JP2525507B2 - 繊維質物の処理剤 - Google Patents

繊維質物の処理剤

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は繊維質物、例えば繊維織布、繊維編物又は繊
維不織布等の繊維質物または毛皮の処理剤に関する。本
発明によれば動物性天然繊維、植物性天然繊維等の繊維
布等の繊維質物または毛皮の処理剤が提供される。本発
明による処理剤で、処理された繊維質物または毛皮の水
洗時の収縮性が著しく改善される。
従来、羊毛等の動物性天然繊維の表面にはクチクル
(スケール)が存在するため、フエルテイングを生じ、
収縮して復元しない。特に水洗し乾燥するとフエルテイ
ングが生じ易い。クチクルを除去する方法として、酵素
処理法、塩素処理法等の酸化法が行われている。これに
より摩擦指数の異方向性を減らし、さらに湿潤時に柔軟
化させて繊維同志の絡み合いを防止するDylan FTC法、D
CCA法、プロテイン法がなされる。しかし、滑りやすく
なり、織物にほつれが生じ易い。
また樹脂法では、樹脂で繊維同志を接着することによ
り、洗濯中の繊維の移動を防止したり、あるいは、スケ
ールを樹脂で被覆して繊維同士の絡み合いを防止する方
法があり、IWSの塩素化/樹脂法、クロイ/樹脂、シロ
ランBAP法、DC−109法等がある。しかし、これら従来の
処理法では処理された繊維布等が硬くなり風合いが低下
する。一方木綿等の植物性天然繊維ではマーセラーズ加
工(シルケット加工)、湯通し等によって形態安定性の
改良を行って来た。
特開昭56−37368号によれば、獣毛繊維に触媒重金属
を吸着させ、その後に塩素化を行ってスケールを除去す
る方法が提案されている。
特公昭62−38473号によれば、蛋白質分解酵素により
スケールを除去した後に、繊維表面のマスキングを行う
方法が提案されている。更に特公昭55−41637号によれ
ば柔軟処理剤としてエチレンオキサイド付加物とポリイ
ソシアネートの併用が提案されているが、多価金属塩と
反応性成分を含まず、洗濯後の防縮効果が低い。
本発明は、従来の繊維質物または毛皮の処理剤の有し
た上記の諸欠点を取り除き、動物性天然繊維及び植物性
天然繊維並びにこれ等繊維と化学繊維等との混紡による
繊維布等の繊維質物や毛皮の風合いを全く低下させずに
洗濯、殊に水による洗濯の際の収縮を有効に防止する処
理剤に関する。
以下に本発明の詳細を説明する。
本発明によれば、 (A)、(B)、(C)及び(D)の各成分の合計を10
0重量%とした場合、 (A)成分:2〜6官能性のポリアルキレンオキシド・ポ
リオール 55〜95重量%、 (B)成分:2〜4価金属の塩 0.3〜3重量%、 (C)成分:2〜6官能性のポリアルキレンオキシド・ポ
リオールで末端処理された芳香族または脂肪族イソシア
ネート 0.3〜8重量%、並びに、 (D)成分:界面活性剤 0.5〜40重量% の(A)、(B)、(C)及び(D)成分を含有してな
る繊維質物もしくは毛皮の処理剤が提供される。
本発明の処理剤の好適な態様では、上記(A)、
(B)、(C)及び(D)成分の合計を100重量%とし
た場合、(A)成分は55〜95重量%、好ましくは65〜90
重量%、(B)成分は0.3〜3重量%、好ましくは2〜
3重量%、(C)成分は0.3〜8重量%、好ましくは1.0
〜5重量%、及び(D)成分は、0.5〜40重量%、好ま
しくは2.5〜25重量%、それぞれ含有される。
(A)成分が55重量%未満と少な過ぎては防縮効果が
劣るので好ましくなく、95重量%を超えて多すぎても格
別の効果が無いので、好ましくない。
一方(B)成分が0.3重量%未満と少な過ぎては水洗
濯後の防縮性が低下するので好ましくなく、3重量%を
超えて多すぎても、また、防縮効果を低下するので好ま
しくない。
さらに(C)成分が0.3重量%未満と少なすぎては、
水洗濯後の防縮性が低下するので好ましくない、8重量
%を超えて多すぎては繊維布等の繊維質物や毛皮が剛直
化して風合いが低下するので好ましくない。
また、(D)成分が0.5重量%未満と少なすぎては、
処理時に処理剤が繊維布等の繊維質物や毛皮へ浸透しに
くく且つ処理剤の水分散性が劣るので好ましくなく、一
方40重量%を超えて多すぎても格別の効果が無い。
本発明の処理剤は、上記(A)〜(D)成分に加え、
必要に応じ、本発明の処理剤の性能を低下させない範囲
で、他の添加剤を含有させることができる。このような
添加剤としては、pH調節剤、有機溶剤、水、撥水剤、紫
外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、消泡剤、染色助剤、
着色剤、脱色剤、粘度・流動性調整剤及び洗剤または石
けん等を挙げることができる。
本発明の処理剤は(A)成分として2〜6官能性、好
ましくは2〜4官能性、最も好ましくは2〜3官能性、
のポリアルキレンオキシドポリオールを含有する。この
ようなポリアルキレンオキシドポリオールの分子量は、
好ましくは600〜10,000、より好ましくは2,000〜6.000
であるこのようなポルアルキレンポリオールの原料アル
キレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレ
ンオキシド、1,2−または2,3−ブチレンオキシド等及び
それ等の2種以上の組合せを例示することができる。
又、ポリアルキレンポリオールの原料ポリオールとして
は、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプ
ロピルングリコール、ジエチレングリコール、グリセリ
ン、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グ
リセリントリオール、ヘキサントリオール、トリメチロ
ールプロパン、C8〜C24脂肪族トリオール、ペンタエリ
スリトール、α−メチレングルコシド、テトラメチロー
ルメタン、ソルビトール、キシリトール、テトラオー
ル、C9〜C24脂肪族不飽和多価アルコールなどを例示す
ることができ、原料ポリアミンとしてはエチレンジアミ
ン、γ−(メチルアミノ)プロピルアミン、ジエチレン
トリアミン、ジアミノプロパン、アルキル−プロパンジ
アミン、アルキルプロピレンジアミン、ヘキサメチレン
ジアミン、テトラメチレンジアミン、ビスヘキサメチレ
ントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレ
ンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、モノ−、ジ
−またはトリ−アリルアミン等を例示できる。
(A)成分のポリアルキレンオキシドポリオールとし
ては、ポリプロピレンオキシド−トリメチロールプロパ
ントリオール、ポリプロピレンオキシド−ヘキサントリ
オール トリオール、ポリプロピレンオキシド−グリセ
リン トリオール、ランダムもしくはブロック共重合プ
ロピレンオキシド/エチレンオキシド−グリセリントリ
オール、ランダムもしくはブロック共重合エチレンオキ
シド/プロピレンオキシド−エチレンジアミン テトラ
オール、ポリプロピレンオキシド−ソルビツト ヘキサ
ントリオール等を挙げることができる。これらポリアル
キレンオキシドポリオールは2種以上を併用してもよ
い。最も好ましい(A)成分のポリアルキレンオキシド
ポリオールとしては、ランダム共重合体ポリエチレンオ
キシド/プロピレンオキシドトリオール(好ましくはエ
チレンオキシド約70重量%)又はポリプロピレンオキシ
ド トリオール(好ましくはプロピレンオキシドが約97
重量%)である。
本発明の処理剤は(B)成分として2〜4価、好まし
くは3〜4価、最も好ましくは3価、の金属塩を含有す
る。ここで、金属塩とは、金属及び無機酸もしくは有機
酸の塩をいう。このような金属塩としては、亜鉛塩、カ
ルシウム塩、マグネシウム塩等の2価金属の塩、アルミ
ニウム塩、クロム塩、鉄塩、ランタン塩、セリウム塩等
の3価金属の塩、ジルコニウム塩、硅素塩等の4価金属
の塩を挙げることができる。なかでも、アルミニウム塩
及びジルコニウム塩が好適である。
アルミニウム塩としては、硫酸アルミニウム、硝酸ア
ルミニウム、酢酸アルミニウム、弗化アルミニウム、塩
化アルミニウム、乳酸アルミニウム等を、ジルコニウム
塩としては硫酸ジルコニウム等を例示することができ
る。なかでも、硫酸アルミニウム塩が最も好適であり、
硫酸アルミニウム塩の他の金属塩との併用も好適であ
る。
本発明の処理剤は(C)成分として2〜6官能性、好
ましくは2〜4官能性、最も好ましくは2〜3官能性、
のポリアルキレンオキシド・ポリオールで末端処理され
た芳香族または脂肪族イソシアネートを含有できる。上
記(C)成分は、芳香族または脂肪族イソシアネートを
大過剰量の2〜6官能性ポリアルキレンオキシド・ポリ
オールと反応させ、末端イソシアネート基をポリオール
で保護することによって得ることができる。上記芳香族
もしくは脂肪族イソシアネートとしては、トリレンジイ
ソシアネート(2,4−または2,6−の異性体混合比が80:2
0のもの)、4,4′−ジフエニルメタンジイソシアネート
(粗製、精製、変性のものを含む)、フエニレンジイソ
シアネート、ナフタリン1,5−ジイソシアネート、ポリ
メチレンポリフエニルポリイソシアネート、キシレンジ
イソシアネート、トリメチロールプロパンへのトリレン
ジイソシアネート付加物、水添キシリレンジイソシアネ
ート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネート、モノ−またはポリ−ヘキサメ
チレンジイソシアネート等を挙げることができる。なか
でもポリメチレンポリフエニルポリイソシアネート及び
ポリヘキサメチレンジイソシアネート(ビウレットタイ
プ及びイソシアネートタイプを含む)が好ましい。一
方、2〜6官能性のポリアルキレンオキシド・ポリオー
ルとしては、(A)成分について前記した2〜6官能性
のポリアルキレンオキシドポリオールが用いられる。
上記(C)成分は、それぞれ、2種以上を併用しても
よい。
本発明の処理剤は(D)成分として界面活性剤を含有
する。このような界面活性剤としては、ノニオン系界面
活性剤が好適であり、殊にアルキルフエノールへのエチ
レンオキシド付加物が好ましい。このようなアルキルフ
エノールのアルキル基のC原子数は好ましくは7〜10、
最も好ましくは9、であり、エチレンオキシドの付加モ
ル数は8〜12モル、好ましくは9〜11モルである。
(D)成分の界面活性剤も2種以上併用してもよい。
本発明の処理剤の製法は、適宜な方法により(A)、
(B)、(C)及び(D)の諸成分並びに必要に応じ他
の添加剤を均一に混合することによって行なわれるが、
好適には(A)成分、(D)成分の一部、(C)成分、
(B)成分、(D)成分の残り、次いで、必要に応じ、
pH調節剤等の他の添加剤の手順で混合槽に添加し、常温
乃至85℃で、好ましくは300〜500r.p.mの撹拌速度に均
一に混合することにより本発明の処理剤が製造される。
本発明の処理剤による繊維質物または毛皮の処理は、
当業界で常用の多くの方法が適宜用いられる。その一例
を以下に示す。
1)処理対象の繊維質物の製品(織物、編物、不織布、
糸、毛皮など)計量し、伸ばしたり、縮めたりせず、そ
のままの形で処理液に浸漬する。
2)本処理剤は製品重量の3〜6%を計量し、例えば温
水で300〜1,000倍に希釈する。
3)OWF3〜6%とし、製品がかくれる程度の液中に浸漬
し、軽く揉み洗いする(洗濯機の場合は5分間回転し、
15分間休止する)その後は1〜3時間浸漬して置く。こ
の間に3〜5回程度前記の軽い揉み洗いを繰り返す。
4)脱液後、温水で2〜3回すすぎ洗いを行い、軽く脱
水する。(この時に完全に脱水せず、若干水を含んだ程
度に脱水する) 5)そのまま、干し、水を含んだ状態で布を軽く引っ張
り“しわ”などを伸ばして置く。
6)風乾(天日乾燥も可)し、処理を完了する。
また、必要に応じアイロン仕上げを行う。
本発明の処理剤は、繊維質物即ち原料繊維および原料
繊維の繊維布、例えば織布、編物及び不織布、並びに毛
皮の処理に用いられる。このような原料繊維としては羊
毛、獣毛(例えばアンゴラやカシミヤ)、絹のような動
物性天然繊維、木綿や麻のような植物繊維及びこれらの
混合物を挙げることができる。
本発明の処理剤で処理された繊維を用いて製造した繊
維布、本発明の処理剤及び処理された繊維布または毛皮
は、水で洗濯した場合極めて優れた収縮防止性を有し、
併せて繊維布のピリングが防止される。更に本発明の処
理剤は、処理時の寸法変化が著しく小さいといった効果
も併せ有する。
本発明の処理剤が上記ように優れた効果を奏する理由
は必ずしも明らかでないが、処理剤の電解質成分が水中
でイオン化し、天然繊維への処理剤の付着を助長するの
で、本発明の処理剤は被処理物へより一層浸透付着し易
くなる。水中で膨潤伸長した繊維付着した処理剤は、乾
燥工程での繊維の収縮を妨げ、伸長したままで固定され
るので、優れた防縮効果が生じるものと推定される。
以下、実施例により、本発明を具体的に更に説明す
る。
実施例−1及び比較例−1 [処理剤の調整] (A)成分の2〜6官能性ポリアルキレンオキシドポリ
オール(三洋化成工業(株)サンニックスFA−103):54
4gr及び(三井東圧化学(株)PPG−MN−3050):306grの
混合物850grに(D)成分の界面活性剤ポリオキシエチ
レンノニルフエニルエーテル(三洋化成工業(株)ノニ
ポール110):50grを添加した。撹拌を行いながら液温を
70〜85℃に昇温した。次に脂肪族ポリイソシアヌレート
(住友バイエルウレタン(株)スミジュールN−350
0):40grを添加し(C)成分とした。次いで(B)成分
の硫酸アルミニウム8%水溶液250grを添加混合した後
に(D)成分の界面活性剤(三洋化成工業(株)ノニポ
ール110):40grを添加混合した。その後にpH調整に窒素
含有ポリオール(三洋化成工業(株)サンニックスCA−
204)を添加し、pH8.5の均一溶液の処理剤を得た。
[繊維布の処理方法] 生地を伸ばしたり縮めたりせず、そのままの形でJIS
−L−1042−1986G法が測定できるように、大きめに裁
断し印を記入した。布地重量に対して処理剤を4重量%
添加し、温水を加え約0.3%濃度の処理剤溶液とした。
この液温を40℃とし家庭用電気洗濯機に処理する布地と
共に投入して運転を開示する。5分間撹拌した後、15分
間放置し、これを2回繰り返し、計1時間処理した。脱
液後常温の新しい水に替えて3分間のすすぎ洗いを行
い、脱水しこれを2回繰り返した。脱水後、直射日光の
影響を受けない状態でつり干しをしてから繊維の適正温
度でドライアイロンで仕上げを行った [繊維布の収縮率試験方法] JIS−L−1042−1986及びJIS−L−0217−1976−No.1
04法に準拠した。
洗い方(水洗い):家庭用電気洗濯機の水槽の一番以上
の水位線まで液温40℃の水を入れ、これに水1に対し
て2grの割合で衣料用合成洗剤を添加して溶解し、洗た
く液とする。この洗たく液に浴比が1.60になるよう負荷
布を投入し、水流を弱として運転を開始する。5分間処
理した後運転を止め、負荷布を脱水機で脱水した後、次
に洗たく液を常温の新しい水に替えて、同一浴比で2分
間のすすぎ洗いを行う。2分間のすすぎ洗いを行った後
運転を止め、負荷荷を脱水し、再び2分間すすぎ洗いを
行い脱水し、直射日光の影響を受けない状態でつり干し
をする。
その後繊維の適正温度でドライアイロン仕上げを行っ
た。
試験布:JIS−L−1042−1986、洗濯収縮率試験、E法
(洗濯試験機法)に準拠し、25cm×25cm並びにG法(電
気洗濯機法)に準拠し、全幅×55cm以上の試験片の大き
さ(幅×長さ)とした。試験片はそれぞれ3枚とした。
操作後の試験片の標準状態とした後、平らな台の上に
置き、不自然なシワや張力を除いて、タテ糸方向及びヨ
コ糸方向それぞれ三つの測長区間の長さ(mm)を測る
(整数位まで)。試験布には羊毛100%のシヨーゼツト
の生機を用いた。
[収縮率の計算] タテ糸方向及びヨコ糸方向それぞれ三つの測定区間の
長さの平均値を求め、次の式で収縮率を算出し、タテ糸
方向及びヨコ糸方向のそれぞれ試験片3枚の平均値を求
める(小数点以下1けたまで)。
ここに、L;処理前の測長区間の長さ(mm) L′;処理後の測長区間の長さ(mm) 備考;収率がマイナスの場合は、伸びを表す。
この試験結果を第1表に示す。
例−1と同様にした。
実施例2〜39−19、比較例2〜3−2 (A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分の
組成比率並びに各成分の種類を変えたものを作り実施例
−1と同様の方法で試験した。試験に使用した繊維布も
実施例−1と同様にした。
この試験結果を第2表に示す。
比較例−2は、実施例2〜32に使用した試験布と同一
素材の繊維布(羊毛100%ジヨーゼットの生機)を防縮
処理せずに用いた。収縮率の試験方法は実施例−1と同
様にした。
更に試験布を羊毛100%のギヤバジンの厚手生機に変
更し実施例−1と同様の方法で試験した結果を第3表お
よび第3−2表に示す。
比較例−3は、実施例33にまた比較例3−2および実
施例39−2〜39−19に使用した試験布と同一素材の試験
布を防縮処理せずに用いた。その他の試験方法は実施例
−1と同様にした。
試験結果 第2表〜第3−2表に示す様に 1)未処理布では水洗い収縮率が大きく、風合いも低下
した。
2)本願処理剤の成分や組み合わせの量を種々に変化さ
せた場合でも、何れも未処理布に比較すると収縮率が少
く、風合は、むしろソフトに向上した。
3)本願処理剤で処理した布は、未処理布の寸法に比較
して処理後の寸法が伸長するものも得られる。
変化率の計算(実施例の処理剤で処理したことにより生
じた長さの変化) タテ糸方向及びヨコ糸方向、それぞれ三つの測定区間
の長さの平均値を求め、次の式で変化率を算出し、タテ
糸方向及びヨコ糸方向、それぞれ試験片3枚の平均値を
求める。
こゝにl:処理前の測長区間の長さ(mm) l′:処理後の測長区間の長さ(mm) なお;変化率がマイナスの場合は、伸びを表す。
(注)風合いの良いものの順に◎>○>△>×劣で示し
た。
実施例40〜及び比較例4〜(羊毛布の洗たく繰
り返しの効果:洗濯収縮率) 実施例−1と同様の方法で試験した。比較例−4−
〜は比較例−1と同様の方法で試験した。結果を第4
表に示す。
試験布:実施例40−及び比較例4−は羊毛100%先
染柄子柄スーツ地 :実施例40−及び比較例4−は羊毛100%ギヤバジ
ン地薄手、生機 実施例−41、比較例−5(獣毛布の洗濯繰返しの効果:
収縮率) 実施例−1と同様の方法で試験した。
試験布はアンゴラ100%染色布を使用した。処理剤は
実施例−41−は実施例−14の処理剤を使用し、また実
施例41−は実施例−1の処理剤を使用して、実施例−
1と同様に防縮処理を行った。
洗い方は実施例−1と同様であるが、実施例41−及
び比較例5−は収縮率を測定した試験布を用い、繰り
返し、水洗いを行い、収縮率の変化を調べた。結果を第
5表に示す。
比較例5−及び比較例5−は、実施例41−及び
実施例41−に使用した試験布と同一素材の繊維布を防
縮処理せずに用いた。
その他の試験方法は、実施例−1と同様にした。
(注−1)実施例−1、第3表に記した変化率と同様
にした。
実施例−42、比較例−6(試験布の種類を変えた場合の
効果) 実施例−1と同様の方法で試験した。比較例−6は比
較例−1と同様の方法で試験した。
試験布は第6表に〜で表す。処理剤;実施例−42
−1)は防縮処理に使用した処理剤を示し、実施例−14
の処理剤を使用した。また実施例−42−2)は防縮処理
に使用した処理剤を示し、実施例−1の処理剤を使用し
て防縮処理を行った。また実施例42−3)は実施例33の
処理剤を使用して防縮処理を行った。
結果を第6表に示す。第7表には実施例−42−2)−
及び比較例−6−並びに実施例42−3)−、比較
例6−の他の物性を示す。
試験方法:JIS−L−1096−1990、 一般織物試験方法6・12−1−A法 JIS−L−1076−1985、 織物および編物のピリング試験方法 (A法) 曲げ試験:KES−FB3純曲げ試験機使用 圧縮試験:KES−FB3圧縮試験機使用 JIS−L−0217・1976 JIS−L−1042−1986−104法 織物の収縮試験方法に準拠した。
実施例−43、比較例−7(ピリング試験) ピリング試験の結果を第8表に示す。
実施例−1と同様の方法で処理した処理布をピリング
試験に使用した。
試験布は第8表に示す。
処理剤:実施例−43−は実施例−14の処理剤を使用し
た。
試験方法:JIS−L−1076−1985織物および編物のピリン
グ試験方法6、1A法に準拠し、ICI試験機を使用。
試験時間は10時間。
(注)比較例−7−は実施例43−に使用した試験布
と同一の素材の繊維布を防縮処理をせず生機のまま用い
た。
実施例−44〜46、比較例8〜10(試験布の種類を木綿に
変えた場合の収縮率と強さ効果) 実施例−1と同様JIS−L−1042−1986、JIS−L−02
17−1976に準拠したが、洗たく試験方法だけを変え、D
法(浸漬法)で評価した布を用い、更に105法(電気洗
濯機法)で実施し、収縮率を測定した。
試験布:木綿布並びに木綿/テトロン混紡布で第9表に
結果と共に示す。
処理剤:実施例−14の処理剤を使用して、実施例−1と
同様に防縮処理を行った。
(注−1)D法(石けん液浸漬法):試験片を固形洗濯
石けんの無添加のもの0.5%を含む50±1℃の水溶液中
に20分間浸漬する(浴比1:50)。次に試験片を取り出し
て、50±1℃の温水で20分間水洗した後脱水し、水平に
置いた金網等の上で自然乾燥する。
(注−2)105法:実施例−1で行った104法と同様とす
る。ただし、洗たく液の液温を30℃に改めて行い、洗剤
はJIS−K3371(衣料用合成洗剤)の弱アルカリ性第1種
又は中性のものを用いる。比較例−8〜比較例−10は温
水浸漬を行い、処理布と同様の収縮状態とした。
実施例47〜61(編物・縫製品類の洗濯実験) [処理方法] まず、処理すべき編物や縫製品の目方を計る。その製
品重量に対して繊維質物処理剤(以下、本処理剤とい
う)の原液を、その汚れの度合や生地の厚さに応じて3
〜5重量%及び、同量の衣料用合成洗剤を混入添加し、
約0.15%濃度の水溶液とする。その水溶液は約40℃の温
水から処理作業を始めることが望ましい。
洗うべき製品が容器の中で漏れなく水面下に隠れる程
度に押し沈めて調節、軽く揉み洗い(洗濯機の場合は5
〜10分間回転)してから1時間(厚地の物なら、最高3
時間ぐらいまで)浸漬放置、水温は常温まで冷めるに任
せる。
脱液、すすぎはやはり40℃ぐらいの温水で2〜3回繰
り返し、表面に付着した残剤を完全に洗い落としてか
ら、軽く手絞りするか、洗濯機で1〜2分間脱水(水分
保有量2〜3割)後干し出す。干し出しは天日乾燥でも
よく、竿などに軽く引っ張ってやるようにして風乾。よ
く乾いてから取り込み、アイロン仕上げを行った。処理
前後重量及び寸法の計量・計尺はその都度行い記録し
た。
その結果、セーター、カーデイガン、ズボン下、マフ
ラーなどの羊毛製品(編み物)やオーバーコート、背広
上下(男物)やスカート(婦人物)などのウール地及び
ウールと綿・麻・合繊などの混紡縫製品が、ドライクリ
ーニング以上にきれいに水洗いできた。絹のネクタイや
ムートン(敷物)も同様にクリーニング効果があり、し
かも風合いよく、縮まるどころか多少の伸びすら認めら
れ、水洗いによつても十分寸法安定性が得られた。
なお、それぞれの重量も全般的にはわずかながら軽く
なった。製品によつては多少の色落ちが認められたが、
大幅に見劣りするというほどのものはなかつた。ウオツ
シヤブル向けの染色技術を確定すれば、さらに本剤の用
途は広がると思われる。
その試験結果を実施例47〜61)として下記の諸表に示
す。
<実施例−47>第1図のとつくりセーター(白)羊毛10
0% ※実施例−14の処理剤使用 <実施例−48>第1図のとつくりセーター(茶)羊毛10
0% ※実施例−14の処理剤使用 <実施例−49>第2図の婦人カーデイガン(羊毛100
%)*実施例−14の処理剤使用 <実施例−50>第2図の婦人カーデイガン(羊毛100
%)*実施例−14の処理剤使用 <実施例−51>第2図の婦人カーデイガン(羊毛100
%)*実施例−14の処理剤使用 <実施例−52>第3図の男物シヤツ(らくだ、羊毛100
%)茶色*実施例−14の処理剤使用 処理前 処理後 (A) 59.0cm 61.0cm (B) 56.0 48.0 (C) 39.0 41.0 (D) 31.0 31.0 (E) 41.0 41.0 (F) 40.5 41.8 <実施例−53>第4図の男物ベスト(羊毛100%)白色
*実施例−1の処理剤 処理前 処理後 (A) 55.5cm 57.0cm (B) 54.5 56.0 (C) 45.0 45.0 (D) 34.0 34.0 <実施例−54>第5図の男物ズボン下(らくだ、羊毛10
0%)*実施例−14の処理剤使用 処理前 処理後 (A) 78.0cm 87.5cm (B) 56.0 65.5 (C) 36.0 36.5 (D) 8.0 7.8 <実施例−57>第8図の紳士用オーバーコート(羊毛10
0%)*実施例−1の処理剤使用 処理前 処理後 (A) 81.5cm 82.4cm (B) 58.5 59.3 (C) 60.5 60.5 (D) 67.0 67.8 (E) 35.0 35.7 (F) 16.0 16.0 (G) 16.0 16.0 結果として 全体の重さは処理前より処理後の方がや
や軽くなった。
皮革部分が、よりしなかやかになり、寸法もわずか
に伸びた。
毛部分はきれいによごれが落ち、ふっくらと毛が立
ってツヤも増した。
皮革特有の異臭も半減し、使用感が一段とよくなっ
た。
【図面の簡単な説明】
第1〜第10図は実施例47〜60の試験で用いられた衣類製
品の概略の平面図であり、第11図は実施例61の試験で用
いられた毛皮の概略の平面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田原 健 埼玉県春日部市大字大枝360―1―519 (56)参考文献 特開 昭57−133277(JP,A) 特開 昭51−55499(JP,A) 特開 昭48−41092(JP,A) 特開 昭51−50000(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)、(B)、(C)及び(D)の各成
    分の合計を100重量%とした場合、 (A)成分:2〜6官能性のポリアルキレンオキシド・ポ
    リオール55〜95重量%、 (B)成分:2〜4価金属の塩 0.3〜3重量%、 (C)成分:2〜6官能性ポリアルキレンオキシド・ポリ
    オールで末端処理された芳香族または脂肪族イソシアネ
    ート 0.3〜8重量%、並びに、 (D)成分:界面活性剤 0.5〜40重量% を含有してなる繊維質物または毛皮の水洗濯後の収縮防
    止用処理剤。
  2. 【請求項2】処理される繊維質物が天然繊維又は天然繊
    維と他の繊維、好ましくは他の化学繊維、とを混紡した
    繊維質物である特許請求の範囲第1項記載の処理剤。
  3. 【請求項3】天然繊維が羊毛である特許請求の範囲第2
    項記載の繊維質物の処理剤。
  4. 【請求項4】天然繊維が獣毛である特許請求の範囲第2
    項記載の処理剤。
  5. 【請求項5】天然繊維が絹である特許請求の範囲第2項
    記載の処理剤。
  6. 【請求項6】天然繊維が木綿である特許請求の範囲第2
    項記載の処理剤。
  7. 【請求項7】天然繊維が麻である特許請求の範囲第2項
    記載の処理剤。
  8. 【請求項8】毛皮がムートンである特許請求の範囲第1
    項記載の処理剤。
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