JP2529589Y2 - セルフタップねじ - Google Patents

セルフタップねじ

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JP2529589Y2
JP2529589Y2 JP2866193U JP2866193U JP2529589Y2 JP 2529589 Y2 JP2529589 Y2 JP 2529589Y2 JP 2866193 U JP2866193 U JP 2866193U JP 2866193 U JP2866193 U JP 2866193U JP 2529589 Y2 JP2529589 Y2 JP 2529589Y2
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JP
Japan
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screw
self
tapping screw
screwed
thread
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JP2866193U
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JPH0682418U (ja
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一明 小林
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Itoh Denki Co Ltd
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Itoh Denki Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、緩み止め性能を大幅
に向上できるようにしたセルフタップねじに関する。
【0002】
【従来の技術】各種機器や家庭用品等においては各種部
品の結合にねじがよく用いられるが、普通ねじではねじ
の緩みが懸念されることから、特にねじの緩みを嫌う精
密機器等ではセルフタップねじが採用されている。
【0003】通常、セルフタップねじでは、横断面外形
が等径ひずみ円形状をなし、最大径の干渉部で雌ねじを
塑性変形しつつ、干渉部を強く雌ねじのねじ溝に喰い込
ませて強固に螺合させるようになっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかし、従来のセルフ
タップねじでは、締付トルクのほぼ80%の逆トルクで
緩みを開始し、一旦、緩みが発生すると極めて簡単に緩
んで外れてしまい、締結信頼性の点で依然として問題が
残っていた。
【0005】この考案は、かかる問題点に鑑み、緩み止
め性能を大幅に向上させるようにしたセルフタップねじ
を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本件考案者は上述の課題
を解決すべくセルフタップねじの螺合の際の挙動を検討
したところ、セルフタップねじのねじ山逃げ部において
は大径のねじ山干渉部によって塑性変形された部分が元
の下穴に向けてある程度復元していることを知見し、こ
れを上手く利用すればねじ山干渉部の緩み方向への回転
抵抗を増大できることに着目し、本考案を完成した。
【0007】即ち、本考案に係るセルフタップねじは、
被螺合部材の下穴に対して雌ねじを塑性加工しつつ螺合
され、被螺合部材の雌ねじのねじ溝塑性変形復元部分の
再塑性変形抵抗力を増大させるようにしたセルフタップ
ねじであって、ねじ本体のねじ山横断面外形が最大径の
干渉部と外径の小さくなった逃げ部とからなるほぼ等径
ひずみ円形状をなし、ねじ本体の少なくともねじ効き代
部分にはねじ本体及び被螺合部材よりも軟質の金属材が
少なくともそのねじ溝を上記下穴径以上の位置まで埋め
るように被覆されており、ねじ本体螺合の際に軟質金属
材がねじ本体のねじ山逃げ部と被螺合部材雌ねじのねじ
溝との間の隙間に向けて流動されて該隙間を充填可能と
なしたことを特徴とする。
【0008】セルフタップねじはねじ山横断面外形がほ
ぼ等径ひずみ円形状であればどのようなものでもよい。
軟質金属材はねじ本体及び被螺合部材よりも軟質であれ
ばよく、例えばアルミ系金属、亜鉛系金属、銅系金属等
を採用できるが、コスト面及び被覆作業等を考慮すると
半田を使用するのがよい。軟質金属材は被螺合部材の塑
性変形復元部分とともに干渉部の緩み抵抗となるもので
あるので、セルフタップねじのねじ本体の効き代部分に
被覆すればよい。また、被覆の方法は化学メッキ、電気
メッキ、浸漬メッキ等を採用できる。
【0009】
【作用及び考案の効果】セルフタップねじを被螺合部材
の下穴に螺合させてゆくと、被螺合部材の下穴にはまず
セルフタップねじの大径のねじ山干渉部と同径の雌ねじ
が塑性変形によって形成されるが、干渉部が通過し、逃
げ部になると、その塑性変形部分は元の下穴に向けてあ
る程度復元する。かかる塑性変形復元部分はセルフタッ
プねじのねじ山逃げ部との間に隙間があると、セルフタ
ップねじのねじ山干渉部の緩み方向への回転によって比
較的容易に再塑性変形され、干渉部の緩み止めにはなら
ない。
【0010】しかし、セルフタップねじの螺合の際に、
被螺合部材がねじ本体ねじ溝に向けても塑性変形し、こ
れによってねじ本体ねじ溝を埋めた軟質金属材がねじ本
体のねじ山逃げ部と被螺合部材の雌ねじねじ溝との間の
隙間に押し出され、上述の隙間は軟質金属材で充填され
る。
【0011】セルフタップねじの干渉部が緩み方向に回
転しようとすると、再び雌ねじを切る必要が生じるが、
塑性変形復元部分は隙間を軟質金属材で充填されている
ので再塑性変形抵抗力、即ちねじ本体干渉部の緩み方向
への回転抵抗が増大するとともに、軟質金属材自体もね
じ本体干渉部の緩み方向への回転抵抗となる結果、緩み
止め性能を大幅に向上できる。
【0012】
【実施例】以下、本考案を図面に示す具体例に基づいて
詳細に説明する。図1ないし図3は本考案の一実施例に
よるセルフタップねじを示す。図において、セルフタッ
プねじ1のねじ本体10はほぼ等径ひずみ円形状をなす
横断面外形に形成され、3つの最大径部分は被螺合部材
2の下穴20に雌ねじを形成する干渉部11と、又干渉
部11の前後は外径の小さくなった逃げ部12となって
いる。
【0013】また、ねじ本体10の表面には先端のねじ
効き代部分に半田3が浸漬メッキによってねじ溝をほぼ
埋めるように被覆されている。
【0014】本例のセルフタップねじ1を被螺合部材2
の下穴20にねじ込むと、その回転に伴ってねじ本体1
0の干渉部11が被螺合部材2に雌ねじ21を塑性変形
しつつ螺進し、ねじ本体10の干渉部11のねじ山が被
螺合部材2の雌ねじ21に強く喰い込む結果、セルフタ
ップねじ1は被螺合部材2に強固に螺合する。
【0015】その際、セルフタップねじ1の螺進に伴
い、被螺合部材2の下穴20に形成された干渉部11と
同径の雌ねじ21(図3の二点鎖線C参照)は逃げ部1
2になると、その塑性変形部分が元の下穴20に向けて
ある程度復元し(図3の矢印A参照)、又セルフタップ
ねじ1のねじ溝内の半田3は逃げ部12と雌ねじ21と
の間の隙間に向けて押し出され該隙間を充填する。
【0016】かかる状況において、セルフタップねじ1
が機械的振動等によって緩み方向に回転しようとする
と、被螺合部材2の塑性変形復元部分22の再塑性変形
力が増大されて干渉部11の緩み方向への回転抵抗が増
大され、又半田3自体もその粘性によって干渉部11の
緩み方向への回転抵抗となる結果、干渉部11は緩み方
向には容易に回転できず、緩みは確実に防止できる。
【0017】本件考案者は本例のセルフタップねじの性
能を確認すべく実験を行った。実験は従来のセルフタッ
プねじ、樹脂シール処理を行ったセルフタップねじ、及
び半田処理を行った本例のセルフタップねじを14kg
/cmの締付トルクで締付け、これを緩みトルクをかけ
てその緩み状況を調べた。その結果を表1、表2に示
す。なお、樹脂シール処理とは10〜20μ程度のマイ
クロカプセル中にアクリル系又はエポキシ系の樹脂接着
剤を充填したもので、ねじの締付けによってマイクロカ
プセルが壊れて樹脂接着剤がセルフタップねじと雌ねじ
との隙間に充填されてセルフタップねじと雌ねじとを固
着するものである。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】表1及び表2から明らかなように、緩み開
始時のトルクについては本例のセルフタップねじは他の
ねじと大差はなかった。緩み開始時のトルクが専ら干渉
部11が被螺合部材2への喰い込みによって決まるため
と考えられる。他方、一旦緩んだ後のトルクについて
は、他のセルフタップねじがほとんど3kg/cm以下
であるのに対し、本例のセルフタップねじは多少のバラ
ツキがあるが、概ね6kg/cmのトルクをかけなけれ
ば、緩み方向に回すことができなかった。従って、本例
のセルフタップねじは機械的振動等によって緩みが生じ
ても従来のねじのように簡単に緩んで外れることはな
く、締結信頼性を大幅に向上できることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の一実施例によるセルフタップねじを
示す概略斜視図である。
【図2】 上記セルフタップねじを示す横断面図であ
る。
【図3】 上記セルフタップねじを作用を説明するため
の横断面、そのaーa縦断面及びbーb縦断面を示す図
である。
【符号の説明】
1 セルフタップねじ 10 ねじ本体 11 干渉部 12 逃げ部 2 被螺合部材 20 下穴 21 雌ねじ 3 半田

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被螺合部材の下穴に対して雌ねじを塑性
    加工しつつ螺合され、被螺合部材の雌ねじのねじ溝塑性
    変形復元部分の再塑性変形抵抗力を増大させるようにし
    たセルフタップねじであって、 ねじ本体のねじ山横断面外形が最大径の干渉部と外径の
    小さくなった逃げ部とからなるほぼ等径ひずみ円形状を
    なし、ねじ本体の少なくともねじ効き代部分にはねじ本
    体及び被螺合部材よりも軟質の金属材が少なくともその
    ねじ溝を上記下穴径以上の位置まで埋めるように被覆さ
    れており、ねじ本体螺合の際に軟質金属材がねじ本体の
    ねじ山逃げ部と被螺合部材雌ねじのねじ溝との間の隙間
    に向けて流動されて該隙間を充填可能となしたことを特
    徴とするセルフタップねじ。
JP2866193U 1993-04-30 1993-04-30 セルフタップねじ Expired - Lifetime JP2529589Y2 (ja)

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Publication Number Publication Date
JPH0682418U JPH0682418U (ja) 1994-11-25
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