JP2529415Y2 - 外階段の雨水処理構造 - Google Patents

外階段の雨水処理構造

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JP2529415Y2
JP2529415Y2 JP1470091U JP1470091U JP2529415Y2 JP 2529415 Y2 JP2529415 Y2 JP 2529415Y2 JP 1470091 U JP1470091 U JP 1470091U JP 1470091 U JP1470091 U JP 1470091U JP 2529415 Y2 JP2529415 Y2 JP 2529415Y2
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rainwater
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stairs
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充朗 藤家
寛 小野村
康夫 中嶋
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Sekisui House Ltd
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Sekisui House Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は外階段の雨水処理構造に
係り、詳しくは乾式工法による外階段の構成要素に改良
を加えて付設される雨水処理構造に関する。
【0002】
【従来の技術】建造物の屋外側には複数の段板を敷設し
てなる外階段が設置されることがあるが、この外階段の
施工方法は大別すると、湿式工法と乾式工法とに区別さ
れる。湿式工法は、現場においてコンクリート打設する
ものであるのに対し、乾式工法は、予め製造されている
各構成要素を現場において組み立てるものである。この
乾式工法は通例においては、建造物の所要箇所に、二本
の簓桁を傾斜状に且つ並列に固定設置し、この双方の簓
桁に跨るように踏面形成板と蹴込板とからなる段板を順
次止着していくものである。この場合、各段板の両側方
には階段腰壁(縦壁部)が存在するのが通例である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の乾式工法によれば、外階段の各構成要素の寸法精度
及び加工精度を如何に高めても、段板と階段腰壁との間
に必然的に隙間が生じ、この隙間に侵入した雨水等は一
箇所に合流することなく、不特定箇所から滴下すること
になり、当該外階段の下方(裏側)に物を置いておく
と、雨水等に晒されて濡れてしまうのが実情である。こ
のため、階段下のスペースを物置として有効利用できな
いという問題があった。
【0004】本考案は上記諸事情に鑑みてなされたもの
であり、段板と階段腰壁との間に幅木を配設し且つ該幅
木に新規な構成を付加すると共に段板の裏面に所定の改
良を加え、雨水等の処理を適切に行い得る構造を実現す
ることにより、雨水等が段板の側方の隙間に流入して不
特定箇所から階段下のスペースに滴下するといった不具
合を確実に回避し、階段下のスペースの有効利用を図る
ことを技術的課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を達成す
るための具体的手段とするところは、建造物の屋外側に
設置される外階段の構成要素である各段板の側方に沿っ
て傾斜状に幅木を配設してなる雨水処理構造であって、
前記段板の踏面形成部の裏面における横方向端部に水切
用溝を形成すると共に、前記幅木に段板側に延出された
受け溝を形成し、且つ、前記水切用溝にて滴下した雨水
が前記受け溝に収納されるように該受け溝を前記水切用
溝の下方に位置させたところにある。
【0006】
【作用】上記技術的手段によると、段板の踏面形成部の
裏面における横方向端部に水切用溝を形成すると共に、
各段板の側方向に沿って傾斜状に配設された幅木に前記
水切用溝の下方に位置する受け溝を形成したから、段板
の踏面に降り注がれて該段板と幅木との間の隙間に流入
した雨水等は、直接鉛直下方に滴下して受け溝に収納さ
れるばかりでなく、段板の踏面形成部裏面に伝わった雨
水等はその端部の水切用溝にて当該裏面中央部側への伝
流が阻止された上で前記受け溝に滴下収納されることに
なる。従って、前記雨水等は受け溝に確実に収納されて
処理されることとなり、雨水等が不特定箇所から外階段
の下方広面にわたるスペースに滴下するといった事態が
回避され、当該スペースに置かれている物が濡れてしま
うといった不具合は生じなくなる。
【0007】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。本考案は、例えば図1に示すように、建造物1の
二階玄関口2への昇降を行うべく屋外側に設置した外階
段3に適用されるものである。
【0008】本考案に係る雨水処理構造は、図2に示す
ように、建造物1の縦壁部(階段腰壁)1aと段板4と
の間に幅木10を配設し、該幅木10に段板10側に延
出された受け溝10aを形成し、段板4の踏面形成部4
a裏面における横方向端部に水切用溝5を形成し、該水
切用溝5にて滴下した雨水が前記受け溝10aに収納さ
れるように該受け溝10aを水切用溝5の下方に位置さ
せたものである。
【0009】前記外階段3の側方に配設される幅木10
は、図3に示す上段側幅木101と、図4に示す下段側
幅木102とからなり、上段側幅木101の一端(右
端)に固着されたジョイナー(裏当金)103を下段側
幅木102の一端(左端)に溶着することにより双方の
幅木101,102が直列状に一体化されるものであ
る。この幅木10(101,102)は、金属(例えば
アルミ)でなり、その断面形状は双方共に図5に示す形
状とされている。即ち、前記幅木10の本体10x上端
縁には、シール部材104を把持する把持部10bが形
成され、該本体10xの上下方向中間部には、方向性が
対称とされた二条の断面L字形のリブ10c,10cが
形成され、この双方のリブ10c,10cには略等間隔
毎に打込ネジ15,15を挿通せしめる貫通孔10d,
10dが穿設されていると共に、これに対応させて本体
10xには打込ネジ15,15に対して工具を挿入する
ための挿入孔10e,10eが穿設されている。そし
て、この幅木10の本体10x下端には、雨水等を収納
し且つ流下せしめるための受け溝10aが形成されてい
る。
【0010】図6及び図7に示すように、外階段の構成
要素である段板4は、踏面形成部4aと蹴込部4bとが
一体的に成形されたものであり、例えばコンクリート材
料でなるものである。そして、前記踏面形成部4aの裏
面における横方向両端部には、断面が台形状をなす水切
用溝5,5が形成されている。尚、この水切用溝5,5
の断面形状は、台形状に限定されるものではなく、半円
形状や三角形状等であっても差し支えない。また、前記
踏面形成部4aには、鉛直方向に延びる複数(図例では
2個)の嵌入孔6,6が形成されており、この嵌入孔
6,6は踏面形成部4aの裏面にのみ開口されている。
【0011】前記幅木10及び段板4を用いて図1に示
すような外階段3を組立てる際の手順を以下に示す。先
ず、図8に示すように、階段状に折曲成形された金属折
板7と簓桁8,8とを固着してなる補強ユニット9を、
建造物1の屋外側所定箇所に設置すると共に、前述の幅
木10を補強ユニット9の両側に近接配置されるように
当該建造物1の縦壁部(階段腰壁)1aに取付ける(一
側方については不図示)。この場合、前記幅木10の取
付けに際しては、図9に示す上段側幅木101について
は、その上端部の上面101aが水平となり且つ端面1
01bが鉛直となるように、打込ネジ15,15を用い
て縦壁部1aに固着せしめるものであるのに対し、図1
0に示す下段側幅木102については、その下端部の端
面102aが鉛直となり且つ下面102bが水平となる
ように、打込ネジ15,15を用いて縦壁部1aに固着
せしめるものである。
【0012】次に、図11に示すように、前記金属折板
7の各段毎の上面に、ゴム等の弾性材料でなる複数個の
パッキン11…11を固着せしめると共に、図12に示
すように、前記段板4の蹴込部4b上端面にも矩形細長
状のパッキン12を貼着せしめる。この後、図13に示
すように、金属折板7の各段毎の上面に段板4…4を載
置し、このような状態で図14に示すように、金属折板
7の裏側に形成された貫通孔13…13から段板4の嵌
入孔6…6に宜って植込ボルト14…14を螺入し、図
15に示すように金属折板7と段板4…4とを締結固定
する。この場合、上段側の段板4の踏面形成部4a裏面
と、下段側の段板4の蹴込部4b上端面とは、矩形細長
状のパッキン12を介して密接した状態となる。
【0013】以上のような組立作業の完了後において
は、図16に示すように、幅木10の下端に形成された
受け溝10aが、段板4の踏面形成部4aの下方に位置
することになり、而も踏面形成部4a裏面端部に形成さ
れた水切用溝5の直下方に前記受け溝10aが位置する
ことになる。従って、段板4と幅木10との間の隙間X
に流入した雨水等は、鉛直下方に滴下して幅木10の受
け溝10aに収納されるばかりでなく、踏面形成部4a
の裏面端部に伝わった雨水等が水切用溝5において右方
への伝流を阻止され、矢印Yで示すように前記受け溝1
0aに滴下収納される。尚、段板4の右側方箇所におい
ても同様の作用が行われる。このようにして幅木10の
受け溝10aに滴下収納された雨水等は、当該受け溝1
0aに沿って斜め下方(幅木10の長手方向)に流下
し、外階段3の両側下端に集合する。従って、この集合
部に排水溝を設けておけば、雨水等の処理が確実に行わ
れる。
【0014】
【考案の効果】以上のように本考案に係る外階段の雨水
処理構造によれば、段板の踏面形成部の裏面における横
方向端部に、水切用溝を形成すると共に、各段板の側方
に沿って傾斜状に配設された幅木に、段板側に延出され
且つ水切用溝の下方に位置する受け溝を形成したから、
雨天時等に段板と幅木との間の隙間に流入した雨水等
は、直接受け溝に滴下して収納されるばかりでなく、段
板の踏面形成部裏面に伝わった雨水等は、不特定箇所に
伝流することなく水切用溝から確実に前記受け溝に滴下
収納される。そして、これらの雨水等は前記受け溝に沿
って斜め下方に流下して外階段の下方端一箇所に集合す
ることになる。従って、前記段板と幅木との間の隙間に
流入した雨水等が不特定箇所から階段下の広面にわたる
スペースに滴下するといった不具合が回避され、階段下
のスペースを例えば物置場として有効利用できることと
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】外階段の設置状態の一例を示す建造物の要部斜
視図である。
【図2】雨水処理構造を示す要部拡大縦断正面図であ
る。
【図3】外階段の上段側に配設される幅木の正面図であ
る。
【図4】外階段の下段側に配設される幅木の正面図であ
る。
【図5】図3のW−W線に従って切断した拡大縦断側面
図である。
【図6】段板の単体斜視図である。
【図7】図5のA−A線に従って切断した縦断正面図で
ある。
【図8】外階段の施工途中における状態を示す要部斜視
図である。
【図9】外階段の施工途中における状態を示す要部斜視
図である。
【図10】外階段の施工途中における状態を示す要部斜
視図である。
【図11】外階段の施工途中における状態を示す要部斜
視図である。
【図12】段板にパッキンが取付けられた状態を示す斜
視図である。
【図13】外階段の施工途中における状態を示す要部斜
視図である。
【図14】外階段の施工途中における状態を示す要部斜
視図である。
【図15】外階段の施工完了後における状態を示す要部
縦断側面図である。
【図16】外階段の施工完了後における状態を示す要部
拡大縦断正面図である。
【符号の説明】
1 建造物 3 外階段 4 段板 5 水切用溝 4a 踏面形成部 10 幅木 10a 受け溝

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建造物の屋外側に設置される外階段の構
    成要素である各段板の側方に沿って傾斜状に幅木を配設
    してなる雨水処理構造であって、前記段板の踏面形成部
    の裏面における横方向端部に水切用溝を形成すると共
    に、前記幅木に段板側に延出された受け溝を形成し、且
    つ、前記水切用溝にて滴下した雨水が前記受け溝に収納
    されるように該受け溝を前記水切用溝の下方に位置させ
    たことを特徴とする外階段の雨水処理構造。
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