JP2528236B2 - 予圧可変式スピンドルユニット - Google Patents
予圧可変式スピンドルユニットInfo
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Description
の調整を可能とした予圧可変式スピンドルユニットに関
するものである。
回転精度と剛性を得るため、主軸を支持する軸受に所要
の予圧を加えて運転されている。
大きくした状態で主軸を高速回転させた場合、軸受に必
要以上の負荷がかかり、焼付きの限界を越えたり、発熱
による主軸等の熱膨張によって軸受に過負荷が加わり、
軸受に損傷が生じる不具合がある。
圧を小さく設定すると、低速回転時の予圧が不足し、低
速回転で高い剛性が得られない問題がある。
ドルの軸受に加える予圧量を可変とし、低速回転域で重
予圧、高速回転域では軽予圧に切り替えることができる
予圧可変式のスピンドルユニットを、本出願人は、特願
平1−101039号により提案している。
うに、外筒1の内部に、主軸2を支持する軸受5、6を
軸方向に押圧する軸受箱7と、その軸受箱7を軸方向に
押圧する中間リング8を移動自在に設け、その外筒1
に、軸受箱7と中間リング8の移動量を制限する調整部
材9’を取付け、軸受箱7と中間リング8の端面間、及
び中間リング8と外筒1の端面間に、軸受箱と中間リン
グを軸方向に駆動する油圧室12、13を形成して構成
されている。
グ8との間、及び調整部材9’と軸受箱7との間に、大
きさの異なるすき間δ3 、δ2 をそれぞれ形成し、各油
圧室12、13に高圧油を供給又は排出して、軸受箱7
又は中間リング8を軸方向に移動させることにより、各
軸受に各すき間δ3 、δ2 の大きさに応じた予圧を与え
るようになっている。
のように、調整部材9’を軸受箱7と中間リング8の内
径側に挿入し、かつ、ボルト30により外筒1に固定す
る構造では、調整部材9’を取付けるために外筒1にボ
ルト穴加工を施こす必要があり、また組立てに際して
は、中間リング8及び軸受箱7と調整部材9’を外筒1
内に挿入した状態で、その外筒1の背面側からボルト3
0により調整部材9’を固定する必要があるため、スピ
ンドルの組立てに手間がかかり、作業能率が悪いという
不具合がある。
めには、外筒1を各軸受ごと主軸2から抜き出した後、
ボルト30を外して調整部材9’を交換する必要がある
ため、作業に著しい時間がかかる欠点がある。
0のねじ込みに耐える強度をもつ大きさに形成する必要
があるため、油圧室12、13の受圧面積を大きくとる
ことができず、このため、中間リング8や軸受箱7を移
動させるためには、高油圧を発生させる付属装置が必要
になるという問題があった。
夫を加えて、スピンドルの組立てや予圧量の変更が容易
にでき、しかも油圧室の形状設計の自由度が大きくとれ
る予圧可変式スピンドルユニットを提供することを目的
としている。
め、この発明は、外筒の内部孔に、主軸を回転自在に支
持する軸受を軸方向に押圧する軸受箱と、この軸受箱を
軸方向に押圧する中間リングを移動自在に設け、上記軸
受箱との間及び上記中間リングとの間にそれぞれ異なっ
た大きさのすき間を形成する第1及び第2段部を有する
調整部材を、上記軸受箱と中間リングの内径側に係合
し、上記調整部材を固定手段により上記外筒に固定し、
上記軸受箱と中間リングとの間に第1油圧室を設け、上
記中間リングの反対面と反力受け部材との間に第2油圧
室を設けた予圧可変式スピンドルユニットにおいて、前
記調整部材を移動量制限リングと、これと一体化された
位置決めフランジとにより構成し、上記移動量制限リン
グに前記の第1及び第2段部を形成すると共に、該移動
量制限リングを前記軸受箱と中間リングの内径側に嵌合
し、上記位置決めフランジを前記外筒の第2油圧室側の
内部孔に軸方向に移動自在に嵌合し、該位置決めフラン
ジを前記の反力受け部材として用いることにより該位置
決めフランジと中間リングとの間に前記の第2油圧室を
設け、前記外筒に上記位置決めフランジが押圧されるス
トッパ面を設け、前記調整部材を外筒に固定するための
前記の固定手段を、前記第1又は第2油圧室に加えた油
圧の反力により上記位置決めフランジを該ストッパ面に
押圧させる手段により構成したものである。
グと軸受箱と共に、外筒の内部に軸方向に移動自在に配
列されるため、3者を一体に組み合せた状態で、外筒内
部に挿入又は引き出して交換することができる。
油圧室に圧力をかけると、その反力により位置決めフラ
ンジがストッパ面に押圧され、これにより調整部材が外
筒に固定されるため、その調整部材に対して中間リング
又は軸受箱を所定量だけ変位させることができる。
込む必要がなく、調整部材の厚みを薄くできるため、油
圧室の受圧面積を大きく形成することができる。
て説明する。図1に示すように、外筒1内を挿通する主
軸2は、その両端部が、それぞれ軸受3、4及び5、6
により回転自在に支持されている。この一対の軸受3、
4及び5、6は、アンギュラ玉軸受が用いられ、それぞ
れ間座14を介して並列配置されると共に、互いに背面
向き合せの状態で取付けられている。
接組込まれ、その外輪が外筒1の内径面に、内輪が主軸
2の外周面にそれぞれ固定されている。この軸受3、4
側の主軸端面は、スピンドルの運転時において、ワーク
の取付け側端部になる。
2の外径面に固定され、外輪が、軸受5、6と外筒1の
間に挿入された軸受箱7の内面に固定されており、軸受
5の外輪には、間座14を介して軸受箱7の内側端面が
当接している。この構造では、軸受箱7が軸方向へ移動
すると、間座14が軸受5の外輪を押し、各軸受3、
4、5、6に予圧が与えられる。
8が配置され、この中間リング8は、軸受箱7と共に外
筒1の内部において軸方向に独立して移動可能となるよ
うに挿入されている。
は、第1油圧室12が形成され、中間リング8の端面と
後述する調整部材9の位置決めフランジ11との間に
は、第2油圧室13が形成されている。また、その各油
圧室12、13には、それぞれ外筒1内部に形成した油
路15、16が連結しており、この、各油路15、16
に、電磁制御弁や油圧ポンプ等を備える油圧制御回路1
7が接続されている。
を検出するセンサ(図示省略)の信号が入力されるよう
になっており、この信号に基づいて、各油圧室12、1
3へ油を供給排出することを切り替えるように設定され
ている。
9が組込まれている。この調整部材9は、移動量制限リ
ング10と、溶接等により一体に固定された位置決めフ
ランジ11とにより構成される。移動量制限リング10
は中間リング8と軸受箱7の内径側に挿入される。ま
た、位置決めフランジ11は中間リング8の端面との間
で第2油圧室13を形成し、その油圧の反力受け部材と
しての機能を果たす。該位置決めフランジ11に向き合
う外筒1の端壁にはその位置決めフランジ11と当接し
てフランジ11に作用する押圧力を受け止めるストッパ
面1aが形成されている。
面11aには、位置決めピン18が固定され、その端面
11aが当接する外筒1のストッパ面1aには、位置決
めピン18が嵌合する孔19が形成されており、この位
置決めピン18と孔19は、調整部材9を外筒1内に挿
入してストッパ面1aに向かって移動させたとき、互い
に嵌合して調整部材9の回転を防止する。
移動量を制限する第1段部20と、中間リング8の移動
量を制限する第2段部21が設けられ、軸受箱7には、
第1段部20に対応する段部22と、中間リング8が当
接する端面23が設けられている。上記の形状におい
て、軸受箱7の段部22と端面23間の距離は、調整部
材9の両段部20、21間の距離より短く設定されてお
り、調整部材9の第1段部20と軸受箱7の段部22と
のすき間δ2 は、調整部材9の第2段部21と中間リン
グ8とのすき間δ3 より大きく設定されている。
形成され、この螺旋溝24に、切換弁等を介して油圧制
御装置17が接続しており、油圧制御装置17により螺
旋溝24に油圧が加えられると、軸受箱7が縮径して外
筒1の間ですき間が生じ、軸受箱7の軸方向の移動が容
易に行なえるようになる。
に設けてもよい。また、螺旋溝に限らず、油圧によって
軸受箱7と外筒1の間に、軸受箱7の動きを容易にする
すき間を生じさせるものであればよく、例えば、給油孔
だけを軸受7と外筒1のはめ合い部に設けるようにして
もよい。
にする方法として、図6に示すように、軸受箱7と外筒
1の嵌合面間にボールスライド26を挿入する方法もあ
る。
各軸受に対してエアオイル潤滑を行なうために、エアオ
イル噴射用のノズル25が形成されている。
のような構造であり、この構造においては、調整部材9
が外筒1から切離され、かつ中間リング8及び軸受箱7
と共に外筒1の内部において軸方向に移動可能に設けら
れているため、調整部材9と中間リング8及び軸受箱7
を一体で外筒1に対して挿入又は引き出すことができ
る。
は、位置決めフランジ11を外筒1のストッパ面1aに
当接するまで挿入し、位置決めピン18とストッパ面1
aの孔19とを嵌合させることにより行なうことができ
る。
必要がないため、中間リング8や軸受箱7の内径側に挿
入される移動量制限リング10の厚みは、軸受箱等の動
きを止める強度を損なわない範囲で小さく形成すること
ができ、その分だけ各油圧室12、13の受圧面積を大
きく形成することができる。このため、従来のように受
圧面積に制限を受ける構造では中間リング8や軸受箱7
を駆動するために高圧の油圧が必要であったのに対し
て、上記の構造では、低い油圧や空気圧等によって必要
な押圧力を得ることが可能となり、付属する油圧発生装
置の大幅な簡略化を図ることができる。
用いての予圧量の調整方法について説明する。軸受3、
4、5、6に対する予圧量の調整は、軸受箱7の軸方向
の移動量を調整することで行なうことができるが、この
軸受箱7の移動量調整は、調整部材9と軸受箱7及び中
間リング8の間に形成されるすき間δ3 、δ2 の大きさ
によってなされる。
3段階の軸受予圧の調整を行なうことができる。
きさに相当した予圧 2段目予圧(中予圧)……すき間δ3 の大きさに相当し
た予圧 3段目予圧(軽予圧)……軸受箱7が最も左側に寄った
ときに得られる4つの軸受の初期すき間(初期すき間の
総和)δ1 に相当した予圧 そして、上記の各階段の予圧調整は、各油圧室12、1
3に高圧油を供給又は排出することにより実施される。
うに、第2油圧室13から油圧を抜いた状態で、第1油
圧室12に油を供給して圧力をかける。これにより、中
間リング8が油圧室12の圧力で左側に移動し、位置決
めフランジ11が外筒のストッパ1aに押し当って調整
部材9が固定されると共に、軸受箱7の段部22が調整
部材9の段部20に当接する位置まで移動する。このた
め、軸受には、δ2 −δ1 に対応した分だけ予圧P10
がかかり、重予圧状態になる。
うに、第1油圧室12から油を抜き、第2油圧室13に
油を供給した圧力をかける。これにより、油圧室13の
圧力によって位置決めフランジ11が外筒に向かって押
圧されて調整部材9が固定されると共に、中間リング8
が段部21に当接するまで移動し、軸受には、δ3 −δ
1 に相当した量の予圧(中予圧)がかかることになる。
油圧室12、13から油を抜き、軸受に加わる圧力をゼ
ロにする。これにより、各軸受の転動体荷重のために軸
受箱7は左側に移動して図2の状態に戻り、初期すき間
δ1 に応じた予圧P30が軸受に加えらえる。
段目の予圧時に、油圧室内部の圧力と受圧面積の積によ
り得られる軸受箱7の軸受に対する押圧力が設定の予圧
力よりも大きくなるよう、各油圧室12、13に加える
油圧力を設定しておけば、軸受に絶えず設定予圧力で、
かつ上記押圧力以下の予圧がかかることになり、定位置
予圧が可能になる。
旋溝24に油を供給し、軸受箱7を縮径させて外筒1と
の間にすき間を生じさせることにより、軸受箱7の移動
を円滑に行なうことができる。
12、13に対する高圧油の供給、排出を切り換えるこ
とで可能であり、この予圧の切り換えタイミングを主軸
の回転数によって制御するようにすれば、回転数の変化
に応じた予圧調整を行なうことができる。
させた場合の予圧変化曲線を示したものである。
回転数範囲において、N1 、N2 、N3 の回転数で主軸
2に大きな支持剛性が得られるように制御した例を示し
ており、この例では、N1 、N2 、N3 の時に許容最大
予圧となるように、1段階予圧から3段階予圧の初期予
圧量P10、P20、P30を設定し、そして、回転数
がN1 及びN2 にきた時点で予圧を1段階から2段階
へ、又は2段階から3段階に切り換えている。この切り
換えによる予圧の変化は、図5のa乃至eに示すような
曲線(又は直線)になる。
る場合は、各油圧室12、13に対する油の供給排出を
上記とは逆の方法で行なうようにすればよい。
箱7の内部に組み込んだが、このように軸受箱内に組み
込まず、軸受箱の端面で軸受の外輪を押圧するようにし
てもよい。
8を用い、調整部材7に対するすき間δ1 、δ2 、δ3
により3段階の予圧切り換えを行なうようにしたが、中
間リングの数と調整部材の段部の数を増やせば、予圧の
切り替え数を増やすことが可能である。
を、移動量制限リングと位置決めフランジから構成し、
中間リングや軸受箱と共に外筒内で軸方向に移動可能と
なるように取付けたので、調整部材と中間リング及び軸
受箱を一体で外筒に対して挿入又は引き出すことができ
る。このため、調整部材の交換を簡単に行なうことがで
き、軸受予圧量の変更が容易に行なえる効果がある。
を、予圧を加えるための油圧の反力を位置決めフランジ
に作用させて固定する構成を採用したので、締付け用の
ボルトが不要になり、外筒に対するボルト穴加工が省略
できると共に、移動量制限リングの厚みを小さくできる
ことにより、中間リングや軸受箱を駆動する油圧室の受
圧面積を大きくとることができ、低い圧力で必要な押圧
力が得られる効果がある。
Claims (1)
- 【請求項1】 外筒の内部孔に、主軸を回転自在に支持
する軸受を軸方向に押圧する軸受箱と、この軸受箱を軸
方向に押圧する中間リングを移動自在に設け、上記軸受
箱との間及び上記中間リングとの間にそれぞれ異なった
大きさのすき間を形成する第1及び第2段部を有する調
整部材を、上記軸受箱と中間リングの内径側に係合し、
上記調整部材を固定手段により上記外筒に固定し、上記
軸受箱と中間リングとの間に第1油圧室を設け、上記中
間リングの反対面と反力受け部材との間に第2油圧室を
設けた予圧可変式スピンドルユニットにおいて、前記調整部材を移動量制限リングと、これと一体化され
た位置決めフランジとにより構成し、上記移動量制限リ
ングに前記の第1及び第2段部を形成すると共に、該移
動量制限リングを前記軸受箱と中間リングの内径側に嵌
合し、上記位置決めフランジを前記外筒の第2油圧室側
の内部孔に軸方向に移動自在に嵌合し、該位置決めフラ
ンジを前記の反力受け部材として用いることにより該位
置決めフランジと中間リングとの間に前記の第2油圧室
を設け、前記外筒に上記位置決めフランジが押圧される
ストッパ面を設け、前記調整部材を外筒に固定するため
の前記の固定手段を、前記第1又は第2油圧室に加えた
油圧の反力により上記位置決めフランジを該ストッパ面
に押圧させる手段により構成した ことを特徴とする予圧
可変式スピンドルユニット。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP4172945A JP2528236B2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | 予圧可変式スピンドルユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4172945A JP2528236B2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | 予圧可変式スピンドルユニット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05196034A JPH05196034A (ja) | 1993-08-06 |
JP2528236B2 true JP2528236B2 (ja) | 1996-08-28 |
Family
ID=15951269
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4172945A Expired - Fee Related JP2528236B2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | 予圧可変式スピンドルユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP6210485B2 (ja) | 2013-06-28 | 2017-10-11 | 並木精密宝石株式会社 | 軸受機構 |
CN105465194A (zh) * | 2016-01-28 | 2016-04-06 | 泊头巨人重工机械有限公司 | 一种大型精密双列圆珠滚子轴承的调整结构及其调整方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01126419U (ja) * | 1988-02-23 | 1989-08-29 |
-
1992
- 1992-06-30 JP JP4172945A patent/JP2528236B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH05196034A (ja) | 1993-08-06 |
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