14の上端33を、再生作
業機10の設置空間の外部の大気に連通している排気設
備等に、直接接続しておくことが好ましい。
【0046】添付図面のうちの図3は、本発明の更なる
変更例を図示している。同図は背面図であり、本発明の
この再生作業機10は、異なった融点を持つ複数のハン
ダに対応して、あるいは、溶融させるためには更に高い
温度を必要とする接着剤に対応して、すぐに使用できる
状態としておけるようにしたものである。複数の容器1
1、11aを並設し、それら容器に蒸気導管14、14
aを備えてあり、それら蒸気導管14、14aは互いに
並列に、同じ構造の2方向バルブ15と15aとへ延伸
している。
【0047】例えば「スタンバイ」状態等の非使用時に
は、夫々に異なった流体を容器11と容器11aの中で
沸騰させ、それらの蒸気を発生させておく。それらの蒸
気は開かれているバルブ15とバルブ15aを通って上
方へ排出され、そして放熱フィン16と16aによって
冷却される。蒸気から液体へ状態変化したならば、それ
らの液体は夫々の容器の中へ還流し、これについては既
に上で説明した通りである。
【0048】次に動作について説明する。ここでは、最
終製品検査の結果、基板上のある部品が、交換を要する
と判断されたものと仮定する。先ず、その部品をプリン
ト配線板ないし基板に取付けた製造過程において使用さ
れた、特定のハンダの組成に応じて、本発明の再生作業
機10において使用する流体を選択する。
【0049】ハンダの溶融温度、即ちリフロー温度は、
そのハンダの組成によって決まるものである。現在しば
しば使用されている一般的なハンダは、約200℃で溶
融する。その種のハンダに対して選択する流体は、ペル
フルオロフェナントレン(perfluorophenanthrene )
(スリーエム社から「フルオリナートFC5311」の
商品名で市販されている)とすれば良く、この流体は2
15℃で沸騰する。
【0050】このフルオリナートの流体を容器11に注
入して、カートリッジ式加熱ロッド12を「オン」に
し、即ち通電する。この再生作業機の中の蒸気圧力が過
大圧力とならないように、バルブ15を開放したまま、
約2ガロン(約7.57リットル)のこの流体を沸騰さ
せたところ、その所要時間は約30分であった。
【0051】取外そうとしている部品に合わせて、大き
な隙間なしにその部品にかぶせることのできる石英ノズ
ルを選択し、その選択したノズルを、図1に引用符号2
7で示すように、この局所的ハンダ付け作業機(即ち再
生作業機)に取付ける。このノズル27は石英製である
ため、オペレータは、処理が進行する際のハンダの状態
を観察することができ、そして全てのハンダ接続部が溶
融したときに、その部品をプリント配線板ないし基板か
ら、例えばピンセットや真空ペン等の適当な手段を用い
て取上げるようにする。
【0052】容器の中の流体を加熱している間に、電子
回路モジュールをワーク位置決め機構13の上に載置
し、その載置したモジュールがノズル27の直下にくる
ように調節する。この調節は、ハンドル24を握り、親
指操作式のブレーキ解除ボタン25を押下して、ワーク
位置決め機構13を動かし、適切な位置にくるようにす
ることによって行なう。適切な位置に合わせるために
は、照準用輝点29が役に立つ。
【0053】次にノブ26を回転させ、石英製ノズル2
7を下降させて、取外そうとしている部品にかぶせる。
そして、バルブ15を閉じてバルブ17を開いたなら
ば、蒸気が鋼製の導管18を通って流れ、この中を流れ
ている間、蒸気の温度はこの導管18の周りに巻回され
た加熱用テープ34(図2)によって維持されており、
そして蒸気はそこからノズル27へ流れる。
【0054】足踏み式スイッチが操作されている間は、
カートリッジ式加熱ロッド12から流体へエネルギが供
給されており、従って、リフローを生じさせている間、
蒸気は連続的に発生されている。
【0055】蒸気は、取外すべき部品及びその部品をそ
の位置に保持しているハンダ接続部の表面に接触したな
らば、その気化潜熱を失って液体状態に戻る。この液体
は、パン30に回収されて容器11へ戻される。
【0056】蒸気からハンダ接続部への熱伝達は局所的
なものであり、この熱伝達は当該部分の全てのハンダが
溶融するまで続けられ、そして、その状態は石英製ノズ
ルを通して明瞭に観察することができる。部品を取外
し、その後に、以上のステップを反復することによっ
て、この取外した部品の代わりとなる新たな部品を、そ
の位置にハンダ付けすることができる。
【0057】以上に本発明を、ある状況において好適で
ある、好適実施例並びにその変更例に関連させて図示し
説明したが、しかしながら本発明は、それらの実施例な
いし変更例に限定されるものでないことを理解された
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成した再生作業機の斜視図で
あり、その内部の要素の幾つかを破線で示している図で
ある。
【図2】本発明に従って構成した再生作業機の側面図で
あり、本発明の更なる要素を示している図である。
【図3】本発明の再生作業機の背面図であり、変更例を
示している図である。
【符号の説明】
10 再生作業機(局所的ハンダ付け作業機) 11、11a 容器 12 カートリッジ式加熱ロッド 13 ワーク位置決め機構 14、14a 導管 15、15a バルブ 16、16a 放熱フィン 17 バルブ 18 導管 27 石英製ノズル 28 プリント配線板(基板) 30 パン(トレイ) 32 冷却ファン 34 加熱用テープ
フロントページの続き (72)発明者 ロバート・ジョン・リンチ アメリカ合衆国13760、ニューヨーク州 エンディコット、ノース・カフェー ト・ロード、アール・ディー 1 (72)発明者 ジェームズ・ジョージ・モッター・ジュ ニアー アメリカ合衆国13827、ニューヨーク州 オウィーゴ、マクリーン・ロード、ボ ックス 133エイ (72)発明者 スティーブ・アンドリュー・レプチャッ ク アメリカ合衆国13760、ニューヨーク州 エンディコット、キャンプヴィル・ロ ード、ボックス 365 (72)発明者 ジェーン・マリエ・ヴィトン アメリカ合衆国13732、ニューヨーク州 アパラチン、グラン・ロード 81番地 (72)発明者 ローレンス・ロバート・イェッター アメリカ合衆国13732、ニューヨーク州 アパラチン、アール・アール 2、バ ートン・ロード、ボックス 1339 (56)参考文献 特開 平3−110062(JP,A) 特開 昭60−257970(JP,A) 特開 昭60−257971(JP,A) 特公 平3−54027(JP,B2)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プリント配線板上にハンダ付けにより搭載
    される電子回路部品の取外し、交換、ないし取付けのた
    めの局所的ハンダ付け作業機であって、 所定温度で第1状態から第2状態へ状態変化する媒体を
    収容する媒体収容手段と、 前記媒体に熱を供給して、前記第2状態にある該媒体を
    生成する熱供給手段と、 電子回路モジュールを所定の位置に支持するための手段
    を含むワーク位置決め機構と、 前記第2状態にある前記媒体を前記ワーク位置決め機構
    へ搬送する搬送手段であって、且つ、前記媒体の前記第
    2状態の前記温度を維持するための加熱手段を兼ね備え
    る搬送手段と、 前記搬送手段による前記第2状態にある媒体の搬送を遮
    断し、該搬送が遮断されている時に前記遮断された媒体
    を排出し、前記媒体収容手段へ還流させるため冷却す
    る、前記搬送手段に連結されたバルブ手段と、 を備える局所的ハンダ付け作業機
  2. 【請求項2】前記媒体の前記第1状態が液体状態であ
    り、前記第2状態が蒸気状態である請求項1記載の局所
    的ハンダ付け作業機。
  3. 【請求項3】前記熱供給手段が、第1温度で熱を供給す
    ることにより前記媒体を該媒体の沸点温度に維持するこ
    とができ、且つ、第2温度で熱を供給することにより前
    記第2状態にある前記媒体を生成することができるもの
    である請求項1記載の局所的ハンダ付け作業機。
  4. 【請求項4】前記ワーク位置決め機構が、前記第2状態
    にある前記媒体を前記電子回路モジュールの所定の部分
    に局限する手段を含んでいる請求項1記載の局所的ハン
    ダ付け作業機。
  5. 【請求項5】前記第2状態にある前記媒体を前記媒体収
    容手段から搬送する導管手段と、前記第2状態にある前
    記媒体が前記ワーク位置決め機構において使用されない
    時に該第2状態にある該媒体を排出する手段とを含んで
    いる請求項1記載の局所的ハンダ付け作業機。
  6. 【請求項6】前記媒体を前記電子回路モジュールの所定
    の部分に局限するための、前記ワーク位置決め機構に連
    通したノズル手段を含んでいる請求項1記載の局所的ハ
    ンダ付け作業機。
  7. 【請求項7】前記第2状態にある前記媒体を前記ワーク
    位置決め機構へ搬送するためのステンレス鋼製の導管手
    段と、記媒体を前記第2状態に維持するための、該導管
    手段に連結された加熱手段と、前記導管手段と協働して
    前記第2状態にある前記媒体の搬送を制御するための前
    バルブ手段とを含んでいる請求項1記載の局所的ハン
    ダ付け作業機。
  8. 【請求項8】液体状態の前記媒体を収容する前記媒体収
    容手段がステンレス鋼製の容器を含んでおり、前記搬送
    手段がステンレス鋼製の導管手段を含んでおり、該導管
    手段が前記媒体を前記蒸気状態に維持するための加熱手
    段を備えており、且つ、前記媒体がペルフルオロフェナ
    ントレンである請求項2記載の局所的ハンダ付け作業
    機。
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