JP2525800Y2

JP2525800Y2 - 理美容院用加湿装置

Info

Publication number: JP2525800Y2
Application number: JP1990097122U
Authority: JP
Inventors: 昇加藤
Original assignee: 株式会社ピジョン
Priority date: 1990-09-14
Filing date: 1990-09-14
Publication date: 1997-02-12
Anticipated expiration: 2005-09-14
Also published as: JPH0456417U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、主に美容院・理容院等において使用する理
美容院用加湿装置に関する。

（従来の技術）一般に、美容院・理容院等では脚の頭髪の調製のため
にヘアースチーマと称する装置を使用している。このヘ
アースチーマは、その名の通り、スチーム、即ち蒸気を
発生させ、その蒸気を頭髪にあてることによって髪に湿
り気を与え、パーマやヘアダイを効率良く行おうとする
ものであって、基台に支柱を立設し、その頂部に蒸気発
生機を取着し、この蒸気発生機のカバーケースから延設
した腕杆にいわゆる釜と称する覆いを取着し、この覆い
の内腔部に、蒸気の噴出口を有する湾曲状のパイプを配
設した構造となっている。

（考案が解決しようとする問題点）ところが、前記の如き構成からなる従来のヘアースチ
ーマは、全体が固定的に構成されていることから、一旦
セットした後は客はその頭部をできるだけ位置変動を起
こさない様に支持する必要があり、長時間に亘る場合に
は客に不快感を与えることにもなっていた。又、その構
造上、蒸気の噴出口にゴミ、水あか等が付着して目詰り
を起こし易く、このような状態となると蒸気発生機及び
パイプ内の圧力が高くなり、本来、適当な温度とされて
いる40〜60度よりもはるかに高温の蒸気が噴出し、その
高温蒸気が客の頭皮や首筋の皮膚にあたり、場合によっ
ては火傷をすることもあり、客にとっては不快どころか
危険でさえある。

更に、使用する水の種類によっては、蒸気が臭くなる場
合もあり、特に、海岸付近で地下水等を利用している地
域等では、この様な現象が起こり易い。

（問題点を解決するための手段）本考案は前記問題点に対処したものであり、基盤上
に、水を貯留する水タンクと、水タンクから供給された
水を超音波発振器で霧化する霧発生機と、水タンクから
供給された水をヒータ加熱して蒸気化する蒸気発生機
と、この蒸気発生機で生じた蒸気と霧発生機で生じた霧
とを混合させる混合タンクとが設けられ、この混合タン
クにおいて混合されて適宜温度に調整された霧と蒸気と
の混合物を噴霧して理美容用の加湿を行うようにした理
美容院用加湿装置であって、前記水タンクは、基盤の上
面に支持杆を介して設けられた底板に筒体を固定してそ
の上部開口にリザーブボトルを着脱自在としたものとす
る一方、前記霧発生機は、前記底板に固定した水槽の上
部に霧吐出口を上面に備えたチャンバー室を水槽の内部
に連通させて設けるとともに水槽の底部に超音波発振器
を配設したものとし、また、前記蒸気発生機は、基盤の
上面に支持杆を介して設けたヒータ付の容器部の上部開
口に蒸気吐出口を備えた蓋部を施蓋したものとする一
方、前記混合タンクは、前記霧吐出口と蒸気吐出口に接
続管をもって連通されていて、その底部に排出口が設け
られるとともに上面には混合物吐出口を介して紫外線発
生球の内蔵された殺菌消臭機が設けられたものとし、さ
らに、前記霧発生機の上部のチャンバー室には霧発生機
で発生した霧を混合タンクに送給して蒸気発生機で発生
した蒸気と混合したうえ前記した殺菌消臭機の吐出口を
通じて外部に噴霧する送風式の送給手段が設けられてお
り、さらにまた、前記水タンクと霧発生機と蒸気発生機
とはこれらの底部においてドレンコックが一端に設けら
れた一連の水供給管により接続されるとともに、前記混
合タンクも底部の排出口に続かせた返送管を介してこの
水供給管の他端に接続されていて混合タンクとこれに続
く混合物吐出口の内部で生じた結露水が水供給管に返戻
されて水タンクと霧発生機と蒸気発生機の残余水ととも
にドレンコックより回収できるように構成されているこ
とを特徴とする。

（実施例）本考案を添付図面に示した実施例について詳細に説明
する。

１は基盤であって、当該基盤１の下面にはキャスタ22
が取付けられている。２は水タンクであって、基盤１に
支持杆38によって立ちあげ支持された底板25に筒体2aを
固着して形成している。３は霧発生機であって、前記水
タンク２と共通の底板25に比較的大径の筒体を固着して
水槽3dを形成し、該水槽3dの天井面から小径の案内筒3b
を垂下形成し、この案内筒3bと同数の超音波発振器10を
底板25に固設している。この超音波発振器10の数につい
ては、本実施例の場合は４基（図面上は２基示してい
る）を固設したものとしているが、例えば３基、５基と
しても何等差支え無く、その数は問わない。3cは、霧発
生機３におけるチャンバー室であって、当該チャンバー
室3cには、送給手段９としてシロッコファンが取着され
ており、このチャンバー室3cの上部に形成した霧吐出口
3aと後記する混合タンク５とは接続管11により連通して
いる。４は蒸気発生機であって、基盤１に立設した支持
杆により支持した容器部4bと蓋部4c、及びこの蓋部4cか
ら垂設したヒーター23とから形成されており、蓋部4cに
取着した蒸気吐出口4aと後記する混合タンク５とは接続
管12により連通している。ヒーター23については、容器
部4bの外周に配設するようにしてもよい。

５は、前記霧発生機３で発生した霧と、蒸気発生機４
で発生した蒸気とが合流、混合する混合タンクであっ
て、当該混合タンク５は透明性を有する材質で形成され
て基盤１に乗載支持しており、この混合タンク５の上方
部には混合物の吐出口5aを、又、下方部には、混合タン
ク５及び混合物吐出口5aの内部に結露する水分を排出す
る排出口5bをそれぞれ設けてある。６は、水タンク２と
霧発生機３における水槽3d及び蒸気発生機４における容
器部4bとを連通する水供給管であって、当該水供給管６
の一端にはドレンコック6aを取着すると共に、水供給管
６の他端には、排出口5bから排出される水分を返送する
返送管5cが接続されている。７は殺菌消臭機であって、
銅、アルミ等の金属製の函体7cと隔壁7dと殺菌・消臭効
果を有するイオン球やオゾン球と称されているイオン発
生球やオゾン発生球等の紫外線発生球7bとから構成され
ており、この殺菌消臭機７は、混合タンク５の混合物吐
出口5aに連設されている。

８は水のリザーブボトルであって、このリザーブボト
ル８は、外部から水量が目視し得るように透明性を有す
る材料で形成されており、水タンク２の上部に着脱自在
に支持されている。リザーブボトル８の底部には下端部
を開口部とする供給パイプ8aが連通垂設されており、こ
の供給パイプ8aの周側面下方部には通孔8bを穿設してい
る。13は蛇腹状に形成したフレキシブルホースであっ
て、殺菌消臭機７の吐出口に接続されている。14は上記
に説明した霧と蒸気との混合物を発生させる機構全体を
覆うカバーケースであって、このカバーケース14には水
タンク２の上部にリザーブボトル８を着脱自在に支持し
得るように、凹成部14aが形成されている。なお、混合
タンク５及び混合物吐出口5a内部で結露する水滴は、排
出口5bから返送管5cを介して水供給管６に戻される。16
はカバーケースの上面に立設した支柱であって、当該支
柱16の上端部にはコントロールパネル18と、小物を置く
為のトレイ19を一体的に配設した制御機構部17を固設し
ている。コントロールパネル18には、メインスイッチ2
6、スタンバイランプ27、スタートスイッチ28、タイマ
ー設定ダイヤル29、温度設定ダイヤル30、サーモスタッ
ト作動確認ランプ31（以下サーモランプという）、水位
減少警告ランプ32及び水位増加警告ランプ33を配設して
いる。20はフレキシブルホース13を支持するブラケット
であって、該ブラケット20は制御機構部17の周側面に固
着されている。21はフレキシブルアームであって、前記
支持ブラケット20の近傍に取着されており、その先端に
形成したブラケット21aには、フレキシブルホース13の
先端部13aを係脱自在に構成している。

（作用）次に、本装置の使用方法を説明する。

先ず、リザーブボトル８に水を入れ、これを水タンク
２の上部に載置する。そうすると、リザーブボトル８内
の水は、供給パイプ8aの下端開口部から水タンク２とこ
れに連通している霧発生機３の水槽3d及び蒸気発生機４
の容器部4bにそれぞれ供給される。この時、供給された
水は、供給パイプ8aに穿設された通孔8bの高さでその水
位を保持する。次に、メインスイッチ26をONにすると、
蒸気発生機４のヒーター23が作動し容器部4b内の水が加
熱され、蒸気が発生し始めるとスタンパイランプ27が点
灯する。そして、本装置を頭髪に使用する時には、フレ
キシブルホース13の先端部13aを、別途用意するヘアー
キャップＣのコネクタC₁に接続する。このヘアーキャッ
プＣの構成を説明すると、従来からある樹脂製のヘアー
キャップの適宜箇所にコネクタC₁を取着し、周部に小孔
C₂を穿設した構造としている。そして、このヘアーキャ
ップＣを被調髪者にかぶせて、タイマー設定ダイヤル29
と温度設定ダイヤル30を操作して適宜作動時間及び温度
を設定し、スタートスイッチ28をONにすると、霧発生機
３の水槽3d内の水が超音波発振器10の発振により霧化さ
れて霧が発生すると同時に、給送手段９としてのシロッ
コファンが駆動され、発生した霧と蒸気は混合タンク５
内で合流・混合され、次いで、殺菌消臭機７内を通過
し、フレキシブルホース13を通ってヘアーキャップＣ内
へ給送される。

このようにしてヘアーキャップＣ内へ給送された霧と
蒸気の混合物は、適度な温度を保ちながら被調髪者の髪
に湿り気を与えて膨潤させる。その結果、パーマ、ヘア
ダイ、トリートメントを行うに際して薬液の浸透を促進
し、併せて、髪の水分量を適度に調整し、養毛、育毛を
促す。又霧と蒸気の混合物は、ある程度の圧力をもって
給送される為、ヘアーキャップＣを内側から押し拡げる
が、ヘアーキャップＣに穿設した小孔C₂が減圧機能を発
揮し、ヘアーキャップＣが被調髪者の頭部から外れたり
することがない。また、本装置は頭髪のみではなく、顔
に使用することもでき、その場合はフレキシブルホース
13の先端に形成したブラケット21aに係合支持し、フレ
キシブルアーム21を調整して適当な位置に保持してやれ
ばよい。本装置を顔に使用した時には、皮膚の毛穴を拡
開し、洗顔する際に汚れが落ちやすく、特に女性の場合
には化粧乗りを良くし、又、弾性についてはヒゲ剃りを
行う場合に有効である。

そして、美容院や理容院において１日の業務が終了し
た時には、ドレンコック6aを開放し、内部の水抜きを行
うものである。この際、混合タンク５及び混合物吐出口
5aの内部に結露した水分は、返送管5cを介して水供給管
６に戻されるので、結露による腐食や不衛生ならびに吐
出性能に悪影響を与えるたとはない。また、装置を作動
させている時に、水タンク２内の水位が減少した場合に
は、別途検知手段（図示せず）によりこれを検知し、コ
ントロールパネル18の水位減少警告ランプ32が点灯し、
何らかの原因で水タンク２内の水位が異常に増加した場
合も別途検知手段（図示せず）によりこれを検知し、水
位増加警告ランプ33が点灯する。

（考案の効果）本考案は前記のような構成としたので、高温の蒸気に
低温の霧がよく混合された温度調整済の混合物とされて
噴霧されることとなって常時適温で噴霧することがで
き、その結果、従来のヘアースチーマーのように、高温
の蒸気で被調髪者がヤケドをするといった危険を安全に
防止できるうえに霧と蒸気との混合物は殺菌消臭機によ
り殺菌されて噴霧されるので臭みを生じさせず、さら
に、混合タンク及び混合物吐出口の内部に生じる結露水
は返送管を介して水供給管に返戻され、その一端のドレ
ンコックより水タンクと霧発生機と蒸気発生機の残余水
とともに簡単に回収できるため、美容院や理容院におい
て１日の業務が終了した時の後始末が簡単になるうえ
に、混合タンクや混合物吐出口の内部が腐食して不衛生
になったり吐出性能に悪影響を与えることを防止でき
る。しかも、ヘアーキャップを併用した時にも、被調髪
者は自分の頭部を固定的に支持する必要はなくなり、自
由に位置を変えることができ疲れることがないばかり
か、基盤の下面にキャスタを取付けている為、装置自体
も比較的簡単に移動でき、被調髪者はその場所を移動す
ることもできる。又、フレキシブルホースのブラケット
にフレキシブルホースの先端部を係合支持し、適宜調製
することにより、顔に対しても使用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す装置全体斜視図、第２図
は同、装置全体の側面図、第３図は同、内部機構の説明
図、第４図はコントロールパネルの説明図、第５図はヘ
アーキャップを接続した場合の説明図である。（符号の説明） 1:基盤、2:水タンク、2a:筒体、3:霧発生機、3a:霧吐出
口、3c:チャンバー室、3d:水槽、4:蒸気発生機、4a:蒸
気吐出口、4b:容器部、4c:蓋部、5:混合タンク、5a:混
合物吐出口、5b:排出口、5c:返送管、6:水供給管、6a:
ドレンコック、7:殺菌消臭機、7b:紫外線発生球、8:リ
ザーブボトル、8a:供給パイプ、8b:通孔、9:送給手段、
10:超音波発振器、11:接続管、12:接続管、13:フレキシ
ブルホース、13a:先端部、21a:ブラケット、22:キャス
タ、23:ヒーター、24:支持杆、25:底板、34:サーモスタ
ット、38:支持杆、C:ヘアーキャップ、C₁：コネクタ、C
₂：小孔。

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】基盤（１）上に、水を貯留する水タンク
（２）と、水タンク（２）から供給された水を超音波発
振器（10）で霧化する霧発生機（３）と、水タンク
（２）から供給された水をヒータ加熱して蒸気化する蒸
気発生機（４）と、この蒸気発生機（４）で生じた蒸気
と霧発生機（３）で生じた霧とを混合させる混合タンク
（５）とが設けられ、この混合タンク（５）において混
合されて適宜温度に調整された霧と蒸気との混合物を噴
霧して理美容用の加湿を行うようにした理美容院用加湿
装置であって、前記水タンク（２）は、基盤（１）の上面に支持杆を介
して設けられた底板（25）に筒体（2a）を固定してその
上部開口にリザーブボトル（８）を着脱自在としたもの
とする一方、前記霧発生機（３）は、前記底板（25）に
固定した水槽（3d）の上部に霧吐出口（3a）を上面に備
えたチャンバー室（3c）を水槽（3d）の内部に連通させ
て設けるとともに水槽（3d）の底部に超音波発振器（1
0）を配設したものとし、また、前記蒸気発生機（４）は、基盤（１）の上面に支
持杆を介して設けたヒータ（23）付の容器部（4b）の上
部開口に蒸気吐出口（4a）を備えた蓋部（4c）を施蓋し
たものとする一方、前記混合タンク（５）は、前記霧吐
出口（3a）と蒸気吐出口（4a）に接続管（11）、（12）
をもって連通されていて、その底部に排出口（5b）が設
けられるとともに上面には混合物吐出口（5a）を介して
紫外線発生球（7b）の内蔵された殺菌消臭機（７）が設
けられたものとし、さらに、前記霧発生機（３）の上部のチャンバー室（3
c）には霧発生機（３）で発生した霧を混合タンク
（５）に送給して蒸気発生機（４）で発生した蒸気と混
合したうえ前記した殺菌消臭機（７）の吐出口を通じて
外部に噴霧する送風式の送給手段（９）が設けられてお
り、さらにまた、前記水タンク（２）と霧発生機（３）と蒸
気発生機（４）とはこれらの底部においてドレンコック
（6a）が一端に設けられた一連の水供給管（６）により
接続されるとともに、前記混合タンク（５）も底部の排
出口（5b）に続かせた返送管（5c）を介してこの水供給
管（６）の他端に接続されていて混合タンク（５）とこ
れに続く混合物吐出口（5a）の内部で生じた結露水が水
供給管（６）に返戻されて水タンク（２）と霧発生機
（３）と蒸気発生機（４）の残余水とともにドレンコッ
ク（6a）より回収できるように構成されていることを特
徴とする理美容院用加湿装置。
【請求項２】殺菌消臭機（７）の吐出口に蛇腹状のフレ
キシブルホース（13）が接続されている請求項１に記載
の理美容院用加湿装置。
【請求項３】フレキシブルホース（13）の先端部（13
a）に小孔（C₂）が周部に穿設されているヘアーキャッ
プ（Ｃ）がコネクタ（C₁）を介して接続される請求項２
に記載の理美容院用加湿装置。
【請求項４】フレキシブルホース（13）の先端部（13
a）を係合させて噴霧口を顔面に向けるブラケット（21
a）が付設されている請求項２に記載の理美容院用加湿
装置。
【請求項５】基盤（１）の下面にキャスタを取付けて装
置自体を移動自在としてある請求項１または２または３
または４に記載の理美容院用加湿装置。
【請求項６】紫外線発生球（7b）がイオン発生球である
請求項１または２または３または４または５に記載の理
美容院用加湿装置。
【請求項７】リザーブタンク（８）は、水位保持用の通
孔（8b）を備えた供給パイプ（8a）が底部に垂下された
ものである請求項１または２または３または４または５
または６に記載の理美容院用加湿装置。