JP2529774C - - Google Patents

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JP2529774C
JP2529774C JP2529774C JP 2529774 C JP2529774 C JP 2529774C JP 2529774 C JP2529774 C JP 2529774C
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Japan
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plating
lead frame
wire
thickness
bonding
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は半導体装置に使用されるリードフレーム材料の製造方法に関するもの
である。 [従来の技術] 従来より、導電性及び熱放散性の良さから各種銅合金材料が半導体装置のリー
ドフレーム材料として使用されている。第1図はリードフレームを示す斜視図で
あり、図において、リードフレーム(1)は半導体チップが載せられるダイパッ
ト部(2)、半導体チップとワイヤー(Au線またはCu線)で結ばれるインナ
ーリード部(3)、及びプリント基板に接合されるアウターリード部(4)から
なる。 この中で、通常インナーリード部(3)及びダイパット部(2)の半導体チッ
プを載せる側の表面には厚さ4μm以上のAgめっき(5)が施される。これは
(5)がないと接合強度のバラツキが大きく、信頼性に欠けるからである。ダイ
パット部(2)はAgめっき(5)の必要はないが、インナーリード部(3)に
だけAgめっき(5)を施すことが困難なため、ダイパット部(2)にもAgめ
っき(5)が施される。 [発明が解決しようとする課題] しかし、上記のAgめっき加工には以下のような問題点がある: めっきの信頼性を確保するために、高価なAgを4μm以上の厚さにめっきす
る必要がある。 成形加工後に部分Agめっきを行うため、生産性が低く、コストが高くなる。 このため、成形加工後の厚い部分Agめっきを行わず、母材表面のインナーリ
ード部に直接Au線またはCu線を接合する、いわゆるダイレクトワイヤーボン
ディングが可能な材料が求められている。現在、一部ではCu線を直接リードフ
レームに接合することが実施されているが、現状では信頼性が余り要求されない
半導体装置に限定されており、高い信頼性が要求される大部分の半導体装置につ
いては、まだ実施されていない。 近年、上記問題点の解決策として、素条の状態で母材表面に5μm以上のCu
めっきを行う方法が実施されている。素条の状態でめっきが可能で、且つAgよ
り安価なCuをめっきするため低コストである。また、5μm以上のCuめっき
により、成形加工後のAgめっきを行わず、ワイヤーボンディングの信頼性を確
保することができる。しかし、このCuめっきにも以下の問題点がある。 Cuめっき層は非常に変色し易いため、めっき加工からワイヤーボンディング
が行われるまでの間の管理が非常に難しい。このため、めっき加工後すぐにワイ
ヤーボンディングを行う必要がある。長期保管をする場合には保管場所の温度、
湿度などの条件を整えるため設備及び包装コストが高くなる。 また、ボンディングの信頼性を保つため、ボンディング直前にCuめっき層表
面を洗う処理が必要となる。 本発明は上記のような問題点を解決し、高信頼性且つ安価なリードフレーム材
料の製造方法を提供することを目的としている。 [課題を解決するための手段] 本発明に係る上記半導体リードフレーム材料の製造方法は、仕上前圧延後に銅
合金母材の表面に厚さ0.5〜8μmのCuめっきを施し、得られたCuめっき
層上に厚さ0.005〜0.5μmのAgめっきを施し、次に、熱処理により最表
面のAgめっき層をCuめっき層中に拡散させた後、仕上圧延を行うことを特徴
とする。 Agは導電性が最も高く、貴金属として酸化しにくい金属として知られており
、前記のようにワイヤーボンディングにおけるリードフレーム側の接合金属とし
て広く使用されているが、Agめっきのように単独層を造らなくても、銅中にあ
る濃度以上含有されていれば、酸化を抑制し、表面の清浄度を改善する効果があ
る。 また、銅合金は製造工程において、焼鈍と圧延を繰り返して目的の板厚に加工
するが、本発明では、仕上前圧延後にめっき加工を行い、その後、最終焼鈍と仕
上圧延を行う。この場合、板厚の厚い状態でめっき加工ができ、更にAgの拡散
に必要な熱処理と最終焼鈍とを共用できるため低コストとなる。 従来のCuめっきを行ったままの状態では、圧延を行うため銅合金母材を軟化
させる焼鈍(通常400℃以上)を行った場合、非酸化雰囲気を完全にしないと
表面がかなり酸化され、ワイヤーボンディング特性の信頼性低下を招いた。しか
し、本発明では表面にAgがあるため通常行われている非酸化雰囲気焼鈍で表面
が酸化され、ワイヤーボンディング特性の信頼性が低下することはない。 このような銅合金表面にCuめっきを行い、その表面にAgめっきを行い、更
に、熱処理を行ってAgをCu層中に拡散させることにより、ダイレクトワイヤ
ーボンディング性に優れ、且つ安価なリードフレーム材料を提供できる。 また、その製造方法で、仕上前圧延後にめっき加工を行い、その後、最終焼鈍
と仕上圧延を行うことにより、更に安価に提供することができる。 [作用] ワイヤーボンディングの信頼性は、通常リードフレームの金が清浄で、柔らか
く、平滑なほど高くなる。 Cuめっき後Agめっきを行い、更に熱拡散を行った層は以下の特性をもつ。 従来の銅めっき層に比較してAgを含有するため、酸化されにくく、清浄な表
面を形成する; 極薄いAgめっきを行うだけでは、ピンホールなどの心配があるが、Cuめっ
き層中に熱拡散させることにより均質な層を形成する; Cuめっき層を下地として行うことにより、めっき層全体を柔らかく、平滑に
する。 Agめっきの厚さは、余り薄すぎると効果がなく、厚いとコストが高くなるた
め、0.005〜0.5μmとした。同様にCuめっきの厚さは0.5〜8μmと
した。 このため、ワイヤーボンディングを行った場合でも、従来のCuめっき以上で
厚さ4μm以上の厚いAgめっきと同等のボンディング信頼性を示す。 また、ワイヤーボンディング素条の段階でめっき加工ができ、従来より薄いC
uめっきと極薄いAgめっきを施すだけなので、材料及び加工費が安く、低コス
トである。更に、Agを拡散させた層は従来のCuめっき層に比較して、変色な
どが発生しにくいので保管・管理が容易であり、特別の設備がなくても長期保存
が可能であり、ワイヤーボンディングの直前に表面を洗う処理工程も必要ない。 [実施例] 以下、本発明の実施例について説明する。実施例中、銅合金の組成の%は重量
%である。 代表的なリードフレーム用銅合金であるCDA151(0.1%Zr、残部不
可避不純物及びCu)、CDA194(2.5%Fe、0.2%Zn、残部不可避
不純物及びCu)及びMF202(2.0%Sn、0.2%Ni、残部不可避不純
物及びCu)を母材とし、これを下記の製造工程でリードフレームに加工したも
のを実施例1〜9とした。 製造工程 成形加工 比較例として上記工程のうちAgめっき及び熱処理を行わないCuめっき層を
最表面とするもの(比較例1〜3)、Agめっき後熱処理を行わないもの(比較
例4〜6)、仕上圧延、脱脂、成形加工後厚さ0.3μmのCu下地めっき及び
厚さ5μmのAgめっきを施した従来品(比較例7〜9)を同様に作製した。 作製した本発明品と比較品並びに従来品の試料について、下記試験条件でワイ
ヤーボンディングの信頼性比較試験を行った。 試験条件 (1)ボンディング条件 接合荷重:50gf ステージ温度:250℃ 超音波出力:0.2W 超音波印加時間:50msec 雰囲気:N2 ワイヤー:φ25μm (2)評価 加工直後及び環境試験後のプル試験による破断強度及び次式に示すワイヤー破
断率をもって評価した。N=20実施した。 (3)環境試験 温度:40℃ 湿度:90% 期間:14日間 試験結果を第1表に示す 第1表の結果より、実施例1〜9の本発明品は破断強度及びワイヤー破断率で
は加工直後及び環境試験後ともに比較例7〜9の厚Agめっき材と同等の値を示
した。 比較例1〜3のCuめっき材及び比較例4〜6のAgめっき後熱処理を行わな
いものは、加工直後では実施例及び比較例7〜9の厚Agめっき材と同等の値を
示したが、環境試験後では破断強度及びワイヤー破断率の大幅な低下が認められ
た。 また、製造工程Bの実施例7〜9についても製造工程Aの実施例1〜6と同等
の値を示した。 以上の結果より、本発明のように0.5μm以上のCuめっき後0.005μm
以上のAgめっきを行い、更に、AgをCuめっき層に拡散させる熱処理が必要
であることがわかる。また、仕上前圧延でめっき加工を行い、その後焼鈍、仕上
圧延することにより、より安価に製造することができる。 [発明の効果] 以上のように、本発明によれば、銅合金母材の表面に所定の厚さのCuめっき
後、Cuめっき表面に所定の厚さのAgめっきを施した後、熱処理によりAgを
Cuめっき層に拡散させることにより、信頼性に優れ、且つ安価なリードフレー
ム材料を製造することができる。また、仕上前圧延でめっき加工を行い、その後
焼鈍、仕上圧延することにより、より安価にリードフレーム材料を製造すること
ができる。
【図面の簡単な説明】 第1図はリードフレームの斜視図である。 図中、1…リードフレーム、2…ダイパット、3…インナーリード部、4…ア
ウターリード部、5…Agめっき。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)半導体装置に使用されるリードフレーム材料の製造方法において、仕上前
    圧延後に銅合金母材の表面に厚さ0.5〜8μmのCuめっきを施し、得られた
    Cuめっき層上に厚さ0.005〜0.5μmのAgめっきを施し、次に、熱処理
    により最表面のAgめっき層をCuめっき層中に拡散させた後、仕上圧延を行う
    ことを特徴とする半導体装置リードフレーム材料の製造方法。

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