JP2529193B2 - 前歴補正読取装置 - Google Patents

前歴補正読取装置

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JP2529193B2
JP2529193B2 JP60238050A JP23805085A JP2529193B2 JP 2529193 B2 JP2529193 B2 JP 2529193B2 JP 60238050 A JP60238050 A JP 60238050A JP 23805085 A JP23805085 A JP 23805085A JP 2529193 B2 JP2529193 B2 JP 2529193B2
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一雄 小林
光夫 富樫
聡 福田
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松下電送 株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はファクシミリ装置等における読取装置、より
詳細には、光応答性の悪いイメージセンサを用いた場合
でも副走査方向の解像度あるいは走査速度を向上せしめ
得るようにした前歴補正読取装置に関する。
従来の技術 従来のこの種の読取装置は、第6図に示すように、イ
メージセンサ1、増幅器2、比較器3、レンズ4、光源
5、及び原稿6等を有して成り、光源5によって原稿6
が照射され、その反射光がレンズ4を介してイメージセ
ンサ1上に結像する。
イメージセンサ1上には、起電力、抵抗値、蓄積電荷
量等が光量によって変化する所謂感光素子が、一列ある
は複数列主走査方向に線状に配設されていて、これら各
感光素子の光電変換出力信号を順次電子的に切換えて取
出すことで主走査を行う。
また、原稿6、レンズ4あるいはイメージセンサ1を
機械的又は光学的手段によって相対的に移動せしめるこ
とで副走査を行う。
前記イメージセンサ1からの光電変換出力信号は、増
幅器2に導かれて増幅され、これが光電変換出力Vsとし
て増幅器2から出力される。
この光電変換出力Vsの処理形態は、ファクシミリ信号
の伝送方式、つまり、アナログ伝送方式かディジタル伝
送方式かによって異なる。
すなわち、アナログ伝送方式の場合には、光電変換出
力Vsはそのまま変調器へ導かれ、ディジタル伝送方式の
場合には、A/D(アナログ/ディジタル)変換器を介し
て量子化され、場合によっては、更に符号化されて伝送
される。
第6図の従来例では、前記ディジタル伝送方式による
場合を示したもので、A/D変換は最も単純な2値化(1
ビット量子化)を行う場合の例を示している。つまり、
第6図において、前記光電変換出力Vsは比較器3の基準
電圧Vr(スライスレベル)で2値量子化され、これが出
力端子eより2値量子化信号として出力される。
これを更に説明するために、イメージセンサ1とし
て、例えばcdsイメージセンサ等、所謂光応答性の遅い
イメージセンサを用いた場合について考える。第7図
は、イメージセンサ上に配列されている感光素子の中の
特定の1個についての出力信号波形を示したものであ
る。特定の感光素子に着目した場合、第7図(A)に示
されるような画情報の出力信号は副走査に従って変化す
る。すなわち、第7図(A)点線で示すように、光電変
換出力Vsの立上り、立下り変化は穏やかになる。このた
め、走査周期をτとした場合、その立上り時間あるいは
立下り時間は走査周期τ以下でなければ忠実に画情報を
表す信号とはならない。
そこで、第7図の場合は、立上り、立下り時間はほぼ
τに等しいので同図(A)のように、約50%値にスライ
スレベルを固定化して、2値量子化を行っても差し支え
ない。
斯様な手段により、従来装置では、立上り、立下り時
間より走査周期τを大きくとり第7図(B)に示すよう
なほぼ原画情報を保持した状況で、2値量子化信号を得
ている。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、この種従来の手段においては、イメー
ジセンサの光応答性の遅いことに起因して、原稿の反射
率に応じた光電変換出力レベルになるまでに時間がかか
るため、副走査方向の解像度乃至画質の劣化を伴った
り、あるいはこれに起因する走査速度の限界があった。
この解像度乃至画質の劣化は、高速走査を行う程顕著
に現れる。その具体的な一例を第8図(A)、(B)に
示す。
第8図(A)、(B)は、走査速度を2倍、すなわ
ち、走査周期をτ/2とした場合の第7図(A)、(B)
に対応する波形である。同図から明らかなように、この
場合は、走査周期をτとした場合より、画情報に対する
光電変換出力の立上り、立下りが一段と悪く、副走査方
向の細い信号(画情報)は失われてしまう。従って、2
値量子化信号出力も第8図(B)に示す如く、原画情報
(第7図(B)参照)に程遠い波形となってしまい、解
像度乃至画質の劣化が甚だしいことが理解できる。
また、第8図(A)、(B)から、走査高速を上げれ
ば上げる程、副走査方向の細い信号が失われることが明
らかであって、走査速度に限界があること、つまりイメ
ージセンサの立上り、立下り時間τより長い一定の走査
周期で走査をしない限り原画情報に近い2値量子化信号
出力が得られないのである。
そこで、本発明は、上述したような事情に鑑みなされ
たもので、光応答性の悪いイメージセンサを用いた場合
でも、副走査方向の解像度乃至画質を劣化することな
く、かつ高速走査を行い得るようにした前歴補正読取装
置を提供することを目的としたものである。
課題を解決するための手段 前記の目的を達成するため、本発明の前歴補正読取装
置は、イメージセンサから出力される現走査線の各感光
素子の光電変換出力を量子化する量子化手段と、この量
子化手段により既に量子化された複数の過去の走査線の
前記各感光素子に対応する量子化情報を前歴情報として
記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された前歴情
報に基づいて現走査線の各感光素子の光電変換出力の量
子化レベル或いは出力レベルを制御する制御手段とを備
えたものである。
作用 上述した構成により、現走査線の各感光素子の光電変
換出力は、記憶回路の前歴情報に基づいて決定された量
子化レベルで補正(前歴情報)がなされる。従って原画
情報に忠実な2値量子化信号が得られ、解像度乃至は画
質の向上と走査速度の向上が可能となる。
実施例 ファクシミリ装置等の読取装置における前歴補正の手
法として、量子化レベルを制御する方法と出力レベルを
制御する方法とが考えられる。
第1図は量子化レベルの制御により、前歴補正が実行
される読取装置の概略的ブロック図で、同図中、第6図
と同一部分には同一符号を付して示してある。7は既に
走査を行った過去の走査線の対応する各感光素子の光電
変換情報の量子化情報(以下、前歴情報という。)を蓄
積するためのバッファメモリ回路(以下、記憶回路とい
う。)、8は前歴情報により量子化レベルを決定する量
子化レベル制御回路である。
次にその動作を説明する。光源5によって照射された
原稿6の反射光は、レンズ4を介してイメージセンサ1
(例えばcdsイメージセンサ)で光電変換される。イメ
ージセンサ1は複数の感光素子が主走査方向に一列に配
列されているが、これら各感光素子の光電変換出力は順
次サンプリングされたのち電子的に切り換えられて主走
査が行われる。そして、各感光素子の出力は順次増幅器
2を通り、更に比較器3を経て、2値量子化され、これ
が2値量子化信号出力として出力端子eに現れる。
前記2値量子化出力信号は同時に記憶回路7に前歴情
報として蓄積される。この記憶回路7に蓄積された前歴
情報は、次の走査線情報が比較器3に入力された時に読
出される。
すなわち、イメージセンサ1上のある位置の感光素子
の光電変換出力信号が比較器3の+端子に入力された
時、対応する感光素子の前歴情報が記憶回路7から読出
される。
しかして、読出された前歴情報の内容が白(1)であ
るか、黒(0)であるかによって、次段の量子化レベル
制御回路8の出力を、例えば表1のように変化せしめる
ものである。
これを換言するに、例えばイメージセンサ1のある位
置の感光素子の前歴情報が白(1)であれば、比較器3
のスライスレベルを75%に設定し、また黒(0)であれ
ば、これを25%に設定して、次の走査線情報を待ち、こ
れを2値量子化するものである。
つまり、ある感光素子に着目した場合、前歴情報に基
づいて現走査線の対応する感光素子の光電変換出力信号
のスライスレベルを決定するものである。
第2図(A)、(B)は、ある特定の感光素子に着目
した副走査方向の画情報変化と光電変換出力との関係を
示した波形図である。
尚、この図において、走査速度はイメージセンサの立
上り、立下り周期τの2倍(走査周期をτ/2)にしてお
り、その波形は第8図(A)、(B)の波形と対応せし
めてある。また、同図中、一点鎖線がスライスレベルで
あり、黒点が2値量子化を行うサンプリング点である。
同図より明らかなように、スライスレベルを前歴情報
に応じて25%、75%と切換えるので、高速走査を行って
いるにもかかわらず、原画情報を忠実に再現できる(第
2図(B)参照)。
第3図は出力レベルの制御により前歴補正が実行され
る読取装置の概略的ブロック図で、同図中、第1図と同
一部分には同一符号を付して示してある。9は前歴情報
により比較器3に導かれる光電変換出力のレベルを制御
する利得調整回路である。増幅器2の出力にはイメージ
センサの複数の感光素子の各出力信号が順次現れるが、
利得調整回路9は、この感光素子の各出力信号毎に個別
に利得調整を行う機能を有している。この機能は増幅器
2の中に含ませてもよい。また、比較器3の量子化レベ
ルを決定する電圧Vrは一定に保持されている。
つまり、比較器3のスライスレベルを一定にしておい
て、記憶回路7に蓄積されている各感光素子に対応した
前歴情報を利得調整回路9に導入することで、光電変換
増幅系の利得を制御し、つまり画信号レベルを大、小に
変換させて相対的にスライスレベルを変化させ、第1図
と同様の効果を得ようとするものである。前歴情報の内
容によって、例えば表2のように相対利得を変化せしめ
る。
つまり、前歴情報が白(1)であれば、画信号を2/3
倍に増幅して、画信号レベルを小さくし、また、黒
(0)であれば、画信号を2倍に増幅して、画信号レベ
ルを大きくする。斯様に増幅度の加減された画信号が一
定のスライスレベルを有する比較器3に導入されて2値
量子化され、これが出力端子eにより2値量子化信号と
して出力される。
従って、第2図(A)に示した特定の感光素子の光電
変換出力は、第4図(A)に示すような補正出力とな
り、一定のスライスレベルであっても、第4図(B)に
示すような2値量子化信号の出力波形が得られる。この
出力波形は第2図(B)と同様の波形であって、このこ
とから、量子化レベルの制御による場合と同様な効果が
得られることが理解できる。
以上は、前歴情報として、現走査線情報の直前の走査
線情報(前走査線情報)のみを使用した例について説明
したが、更に前の走査線情報(以下、前々走査線情報と
いう。)を使用して、走査速度の高速化、動作の安定化
を図る本発明の一実施例について説明する。
第5図は、前歴情報として、前走査線情報、前々走査
線情報を使用した本発明の実施例による信号波形図を示
すものである。
尚、この実施例は、量子化レベル、相対利得の何れか
一方あるいは双方を制御することによって実現できる
が、以下の説明では第1図と同様の装置構成にして、量
子化レベル(スライスレベル)を変化させるものについ
て説明する。
従って、この実施例における装置の概略構成は、第1
図と同様につき、これを援用することとし、その詳細は
省略するが、ただ、記憶回路7としては、前走査線情報
と前々走査線情報の2走査線情報分格納し得るメモリ容
量を持った記憶回路を用いる。
前記2個の走査線情報の組合せとして、例えば表3の
ように設定する。
例えば、第1図において、前記2走査線情報の格納さ
れた記憶回路7から読出された情報が黒(0)、黒
(0)のときは、制御手段である量子化レベル制御回路
8は20%に設定されたスライスレベルの信号を量化子手
段である比較器3(−端子)へ出力し、次に走査線情報
を待つ。同様にして、例えば白(1)、黒(0)または
黒(0)、白(1)ときたときは50%に、また白
(1)、白(1)ときた場合には80%に、それぞれスラ
イスレベルを設定して、次の走査線情報を待つことにな
る。
つまり、第5図(A)に示すように、スライスレベル
(一点鎖線)が変化し、同図(B)のように、画情報に
忠実な2値量子化信号出力が得られる。
ここで、前走査線情報のみを利用した第2図(A)
と、この本発明の一実施例の第5図(A)とを比較して
みるに、2値量子化を決定するサンプリング点(黒点)
とスライスレベル(一点鎖線)との間の電位差が、第2
図(A)のものより大きくとれ、動作の安定化が図れる
ことが解る。このことは更に、高速動作が実現可能であ
ることを意味する(走査周期が、τ/2、τ/3のときにも
画情報に忠実な前歴補正効果が得られる)。
すなわち、この実施例から明らかなことは、複数の走
査線情報を前歴情報として利用することにより、前歴補
正効果をより向上せしめ得ることが判る。
一般にイメージセンサの過渡時間の及び範囲までは走
査線数を増加しても効果が得られる。
また、複数の走査線情報を利用する場合、例えば前走
査線情報で量子化レベル(スライスレベル)を、前々走
査線情報で相対利得を制御する等の構成を採ることもで
きる。
これまで、2値量子化で説明したが、これに限定され
るものではなく、多値量子化の場合にも適用できる。
多値量子化の場合には、比較器3の代わりに多値のA/
D変換器を、また記憶回路7として、多値情報用のメモ
リを有するものをそれぞれ用い、量子化レベル又は相対
利得を変化せしめ、以て中間調情報に対してきめこまか
な前歴補正を行うことができる。
また、多値化情報で前歴補正を行うことで、2値量子
化処理をより適確に行うことが可能となることは前述し
た通りである。
尚、前述したところから明らかなように、量子化レベ
ルを制御する手段としては、スライスレベルを一定にし
ておいて、画信号レベルを変化させる、所謂画信号の増
幅度と加減する方法(第1図)と、画信号をいじらない
でスライスレベルを上下に振る方法(第1図、第5図)
とこれら両方法を組合わせた方法があることは勿論であ
る。以上の実施例ではディジタル伝送方式の場合につい
て説明したが、アナログ伝送方式の場合は光電変換出力
信号の出力レベルを制御した後に、変調器へ導けば同等
の効果が得られる。
発明の効果 以上、要するに、本発明はイメージセンサの過渡時間
の及ぶ範囲内において複数の走査線における各感光素子
に対応した量子化情報を前歴情報として記憶回路に記憶
せしめ、この記憶情報に基づいて、スライスレベル又は
光電変換増幅系の利得を変化せしめることで量子化レベ
ルを制御するようにしたものであるから、1主走査周期
内で閾値レベルまで立上り、または立下ることができな
い光応答性の悪いイメージセンサを用いた場合でも、比
較的簡単な回路構成で、高画質化及び走査速度の高速化
を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は量子化レベルの制御による前歴補正読取装置の
概略的ブロック図、第2図はその信号波形図、第3図は
出力レベルの制御による概略的ブロック図、第4図はそ
の信号波形図、第5図は本発明の一実施例の波形図、第
6図は従来の読取装置の概略的ブロック図、第7図はそ
の信号波形図、第8図は信号波形図である。1……イメ
ージセンサ、2……増幅器、3……比較器、4……レン
ズ、5……光源、6……原稿、7……記憶回路、8……
量子化レベル制御回路、9……利得調整回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 聡 東京都目黒区下目黒2丁目3番8号 松 下電送株式会社内 (56)参考文献 特開 昭52−115614(JP,A) 吹技敬彦著,「FAX・OAのための 画像の信号処理」(昭57−10−20),日 刊工業新聞社,P.12〜13

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源によって原稿を照射し、その反射光を
    レンズを介して感光素子上に集光させる光学手段と、前
    記感光素子が一列もしくは複数列に配列されたイメージ
    センサと、このイメージセンサ上の各感光素子の光電変
    換出力を順次電子的に切換えて主走査を行う主走査手段
    と、前記原稿と前記イメージセンサとを相対的に移動せ
    しめて副走査を行う副走査手段と、前記イメージセンサ
    から出力される各感光素子の光電変換出力を量子化する
    量子化手段と、この量子化手段により既に量子化された
    複数の過去の走査線情報を前歴情報として記憶する記憶
    手段と、この記憶手段に記憶された各感光素子毎の複数
    の過去の走査線情報に基づいて現走査線の対応する各感
    光素子から出力される光電変換出力信号の量子化レベル
    或いは出力レベルを制御する制御手段とを具備する前歴
    補正読取装置。
JP60238050A 1985-10-18 1985-10-24 前歴補正読取装置 Expired - Lifetime JP2529193B2 (ja)

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EP86308072A EP0220069B1 (en) 1985-10-18 1986-10-17 Past record correcting/reading apparatus
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS52115614A (en) * 1976-03-24 1977-09-28 Mitsubishi Electric Corp Threshold value setting method for binary circuit

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
吹技敬彦著,「FAX・OAのための画像の信号処理」(昭57−10−20),日刊工業新聞社,P.12〜13

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