JP2529883B2 - 加湿器付電気温風機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はスチーム発生装置を組み込んだ加湿器付電
気温風機に関するものである。

〔従来の技術〕

従来の加湿器付電気温風機では、電気温風機に設けた
スチーム発生装置に蒸気をつくるための水を供給をする
タンクを取り付け、スチームを発生させるというもので
あった。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記のような従来の加湿器付電気温風機では、加湿用
水タンクをタンク受けに取りつけるときにタンク受けと
水タンクがきちんど嵌合されてなかったりして、スチー
ム発生装置内への給水がきちんと行なうことができなか
ったとき、そのスチーム発生装置内に給水できなかった
水がタンク受けから漏れて電気温風機本体に入り込んで
しまい故障の原因となるという問題点があった。

この発明は上記のような問題点を解決するためになさ
れたもので、万が一水もれが発生しても温風機本体への
水の侵入を防ぐことができる加湿器付電気温風機を得る
ことを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

この発明に係る加湿器付電気温風機は、モータにより
駆動され通風路内に設けられた送風機と、同じく通風路
内に設けられたヒータとを備えた電気温風機において、
前記送風機とヒータとを内蔵した本体ケース後面に後カ
バーを設け、この後カバーと本体ケース後面との間に、
加湿用水タンクと、この水タンクを載置状態に支持する
タンク受けとを有するスチーム発生装置を取り付け、前
記後カバーの取り付け部にあたる本体ケース後面の下部
に位置して、前記スチーム発生装置の加湿用水タンクよ
り溢れた水を排出させる凹部を形成したものである。

〔実施例〕

以下この発明の一実施例を図を用いて説明する。図に
おいて，（１）は本体ケース，（２）はフアン（３）を
取付けたモータ（４）を取付けた中ケースである。
（５）は電源スイッチ（６），操作キー（７），制御基
板（８）を取付けた上ケースである。（９）は格子状の
吸気口（10）を設けた吸気パネル。（11）はプレフイル
タ，（12）はアースプレートＢ（13）とフイルターホル
ダ（14）を有し，メインフイルタ（15）をセツトするフ
イルタケースである。（16）は両端にフツク（17），
（18）をチユーブ（19）により固定した放電ワイヤで，
メインアースプレート（20）の格子間に複数設けた放電
ワイヤである。（21）は風路（22）に設けた間隔が狭い
放熱フインを有したヒータで，吹出口（23）にはガード
（24）が取付けられている。（25）は前ケースで吹出口
（23）が取付けられている。（26）はスタンドで，本体
（１）とビス（27）にて一体化される。（28）は後カバ
ーで，この中にスチーム発生装置（29）とタンク受け
（30）がジヨイントＡ（31），ジヨイントＢ（32），ジ
ヨイントＣ（33）により接続されたものが収納されてい
る。（34）はジヨイントＢ（32）に取付けたドレンキヤ
ツプ，（35）はスチーム用の水タンクで，内周形状がほ
ぼ同形状のタンク受け（30）に嵌合されている。水タン
ク（35）の下部のキヤツプ（37）側に複数の凹部（3
8），（39）を設け，水タンク（35）内に空気が入り易
くしており，水タンク（35）の上部にとつて（40）が設
けられている。

（41）はスチーム発生装置（29）の蒸気噴出側に設け
たジヨイントＤで，途中に屈曲壁（42）を設けている。
さらに噴出口（43）部にも屈曲壁（44）設けている。
（45）は本体ケース（１）と後カバー（28）との合せ部
に設けた凹部である。（46）は前ケース（25）と吹出口
（23）の上部の所に設けた空隙である。（47）はスチー
ム発生用のヒータである。（48）は風路（22）の外側に
取付けたサーモスタツトである。

モータ（４）の駆動により，フアン（３）が回転する
と，着脱自在の吸気パネル（９）の格子状の吸気口（1
0）から，室内の空気が吸引される。この吸引された空
気に含まれる塵埃は，まず吸気パネル（９）の内側に設
置されたプレフイルタ（11）によつて，比較的大きな塵
埃が捕集される。プレフイルタ（11）の後側には高圧放
電を行う放電ワイヤー（16）が，複数本上下に張力を持
つて取付けられ，この放電ワイヤ（16）にはプラスの高
電圧6.0〜7.0KVが印加されている。この両側には,10〜2
3m/m離れた所に略断面がコの字形に形成されたメインア
ースプレート（20）の放電面があり，この間で放電ワイ
ヤ（16）により高圧電界が形成され，流入空気に含まれ
る微細塵をプラスに帯電させ，更に風下側に表面がマイ
ナス極になるようにセツトされたメインフイルタ（15）
により，電気力によつて，たばこの煙等の微粒子まで捕
集する。清浄化された空気はモータ（４）を冷却しなが
ら、下方へ流入し風路（22）内に設置されたヒータ（2
1）を通過することにより、ヒータ（21）が通電時は温
風となり，吹出口（23）から温風として吹出される。

この吹出口（23）と前ケース（25）の取付面の上側に
通風口（46）が設けられており、万が一吹出口（23）を
塞がれた場合は温風がこの通風口（46）からサーモスタ
ツト（48）の周りに流入し，風路（22）との接触面から
の熱と周りからの熱により作動する。本体ケース（１）
の後面に取付けられたスチーム発生装置（29）は、水タ
ンク（35）から水が供給され，ヒータ（47）により加熱
され，ジヨイントＤ（41）を通り，噴出口（43）からス
チームとなつて出る。この場合，突沸現象，本体を倒し
た場合に熱湯が直接飛たたないように屈曲壁（42），
（44）が設けられている。又，手入れをする場合，ある
いは本体を梱包収納するときは，タンク受け（30）など
に溜つている水を抜きとる排水用のキヤツプ（34）がジ
ヨイントＢ（32）に嵌められている。水タンク（35）を
タンク受け（30）に取り付けるとき、タンク（35）の凹
部（38）によりタンク受け（30）に対し多少の隙間がで
きるため、タンク（35）をタンク受け（30）へ取り付け
やすくなり、かつタンク（35）のＡ方向には隙間がない
のでガタつくこともない。後カバー（28）の下端と本体
ケース（１）とが当接する所には、タンク受け（30）か
ら万が一水が洩れた場合に、本体内部に水が入らないよ
うに、本体ケース（１）に凹部（45）を形成する。この
凹部（45）は、後カバー（28）が当接する本体ケース
（１）の一直線状部分を全部凹部（45）に形成するか、
または当接する一直線状部分の数か所または１か所に凹
部（45）を形成し、水が排出される形状となっている。

また放電ワイヤ（16）は，一端にコイルバネのフツク
（17）と他端にＵ字状のフツク（18）が取付けられ，ワ
イヤーをＵターンさせた後，樹脂製のチユーブ（19）の
一部を溶融押圧することにより，引張荷重に耐えるよう
にしている。

従来はワイヤをよじつて行つており，よじり加減によ
り，ほつれたり，ワイヤ断線などの不良があり，品質が
安定しなかつたが，上述の構成にすることにより所定の
引張荷重に耐え，安定した品質が得られるようになつ
た。

〔発明の効果〕

以上のようにこの発明によれば、スチーム発生装置の
下部に水を排出する凹部を設けることにより、タンクか
ら洩れた水を確実に温風機本体外へ流出することがで
き、故障を防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示す斜視図，第２図はそ
の要部断面図，第３図は高圧放電電界略図，第４図は放
電ワイヤーを示す構成図，第５図ヒータ取付部を示す断
面図，第６図はスチーム発生装置部を示す構成図，第７
図はタンクを示す斜視図である。 図において，（１），（２），（５），（25），（28）
は温風機本体，（３）は送風機，（４）はモータ，
（９）は吸気パネル，（11），（15）はフイルター，
（16）は放電ワイヤー，（17），（18）はフツク，（1
9）はチユーブ，（21）はヒーター，（22）は通風路，
（23）は吹出口，（29）はスチーム発生装置，（30）は
タンク受，（35）はタンク，（38），（39）は凹部，
（46）は通風口，（48）はサーモスタツトである。 なお，図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

フロントページの続き (72)発明者 稲見 淳一 埼玉県大里郡花園町大字小前田1728番地 １ 三菱電機ホーム機器株式会社内 (72)発明者 小暮 栄治 埼玉県大里郡花園町大字小前田1728番地 １ 三菱電機ホーム機器株式会社内 (56)参考文献 実開 昭50−22642（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭62−83551（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭60−7560（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭56−23340（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】モータにより駆動され通風路内に設けられ
   た送風機と、同じく通風路内に設けられたヒータとを備
   えた電気温風機において、前記送風機とヒータとを内蔵
   した本体ケース後面に後カバーを設け、この後カバーと
   本体ケース後面との間に、加湿用水タンクと、この水タ
   ンクを載置状態に支持するタンク受けとを有するスチー
   ム発生装置を取り付け、前記後カバーの取り付け部にあ
   たる本体ケース後面の下部に位置して、前記スチーム発
   生装置の加湿用水タンクより溢れた水を排出させる凹部
   を形成したことを特徴とする加湿器付電気温風機。