JP2529932Y2 - 高度環境認識装置付き変速制御装置 - Google Patents
高度環境認識装置付き変速制御装置Info
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- JP2529932Y2 JP2529932Y2 JP1989040920U JP4092089U JP2529932Y2 JP 2529932 Y2 JP2529932 Y2 JP 2529932Y2 JP 1989040920 U JP1989040920 U JP 1989040920U JP 4092089 U JP4092089 U JP 4092089U JP 2529932 Y2 JP2529932 Y2 JP 2529932Y2
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- Japan
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- vehicle
- engine
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- shift
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- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Control Of Transmission Device (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、自動車用の高度環境を認識し、高度環境に
応じて変速制御を行う装置に関する。
応じて変速制御を行う装置に関する。
〈従来の技術〉 従来の変速制御装置では、電子制御式の自動変速機の
変速タイミングの制御特性目標値が予め定められ、この
目標値に近づけるような制御が行われていた。即ち、車
速とスロットル弁開度とに対応して、自動車に要求され
る最適なトルクを得るように、変速位置(ギア位置;1速
〜3,4速)を定めた変速パターンのマップを有し、セレ
クトレバーがDレンジの状態において、これに基づいて
変速制御を行っており(実開昭62-194231号公報参
照)、変速タイミングの制御特性目標が予め定められた
ものとなっていた。
変速タイミングの制御特性目標値が予め定められ、この
目標値に近づけるような制御が行われていた。即ち、車
速とスロットル弁開度とに対応して、自動車に要求され
る最適なトルクを得るように、変速位置(ギア位置;1速
〜3,4速)を定めた変速パターンのマップを有し、セレ
クトレバーがDレンジの状態において、これに基づいて
変速制御を行っており(実開昭62-194231号公報参
照)、変速タイミングの制御特性目標が予め定められた
ものとなっていた。
〈考案が解決しようとする課題〉 しかしながらこのように、自動変速機の変速タイミン
グ等の制御特性目標が予め定められたものとなっている
と、従来は自動車の運転環境を判定していないので、高
地においてはスロットル弁開度に対するエンジンの発生
するトルクが変化して以下のような不具合が生じる惧れ
がある。即ち、高地においては空気密度が低下するた
め、スロットル弁開度が同一の条件では低地に比較して
前記エンジンの発生するトルクが低下することになる。
このため、低地において最適であった変速制御における
変速タイミングは、同一スロットル弁開度においては最
適値より早めにシフトアップすることとなり、前述した
ような最適なトルクを得ることができず、エンジンの振
動,変速ショックを車軸に伝えてしまうため、騒音や振
動が大きくなるという問題点があった。
グ等の制御特性目標が予め定められたものとなっている
と、従来は自動車の運転環境を判定していないので、高
地においてはスロットル弁開度に対するエンジンの発生
するトルクが変化して以下のような不具合が生じる惧れ
がある。即ち、高地においては空気密度が低下するた
め、スロットル弁開度が同一の条件では低地に比較して
前記エンジンの発生するトルクが低下することになる。
このため、低地において最適であった変速制御における
変速タイミングは、同一スロットル弁開度においては最
適値より早めにシフトアップすることとなり、前述した
ような最適なトルクを得ることができず、エンジンの振
動,変速ショックを車軸に伝えてしまうため、騒音や振
動が大きくなるという問題点があった。
本考案は上記の実情に鑑みてなされたものであり、エ
ンジンの発生トルクにより車両に働いている内力と車両
に働いている外力とにより車両の傾斜角を求め、更にこ
れに基づいて少なくとも高度変化量を求めて、高度環境
を認識可能とし、高地においても最適なトルクが得られ
るような高度環境認識装置付き変速制御装置を提供する
ことを目的とする。
ンジンの発生トルクにより車両に働いている内力と車両
に働いている外力とにより車両の傾斜角を求め、更にこ
れに基づいて少なくとも高度変化量を求めて、高度環境
を認識可能とし、高地においても最適なトルクが得られ
るような高度環境認識装置付き変速制御装置を提供する
ことを目的とする。
〈課題を解決するための手段〉 このため、本考案は、第1図に示すように、変速機
と、該変速機の変速タイミングを制御する変速制御手段
と、を備えた車両の変速制御装置において、エンジンの
回転数を検出する回転数検出手段と、エンジンの負荷を
検出する負荷検出手段と、エンジンの回転数と負荷とよ
りエンジンの発生トルクを算出するトルク算出手段と、
該トルク算出手段により算出したトルクによりタイヤを
通してエンジンにより車両に働いている内力を求める第
1力算出手段と、車両の車速を検出する車速検出手段
と、車速の変化率より車両に働いている外力を求める第
2力算出手段と、前記第1力算出手段によって求めた内
力と第2力算出手段によって求めた外力との差分より車
両の前後方向の傾斜角を求める傾斜演算手段と、走行距
離計測手段を有し、所定時間毎に前記傾斜角とその間の
走行距離とから少なくとも高度変化量を演算する高度演
算手段と、前記変速制御手段によるシフトアップの変速
タイミングを、認識された高度が高くなるにしたがって
遅くするように補正する変速制御補正手段と、を備える
構成とした。
と、該変速機の変速タイミングを制御する変速制御手段
と、を備えた車両の変速制御装置において、エンジンの
回転数を検出する回転数検出手段と、エンジンの負荷を
検出する負荷検出手段と、エンジンの回転数と負荷とよ
りエンジンの発生トルクを算出するトルク算出手段と、
該トルク算出手段により算出したトルクによりタイヤを
通してエンジンにより車両に働いている内力を求める第
1力算出手段と、車両の車速を検出する車速検出手段
と、車速の変化率より車両に働いている外力を求める第
2力算出手段と、前記第1力算出手段によって求めた内
力と第2力算出手段によって求めた外力との差分より車
両の前後方向の傾斜角を求める傾斜演算手段と、走行距
離計測手段を有し、所定時間毎に前記傾斜角とその間の
走行距離とから少なくとも高度変化量を演算する高度演
算手段と、前記変速制御手段によるシフトアップの変速
タイミングを、認識された高度が高くなるにしたがって
遅くするように補正する変速制御補正手段と、を備える
構成とした。
〈作用〉 かかる構成によれば、エンジンの回転数と負荷(吸入
空気流量,吸気圧又はスロットル弁開度等)とによりマ
ップを用いてエンジンの発生トルクを算出でき、該トル
クに少なくともタイヤ半径を乗じることによりエンジン
により車両に働いている内力を求めることができ、ま
た、車速の変化率,即ち加速度を用いて車両に働いてい
る外力を求めることができる。そして、前記内力と外力
との差分が高度環境の変化に係る力の増減と考えられる
ので、マップ等を用いて車両の前後方向の傾斜角θを求
めることができ、所定時間毎に該傾斜角θを検出し、同
時にその間の走行距離Lを計測すれば、高度変化量ΔH
=L・sinθを求めることができ、これにより高度環境
を認識することが可能となる。具体的には、この高度変
化量ΔHを積算することにより高度H=ΣΔHnを求め
ることができる。さらに、変速制御手段によるシフトア
ップの変速タイミングを、認識された高度Hが高くなる
にしたがって遅くするように補正することにより、最適
なトルクが得られる。
空気流量,吸気圧又はスロットル弁開度等)とによりマ
ップを用いてエンジンの発生トルクを算出でき、該トル
クに少なくともタイヤ半径を乗じることによりエンジン
により車両に働いている内力を求めることができ、ま
た、車速の変化率,即ち加速度を用いて車両に働いてい
る外力を求めることができる。そして、前記内力と外力
との差分が高度環境の変化に係る力の増減と考えられる
ので、マップ等を用いて車両の前後方向の傾斜角θを求
めることができ、所定時間毎に該傾斜角θを検出し、同
時にその間の走行距離Lを計測すれば、高度変化量ΔH
=L・sinθを求めることができ、これにより高度環境
を認識することが可能となる。具体的には、この高度変
化量ΔHを積算することにより高度H=ΣΔHnを求め
ることができる。さらに、変速制御手段によるシフトア
ップの変速タイミングを、認識された高度Hが高くなる
にしたがって遅くするように補正することにより、最適
なトルクが得られる。
(実施例) 以下に本考案の実施例を説明する。
第2図は、本考案に係る高度環境認識装置付き変速制
御装置の一実施例としてのシステム図である。
御装置の一実施例としてのシステム図である。
第2図において、エンジン1には、エアクリーナ2か
ら、吸気ダクト3,スロットル弁5,吸気マニホールド6を
介して、空気が吸入される。
ら、吸気ダクト3,スロットル弁5,吸気マニホールド6を
介して、空気が吸入される。
吸気マニホールド6の各ブランチ部には各気筒毎に燃
料噴射弁7が設けられている。燃料噴射弁7はソレノイ
ドに通電されて開弁し、通電停止されて開弁する電磁式
燃料噴射弁であって、後述するコントロールユニット9
からの駆動パルス信号により通電されて開弁し、図示し
ない燃料ポンプにより圧送されてプレッシャレギュレー
タにより所定の圧力に調整された燃料を噴射する。
料噴射弁7が設けられている。燃料噴射弁7はソレノイ
ドに通電されて開弁し、通電停止されて開弁する電磁式
燃料噴射弁であって、後述するコントロールユニット9
からの駆動パルス信号により通電されて開弁し、図示し
ない燃料ポンプにより圧送されてプレッシャレギュレー
タにより所定の圧力に調整された燃料を噴射する。
エンジン1の燃焼室には点火栓8が設けられていて、
これにより火花点火して混合気を着火燃焼させる。
これにより火花点火して混合気を着火燃焼させる。
コントロールユニット9は、CPU,ROM,RAM,A/D変換
器,入出力インターフェイスを含んで構成されるマイク
ロコンピュータを備え、各種のセンサからの入力信号に
基づいて演算処理し、燃料噴射弁7の作動を制御する。
器,入出力インターフェイスを含んで構成されるマイク
ロコンピュータを備え、各種のセンサからの入力信号に
基づいて演算処理し、燃料噴射弁7の作動を制御する。
前記各種のセンサとしては、吸気ダクト3に、負荷検
出手段として、吸入空気流量Qmを検出する熱線式流量計
10が配設されている。ここで、該熱線式流量計10は図示
しない感熱抵抗と複数の抵抗とより形成したブリッジ回
路への供給電流を制御することにより、吸入空気流量Qm
を実測可能なものである。
出手段として、吸入空気流量Qmを検出する熱線式流量計
10が配設されている。ここで、該熱線式流量計10は図示
しない感熱抵抗と複数の抵抗とより形成したブリッジ回
路への供給電流を制御することにより、吸入空気流量Qm
を実測可能なものである。
また、回転数検出手段としてのクランク角センサ11が
設けられていて、例えば4気筒の場合、クランク角180
°毎の基準信号と、クランク角1〜2°毎の単位信号と
を出力する。これらの信号から期間回転数Nを算出可能
である。
設けられていて、例えば4気筒の場合、クランク角180
°毎の基準信号と、クランク角1〜2°毎の単位信号と
を出力する。これらの信号から期間回転数Nを算出可能
である。
また、エンジン1の吸気系のスロットル弁5の開度TV
Oを検出するスロットルセンサ13が設けられている。
Oを検出するスロットルセンサ13が設けられている。
また、車両に車速センサ14が設けられていて、車軸の
回転に同期したパルス信号を出力する。この信号から車
速VSPを算出可能である。即ち車速センサ14は、車速検
出手段として用いられている。
回転に同期したパルス信号を出力する。この信号から車
速VSPを算出可能である。即ち車速センサ14は、車速検
出手段として用いられている。
さらに、エンジン1の出力側には自動変速機21が設け
られている。自動変速機21は、エンジン1の出力軸に連
結されたトルクコンバータ22と、このトルクコンバータ
22の出力軸に連結された歯車式変速機23と、この歯車式
変速機23中の各種変速要素の結合・開放操作を行う油圧
アクチュエータ24とを備える。油圧アクチュエータ24に
対する作動油圧は各種の電磁弁を介して制御されるが、
ここでは自動変速のためのシフト用電磁弁25A,25Bのみ
を示してある。
られている。自動変速機21は、エンジン1の出力軸に連
結されたトルクコンバータ22と、このトルクコンバータ
22の出力軸に連結された歯車式変速機23と、この歯車式
変速機23中の各種変速要素の結合・開放操作を行う油圧
アクチュエータ24とを備える。油圧アクチュエータ24に
対する作動油圧は各種の電磁弁を介して制御されるが、
ここでは自動変速のためのシフト用電磁弁25A,25Bのみ
を示してある。
コントロールユニット9は、各種のセンサからの信号
に基づいて前記シフト用電磁弁25A,25B等を制御するこ
とにより、油圧アクチュエータ24を介して歯車式変速機
23を変速制御する。
に基づいて前記シフト用電磁弁25A,25B等を制御するこ
とにより、油圧アクチュエータ24を介して歯車式変速機
23を変速制御する。
前記各種のセンサとしては、図示しないセレクトレバ
ーの操作位置(P,R,N,D,2,1)を検出するポジションセ
ンサ26が設けられている。
ーの操作位置(P,R,N,D,2,1)を検出するポジションセ
ンサ26が設けられている。
ここで、コントロールユニット9は、各種入力信号に
基づいてセレクトレバーの操作位置と車両の運転条件と
に適合した変速制御を行い、特にセレクトレバーがDレ
ンジの状態では1速〜4速の変速位置を自動設定し、シ
フト用電磁弁25A,25BのON・OFFの組合わせを制御して、
歯車式変速機23をその変速位置に変速制御する。
基づいてセレクトレバーの操作位置と車両の運転条件と
に適合した変速制御を行い、特にセレクトレバーがDレ
ンジの状態では1速〜4速の変速位置を自動設定し、シ
フト用電磁弁25A,25BのON・OFFの組合わせを制御して、
歯車式変速機23をその変速位置に変速制御する。
ここにおいて、マイクロコンピュータのCPUは、第3
図〜第6図にフローチャートとして示すROM上のプログ
ラム(第1力算出ルーチン,第2力算出ルーチン,傾斜
演算ルーチン,高度演算ルーチン)に従って演算処理を
行い、高度Hを検出して、高度環境を認識する。そし
て、該高度環境に基づいて変速制御を行う。
図〜第6図にフローチャートとして示すROM上のプログ
ラム(第1力算出ルーチン,第2力算出ルーチン,傾斜
演算ルーチン,高度演算ルーチン)に従って演算処理を
行い、高度Hを検出して、高度環境を認識する。そし
て、該高度環境に基づいて変速制御を行う。
先ず、高度環境認識のための各ルーチンを説明する。
第3図は第1力算出ルーチンで、例えば10〜80ms毎に
実行される。
実行される。
ステップ11では、クランク角センサ11からの信号に基
づいて機関回転数Nを算出し、入力する。
づいて機関回転数Nを算出し、入力する。
ステップ12では、熱線式流量計10によってサンプリン
グした吸入空気流量Qmを入力する。
グした吸入空気流量Qmを入力する。
ステップ13では、車速センサ14からパルス信号に基づ
いて車速VSPを入力する。
いて車速VSPを入力する。
ステップ14では、マップを参照しつつ、ステップ11で
求めた機関回転数N、及びステップ12で求めたエンジン
1にとって負荷である吸入空気流量Qmより、エンジン1
が発生しているトルクTeを求める。尚、本例では、負荷
として吸入空気流量Qmを用いたが、スロットル弁5の開
度TVOや、エンジン1の代表的負荷である基本燃料噴射
量Tp=K・Qm/N(Kは定数)を用いてもよく、また吸気
圧センサを有する場合は吸気圧Pbを用いてもよい。
求めた機関回転数N、及びステップ12で求めたエンジン
1にとって負荷である吸入空気流量Qmより、エンジン1
が発生しているトルクTeを求める。尚、本例では、負荷
として吸入空気流量Qmを用いたが、スロットル弁5の開
度TVOや、エンジン1の代表的負荷である基本燃料噴射
量Tp=K・Qm/N(Kは定数)を用いてもよく、また吸気
圧センサを有する場合は吸気圧Pbを用いてもよい。
ステップ15では、機関回転数Nと、ステップ13で求め
た車速VSPとの比率R(=N/VSP′;但しVSP′=VSP×K,
但しKは車速を駆動輪の回転数に変換する定数である)
を求める。ここで、該比率Rは自動変速機21によってエ
ンジン1から図示しない車両のタイヤに駆動力が伝達さ
れていく際の、ギア比Rであると考えることは妥当であ
る。
た車速VSPとの比率R(=N/VSP′;但しVSP′=VSP×K,
但しKは車速を駆動輪の回転数に変換する定数である)
を求める。ここで、該比率Rは自動変速機21によってエ
ンジン1から図示しない車両のタイヤに駆動力が伝達さ
れていく際の、ギア比Rであると考えることは妥当であ
る。
ステップ16では、車両のタイヤの半径をr,またエンジ
ン1から該タイヤに駆動力が伝達される際の伝達効率を
ηとして、タイヤを通してエンジン1により車両に働い
ている内力Feを次式に従って演算する。
ン1から該タイヤに駆動力が伝達される際の伝達効率を
ηとして、タイヤを通してエンジン1により車両に働い
ている内力Feを次式に従って演算する。
Fe=Te・R・r・η 以上説明した第1力算出ルーチンの機能が第1力算出
手段に相当する。
手段に相当する。
第4図は第2力算出ルーチンであり、例えば10〜80ms
毎の所定時間毎に実行される。
毎の所定時間毎に実行される。
ステップ21では、車速センサ14からパルス信号に基づ
いて車速VSPを読み込む。
いて車速VSPを読み込む。
ステップ22では今回の車速VSPをVSPNEW及び、所定時
間(Δt)前の車速VSPのデータをVSPOLDとして、前記
車速VSPの所定時間(Δt)毎の変化量ΔVSPを、次式に
従って演算する。
間(Δt)前の車速VSPのデータをVSPOLDとして、前記
車速VSPの所定時間(Δt)毎の変化量ΔVSPを、次式に
従って演算する。
ΔVSP=VSPNEW−VSPOLD ステップ23では前記車速VSPの所定時間毎の変化量ΔV
SPを該所定時間Δtで除することにより、車速の変化率
である車両の加速度αを求める。即ち、 α=ΔVSP/Δt である。
SPを該所定時間Δtで除することにより、車速の変化率
である車両の加速度αを求める。即ち、 α=ΔVSP/Δt である。
ステップ24では車両の総重量をMとして、車両に働い
ている外力Faを次式に従って演算する。
ている外力Faを次式に従って演算する。
Fe=M×α =M×(ΔVSP/Δt) 以上説明した第2力算出ルーチンの機能が第2力算出
手段に相当する。
手段に相当する。
第5図は傾斜演算ルーチンであり、前記第1力算出ル
ーチン及び第2力算出ルーチンを実行する毎に続けて実
行される。
ーチン及び第2力算出ルーチンを実行する毎に続けて実
行される。
ステップ31では前記第1力算出ルーチンで演算された
内力Feを読み込む。
内力Feを読み込む。
ステップ32では前記第2力算出ルーチンで演算された
外力Faを読み込む。
外力Faを読み込む。
ステップ33では、高度Hの変化に係る力の増減と考え
られる前記内力Feと外力Faとの差分β(=Fe−Fa)を求
める。
られる前記内力Feと外力Faとの差分β(=Fe−Fa)を求
める。
ステップ34では、前記差分βと傾斜角θとのマップよ
り傾斜角θを求める。これは、前記差分βが大きくなる
場合は、車両が急激に登板しているのでエンジンから発
生される内力Feが車両の高度環境を変化させることに使
用され、外力には反映されず、車速VSPが変化しないの
で、結果として傾斜角θが大きいとしているものであ
る。また、該差分βがマイナスの値を示す時は、車両が
降坂している場合であり、前述のように差分βによって
傾斜角θが変化する。
り傾斜角θを求める。これは、前記差分βが大きくなる
場合は、車両が急激に登板しているのでエンジンから発
生される内力Feが車両の高度環境を変化させることに使
用され、外力には反映されず、車速VSPが変化しないの
で、結果として傾斜角θが大きいとしているものであ
る。また、該差分βがマイナスの値を示す時は、車両が
降坂している場合であり、前述のように差分βによって
傾斜角θが変化する。
以上説明した傾斜演算ルーチンの機能が傾斜演算手段
に相当する。
に相当する。
第6図は高度演算ルーチンで、所定時間T(例えば5
秒)毎に実行される。
秒)毎に実行される。
ステップ41では、車速センサ14からの信号に基づいて
算出される車速VSPの時間T当たりの平均値AVE(vsp)
と時間Tとから走行距離L=AVE(vsp)・Tを演算す
る。この部分が車速センサ14と共に走行距離計測手段に
相当する。
算出される車速VSPの時間T当たりの平均値AVE(vsp)
と時間Tとから走行距離L=AVE(vsp)・Tを演算す
る。この部分が車速センサ14と共に走行距離計測手段に
相当する。
ステップ42では、第5図の傾斜検出ルーチンによって
検出される平均的な傾斜角θと、走行距離Lとから、こ
の部分の高度変化量ΔHを次式に従って演算する。
検出される平均的な傾斜角θと、走行距離Lとから、こ
の部分の高度変化量ΔHを次式に従って演算する。
ΔH=L・sinθ ステップ43では、バックアップRAMに記憶されている
現在の高度Hを読み出し、これに高度変化量ΔHを加算
して、高度Hを次式の如く更新し、バックアップRAMの
記憶値を書換える。
現在の高度Hを読み出し、これに高度変化量ΔHを加算
して、高度Hを次式の如く更新し、バックアップRAMの
記憶値を書換える。
H→H+ΔH 即ち、演算された高度変化量ΔHを積算して高度H=
ΣΔHnを求めるのである。
ΣΔHnを求めるのである。
従って、バックアップRAMに常に最新の高度Hが記憶
されていることになるので、高度環境を演算するには、
バックアップRAMから高度Hを読出せばよい。
されていることになるので、高度環境を演算するには、
バックアップRAMから高度Hを読出せばよい。
尚、高度Hの初期値は低地におけるそれにプリセット
しておけばよい。
しておけばよい。
以上説明した高度演算ルーチンの機能が高度演算手段
に相当する。
に相当する。
次にコントロールユニット9によるDレンジでの高度
環境認識をふまえた変速制御を第7図のフローチャート
に従って説明する。
環境認識をふまえた変速制御を第7図のフローチャート
に従って説明する。
ステップ51では、車速VSP,スロットル弁開度TVOの読
み込みを行う。
み込みを行う。
ステップ52では、第6図に示した高度演算ルーチンで
演算された高度Hを読み込む。
演算された高度Hを読み込む。
ステップ53では、高地においては空気密度ρが低下し
て、前記吸入空気質量流量Qmは、標準高度(低地)にお
ける吸入空気質量流量より減少するので、高度Hと高度
Hに関するスロットル弁開度TVOの修正パラメータγを
マップ等より求める。もって、修正パラメータγは高度
Hが高くなるほど大きくなるものである。
て、前記吸入空気質量流量Qmは、標準高度(低地)にお
ける吸入空気質量流量より減少するので、高度Hと高度
Hに関するスロットル弁開度TVOの修正パラメータγを
マップ等より求める。もって、修正パラメータγは高度
Hが高くなるほど大きくなるものである。
尚、前記吸入空気質量流量Qmとしては、平均的なQm
(例えば所定時間の平均値等)を用いることが望まし
い。
(例えば所定時間の平均値等)を用いることが望まし
い。
このステップ53が変速制御補正手段に相当する。
ステップ54では、車速VSPとスロットル弁開度TVOとに
対応して変速位置(ギア位置;1速〜3,4速)を定めた変
速パターンのマップを参照して、実際のTVO=TVO1,VSP
=VSP1から変速位置を検索により設定する。但し、検索
には実際のTVOではなく、前記修整パラメータγを用い
て、実際のTVOを修正したTVO′=TVO×γを用いる。即
ち、第8図に示すように、スロットル弁開度TVO1×γと
車速VSP1とに対応して変速位置が定められるので、スロ
ットル弁開度TVOが実際はTVO1であるところの点Aは、
スロットル弁開度TVOがTVO1×γであるところの点Bに
あるとみなされ、制御されることとなる。従って、点A
における変速位置は3速の状態であるが、点Bにおける
変速位置はまだ2速の状態であり、もってシフトアップ
を遅くすることが可能となる。
対応して変速位置(ギア位置;1速〜3,4速)を定めた変
速パターンのマップを参照して、実際のTVO=TVO1,VSP
=VSP1から変速位置を検索により設定する。但し、検索
には実際のTVOではなく、前記修整パラメータγを用い
て、実際のTVOを修正したTVO′=TVO×γを用いる。即
ち、第8図に示すように、スロットル弁開度TVO1×γと
車速VSP1とに対応して変速位置が定められるので、スロ
ットル弁開度TVOが実際はTVO1であるところの点Aは、
スロットル弁開度TVOがTVO1×γであるところの点Bに
あるとみなされ、制御されることとなる。従って、点A
における変速位置は3速の状態であるが、点Bにおける
変速位置はまだ2速の状態であり、もってシフトアップ
を遅くすることが可能となる。
尚、高度による補正方法としては、高度(修正パラメ
ータγ)に応じて予め複数の変速パターンのマップを用
意しておき、高度(修正パラメータγ)によりマップを
選択してから変速位置を設定してもよい。
ータγ)に応じて予め複数の変速パターンのマップを用
意しておき、高度(修正パラメータγ)によりマップを
選択してから変速位置を設定してもよい。
このステップ54が変速制御手段に相当する。
以上のようにして、標準高度(低地)において最適で
あった変速制御における変速タイミングを、前記修正パ
ラメータγによる高地においては、遅めにシフトアップ
させることにより、同一スロットル弁開度において最適
なトルクを得ることができるようになり、騒音や振動の
発生を防止することができるという効果がある。
あった変速制御における変速タイミングを、前記修正パ
ラメータγによる高地においては、遅めにシフトアップ
させることにより、同一スロットル弁開度において最適
なトルクを得ることができるようになり、騒音や振動の
発生を防止することができるという効果がある。
〈考案の効果〉 以上説明したように、本考案によれば、車両に働いて
いる内力と外力との差分より車両の傾斜角θを求めて、
更に高度変化量を積算することにより高度環境を認識す
ることが可能となり、各種制御特性目標を高度に応じて
最適に設定することが可能となり、標準高度において最
適であった変速制御における変速タイミングを、高度が
高くなるにしたがって遅くなるように補正することによ
り、同一スロット弁開度において最適なトルクを得るこ
とができるようになり、騒音や振動の発生を防止すると
いう効果がある。
いる内力と外力との差分より車両の傾斜角θを求めて、
更に高度変化量を積算することにより高度環境を認識す
ることが可能となり、各種制御特性目標を高度に応じて
最適に設定することが可能となり、標準高度において最
適であった変速制御における変速タイミングを、高度が
高くなるにしたがって遅くなるように補正することによ
り、同一スロット弁開度において最適なトルクを得るこ
とができるようになり、騒音や振動の発生を防止すると
いう効果がある。
第1図は本考案の構成を示す機能ブロック図、第2図は
本考案に係る高度環境認識装置付き変速制御装置の一実
施例としてのシステム図、第3図〜第7図は同上実施例
のフローチャート、第8図は同上実施例における作用を
説明する変速位置を示す図である。 1……エンジン、3……吸気ダクト、5……スロットル
弁、9……コントロールユニット、10……熱線式流量
計、11……クランク角センサ、13……スロットルセン
サ、14……車速センサ、21……自動変速機
本考案に係る高度環境認識装置付き変速制御装置の一実
施例としてのシステム図、第3図〜第7図は同上実施例
のフローチャート、第8図は同上実施例における作用を
説明する変速位置を示す図である。 1……エンジン、3……吸気ダクト、5……スロットル
弁、9……コントロールユニット、10……熱線式流量
計、11……クランク角センサ、13……スロットルセン
サ、14……車速センサ、21……自動変速機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16H 59:66
Claims (1)
- 【請求項1】変速機と、該変速機の変速タイミングを制
御する変速制御手段と、を備えた車両の変速制御装置に
おいて、 エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、エンジ
ンの負荷を検出する負荷検出手段と、エンジンの回転数
と負荷とよりエンジンの発生トルクを算出するトルク算
出手段と、該トルク算出手段により算出したトルクによ
りタイヤを通してエンジンにより車両に働いている内力
を求める第1力算出手段と、車両の車速を検出する車速
検出手段と、車速の変化率より車両に働いている外力を
求める第2力算出手段と、前記第1力算出手段によって
求めた内力と第2力算出手段によって求めた外力との差
分より車両の前後方向の傾斜角を求める傾斜演算手段
と、走行距離計測手段を有し、所定時間毎に前記傾斜角
とその間の走行距離とから少なくとも高度変化量を演算
する高度演算手段と、前記変速制御手段によるシフトア
ップの変速タイミングを、認識された高度が高くなるに
したがって遅くなるように補正する変速制御補正手段
と、を備えることを特徴とする高度環境認識装置付き変
速制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989040920U JP2529932Y2 (ja) | 1989-04-10 | 1989-04-10 | 高度環境認識装置付き変速制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989040920U JP2529932Y2 (ja) | 1989-04-10 | 1989-04-10 | 高度環境認識装置付き変速制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02132166U JPH02132166U (ja) | 1990-11-02 |
JP2529932Y2 true JP2529932Y2 (ja) | 1997-03-26 |
Family
ID=31551135
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1989040920U Expired - Lifetime JP2529932Y2 (ja) | 1989-04-10 | 1989-04-10 | 高度環境認識装置付き変速制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2529932Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2545438B2 (ja) * | 1988-04-26 | 1996-10-16 | 株式会社日立製作所 | 燃料供給量制御装置 |
-
1989
- 1989-04-10 JP JP1989040920U patent/JP2529932Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02132166U (ja) | 1990-11-02 |
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