JP2527466Y2 - 空検知センサの誤動作防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は複写機等の現像装置へトナーを供給するト
ナーボックスに設けられた空検知センサの誤動作防止装
置に関する。

〔従来の技術〕

従来電子写真複写機等に設けられた現像装置には現像
により消費されたトナーを補強するためのトナーボック
スが設けられており、このトナーボックスには収容され
たトナーの量があるレベルより低下したのを検知する空
検知センサが設けられている。

上記空検知センサは、トナーボックス内のトナーレベ
ルを光電的に読取って電気信号により空検知信号を発生
するものが一般に採用されているが、従来の空検知セン
サでは検出面にトナーが付着したり堆積すると誤動作す
る不具合があった。

そこで従来では第４図に示すようにトナーようにトナ
ーボックスａ内の現像剤を攪拌する攪拌部材ｂに清掃部
材ｃを取付けて、攪拌部材ｂの回転を利用して上記清掃
部材ｃで空検知センサｄの検出面を清掃するようにした
ものが提案されている（例えば実開昭57−190557な
ど）。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし上記従来の清掃部材ｃを用いたものでは、清掃
部材ｃで検出面を払拭する際検出面が摩耗したり、損傷
して検出不良が発生したり、誤動作の原因となるなどの
不具合があった。

この考案はかかる不具合を改善するためになされたも
ので、空検知センサの前方に堆積したトナーを効率よく
除去することができる空検知センサの誤動作防止装置を
提供することを目的とするものである。

〔問題点を解決するための手段及び作用〕

この考案は上記目的を達成するために、回転しながら
現像部へトナーを供給する攪拌部材及びトナーの残量を
検出する空検知センサが設けられたトナーボックスを有
する現像装置において、弾性体より形成されたトナー除
去部材の一端側を、上記空検知センサの下方より上記攪
拌部材側へ延出し、かつ複数に分割された作用部の先端
部を上記攪拌部材の回転軌跡内へ突出すると共に、上記
トナー除去部材の他端側に空検知センサの検出面をトナ
ーボックス内に突出する透孔を開口し、かつトナー除去
部材の少なくとも他端部を空検知センサの上方に固着し
たもので、攪拌部材の回転軌跡内に突出された先端部が
攪拌部材の回転に伴い弾かれることによりトナー除去部
材全体が上下に振動して、空検知センサの前方に堆積す
るトナーを崩壊するため、堆積トナーを効率よく除去で
き、これによって空検知センサの誤動作を確実に防止す
ることができる。

〔実施例〕

この考案の一実施例を図面を参照して詳述すると、図
において１は図示しない複写機等の現像装置へトナーを
供給するトナーボックスで、内部に図示しない駆動系に
より矢印（イ）方向へ回転される攪拌部材２が設けられ
ており。この攪拌部材２によりトナーボックス１内のト
ナーが攪拌されるようになっている。

３は上記トナーボックス１に取付けられた圧電センサ
よりなる空検知センサで、トナーボックス１内のトナー
が現像装置へ供給されてあるレベル以下になったのを検
出できる位置に検出面3aをトナーボックス１内に向けて
設置されていると共に、上記検出面3aの周辺部にトナー
除去部材４が設けられている。

上記トナー除去部材４は金属薄板やプラスチック等の
弾性板によりほぼＬ字形に形成されていて、垂直部4aに
字検出面3aの設けられた突出部3bが緩く嵌挿されるほぼ
逆Ｕ字形の透孔4bが切欠形成されていて、透孔4bの上方
において垂直部4aの上端がトナーボックス１の内面にビ
スなどの固着具５で固着されている。

また上記トナー除去部材４の水平部は作用部4cとなっ
ていて、この作用部4cはほぼ中央に設けられた透孔4bに
達するスリット4dにより２分割されており、かつ上記空
検知センサ３の検出面3a下方より攪拌部材２側へ延出さ
れていると共に、斜め上方へ屈曲された先端部4eは、攪
拌部材２の回転軌跡（ロ）内へ突出されていて、攪拌部
材２の回転に伴い攪拌部材２と係合した際、固着部を中
心にトナー除去部材４全体が上下方向へ振動されるよう
になっている。

なお上記トナー除去部材４は磁性トナーを使用する場
合付着を防止するため非磁性体を用いるものとする。

次に上記トナー除去部材４の作用を説明すると、トナ
ーボックス１内のトナーを攪拌する攪拌部材２が第１図
の矢印（イ）方向へ回転されて第３図に示すようにトナ
ー除去部材４の先端部4eに達すると、トナー除去部材４
の作用部4cが第１図の仮想線で示す位置まで押し下げら
れた後、先端部4eが攪拌部材２より外れて弾性力により
元の位置へ復帰する際、固着部を中心にトナー除去部材
４全体が上下に振動して、空検知センサ３の検出面3a前
面に堆積したトナーが、作用部4cの振動により攪拌部材
２のトナー搬送方向と逆の方向へ移動されて、堆積した
トナーは第３図に示すように崩壊される。

これによって検出面3aの前方へのみトナーが堆積する
のを防止することができると共に、トナー除去部材４の
作用部4cはスリット4dにより分割され、しかもトナー除
去部材４の少なくとも上端部が空検知センサ３の上方に
固着具５により固着されているため、小さいエネルギー
でトナー除去部材４全体を大きく振動させることができ
るようになる。

〔考案の効果〕

この考案は以上詳述したように、空検知センサの下方
より攪拌部材側へ延出したトナー除去部材の作用部を複
数に分割すると共に、上記トナー除去部材の少なくとも
他端部を空検知センサの上方に固着したことから、攪拌
部材により支えられる小さなエネルギーでトナー除去部
材全体が上下に大きく振動されるため、空検知センサの
前方に堆積したトナーは攪拌部材のトナー搬送方向と逆
の方向へ跳ね飛ばされて、空検知センサの前方に引き続
き堆積することがない。

これによって攪拌部材に負担を与えることなく空検知
センサ前方の堆積トナーを効率よく除去できるため、堆
積トナーにより空検知センサが誤動作するのを確実に防
止することができる。

またトナー除去部材の他端側に透孔を開口してこの透
孔より空検知センサの検出面をトナーボックス内へ突出
するようにしたことから、空検知センサの上方に他端部
を固着したトナー除去部材の作用部を、空検知センサに
邪魔されることなく空検知センサの下方より攪拌部材側
へ延出させることができると共に、トナー除去部材の振
動が空検知センサへ伝わることがないため、センサ全体
を振動させて付着したトナーを除去する従来のものに比
べて、振動により空検知センサが早期に劣化したり、故
障することもないので、信頼性が向上する。

さらにトナー除去部材が振動する際トナー除去部材の
背後に回り込んだトナーは、透孔よりトナー除去部材の
前方へ排出されるため、トナー除去部材の背後にトナー
が堆積してトナー除去部材の振動を妨げるなどの心配も
ない。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は断面図、第
２図は第１図II−II線に沿う矢視図、第３図は作用説明
図、第４図は従来の説明図である。 １はトナーボックス、２は攪拌部材、３は空検知セン
サ、3aは検出面、４はトナー除去部材、4bは透孔、4cは
作用部、4eは先端部。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−221779（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−129766（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−159185（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−152468（ＪＰ，Ａ)

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】回転しながら現像部へトナーを供給する攪
   拌部材２及びトナーの残量を検出する空検知センサ３が
   設けられたトナーボックス１を有する現像装置におい
   て、弾性体より形成されたトナー除去部材４の一端側
   を、上記空検知センサ３の下方より上記攪拌部材２側へ
   延出し、かつ複数に分割された作用部4cの先端部4eを上
   記攪拌部材２の回転軌跡（ロ）内へ突出すると共に、上
   記トナー除去部材４の他端側に空検知センサ３の検出面
   3aをトナーボックス１内に突出する透孔4bを開口し、か
   つトナー除去部材４の少なくとも他端部を空検知センサ
   ３の上方に固着したことを特徴とする空検知センサの誤
   動作防止装置。