JP2530244Y2 - 穀物乾燥機における安全装置 - Google Patents

穀物乾燥機における安全装置

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JP2530244Y2
JP2530244Y2 JP12733090U JP12733090U JP2530244Y2 JP 2530244 Y2 JP2530244 Y2 JP 2530244Y2 JP 12733090 U JP12733090 U JP 12733090U JP 12733090 U JP12733090 U JP 12733090U JP 2530244 Y2 JP2530244 Y2 JP 2530244Y2
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愛次郎 金子
敏次 内田
康雄 石嶋
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KANEKONOKI CO., LTD.
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、伝動ベルトの掛け替え操作とロッド棒の上
昇操作により、一機の穀物乾燥機であっても籾麦乾燥と
大豆乾燥とを安全に行うことができる穀物乾燥機におけ
る安全装置に関する。
[従来の技術] 従来、搬送ベルトを回転自在に懸回収納した昇降機を
一側に付設した乾燥機本体の頂部に上部コンベア軸を回
転自在に収蔵軸架し、かつ底部を開放状とした搬入樋
を、また底部に下部コンベア軸を回転自在に収蔵軸架し
た下部受樋を夫々横設するとともに、昇降機の上部は搬
入樋と、また下部は下部受樋に夫々接続して、大豆粒を
循環乾燥するようにした大豆専用の乾燥機は、本出願前
例えば特公昭61−53634号公報に記載されて公知であ
る。
[考案が解決しようとする課題] ところで、従前のこの種、大豆専用の乾燥機を用いて
籾麦も乾燥させようとした際には、 (1)籾麦乾燥時には、上部コンベア軸の回転数を大豆
乾燥時に比較して多くするための回転数変更用の伝動装
置が必要であること。
(2)籾麦乾燥時には搬入樋の底部中央位置に所定大き
さの落下口を設ければよいが、大豆乾燥時には搬入樋の
底部を開放状ならしめるためのシャッター装置が必要で
あること。
(3)伝動ベルトを籾麦乾燥作業状態時としたまま大豆
乾燥作業を行うなど、伝動ベルトの掛け違いがあった場
合には、上部コンベア軸が絶対に回転しないは勿論のこ
と、シャッター装置も開放側に作動しないような安全装
置が必要であること。
の諸点を解決しないと一機の穀物乾燥機を用いて籾麦乾
燥と大豆乾燥を能率よく安全に達成させることができな
いという問題点を有していた。
本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的とするところは、伝
動ベルトの掛け替え操作で上部コンベア軸の回転数を籾
麦乾燥或は大豆乾燥に適した回転数に変更できるような
らしめるとともに、籾麦、乾燥時には搬入樋の底部中央
位置に所定大きさの落下口が、又、大豆乾燥時には搬入
樋の底部が全開されるようなシャッター板を設けた許り
か、伝動ベルトの掛け違いがあった場合には、上部コン
ベア軸が絶対に回転しないは勿論のこと、シャッター装
置も開放側に作動しないような安全装置を設けて、一機
の穀物乾燥機であっても、籾麦乾燥と大豆乾燥が能率的
に、しかも安全に達成できる穀物乾燥機における安全装
置を提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本考案における穀物乾燥
機における安全装置は、乾燥機本体の頂部に横架した搬
入樋内に、一端に大豆用従動プーリーと籾麦用従動プー
リーを直結した上部コンベア軸を収蔵横架し、乾燥機本
体の適所に設置した駆動モータの駆動軸には大豆用従動
プーリーと籾麦用従動プーリーを直結し、前記乾燥機本
体の前面側に装着した昇降案内金具の縦長孔内に固定部
材を嵌入係止したロッド棒の先端側に作動アームを介し
て水平回動軸を直結し、前記水平回動軸の途中には搬入
樋の底部に開口した投入窓を開閉口するシャッター板
を、又先端側にロッド棒を上昇した際に、籾麦用従動プ
ーリーと籾麦用駆動プーリーとに亘り懸回された伝動ベ
ルトに当接するテンションを遊架したテンション杆を夫
々直結するとともに、昇降案内金具にはロッド棒の所定
上昇時に駆動モータを始動させるリミットスイッチを設
けてなるものである。
[作用] 今、一機の穀物乾燥機を利用して籾或は麦の乾燥を行
う時には、先ず第4図に示された如く、籾麦用駆動プー
リーと籾麦用従動プーリーとに亘り伝動ベルトを懸回
し、次いで乾燥機本体の前面側に配設された制御盤の表
面に表示された穀物種類の欄の籾或は麦のスイッチを押
した後、駆動モータを回転させる。
さすれば、搬入樋内に供給された籾或は麦は、例えば
600〜700r.p.mで回転する上部コンベアにより搬入され
た後、乾燥機本体内で順次竪流下される間に、籾或は麦
乾燥に適した乾燥熱風を浴びて乾燥され、次いで乾燥機
本体内に返流される。したがって、上述のような循環乾
燥作業を複数回に亘って行えば、籾或は麦は所定水分に
乾燥せられる。
次に上述の如き穀物乾燥機を利用して大豆の乾燥を行
う時には、制御盤に表示された穀物種類の欄の大豆のス
イッチを押し、次いで伝動ベルトを第5図に示された如
く大豆用駆動プーリーと大豆用従動プーリーとに亘り掛
け替えた後、ロッド棒の固定部材を緩め昇降案内金具に
設けた竪長孔に沿い上昇させた後、固定部材を固定させ
る。
さすれば、ロッド棒の上昇動作に伴いリミットスイッ
チはオンされて駆動モータを回転し、上部コンベアを大
豆乾燥に適した回転数例えば440〜500r.p.mで回転させ
ると同時に、作動アームにより回転される水平回動軸の
回動作用でシャッター板を下向きに擺動せしめ、搬入樋
の底部を開口せしめる。したがって、搬入樋内に供給さ
れた大豆は籾或は麦の乾燥時よりも遅く回転する上部コ
ンベアにより破損されることなくゆっくりと搬送された
後、乾燥機本体内を順次竪流下される間に、大豆乾燥に
適した乾燥熱風を浴びて乾燥され、次いで乾燥機本体内
に返流される。それ故、上述のような循環乾燥作業を複
数回に亘って行えば、大豆は損傷されることなく所定水
分に乾燥される。
ところで、上記の如き大豆乾燥時に際し、籾麦用駆動
プーリーと籾麦用従動プーリーとに亘り伝動ベルトを掛
けた状態のままロッド棒を上昇させると水平回動軸の先
端側に直結されたテンション杆に遊架されたテンション
は、第6図に示されたように水平回動軸の回動操作に伴
い上向きに回転するテンション杆により伝動ベルトに突
き当り、それ以上ロッド棒が上昇しないように規制され
る。
その結果、リミットスイッチは何時までもオンされな
いで上部コンベアは回転しないので、大豆乾燥ができな
いことが判る。
そこで、伝動ベルトを大豆用駆動プーリーと大豆用従
動プーリーとに亘り掛け替えた後、ロッド棒を再び上昇
すれば、テンションは第7図に示された如く、伝動ベル
トに突き当たらないので、所定高さまでロッド棒は上昇
され、リミットスイッチをオンし、駆動モータを始動し
前述と同様に大豆乾燥を能率的に行うことができる。
[実施例] 実施例について図面を参照して説明する。
第1図ないし第7図において、1は、搬入樋2より供
給された籾麦或は大豆が順次竪流下する過程で起成され
た乾燥熱風を浴びて幾分乾燥された後収集され、搬出装
置(図示せず)および昇降機5を介し再び搬入樋2へ循
環返流せしめることで所定水分に仕上げ乾燥することが
できる横長角筒状の乾燥機本体であって、該乾燥機本体
1の頂部には、内部に上部コンベア軸3を回転自在に横
架した搬入樋2が横設され、搬入樋2の底部には比較的
大きな投入窓4が開口されるとともに、搬入樋2の供給
側は乾燥機本体1の一側に付設した昇降機5の上部に接
続されている。
そして、上部コンベア軸3の端部には大豆用従動プー
リー7と籾麦用従動プーリー8とからなる2段従動プー
リー6が直結されている。乾燥機本体1の天板9には駆
動モータ10が設置され、これが駆動軸11には大豆用駆動
プーリー13と籾麦用駆動プーリー14とからなる2段駆動
プーリー12が直結され、前記籾麦用従動プーリー8と籾
麦用駆動プーリー14或は大豆用従動プーリー7と大豆用
駆動プーリー13とに亘り伝動ベルト15を掛け替えて、籾
麦乾燥時には上部コンベア軸3を回転数600〜700r.p.m
に、又、大豆乾燥時には、回転数440〜500r.p.mに規制
せしめる。
16は、乾燥機本体1の前面側に装着した昇降案内金具
であって、該昇降案内金具16には縦長孔17が設けられる
とともに、該縦長孔17内にはロッド棒18の下端屈折部を
挿入し、これが端部に固定部材19を螺合して、固定部材
19の緊締作動でロッド棒18の下端を昇降案内金具16へ固
定せしめる。前記ロッド棒18の先端側は搬入樋2より低
位の乾燥機本体1内に貫通状に横架された水平回動軸20
の端部に直結された作動アーム21の一側に枢着されてい
る。そして、前記水平回動軸20の途中には、ロッド棒18
の上昇作動で回動される水平回動軸20により投入窓4を
開口状態より全開状態ならしめるためのシャッター板22
が複数の支持杆23により設けられている。又、前記水平
回動軸20の他端には先端側にテンション25を遊架したテ
ンション杆24を直結するとともに、前記テンション25
は、大豆乾燥仕様時に間違って籾麦用従動プーリー8と
籾麦駆動プーリー14とに亘り伝動ベルト15を懸回した状
態において、ロッド棒18を上昇させ、水平回動軸20を回
動させた際には伝動ベルト15に突き当たってロッド棒18
がそれ以上上昇されないように規制せしめる。
26は、昇降案内金具16の上位側に装着された駆動モー
タ10始動用のリミットスイッチであって、該リミットス
イッチ26は、固定部材19が縦長孔17の最高位置に上昇さ
れた時にオンされて駆動モータ10を始動せしめる。
したがって、籾麦用従動プーリー8と籾麦用駆動プー
リー14とに亘り伝動ベルト15を懸回した状態において、
大豆乾燥を行うためにロッド棒18を上昇させても、該ロ
ッド棒18はテンション25と伝動ベルト15との突き当り作
動で所定高さ位置まで上昇するのが防止されると同時
に、リミットスイッチ26がオンされないことで上部コン
ベア軸3を回転させずに間違って大豆乾燥運転に入るこ
とを未然に防止するよう、その安全が図られている。
27は、乾燥機本体1の前面側に配設された制御盤であ
って、該制御盤27の表面には第8図に示された如き表示
が設けられている。
28は、シャッター板22に開口された籾麦用の落下口で
ある。
[考案の効果] 本考案は、上述のとおりに構成されているので、次に
記載する効果を奏する。
伝動ベルトの単なる掛け替え作動で、上部コンベア軸
を籾麦乾燥或は大豆乾燥に適した回転数となるよう変更
せしめて籾麦乾燥を行うことができるとともに、大豆乾
燥作業時にはロッド棒を縦長孔に沿い上昇せしめてリミ
ットスイッチをオンさせ駆動モータの運転始動を自動的
に行わせることができる許りか、シャッター板を水平回
動軸の回動作動で擺動せしめて投入窓を全開させ、大豆
を損傷させることなくゆっくりと循環乾燥せしめ、もっ
て、一機の穀物乾燥機であっても、籾麦或は大豆を能率
的に乾燥せしめることができる。
その上、本考案においては、伝動ベルトを間違って籾
麦用従動プーリーと籾麦用駆動プーリーとに亘り懸回し
た状態のもとで大豆乾燥を行うためにロッド棒を上昇さ
せても、水平回動軸の回動により擺動されたテンション
が前記伝動ベルトに当接し、それ以上上昇されるのが防
止されるので、シャッター板による投入窓の全開作動お
よびリミットスイッチのオン作動が未然に阻止され、上
部コンベア軸の回転を不能ならしめて大豆乾燥作業がで
きないようにその安全を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は正面図、第2図は一部を切欠し、かつ要部を破
断した側面図、第3図は要部の拡大縦断正面図、第4図
は籾麦乾燥時の伝動ベルト掛け状態を示す一部切欠した
側面図、第5図は大豆乾燥時の伝動ベルト掛け状態を示
す一部切欠した側面図、第6図は大豆乾燥仕様時におけ
る安全機構を示す一部切欠した斜視図、第7図は正常な
大豆乾燥仕様時を示す一部切欠した斜視図、第8図は制
御盤の表示欄の拡大正面図である。 1…乾燥機本体、2…搬入樋、3…上部コンベア軸、4
…投入窓、7…大豆用従動プーリー、8…籾麦用従動プ
ーリー、10…駆動モータ、11…駆動軸、13…大豆用駆動
プーリー、14…籾麦用駆動プーリー、15…伝動ベルト、
16…昇降案内金具、17…縦長孔、18…ロッド棒、19…固
定部材、20…水平回動軸、21…作動アーム、22…シャッ
ター板、24…テンション杆、25…テンション、26…リミ
ットスイッチ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】乾燥機本体の頂部に横架した搬入樋内に、
    一端に大豆用従動プーリーと籾麦用従動プーリーを直結
    した上部コンベア軸を収蔵横架し、乾燥機本体の適所に
    設置した駆動モータの駆動軸には大豆用駆動プーリーと
    籾麦用駆動プーリーを直結し、前記乾燥機本体の前面側
    に装着した昇降案内金具の縦長孔内に固定部材を嵌入係
    止したロッド棒の先端側に作動アームを介して水平回動
    軸を直結し、前記水平回動軸の途中には搬入樋の底部に
    開口した投入窓を開閉口するシャッター板を、又先端側
    にロッド棒を上昇した際に、籾麦用従動プーリーと籾麦
    用駆動プーリーとに亘り懸回された伝動ベルトに当接す
    るテンションを遊架したテンション杆を夫々直結すると
    ともに、昇降案内金具にはロッド棒の所定上昇時に駆動
    モータを始動させるリミットスイッチを設けた穀物乾燥
    機における安全装置。
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