JP2529800Y2 - 入出者計数装置に用いる送信機ターミナル - Google Patents

入出者計数装置に用いる送信機ターミナル

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JP2529800Y2 JP1990090932U JP9093290U JP2529800Y2 JP 2529800 Y2 JP2529800 Y2 JP 2529800Y2 JP 1990090932 U JP1990090932 U JP 1990090932U JP 9093290 U JP9093290 U JP 9093290U JP 2529800 Y2 JP2529800 Y2 JP 2529800Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、とう道、トンネル、地下構造物、建築物内
等の閉じた空間において、当該空間を適当な領域に区分
けし、それぞれの領域に入っている送信機ターミナルを
持った人の存在を検知し、識別することができる入出者
計数装置に用いる、送信機ターミナルに関するものであ
る。
〈従来の技術と考案が解決しようとする課題〉 ケーブル等を布設するとう道、地下トンネル、地下
室、あるいは建築物の中の閉じた空間は、必要に応じ人
間が出入りして仕事や作業を行う閉空間系として捕らえ
ることができる。
閉空間内の仕事は、外部から観察しにくく、入構者が
内部に取り残されたりすると、重大事故に繋がりかねな
い。このため、閉空間のどの領域に何人の人が、あるい
は誰が入っているかを常時観察把握しておくことは非常
に重要である。また入構者の存在場所の近辺に火災事故
などの緊急異常事態が発生した場合、それを外部に知ら
せ、何等かの手段を講ずるようにするのも重要である。
このため、とう道等閉空間を管理する企業体では管理
センターを設け、閉空間内の各領域での入構者の数や彼
等の識別番号を観察把握するようにしている。
すなわち、従来では、とう道を適当な領域に区分けし
て各領域の境目に赤外線カウンタを設け、その前を人が
通過するのをカウントし、各カウンターのカウント数を
処理して各領域に存在する人数を管理していた。
このシステムは、簡単な赤外線カウンターを使用して
いるという点で経済性の面では有利であるが、人間の行
動は複雑であって、1つのカウンターの前を何回も往復
したり、複数人が並んでカウンターを横切ってしまう
と、各領域における入構者数が計算と合わなくなってく
る。その他、機械がカウンターの前を横切ってもカウン
トミスを起こす。このような誤りを起こすと、入構者の
有無を検知するというシステムの目的を達成しなくな
る。
そこで、各入構者に無線送信ターミナルを所持させ、
構内の各領域に受信アンテナを設置し、無線送信ターミ
ナルの発する電波を最も強く受信した受信アンテナに対
応する領域に入構者の位置を推定することも考えられ
る。
しかし、この方式では、電波がとう道、トンネル内で
ほとんど減衰せず遠方まで伝わると考えられるので、入
構者の所持する無線送信ターミナルから発する電波が多
数の受信アンテナにより受信され、入構者の位置を決定
することが困難となる。電波がフェージングを起こすと
なお困難になる。
無線送信ターミナルから音声を通じて現在位置を知ら
せることも考えられるが、音声無線送信機を多数用意す
るのにコストがかかる上、入構者に繁雑な作業を強いる
ことになり、実用性はほとんどない。
本考案は上記の問題に鑑みてなされたものであり、そ
の目的とするところは、地下構造物、建築物内部等の閉
じた空間内において、どの領域にどの入構者がいるか
を、入構者の識別番号により正確に検知することのでき
る入出者計数装置において、入構者が自己の識別番号を
簡単に設定することができ、入構者周辺の緊急異常状態
を間違いなく中央管理装置に知らせることができる送信
機ターミナルを提供することにある。
〈課題を解決するための手段〉 上記の目的を達成するための本考案の送信機ターミナ
ルについて説明する前に、本送信機ターミナルが用いら
れる入出者計数装置について説明する。
入出者計数装置は、第2図に示すように、各入構者
に、閉じた空間内を伝搬できる最低周波数fc以下の周波
数で交流磁界(誘導界)を発生させる送信機ターミナル
4を所持させ、とう道等の閉空間1の中を複数の領域に
仕分けし、それぞれの領域に、誘導線ループアンテナ3
を設置し、誘導線ループアンテナ3の端子から中央管理
装置6まで信号を導き、中央管理装置6では、各誘導線
ループアンテナ3に発生した誘起電圧を観察するように
したものである。
誘導線ループアンテナ3は、交流磁界を受信できるな
らば、閉空間1の形状等に応じてどの位置に設置しても
よい。
本考案の送信機ターミナル4は、第3図に示すよう
に、上記最低周波数fc以下の周波数fの交流を発生する
発振器41と、変調器43と、アンテナ42とを有するもので
ある。
上記変調器43は、当該送信機ターミナルの識別番号、
正常/異常表示符号を含む変調データによって、上記周
波数fの交流信号を変調するものである。
さらに、送信機ターミナル4は、上記識別番号を設定
するID設定スイッチ、緊急異常時において上記異常表示
符号を設定する緊急異常スイッチ、緊急異常スイッチの
動作の確認をするための緊急表示器または緊急警報器
と、電源電圧を監視する電源表示器を有している。
〈作用〉 上記の送信機ターミナル4により、周波数fc以下の周
波数fでアンテナ42を駆動すれば、アンテナ42から交流
磁界Hが発生する。交流磁界Hは誘導界であって、第4
図に示すように距離Dとともに急激に強度が減衰する特
性を持っている。その局所性により、入構者の位置する
領域に設置された誘導線ループアンテナ3のみと鎖交し
て誘導線ループアンテナ3に電圧を誘起する。中央管理
装置6では、電圧が誘起された誘導線ループアンテナ3
を識別して、その誘導線ループアンテナ3が設置されて
いる領域を入構者の存在領域として特定することができ
る。
さらに、送信機ターミナルに設けたID設定スイッチの
操作により識別番号を設定しておけば、当該送信機ター
ミナルの識別番号を含む変調データによって、上記周波
数fの交流信号が変調されるので、中央管理装置6は、
この信号を復調することにより、復調信号に含まれる識
別番号を解読することができるので、検知した送信機タ
ーミナル4には、どのIDが設定されているのか知ること
ができる。
したがって、入構者と送信機ターミナル4との対応が
判っていれば、閉空間内の各領域にどの入構者が入って
いるかを知ることができる。
そして、上記送信機ターミナルによれば、入構者の存
在位置付近に緊急異常が生じたとき送信機ターミナルに
設けた緊急異常スイッチの操作により、正常/異常表示
符号を異常表示状態とすることができる。中央管理装置
6が正常/異常表示符号を復調することによって、管理
センター等では、緊急事態に迅速に対処することができ
る。さらに、入構者は、緊急異常スイッチを操作したと
きには緊急表示器、または緊急警報器により緊急異常ス
イッチの動作の確認をすることができる。
また、送信機ターミナルの電源電圧を監視する電源表
示器を設けているので、電池の能力を常時把握すること
ができる。
〈実施例〉 以下実施例を示す添付図面によって詳細に説明する。
第5図は、入出者計数装置の一具体例を示す概略図で
あり、とう道内に複数の領域を設定し、各領域に平行誘
導線ループアンテナ3a,3b,…(以下符号「3」で代表す
る)を設置している。入構者は、各自送信機ターミナル
4a,4b,…(以下符号「4」で代表する)を持っている。
誘導線ループアンテナ3の一端は、アンテナ結合器8a,8
b,…(以下符号「8」で代表する)、信号線5を通し
て、中央管理装置6に接続している。
上記中央管理装置6には、中央管理装置本体63の他
に、誘導線ループアンテナに誘起される電圧信号を復調
する復調器61と、復調信号に含まれる識別番号を解読す
る復号器62とが設けられている。
第1図は送信機ターミナル4の外観図であり、内部に
フェライトバーアンテナ42が配置されている。本体の外
部には、入構者の認識に必要な識別番号(以下「ID番
号」という)を設定するID番号設定器47、入構者周辺の
緊急異常状態を知らせるのに使用する緊急スイッチ44、
表示LED45、電源スイッチ46、警報ブザー48が設けられ
ている。
ID番号設定器47は、入構者が、入構者自身のID番号を
10進法で容易に設定できるようにロータリースイッチ47
a〜47dで構成されている。
緊急スイッチ44は、スライド式のスイッチであり、一
度動かすとフェライトバーアンテナ42から緊急情報を含
む信号が送信され、中央管理装置6に知らせることがで
きるものである。
表示LED45は、緊急スイッチ44を操作すると点灯する
ものであり、これにより、緊急スイッチ44の動作を確認
するとともに、入構者(緊急スイッチ44を押した入構者
以外の入構者も含む)は緊急異常事態を認識することが
できる。また、表示LEDは電源電池の状態を知らせる電
源表示器の役割も果たす。
また、警報ブザー48は緊急時に警報音を鳴らすことに
より、入構者が動作確認を行うようにしたものである。
第6図は1つのロータリースイッチの構成を示したも
ので、ノブを回転させてインジケータに表記の数字0〜
9,A〜Fを設定する。ロータリースイッチは端子P1〜P5
を有し、端子P1〜P4は、それぞれ20,21,22,23の桁に
対応して取り扱われる。端子P5は共通端子である。
第7図は、送信機ターミナル4本体内のCPU401とロー
タリースイッチ47a〜47dとの接続図である。
CPU401の各ポートA〜Hのうち、ポートA〜Dは、設
定された数字の読取り用入力ポートであり、ロータリー
スイッチの端子P1〜P4とつながっている。そして、抵抗
を通して正電圧が加えられている。ポートE〜Hは交互
にlowレベルが供給される出力ポートであり、各ロータ
リースイッチの端子P5に接続されている。
1つのロータリースイッチを回転させることにより、
いずれかの接点をオンにすると、その接点に対応するポ
ートの電位がlowレベルに変化し、当該数字が選択され
たことが分る。例えば第6図でノブをインジケータの数
字6に合わせると端子P1とP3とが端子P5に接続される。
したがって、端子P1と接続する入力ポートA、端子P3と
接続する入力ポートCにその出力ポートEのlowレベル
の電位が現れるので、CPU401は 21+22=6 と読取ることができる。
そして、CPU401は、出力ポートE,F,G,Hを順にlowにし
て、4つのロータリースイッチについて、設定された数
字を順に読取る。
第8図は、送信機ターミナル4から発生する磁界を変
調する変調信号のデータフォーマットであり、プリアン
ブル、同期キャラクタ(SYN)、スタートキャラクタ(S
TX)に続いて、入構者の所属、番号を表すIDキャラクタ
(ID1,ID2,ID3,ID4)、誤り検出キャラクタ(CHK)、終
了キャラクタ(PAD)により構成されている。IDキャラ
クタは正常/異常(以下「NORM/EMG」という)表示ビッ
トを含んでいる。
IDキャラクタは、4つの部分ID1,ID2,ID3,ID4から構
成され、各部分は8ビットのデータから構成される。第
1の部分ID1はロータリースイッチ47aに対応するもの
で、最初の4つのビットがロータリースイッチ47aで設
定した各桁の数字に対応し、次の3つのビットは固定さ
れている。最後のビットは、NORM/EMGのいずれかのモー
ドに対応するビットである。正常の場合0、異常の場合
1の値をとる。
第2、第3、第4の部分ID2,ID3,ID4は、ロータリー
スイッチ47b,47c,47dに対応するもので、それらの構成
は、第1の部分ID1と同じである。
発振器404から出力される周波数fの交流信号は、変
調器403を通して上記変調データにより一定あるいはラ
ンダムな時間間隔で繰返し変調され、フェライトバーア
ンテナ42から送信される。
次に、緊急スイッチ44の働きについて説明する。第7
図において、緊急スイッチ44は、CPU401の入力ポートI
に接続されている。入力ポートIには抵抗を通して正電
圧が印加されている。したがって、通常highレベルであ
るが、緊急スイッチ44を働かすとlowレベルとなる。ま
た、Jは出力ポートでLEDが接続されている。出力ポー
トJには抵抗を通して正電圧が印加されている。したが
って、出力ポートJの出力がhighレベルであればLEDは
点灯し、lowレベルであれば消灯する。
入力ポートIの状態はCPU401により適当な周期で読取
られる。例えば、正常時で緊急スイッチ44がオフの状態
であれば入力ポートIのデータはhighレベルである。こ
の時CPU401に、出力ポートJに対してt1→t2→t1→t2と
いう周期でhigh,lowのレベルを交互に出力させる。した
がって、LEDはt1→t2→t1→t2という周期で点滅を繰返
し正常状態であることを入構者に示すことができる。緊
急スイッチ44がオンになると、入力ポートIに取り込ま
れるデータはlowとなり、この時は、t3→t4→t3→t4と
いう周期で出力ポートJへhigh、low出力を交互に出
し、LEDを同じ周期で点滅させる。
以上の場合、入構者に確実に知らせるため、LEDの色
を変えて表示してもよく(LEDが2色LEDであることが前
提である)、点滅の周期を変えてもよい。
また、送信データフォーマットへの取り込みは、次の
ようにして行う。CPU401は、第8図のNORM/EMGビットの
取り込みタイミングで入力ポートIのデータを取り込
み、それを出力ポートLへ反転して送り出す。これによ
り、緊急スイッチ44がオフの時は、データ中のNORM/EMG
ビットはlowとなり、オンにするとNORM/EMGビットはhig
hとなる。
さらに、CPU401の入力ポートKには、電源電池の電圧
がディジタイザー404を通して与えられている。CPU401
は適当な周期でこのポートKの電圧を取り込み、内部メ
モリに蓄えられている基準値と比較する。電池電圧が基
準値よりも低ければ、入力ポートIの状態にかかわら
ず、出力出力ポートJにt5→t6→t5→t6という周期でhi
gh、lowの出力を出し、LEDを点滅させる。この時、t5を
短く、t6を長くして電池が消耗したことを分かりやすく
表示する。
中央管理装置6では、誘導線ループアンテナ3、信号
線5を通して受信された交流電圧信号を復調器61により
復調して、そこに含まれているIDキャラクタ、NORM/EMG
ビットを復号器62で解読すれば入構者の所属とその個別
判定を行うことができるので、入構者の計数、管理が容
易になる。単に入構者の存在を検知するのみではなく、
入構者の個別識別を行うことができる。
第1表に、上記のようにして計数された各領域A,B,C,
…ごとの入構者数、およびそのID(0001,0002,0003,
…)のテーブルを示す。
以下、送信機ターミナル4から送信される交流磁界の
伝搬条件について説明する。
第9図は、とう道の断面図であり、とう道の横幅をW
で示す。とう道を導波管と見たときのカットオフ波長λ
cは、λc=2Wで近似できるので、電磁波が伝搬できる
カットオフ周波数fcは、 fc=c/2W (cは光の速度) … となる。送信機ターミナル4の送信周波数fは、とう道
内の電磁波の伝搬をなくすためにカットオフ周波数fcよ
りも小さな周波数になるように選ばれる。
誘導線ループアンテナ3は、交流磁界を受信できるな
らば、とう道1の形状に応じてどの位置に設置してもよ
い。例えば第10図(a)に示すようにトンネル状のとう
道1の天井に沿って設置してもよいし、同図(b)に示
すように両側壁に沿って設置してもよい。同図(c)に
示すように、とう道1の底面に沿って設置してもよく、
同図(d)に示すように片側壁に沿って設置してもよ
い。特に、同図(c)のように底面に近い位置では、事
故時に送信機ターミナルを持った入構者が転倒したとき
でも、確実に検知できるので好ましい。
なお、雑音の影響を低減するためには、磁界が誘導線
ループアンテナ3によってできるだけ効率よく検出され
ることが重要である。第11図は受信効率の計算のための
モデルであり、平行誘導線ループアンテナ3の間隔を2
D、線径を2r、平行誘導線ループアンテナ3の中心から
送信機ターミナル4までの距離をXとしている。誘導線
ループアンテナと送信機ターミナルとの結合係数C[d
B]は、ωを角周波数、Aを所定の係数とすると、 となる。この式から、結合係数Cは周波数の2乗に比例
して増大することが分かるので、この点からも周波数f
はfcよりも小さな範囲で高い方が好ましい。
次に、周波数fの具体的な選定指針を説明する。第9
図の幅Wのとう道を想定する。カットオフ周波数は、
式を使って となり、この周波数以下では電波は伝搬しなくなるの
で、存在しうる電磁波は局所的な誘導界のみとなる。fc
以下の周波数fにおけるとう道の長さ方向への電磁界の
減衰定数は、導波管の理論を採用して、近似的に、 と推定される。
とう道の幅W=5mならば、式からfc=30MHzとなる
が、若干の余裕を見て、f=20MHzと選ぶ。式から減
衰係数α=4dB/mが得られる。これによれば、10m離れれ
ば40dB、20m離れれば80dBの減衰となるので、磁界の局
所性は十分に達せられる。
平行誘導線ループアンテナ3の終端は、第12図(a)
に示すようにアンテナの特性インピーダンスとほぼ等し
い値の抵抗R0で結ばれていることが好ましい。
例えば、周波数fを20MHzとするとその波長は15mとな
る。誘導線ループアンテナの長さを100mとすると、ルー
プアンテナの長さは波長に比較して十分長くなってしま
う。このような場合、もし抵抗R0の代わりに導線で短絡
させると、第12図(b)に示すように誘導線ループアン
テナと送信機ターミナルとの結合度Cは、1/2波長ごと
に波を打った定在波状になる。このため、送信機ターミ
ナル4の位置が定在波の谷の位置に来ると誘導線ループ
アンテナに結合しなくなる。そこで、第12図(a)のよ
うに誘導線ループアンテナの終端を、その特性インピー
ダンスにほぼ等しい抵抗R0で接続すると、誘導線ループ
アンテナと送信機ターミナルとの結合度Cはどの位置で
もほぼ一様になり、どの位置でも送信機ターミナルを使
用することができる。
〈考案の効果〉 以上のように、本考案によれば、送信機ターミナルか
ら発生する交流磁界は、その局所性により、入構者の位
置する領域に設置された誘導線ループアンテナのみと鎖
交して電圧を誘起する。中央管理装置では、電圧が誘起
された誘導線ループアンテナを識別して、その誘導線ル
ープアンテナが設置されている領域を入構者の存在領域
として特定することができる。
さらに、送信機ターミナルから発生する交流磁界を、
当該送信機ターミナルの識別番号を含む変調データによ
って変調するので、上記中央管理装置は、誘導線ループ
アンテナに誘起される電圧信号を復調して、復調信号に
含まれる識別番号を解読することにより入構者を個別に
特定することができるようになる。
したがって、地下構造物、建築物内部等の閉じた空間
内において、どの領域に入構者がいるかどうか、いると
したらどの入構者がいるかを、入構者に繁雑な作業を要
求しなくとも正確に検知することができる。
また、送信機ターミナルから発生する交流磁界は、正
常/異常情報を含む変調データによって変調することも
できるので、入構者の周囲に緊急異常状態が発生した場
合、直ちに中央管理装置に知らせることができる。
そして、上記識別番号の設定は、送信機ターミナルに
設けたID設定スイッチの操作により行い、緊急異常状態
の設定は、送信機ターミナルに設けた緊急異常スイッチ
の操作により行うとともに、緊急異常スイッチを操作し
たときに緊急異常スイッチの動作の確認をする緊急表示
器、または緊急警報器を設けているので、入構者は、自
分でID番号を設定できるとともに、緊急異常状態を間違
いなく中央管理装置に知らせることができる。
さらに、電源表示器により送信機ターミナルの電源電
圧を監視することにより送信機ターミナルが使用不能に
なる前に電池の充電、交換を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は送信機ターミナルの外観図、 第2図は入出者計数装置の概要を示す図、 第3図は送信機ターミナルの回路図、 第4図は交流磁界の減衰特性を示すグラフ、 第5図はとう道に設置された入出者計数装置の一実施例
を示す図、 第6図はロータリースイッチの正面図、 第7図は送信機ターミナルの内部配線図、 第8図は送信機ターミナルから発生する交流磁界を変調
する変調信号の信号フォーマット、 第9図はとう道の断面図、 第10図はとう道内における誘導線ループアンテナの配置
状態を示す断面図、 第11図はとう道の断面図、 第12図(a)は終端を抵抗で繋いだ誘導線ループアンテ
ナを示す斜視図、 第12図(b)は終端を短絡した誘導線ループアンテナを
示す斜視図である。 1……閉じた空間、3……誘導線ループアンテナ、4…
…送信機ターミナル、6……中央管理装置、41……発振
器、42……送信アンテナ、43……変調器、44……緊急異
常スイッチ、45……表示LED、47……ID設定スイッチ、4
8……警報ブザー、61……復調器、62……復号器、63…
…中央管理装置本体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 芝野 儀三 大阪府大阪市此花区島屋1丁目1番3号 住友電気工業株式会社大阪製作所内 (72)考案者 鈴木 治夫 大阪府大阪市此花区島屋1丁目1番3号 住友電気工業株式会社大阪製作所内 (72)考案者 中山 幸雄 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)考案者 今田 達朗 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)考案者 東郷 幸夫 東京都大田区大森西7丁目6番31号 住 電オプコム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−287727(JP,A) 特開 昭63−301399(JP,A) 特開 平1−216629(JP,A) 特開 平2−268529(JP,A) 特開 平2−141689(JP,A) 特公 昭55−5077(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】地下構造物、建築物内部等の閉じた空間内
    に入った入構者に送信機ターミナルを所持させ、上記閉
    じた空間を複数の領域に区分けし、それぞれの領域に、
    送信機ターミナルから発生する交流磁界を検出する誘導
    線ループアンテナを設置し、いずれかの誘導線ループア
    ンテナに誘起される電圧を信号伝送線を介して検出する
    ことにより入構者の存在している領域を特定する入出者
    計数装置において、 送信アンテナと、上記閉じた空間内を伝搬できる最低周
    波数fc以下の周波数fの交流信号で送信アンテナを駆動
    する発振器とを有し、 上記発振器には、当該送信機ターミナルの識別番号、正
    常/異常表示符号を含む変調データによって、上記周波
    数fの交流信号を変調する変調器が接続され、 上記識別番号の設定を行うID設定スイッチと、上記変調
    データ内の正常/異常表示符号を異常表示状態とする緊
    急異常スイッチと、緊急異常スイッチの動作の確認をす
    るための緊急表示器または緊急警報機と、送信機ターミ
    ナルの電源電圧を監視する電源表示器とが設けられてい
    ることを特徴とする送信機ターミナル。
JP1990090932U 1990-08-29 1990-08-29 入出者計数装置に用いる送信機ターミナル Expired - Lifetime JP2529800Y2 (ja)

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JPH0447774U (ja) 1992-04-23

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