JP2526066B2 - 水中用圧電ケ−ブル - Google Patents

水中用圧電ケ−ブル

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JP2526066B2 JP62167589A JP16758987A JP2526066B2 JP 2526066 B2 JP2526066 B2 JP 2526066B2 JP 62167589 A JP62167589 A JP 62167589A JP 16758987 A JP16758987 A JP 16758987A JP 2526066 B2 JP2526066 B2 JP 2526066B2
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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、海底地震探査や魚群探知用のハイドロフォ
ン、または超音波洗浄装置の洗浄液内における音響測定
子等に好適に利用される水中用圧電ケーブルに関する。
<従来技術> ポリ弗化ビニリデン,ポリ弗化ビニール,ポリ塩化ビ
ニリデン,ポリ塩化ビニール,ナイロン等の圧電性有機
物もしくは合成ゴムや合成樹脂の有機物中にチタン酸ジ
ルコニア酸鉛,チタン酸塩等の強誘電セラミック粒子を
混合してなる高分子複合物圧電材料は、一般の焼結質圧
電磁器材料に比し、その音響インピーダンスが水の音響
インピーダンスに近似する特性を有し、このため、これ
を圧電トランデューサとして用いると水中を伝播する音
響波を効率良く受波し、感度を高め得る利点を生じる。
そこで第4図に示すように、前記圧電材料よりなる圧
電層aを電極芯bの周りに配置し、かつ該圧電層aの外
周に導電塗料等の導電材cを配置し、前記電極芯bと導
電材c間に所定の直流電圧を印加して圧電層aを径方向
に分極した同軸状の圧電ケーブルを形成し、これを水中
に浸漬して、前記電極芯b及び導電材c間から出力信号
を取出して前記水中を伝播する音響波を受信するように
した圧電ケーブルがある。
<発明が解決しようとする問題点> ところで、前記構成による圧電ケーブルは、柔軟であ
るため、音響波以外の圧力、例えば吹き流し時の引張応
力や水の流動,波立等による曲げ応力が作用するが、こ
れら機械的応力は圧電層aの長さ方向(分極軸に垂直な
方向)に歪みを与え電荷又は電圧を生じ、これがノイズ
信号となって音響波に重畳的に加わり、S/N比を低下さ
せるという欠点があった。
そこで、特開昭61−71503号に開示されているよう
に、高分子複合物圧電材料からなる第一圧電層と第二圧
電層をケーブルの軸方向と直交する方向に積層して設
け、前記いずれかの圧電層を、他方の圧電層に比してハ
イドロフォン定数の大きな圧電材料とするとともに、長
さ方向に作用する応力により発生する電荷又は電圧がほ
ぼ相等しくなるよう構成し、かつ前記第一圧電層と第二
圧電層から生じる電荷又は電圧の差異を取出すようにし
たものが提案された。
このものは、両圧電層によって生ずる長さ方向に作用
する応力により発生する電荷又は電圧を打消し合うよう
にして、ノイズ信号を除去し、S/N比を向上させるよう
にしたものである。
<発明が解決しようとする問題点> ところで、前記構成は、第一圧電層と第二圧電層とを
軸方向と直交する方向に積層するものであるため、次の
欠点を生ずる。
I)積層構造であるため、二層間には接着材層または絶
縁層が介装されるが、その介装物を均一から高密度に配
設することは困難であり、空気層,気泡を生じて、音響
波の反射や損失を生ずる。このため特性がバラ付ついた
り、出力が低下する。
II)前記構造は、二層を同心状に重ねてから、プレス架
硫により加圧形成する。ところが第一圧電シートと第二
圧電シートは、夫々異材料で形成され、硬度等その物性
が相違し、均一な厚を形成するのは困難であり、歩留ま
りが悪く製造上の問題点がある。
本発明は、前記構成の欠点を除去するために、単層構
造の水中用圧電ケーブルの提供を目的とするものであ
る。
<問題点を解決するための手段> 本発明は、高分子複合物圧電材料からなる第一圧電層
と第二圧電層とをケーブルの軸方向に沿って複数連続し
て設け、一方の圧電層を、他方の圧電層に比してハイド
ロフォン定数の大きな圧電材料とし、かつ長さ方向に作
用する応力によって発生する電荷又は電圧がほぼ相等し
くなるよう構成するとともに、第一圧電層と第二圧電層
から生じる電荷又は電圧の差異を取出す電気的接続手段
を備えたことを特徴とするものである。
<作用> 本発明におけるノイズキャンセル原理は以下の通りで
ある。
いま、一方の圧電層のハイドロフォン定数を1dh及び
圧電定数をそれぞれ1d33,1d31とすると、これらの間に
1 dh=1d33+21d31 の関係がある。
また、他方の圧電層についてもそれぞれ定数を2dh,2d
33,2d31とすると、これらの間には、2 dh=2d33+22d31 の関係がある。
ところで、圧電定数1d33,2d33は径方向(分極軸に平
行な方向)の圧力に応答する電気変換率を示し、音響波
信号はこの定数に基づく電荷である。また圧電定数
1d31,2d31は長さ方向(分極軸に垂直な方向)の圧力に
応答する電気変換率を示しノイズ信号はこの定数に基づ
く電荷である。
そして、また出力電荷Qと、圧電定数との関係は、 Q=(1dh・l12dh−l2)P となり、 Q=[(1d33・l12d33・l2) +2(1d31・l12d31・l2)]P となる。ここでPは水中音響波信号圧力を示し、lは長
さを示す。
従ってこれらの関係より1 dh−2dh≠0 …1 d31・l12d31・l2=0 … とすることによって、(1d33・l12d33・l2)のみが有
効となり、ノイズ信号が除去されて音響波による信号が
取出される。
そこで本発明では、一方の圧電層の材料にハイドロフ
ォン定数1dhの大きい高分子複合物圧電材料、例えばチ
タン酸鉛(PbTiO3)にゴム、樹脂等の有機物を混合した
ものを選択使用する。ちなみにPbTiO3とシリコンゴムを
7:10の比で混合した材料は1dh=35×10-12(C/N)であ
る。また他方の圧電層の材料にハイドロフォン定数2dh
の小さい高分子複合物圧電材料、例えばジルコン酸・チ
タン酸鉛(Pb(Zr・Ti)O3)にゴム,樹脂等の有機物を
混合したものを選択使用する。ちなみにPb(Zr・Ti)O3
とシリコンゴムを7:10の比で混合した材料は2dh=8×1
0-12(C/N)である。
このように一方の圧電層を他方の圧電層に比しハイド
ロフォン定数の大きい圧電材料とすることで上記関係式
を満足することができる。一方、これらの圧電材料
は、ハイドロフォン定数dhの大きい材料ほどd31の絶対
値が小さい。例えば上記特定の割合で配合したPbTiO3
料の場合1d31=−5×10-6(C/N),同じくPb(Ti・Z
r)O3材料の場合2d31=−25×10-6(C/N)と異なる。そ
こで、1d31・l12d31・l2(上記関係式)の関係を成
立させるために、PbTiO3材料の圧電層の長さl1を、Pb
(Ti・Zr)O3材料の圧電層の長さl2に対して長くし、l1
/l22d31/1d31の関係となるように設定するか、長さを
等しくしながら圧電定数2d311d31値に相等しくなるよ
うに、分極電圧を下げて2d31の低下を図る。
尚、Pb(Ti.Zr)O3材料の2d31の低下は同時に2dhも小
さくなるため、PbTiO3材料の1dhとの差が益々大きくな
って感度を最良にならしめる効果もある。
また上記は圧電相に発生する電荷Qに基づくノイズキ
ャンセル原理を説明したが、発生電圧VによってもV=
Q/Cなる関係式から同様に説明することができる。
本発明は、かかるノイズキャンセル原理に基き、圧電
ケーブルが引っ張り又は屈撓により長さ方向の応力を受
けた場合に、該応力に基づいて第二圧電層および第一圧
電層に発生する電荷(又は電圧)は夫々等しくかつ電気
的減算により消滅する。このため、音響波が水中に発生
すると、前記電気的接続手段から2つの圧電層のハイド
ロフォン定数の差に基づく電荷(又は電圧)のみの取出
しが可能となる。
<実施例> 第1,2図は同軸型の圧電ケーブルに本発明を適用した
実施例に関する。
ここで2は電極芯1に外嵌した短尺状の圧電ゴム等か
らなる第一圧電層であって、ハイドロフォン定数の大き
い、例えばチタン酸鉛(PbTiO3)系材料により形成さ
れ、その内側を正、外側を負となるように分極してい
る。また3は同じく電極芯1に外嵌した短尺状の圧電ゴ
ム等からなる第二圧電層であって、第一圧電層2に比し
て、ハイドロフォン定数の小さい通常のPb(Ti・Zr)O3
系材料により形成され、その内側を負、外側を正となる
ように分極している。
前記第一圧電層2は第二圧電層3に比して圧電定数d
31の絶対値が小さい。そこで、1d31・l12d31・l2とな
る条件を満足するために第一圧電層2の長さを、第二圧
電層3に比して長くしl1/l22d31/1d31の関係が可及的
に成立するように長さ設定している。
第一圧電層2,第二圧電層3は電極芯1に沿って交互に
複数配設され、各内側電極を電極芯1の外周に被着した
導電層4によって短絡している。また、その外側電極を
導電層5によって短絡している。
而て形成された圧電ケーブルは、電極芯1と、導電層
5とをリード線10,11(第2図参照)により電気的に接
続することにより、その端部の出力端子12,13から出力
信号が取出される。
前記実施例の作用を説明すると、前記圧電ケーブルが
波立等により長さ方向の応力が生じると、前記第一圧電
層2,第二圧電層3に夫々電荷(又は電圧)が生じる。と
ころで、第一圧電層2,第二圧電層3は1d31・l12d31
l2の関係をほぼ保つようにしてあるから、長さ方向の応
力によって両圧電層に発生する電荷量(又は電圧)は、
ほとんど同じであり、前記したように第一圧電層2の正
電極と、第二圧電層3の負電極とは導電層4により電気
的に短絡し、また第一圧電層2の負電極と第二圧電層3
の正電極とは導電層5により短絡しているので消極し合
い、結局出力端子12,13間には前記波立等の外的応力に
よっては電位差(又は電圧差)が生じない。一方、音響
波による影響はケーブル全外周から圧電層2,3に作用す
るが、第一圧電層2はハイドロフォン定数の大きな材料
によって形成されているから、第二圧電層3よりも音響
波に対する感度が高い。このためその液中に音響波が発
生すると、前記感度差に対応する出力が出力端子12,13
間に発生する。
従って、前記したように波立等の外的応力による電位
の発生は消去されるから端子12,13間には音響波に対応
する電気信号のみが抽出されるようになる。このため、
前記湾曲による影響を受けないで、音響波のみを受信す
ることができる。
本発明は第3図に示すように、偏平な板状ケーブルと
することもでき、この場合には、第一圧電層2及び第二
圧電層3を偏平形状とし、電極芯1に換えて電極板20を
適用し、その全体を外部電極21で覆うことにより構成さ
れ得る。
尚、前記各実施例に示す電気的接続手段を換えて、一
方の圧電層から発生した電荷を反転し、他方の圧電層か
ら発生した電荷と結合し、その差を取出すようにしても
よい。さらには、第一圧電層2と第二圧電層3の分極方
向を同じとし、隣接する内外電極面を絶縁し、かつ夫々
の第一圧電層2と第二圧電層3の異電極を夫々短絡する
接続手段を適用することにより、上述と同様の作用効果
を達成し得るものである。
<発明の効果> 本発明は前記の説明によって明らかにしたように、圧
電ケーブルが外圧により湾曲した場合に、前記第一圧電
層2および第二圧電層3に発生する電荷を打消し合うよ
うにし、ハイドロフォン定数の大きな材料によって形成
された圧電層に生ずる音響波に対応する電荷を出力端子
から取出し得るようにしたから、波立等の外的応力によ
る影響を可及的に除去して抽出でき、圧電ケーブルの出
力のS/N比を著しく向上できる。また、第一圧電層2お
よび第二圧電層3は軸方向で結合して単層としたから、
積層構造と異なり、介装物が無いため、音響波の反射が
無く、高出力で安定した特性を得ることができるととも
に、その製造が容易である等の優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第一実施例の斜視図、第2図は同縦断
側面図であり、第3図は第二実施例の斜視図である。ま
た、第4図は従来構成の斜視図である。 1……電極芯 2……第一圧電層 3……第二圧電層 12,13……出力端子

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高分子複合物圧電材料からなる第一圧電層
    と第二圧電層とをケーブルの軸方向に沿って複数連続し
    て設け、一方の圧電層を、他方の圧電層に比してハイド
    ロフォン定数の大きな圧電材料とし、かつ長さ方向に作
    用する応力によって発生する電荷又は電圧がほぼ相等し
    くなるよう構成するとともに、第一圧電層と第二圧電層
    から生じる電荷又は電圧の差異を取出す電気的接続手段
    を備えたことを特徴とする水中用圧電ケーブル。
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