JP2528320B2 - 静的破砕剤 - Google Patents

静的破砕剤

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JP2528320B2
JP2528320B2 JP16208687A JP16208687A JP2528320B2 JP 2528320 B2 JP2528320 B2 JP 2528320B2 JP 16208687 A JP16208687 A JP 16208687A JP 16208687 A JP16208687 A JP 16208687A JP 2528320 B2 JP2528320 B2 JP 2528320B2
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static crushing
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之典 山▲崎▼
忠夫 五味
雄二 中島
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日本セメント株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は脆性物体、たとえば岩石、コンクリート等の
破砕に用いる新規な静的破砕剤に関する。
〔従来の技術〕
静的破砕剤は、生石灰、マグネシア等(以下「生石灰
等」と言う)を主成分とした、いわゆる水和反応したさ
い体積膨張するものが用いられている。その静的破砕剤
は一般に水と混練してスラリーとし、予め脆性物体に穿
孔された30〜60mmの孔に注入する。注入後、該破砕剤は
水和反応を開始し、数時間から24時間程度以内に破砕を
可能にする膨張圧が発現し、その圧によって脆性物体に
クラックを発生させ、破砕に至る。
しかし、生石灰等は、その製造方法により、水和活性
が、大巾に相違している。たとえば、硬焼生石灰を用い
た場合には、水和活性が低すぎて予定した膨張圧が得ら
れず、破砕にまで至らないことがある。また、逆に軟焼
生石灰を用いた場合には、水和速度が大きすぎるため
に、急激な水和反応によって生じた反応熱により、周辺
に残存している水を急速に加熱蒸発させ、その蒸気圧で
もって、反応物の大部分を孔外に噴出し、そのため、孔
内の反応生成物の膨張圧が激減して脆性物体が破壊でき
ない場合があった。
そこで、従来、水和活性を適度なものとするために、
いろいろと工夫されてきた。すなわち、比較的水和活性
の高い生石灰には、鉱物質粉末を添加して、水和反応を
抑制させる方法や、含水多孔質材料を添加して、使用す
る水の量を減し、水和反応を抑制させ、一方発生した反
応熱でもって、徐々に、多孔質材料内の水を放出させ、
未反応の生石灰と水和反応を行なわせるようにした破砕
方法(特開昭60−206454)がまた、水和活性の低い生石
灰を用いる場合には、水和反応を促進させる必要から塩
化アルミニウムを添加した破砕剤(特開昭59−18781)
等が開発された。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来の静的破砕剤は、たとえば、生石灰等に多孔質材
料を添加した構成の場合、噴出防止の目的は達したが、
多孔質材料自体に生石灰等の水和反応を促進させる作用
がなく、むしろ、反応熱を吸収して、水和反応を遅延さ
せるため、破砕に至る時間がかかり過ぎる欠点を有して
いた。また、塩化アルミニウムを添加した構成の場合、
塩化アルミニウムが水と接触したさい、その全部が急速
に溶解して生石灰等全量の水和反応を促進させる結果、
予め生石灰量、水和速度、使用条件等を堪案して添加し
てあっても、それらの諸条件の僅かな変化に遭遇した
折、急激に水和反応が促進膨張し、場合によっては、水
和物を噴出し、破砕に到らないことすらあった。また、
塩化アルミニウムを用いて、水和反応物質が噴出しない
範囲で、脆性物体を破砕しようとすると長時間(少なく
とも6〜7時間以上)を要し、これが作業能率を悪くす
る原因ともなっていた。
〔問題点を解決するための手段〕
そこで、本発明者らは、生石灰等の水和活性、静的破
砕剤使用時における条件等の多少の変化があっても、反
応生成物が噴出せず、しかも、破砕に要する時間を大巾
に短縮できる生石灰系静的破砕剤につて研究した結果、
塩化アルミニウムを含浸させた乾燥多孔質材料を生石灰
等と混合することにより、前記目的を達成できることを
知見して、以下に述べる本発明を完成した。
すなわち、本発明は、生石灰類と多孔質材料とからな
る静的破砕剤において、前記多孔質材料が反応促進剤を
含浸したものであることを要旨とするものである。
本発明で用いる多孔質材料は、人工または天然の軽量
骨材、軽量気泡コンクリート、パーライト、けいそう
士、レンガ、発泡スチロール等の粗砕物または造粒物で
あり、比重1.6以下の不溶性のものが好ましい。その粒
径は、0.5〜20mmが望ましい。0.5mm未満では、反応促進
剤の溶出を抑制制御するこどが難しく、20mmを超えると
静的破砕剤を孔内に注入するのに妨げとなり好ましくな
い。
反応促進剤としては、塩化アルミニウム、塩化カルシ
ウム、塩化アルカリ、硝酸アルミニウム、硝酸カルシウ
ム、硝酸アルカリ等通常生石灰等の反応促進作用を有す
る化合物が示される。
多孔質材料に反応促進剤を含浸させる方法は、次のよ
うに行なう。予め、反応促進剤を水その他の溶媒に適度
の濃度に溶解させた溶液を作っておき、その溶液に前記
多孔質材料を没入させ、空孔に該溶液を吸収し、すなわ
ち含浸させる。そのさい、溶液を加圧または減圧するこ
とにより、含浸工程を著しく短縮できると共に、各空孔
を溶液で飽和状態にすることができる。その飽和状態の
多孔質材料を慣用の方法で乾燥すれば、反応促進剤を含
浸した乾燥多孔質材料が得られる。そのさい、1回の含
浸乾燥操作による反応促進剤の含浸量は、多孔質材料に
対して概ね5〜20重量%であるが、本発明では、これに
限らず、前記溶液の濃度を大きくして、含浸量をさらに
大きくすることはさしつかえない。なお、上記含浸乾燥
の操作をくり返すことにより、多孔質材料の空孔内の反
応促進剤の含浸量を調整することも可能である。
以上のようにして、反応促進剤が含浸された多孔質材
料は、その表面をシリコーンや樹脂等でコーティングす
ることによって、反応促進剤の作用を調節することがで
き、またクローズドポアが多くなって、スラリー中での
浮力を増す効果がある。
反応促進剤を含浸した多孔質材料は慣用の場合装置を
用い、生石灰等と混合して静的破砕剤がつくられる。そ
の多孔質材料の静的破砕にしめる割合(内割)は、5〜
50容量%、好ましくは、10〜30容量%である。その割合
が5容量%未満では、反応促進および噴出抑制の各効果
が弱く、逆に、50容量%を超えると生石灰等の割合が相
対的に少なくなり過ぎて、所要の膨張圧が得られず、脆
性物体を破砕しない場合もあるので好ましくない。
次に本発明の静的破砕を用いて、脆性物体を破砕する
方法について述べる。
本発明の静的破砕剤は通常行なわれているように、全
量をスラリーにして、脆性物体の孔に注入させてもよ
く、あるいは、反応促進剤を含浸させた多孔質材料の一
部または全量を孔に投入後、残部の破砕剤成分のスラリ
ーを注入する方法を採用してもよい。いずれの方法によ
っても、孔にスラリーを注入後0.5〜5時間で脆性物体
にクラックが発生し、破壊される。
〔作用〕
本発明の静的破砕剤の作用効果は詳細には明らかでは
ないが、下記のように考えられる。
反応促進剤を含浸、乾燥してつくられた多孔質材料
は、そのポア内部に反応促進剤が濃縮し析出して、存在
している。そのような多孔質材料を含む静的破砕剤を水
と混練してスラリーとした時、反応促進剤はポア外に徐
々に溶出し、その溶出量に応じて、周辺の生石灰等を刺
激し、水和を促進する。(この点、生石灰等と反応促進
剤を単に混合した従来の静的破砕剤は、反応促進剤が水
と接触したさい、その全量が溶解し、ただちに生石灰等
を刺激するのと相違する。) 一方、本発明の静的破砕剤のスラリーを脆性物体の孔
に注入すると、多孔質材料は、かさ密度がスラリーの比
重より小さいものが多いため、スラリーの上層部に浮上
し、集中し、一部が、中・下層に懸濁した状態になる。
そのため、上層部のスラリーは、反応促進剤が多量に溶
出し、急速に生石灰等の水和を促進して、反応し、膨張
して孔口を閉塞し、中・下層部では上層部に比して、多
孔質材料が少なく、溶出する反応促進剤が少ないため、
水和反応による温度上昇が緩やかかつ遅れて膨張する。
このように、上層と中・下層との間で、水和反応にタイ
ムラグをできるようにしたため、噴出しないものと推定
される。
本発明の静的破砕剤を用いた場合、破砕に要する時間
が従来より著しく短縮できるのは、多孔質材料の粒径が
一つの理由をなしていると思われる。すなわち、その粒
径を0.5〜20mmに限定した、換言すると、ポア内に固着
する反応促進剤の溶出距離を限定したことであり、これ
によって、水和反応時間がコントロールされ、おおよそ
0.5〜5時間で破砕できるようになったものと思われ
る。したがって、0.5mm未満では、反応促進剤の溶出が
短時間に行われ、急激に水和して噴出するおそれがあり
20mmを超えると、水和が緩慢になり、破砕までの時間が
かかり過ぎ、従来とあまり変わらない場合がある。なお
20mm以上では、孔径によって注入作業上支障をきたす不
都合もある。
〔実施例〕
実施例1〜5、比較例1〜3 多孔質材料として人工軽量骨材(日本セメント製、
「アサノライト」、粒径5〜10mm、かさ比重1.2吸水率1
6%)を塩化アルミニウムの10%溶液に一昼夜浸漬し
て、塩化アルミニウム溶液を飽水させ、これを105℃の
乾燥機中で24時間乾燥した。
この塩化アルミニウムを含浸した多孔質材料を市販の
生石灰系静的破砕剤(日本セメント社製、「カームマイ
ト」バルクM型、適用温度10〜20℃)に表1に示す割合
で混合して、本発明の静的破砕剤を製造した。これら破
砕剤に水を30重量%を加え、スラリーとして、60cm×60
cm×60cmの角形のコンクリートブロックの中央に穿孔さ
れた孔(4cmφ×50cm)に注入して破砕を行なった。
比較例として、カームマイトバルクM型のみの場合(比
較例1)、これに塩化アルミニウム粉末を1.0重量%添
加(比較例2)、あるいは、塩化アルミニウムを含浸し
ていない多孔質材料(アサノライト)を10容量%加えた
場合(比較例3)のスラリーによる破砕を同様に行なっ
た。
その結果を表−1に示す。
〔発明の効果〕 本発明は反応促進剤を含浸した多孔質材料と生石灰類
とを混合してなる生石灰系静的破砕剤であり、従来の静
的破砕剤に比較して、所要破砕時間を著しく短縮し、か
つ噴出を抑制することができる。さらには、軽量骨材
層、軽量気泡コンクリート屑、レンガ屑等従来あまり利
用価値のないものを有効に使用できるようにした点、メ
リットは大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E04G 23/08 E04G 23/08 G

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生石灰類と多孔質材料とからなる静的破砕
    剤において、前記多孔質材料が反応促進剤を含浸したも
    のであることを特徴とする静的破砕剤。
JP16208687A 1987-06-29 1987-06-29 静的破砕剤 Expired - Lifetime JP2528320B2 (ja)

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