JP2529556Y2 - 多極コネクタ - Google Patents
多極コネクタInfo
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- JP2529556Y2 JP2529556Y2 JP1991082000U JP8200091U JP2529556Y2 JP 2529556 Y2 JP2529556 Y2 JP 2529556Y2 JP 1991082000 U JP1991082000 U JP 1991082000U JP 8200091 U JP8200091 U JP 8200091U JP 2529556 Y2 JP2529556 Y2 JP 2529556Y2
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- JP
- Japan
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- lock
- connector
- mating connector
- mating
- cam
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- Details Of Connecting Devices For Male And Female Coupling (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、多極コネクタに関する
ものであり、特に、そのロック機構の改良に関するもの
である。
ものであり、特に、そのロック機構の改良に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、多数の接触子を配列してなる多極
コネクタとして、相手コネクタとの嵌合をロックするた
めのロック機構をその両側に備えたものがある。この種
のロック機構は、一端に押圧部、他端に係合部、中間に
支点部を有したロック部材からなるのが一般的である。
そして、そのロック部材は、コネクタ本体の両側部に設
けられていて、相手コネクタとの嵌合時において、常時
は、その係合部がその相手コネクタの係止部に対して係
合するように支点部を中心として弾性的に偏移させられ
ていて、その嵌合をロックするように作用するものであ
る。相手コネクタとの嵌合を外したい場合には、コネク
タの両側部のロック部材の押圧部を、例えば、親指と人
指し指とで挟み込むようにして、弾性的偏移力に抗して
それら押圧部を押圧した状態にて、相手コネクタから引
き抜くようにする。このとき、ロック部材の係合部が相
手コネクタの係止部から外されて、ロックが解除される
ので、相手コネクタから引き抜くことができるのであ
る。
コネクタとして、相手コネクタとの嵌合をロックするた
めのロック機構をその両側に備えたものがある。この種
のロック機構は、一端に押圧部、他端に係合部、中間に
支点部を有したロック部材からなるのが一般的である。
そして、そのロック部材は、コネクタ本体の両側部に設
けられていて、相手コネクタとの嵌合時において、常時
は、その係合部がその相手コネクタの係止部に対して係
合するように支点部を中心として弾性的に偏移させられ
ていて、その嵌合をロックするように作用するものであ
る。相手コネクタとの嵌合を外したい場合には、コネク
タの両側部のロック部材の押圧部を、例えば、親指と人
指し指とで挟み込むようにして、弾性的偏移力に抗して
それら押圧部を押圧した状態にて、相手コネクタから引
き抜くようにする。このとき、ロック部材の係合部が相
手コネクタの係止部から外されて、ロックが解除される
ので、相手コネクタから引き抜くことができるのであ
る。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
多極コネクタにおけるロック機構は、前述したように、
相手コネクタとの嵌合をロックしたり、そのロックを解
除したりするだけのものであり、相手コネクタとの嵌合
を外すような作用を行うものではない。したがって、従
来のロック機構を有した多極コネクタにおいては、ロッ
ク部材の押圧部を押圧した状態では、いまだ相手コネク
タとの嵌合状態になんら変化はない。このような相手コ
ネクタとの完全な嵌合状態においては、多数の接触子同
志がしっかりと接触しているので、その全体の接触力は
相当なものであり、相当に大きな力で相手コネクタから
引き抜くようにしなければならない。この場合におい
て、コネクタを真っ直ぐに引き抜くことは難しく、どう
しても多極コネクタが相手コネクタに対して傾いた形に
なりがちで、互いに接触した接触子にこじり力が加えら
れてしまい、接触子が曲がってしまったりする恐れがあ
った。
多極コネクタにおけるロック機構は、前述したように、
相手コネクタとの嵌合をロックしたり、そのロックを解
除したりするだけのものであり、相手コネクタとの嵌合
を外すような作用を行うものではない。したがって、従
来のロック機構を有した多極コネクタにおいては、ロッ
ク部材の押圧部を押圧した状態では、いまだ相手コネク
タとの嵌合状態になんら変化はない。このような相手コ
ネクタとの完全な嵌合状態においては、多数の接触子同
志がしっかりと接触しているので、その全体の接触力は
相当なものであり、相当に大きな力で相手コネクタから
引き抜くようにしなければならない。この場合におい
て、コネクタを真っ直ぐに引き抜くことは難しく、どう
しても多極コネクタが相手コネクタに対して傾いた形に
なりがちで、互いに接触した接触子にこじり力が加えら
れてしまい、接触子が曲がってしまったりする恐れがあ
った。
【0004】本考案の目的は、前述したような従来の問
題点を解消しうるような多極コネクタを提供することで
ある。
題点を解消しうるような多極コネクタを提供することで
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】相手コネクタとの嵌合を
ロックするためのロック機構を両側に有する多極コネク
タにおいて、前記ロック機構は、相手コネクタのロック
係止部によって係合される係合部を有するロックバネ
と、該ロックバネの近傍に設けられ常時は外側突出位置
へと枢動偏移させられているボタン部と、前記ロックバ
ネから外側へある間隔を置いて対向した位置に配設され
たカム壁および案内壁と、前記ボタン部に対して枢動し
うるようにリンク接続され且つ前記ロックバネと前記カ
ム壁および案内壁との間にて摺動可能とされたロックお
よび嵌合解除片とを備えており、前記ロックおよび嵌合
解除片は、内側面に、前記ロックバネに作用する突部、
外側面に、前記カム壁および前記案内壁と協動するカム
突部、前記ボタン部とは反対側の端面に、相手コネクタ
の対応する外側部分に当接しうる当接面を、それぞれ有
しており、相手コネクタとの嵌合ロック状態にあるとき
に、前記ボタン部を前記枢動偏移力に抗して内側へ枢動
させるとき、前記ロックおよび嵌合解除片は、前記ロッ
クバネと前記カム壁および案内壁との間において前記ボ
タン部とは反対の方へと摺動させられて、該摺動の初期
部分において、前記カム突部と前記カム壁との協動作用
により、前記ロックバネの方へと若干枢動させられて、
前記突部が前記ロックバネに作用して前記係合部と前記
ロック係止部との係合を外してロックを解除し、次い
で、前記ロックおよび嵌合解除片の前記初期部分に続く
摺動は、前記カム突部が前記案内壁によって案内される
ことにより、該ロックおよび嵌合解除片が前記相手コネ
クタの前記対応する外側部分の方へと実質的に直線的に
移動させられるようなものとされ、それにより、前記当
接面が前記相手コネクタの前記対応する外側部分に当接
して、相手コネクタとの嵌合力が少なくとも実質的に零
となる位置まで嵌合を外すように動作する。
ロックするためのロック機構を両側に有する多極コネク
タにおいて、前記ロック機構は、相手コネクタのロック
係止部によって係合される係合部を有するロックバネ
と、該ロックバネの近傍に設けられ常時は外側突出位置
へと枢動偏移させられているボタン部と、前記ロックバ
ネから外側へある間隔を置いて対向した位置に配設され
たカム壁および案内壁と、前記ボタン部に対して枢動し
うるようにリンク接続され且つ前記ロックバネと前記カ
ム壁および案内壁との間にて摺動可能とされたロックお
よび嵌合解除片とを備えており、前記ロックおよび嵌合
解除片は、内側面に、前記ロックバネに作用する突部、
外側面に、前記カム壁および前記案内壁と協動するカム
突部、前記ボタン部とは反対側の端面に、相手コネクタ
の対応する外側部分に当接しうる当接面を、それぞれ有
しており、相手コネクタとの嵌合ロック状態にあるとき
に、前記ボタン部を前記枢動偏移力に抗して内側へ枢動
させるとき、前記ロックおよび嵌合解除片は、前記ロッ
クバネと前記カム壁および案内壁との間において前記ボ
タン部とは反対の方へと摺動させられて、該摺動の初期
部分において、前記カム突部と前記カム壁との協動作用
により、前記ロックバネの方へと若干枢動させられて、
前記突部が前記ロックバネに作用して前記係合部と前記
ロック係止部との係合を外してロックを解除し、次い
で、前記ロックおよび嵌合解除片の前記初期部分に続く
摺動は、前記カム突部が前記案内壁によって案内される
ことにより、該ロックおよび嵌合解除片が前記相手コネ
クタの前記対応する外側部分の方へと実質的に直線的に
移動させられるようなものとされ、それにより、前記当
接面が前記相手コネクタの前記対応する外側部分に当接
して、相手コネクタとの嵌合力が少なくとも実質的に零
となる位置まで嵌合を外すように動作する。
【0006】
【実施例】次に、添付図面に基づいて、本考案の実施例
について、本考案をより詳細に説明する。
について、本考案をより詳細に説明する。
【0007】図1は、本考案の一実施例としての多極コ
ネクタのカバー部分を示す斜視図である。図1に示すカ
バー部分10は、多極コネクタのカバーの2つ割りとし
た部分の一方であり、このカバー部分10の上に、他の
2つ割り部分(図示していない)を被せるようにして結
合させることによって、完全なカバーが形成されるよう
なものである。カバー部分10は、多数の接触子を配列
したプラグユニットを収容するためのプラグユニット収
容凹部11を有し、且つ、後述するようなロック機構を
収容するためのロック機構収容凹部12を両側部に有し
ている。
ネクタのカバー部分を示す斜視図である。図1に示すカ
バー部分10は、多極コネクタのカバーの2つ割りとし
た部分の一方であり、このカバー部分10の上に、他の
2つ割り部分(図示していない)を被せるようにして結
合させることによって、完全なカバーが形成されるよう
なものである。カバー部分10は、多数の接触子を配列
したプラグユニットを収容するためのプラグユニット収
容凹部11を有し、且つ、後述するようなロック機構を
収容するためのロック機構収容凹部12を両側部に有し
ている。
【0008】図1においては、図をわかり易くするため
に、右側のロック機構収容凹部12に設けられるロック
機構は省略されている。ロック機構収容凹部12の外側
上方には、後述するようなボタン部を突出させるための
開口13が設けられており、ロック機構収容凹部12の
下方には、後述するようなロックバネを露出させると共
に、相手コネクタの係止部を受け入れるようにする開口
14が設けられている。さらにまた、ロック機構収容凹
部12の下部の内側壁15は、後述するようなロックバ
ネを取り付けて且つそのロックバネの内側へのある程度
の弾性偏移を許すが、それ以上の弾性偏移を制限するよ
うな形状とされている。また、ロック機構収容凹部12
の外側壁の下部内側には、後述するような作用を果たす
カム壁16と、案内壁17が形成されている。
に、右側のロック機構収容凹部12に設けられるロック
機構は省略されている。ロック機構収容凹部12の外側
上方には、後述するようなボタン部を突出させるための
開口13が設けられており、ロック機構収容凹部12の
下方には、後述するようなロックバネを露出させると共
に、相手コネクタの係止部を受け入れるようにする開口
14が設けられている。さらにまた、ロック機構収容凹
部12の下部の内側壁15は、後述するようなロックバ
ネを取り付けて且つそのロックバネの内側へのある程度
の弾性偏移を許すが、それ以上の弾性偏移を制限するよ
うな形状とされている。また、ロック機構収容凹部12
の外側壁の下部内側には、後述するような作用を果たす
カム壁16と、案内壁17が形成されている。
【0009】各ロック機構収容凹部12内に収容される
ロック機構は、図1の左側に示されるように、主とし
て、弾性材料で形成された板状のロックバネ20と、ボ
タン部30と、このボタン部30にリンク接続されたロ
ックおよび嵌合解除片40と、コイルバネ50とを備え
てなっている。ロックバネ20の下端近くには、相手コ
ネクタの係止部によって係合される係合部としての係合
開口21が形成されている。
ロック機構は、図1の左側に示されるように、主とし
て、弾性材料で形成された板状のロックバネ20と、ボ
タン部30と、このボタン部30にリンク接続されたロ
ックおよび嵌合解除片40と、コイルバネ50とを備え
てなっている。ロックバネ20の下端近くには、相手コ
ネクタの係止部によって係合される係合部としての係合
開口21が形成されている。
【0010】次に、このような多極コネクタにおけるロ
ック機構の詳細構造および動作について、図2から図7
を特に参照して説明する。図2は、図1のカバー部分1
0内にプラグユニットを収容して構成した多極コネクタ
を、相手コネクタに嵌合ロックさせた状態における、右
側のロック機構の部分を詳細に示す部分断面図である。
また、図3は、図2の嵌合ロック状態における、プラグ
ユニットと相手コネクタのレセプタクルとの結合状態を
示す部分横断面図である。
ック機構の詳細構造および動作について、図2から図7
を特に参照して説明する。図2は、図1のカバー部分1
0内にプラグユニットを収容して構成した多極コネクタ
を、相手コネクタに嵌合ロックさせた状態における、右
側のロック機構の部分を詳細に示す部分断面図である。
また、図3は、図2の嵌合ロック状態における、プラグ
ユニットと相手コネクタのレセプタクルとの結合状態を
示す部分横断面図である。
【0011】図2によく示されるように、カバー部分1
0内には、プラグユニット60が収納されていて多極コ
ネクタを構成している。一方、相手コネクタ70の両側
には、係止突部72を有する係止部71が設けられてい
る。この嵌合状態では、各係止部71の係止突部72
は、ロックバネ20の係合開口21内へ係合していて、
多極コネクタと相手コネクタとの嵌合がロックされてい
る。この嵌合ロック状態においては、図3に示すよう
に、プラグユニット60と相手コネクタ70のレセプタ
クル74とが嵌合していて、多極コネクタの各接触子6
3が相手コネクタの各対応する接触子73としっかりと
嵌合接触している。
0内には、プラグユニット60が収納されていて多極コ
ネクタを構成している。一方、相手コネクタ70の両側
には、係止突部72を有する係止部71が設けられてい
る。この嵌合状態では、各係止部71の係止突部72
は、ロックバネ20の係合開口21内へ係合していて、
多極コネクタと相手コネクタとの嵌合がロックされてい
る。この嵌合ロック状態においては、図3に示すよう
に、プラグユニット60と相手コネクタ70のレセプタ
クル74とが嵌合していて、多極コネクタの各接触子6
3が相手コネクタの各対応する接触子73としっかりと
嵌合接触している。
【0012】カバー部分10のロック機構収容凹部12
内に収納されるロック機構のボタン部30は、図2によ
く示されるように、ロック機構収容凹部12の開口13
から外方に突出しうる押圧部31を有しており、ボタン
部30の下端部32は、内壁15にそって取り付けられ
たロックバネ20の近傍にて、枢軸35を介して、枢動
しうるようにカバー部分10に取り付けられている。こ
のボタン部30の下端部32の枢軸35から内側へ適当
距離離れた位置に、ロックおよび嵌合解除片40が枢軸
36を介して枢動しうるようにリンク接続されている。
内に収納されるロック機構のボタン部30は、図2によ
く示されるように、ロック機構収容凹部12の開口13
から外方に突出しうる押圧部31を有しており、ボタン
部30の下端部32は、内壁15にそって取り付けられ
たロックバネ20の近傍にて、枢軸35を介して、枢動
しうるようにカバー部分10に取り付けられている。こ
のボタン部30の下端部32の枢軸35から内側へ適当
距離離れた位置に、ロックおよび嵌合解除片40が枢軸
36を介して枢動しうるようにリンク接続されている。
【0013】ボタン部30の内側壁に形成された取付け
穴34とロック機構収容凹部12の対応内壁部に形成し
た取付け穴18とにコイルバネ50の各端部を挿入する
ようにして、コイルバネ50が設けられている。このコ
イルバネ50は、ボタン部30を枢軸を中心として、常
時外方へ偏移させて、その押圧部31が開口13の外へ
突出するように作用するものである。ボタン部30の上
部には、止め部33が形成されていて、この止め部33
がカバー部分10の開口13の周辺の突壁内面に当たる
ことにより、ボタン部30のそれ以上外側への偏移が阻
止されている。
穴34とロック機構収容凹部12の対応内壁部に形成し
た取付け穴18とにコイルバネ50の各端部を挿入する
ようにして、コイルバネ50が設けられている。このコ
イルバネ50は、ボタン部30を枢軸を中心として、常
時外方へ偏移させて、その押圧部31が開口13の外へ
突出するように作用するものである。ボタン部30の上
部には、止め部33が形成されていて、この止め部33
がカバー部分10の開口13の周辺の突壁内面に当たる
ことにより、ボタン部30のそれ以上外側への偏移が阻
止されている。
【0014】ロックおよび嵌合解除片40は、図2によ
く示されるように、ロックバネ20に当接してこれを内
方へ弾性的に偏移させるための突部41と、カバー部分
10のカム壁16と協動するカム突部42と、相手コネ
クタ70の係止部71の頂部に当接しうる当接面43と
を有する形状とされている。図2に示した嵌合ロック状
態においては、このロックおよび嵌合解除片40は、そ
の突部41がロックバネ20に丁度接し、そのカム突部
42がカム壁16の上に丁度接し、その当接面43が係
止部71の頂部から所定距離だけ離れているようになっ
ている。
く示されるように、ロックバネ20に当接してこれを内
方へ弾性的に偏移させるための突部41と、カバー部分
10のカム壁16と協動するカム突部42と、相手コネ
クタ70の係止部71の頂部に当接しうる当接面43と
を有する形状とされている。図2に示した嵌合ロック状
態においては、このロックおよび嵌合解除片40は、そ
の突部41がロックバネ20に丁度接し、そのカム突部
42がカム壁16の上に丁度接し、その当接面43が係
止部71の頂部から所定距離だけ離れているようになっ
ている。
【0015】次に、図4に示したような嵌合ロック状態
にて、相手コネクタ70からその多極コネクタを引き抜
きたい場合の操作について説明する。操作者は、例え
ば、親指と人指し指にて、多極コネクタの両側のボタン
部30の押圧部31を挟んで、図2において参照符号F
で示すような方向に押し込み力を加える。すると、コイ
ルバネ50の弾性偏移力に抗して、ボタン部30が枢軸
35を中心として内側へ回動させられる。この回動の初
期の段階を、図4に示している。この図4は、図2と同
様の図面であり、この図4に示されるように、ボタン部
30のこの初期の回動時には、そのボタン部30の下端
部に枢軸36を介してリンク接続されているロックおよ
び嵌合解除片40が下方へ移動させられることになる。
にて、相手コネクタ70からその多極コネクタを引き抜
きたい場合の操作について説明する。操作者は、例え
ば、親指と人指し指にて、多極コネクタの両側のボタン
部30の押圧部31を挟んで、図2において参照符号F
で示すような方向に押し込み力を加える。すると、コイ
ルバネ50の弾性偏移力に抗して、ボタン部30が枢軸
35を中心として内側へ回動させられる。この回動の初
期の段階を、図4に示している。この図4は、図2と同
様の図面であり、この図4に示されるように、ボタン部
30のこの初期の回動時には、そのボタン部30の下端
部に枢軸36を介してリンク接続されているロックおよ
び嵌合解除片40が下方へ移動させられることになる。
【0016】ロックおよび嵌合解除片40がこのように
下方に移動させられると、カバー部分10のカム壁16
と、ロックおよび嵌合解除片40のカム突部42との協
動作用により、ロックおよび嵌合解除片40は、枢軸3
6を中心として内側へ若干回動させられるようになる。
すると、そのロックおよび嵌合解除片40の突部41が
ロックバネ20を内側へ押して、相手コネクタ70の係
止部71の係止突部72からロックバネ20の係合開口
21が外される。したがって、嵌合ロックが先ず外れる
ことになる。図5は、図4の状態での相手コネクタのレ
セプタクル74と多極コネクタのプラグユニット60と
の関係を示す図3と同様の図であり、この図5に示され
るように、この嵌合ロックの外れただけの状態では、図
3の状態と全く同じで変化なく、接触子63は接触子7
3にしっかりと接触したままである。
下方に移動させられると、カバー部分10のカム壁16
と、ロックおよび嵌合解除片40のカム突部42との協
動作用により、ロックおよび嵌合解除片40は、枢軸3
6を中心として内側へ若干回動させられるようになる。
すると、そのロックおよび嵌合解除片40の突部41が
ロックバネ20を内側へ押して、相手コネクタ70の係
止部71の係止突部72からロックバネ20の係合開口
21が外される。したがって、嵌合ロックが先ず外れる
ことになる。図5は、図4の状態での相手コネクタのレ
セプタクル74と多極コネクタのプラグユニット60と
の関係を示す図3と同様の図であり、この図5に示され
るように、この嵌合ロックの外れただけの状態では、図
3の状態と全く同じで変化なく、接触子63は接触子7
3にしっかりと接触したままである。
【0017】図4の状態から、さらにボタン部30を内
方へ押さえ込んだ状態を図6に示している。この図6も
図2や図4と同様の図であり、この図6に示されるよう
に、ボタン部30は、コイルバネ50の弾性偏移力に抗
してさらに、枢軸35を中心として内方へ回動させら
れ、この回動につれて、ロックおよび嵌合解除片40が
さらに下方へ移動させられる。このようなロックおよび
嵌合解除片40の下方への移動は、カバー部分10の案
内壁17とロックバネ20との間にて案内されて、ロッ
クおよび嵌合解除片40の当接面43が相手コネクタ7
0の係止部71の頂部に当接させられて、この頂部に対
して押下げ力を加える。この時、もし相手コネクタ70
が機器のプリント基板等に固定されているような場合に
は、その相手コネクタ70の係止部71の頂部に加えら
れる押下げ力の反力により、多極コネクタに相手コネク
タ70からの引き抜き力が加えられることになる。
方へ押さえ込んだ状態を図6に示している。この図6も
図2や図4と同様の図であり、この図6に示されるよう
に、ボタン部30は、コイルバネ50の弾性偏移力に抗
してさらに、枢軸35を中心として内方へ回動させら
れ、この回動につれて、ロックおよび嵌合解除片40が
さらに下方へ移動させられる。このようなロックおよび
嵌合解除片40の下方への移動は、カバー部分10の案
内壁17とロックバネ20との間にて案内されて、ロッ
クおよび嵌合解除片40の当接面43が相手コネクタ7
0の係止部71の頂部に当接させられて、この頂部に対
して押下げ力を加える。この時、もし相手コネクタ70
が機器のプリント基板等に固定されているような場合に
は、その相手コネクタ70の係止部71の頂部に加えら
れる押下げ力の反力により、多極コネクタに相手コネク
タ70からの引き抜き力が加えられることになる。
【0018】これにより、多極コネクタが相手コネクタ
70から所定ストロークだけ引き抜かれるようになって
いる。このときの相手コネクタ70のレセプタクル74
と多極コネクタのプラグユニット60との関係を図7に
示している。この図7は、図3や図5と同様の図であ
り、図7に示されるように、レセプタクル74からプラ
グユニット60が所定ストロークだけ引き抜かれてお
り、多極コネクタの接触子63は、相手コネクタ70の
接触子73から完全に引き抜かれている。このように、
前述の所定ストロークは、多極コネクタの接触子と相手
コネクタの接触子との接触状態が実質的に解かれて、多
極コネクタと相手コネクタとの嵌合力が実質的に零とな
るように選定するのが好ましい。
70から所定ストロークだけ引き抜かれるようになって
いる。このときの相手コネクタ70のレセプタクル74
と多極コネクタのプラグユニット60との関係を図7に
示している。この図7は、図3や図5と同様の図であ
り、図7に示されるように、レセプタクル74からプラ
グユニット60が所定ストロークだけ引き抜かれてお
り、多極コネクタの接触子63は、相手コネクタ70の
接触子73から完全に引き抜かれている。このように、
前述の所定ストロークは、多極コネクタの接触子と相手
コネクタの接触子との接触状態が実質的に解かれて、多
極コネクタと相手コネクタとの嵌合力が実質的に零とな
るように選定するのが好ましい。
【0019】操作者は、図6および7に示すような嵌合
解除状態から、ボタン部30を指で挟み込んだまま、多
極コネクタを相手コネクタから抜くようにすれば嵌合を
完全に外すことができ、この際には、大きな引き抜き力
を加える必要はない。その後、操作者がボタン部30を
はなせば、各ボタン部30は、コイルバネ50の弾性偏
移力によって、図1や図4に示すような元の外方突出位
置へ戻される。
解除状態から、ボタン部30を指で挟み込んだまま、多
極コネクタを相手コネクタから抜くようにすれば嵌合を
完全に外すことができ、この際には、大きな引き抜き力
を加える必要はない。その後、操作者がボタン部30を
はなせば、各ボタン部30は、コイルバネ50の弾性偏
移力によって、図1や図4に示すような元の外方突出位
置へ戻される。
【0020】
【考案の効果】本考案の多極コネクタのロック機構によ
れば、ロック解除動作時に、それに続いてコネクタ同志
の嵌合も、その嵌合力が実質的に零となる程度まで解除
されるので、相手コネクタからの引き抜きに際して大き
な引き抜き力を必要とせず、接触子にこじり力等が加え
られて接触子が曲がってしまう等の恐れをなくすること
ができる。その上、本考案の多極コネクタのロック機構
の構造によれば、このようなロック解除動作時における
ロックバネ、ボタン部、並びにロックおよび嵌合解除片
の動く範囲を、比較的に狭い範囲内に限定することが可
能である。したがって、高密度実装の機器において使用
するような場合においても、隣接する部品や同種のコネ
クタ等が邪魔するようなことがなく操作しうるものであ
る。
れば、ロック解除動作時に、それに続いてコネクタ同志
の嵌合も、その嵌合力が実質的に零となる程度まで解除
されるので、相手コネクタからの引き抜きに際して大き
な引き抜き力を必要とせず、接触子にこじり力等が加え
られて接触子が曲がってしまう等の恐れをなくすること
ができる。その上、本考案の多極コネクタのロック機構
の構造によれば、このようなロック解除動作時における
ロックバネ、ボタン部、並びにロックおよび嵌合解除片
の動く範囲を、比較的に狭い範囲内に限定することが可
能である。したがって、高密度実装の機器において使用
するような場合においても、隣接する部品や同種のコネ
クタ等が邪魔するようなことがなく操作しうるものであ
る。
【図1】本考案の一実施例としての多極コネクタのカバ
ー部分を示す斜視図である。
ー部分を示す斜視図である。
【図2】図1のカバー部分内にプラグユニットを収容し
て構成した多極コネクタを、相手コネクタに嵌合ロック
させた状態における、右側のロック機構の部分を詳細に
示す部分断面図である。
て構成した多極コネクタを、相手コネクタに嵌合ロック
させた状態における、右側のロック機構の部分を詳細に
示す部分断面図である。
【図3】図2の嵌合ロック状態における、プラグユニッ
トと相手コネクタのレセプタクルとの結合状態を示す部
分横断面図である。
トと相手コネクタのレセプタクルとの結合状態を示す部
分横断面図である。
【図4】図2と同様の図であるが、ロック解除状態を示
す図である。
す図である。
【図5】図3と同様の図であるが、ロック解除状態を示
す図である。
す図である。
【図6】図2と同様の図であるが、嵌合解除状態を示す
図である。
図である。
【図7】図3と同様の図であるが、嵌合解除状態を示す
図である。
図である。
10 カバー部分 11 プラグユニット収容凹部 12 ロック機構収容凹部 13 開口 14 開口 15 内側壁 16 カム壁 17 案内壁 18 取付け穴 20 ロックバネ 21 係合開口 30 ボタン部 31 押圧部 33 止め部 34 取付け穴 35 枢軸 36 枢軸 40 ロックおよび嵌合解除片 41 突部 42 カム突部 43 当接面 50 コイルバネ 60 プラグユニット 63 接触子 70 相手コネクタ 71 係止部 72 係止突部 73 接触子 74 レセプタクル
Claims (2)
- 【請求項1】 相手コネクタとの嵌合をロックするため
のロック機構を両側に有する多極コネクタにおいて、前
記ロック機構は、相手コネクタのロック係止部によって
係合される係合部を有するロックバネと、該ロックバネ
の近傍に設けられ常時は外側突出位置へと枢動偏移させ
られているボタン部と、前記ロックバネから外側へある
間隔を置いて対向した位置に配設されたカム壁および案
内壁と、前記ボタン部に対して枢動しうるようにリンク
接続され且つ前記ロックバネと前記カム壁および案内壁
との間にて摺動可能とされたロックおよび嵌合解除片と
を備えており、前記ロックおよび嵌合解除片は、内側面
に、前記ロックバネに作用する突部、外側面に、前記カ
ム壁および前記案内壁と協動するカム突部、前記ボタン
部とは反対側の端面に、相手コネクタの対応する外側部
分に当接しうる当接面を、それぞれ有しており、相手コ
ネクタとの嵌合ロック状態にあるときに、前記ボタン部
を前記枢動偏移力に抗して内側へ枢動させるとき、前記
ロックおよび嵌合解除片は、前記ロックバネと前記カム
壁および案内壁との間において前記ボタン部とは反対の
方へと摺動させられて、該摺動の初期部分において、前
記カム突部と前記カム壁との協動作用により、前記ロッ
クバネの方へと若干枢動させられて、前記突部が前記ロ
ックバネに作用して前記係合部と前記ロック係止部との
係合を外してロックを解除し、次いで、前記ロックおよ
び嵌合解除片の前記初期部分に続く摺動は、前記カム突
部が前記案内壁によって案内されることにより、該ロッ
クおよび嵌合解除片が前記相手コネクタの前記対応する
外側部分の方へと実質的に直線的に移動させられるよう
なものとされ、それにより、前記当接面が前記相手コネ
クタの前記対応する外側部分に当接して、相手コネクタ
との嵌合力が少なくとも実質的に零となる位置まで嵌合
を外すようにしたことを特徴とする多極コネクタ。 - 【請求項2】 前記ボタン部は、そのボタン部とコネク
タ本体との間に設けられたコイルバネによって、前記外
側突出位置へと枢動偏移させられている請求項1記載の
多極コネクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991082000U JP2529556Y2 (ja) | 1991-10-09 | 1991-10-09 | 多極コネクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991082000U JP2529556Y2 (ja) | 1991-10-09 | 1991-10-09 | 多極コネクタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0533475U JPH0533475U (ja) | 1993-04-30 |
JP2529556Y2 true JP2529556Y2 (ja) | 1997-03-19 |
Family
ID=13762222
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991082000U Expired - Lifetime JP2529556Y2 (ja) | 1991-10-09 | 1991-10-09 | 多極コネクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2529556Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6153445B2 (ja) * | 2013-10-11 | 2017-06-28 | 日置電機株式会社 | コネクタユニット |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5328896U (ja) * | 1976-08-20 | 1978-03-11 | ||
JPS58145074A (ja) * | 1982-02-24 | 1983-08-29 | 株式会社日立製作所 | コネクタの引抜き係止構造 |
-
1991
- 1991-10-09 JP JP1991082000U patent/JP2529556Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0533475U (ja) | 1993-04-30 |
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