JP2525840B2 - 1,1―ビス(3―フェニル―4―ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン - Google Patents
1,1―ビス(3―フェニル―4―ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンInfo
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
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- Epoxy Resins (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規なビスフェノールおよびその製造方法に
関するものである。さらに詳しくいえば、本発明は、例
えばポリカーボネート、芳香族ポリエステル、エポキシ
樹脂、ポリサルホンなどの高分子重合体の原料として有
用な新規なビスフェノール、およびこのものを効果的に
製造する方法に関するものである。
関するものである。さらに詳しくいえば、本発明は、例
えばポリカーボネート、芳香族ポリエステル、エポキシ
樹脂、ポリサルホンなどの高分子重合体の原料として有
用な新規なビスフェノール、およびこのものを効果的に
製造する方法に関するものである。
従来、フェノール類とアルデヒドまたはケトン類との
反応により得られるビスフェノール類は、各種の高分子
重合体、例えばポリカーボネート、エポキシ樹脂、芳香
族ポリエステル、ポリサルホンなどの原料として重要な
化合物であることが知られており、なかでもフェノール
とアセトンから得られる2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン(ビスフェノールA)は、前記高分子
重合体の原料として大量に用いられている。
反応により得られるビスフェノール類は、各種の高分子
重合体、例えばポリカーボネート、エポキシ樹脂、芳香
族ポリエステル、ポリサルホンなどの原料として重要な
化合物であることが知られており、なかでもフェノール
とアセトンから得られる2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン(ビスフェノールA)は、前記高分子
重合体の原料として大量に用いられている。
このビスフェノール類としては、これまで種々の化合
物が見い出されており、例えばフェノールと各種のアル
デヒドまたはケトン類との反応により得られる化合物と
して、前記ビスフェノールA以外に、フェノールとホル
ムアルデヒドから得られるビス(ヒドロキシフェニル)
メタン異性体混合物(ビスフェノールF)、フェノール
とアセトンアルデヒドから得られる1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)エタン(ビスフェノールAD)、フェ
ノールとシクロヘキサノンから得られる1,1−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンなどが知られて
いる。
物が見い出されており、例えばフェノールと各種のアル
デヒドまたはケトン類との反応により得られる化合物と
して、前記ビスフェノールA以外に、フェノールとホル
ムアルデヒドから得られるビス(ヒドロキシフェニル)
メタン異性体混合物(ビスフェノールF)、フェノール
とアセトンアルデヒドから得られる1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)エタン(ビスフェノールAD)、フェ
ノールとシクロヘキサノンから得られる1,1−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンなどが知られて
いる。
また、ビスフェノール類のベンゼン環に置換基を有す
るものとして、例えばo−クレゾール、o−エチルフェ
ノール、o−イソプロピルフェノール、2,6−ジメチル
フェノール、2,6−ジエチルフェノール、2,6−ジイソプ
ロピルフェノール、o−t−ドデシルフェノールなどの
アルキルフェノール類や、ハロゲン化フェノール類とア
ルデヒドまたはケトン類との反応により得られる化合
物、あるいはアルキルフェノール類とイソプロペニルフ
ェノール類との反応により、それぞれのベンゼン環に異
なる置換基を有するビスフェノール類などが知られてい
る〔米国特許第4,304,899号明細書、『Collection Czec
hoslov.Chem.Commun.』第34巻、第2843ページ(1969
年)〕。
るものとして、例えばo−クレゾール、o−エチルフェ
ノール、o−イソプロピルフェノール、2,6−ジメチル
フェノール、2,6−ジエチルフェノール、2,6−ジイソプ
ロピルフェノール、o−t−ドデシルフェノールなどの
アルキルフェノール類や、ハロゲン化フェノール類とア
ルデヒドまたはケトン類との反応により得られる化合
物、あるいはアルキルフェノール類とイソプロペニルフ
ェノール類との反応により、それぞれのベンゼン環に異
なる置換基を有するビスフェノール類などが知られてい
る〔米国特許第4,304,899号明細書、『Collection Czec
hoslov.Chem.Commun.』第34巻、第2843ページ(1969
年)〕。
さらに、それぞれのベンゼン環にフェニル基1個を導
入したものや、ベンゼン環の一方にフェニル基1個を導
入したものも知られている〔『Collection Czechoslov.
Chem.Commun.』第34巻、第2843ページ(1969年)〕。
入したものや、ベンゼン環の一方にフェニル基1個を導
入したものも知られている〔『Collection Czechoslov.
Chem.Commun.』第34巻、第2843ページ(1969年)〕。
これらのビスフェノール類の中で、ビスフェノールF
は液状エポキシ樹脂の原料として、3,3′,5,5′−テト
ラメチルビスフェノールAはポリカーボネートの改質剤
として工業的に用いられており、またモノまたはジアル
キル置換ビスフェノール類は、ガスバリヤー性の優れた
ポリカーボネートの原料として注目されている(米国特
許第4,304,899号明細書)。
は液状エポキシ樹脂の原料として、3,3′,5,5′−テト
ラメチルビスフェノールAはポリカーボネートの改質剤
として工業的に用いられており、またモノまたはジアル
キル置換ビスフェノール類は、ガスバリヤー性の優れた
ポリカーボネートの原料として注目されている(米国特
許第4,304,899号明細書)。
ところで、近年高分子重合体の用途拡大に伴い、厳し
い条件下での使用が多くなり、より優れた物性を有する
高分子重合体が望まれており、ポリカーボネート、エポ
キシ樹脂、芳香族ポリエステル、ポリサルホンなどの分
野においても、物性のより優れたものを得るために、新
しい原料の開発が積極的に試みられている。
い条件下での使用が多くなり、より優れた物性を有する
高分子重合体が望まれており、ポリカーボネート、エポ
キシ樹脂、芳香族ポリエステル、ポリサルホンなどの分
野においても、物性のより優れたものを得るために、新
しい原料の開発が積極的に試みられている。
本発明の目的は、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、
芳香族ポリエステル、ポリサルホンなどの高分子重合体
の原料として有用な新規なビスフェノール、およびこの
ものを効果的に製造する方法を提供することにある。
芳香族ポリエステル、ポリサルホンなどの高分子重合体
の原料として有用な新規なビスフェノール、およびこの
ものを効果的に製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、高分子重合体の原料として有用な新規
なビスフェノール類を開発するために鋭意研究を重ねた
結果、1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェ
ニル)シクロヘキサンは文献未載の新規化合物であっ
て、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、芳香族ポリエス
テル、ポリサルホンなどの高分子重合体の原料として有
用であり、またこのものは、o−フェニルフェノール
と、シクロヘキサノンとから容易に得られることを見い
出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、1,1−ビス(3−フェニル−4−
ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンを提供するもので
あり、このものは、例えば無溶媒または溶媒中におい
て、酸性触媒の存在下、o−フェニルフェノールとシク
ロヘキサノンを反応させることにより製造することがで
きる。
なビスフェノール類を開発するために鋭意研究を重ねた
結果、1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェ
ニル)シクロヘキサンは文献未載の新規化合物であっ
て、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、芳香族ポリエス
テル、ポリサルホンなどの高分子重合体の原料として有
用であり、またこのものは、o−フェニルフェノール
と、シクロヘキサノンとから容易に得られることを見い
出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、1,1−ビス(3−フェニル−4−
ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンを提供するもので
あり、このものは、例えば無溶媒または溶媒中におい
て、酸性触媒の存在下、o−フェニルフェノールとシク
ロヘキサノンを反応させることにより製造することがで
きる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシ
フェニル)シクロヘキサンは文献未載の新規な化合物で
ある。
フェニル)シクロヘキサンは文献未載の新規な化合物で
ある。
o−フェニルフェノールと前記シクロヘキサノンとの
反応は、溶媒は用いずに行ってもよいし、溶媒を用いて
行ってもよい。使用すると溶媒としては、反応に不活性
なもの、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、エチル
ベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶媒が好ましい。触媒
としては、酸性触媒、例えば塩化水素、硫酸、トルエン
スルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンス
ルホン酸、シュウ酸、五塩化リン、ポリリン酸などが用
いられるが、これらの中で、特に塩化水素は反応の促進
性や後処理の容易さなどの点から好適である。
反応は、溶媒は用いずに行ってもよいし、溶媒を用いて
行ってもよい。使用すると溶媒としては、反応に不活性
なもの、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、エチル
ベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶媒が好ましい。触媒
としては、酸性触媒、例えば塩化水素、硫酸、トルエン
スルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンス
ルホン酸、シュウ酸、五塩化リン、ポリリン酸などが用
いられるが、これらの中で、特に塩化水素は反応の促進
性や後処理の容易さなどの点から好適である。
これらの触媒の使用量については、使用する触媒の種
類によって異なるので一概に限定できないが、例えば塩
化水素を用いる場合、通常、o−フェニルフェノールと
シクロヘキサノンとの合計量に対し、0.5〜10重量%の
範囲で選ばれる。
類によって異なるので一概に限定できないが、例えば塩
化水素を用いる場合、通常、o−フェニルフェノールと
シクロヘキサノンとの合計量に対し、0.5〜10重量%の
範囲で選ばれる。
この反応においては、前記酸性触媒とともに助触媒と
してメルカプト基を含有する化合物を用いることが好ま
しい。メルカプト基を含有する化合物としては、例えば
メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、プロピルメ
ルカプタン、ブチルメルカプタン、オクチルメルカプタ
ン、ドデシルメルカプタンなどのアルキルメルカプタン
類、チオフェノールやチオクレゾールなどの芳香族メル
カプタン類、メルカプト酢酸(チオグリコール酸)やメ
ルカプトプロピオン酸などのメルカプト有機酸類などが
挙げられる。これらの助触媒は、通常o−フェニルフェ
ノールとシクロヘキサノンとの合計量に対して0.1〜5
重量%の範囲で用いられる。
してメルカプト基を含有する化合物を用いることが好ま
しい。メルカプト基を含有する化合物としては、例えば
メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、プロピルメ
ルカプタン、ブチルメルカプタン、オクチルメルカプタ
ン、ドデシルメルカプタンなどのアルキルメルカプタン
類、チオフェノールやチオクレゾールなどの芳香族メル
カプタン類、メルカプト酢酸(チオグリコール酸)やメ
ルカプトプロピオン酸などのメルカプト有機酸類などが
挙げられる。これらの助触媒は、通常o−フェニルフェ
ノールとシクロヘキサノンとの合計量に対して0.1〜5
重量%の範囲で用いられる。
o−フェニルフェノールとシクロヘキサノンとの使用
割合については、o−フェニルフェノールを理論量より
過剰に用いることが好ましく、通常ケトン類1モルに対
し、o−フェニルフェノール2.2〜6モルの割合で用い
られる。
割合については、o−フェニルフェノールを理論量より
過剰に用いることが好ましく、通常ケトン類1モルに対
し、o−フェニルフェノール2.2〜6モルの割合で用い
られる。
また、反応温度は、使用するシクロヘキサノンおよび
触媒の種類などによって異なり、一概に限定できない
が、一般的には20〜150℃の範囲で選ばれる。反応圧力
については特に制限はなく、減圧、常圧、加圧のいずれ
でもよいが、通常常圧下で反応を行うのが有利である。
さらに、反応時間は、原料の種類、触媒および助触媒の
種類や量、反応温度などによって左右されるが、通常5
〜200時間程度である。
触媒の種類などによって異なり、一概に限定できない
が、一般的には20〜150℃の範囲で選ばれる。反応圧力
については特に制限はなく、減圧、常圧、加圧のいずれ
でもよいが、通常常圧下で反応を行うのが有利である。
さらに、反応時間は、原料の種類、触媒および助触媒の
種類や量、反応温度などによって左右されるが、通常5
〜200時間程度である。
得られた1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシ
フェニル)シクロヘキサンは、ポリカーボネート、エポ
キシ樹脂、芳香族ポリエステル、ポリサルホンなどの高
分子重合体の原料として有用である。
フェニル)シクロヘキサンは、ポリカーボネート、エポ
キシ樹脂、芳香族ポリエステル、ポリサルホンなどの高
分子重合体の原料として有用である。
例えば該1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシ
フェニル)シクロヘキサンを公知の方法によってホスゲ
ンと反応させることにより、ポリカーボネートが得られ
る。また、この際、ビスフェノールAを共存させること
によって、ビスフェノールAとのコポリマーのポリカー
ボネートを得ることができる。
フェニル)シクロヘキサンを公知の方法によってホスゲ
ンと反応させることにより、ポリカーボネートが得られ
る。また、この際、ビスフェノールAを共存させること
によって、ビスフェノールAとのコポリマーのポリカー
ボネートを得ることができる。
さらに、該1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキ
シフェニル)シクロヘキサンに、公知の方法によってエ
ピクロルヒドリンを反応させることによりエポキシ樹脂
が得られる。また、公知の方法により、該1,1−ビス
(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキ
サンを、テレフタル酸などの芳香族ポリカルボン酸と縮
合させることによって芳香族ポリエステルがジ−(4−
クロロフェニル)サルホンと縮合させることによってポ
リサルホンが得られる。
シフェニル)シクロヘキサンに、公知の方法によってエ
ピクロルヒドリンを反応させることによりエポキシ樹脂
が得られる。また、公知の方法により、該1,1−ビス
(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキ
サンを、テレフタル酸などの芳香族ポリカルボン酸と縮
合させることによって芳香族ポリエステルがジ−(4−
クロロフェニル)サルホンと縮合させることによってポ
リサルホンが得られる。
次に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらの例によってなんら限定されるものでは
ない。
本発明はこれらの例によってなんら限定されるものでは
ない。
実施例1 1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)
シクロヘキサン o−フェニルフェノール510g(3モル)、シクロヘキ
サノン98g(1モル)を混合し、約60℃に加熱溶解した
後、メルカプト酢酸20gを添加し、攪拌下、塩酸ガスを
約100ml/minの割合で吹き込んだ。その後、加熱撹拌
下、48時間反応させた。
シクロヘキサン o−フェニルフェノール510g(3モル)、シクロヘキ
サノン98g(1モル)を混合し、約60℃に加熱溶解した
後、メルカプト酢酸20gを添加し、攪拌下、塩酸ガスを
約100ml/minの割合で吹き込んだ。その後、加熱撹拌
下、48時間反応させた。
この反応液を室温にもどした後、塩化メチレン1.5
で希釈し、洗液のpHが中性となるまで水洗を繰り返し
た。有機相を減圧蒸留し、未反応フェノールを留去した
後、塩化メチレンで再結晶し、収量105g、収率25%(対
シクロヘキサノン)、純度99.1%(HPLC)で目的物を得
た。このものの融点は168〜169℃であり、元素分析値は
以下のとおりであった。
で希釈し、洗液のpHが中性となるまで水洗を繰り返し
た。有機相を減圧蒸留し、未反応フェノールを留去した
後、塩化メチレンで再結晶し、収量105g、収率25%(対
シクロヘキサノン)、純度99.1%(HPLC)で目的物を得
た。このものの融点は168〜169℃であり、元素分析値は
以下のとおりであった。
実測値 理論値 炭素 85.82% 85.68% 水素 6.60% 6.71% アセトンd6溶媒中における1H−NMRスペクトルの化学
シフト値(TMS内部標準)は以下のとおりであった。 化学シフト(ppm) 帰属 1.5〜2.3 シクロヘキサン−H(10) 6.7〜7.6 フェニル−H(16) 7.8 水酸基−H(2) 以上の結果、生成物は1,1−ビス(3−フェニル−4
−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンであることが判
明した。
シフト値(TMS内部標準)は以下のとおりであった。 化学シフト(ppm) 帰属 1.5〜2.3 シクロヘキサン−H(10) 6.7〜7.6 フェニル−H(16) 7.8 水酸基−H(2) 以上の結果、生成物は1,1−ビス(3−フェニル−4
−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンであることが判
明した。
応用例 実施例1で得られた1,1−ビス(3−フェニル−4−
ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン95gを1.2規定濃度
の水酸化ナトリウム水溶液650mlに溶解させ、この溶液
に塩化メチレン250mlを加え、激しく撹拌しながらホス
ゲンを1000ml/分間の割合で系内のpHが10となるまで吹
き込んだ。その後、静置分離して、クロロホーメート基
末端を有するオリゴマー溶液を得た。
ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン95gを1.2規定濃度
の水酸化ナトリウム水溶液650mlに溶解させ、この溶液
に塩化メチレン250mlを加え、激しく撹拌しながらホス
ゲンを1000ml/分間の割合で系内のpHが10となるまで吹
き込んだ。その後、静置分離して、クロロホーメート基
末端を有するオリゴマー溶液を得た。
このオリゴマー溶液300mlを塩化メチレンを加えて450
ml希釈し、分子量調節剤としてp−t−ブチルフェノー
ル0.6gを加えた。次に、1,1−ビス(3−フェニル−4
−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン25gを2規定濃
度の水酸化ナトリウム水溶液150mlに溶解した溶液を前
記オリゴマー溶液に加え、さらに触媒としてトリエチル
アミン水溶液1mlを加えて撹拌下に1時間反応させた。
ml希釈し、分子量調節剤としてp−t−ブチルフェノー
ル0.6gを加えた。次に、1,1−ビス(3−フェニル−4
−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン25gを2規定濃
度の水酸化ナトリウム水溶液150mlに溶解した溶液を前
記オリゴマー溶液に加え、さらに触媒としてトリエチル
アミン水溶液1mlを加えて撹拌下に1時間反応させた。
次いで、反応生成物を塩化メチレン1.5リットルで希
釈し、水、0.01規定の塩酸、水の順に洗浄し、塩化メチ
レン相をメタノール中に注入して重合体を析出させて回
収し、80℃にて24時間乾燥させた。この重合体の還元粘
度〔ηsp/c〕は、塩化メチレンを溶媒とする0.5g/dl濃
度の溶液につき20℃において測定した結果、0.59dl/gで
あった。またこの重合体のガラス転移温度は161℃であ
った。
釈し、水、0.01規定の塩酸、水の順に洗浄し、塩化メチ
レン相をメタノール中に注入して重合体を析出させて回
収し、80℃にて24時間乾燥させた。この重合体の還元粘
度〔ηsp/c〕は、塩化メチレンを溶媒とする0.5g/dl濃
度の溶液につき20℃において測定した結果、0.59dl/gで
あった。またこの重合体のガラス転移温度は161℃であ
った。
本発明の1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシ
フェニル)シクロヘキサンは、特定のフェノールとシク
ロヘキサノンとを、酸性触媒の存在下に縮合させること
により得られる新規化合物であって、例えばポリカーボ
ネート、芳香族ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリサル
ホンなどの高分子重合体の原料などとして有用である。
フェニル)シクロヘキサンは、特定のフェノールとシク
ロヘキサノンとを、酸性触媒の存在下に縮合させること
により得られる新規化合物であって、例えばポリカーボ
ネート、芳香族ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリサル
ホンなどの高分子重合体の原料などとして有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 63/185 NNP C08G 63/185 NNP 63/64 NPT 63/64 NPT 64/08 NPT 64/08 NPT
Claims (2)
- 【請求項1】1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキ
シフェニル)シクロヘキサン。 - 【請求項2】無溶媒または溶媒中において、酸性触媒の
存在下、o−フェニルフェノールとシクロヘキサノンを
反応させることを特徴とする1,1−ビス(3−フェニル
−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62314265A JP2525840B2 (ja) | 1987-12-14 | 1987-12-14 | 1,1―ビス(3―フェニル―4―ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62314265A JP2525840B2 (ja) | 1987-12-14 | 1987-12-14 | 1,1―ビス(3―フェニル―4―ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01157926A JPH01157926A (ja) | 1989-06-21 |
JP2525840B2 true JP2525840B2 (ja) | 1996-08-21 |
Family
ID=18051274
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62314265A Expired - Fee Related JP2525840B2 (ja) | 1987-12-14 | 1987-12-14 | 1,1―ビス(3―フェニル―4―ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2525840B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60188426A (ja) * | 1984-03-09 | 1985-09-25 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 光学機器用の素材 |
-
1987
- 1987-12-14 JP JP62314265A patent/JP2525840B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01157926A (ja) | 1989-06-21 |
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