JP2528321B2 - 高分子保護金属コロイド - Google Patents

高分子保護金属コロイド

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JP2528321B2
JP2528321B2 JP62162409A JP16240987A JP2528321B2 JP 2528321 B2 JP2528321 B2 JP 2528321B2 JP 62162409 A JP62162409 A JP 62162409A JP 16240987 A JP16240987 A JP 16240987A JP 2528321 B2 JP2528321 B2 JP 2528321B2
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英史 平井
真 小宮山
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英史 平井
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、高分子保護金属コロイドに関する。より詳
細には、本発明は、金属のコロイド粒子が特定の高分子
によって保護された新規な金属コロイドに関する。本発
明の高分子保護金属コロイドのコロイド粒子は、アミノ
基含有化合物に容易に結合して安定な金属コロイド固定
化物を与え、得られる固定化物は、種々の諸特性を有す
る固体触媒として用いられるほか、生体組織の研究や様
々な疾患の治療や診断などに有利に用いられるものであ
る。
(従来の技術) 金のコロイド溶液にゼラチンを加えると、コロイドが
ゼラチンの保護作用により著しく安定になり、色の変化
なしに蒸発乾固できることはよく知られている。又、こ
のような保護作用を示す物質は保護コロイドと呼ばれて
いる。保護コロイドとしてよく知られているものには、
ゼラチンの他に、アルブミン、アラビアゴム、プロタル
ビン酸やリサルビン酸などの天然高分子がある。又、近
年保護コロイドについての研究が進みポリビニルピロリ
ドン、ポリビニルエーテル、ポリメチルビニルケトンな
どの合成高分子も保護コロイドとしての作用を示し、こ
れらの合成高分子の存在下に、溶液中の金属イオンを還
元すると、合成高分子で保護された金属超微粒子のコロ
イドが得られ、得られたコロイドの金属コロイド粒子を
触媒などの用途に用いることができることが報告されて
いる(例えば、高分子触媒の工業化,第151−179頁(19
81),シーエムシー(株)参照)。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上述の天然高分子や合成高分子を保護
コロイドとする金属コロイドには種々の問題点がある。
即ち、ゼラチンなどの天然高分子を保護コロイドとする
金属コロイドはコロイドの安定性及びコロイド粒子の粒
径分布の再現性が悪いなどの欠点がある。
又、上記の合成高分子を保護コロイドとする金属コロ
イドの場合には、保護コロイドである合成高分子の反応
性が低い為、これらの合成高分子で保護された金属コロ
イド粒子を他の種々の物質に化学的に結合させて固定化
することが困難であり、その為これらの合成高分子を保
護コロイドとする従来の金属コロイドの用途は非常に限
定されており、実用的にはオレフィンの水素化触媒に用
いられるにとどまっていた。
(問題を解決するための手段) 本発明者等は、ただ単に金属コロイドとして安定であ
るばかりでなく、他の種々の物質に強固に固定化され、
上記した従来の高分子保護金属コロイドでは用いること
のできなかった種々の有用な用途に有利に用いることの
できる、合成高分子で保護された金属コロイドを開発す
べく鋭意研究を重ねた。その結果、本発明者等は、特定
のヒドラジド重合体、アジド重合体、アクリル酸エステ
ル重合体及びアクリルアミド重合体が金属コロイドに対
して優れた保護作用を示すばかりでなく、これら特定の
重合体で保護された金属コロイド粒子が種々のアミノ基
含有化合物と容易に結合して安定な固定化物を与え、得
られる固定化物が、固体触媒、様々な疾患の治療や診
断、生体組織の研究、微生物の突然変異の誘起等の種々
の用途に用いられることを見い出した。本発明は上記の
知見に基きなされたものである。
しかして、本発明の目的は、種々の広範な用途に有利
に用いることのできる新規な高分子保護金属コロイドを
提供することにある。
上記及び他の諸目的、諸特徴、諸利益は以下に記載す
る詳細な説明から明らかになろう。
本発明によれば、 (a)分散媒、 (b)周期律表Ib,VIIb及びVIII族の元素から成る群か
ら選ばれた少なくとも一種の金属のコロイド粒子、及び (c)高分子 を含み、該コロイド粒子(b)が該分散媒(a)中に分
散して金属コロイドを形成し、且つ該高分子(c)が該
コロイド粒子に吸着し、保護コロイドとして該コロイド
粒子を保護してなる高分子保護金属コロイドにおいて、
該高分子が構造単位(i)、構造単位(ii)及び構造単
位(iii)を含有し且つそれらの含有量が構造単位
(i)、(ii)及び(iii)の全量基準でそれぞれ1〜1
00モル%、0〜99モル%、0〜99モル%であり、該構造
単位(i)、構造単位(ii)及び構造単位(iii)がそ
れぞれ一般式〔I〕、〔II〕、〔III〕 〔但し、R1は水素原子、置換或いは無置換の炭素数1
〜6のアルキル基、置換或いは無置換のフェニル基、水
酸基、 −CO−R或いは−O−R′{但し、Rは置換或いは無置
換の炭素数1〜10のアルキル基或いは−(CH2)n1−Xn2
(CH2)n3−Yn4−(CH2)n5−CO−R7(但し、X及びYは各
々独立的に−O−或いは−NH−;n1、n3及びn5は各々独
立的に0〜6の整数;n2及びn4は各々独立的に0或いは
1;R7は−NH−NH2、−A−R8或いは−NH2を示し;Aは−O
−或いは−S−;R8は置換或いは無置換の炭素数1〜10
のアルキル基、置換或いは無置換のフェニル基、或いは
置換或いは無置換のサクシンイミド基を示す)であり、
R′は前記のRと同じ}、R2は−(CH2)n1′−X′n2
−(CH2)n3′−Y′n4′−(CH2)n5′−CO−R7′(但し、
X′、Y′、n1′、n2′、n3′、n4′、n5′及びR7′は
それぞれ前記のX、Y、n1、n2、n3、n4、n5及びR7と同
じ)を示す〕、 〔但し、R3は水素原子、置換或いは無置換の炭素数1
〜6のアルキル基、置換或いは無置換のフェニル基、水
酸基、 −CO−R或いは−O−R′(但し、R及びR′は前記の
通り)、R4は−(CH2)n1″−X″n2″−(CH2)n3″−Y″
n4″−(CH2)n5″−CO−R9(但し、X″、Y″、n1″、n
2″、n3″、n4″及びn5″はそれぞれ前記のX、Y、
n1、n2、n3、n4及びn5と同じであり、R9は−A′−R10
を示し、A′は前記のAと同じであり、R10は水素原
子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、置換或いは無置
換の炭素数1〜10のアルキル基、置換或いは無置換のフ
ェニル基、或いは置換或いは無置換のサクシンイミド基
である)を示す〕、 〔但し、R5は水素原子、置換或いは無置換の炭素数1〜
6のアルキル基、置換或いは無置換のフェニル基、水酸
基、 −CO−R或いは−O−R′(但し、R及びR′は前記の
通り)、R6は水酸基、 −CO−R或いは−O−R′(但し、R及びR′は前記の
通り)を示す〕で表わされるが、但し、R1は水素原子
で、R2が−CO−NH2であり、かつ該構造単位(ii)の含
有量が0モル%である時にはR6は水酸基、−CO−R或い
は−O−R′(但し、R及びR′は前記の通り)であ
り、又R7が−NH−NH2である時には一部或いは全部の−N
H−NH2基が−N3基で置換されていてもよく、更に又、R1
が水素原子或いは置換或いは無置換の炭素数1〜6のア
ルキル基である時には該構造単位(i)、構造単位(i
i)及び構造単位(iii)の含有量が構造単位(i)、
(ii)及び(iii)の全量基準でそれぞれ1〜95モル
%、0〜90モル%及び5〜99モル%である高分子保護金
属コロイドが提案される。
本発明の高分子保護金属コロイドのコロイド粒子をな
す金属は、周期律表Ib、VIIb及びVIII族の元素から成る
群から選ばれる少なくとも一種の金属であり、好ましく
は金、銀、白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、
オスミウム、レニウム、イリジウム、銅、ニッケルより
成る群から選ばれる少なくとも一種である。又、本発明
の高分子保護金属コロイドのコロイド粒子をなす金属
は、上記金属において、放射性を有するものでもよく、
例えば、放射性の金、銀及び白金等であってもよい。
ここに「金属コロイド」とは、水及びアルコール等の
液体に超微粒子状(直径:5〜1000Å)の金属が分散して
いる分散系を言う。
本発明の高分子保護金属コロイドにおいては、上記の
金属から成るコロイド粒子が、下記の一般式〔I〕で示
す1〜100モル%、好ましくは10〜50モル%の構造単位
(i)、一般式〔II〕で示す0〜99モル%、好ましく
は、0〜50モル%の構造単位(ii)及び一般式〔III〕
で示す0〜99モル%、好ましくは30〜90モル%の構造単
位(iii)を含有する高分子の保護コロイドにより保護
されている。ここに「高分子の保護コロイドにより保護
されている」とは、高分子がコロイド粒子に吸着し、保
護コロイドとしての高分子の保護作用、例えば金属コロ
イド粒子が高分子と錯体を形成するなどして安定化し、
例えば、5000回転/分で10分間遠心分離にかけてもコロ
イド粒子の沈殿が生じない状態をいう。上記の様に、コ
ロイド粒子に吸着した高分子が保護作用を示すが、高分
子の一部はコロイド粒子に吸着せずに分散媒中に溶解し
て存在してもよい。
〔但し、R1は水素原子、メチル、エチルなどの置換或
いは無置換の炭素数1〜6のアルキル基、置換或いは無
置換のフェニル基、水酸基、 −CO−R或いは−O−R′{但し、Rはメチル、エチ
ル、プロピルなどの置換或いは無置換の炭素数1〜10の
アルキル基或いは−(CH2)n1−Xn2−(CH2)n3−Yn4−(C
H2)n5−CO−R7(但し、X及びYは各々独立的に−O−
或いは−NH−;n1、n3及びn5は各々独立的に0〜6の整
数;n2及びn4は各々独立的に0或いは1;R7は−NH−N
H2、−A−R8或いは−NH2を示し;Aは−O−或いは−S
−;R8は置換或いは無置換の炭素数1〜10のアルキル
基、置換或いは無置換のフェニル基、或いは置換或いは
無置換のサクシンイミド基を示す)であり、R′は前記
のRと同じ}、R2は−(CH2)n1′−X′n2′−(CH2)n3
−Y′n4′−(CH2)n5′−CO−R7′(但し、X′、
Y′、n1′、n2′、n3′、n4′、n5′及びR7′はそれぞ
れ前記のX、Y、n1、n2、n3、n4、n5及びR7と同じ)を
示す〕、 〔但し、R3は水素原子、メチル、エチルなどの置換或い
は無置換の炭素数1〜6のアルキル基、置換或いは無置
換のフェニル基、水酸基、 −CO−R或いは−O−R′(但し、R及びR′は前記の
通り)、R4は−(CH2)n1″−X″n2″−(CH2)n3″−Y″
n4″−(CH2)n5″−CO−R9(但し、X″、Y″、n1″、n
2″、n3″、n4″及びn5″はそれぞれ前記のX、Y、
n1、n2、n3、n4及びn5と同じであり、R9は−A′−R10
を示し、A′は前記のAと同じであり、R10は水素原
子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、置換或いは無置
換の炭素数1〜10のアルキル基、置換或いは無置換のフ
ェニル基、或いは置換或いは無置換のサクシンイミド基
である)を示す〕、 〔但し、R5は水素原子、メチル、エチルなどの置換或い
は無置換の炭素数1〜6のアルキル基、置換或いは無置
換のフェニル基、水酸基、 −CO−R或いは−O−R′(但し、R及びR′は前記の
通り)、R6は水酸基、 −CO−R或いは−O−R′(但し、R及びR′は前記の
通り)を示す〕。
上記の一般式〔I〕、〔II〕、〔III〕において、炭
素数1〜6或いは炭素数1〜10のアルキル基の置換基と
しては、ハロゲン、炭素数1〜6のアルキル基、水酸
基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基及びフェニル
基等を挙げることができる。上記フェニル基の置換基と
しては、ハロゲン、炭素数1〜6のアルキル基、水酸
基、ニトロ基、カルボキシル基及びフェニル基等を挙げ
ることができる。上記サクシンイミド基の置換基として
は、ハロゲン、炭素数1〜6のアルキル基、水酸基、ニ
トロ基、シアノ基、カルボキシル基及びフェニル基等を
挙げることができる。
本発明においては、R1が水素原子で、R2が−CO−NHで
あり、且つ該構造単位(ii)の含有量が0モル%である
時にはR6は水酸基、−CO−R或いは−O−R′(但し、
R及びR′は前記の通り)である。R7が−NH−NH2であ
る時には、一部或いは全部の−NH−NH2基が、−N3基で
置換されていてもよく、又R10は好ましくは、置換或い
は無置換の炭素数1〜10のアルキル基或いは置換或いは
無置換のフェニル基である。更に、上記一般式〔I〕で
示した構造単位(i)において、R1が水素原子或いは炭
素数1〜6のアルキル基である時には、構造単位
(i)、構造単位(ii)及び構造単位(iii)の量は構
造単位(i)、(ii)及び(iii)の全量基準でそれぞ
れ1〜95モル%、好ましくは10〜50モル%、0〜90モル
%、好ましくは0〜50モル%、及び5〜99モル%、好ま
しくは30〜90モル%である。
上記で示した構造単位から成る高分子の分子量は、好
ましくは800〜1,000,000、より好ましくは1,500〜50,00
0である。この高分子の分子量はゲルパーミエーション
クロマトグラフィー(GPC)により測定できる。
本発明の高分子保護金属コロイドの分散媒としては、
一般に水、炭素数1〜10の直鎖ないしは分枝状アルコー
ル及び水に可溶なエーテル類、例えば、ジオキサン等、
及びこれらの混合物であり、好ましくは水、メタノール
及びエタノール及びこれらの混合物である。この分散媒
の量は、コロイド粒子の金属1原子に対して好ましくは
10〜5000モル、より好ましくは50〜500モルの量で用い
られる。
又、保護コロイドである上記高分子の量はコロイド粒
子の金属1原子に対して構造単位(i)、(ii)及び
(iii)のモル数の合計として好ましくは1〜1000モ
ル、より好ましくは5〜50モルである。
本発明の高分子保護金属コロイドは例えば下記に述べ
る方法で製造することができるが、これらの方法に限定
されるものではない。
方法I:製造すべき高分子保護金属コロイドの金属成分
に相当する金属の化合物を溶媒中に溶解して金属イオン
含有溶液を調整する。用いられる金属の化合物は高分子
存在下で溶媒に溶解するものであればよく、例えば、ハ
ロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、水酸化物等が用
いられる。溶媒としては、水、炭素数1〜10の直鎖ない
しは分枝状アルコール及び水に可溶なエーテル類、例え
ばジオキサン等、及びこれらの混合物が一般に用いら
れ、好ましくは水、メタノール、及びエタノール及びこ
れらの混合物が用いられる。この際の溶媒の量は金属1
原子に対して好ましくは10〜5000モルより好ましくは50
〜500モルである。
次に調製された溶液に上記で示した構造単位からなる
高分子を加える。高分子の添加量は金属1原子に対して
構造単位(i)、(ii)及び(iii)のモル数の合計と
して好ましくは1〜1000モル、より好ましくは5〜50モ
ルである。
このようにして得られる高分子含有溶液を還元処理し
て本発明の高分子保護金属コロイドが得られる。還元処
理方法は、特に臨界的ではないが、一般に光還元ないし
は還元剤を用いて行なわれる。
還元処理を光還元により行う場合には、例えば、上記
で得られる高分子含有金属溶液を数回凍結脱気した後、
脱気溶液に高圧水銀燈、低圧水銀燈、タングステン燈及
びアルゴンレーザー等を用いて一般に1分〜50時間、好
ましくは30分〜30時間照射することによりおこなわれ
る。
一方、還元剤を用いて還元処理を行う場合には、上記
で得られる高分子含有金属溶液に還元剤を金属化合物に
対してモル比で1〜50、好ましくは1.5〜10の割合で添
加して10〜100℃で1分〜10時間攪拌することにより本
発明の高分子保護金属コロイドが得られる。この際、用
いられる還元剤は一般にホルムアルデヒド、ヒドラジ
ン、水素化ホウ素ナトリウム及び炭素数1〜6のアルコ
ール等である〔例えば、新実験化学講座15,酸化と還元
〔II〕,第29−332頁(1977),丸善(株)参照〕。
又、還元処理は、水素を上記水溶液と接触させて行なっ
てもよい。
方法II:上記で示した構造単位からなる高分子の前駆
体〔すなわち、R7が−NH−NH2である高分子(高分子
A)の前駆体;R7が−A−R8(A及びR8は前記の通り)
である高分子(高分子B)の前駆体;及びR7が−NH2
ある高分子(高分子C)の前駆体〕を下記に述べる方法
で製造する。この前駆体の各々を方法Iの高分子に代え
て用いる以外は方法Iと同様の方法により、高分子A、
B、Cの各前駆体で保護された金属コロイド溶液を調整
する。こうして得た各コロイド溶液をそれぞれ以下の様
に処理して本発明の高分子保護金属コロイドを得る。
すなわち、高分子A(R7が−NH−NH2である高分子)
の前駆体で保護されたコロイドの場合には、このコロイ
ド溶液をヒドラジン処理に附すことにより高分子Aの前
駆体がヒドラジド化され、本発明の高分子保護金属コロ
イドが得られる。ヒドラジン処理は、例えば、高分子前
駆体中の上記一般式〔II〕で示した構造単位(ii)の量
1モルに対して0.1〜100モルの割合でヒドラジンを上記
で得られるコロイド溶液に加え、10℃以上でかつ溶媒の
沸点以下の温度、好ましくは30〜80℃で一般に30分〜10
時間攪拌することにより行うことができる。
高分子B(R7が−A−R8である高分子)の前駆体で保
護されたコロイドの場合には、このコロイド溶液をエス
テル化或いはチオエステル化処理に附して高分子Bの前
駆体をエステル化或いはチオエステル化し、本発明の高
分子保護金属コロイドを得る。エステル化及びチオエス
テル化の方法は特に制限はなく、常法、例えば酸を触媒
としてアルコール或いはチオアルコールの存在下で還流
し生成する水を除去することにより行なってもよく、
又、塩化チオニルと反応させた後、アルコール或いはチ
オアルコールを作用させて行なってもよい。〔例えば新
実験化学講座14、有機化合物の合成と反応〔II〕、第10
00〜1062頁(1977),丸善(株)発行参照〕。
高分子C(R7が−NH2である高分子)の前駆体で保護
されたコロイドの場合には、このコロイド溶液をアンモ
ニア処理に附して高分子Cの前駆体をアミド基含有高分
子にすることにより、本発明の高分子保護金属コロイド
が得られる。アンモニア処理は、例えば、高分子前駆体
中の上記一般式〔II〕で示した構造単位(ii)の量1モ
ルに対して0.1〜100モルの割合でアンモニアを水溶液の
形態で上記で得られるコロイド溶液に加えるか、或いは
アンモニアガスをコロイド溶液に吹き込み、0℃以上で
かつ溶媒の沸点以下の温度、好ましくは10〜80℃で一般
に30分〜10時間攪拌することにより行うことができる。
〔例えば、新実験化学講座14,有機化合物の合成と反応
〔II〕,第1134〜1189頁(1977),丸善(株)発行参
照〕。
方法III:上記した方法Iと同様の方法で金属イオン含
有溶液を得る。この溶液を方法Iと同様の方法で還元処
理に附して金属コロイドを得る。これに上記で示した構
造単位からなる高分子をコロイド金属粒子の1原子に対
し構造単位(i)、(ii)及び(iii)のモル数の合計
として好ましくは1〜1000モル、より好ましくは5〜50
モルの割合で金属コロイドに加え本発明の高分子保護金
属コロイドを得ることができる。
上記で示した構造単位を含有する高分子は常法により
製造することができる。その製法の例を以下に示す。
R7が−NH−NH2である高分子(高分子A) 下記の一般式〔IV〕で表わされる1〜100モル%の単
量体と、下記の一般式〔V〕で表わされる0〜99モル%
の単量体とを例えば、ラジカル開始剤を用いる重合、光
重合、放射線重合、及びカチオン重合等で重合させて本
発明で用いられる保護コロイドとしての高分子(高分子
A)の前駆体を得た後、これをヒドラジンと反応させて
ヒドラジド化することにより高分子Aを得ることができ
る。
〔但し、Z1は水素原子,置換或いは無置換の炭素数1〜
6のアルキル基、置換或いは無置換のフェニル基、水酸
基、 −CO−Z1′或いは−O−Z1″{但し、Z1′はメチル、エ
チル及びプロピルなどの炭素数1〜10のアルキル基或い
は−(CH2)m1−X1m2−(CH2)m3−Y1m4−(CH2)m5−CO−NH
−NH2(但し、X1及びY1は各々独立的に−O−或いは−N
H−;m1、m3及びm5は各々独立的に0〜6の整数;m2
びm4は各々独立的に0或いは1)であり、Z1″はメチ
ル、エチル及びプロピルなどの炭素数1〜10のアルキル
基或いは−(CH2)m1′−X1′m2′−(CH2)m3′−Y1′m4
−(CH2)m5′−CO−α′(但し、X1及びY1は各々独立的
に−O−或いは−NH−;α′は−NH2、−γ′−β′
(但し、γ′は−O−或いは−S−;β′は水素原子、
アルカリ金属、アルカリ土類金属、置換或いは無置換の
炭素数1〜10のアルキル基、フェニル基及びニトロ基或
いはアルキル基等で置換されたフェニル基などの置換或
いは無置換フェニル基、或いは置換或いは無置換サクシ
ンイミド基、好ましくは置換或いは無置換の炭素数1〜
10のアルキル基、置換或いは無置換フェニル基)、
m1′、m3′及びm5′は各々独立的に0〜6の整数、m2
及びm4′は各々独立的に0或いは1)}を示し、Z2は−
(CH2)m1″−X1″m2″−(CH2)m3″−Y1″m4″−(CH2)
m5″−CO−α{但し、X1″及びY1″は各々独立的に−O
−或いは−NH−;αは−NH2、−γ−β(但し、γは−
O−或いは−S−;βは水素原子、アルカリ金属、アル
カリ土類金属、置換或いは無置換の炭素数1〜10のアル
キル基、フェニル基及びニトロ基或いはアルキル基等で
置換されたフェニル基などの置換或いは無置換フェニル
基、或いは置換或いは無置換サクシンイミド基、好まし
くは置換或いは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、フ
ェニル基、或いはニトロ基或いはアルキル基等で置換さ
れたフェニル基)、m1″、m3″及びm5″は各々独立的に
0〜6の整数、m2″及びm4″は各々独立的に0或いは
1}を示す〕。
〔但し、Z3は水素原子或いはメチル及びエチルなどの
置換或いは無置換の炭素数1〜6のアルキル基、Z4は水
酸基、 −CO−Z1′或いは−O−Z1″(但し、Z1′及びZ1″は前
記の通り)〕。
一般式〔IV〕で示される単量体化合物の代表例として
はアクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチル
アクリルアミド、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル
酸フェニル、メタクリル酸フェニル、アクリル酸のパラ
ニトロフェニルエステル、メタクリル酸のパラニトロフ
ェニルエステル、アクリル酸のトリフルオロエチルエス
テル及びメタクリル酸のトリフルオロエチルエステルな
どの置換或いは無置換アクリル酸エステル及びメタクリ
ル酸エステル、アクリル酸のチオフェニルエステル、メ
タクリル酸の4−ニトロチオフェニルエステル、アクリ
ル酸のサクシンイミドエステル及びメタクリル酸のサク
シンイミドエステル等が挙げられる。
一方、一般式〔V〕で示される単量体化合物の代表例
としては、N−ビニルピロリドン、置換N−ビニルピロ
リドン、ビニルアルコール、メチルビニルエーテル、エ
チルビニルエーテル、及びメチルビニルケトン等が挙げ
られる。
一般的〔IV〕で示される化合物と一般式〔V〕で示さ
れる化合物との共重合は常法により、例えば過酸化ベン
ゾイル、アゾビスイソブチルニトリル及びペルオキソニ
硫酸カリウム等を重合開始剤とするラジカル重合や、光
重合、放射線重合、カチオン重合等により行なうことが
できる。〔例えば新実験化学講座19,高分子化学
〔I〕、第46−48頁(1978)、丸善(株)参照〕。尚、
構造単位(i)及び構造単位(ii)を含有する共重合体
或いは構造単位(i)、構造単位(ii)及び構造単位
(iii)を含有する共重合体を得る場合には、一般式〔I
V〕で示される単量体と一般式〔V〕で示される単量体
との使用量の比は用いる単量体の種類により異なるが一
般にモル比で0.1:100である。
上記の方法で得られる重合体(保護コロイドとして用
いられる高分子Aの前駆体)をヒドラジンと反応させて
R7が−NH−NH2である高分子(高分子A)を得る。ヒド
ラジンと上記の方法で得られる重合体との反応は重合体
を水、炭素数1〜10の直鎖ないしは分枝状アルコール及
び水に可溶なエーテル類、例えばジオキサンなど及びこ
れらの混合物に溶解後、ここにヒドラジンを重合体中の
上記一般式〔II〕で示した構造単位(ii)の含量1モル
に対して0.1〜100モルの割合で加え10℃以上でかつ溶媒
の沸点以下の温度、好ましくは30〜80℃で一般に30分〜
10時間反応させる。
上記の反応において、重合体が上記一般式〔IV〕の化
合物のホモポリマーである場合、重合体に含有される−
α基(但し、αは前記の通り)を完全にヒドラジン分解
して−NH−NH2基に転換した場合には構造単位(i)を
含有する高分子が得られ、部分的に−NH−NH2基に転換
した場合には構造単位(i)及び(ii)からなる高分子
が得られる。
一方、重合体が上記化合物〔IV〕と〔V〕との共重合
体の場合、共重合体に含有される−α基(但し、αは前
記した通り)を完全にヒドラジン分解して−NH−NH2
に転換した場合には構造単位(i)及び(ii)を含有す
る高分子が得られ、部分的に−NH−NH2基に転換した場
合には構造単位(i)(ii)及び(iii)を含有する高
分子が得られる。
R7が−A−R8である高分子(高分子B) 下記の一般式〔VI〕で表わされる1〜100モル%の単
量体と、下記の一般式〔VII〕で表わされる0〜99モル
%の単量体とを例えば、ラジカル開始剤を用いる重合、
光重合、放射線重合、及びカチオン重合等で重合させる
ことにより高分子Bを得ることができる。又、下記の一
般式〔VIII〕で表わされる1〜100モル%の単量体と、
下記の一般式〔VII〕で表わされる0〜99モル%の単量
体とを例えば、ラジカル開始剤を用いる重合、光重合、
放射線重合、及びカチオン重合等で重合させて、本発明
で用いられる保護金属コロイドとしての高分子(高分子
B)の前駆体を得た後、これをアルコール或いはチオア
ルコールと反応させても得ることができる。
〔但し、Z5及びZ6はそれぞれR1及びR2と同じ〕、 〔但し、Z7及びZ8はそれぞれR5及びR6と同じ〕、 〔但し、Z9及びZ10はそれぞれR3及びR4と同じ〕。
一般式〔VI〕で示される単量体化合物の代表例として
はアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸フェニル、メ
タクリル酸フェニル、アクリル酸のパラニトロフェニル
エステル、メタクリル酸のパラニトロフェニルエステ
ル、アクリル酸のトリフルオロエチルエステル及びメタ
クリル酸のトリフルオロエチルエステルなどの置換或い
は無置換アクリルエステル及びメタクリル酸エステル、
アクリル酸のチオフェニルエステル及びメタクリル酸の
4−ニトロチオフェニルエステル、アクリル酸のサクシ
ンイミドエステル及びメタクリル酸のサクシンイミドエ
ステル等が挙げられる。
一方、一般式〔VII〕で示される単量体化合物の代表
例としては、N−ビニルピロリドン、置換N−ビニルピ
ロリドン、ビニルアルコール、メチルビニルエーテル、
エチルビニルエーテル、及びメチルビニルケトン等が挙
げられる。
又、一般式〔VIII〕で示される単量体化合物の代表例
としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸のア
ルカリ金属塩或いはアルカリ土類金属塩及びメタクリル
酸のアルカリ金属塩或いはアルカリ土類金属塩が挙げら
れる。
一般式〔VI〕で示される化合物と一般式〔VII〕で示
される化合物との共重合或いは一般式〔VIII〕で示され
る化合物と一般式〔VII〕で示される化合物との共重合
は常法により、例えば過酸化ベンゾイル、アゾビスイソ
ブチルニトリル及びペルオキソニ硫酸カリウム等を重合
開始剤とするラジカル重合や、光重合、放射線重合、カ
チオン重合等により行なうことができる。〔例えば新実
験化学講座19,高分子化学〔I〕、第46−48頁(197
8)、丸善(株)発行参照〕。尚、一般式〔VI〕或いは
一般式〔VIII〕で示される単量体と一般式〔VII〕で示
される単量体との使用量の比は用いる単量体の種類によ
り異なるが一般にモル比で0.1:100である。
尚、一般式〔VIII〕で示される化合物と一般式〔VI
I〕で示される化合物を共重合させて、本発明において
保護コロイドとして用いられる高分子(高分子B)の前
駆体を得た後、この前駆体より保護コロイドとして用い
られる高分子を得るには、得られる高分子の前駆体をエ
ステル化或いはチオエステル化処理に附せばよい。エス
テル化及びチオエステル化の方法は特に制限はなく常
法、例えば酸を触媒としてアルコール或いはチオアルコ
ールの存在下で前駆体を還流し生成する水を除去しても
よいし、又、塩化チオニルと反応させた後、アルコール
或いはチオアルコールを作用させてもよい。〔例えば、
新実験化学講座14、有機化合物の合成と反応〔II〕、第
1000〜1062頁(1977)、丸善(株)発行参照〕。ここで
用いられるアルコールの代表例としては、メタノール、
エタノール、プロピルアルコール、ブタノール、フェノ
ール、クレゾール、4−ニトロフェノール、及び、2,2,
2−トリフルオロエタノールを挙げることができる。
又、チオアルコールとしては、チオフェノール、4−ニ
トロチオフェノール及びチオブタノール等を用いること
ができる。
上記のエステル化或いはチオエルテル化において、前
駆体が一般式〔VIII〕の化合物のホモポリマーである場
合、前駆体中に含有されるカルボキシル基を完全にエス
テル化或いはチオエステル化した場合には構造単位
(i)からなる高分子が得られ、部分的にエステル化し
た場合には構造単位(i)及び(ii)からなる高分子が
得られる。
一方、前駆体が上記一般式〔VIII〕と〔VII〕との共
重合体の場合、前駆体に含有されるカルボキシル基を完
全にエステル化或いはチオエステル化した場合には構造
単位(i)及び(iii)からなる高分子が得られ、部分
的エステル化或いはチオエステル化した場合には構造単
位(i)、構造単位(ii)及び構造単位(iii)を含有
する高分子が得られる。
R7が−NH2である高分子(高分子C) 下記の一般式〔IX〕で表わされる1〜100モル%の単
量体と、下記の一般式〔X〕で表わされる0〜99モル%
の単量体とを例えば、ラジカル開始剤を用いる重合、光
重合、放射線重合、及びカチオン重合等で重合させるこ
とにより高分子Cを得ることができる。又、下記の一般
式〔XI〕で表わされる1〜100モル%の単量体と、下記
の一般式〔X〕で表わされる0〜99モル%の単量体とを
例えば、ラジカル開始剤を用いる重合、光重合、放射線
重合、及びカチオン重合等で重合させて、本発明で保護
コロイドとして用いられる高分子(高分子C)の前駆体
を得た後、これをアンモニアと反応させても得ることが
できる。
〔但し、Z11及びZ12はそれぞれ前記のR1及びR2と同
じ〕、 〔但し、Z13及びZ14はそれぞれ前記のR5及びR6と同
じ〕、 〔但し、Z15及びZ16はそれぞれ前記のR3及びR4と同
じ〕。
一般式〔IX〕で示される化合物の代表例としてはアク
リルアミド、メタアクリルアミド、N,N−ジメチルアク
リルアミドが挙げられる。
一方、一般式〔X〕で示される化合物の代表例として
は、N−ビニルピロリドン、置換N−ビニルピロリド
ン、ビニルアルコール、メチルビニルエーテル、エチル
ビニルエーテル、及びメチルビニルケトン等が挙げられ
る。
一般式〔XI〕で示される化合物の代表例としては、ア
クリル酸、メタクリル酸、アクリル酸のアルカリ金属塩
或いはアルカリ土類金属塩、メタクリル酸のアルカリ金
属塩或いはアルカリ土類金属塩、アクリル酸メチル、、
メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸
エチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸フェニル、
アクリル酸のパラニトロフェニルエステル、メタクリル
酸のパラニトロフェニルエステル、アクリル酸のトリフ
ルオロエチルエステル及びメタクリル酸のトリフルオロ
エチルエステルなどの置換或いは無置換アクリル酸エス
テル及びメタクリル酸エステル、アクリル酸のチオフェ
ニルエステル、メタクリル酸のチオフェニルエステル、
アクリル酸のサクシンイミドエステル及びメタクリル酸
のサクシンイミドエステルなどが挙げられる。
一般式〔IX〕で示される化合物と一般式〔X〕で示さ
れる化合物との共重合或いは一般式〔XI〕で示される化
合物と一般式〔X〕で示される化合物との共重合は常法
により、例えば過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチル
ニトリル及びペルオキソニ硫酸カリウム等を重合開始剤
とするラジカル重合や、光重合、放射線重合、カチオン
重合等により行なうことができる。〔例えば新実験化学
講座19,高分子化学〔I〕、第46−48頁(1978)、丸善
(株)発行参照〕。尚、一般式〔IX〕或いは一般式〔X
I〕で示される単量体と一般式〔X〕で示される単量体
との使用量の比は用いる単量体の種類により異なるが一
般にモル比で0.1:100である。
尚、一般式〔XI〕で示される化合物と一般式〔X〕で
示される化合物を共重合させて保護コロイドとして用い
られる高分子(高分子C)の前駆体を得た後、この前駆
体より、保護コロイドとして用いられる高分子を得るに
は、得られる高分子の前駆体をアンモニア処理に附せば
よい。アンモニア処理の方法は特に制限はなく常法、例
えば前駆体を水、炭素数1〜10の直鎖ないしは分枝状ア
ルコール及び水に可溶なエーテル類、例えばジオキサン
など及びこれらの混合物に溶解後、ここにアンモニアを
水溶液の形態で上記一般式〔II〕で示した構造単位(i
i)の含量1モルに対して0.1〜100モルの割合で加える
か、或いはアンモニアガスを吹き込み、0℃以上でかつ
溶媒の沸点以下の温度、好ましくは10〜80℃で一般に30
分〜10時間常圧で反応させる。又、アンモニア処理は加
圧下で行ってもよい。
上記のアンモニア処理において、重合体に含有される
−A′−R10基(但し、A′及びR10は前記の通り)を完
全にアンモニアと反応させて−NH2基に転換した場合に
は構造単位(i)及び(iii)からなる高分子が得ら
れ、部分的に−NH2基に転化した場合には構造単位
(i)、(ii)及び(iii)を含有する高分子が得られ
る。
上記のようにして得られる本発明の高分子保護金属コ
ロイドは長期にわたり非常に安定であり、そのコロイド
粒子は種々のアミノ基含有化合物に結合して安定な固定
化物を与え、得られる固定化物が種々の諸特性を有する
固体触媒、様々な疾患の治療や診断、生体組織の研究、
微生物の突然変異の誘起等の種々の用途に有利に用いら
れることができる。
本発明の高分子保護金属コロイドのアミノ基含有化合
物への固定化は、本発明の高分子保護金属コロイドをア
ミノ基含有化合物と接触させてアミノ基含有化合物中の
アミノ基とコロイド粒子に吸着している高分子とを反応
させ、アミノ基含有化合物と高分子との間に化学結合を
形成させることにより行なうことができる。
高分子保護金属コロイドとアミノ基含有化合物との接
触は、例えば、溶媒中で攪拌等の手段を用いて行なうこ
とができる。接触時間は一般に10分〜30時間、好ましく
は30分〜10時間である。
アミノ基含有化合物はアミノ基を有するものであれば
何でもよく高分子保護金属コロイドの固定化物の用途に
応じて選択すればよい。例えば、1級及び/又は2級ア
ミノ基を有するビニル化合物の単独重合体又は共重合
体、核酸或いは蛋白を挙げることができる。その単独重
合体又は共重合体の代表例としては、ポリ(4−アミノ
スチレン)及び4−アミノスチレンとスチレンとの共重
合体等のアミノスチレン系重合体及びその架橋物、例え
ば1級及び/又は2級アミノ基を有するイオン交換樹
脂、ポリアリルアミン及びその架橋物、及びアミノアル
キル(C1〜C6)化ポリアクリルアミド等を挙げることが
できる。アミノ基含有化合物の例としては更に、DNA及
びRNA等のアミノ基を含有する核酸;アミノ基を導入し
たチミジル酸等の核酸;アイソメラーゼ、ペルオキシダ
ーゼ、ウレアーゼ、ATPアーゼ、インシュリン等のホル
モン、抗原及び抗体;アミノ基を導入したヘパリン、ム
コ多糖類、ケラタン硫酸等の糖質;及びアミノ基を導入
した脂質等を挙げることができる。アミノ基を持ってい
ない化合物の場合には、この化合物に化学的にアミノ基
を導入し、アミノ基含有化合物として用いることができ
る。
用いられるアミノ基含有化合物の量は高分子保護金属
コロイドに対して保護コロイドである高分子中のヒドラ
ジド基、エステル基、チオエステル基及びアミド基の1
モルに対して0.1〜100モル、好ましくは1〜10モルであ
る。
溶媒としては、水、炭素数1〜6の直鎖ないしは分枝
状アルコール、及びこれらの混合物が一般に用いられ、
好ましくは水、メタノール及びエタノール及びこれらの
混合物が用いられる。溶媒の量はアミノ基含有化合物中
のアミノ基1モルに対して一般に10〜1000モル、好まし
くは50〜300モルである。
固定化反応は一般に−20〜100℃で実施することがで
きるが、蛋白質などの天然高分子に固定する場合には、
天然高分子の変性を防ぐために−10〜20℃の低温で固定
化反応を行なうのが好ましい。固定化反応を行なう際の
pHは臨界的でなく一般にpH4〜10で行なうことができ
る。
アミノ基含有化合物と接触させる高分子保護金属コロ
イド中の高分子のR7が−NH−NH2又は−NH2である場合に
は、高分子保護金属コロイドとアミノ基含有化合物との
接触に先立ち、高分子保護金属コロイドをアミノ基に対
して反応性がある二官能化合物と反応させた後、得られ
る反応生成物をアミノ基含有化合物と接触させて、高分
子保護金属コロイドの粒子を該二官能化合物の残基を介
してアミノ基含有化合物に固定することができる。この
ように高分子保護金属コロイドをアミノ基含有化合物と
の接触に先立ち、上記の二官能化合物と反応させること
により、高分子保護金属コロイドの反応性を高めること
ができる。アミノ基に対して反応性のある二官能化合物
としてはアルデヒド基、イソシアネート基、マレイミド
基、ヨードアセトアミド基及びジアゾベンジジン基から
選ばれた二つの官能基を有する化合物を挙げることがで
きる。その具体例としてはOHC−(CH2)n−CHO(但しnは
0〜7の整数)で表わされるグルタルアルデヒドなどの
ジアルデヒド、ヘキサメチレンジイソシアネート、N,
N′−エチレンビスマレイミド、N,N′−ポリメチレンビ
スヨードアセトアミド及びビスジアゾベンジジン等を挙
げることができる。
高分子保護金属コロイドと上記化合物との反応は、高
分子保護金属コロイドと上記化合物を水、炭素数1〜6
の直鎖ないしは分枝状のアルコール、及びこれらの混合
物等の溶媒中で5〜60℃で1〜20時間攪拌することより
行なうことができる。この際用いられる二官能化合物の
量は保護コロイドである高分子中のヒドラジド基及びア
ミド基の1モルに対して1〜50モル、好ましくは1.5〜2
0モルである。溶媒の量は一般に二官能化合物の1モル
に対して5〜200モルである。得られる反応生成物を反
応混合物より分離後或いは反応混合物のまま上記で述べ
た高分子保護金属コロイドとアミノ基含有化合物との接
触と同様の条件でアミノ基含有化合物と接触させ固定化
することができる。
更に、高分子保護金属コロイドとアミノ基含有化合物
とをアミノ基に対して反応性のある上記二官能化合物の
存在下で接触させて、高分子保護金属コロイドの粒子を
アミノ基含有化合物に固定してもよい。この際用いられ
るアミノ基含有化合物の量は高分子保護金属コロイドに
対して保護コロイドである高分子中のヒドラジド基及び
アミド基の1モルに対して0.1〜100モル、好ましくは1
〜10モルであり、又、二官能化合物の量は保護コロイド
である高分子中のヒドラジド基及びアミド基の1モルに
対して1〜50モル、好ましくは1.5〜20モルである。こ
の接触は一般的には溶媒中で行なうことができる。
溶媒としては、水、炭素数1〜6の直鎖ないしは分枝
状アルコール、及びこれらの混合物が一般に用いられ、
好ましくは水、メタノール及びエタノール及びこれらの
混合物が用いられる。溶媒の量はアミノ基含有化合物中
のアミノ基1モルに対して一般に10〜1000モル、好まし
くは50〜300モルである。反応温度は一般に0〜100℃で
あり、1〜20時間攪拌することにより固定化がなされ
る。
上記のように高分子保護金属コロイドを、アミノ基含
有化合物との接触に先立ち、上記の二官能化合物と反応
させたり、又、高分子保護金属コロイドとアミノ基含有
化合物とを、上記の二官能化合物の存在下で接触させる
ことにより、高分子保護金属コロイドの反応性を高める
ことができる。
アミノ基含有化合物と接触させる高分子保護金属コロ
イド中の高分子のR7が−NH−NH2である場合には、高分
子保護金属コロイドと該アミノ基含有化合物との接触に
先立ち、該高分子保護金属コロイドを亜硝酸或いは亜硝
酸塩、例えば亜硝酸ナトリウム等と反応させてアジド化
し、得られる生成物をアミノ基含有化合物と接触させて
高分子保護金属コロイドの粒子をアミノ基含有化合物に
固定してもよい。高分子保護金属コロイドと亜硝酸或い
は亜硝酸塩との反応は、高分子保護金属コロイドと、保
護コロイドである高分子中のヒドラジド基の1モルに対
して1〜10モルの亜硝酸或いは亜硝酸塩を、水、炭素数
1〜6の直鎖ないしは分枝状アルコール、及びこれらの
混合物等の溶媒中で10〜60℃で1〜10時間攪拌すること
より行なうことができる。溶媒の量は一般に亜硝酸或い
は亜硝酸塩1モルに対して5〜200モルである。得られ
る反応生成物を反応混合物より分離後或いは反応混合物
のまま上記で述べた高分子保護金属コロイドとアミノ基
含有化合物との接触と同様の条件でアミノ基含有化合物
と接触させ固定化する。
更に、高分子保護金属コロイドを亜硝酸或いは亜硝酸
塩の存在下でアミノ基含有化合物と接触させ、高分子保
護金属コロイドの粒子をアミノ基含有化合物に固定して
もよい。この際用いられる亜硝酸或いは亜硝酸塩の量は
高分子中のヒドラジド基の1モルに対して1〜10モルで
あり、又アミノ基含有化合物の量は高分子中のヒドラジ
ド基の1モルに対して0.1〜100モル、好ましくは、1〜
10モルである。この接触は一般的には溶媒中で行なうこ
とができる。溶媒としては、水、炭素数1〜6の直鎖な
いしは分枝状アルコール、及びこれらの混合物等が用い
られ、その量は一般に亜硝酸或いは亜硝酸塩1モルに対
して5〜200モルである。反応温度は一般に0〜100℃で
あり、1〜20時間攪拌することにより固定化がなされ
る。
上記のように、高分子保護金属コロイドを、アミノ基
含有化合物との接触に先立ち、亜硝酸或いは亜硝酸塩と
反応させたり、又、高分子保護金属コロイドとアミノ基
含有化合物とを亜硝酸或いは亜硝酸塩の存在下で接触さ
せることにより、高分子保護金属コロイドの反応性を高
めることができる。
高分子保護金属コロイドとアミノ基含有化合物との接
触において、高分子保護金属コロイド粒子がアミノ基含
有化合物に固定されたことは、以下のようにして確認す
ることができる。
アミノ基含有化合物が溶媒に不溶の場合には、アミノ
基含有化合物と高分子保護金属コロイドとの接触中に液
相の色(例えば、アクリルアミドとN−ビニル−2−ピ
ロリドンとの共重合体のヒドラジド化物で保護された白
金コロイドの場合には黒褐色)が徐々に薄くなるととも
に、不溶性のアミノ基含有化合物が着色することにより
確認できる。又、反応後、生成物を水或いはアルコール
等で十分に洗浄後、王水等で生成物を溶解してから原子
吸光分析に附して金属の存在を確認してもよい。
一方、アミノ基含有化合物が溶媒に可溶の場合には、
溶解しているアミノ基含有化合物にコロイド粒子が結合
して固定化物となる。生成した固定化物を含む反応混合
物をゲルパーミエーションクロマトグラフィーに附し、
原料であるアミノ基含有化合物及び高分子保護金属コロ
イド中に含有される高分子とは異なる位置にピークが現
れることで確認できる。又、アミノ基含有化合物が酵素
の場合には、この酵素に特異的な基質を固定したカラム
に反応混合物を流し、固定化物がカラムに吸着されるこ
とで確認できる。
上記のようにして得られる高分子保護金属コロイド固
定化物は、そのまま溶媒中に分散した状態で種々の用途
に用いることができるが、高分子保護金属コロイド固定
化物をその粒子の大きさに応じて、種々の過手段やカ
ラムクロマトグラフィー等により分離して用いてもよ
い。
上記したように、本発明の高分子保護金属コロイドは
種々の広範な用途に有利に用いることができる。例え
ば、上記で述べたポリアリルアミン及びその架橋物、又
はポリアミノスチレン及びその架橋物より成るイオン交
換樹脂等の溶媒に不溶なアミノ基含有化合物に高分子保
護金属コロイド粒子を固定することにより、オレフィン
の水素化、ジエンの水素化、及びニトリルの水和等に有
効な固体触媒を製造することができる。このような固体
触媒は使用後、デカンテーションや過などにより反応
混合物から容易に分離することができ、回収した触媒を
繰り返し再利用することができる。
更に、酵素、核酸、抗原、抗体等に含有されるアミノ
基に高分子保護金属コロイド粒子を固定化して、生体組
織の研究や様々な疾患の治療や診断、微生物の突然変異
の誘起等の用途に用いることができる。例えば、今迄、
筋肉組織等に存在するトロポミオシンとトロポニンとの
複合体についてはX線回折等種々の方法でその構造が研
究されているが、トロポニンが電子顕微鏡では見えない
ことから、トロポニンとトロポミオシンとの結合状態を
電子顕微鏡を通して直接観察することができなかった。
しかしながら、高分子保護金属コロイド粒子を固定した
トロポニンをトロポミオシンと反応させて複合体を形成
後電子顕微鏡で観察すると、トロポニンに固定した高分
子保護金属コロイド粒子が電子顕微鏡で観察され、トロ
ポミオシンとトロポニンとの結合位置を電子顕微鏡で直
接確認することができる。又、高分子保護金属コロイド
の金属が放射性の金、白金或いは銀などの放射性の金属
である場合には、この高分子保護金属コロイド粒子を固
定した抗体を体内に投与して、癌の診断や治療を行なう
ことができる。又、核酸のオリゴマーで遺伝情報と無関
係の部分(ノンセンスコード部分)にシトシン残基及び
/又はアデニン残基を有するもの、又はノンセンスコー
ド部分に化学修飾によりアミノ基を導入したものに固定
した高分子保護放射性金属コロイドは、大腸菌等の細菌
や酵母等遺伝子工学的にポリペプチドを製造する際ホス
トとして用いられるものに導入後培養することにより、
放射性金属より発せられる放射線によりホストの突然変
異を誘起させ、高温安定性、耐酸性、耐アルカリ性及び
成長速度の増大などの面で改善された変異株を得ること
ができる。
(実施例) 以下実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1 16gの水に1.5gのアクリルアミド、22gのN−ビニル−
2−ピロリドン及び0.05gの過酸化ベンゾイルを添加す
る。得られる混合物を80℃で12時間攪拌してアクリルア
ミドとN−ビニル−2−ピロリドンとの共重合体を得
る。得られる共重合体のNMRスペクトル分析を行ない共
重合体中のアクリルアミド含量が37モル%であることが
わかる。
上記で合成された共重合体2gを50mlの水に溶解し、50
℃の湯浴上で45分間加熱した後、ここにヒドラジン1水
和物9gを加え、磁気攪拌器で攪拌しつつ50℃で6時間反
応させる。この溶液を1000gの1,4−ジオキサンにあける
と、白色の沈殿が生成する。上澄をデカンテーションで
除去した後、真空乾燥し、精製ヒドラジド化アクリルア
ミド−N−ビニル−2−ピロリドン共重合体を得る。
この共重合体中のヒドラジド基をバイオケミストリー
(Biochemistry)誌、1969年発行、第8巻、4074ページ
に記載されている方法により測定すると、共重合体1g当
たり0.38ミリ当量である。又、上記で得られるヒドラジ
ド化共重合体の分子量をゲルパーミエーションクロマト
グラフィー〔分析条件:東洋曹達工業(株)社製PW−50
00カラム(充填剤:TSK−GEL);溶媒、水〕で測定する
と約28,000である。次に0.11gのヒドラジド化共重合体
をエタノールと水の混合溶媒(容積比=1:1)50mlに溶
解し、ここに1.1x10-2モル/リットルのテトラクロロ白
金酸カリウム水溶液5mlを加える。凍結脱気を2回行な
った後、磁気攪拌器を用いて攪拌しつつ、500W高圧水銀
燈を用いて2時間光照射し、黒褐色の均一溶液としてヒ
ドラジド化共重合体で保護された白金コロイドを得る。
日立製作所製HU−12A型透過型電子顕微鏡を用いて測定
すると平均粒径30Åの白金コロイド粒子が良好に分散し
ているのがわかる。このコイロドは非常に安定であり、
5000回転/分で10分間遠心分離にかけても白金コロイド
粒子の沈殿が生じず、又1ケ月以上室温に放置しても、
白金粒子の沈殿の生成は全く認められない。
応用例1 実施例1で得られるヒドラジド化共重合体で保護され
た白金コロイドに14wt%グルタルアルデビド水溶液5gを
加え、pH7.2、32℃で12時間反応させた後、セファデッ
クス(Sephadex)G−25カラム(スウェーデン国、ファ
ーマシア社製)を用いて精製する。得られる精製物にウ
サギより採取したトロポニン5mgを加え、4℃で12時間
反応させて高分子保護白金コロイド粒子をトロポニンに
固定する。得られる反応液の一部をゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー〔分析条件:東洋曹達工業(株)
社製PW−5000カラム(充填材:TSK−GEL);溶媒、水〕
で分析すると、トロポニン及びコイロド中に存在する高
分子とは異なる位置にピークが現れることにより、高分
子保護白金コロイド粒子がトロポニンに固定されたこと
を確認する。この際、固定化物の留分を採取し、アミノ
酸分析により、トロポニンの固定量を求める。その結
果、高分子のグルタルアルデビド基含有の構造単位1モ
ルに対して0.04モルのトロポニンが固定されていること
がわかる。次に、上記で得られる反応液20gにウサギの
トロポミオシンのパラ結晶50mgを加え、pH7.5、4℃で1
2時間反応させて高分子保護白金コロイド粒子を固定し
たトロポニンとトロポミオシンとの複合体を得る。この
複合体を1%酢酸ウラニルで染色し、電子顕微鏡JEM100
−CX(日本電子製、倍率:x307,500)で観察する。結果
を第1図に示す。第1図から明らかなようにトロポニン
に固定した高分子保護白金微粒子とトロポミオシンが顕
微鏡で観察され、トロポニンとトロポミオシンとの結合
位置が電子顕微鏡にて直接観察できる。このように、本
発明の高分子保護金属コロイドを標識に用いることによ
り、生体組織の蛋白同志の結合状態を電子顕微鏡により
観察することができる。
実施例2 実施例1と同様の方法でヒドラジド化共重合体を得
る。0.047gのヒドラジド化共重合体をエタノールと水の
混合溶媒(容積比=1:1)15mlに溶解し、ここに4x10-3
モル/リットルのテトラクロロ白金酸カリウム水溶液5m
lを加える。凍結脱気を2回行なった後、磁気攪拌器を
用いて攪拌しつつ、500W高圧水銀灯を用いて光照射す
る。溶液の色が次第に黒褐色となり2時間後には黒褐色
の均一溶液としてのヒドラジド化共重合体で保護された
白金コロイドを得る。得られるコロイドを日立製作所製
HU−12A型透過型電子顕微鏡を用いて測定すると、平均
粒径40Åの白金粒子が良好に分散しているのがわかる。
応用例2 実施例2で得られる白金コロイドに7.215gのスチレン
系弱塩基性陰イオン交換樹脂(三菱化成(株)DIAION W
A20;見掛密度39〜45g/l;交換容量2.5meq/ml以上;有効
径0.35〜0.55mm)と0.24wt%のグルタルアルデビドを含
むリン酸緩衝液(pH7)100mlを入れ75℃で28時間攪拌す
る。樹脂の色が次第に黒褐色となり、また液相の黒褐色
が次第に薄くなることにより、白金超微粒子が樹脂に固
定化されていることがわかる。その後樹脂を別し水で
充分に洗浄した後、真空乾燥する。
白金超微粒子を固定した樹脂を2gとり、これを50gの
王水中で30℃で1晩攪拌した後、液相の白金量を島津株
式会社製AA−646型原子吸光測定装置で測定する。樹脂1
g当り1.7x10-4ミリグラム原子の白金が固定されている
ことがわかる。
この白金超微粒子を固定した樹脂を触媒とし30℃、水
素圧1気圧の条件でメタノールを溶媒としてシクロヘキ
センの水素化を行なう。すなわち、ナスフラスコにメタ
ノール20ml、シクロヘキセン82mg及び上記で得た白金超
微粒子を固定化した樹脂0.1gを入れて攪拌する。そこに
水素を1気圧の圧力で導入し30℃でシクロヘキセンの水
素化を行なう。その結果、水素化が迅速に進み、水素化
の初期速度は担持白金1グラルム原子当り0.11モル/秒
である。
反応後、触媒はデカンデーションにより容易に回収さ
れ、回収された触媒を再利用しても活性の変化は全く認
められない、 実施例3 テトラクロロ白金酸カリウムの代わりに塩化金酸(HA
uCl4)を使用する以外は実施例1と同様の操作を行ない
ヒドラジド化アクリルアミド−N−ビニル−2−ピロリ
ドン共重合体(ヒドラジド化共重合体)を保護コロイド
とする金のコロイドを調製する。得られるコロイドを日
立製作所製HU−12A型透過型電子顕微鏡を用いて測定す
ると、平均粒径120Åの金粒子が良好に分散しているの
がわかる。このコロイドは非常に安定であり5000回転/
分で10分間遠心分離にかけても金粒子の沈殿が生じず、
又1ヵ月以上室温に放置しても、金粒子の沈殿の生成は
全く認められない。
応用例3 実施例3で得られるコロイドに塩酸水溶液を加えて塩
酸酸性にした後、0.5Nの亜硝酸ナトリウム水溶液1gを加
えて0℃で1時間反応させてヒドラジド化高分子中のヒ
ドラジド基をアジド化してアジド化共重合体で保護され
た金コロイドを得る。
別途に、5gの糖質マンナンと1gのエチレンイミンとを
60℃で3時間反応させて糖質マンナンにアミノ基を導入
する。これを上記で得られるアジド化共重合体を保護コ
ロイドとする金のコロイド溶液に加え20℃で10時間反応
させる。生成物をゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー〔分析条件:東洋曹達工業(株)社製PW−5000カラ
ム(充填材:TSK−GEL);溶媒、水〕で分析して、アミ
ノ化マンナン及びコロイド中に存在する高分子とは異な
る位置にピークが現れることより、アジド化共重合体で
保護されたコロイド粒子がアミノ化マンナンに固定され
ていることが確認される。この際、固定化物の留分を採
取し、元素分析により、アミノ化マンナンの固定量を求
める。その結果、高分子のアジド基含有の構造単位1モ
ルに対して0.02モルのアミノ化マンナンが固定されてい
ることがわかる。
実施例4 テトラクロロ白金酸カリウムの代わりに放射性塩化金
酸(H198AuCl4)を使用する以外は実施例1と同様の操
作を行ないヒドラジド化アクリルアミド−N−ビニル−
2−ピロリドン共重合体(ヒドラジド化共重合体)を保
護コロイドする放射性金のコロイドを調製する。得られ
るコロイドを日立製作所製HU−12A型透過型電子顕微鏡
を用いて測定すると、平均粒径140Åの放射性金粒子が
良好に分散しているのがわかる。このコロイドは非常に
安定であり5000回転/分で10分間遠心分離にかけても放
射性金粒子の沈殿が生じず、又1ヵ月以上室温に放置し
ても、放射性金粒子の沈殿の生成は全く認められない。
応用例4 実施例4で得られるコロイドに塩酸水溶液を加えて塩
酸酸性にした後、0.5Nの亜硝酸ナトリウム水溶液1gを加
えて0℃で1時間反応させヒドラジド化高分子中のヒド
ラジド基をアジド化してアジド化共重合体をで保護され
た放射性金コロイド得る。
別途に、応用例3と同様の方法で糖質マンナンとエチ
レンイミンとを反応させて糖質マンナンにアミノ基を導
入する。これを上記で得られるアジド化共重合体を保護
コロイドとする放射性金のコロイドに加え20℃で10時間
反応させる。生成物をゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィー〔分析条件:東洋曹達工業(株)社製PW−5000
カラム(充填材:TSK−GEL);溶媒、水〕で分析して、
アミノ化マンナン及びコロイド中に存在する高分子とは
異なる位置にピークが現れることにより、アジド化共重
合体で保護された放射性金のコロイド粒子がアミノ化マ
ンナンに固定されていることが確認される。この際、固
定化物の留分を採取し、元素分析により、アミノ化マン
ナンの固定量を求める。その結果、高分子のアジド基含
有の構造単位1モルに対して0.03モルのアミノ化マンナ
ンが固定されていることがわかる。
実施例5 100gのメタノールに10gの1−メトキシ−1−アミノ
カルボメチルエチレン及び100mgの過酸化ベンゾイルを
添加する。得られる混合物を60℃で12時間攪拌して重合
させる。得られる重合体を実施例1と同様の方法でヒド
ラジン1水和物と反応させ、ヒドラジド化重合体を得
る。重合体中のヒドラジド基の含量をバイオケミストリ
ー(Biochemistry)誌、1969年発行、第8巻、4074ペー
ジに記載されている方法により測定すると、共重合体1g
当り0.63ミリ当量である。又、上記で得られるヒドラジ
ド化重合体の分子量をゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィー〔分析条件:東洋曹達工業(株)社製PW−5000
カラム(充填材:TSK−GEL);溶媒、水〕で測定すると
約3,000である。
上記で得られるヒドラジド化重合体を用いる以外は実
施例1と同様の操作を行ないヒドラジド化重合体を保護
コロイドとする白金コロイドを調製する。得られるコロ
イドを日立製作所製HU−12A型透過型電子顕微鏡を用い
て測定すると、平均粒径40Å白金粒子が良好に分散して
いるのがわかる。このコロイドは非常に安定であり5000
回転/分で10分間遠心分離にかけても白金粒子の沈殿が
生じず、又1ヵ月以上室温に放置しても、白金粒子の沈
殿の生成は全く認められない。
実施例6 5gのメチルビニルエーテルと50gの4−ペンテン酸ア
ミドとを200gのメタノールに添加する。得られる混合物
にγ線を20時間照射して共重合する。得られる重合体の
NMRスペクトル分析を行い重合体中の4−ペンテン酸ア
ミド含量が16モル%であることがわかる。
上記で得られる共重合体を用いる以外は実施例1と同
様の操作により、ヒドラジド化を行なう。重合体中のヒ
ドラジド基の含量をバイオケミストリー(Biochemistr
y)誌、1969年発行、第8巻、4074ページに記載されて
いる方法により測定すると、共重合体1g当たり0.12ミリ
当量である。又、上記で得られるヒドラジド化共重合体
の分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー
〔分析条件:東洋曹達工業(株)社製PW−5000カラム
(充填材:TSK−GEL);溶媒、水〕で測定すると約4,500
である。
テトラクロロ白金酸カリウムの代わりに硝酸銀、ヒド
ラジド化アクリルアミド−N−ビニル−2−ピロリドン
共重合体の代わりに上記のヒドラジド化共重合体を用い
る以外は実施例1と同様の操作によりヒドラジド化共重
合体で保護された銀コロイドを調製する。得られるコロ
イドを日立製作所製HU−12A型透過型電子顕微鏡を用い
て測定すると、平均粒径80Åの銀粒子が良好に分散して
いるのがわかる。得られるコロイドは非常に安定であり
5000回転/分で10分間遠心分離にかけても銀粒子の沈殿
が生じず、又1ヵ月以上室温に放置しても、銀粒子の沈
殿の生成は全く認められない。
応用例5 実施例6で得られるコロイド溶液に0.5Nの亜硝酸水溶
液1gを加え0℃で20分反応させて、ヒドラジド化高分子
中のヒドラジド基をアジド化し、アジド化共重合体で保
護された銀コロイドを得る。ここに100mgのアルブミン
を加えて10℃で一晩攪拌する。生成物をゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー〔分析条件:東洋曹達工業
(株)社製PW−5000カラム(充填材:TSK−GEL);溶
媒、水〕で分析し、アルブミン及びコロイド中に存在す
る高分子とは異なる位置にピークが現れることにより、
アルブミンにアジド化共重合体で保護された銀粒子が固
定されていることがわかる。この際、固定化物の留分を
採取し、アミノ酸分析によりアルブミンの固定量を求め
る。その結果、高分子のアジド基含有の構造単位1モル
に対して0.01モルのアルブミンが固定されていることが
わかる。
応用例6 実施例3と同様の操作を行ないヒドラジド化アクリル
アミド−N−ビニル−2−ピロリドン共重合体で保護さ
れた金のコロイドを調製する。
次にこのコロイドに塩酸水溶液を加えて塩酸酸性にし
た後、0.5Nの亜硝酸ナトリウム水溶液1gを加えて0℃で
1時間反応させヒドラジド化高分子中のヒドラジド基を
アジド化してアジド化共重合体で保護された金コロイド
を得る。
アミノ基を導入した糖質マンナンの代わりに100mgの
コンカナバリンAを用いる以外は応用例3と同様の操作
を行ない、アジド化共重合体で保護された金コロイドと
コンカナバリンAとの反応を行なう。得られる生成物を
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー〔分析条件:
東洋曹達工業(株)社製PW−5000カラム(充填材:TSK−
GEL);溶媒、水〕で分析し、コンカナバリンA及びコ
ロイド中に存在する高分子とは異なる位置にピークが現
れることにより、アジド化共重合体で保護された金コロ
イド粒子がコンカナバリンAに固定されていることがわ
かる。この際、固定化物の留分を採取し、アミノ酸分析
によりコンカナバリンAの固定量を求める。その結果、
高分子のアジド基含有の構造単位1モルに対して0.03モ
ルのコンカナバリンAが固定されていることがわかる。
応用例7 実施例4と同様の操作を行ないヒドラジド化アクリル
アミド−N−ビニル−2−ピロリドン共重合体で保護さ
れた放射性金のコロイドを調製する。
次にこのコロイドに塩酸水溶液を加えて塩酸酸性(pH
1)にした後、0.5Nの亜硝酸ナトリウム水溶液1gを加え
て0℃で1時間反応させヒドラジド化高分子中のヒドラ
ジド基をアジド化してアジド化共重合体で保護された放
射性金コロイドを得る。
アミノ基を導入した糖質マンナンの代わりに100mgの
コンカナバリンAを用いる以外は応用例3と同様の操作
を行ないアジド化共重合体で保護された放射性金コロイ
ドとコンカナバリンAとの反応を行なう。得られる生成
物をゲルパーミエーションクロマトグラフィー〔分析条
件:東洋曹達工業(株)社製PW−5000カラム(充填材:T
SK−GEL);溶媒、水〕で分析し、コンカナバリンA及
びコロイド中に存在する高分子とは異なる位置にピーク
が現れることにより、アジド化共重合体で保護された放
射性金コロイド粒子がコンカナバリンAに固定されてい
ることがわかる。この際、固定化物の留分を採取し、ア
ミノ酸分析によりコンカナバリンAの固定量を求める。
その結果、高分子のアジド基含有の構造単位1モルに対
して0.04モルのコンカナバリンAが固定されていること
がわかる。
実施例7 100gのメタノールに1gのアクリル酸チオフェニルエス
テル、20gのN−ビニル−2−ピロリドン及び0.5gの過
酸化ベンゾイルを添加する。得られる混合物を80℃で24
時間攪拌してアクリル酸チオフェニルエステルとN−ビ
ニル−2−ピロリドンとの共重合体を得る。
この共重合体とヒドラジンとを実施例1と同様の方法
により反応して、ヒドラジド化アクリル酸チオフェニル
エステル−N−ビニル−2−ピロリドン共重合体(ヒド
ラジド化共重合体)を得る。この共重合体中のヒドラジ
ド基の含量をバイオケミストリー(Biochemistry)誌、
1969年発行、第8巻、4074ページに記載されている方法
により測定すると、共重合体1g当たり0.38ミリ当量であ
る。又、上記で得られるヒドラジド化共重合体の分子量
をゲルパーミエーションクロマトグラフィー〔分析条
件:東洋曹達工業(株)社製PW−5000カラム(充填材:T
SK−GEL);溶媒、水〕で測定すると約25,000である。
この共重合体を用いる以外は実施例1と同様な操作を
することにより、黒褐色の均一溶液であるヒドラジド化
重合体で保護された白金コロイドを得る。得られるコロ
イドを日立製作所製HU−12A型透過型電子顕微鏡を用い
て測定すると、平均粒径110Åの白金粒子が良好に分散
しているのがわかる。このコロイドは非常に安定であり
5000回転/分で10分間遠心分離にかけても白金粒子の沈
殿が生じず、又1ヵ月以上室温に放置しても、白金粒子
の沈殿の生成は全く認められない。
応用例8 実施例7で得られる白金コロイドを用いる以外は応用
例3と同様の方法により亜硝酸ナトリウムと反応させ、
アジド化共重合体で保護された白金コロイドを得る。
上記の白金コロイドを用いる以外は応用例3と同様の
方法で白金コロイドをアミノ化マンナンと反応させる。
生成物をゲルパーミエーションクロマトグラフィー〔分
析条件:東洋曹達工業(株)社製PW−5000カラム(充填
材:TSK−GEL);溶媒、水〕で分析して、アミノ化マン
ナン及びコロイド中に存在する高分子とは異なる位置に
ピークが現れることにより、アジド化共重合体で保護さ
れた白金コロイド粒子がアミノ化マンナンに固定されて
いることが確認される。この際、固定化物の留分を採取
し、元素分析によりアミノ化マンナンの固定量を求め
る。その結果、高分子のアジド基含有の構造単位1モル
に対して0.04モルのアミノ化マンナンが固定されている
ことがわかる。
実施例8 16mlの水に0.8gのアクリル酸エチル、22gのN−ビニ
ル−2−ピロリドン及び0.05gの過酸化ベンゾイルを添
加する。得られる混合物を80℃で12時間攪拌してアクリ
ル酸エチルとN−ビニル−2−ピロリドンとの共重合体
を得る。得られる共重合体の元素分析を行ない共重合体
中のアクリル酸エチル含量が32モル%であることがわか
る。
上記で得られる共重合体の分子量をゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー〔分析条件:東洋曹達工業
(株)製PW−5000カラム(充填材:TSK−GEL);溶媒、
水〕で測定すると約28,000である。次に0.11gの共重合
体と14.4mgの塩化ロジウムをエタノールと水の混合溶媒
(容積比=1:1)50mlに溶解する。この溶液を1時間加
熱還流すると、黒褐色の均一溶液として共重合体で保護
されたロジウムコロイドを得る。日立製作所製HU−12A
型透過型電子顕微鏡を用いて測定すると、平均粒径50Å
のロジウムコロイド粒子が良好に分散しているのがわか
る。このコロイドは非常に安定であり、5000回転/分で
10分間遠心分離にかけてもロジウムコロイド粒子の沈殿
が生じず、又1ケ月以上室温に放置しても、ロジウム粒
子の沈殿の生成は全く認められない。
応用例9 アミノエチル基を有するポリアクリルアミドゲル〔バ
イオラッドラボラトリーズ(Bio Rad Laboratories)社
製、アミノエチルバイオゲル(Aminoethyl Bio−Gel)
P−150〕1gを53mlの水に入れ、6時間攪拌する。ここ
に実施例8で得られるロジウムコロイド20mlを加え、さ
らに室温で攪拌を続ける。3日後、ゲルは黒色となり、
また液相は無色透明である。液相を原子吸光分析して
も、ロジウムは検出されない。すなわち、ロジウム原子
は全てゲルに固定されたことがわかる。又、上記で得ら
れる固定化物の元素分析を行う。その結果、高分子のエ
ステル基含有の構造単位1モルに対して0.09モルのゲル
が固定されているのがわかる。
コロイド粒子を固定したゲルをpH2〜13の水で繰り返
し洗浄しても、コロイド粒子の流出脱離は認められな
い。
このゲルを触媒とし、エチルビニルエーテル、アクリ
ロニトリル、シクロヘキセン、メシチルオキシド、及
び、1−ヘキセンの水素化をメタノール中、30℃、水素
圧1気圧の条件で行なう。すなわち、ナスフラスコにメ
タノール20ml、水素化すべき物質0.1g及び上記で得たコ
ロイド粒子を固定した樹脂0.1gを入れて攪拌する。そこ
に水素を1気圧の圧力で導入し30℃で水素化をおこな
う。その結果、水素化が迅速に進行する。エチルビニル
エーテル、アクリロニトリル、シクロヘキセン、メシチ
ルオキシド、及び1−ヘキセンの基質の水素化の初期速
度はそれぞれ170,92,72,56,75mmolH2/グラム原子Rh・
Sであり同一条件で測定した市販(日本エンゲルハルド
社製)の値のそれぞれ22,12,10,4,7,及び2.0倍である。
水素化反応後、ゲルをデカンテーションで分離し、こ
れを触媒としてシクロヘキセンの水素化を上記と同様の
条件で行なう。水素化が速やかに進行し、水素化初期速
度は72mmolH2/グラム原子Rh・Sであり、第1回目の触
媒反応における値と同一である。すなわち、ロジウムコ
ロイド粒子を固定してゲルは、高い水素化触媒活性を有
し、しかも繰り返し使用が可能であることが明らかであ
る。
実施例9 16mlのエタノールに0.8gのアクリル酸メチル、22gの
N−ビニル−2−ピロリドン及び0.05gの過酸化ベンゾ
イルを添加する。得られる混合物を80℃で12時間攪拌し
てアクリル酸メチルとN−ビニル−2−ピロリドンとの
共重合体を得る。得られる共重合体の元素分析を行ない
共重合体中のアクリル酸メチル含量が32モル%であるこ
とがわかる。
上記で得られる共重合体の分子量をゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー〔分析条件:東洋曹達工業
(株)製PW−5000カラム(充填材:TSK−GEL);溶媒、
水〕で測定すると約28,000である。次に0.11gの共重合
体と14.4mgの塩化ロジウムをエタノールと水の混合溶媒
(容積比=1:1)50mlに溶解する。この溶液を1時間加
熱還流すると黒褐色の均一溶液として共重合体で保護さ
れたロジウムコロイドを得る。日立製作所製HU−12A型
透過型電子顕微鏡を用いて測定すると平均粒径50Åのロ
ジウムコロイド粒子が良好に分散しているのがわかる。
このコロイドは非常に安定であり、5000回転/分で10分
間遠心分離にかけてもロジウムコロイド粒子の沈殿が生
じず、又1ケ月以上室温に放置しても、ロジウム粒子の
沈殿の生成は全く認められない。
応用例10 実施例9で得られるロジウムコロイドのコロイド粒子
を応用例9と同様に、アミノエチル基を有するポリアク
リルアミドゲルに固定する。得られる固定化物の元素分
析により、高分子のエステル基含有の構造単位1モルに
対して0.09モルのゲルが固定されているのがわかる。
コロイド粒子を固定したゲルを、pH2〜13の水で繰り
返し洗浄しても、コロイド粒子の流出脱離は認められな
い。
このゲルを触媒として、応用例9と同様の条件でエチ
ルビニルエーテル、アクリロニトリル、シクロヘキセ
ン、メシチルオキシド、および1−ヘキセンの水素化を
行なう。その結果、エチルビニルエーテル、アクリロニ
トリル、シクロヘキセン、メシチルオキシド、および1
−ヘキセンの水素化初期速度はそれぞれ170、92、72、5
6、75mmolH2/グラム原子Rh・Sであり、同一条件で測
定した市販(日本エンゲルハルド社製)の値のそれぞれ
22、12、10、4.7及び2.0倍である。
水素化反応後、ゲルをデカンテーションで分離し、こ
れを触媒としてシクロヘキセンの水素化を上記と同様の
条件で行なう。水素化が速やかに進行し、水素化初期速
度は72mmolH2/グラム原子Rh・Sであり、第1回目の触
媒反応における値と同一である。すなわち、ロジウムコ
ロイド粒子を固定したゲルは、高い水素化触媒活性を有
し、しかも繰り返し使用が可能であることが明らかであ
る。
実施例10 10gのN−ビニル−2−ピロリドンと1gのアクリル酸
4−ニトロフェニルエステルを100gのメタノールに添加
する。得られる混合物にアゾビスイソブチロニトリル0.
1gを添加後70℃で12時間攪拌して重合する。
得られる共重合体の元素分析を行い共重合体中のアク
リル酸4−ニトロフェニルエステル含量が31モル%であ
ることがわかる。上記で得られる共重合体の分子量をゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー〔分析条件:東
洋曹達工業(株)製PW−5000カラム(充填材:TSK−GE
L);溶媒、水〕で測定すると約15,000である。
上記で得られるN−ビニル−2−ピロリドンとアクリ
ル酸4−ニトロフェニルエステルとの共重合体0.11gを
エタノールと水の混合溶媒(容積比=1:1)50mlに溶解
し、ここに1.1×10-2モル/リットルのテトラクロロ白
金酸カリウム水溶液5mlを加える。凍結脱気を2回行な
った後、磁気攪拌器を用いて攪拌しつつ500W水銀灯を用
いて2時間光照射し、黒褐色の均一溶液として上記の共
重合体で保護された白金コロイドを得る。得られるコロ
イドを日立製作所製HU−12A型透過型電子顕微鏡を用い
て測定すると、平均粒径40Åの白金粒子が良好に分散し
ているのがわかる。得られるコロイドは非常に安定であ
り5000回転/分で10分間遠心分離にかけても白金粒子の
沈殿が生じず、又1カ月以上室温に放置しても、白金粒
子の沈殿の生成は全く認められない。
応用例11 実施例10で得られる白金コロイドに7.215gのスチレン
系弱塩基性陰イオン交換樹脂(三菱化成(株)製DIAION
WA20;見掛密度39〜45g/l;交換容量2.5meq/ml以上;有
効径0.35〜0.55mm)を入れ、75℃で28時間攪拌する。樹
脂の色が次第に黒褐色となり、白金超微粒子が樹脂に固
定化されていることがわかる。その後樹脂を別し水で
充分に洗浄した後、真空乾燥する。
この白金超微粒子を用いる以外は応用例9と同様の条
件でシクロヘキセンの水素化を行なうと、水素化が迅速
に進み、水素化初期速度は36mmolH2/グラム原子Pt・S
である。
反応後、触媒はデカンデーションにより容易に回収さ
れ、回収された触媒を再利用しても活性の変化は全く認
められない。
実施例11 塩化ロジウムの代わりに塩化金酸(HAuCl4)を使用す
る以外は実施例8と同様の操作を行ないアクリル酸メチ
ル−N−ビニル−2−ピロリドン共重合体を保護コロイ
ドとする金のコロイドを調製する。得られるコロイドを
日立製作所製HU−12A型透過型電子顕微鏡を用いて測定
すると、平均粒径80Åの金粒子が良好に分散しているの
がわかる。このコロイドは非常に安定であり5000回転/
分で10分間遠心分離にかけても金粒子の沈殿が生じず、
又1ヵ月以上室温に放置しても、金粒子の沈殿の生成は
全く認められない。
応用例12 1gの糖質マンナンと5gのエチレンイミンとを50℃で12
時間反応させて糖質マンナンにアミノ基を導入する。こ
れを実施例11で得られる金のコロイド溶液に加え20℃で
10時間反応させる。生成物をゲルパーミエーションクロ
マトグラフィー〔分析条件:東洋曹達工業(株)製PW−
5000カラム(充填材:TSK−GEL);溶媒、水〕で分析し
て、アミノ化マンナン及びコロイド中に存在する高分子
とは異なる位置にピークが現れることにより、N−ビニ
ル−2−ピロリドン−アクリル酸メチル共重合体で保護
されたコロイド粒子がアミノ化マンナンに固定されてい
ることが確認される。この際、固定化物の留分を採取
し、元素分析により、アミノ化マンナンの固定量を求め
る。その結果、高分子のエステル基含有の構造単位1モ
ルに対して0.06モルのアミノ化マンナンが固定されてい
ることがわかる。
実施例12 塩化ロジウムの代わりに放射性塩化金酸(H198AuC
l4)を使用する以外は実施例8と同様の操作を行ないア
クリル酸メチル−N−ビニル−2−ピロリドン共重合体
を保護コロイドとする放射性金のコロイドを調製する。
得られるコロイドを日立製作所製HU−12A型透過型電子
顕微鏡を用いて測定すると、平均粒径70Åの放射性金粒
子が良好に分散しているのがわかる。このコロイドは非
常に安定であり5000回転/分で10分間遠心分離にかけて
も放射性金粒子の沈殿が生じず、又1ヵ月以上室温に放
置しても、放射性金粒子の沈殿の生成は全く認められな
い。
実施例13 10gのN−ビニル−2−ピロリドンと1gのアクリル酸
2,2,2−トリフルオロエチルエステルを100gのメタノー
ルに添加する。得られる混合物に0.1gのアゾビスイソブ
チロニトリルを添加後70℃で12時間攪拌して共重合す
る。得られる共重合体の元素分析を行い共重合体中のア
クリル酸2,2,2−トリフルオロエステル含量が28%モル
であることがわかる。上記で得られる共重合体の分子量
をゲルパーミエーションクロマトグラフィー〔分析条
件:東洋曹達工業(株)製PW−5000カラム(充填材:TSK
−GEL);溶媒、水〕で測定すると約25,000である。テ
トラクロロ白金酸カリウムの代わりに硝酸銀、アクリル
酸4−ニトロフェニルエステルとN−ビニル−2−ピロ
リドンとの共重合体の代わりに上記の共重合体を用いる
以外は、実施例10と同様の操作により共重合体で保護さ
れた銀コロイドを調製する。得られるコロイドを日立製
作所製HU−12A型透過型電子顕微鏡を用いて測定する
と、平均粒径40Åの銀粒子が良好に分散しているのがわ
かる。このコロイドは非常に安定であり5000回転/分で
10分間遠心分離にかけても銀粒子の沈殿が生じず又1カ
月以上室温に放置しても、銀粒子の沈殿の生成は全く認
められない。
応用例13 実施例13で得られるコロイドに100mgのアルブミンを
加えて10℃で一晩攪拌する。生成物をゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー〔分析条件:東洋曹達工業
(株)製PW−5000カラム(充填材:TSK−GEL);溶媒、
水〕で分析し、アルブミン及びコロイド中に存在する高
分子とは異なる位置にピークが現れることにより、アル
ブミンに共重合体で保護された銀粒子が固定されている
ことがわかる。この際、固定化物の留分を採取し、アミ
ノ酸分析を行い、アルブミンの固定量を求める。その結
果、高分子のエステル基含有の構造単位1モルに対して
0.05モルのアルブミンが固定されていることがわかる。
実施例14 塩化ロジウムの代わりに塩化金酸(HAuCl4)を使用す
る以外は実施例8と同様の操作を行ないアクリル酸エチ
ル−N−ビニル−2−ピロリドン共重合体を保護コロイ
ドとする金のコロイドを調製する。得られるコロイドを
日立製作所製HU−12A型透過型電子顕微鏡を用いて測定
すると、平均粒径80Åの金粒子が良好に分散しているの
がわかる。このコロイドは非常に安定であり5000回転/
分で10分間遠心分離にかけても金粒子の沈殿が生じず、
又1ヵ月以上室温に放置しても、金粒子の沈殿の生成は
全く認められない。
応用例14 アミノ基を導入した糖質マンナンの代わりに100mgの
コンカナバリンAを用いる以外は応用例12と同様の方法
により、実施例14で得られる共重合体で保護された金コ
ロイドとコンカナバリンAとの反応を行なう。得られる
生成物をゲルパーミエーションクロマトグラフィー〔分
析条件:東洋曹達工業(株)製PW−5000カラム(充填
材:TSK−GEL);溶媒、水〕で分析し、コンカナバリン
A及びコロイド中に存在する高分子とは異なる位置にピ
ークが現れることにより、共重合体で保護された金コロ
イド粒子がコンカナバリンAに固定されていることがわ
かる。この際、固定化物の留分を採取し、アミノ酸分析
を行い、コンカナバリンAの固定量を求める。その結
果、高分子のエステル基含有の構造単位1モルに対して
0.08モルのコンカナバリンAが固定されていることがわ
かる。
実施例15 10gのメチルビニルエーテルと1gのメタクリル酸を100
gのメタノールに添加する。得られる混合物に0.1gの過
酸化ベンゾイルを添加後80℃で12時間攪拌して共重合さ
せる。得られる共重合体1gを10gの塩化チオニル中で8
時間還流し共重合体中のカルボキシル基を酸クロリド基
にする。次に酸クロリド化した共重合体1gと4−ニトロ
フェノール1gを10mlのピリジン中に添加後2時間還流下
で反応させて4−ニトロフェニルエステル基を有する共
重合体を調製する。得られる生成物の元素分析を行ない
共重合体中のアクリル酸の4−ニトロフェニルエステル
含量が32モル%であることがわかる。
上記で得られる共重合体の分子量をゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー〔分析条件:東洋曹達工業
(株)製PW−5000カラム(充填材:TSK−GEL);溶媒、
水〕で測定すると約55,000である。
N−ビニル−2−ピロリドンとアクリル酸エチルとの
共重合体の代わりに、上記の4−ニトロフェニルエステ
ル基を有する共重合体を用いる以外は、実施例8と同様
にして当該共重合体で保護されたロジウムコロイドを得
る。
得られるコロイドを日立製作所製HU−12A型透過型電
子顕微鏡を用いて測定すると、平均粒径25Åのロジウム
粒子が良好に分散しているのがわかる。このコロイドは
非常に安定であり、5000回転/分で10分間遠心分離にか
けてもロジウムコロイド粒子の沈殿が生じず、又1ケ月
以上室温に放置しても、ロジウム粒子の沈殿の生成は全
く認められない。
実施例16 100gのメタノールに1gのアクリル酸チオフェニルエス
テル、10gのN−ビニル−2−ピロリドン及び0.1gの過
酸化ベンゾイルを添加する。得られる混合物を80℃で12
時間攪拌してアクリル酸チオフェニルエステルとN−ビ
ニル−2−ピロリドンとの共重合体を得る。
得られる共重合体の元素分析を行ない共重合体中のア
クリル酸チオフェニルエステル含量が36モル%であるこ
とがわかる。又、上記で得られる共重合体の分子量をゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー〔分析条件:東
洋曹達工業(株)製PW−5000カラム(充填材:TSK−GE
L);溶媒、水〕で測定すると約35,000である。
この共重合体を用いる以外は実施例8と同様な操作を
行なうことにより、黒褐色の均一溶液である共重合体で
保護されたロジウムコロイドを得る。得られるコロイド
を日立製作所製HU−12A型透過型電子顕微鏡を用いて測
定するとこのコロイド粒子の平均径は25Åである。この
コロイドは非常に安定であり、5000回転/分で10分間遠
心分離にかけてもロジウム粒子の沈殿が生じず、又1ケ
月以上室温に放置しても、ロジウム粒子の沈殿の生成は
全く認められない。
応用例15 実施例16と同様の方法によりアクリル酸チオフェニル
エステルとN−ビニル−2−ピロリドンとの共重合体で
保護されたロジウムコロイドを得る。
上記のロジウムコロイドを用いる以外は応用例12と同
様の方法でロジウムコロイドをアミノ化マンナンと反応
させる。生成物をゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィーで分析して、アミノ化マンナン及びコロイド中に存
在する高分子とは異なる位置にピークが現れることによ
り、N−ビニル−2−ピロリドンとアクリル酸チオフェ
ニルエステルとの共重合体で保護されたコロイド粒子が
アミノ化マンナンに固定されていることが確認される。
この際、固定化物の留分を採取し、元素分析により分析
し、アミノ化マンナンの固定量を求める。その結果、高
分子のエステル基含有の構造単位1モルに対して0.08モ
ルのアミノ化マンナンが固定されていることがわかる。
実施例17 100gの水に1gのアクリルアミド、10gのメチルビニル
ケトン及び0.1gの過酸化ベンゾイルを添加する。得られ
る混合物を80℃で12時間攪拌してアクリルアミドとメチ
ルビニルケトンとの共重合体を得る。得られる共重合体
のNMRスペクトル分析を行ない共重合体中のアクリルア
ミド含量が28モル%であることがわかる。上記で得られ
る共重合体の分子量をゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィー〔分析条件:東洋曹達工業(株)製PW−5000カ
ラム(充填材:TSK−GEL);溶媒、水〕で測定すると約3
2,000である。
次にこの共重合体0.1gをエタノールと水の混合溶媒
(容積比=1:1)50mlに溶解し、ここに1.1x10-2モル/
リットルのテトラクロロ白金酸カリウム水溶液5mlを加
える。凍結脱気を2回行なった後、磁気攪拌器を用いて
攪拌しつつ、500W高圧水銀燈を用いて2時間光照射し、
黒褐色の均一溶液として共重合体で保護された白金コロ
イドを得る。日立製作所製HU−12A型透過型電子顕微鏡
を用いて観察すると、平均粒径40Åの白金粒子が良好に
分散しているのがわかる。このコロイドは非常に安定で
あり、5000回転/分で10分間遠心分離にかけても白金コ
ロイド粒子の沈殿が生じず、又1ケ月以上室温に放置し
ても、白金粒子の沈殿の生成は全く認められない。
応用例16 1gのアミノエチル化ポリアクリルアミドゲル(Bio−R
ad Laboratories製、乾燥状態でのアミノエチル残基
量、1.74ミリ当量/1g)を水50mlに十分膨潤させる。こ
こに塩酸にてpH5に調整した実施例17で得た白金コロイ
ド20mlを加える。混合物を20℃で攪拌すると、樹脂の色
が次第に黒褐色になり、また液相の黒褐色が次第に薄く
なることにより、白金超微粒子が樹脂に固定化されてい
ることがわかる。3日後には、液相はほぼ透明となり、
白金超微粒子が樹脂に完全に固定されたことがわかる。
又、上記で得られる固定化物を原子吸光法で分析し白金
の固定量を求める。その結果、2.0×10-2ミリグラム原
子の白金が固定されているのがわかる。
この白金超微粒子を固定した樹脂を触媒とし50℃、水
素圧1気圧の条件でメタノールを溶媒としてシクロヘキ
センの水素化を行なう。すなわち、ナスフラスコにメタ
ノール20ml、シクロヘキセン86mg及び上記で得た白金超
微粒子を固定した樹脂0.1gを入れて攪拌する。そこに水
素を1気圧の圧力で導入し30℃でシクロヘキセンの水素
化をおこなう。その結果、水素化が迅速に進み、水素化
の初期速度は担持白金1グラム原子当り0.20モル/秒で
ある。
反応後、触媒はデカンデーションにより容易に回収さ
れ、回収された触媒を再利用しても活性の変化は全く認
められない。
応用例17 実施例17と同様の方法によりアクリルアミドとメチル
ビニルケトンとの共重合体を保護コロイドとする白金コ
ロイドを得る。
この白金コロイドのpHを塩酸で5に調整後、7.215gの
スチレン系弱塩基性陰イオン交換樹脂(三菱化成(株)
DIAION WA20;見掛密度39〜45g/l;交換容量2.5meq/ml以
上;有効径0.35〜0.55mm)と100mlの0.24%グルタルア
ルデヒド水溶液(pH7、リン酸緩衝液)を入れ75℃で28
時間攪拌する。樹脂の色が次第に黒褐色となり、また液
相の黒褐色が次第に薄くなることにより、白金超微粒子
が樹脂に固定されていることがわかる。その後、樹脂を
別し水で充分に洗浄した後、真空乾燥する。
白金超微粒子を固定した樹脂を2gとり、これを王水中
で1晩攪拌した後、液相の白金量を島津株式会社AA−64
6型原子吸光測定装置で測定する。樹脂1g当り1.0x10-4
ミリグラム原子の白金が固定されていることがわかる。
この白金超微粒子を固定した樹脂を触媒とし30℃、水
素圧1気圧の条件でメタノールを溶媒としてシクロヘキ
センの水素化を行なう。すなわち、ナスフラスコにメタ
ノール20ml、シクロヘキセン86mg及び上記で得た白金超
微粒子を固定した樹脂0.1gを入れて攪拌する。そこに水
素を1気圧の圧力で導入し30℃でシクロヘキセンの水素
化をおこなう。その結果、水素化が迅速に進み、水素化
の初期速度は担持白金の1グラム原子当り0.11モル/秒
である。
反応後、触媒はデカンテーションにより容易に回収さ
れ、回収された触媒を再利用しても活性の変化は全く認
められない、 実施例18 テトラクロロ白金酸カリウムの代わりに塩化金酸(HA
uCl4)を使用する以外は実施例17と同様の操作を行ない
アクリルアミド−メチルビニルケトン共重合体を保護コ
ロイドとする金のコロイドを調製する。得られるコロイ
ドを日立製作所製HU−12A型透過型電子顕微鏡を用いて
測定すると、平均粒径80Åの金粒子が良好に分散してい
るのがわかる。このコロイドは非常に安定であり5000回
転/分で10分間遠心分離にかけても金粒子の沈殿が生じ
ず、又1ヵ月以上室温に放置しても、金粒子の沈殿の生
成は全く認められない。
応用例18 1gの糖質マンナンと5gのエチレンイミンとを50℃で12
時間反応させて糖質マンナンにアミノ基を導入する。こ
れを実施例18で得られる金のコロイド溶液を塩酸にてpH
5に調整したものに加え20℃で10時間反応させる。生成
物をゲルパーミエーションクロマトグラフィー〔分析条
件:東洋曹達工業(株)製PW−5000カラム(充填材:TSK
−GEL);溶媒、水〕で分析して、アミノ化マンナン及
びコロイド中に存在する高分子とは異なる位置にピーク
が現れることより、アクリルアミド−メチルビニルケト
ン共重合体で保護されたコロイド粒子がアミノ化マンナ
ンに固定されていることが確認される。この際、固定化
物の留分を採取し、元素分析を行い、アミノ化マンナン
の固定量を求める。その結果、高分子のアミド基含有の
構造単位1モルに対して、0.06モルのアミノ化マンナン
が固定されていることがわかる。
実施例19 テトラクロロ白金酸カリウムの代わりに放射性塩化金
酸(H198AuCl4)を使用する以外は実施例17と同様の操
作を行ないアクリルアミド−メチルビニルケトン共重合
体を保護コロイドとする放射性金のコロイドを調製す
る。得られるコロイドを日立製作所製HU−12A型透過型
電子顕微鏡を用いて測定すると、平均粒径90Åの放射性
金粒子が良好に分散しているのがわかる。このコロイド
は非常に安定であり5000回転/分で10分間遠心分離にか
けても放射性金粒子の沈殿が生じず、又1ヵ月以上室温
に放置しても、放射性金粒子の沈殿の生成は全く認めら
れない。
応用例19 応用例18と同様の方法により、糖質マンナンとエチレ
ンイミンとを反応させて糖質マンナンにアミノ基を導入
する。これを、実施例19で得られる放射性金のコロイド
を塩酸にてpH5に調整したものに加え20℃で10時間反応
させる。生成物をゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー〔分析条件:東洋曹達工業(株)製PW−5000カラム
(充填材:TSK−GEL);溶媒、水〕で分析して、アミノ
化マンナン及びコロイド中に存在する高分子とは異なる
位置にピークが現れることにより、アクリルアミド−メ
チルビニルケトン共重合体で保護された放射性金のコロ
イド粒子がアミノ化マンナンに固定されていることが確
認される。この際、固定化物の留分を採取し、元素分析
を行い、アミノ化マンナンの固定量を求める。その結
果、高分子のアミド基含有の構造単位1モルに対して、
0.06モルのアミノ化マンナンが固定されていることがわ
かる。
実施例20 100gの水−メタノール混合溶媒(水/メタノール容積
比=1:1)に1gのアクリルアミドと10gのメチルビニルエ
ーテル及び0.1gの過酸化ベンゾイルを添加する。得られ
る混合物を60℃で12時間攪拌して重合させる。得られる
共重合体のNMRスペクトル分析を行ない共重合体中のア
クリルアミド含量が34モル%であることがわかる。上記
で得られる共重合体の分子量をゲルパーミエーションク
ロマトグラフィー〔分析条件:東洋曹達工業(株)製PW
−5000カラム(充填材:TSK−GEL);溶媒、水〕で測定
すると約35,000である。
得られる重合体を用いる以外は実施例17と同様な操作
を行ない白金コロイドを調製する。得られるコロイドは
非常に安定であり、5000回転/分で10分間遠心分離にか
けても白金粒子の沈殿が生じず、又1ケ月以上室温に放
置しても、白金粒子の沈殿の生成は全く認められない。
実施例21 100gの水−メタノール混合溶媒(水/メタノール容積
比=1:1)に10gのメチルビニルエーテル、1gのメタクリ
ルアミド及び0.1gの過酸化ベンゾイルを添加する。得ら
れる混合物を80℃で12時間攪拌して共重合する。テトラ
クロロ白金酸カリウムの代わりに硝酸銀、アクリルアミ
ド−メチルビニルケトン共重合体の代わりに上記の共重
合体を用いる以外は実施例17と同様の操作により銀コロ
イドを調製する。得られるコロイドを日立製作所製HU−
12A型透過型電子顕微鏡を用いて測定すると、平均粒径8
0Åの銀粒子が良好に分散しているのがわかる。このコ
ロイドは非常に安定であり5000回転/分で10分間遠心分
離にかけても銀の沈殿が生じず、又1ヵ月以上室温に放
置しても、銀粒子の沈殿の生成は全く認められない。
応用例20 実施例21で得られるコロイド溶液を塩酸にてpH5に調
整した後に100mgのアルブミンを加えて10℃で一晩攪拌
する。生成物をゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー〔分析条件:東洋曹達工業(株)製PW−5000カラム
(充填材:TSK−GEL);溶媒、水〕で分析し、アルブミ
ン及びコロイド中に存在する高分子とは異なる位置にピ
ークが現れることにより、アルブミンにメタクリルアミ
ド−メチルビニルエーテル共重合体で保護された銀粒子
が固定されていることがわかる。この際、固定化物の留
分を採取し、アミノ酸分析を行い、アルブミンの固定量
を求める。その結果、高分子のアミド基含有の構造単位
1モルに対して0.09モルのアルブミンが固定されている
ことがわかる。
実施例22 テトラクロロ白金酸カリウムの代わりに塩化金酸(HA
uCl4)を使用する以外は実施例17と同様の操作を行ない
アクリルアミド−メチルビニルケトン共重合体を保護コ
ロイドとする金のコロイドを調製する。得られるコロイ
ドを日立製作所製HU−12A型透過型電子顕微鏡を用いて
測定すると、平均粒径80Åの金粒子が良好に分散してい
るのがわかる。このコロイドは非常に安定であり5000回
転/分で10分間遠心分離にかけても金粒子の沈殿が生じ
ず、又1ヵ月以上室温に放置しても、金粒子の沈殿の生
成は全く認められない。
応用例21 アミノ基を導入した糖質マンナンの代わりに100mgの
コンカナバリンAを用いる以外は応用例18と同様の操作
を行ない実施例22で得られるアクリルアミド−メチルビ
ニルケトン共重合体保護金コロイドとコンカナバリンA
との反応を行なう。得られる生成物をゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー〔分析条件:東洋曹達工業
(株)製PW−5000カラム(充填材:TSK−GEL);溶媒、
水〕で分析し、コンカナバリンA及びコロイド中に存在
する高分子とは異なる位置にピークが現れることによ
り、共重合体保護金コロイド粒子がコンカナバリンAに
固定されていることがわかる。この際、固定化物の留分
を採取し、アミノ酸分析を行い、コンカナバリンAの固
定量を求める。その結果、高分子のアミド基含有の構造
単位1モルに対して0.02モルのコンカナバリンAが固定
されていることがわかる。
応用例22 実施例19と同様の操作を行ないアクリルアミド−メチ
ルビニルケトン共重合体で保護された放射性金のコロイ
ドを調製する。
アミノ基を導入した糖質マンナンの代わりに100mgの
コンカナバリンAを用いる以外は応用例18と同様の操作
を行ない上記の共重合体で保護された放射性金コロイド
とコンカナバリンAとの反応を行なう。得られる生成物
をゲルパーミエーションクロマトグラフィー〔分析条
件:東洋曹達工業(株)製PW−5000カラム(充填材:TSK
−GEL);溶媒、水〕で分析し、コンカナバリンA及び
コロイド中に存在する高分子とは異なる位置にピークが
現れることにより、共重合体保護放射性金コロイド粒子
がコンカナバリンAに固定されていることがわかる。こ
の際、固定化物の留分を採取し、アミノ酸分析を行い、
コンカナバリンAの固定量を求める。その結果、高分子
のアミド基含有の構造単位1モルに対して0.04モルのコ
ンカナバリンAが固定されていることがわかる。
応用例23 実施例18と同様の操作を行ないアクリルアミド−メチ
ルビニルケトン共重合体で保護された金のコロイドを調
製する。
アミノ基を導入した糖質マンナンの代わりに100mgの
コンカナバリンAを用いる以外は応用例18と同様の操作
を行ないアクリルアミド−メチルビニルケトン共重合体
保護金コロイドとコンカナバリンAとの反応を行なう。
得られる生成物をゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー〔分析条件:東洋曹達工業(株)製PW−5000カラム
(充填材:TSK−GEL);溶媒、水〕で分析し、コンカナ
バリンA及びコロイド中に存在する高分子とは異なる位
置にピークが現われることにより、共重合体保護金コロ
イド粒子がコンカナバリンAに固定されていることがわ
かる。この際、固定化物の留分を採取し、アミノ酸分析
を行ない、コンカナバリンAの固定量を求める。その結
果、高分子のアミド基含有の構造単位1モルに対して0.
02モルのコンカナバリンAが固定されていることがわか
る。
応用例24 実施例19と同様の操作を行ないアクリルアミド−メチ
ルビニルケトン共重合体で保護された放射性金のコロイ
ドを調製する。
アミノ基を導入した糖質マンナンの代わりに100mgの
コンカナバリンAを用いる以外は応用例19と同様の操作
を行ない上記の共重合体で保護された放射性金コロイド
とコンカナバリンAとの反応を行なう。得られる生成物
をゲルパーミエーションクロマトグラフィー〔分析条
件:東洋曹達工業(株)製PW−5000カラム(充填材:TSK
−GEL);溶媒、水〕で分析し、コンカナバリンA及び
コロイド中に存在する高分子とは異なる位置にピークが
現われることにより、共重合体保護放射性金コロイド粒
子がコンカナバリンAに固定されていることがわかる。
この際、固定化物の留分を採取し、アミノ酸分析を行な
い、コンカナバリンAの固定量を求める。その結果、高
分子のアミド基含有の構造単位1モルに対して0.04モル
のコンカナバリンAが固定されていることがわかる。
(発明の効果) 上記のように、本発明による高分子保護金属コロイド
は単に金属コロイドとして安定であるばかりでなく、種
々のアミノ基含有化合物と容易に係合して固定化され、
種々の諸特性を有する固体触媒として用いられるほか、
生体組織の研究や様々な疾患の治療や診断などに有利に
用いることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の高分子保護金属コロイドの粒子を固定
したトロポニンとトロポミオシンとの複合体を示す。
フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願昭61−298837 (32)優先日 昭61(1986)12月17日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願昭61−298839 (32)優先日 昭61(1986)12月17日 (33)優先権主張国 日本(JP) 特許法第30条第1項適用申請有り 高分子学会予稿集第 35巻第3号(昭和61年5月8日)社団法人高分子学会発 行第561頁に発表 (56)参考文献 特開 昭53−109879(JP,A) 特開 昭62−63603(JP,A) 特公 昭38−128(JP,B1) 特公 昭39−1004(JP,B1) 特公 昭45−16868(JP,B1) 特公 昭57−43125(JP,B2)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)水、炭素数1〜10の直鎖ないしは分
    岐状アルコール、水に可溶なエーテル類、及びこれらの
    混合物から成る群から選ばれる分散媒、 (b)周期律表Ib,VIIb及びVIII族の元素から成る群か
    ら選ばれた少なくとも一種の金属のコロイド粒子、及び (c)高分子 を含み、該コロイド粒子(b)が該分散媒(a)中に分
    散して金属コロイドを形成し、且つ該高分子(c)が該
    コロイド粒子に吸着し、保護コロイドとして該コロイド
    粒子を保護してなる高分子保護金属コロイドにおいて、
    該高分子が構造単位(i)、構造単位(ii)及び構造単
    位(iii)を含有し且つそれらの含有量が構造単位
    (i)、(ii)及び(iii)の全量基準でそれぞれ1〜1
    00モル%、0〜99モル%、0〜99モル%であり、該構造
    単位(i)、構造単位(ii)及び構造単位(iii)がそ
    れぞれ一般式〔I〕、〔II〕、〔III〕 〔但し、R1は水素原子、置換或いは無置換の炭素数1〜
    6のアルキル基、置換或いは無置換のフェニル基、水酸
    基、 −CO−R或いは−O−R′{但し、Rは置換或いは無置
    換の炭素数1〜10のアルキル基或いは−(CH2)n1−Xn2
    (CH2)n3−Yn4−(CH2)n5−CO−R7(但し、X及びYは各
    々独立的に−O−或いは−NH−;n1、n3及びn5は各々独
    立的に0〜6の整数;n2及びn4は各々独立的に0或いは
    1;R7は−NH−NH2、−A−R8或いは−NH2を示し;Aは−O
    −或いは−S−;R8は置換或いは無置換の炭素数1〜10
    のアルキル基、置換或いは無置換のフェニル基、或いは
    置換或いは無置換のサクシンイミド基を示す)であり、
    R′は前記のRと同じ}、R2は−(CH2)n1′−X′n2
    −(CH2)n3′−Y′n4′−(CH2)n5′−CO−R7′(但し、
    X′、Y′、n1′、n2′、n3′、n4′、n5′及びR7′は
    それぞれ前記のX、Y、n1、n2、n3、n4、n5及びR7と同
    じ)を示す〕、 〔但し、R3は水素原子、置換或いは無置換の炭素数1〜
    6のアルキル基、置換或いは無置換のフェニル基、水酸
    基、 −CO−R或いは−O−R′(但し、R及びR′は前記の
    通り)、R4は−(CH2)n1″−X″n2″−(CH2)n3″−Y″
    n4″−(CH2)n5″−CO−R9(但し、X″、Y″、n1″、n
    2″、n3″、n4″及びn5″はそれぞれ前記のX、Y、
    n1、n2、n3、n4及びn5と同じであり、R9は−A′−R10
    を示し、A′は前記のAと同じであり、R10は水素原
    子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、置換或いは無置
    換の炭素数1〜10のアルキル基、置換或いは無置換のフ
    ェニル基、或いは置換或いは無置換のサクシンイミド基
    である)を示す〕、 〔但し、R5は水素原子、置換或いは無置換の炭素数1〜
    6のアルキル基、置換或いは無置換のフェニル基、水酸
    基、 −CO−R或いは−O−R′(但し、R及びR′は前記の
    通り)、R6は水酸基、 −CO−R或いは−O−R′(但し、R及びR′は前記の
    通り)を示す〕で表わされるが、但し、R1が水素原子
    で、R2が−CO−NH2であり、かつ該構造単位(ii)の含
    有量が0モル%である時にはR6は水酸基、−CO−R或い
    は−O−R′(但し、R及びR′は前記の通り)であ
    り、又R7が−NH−NH2である時には一部或いは全部の−N
    H−NH2基が−N3基で置換されていてもよく、更に又、R1
    が水素原子或いは置換或いは無置換の炭素数1〜6のア
    ルキル基である時には該構造単位(i)、構造単位(i
    i)及び構造単位(iii)の含有量が構造単位(i)、
    (ii)及び(iii)の全量基準でそれぞれ1〜95モル
    %、0〜90モル%及び5〜99モル%である高分子保護金
    属コロイド。
  2. 【請求項2】R7が−NH−NH2である特許請求の範囲第1
    項の高分子保護金属コロイド。
  3. 【請求項3】R7が−A−R8(但し、A及びR8は前記の通
    り)である特許請求の範囲第1項の高分子保護金属コロ
    イド。
  4. 【請求項4】R7が−NH2である特許請求の範囲第1項の
    高分子保護金属コロイド。
  5. 【請求項5】該金属が金、銀、白金、ルテニウム、ロジ
    ウム、パラジウム、オスミウム、レニウム、イリジウ
    ム、銅、ニッケルより成る群から選ばれたものである特
    許請求の範囲第1乃至4項のいずれかに記載の高分子保
    護金属コロイド。
  6. 【請求項6】該金属が放射性の金、銀及び白金より選ば
    れたものである特許請求の範囲第5項記載の高分子保護
    金属コロイド。
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