JP2832265B2 - エンジンのスロットル弁制御装置 - Google Patents

エンジンのスロットル弁制御装置

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JP2832265B2 JP17317590A JP17317590A JP2832265B2 JP 2832265 B2 JP2832265 B2 JP 2832265B2 JP 17317590 A JP17317590 A JP 17317590A JP 17317590 A JP17317590 A JP 17317590A JP 2832265 B2 JP2832265 B2 JP 2832265B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、運転者が要求する駆動力になるように電子
制御によってスロットル弁を駆動制御するエンジンのス
ロットル弁制御装置に関する。
(従来の技術) 従来から、自動車用エンジン等においては、例えば特
開昭61−126346号公報に記載されているように、アクセ
ルペダルの操作量すなわちアクセル開度に応じて目標吸
入空気量を演算し、この目標吸入空気量に相当するスロ
ットル開度となるようにモータ等によりスロット弁を開
閉駆動するようにした電子制御式のスロットル弁制御装
置を備えたものが知られている。
また、この種のスロットル弁制御装置による具体的制
御方式の一つとして、車速とアクセル開度を基本的な入
力とし、これらを基に、運転者が期待するであろう駆動
力を目標駆動力として設定し、この目標駆動力からギヤ
比等を考慮に入れて目標エンジントルクを求め、その目
標エンジントルクとエンジン回転数から上記目標駆動力
を実現するための目標スロットル開度を計算で求めて、
そのスロットル開度となるようスロットルモータを制御
するというものが提案されている。
(発明が解決しようとする課題) ところで、エンジンのスロットル弁を電子制御によっ
て駆動制御するのに、上記のように車速とアクセル開度
から目標駆動力を設定し、この目標駆動力からギヤ比に
応じて目標エンジントルクを求め、その目標エンジント
ルクとエンジン回転数から目標スロットル開度を求める
という制御方式を用いるについては、つぎのような解決
しなければならない問題点がある。
すなわち、エンジン回転数はアクセル操作に対し比較
的機敏に応答するものであり、しかも、自動変速機の場
合、エンジントルクによって速度比や増幅率が随時変化
するため、上記目標スロットル開度の演算に実際のエン
ジン回転数を用いたのでは、実際の駆動力が目標駆動力
の近傍にある時にハンチングが発生するという問題が生
ずる。
また、上記スロット制御で使用するギヤ位置は、ソレ
ノイドバルブの位置(ソレノイド位置)によって検出で
きるが、変速中においては、実際のギヤ位置は過渡的に
上記ソレノイド位置からずれることがある。例えば、第
8図に示すように、2速(2nd)から3速(3rd)にシフ
トアップすると、ソレノイド位置によって指定されるギ
ヤ位置は同図(1)のように2ndから3rdに変化し、この
ギヤ位置をそのままスロットル制御に用いた場合には、
3rdに変わっても同じ駆動力が維持される方向に、すな
わち、一般には同図(3)のようにスロットル開度が増
大方向に変化する。しかし、このようなシフトアップ時
には、ソレノイドバルブは動いても、実際の変速開始
(同図(2)参照。)は1〜2秒遅れるのが普通である
ため、この間で駆動力が過大となり、同図(4)のよう
に加速度に変動が生じてしまう。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、
電子制御によるエンジンのスロットル弁制御装置におい
て、実際の駆動力が目標駆動力近傍にある時のハンチン
グを防止することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明では、上記目的を達成するため、エンジンのス
ロットル弁制御装置を、第1図に示すように、各種パラ
メータに基づいて目標駆動力を演算する目標駆動力演算
手段と、前記目標駆動力演算手段の出力に応じた駆動力
を得るための目標スロットル開度をエンジン回転数に応
じて設定する目標スロットル開度設定手段とを備えたス
ロットル弁制御装置であって、自動変速機のタービン回
転数を検出するタービン回転数検出手段の出力に基づい
てエンジン回転数を予測設定し前記目標スロットル開度
設定手段にエンジン回転数信号として出力するエンジン
回転数予測設定手段を備えたものとした。
(作用) 目標駆動力演算手段により各種パラメータに基づいて
目標駆動力が演算され、該目標駆動力の演算値に応じた
目標スロットル開度が、目標スロットル開度演算手段に
より、エンジン回転数に応じて演算される。
上記演算に使用されるエンジン回転数は、実際のエン
ジン回転数ではなく、車体駆動論と剛体結合に近いター
ビンの回転数から予測したエンジン回転数である。この
タービン回転数から予測したエンジン回転数は実際のエ
ンジン回転数に対しなましがかかった値であり、これを
使用して目標スロットル開度を演算することにより、エ
ンジンの加減速に対応して目標駆動力近傍におけるハン
チングを防止することが可能となる。
(実施例) 以下、実施例を図面に基づいて説明する。
第2図は本発明の一実施例の全体システム図である。
この実施例に係るエンジン1は所謂V型エンジンであ
って、左右バンク間には、両バンクの気筒に対し左右交
差状に延びる各独立通路部を備えた吸気通路2が配設さ
れ、該吸気通路2には、左右バンク毎の集合通路部分に
それぞれスロットル弁3が設けられている。そして、各
スロットル弁3には、これを駆動するスロットルモータ
4が連結され、また、スロットル開度センサ(図示せ
ず。)が付設されている。また、一本の通路となった吸
気通路2の上流部にはエアフローメータ5が設けられ、
さらに、上流端にはエアクリーナ6が接続されている。
また、左右バンクの各気筒の燃焼室7にはそれぞれ点火
プラグ8が装着されている。各点火プラグ8は、図示し
ない配電器を介しイグニッションコイル9に接続され
る。一方、エンジン1には、左右バンクの外側に向けて
それぞれ排気通路10が設けられ、それら左右の排気通路
10が集合し一本の通路となった部分には、触媒コンバー
タ11が配設されている。
上記エンジン1には図示しない自動変速機が連結され
ている。これらエンジン1と自動変速機とからなるパワ
ーユニットが図示しない車両のエンジンルーム内に配置
される。また、車両のエンジンルームには、上記各スロ
ットル弁3を駆動するスロットルモータ4を制御し、ま
たイグニッションコイル9を制御するための、コントロ
ールユニット12が配設される。
上記コントロールユニット12には、上記エアフローメ
ータ5からの吸入空気量信号が入力され、また、アクセ
ル開度センサ13からのアクセル開度信号,車速センサ14
からの車速信号,インヒビタスイッチ15からのスイッチ
信号,自動変速機に付設されたタービンセンサ16からの
タービン回転信号,同ソレノイドバルブセンサ17からの
ソレノイド位置信号、同ロックアップクラッチ18からの
ロックアップ信号,触媒コンバータ11の上流に設けられ
たO2センサ19からの空燃比信号等が入力される。
この実施例の制御の概要は第3図の制御ブロック図に
示すとおりである。
第3図でAは目標駆動力演算処理であって、ここで
は、車速とアクセル開度に基づいて基本的な目標駆動力
が演算される。そして、こうして演算された目標駆動力
は、Bの目標駆動力の補正処理によって、勾配やTRC
(トルクコンバータ)要求駆動力低下に応じて補正さ
れ、それにより最終目標駆動力が設定される。なお、上
記勾配は、Lの勾配推定演算処理によって演算される。
つぎに、Cは目標タービントルク演算処理であって、
ここでは実際のギヤ位置(実ギヤ位置)等に基づいて上
記最終目標駆動力を変速機の入力側のトルクに変換し、
目標タービントルクを設定している。ここで、上記実ギ
ヤ位置は、Jの実ギヤ位置推定処理によって求められ
る。すなわち、Jでは、ソレノイド位置から得られるギ
ヤ位置と実際のギヤ位置とが過渡時においてタイミング
的にずれることから、ソレノイド位置から得られるギヤ
位置の他、タービン回転数と車速を情報として実際のギ
ヤ位置が推定される。
つぎに、Cで演算された目標タービントルクは、Dの
目標タービントルク補正処理において変速時トルクダウ
ン量だけ減算補正され、最終目標タービントルクが求め
られる。
Eは、目標エンジントルク演算処理であって、ここで
は、上記最終目標タービントルクと想定タービン回転数
とロックアップ(L/U)信号に基づいて目標エンジント
ルクおよびエンジン回転数の想定値が求められる。すな
わち、L/U時か、L/Uスリップ状態か、トルコン状態かに
応じ、マップから目標エンジントルクおよび想定エンジ
ン回転数が演算される。ここで、上記想定タービン回転
数は、Kの想定タービン回転数演算処理によって、車速
と実ギヤ位置とから演算される。
上記目標エンジントルクは、Fの大気圧補正処理にお
いて、大気圧補正され、また、空燃比(A/F)および想
定エンジン回転数に基づいた補正が行われて最終目標エ
ンジントルクとされる。そして、この最終目標エンジン
トルクと上記想定エンジン回転数に基づき、Gの目標ス
ロットル開度演算処理により目標スロットル開度が演算
される。ここで、上記目標スロットル開度は、実際のエ
ンジン回転数ではなく上記想定エンジン回転数を用いて
演算している。スロットル開度と直接相関関係のある実
際のエンジン回転数に代えてこのように想定エンジン回
転数を用いることで、オープンループでの制御が可能と
なる。
つぎに、Hは、最終目標スロットル開度演算処理であ
って、ここで、上記目標スロットル開度とアクセル開度
とから、連動比が求められ、最終目標スロットル開度が
演算される。すなわち、まず、目標スロットル開度とア
クセル開度の検出値とから、その連動比が演算され、つ
いで、この連動比とアクセル開度の積により最終目標ス
ロットル開度が演算される。そして、この最終目標スロ
ットル開度に対する実際のスロットル開度の偏差に基づ
いて、Iのモータ駆動信号作成処理によりモータ駆動信
号が作成され、これがスロットルモータ4に出力される
ことで、スロットル弁の開閉制御が行われる。
第4図は上記Eにおける目標エンジントルクと想定エ
ンジン回転数の演算処理を詳細に示すフローチャートで
ある。このフローでは、スタートすると、ロックアップ
クラッチ制御の指令に基づいて完全ロックアップ状態,
ロックアップスリップ状態およびトルクコンバータ状態
の三つの状態の判定を行う。そして、ロックアップ中
(完全ロックアップ状態)というときは、第3図のDで
求めた最終目標タービントルクをそのまま目標エンジン
トルク(要求エンジントルク)とし、Kで求めた想定タ
ービン回数数をそのまま想定エンジン回転数とする。
そして、ロックアップスリップ中という時は、目標エ
ンジントルク(要求エンジントルク)は最終目標タービ
ントルクと同じとし、想定エンジン回転数、想定タービ
ン回転数に目標スリップ回転数を加算したものとする。
また、トルクコンバータ状態の場合には、最終目標タ
ービントルクと想定タービン回転数に基づき、マップa
から目標エンジントルク(要求エンジントルク)を、ま
た、マップbから想定エンジン回転数を、それぞれ補間
によって求める。
第5図は、上記三つのトルクコンバータの状態によっ
て要求タービントルク(最終目標タービントルク)に対
する要求エンジントルク(目標エンジントルク)の予測
値がどのように異なるかを示す特性図であり、また、第
6図は、同様の要求エンジン回転数の特性図である。
第7図は、上記第3図のJによる実ギヤ位置推定処理
を行うためのフローを示す。このフローにおいて、スタ
ートすると、ソレノイドによるギヤ指令がアップしたか
どうか、つまり、ソレノイド位置が例えば2nd位置から3
rd位置に変化したかどうかを判定する。そして、アップ
したというときは、シフトアップフラグをONにセット
し、上記Jによるスロットル制御演算用のギヤ位置を前
回のソレノイドによるギヤ位置に保つ。
また、ソレノイドによるギヤ指令が今回アップしたと
いうことでなければ、シフトアップフラグがONかどうか
を見て、ONであれば、現在のタービン回転数と前回のタ
ービン回転数の差つまりタービン回転数の変化ΔTrevを
求め、次いで、このΔTrevが定数aより小さくなったか
どうかによって変速開始かどうか判定し、ΔTrevが上記
a以上というときは、シフトアップフラグONのままと
し、ΔTrevがaより小さくなった時に、初めて、変速開
始ということで、シフトアップフラグをクリアし、スロ
ットル制御演算用ギヤ位置をソレノイドによるギヤ位置
に一致させる。
また、シフトアップフラグがONでないというときは、
ソレノイドによるギヤ位置をスロットル制御演算用ギヤ
位置とする。
なお、シフトダウン時については、実際に変速開始と
なるまでの時間が短いため、スロットル制御演算用ギヤ
位置を当初からソレノイドによるギヤ位置と一致させて
も問題となるようなトルク変化は生じない。
(発明の効果) 本発明は以上のように構成され、目標スロットル開度
の演算に、実際のエンジン回転数ではなく、車体駆動輪
と剛体結合に近いタービン回転数から予測したエンジン
回転数を使用することにより、エンジンの加減速に対応
して目標駆動力近傍におけるハンチングを防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の全体構成図、第2図は本発明の一実施
例の全体システム図、第3図は同実施例の制御ブロック
図、第4図は同実施例における目標エンジントルクおよ
び想定エンジン回転数演算を実行するフローチャート、
第5図は同実施例の制御における要求エンジントルクの
特性図、第6図は同要求エンジン回転数の特性図、第7
図は同実施例におけるスロットル制御演算用ギヤ位置演
算(実ギヤ位置推定)を実行するフローチャート、第8
図はシフトアップ時にソレノイドによるギヤ位置をスロ
ットル制御演算用ギヤ位置として用いた場合の弊害を示
す説明図である。 1:エンジン、3:スロットル弁、4:スロットルモータ、1
2:コントロールユニット、13:アクセル開度センサ、14:
車速センサ、16:タービンセンサ、17:ソレノイドバルブ
センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 41/00 - 41/40 F02D 29/00 - 29/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各種パラメータに基づいて目標駆動力を演
    算する目標駆動力演算手段と、前記目標駆動力演算手段
    の出力に応じた駆動力を得るための目標スロットル開度
    をエンジン回転数に応じて設定する目標スロットル開度
    設定手段とを備えたスロットル弁制御装置であって、自
    動変速機のタービン回転数を検出するタービン回転数検
    出手段の出力に基づいてエンジン回転数を予測設定し前
    記目標スロットル開度設定手段にエンジン回転数信号と
    して出力するエンジン回転数予測設定手段を備えたこと
    を特徴とするエンジンのスロットル弁制御装置。
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