JP2525192B2 - 微粒金属化合物分散薄片状金属化合物の製造方法 - Google Patents

微粒金属化合物分散薄片状金属化合物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、微粒金属化合物分散薄片状金属化合物の製
造方法に関する。
更に詳細には、金属化合物溶液又は金属化合物ゾル
(以下母液と称す。)に、それらの溶媒又は分散媒に不
溶な微粒金属化合物を分散してなる液(以下原液と称
す。)を作製し、該原液を平滑面に塗布し、塗膜を形成
し、該塗膜を乾燥、反応等の処理により薄片状金属化合
物となし、該薄片状金属化合物を該平滑面より剥離する
ことよりなる、微粒金属化合物分散薄片状金属化合物の
製造方法に関する。
該微粒金属化合物分散薄片状金属化合物は、紫外線遮
蔽効果及び隠蔽力に優れるので特に化粧料原料や各種産
業用物質への充填剤等として有用である。
〈従来の技術〉 紫外線遮蔽剤は、紫外線を散乱或いは吸収して紫外線
を遮蔽するもので、サリチル酸、パラアミノ安息香酸、
ケイ皮酸及びこれらのエステル類、或いはベンゾフェノ
ン類などの有機物、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄など
の金属酸化物粉末などが用いられており、金属酸化物粉
末による光線の遮蔽能は、粉末の粒径/光線波長の比が
1/2の所が最大であることが知られている。
このような大きさの金属酸化物粉末の製造方法とし
て、金属の塩化物や硫酸塩にアンモニア水或いは尿素を
加えて加水分解し、得られる水酸化物を焼成する方法、
チタンのi−プロポキシド、硝酸亜鉛をそれぞれ加水分
解して得られたTiO2・nH2OとZn(OH)2を混練し焼成する
方法等(以下「触媒」Vol.19,No.5,1977,350〜352頁、
触媒学会誌)が知られている。
またケイ素とチタンのアルコキシドの混合物を加水分
解し、その加水分解生成物を焼成する方法及びその生成
物を紫外線遮蔽能を有する化粧品用添加剤とすること
(特開昭59−227813号)も知られている。
この他、微細な粒子のものを得る方法として、チタン
の塩化物を昇華させ、酸素または水蒸気で酸化分解、加
水分解を行なわす方法があり、これによると粒径約0.00
2μm〜0.05μmのものが得られる。
酸化亜鉛では、金属亜鉛の蒸気を気相酸化させる方法
があり、これによると粒径約0.5μm〜1μmのものが
得られる。
他方、薄片状金属化合物の製造方法としては、チタン
化合物を平滑な基体に付けて膜状とし、その基体を溶解
又は破砕等して薄片状となす方法。(特公昭30-4781号
公報) チタンアルコキシド又は、四塩化チタンの有機溶媒溶
液を平滑面に塗布後、水蒸気の作用によりできた膜をヒ
ビ割れさせ、薄片を得る方法(米国特許第2,941,895号
明細書、同第3,071,482号明細書) 高温の加熱基板に、チタン化合物の有機溶媒溶液を塗
布する方法。(特公昭45-6424号公報) アシルオキシ基を有する金属化合物の液体を平滑面に
塗布後、水又は水蒸気の作用によりできた膜を剥離し、
薄片を得る方法。(特開昭60-176906号公報)等が知ら
れている。
〈発明が解決しようとする問題点〉 しかしながら前述のような方法で得られた酸化亜鉛、
酸化鉄、酸化チタンの粉末は、微粒子を用いれば良好な
紫外線遮蔽能を発揮するが、微粒子の為に凝集しやす
く、化粧料に配合すると、展延性がなく、使用感が悪い
とか、ペイント配合時に伸びがない等の問題点を有す
る。
また、これら微粒金属酸化物は、表面積が大きく、表
面活性が高いので、酸化反応の触媒能を有し、用途によ
っては、共存する有機物を変質させる問題点を有する。
他方、前述した薄片状金属化合物、就中特開昭60-176
906号公報記載の方法によれば微粒金属酸化粉末に比較
し展延性、酸化反応性等の化粧料用顔料として著しく改
良された性状を提供するが、本発明者らはその後さらに
研究を進めた結果薄片状金属化合物中に屈折率の異なる
微粒金属化合物を分散せしめる場合には、展延性、酸化
反応性のみならず、薄片状金属化合物中に分散存在する
微粒金属化合物界面で光が散乱する為か紫外線遮蔽効果
が著しく改良される事を見出し本発明を完成するに至っ
た。
〈問題点を解決するための手段〉 すなわち、本発明は、金属化合物溶液又は金属化合物
ゾル(以下母液と称し、またこの母液より得られた薄片
を構成する金属化合物をマトリクスという。)に、マト
リクスとの屈折率の差が0.1以上でかつそれら母液を構
成する溶媒、又は分散媒に不溶な微粒金属化合物を分散
してなる液(以下原液と称す。)を作製し、該原液を平
滑面に塗布して塗膜を形成し、次いで該塗膜を乾燥、反
応等の処理により薄片状とし、該薄片状金属化合物を該
平滑面より剥離することよりなる微粒金属化合物分散薄
片状金属化合物の製造方法を提供するにある。
以下本発明方法を更に詳細に説明する。
本発明の実施に当り、母液としての金属化合物溶液と
しては、2価以上の金属のアルコキシド、有機酸塩、キ
レート化物、塩化物、硫酸塩、硝酸塩、またはこれらの
部分加水分解物等が挙げられる。
該金属化合物の金属として具体的には、マグネシウ
ム、亜鉛、アルミニウム、インジウム、ケイ素、スズ、
チタニウム、ジルコニウム、クロム、モリブデン、タン
グステン、鉄、コバルト、ニッケル等があげられる。
金属化合物溶液の金属化合物として具体的には、四塩
化ケイ素、四塩化チタニウム、四塩化ジルコニウム等の
金属塩化物類、ジエトキシマグネシウム、ジイソプロポ
キシマグネシウム、ジエトキシ亜鉛、ジイソプロポキシ
亜鉛、トリイソプロポキシアルミニウム、トリブトキシ
アルミニウム、トリエトキシインジウム、トリオクトキ
シインジウム、テトラエトキシシラン、テトラブトキシ
シラン、テトラエトキシスズ、テトラオクトキシスズ、
テトラエトキシチタニウム、テトライソプロポキシチタ
ニウム、テトラエトキシジルコニウム、テトラペントキ
シジルコニウム、トリエトキシクロム、トリブトキシク
ロム、ヘキサエトキシモリブデン、ヘキサブトキシモリ
ブデン、ヘキサイソプロポキシタングステン、ジイソプ
ロポキシ鉄、トリブトキシ鉄、ジブトキシコバルト、ジ
イソプロポキシコバルト、ジイソプロポキシニッケル、
ジブトキシニッケル等の金属アルコキシド類、マグネシ
ウム、亜鉛、アルミニウム、インジウム、ケイ素、ス
ズ、チタニウム、ジルコニウム、クロム、モリブデン、
タングステン、鉄、コバルト、ニッケル等のアセチルア
セトナートのような金属キレート化物類、酢酸アルミニ
ウム、ギ酸インジウム、酢酸ケイ素、酢酸スズ、ギ酸チ
タニウム、酢酸チタニウム、プロピオン酸ジルコニウム
等の金属有機酸塩類、モノエチルジイソプロピキシアル
ミニウム、トリメチルモノエトキシシラン、ジブチルジ
ブトキシチタニウム、モノエチルトリペントキシジルコ
ニウム、モノエチルトリペントキシジルコニウム、モノ
オクチルトリブトキシスズ、のようなアルキルアルコキ
シ金属類、モノクロルジエトキシアルミニウム、ジクロ
ルジメトキシシラン、モノブロムトリブトキシチタニウ
ム、トリクロルモノイソプロピキシジルコニウム、ジア
イオドジペントキシスズのようなハロゲン化アルコキシ
金属類、モノブロムジメチルアルミニウム、ジクロルジ
メチルシシラン、トリクロルモノブチルシタニウム、ジ
クロルジエチルジルコニウム、モノクロルトリオクチル
スズのようなハロゲン化アルキル金属類、モノブチルジ
アセトキシアルミニウム、ジメチルジブチリルオキシジ
ラン、トリエチルモノプロピオニルオキシチタニウム、
ジブチルジアセトキシジルコニウム、モノオクチルトリ
ブチリルオキシスズのようなアウキルアシロキシ金属
類、モノクロルジアセトキシアルミニウム、ジブロムジ
プロピオニルオキシシラン、トリクロルものブチリルオ
キシチタニウム、ジアイオドジアセトキシジルコニウ
ム、ものクロルトリペンタノイルオキシスズのようなハ
ロゲン化アシロキシ金属類、モノエトキジアセトキシア
ルミニウム、ジブトキシジブチルオキシシラン、トリブ
トキシモノアセトキシチタニウム、モノメトキシトリプ
ロピオニルオキシジルコニウム、ジペントキシジアセト
キシスズ、のようなアルコキシアシロキシ金属類、水ガ
ラス、リン酸アルミニウム、リン酸ジルコニウム等の無
機高分子類及びこれらの混合物又はこれらの縮合物等が
あげられる。
また、これら金属化合物の縮合物は、金属化合物に水
とかカルボン酸を反応させることによって得られる。こ
の時必要に応じて塩酸、硫酸、苛性ソーダ、アンモニア
等を触媒として用いてもよい。
縮合物の例としては、ポリエトキシアルミノキサン、
ポリ(アセトキシ−ブトキシ)シロキサン、ポリイソプ
ロピキシチタノキサン、ポリ(ブチル−エトキシ)ジル
コノキサン、ポリ(オクチル−クロル)スタノキサン等
のポリメタロキサンが挙げられる。
このような金属化合物又はその縮合物は常温で液状又
は固体である。使用時には液体でなければならないの
で、固体の場合には加熱融解させるとか、適当な溶媒に
溶解させて用いる。
又、常温で液体の場合でも適当な濃度の調節の為に溶媒
に溶解して用いても良い。
使用する溶媒は、金属化合物の種類によって異なる
が、水、メタノール、エタノール等のアルコール類、ヘ
キサン、デカン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素
類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、アセト
ン類のケトン類及びこれらの混合系が好適に用いうる。
原液中の金属化合物の濃度は金属化合物の種類によっ
ても異なり、特に制限されるものではないが、あまりに
希薄すぎると飛散させる溶媒が多くなり、経済的でな
い。一方、濃厚ぎると作業性が低下することもあるの
で、一般的には2〜80重量%程度で用いられる。
母液としての金属化合物ゾルとしては、適当な分散媒
中でゾルとなっているものなら何でも良いが、例えば、
金属酸化物、金属水酸化物、金属硫化物、金属塩化物、
有機金属のポリマーまたは部分加水分解物等があげられ
る。
金属化合物の金属としては、2価以上の金属が好まし
く、具体的にはマグネシウム、亜鉛、アルミニウム、イ
ンジウム、ケイ素、スズ、チタニウム、ジルコニウム、
クロム、モリブデン、タングステン、鉄、コバルト、ニ
ッケル等があげられる。
金属化合物ゾルの金属化合物としては、具体的には、
アルミナ、水酸化アルミニウム、硫化アルミニウム、塩
化アルミニウム、オキシ塩化アルミニウム、塩基性塩化
アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウ
ム、酢酸アルミニウム、シュウ酸アルミニウム、アルミ
ニウムイソプロポキシドのポリマーのようなアルミニウ
ムアルコキシド類のポリマー、トリエチルアルミニウム
のポリマーのようなアルキルアルミニウム類のポリマー
等のアルミニウム化合物;シリカ、オキシ塩化ケイ素、
酢酸ケイ素、シュウ酸ケイ素、テトラエチルシリケート
のポリマーのようなアルコキシシラン類のポリマー、ジ
メチルジクロルシランのポリマーのようなアルキルクロ
ルシラン類のポリマー等のケイ素化合物;チタニア、水
酸化チタニウム、硫化チタニウム、オキシ塩化チタニウ
ム、硫酸チタニウム、酢酸チタニウム、シュウ酸チタニ
ウム、チタニウムイソプロポキシドのポリマーのような
チタニウムアルコキシド類のポリマー、チタニウムアセ
チルアセトナート等のチタニウム化合物;酸化ジルコニ
ウム、水酸化ジルコニウム、硫化ジルコニウム、オキシ
塩化ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウ
ム、シュウ酸ジルコニウム、ジルコニウムイソプロポキ
シドのポリマーのようなジルコニウムアルコキシド類の
ポリマー、ジルコニウムアセチルアセトナート等のジル
コニウム化合物;酸化スズ、水酸化スズ、硫化スズ、塩
化スズ、オキシ塩化スズ、塩基性塩化スズ、硫酸スズ、
酢酸スズ、シュウ酸スズ、スズイソプロポキシドのポリ
マーのようなスズアルコキシド類のポリマー、モノオク
チルトリブトキシスズのポリマーのようなアルキルアル
コキシスズ類のポリマー等のスズ化合物等が挙げられ
る。
このような金属化合物は常温で液状又は固体である。
使用時には液状ゾルでなければならないので、水、有機
溶媒等の適当な分散媒に分散させる。ゾルのなかでも金
属の酸化物、水酸化物及びこれらの中間形態から選ばれ
たものが、後述のごとく単に分散媒を揮散除去すること
によりゾル化できるので好ましい。
使用する分散媒は、金属化合物の種類によって異なる
が、水、メタノール、エタノール等のアルコール類、ヘ
キサン、デカン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素
類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、アセト
ン等のケトン類及びこれらの混合系が好適に用いうる。
金属化合物ゾルの濃度は金属化合物の種類によっても
異なり、特に制限されるものではないが、あまりに希薄
すぎると揮散させる分散媒が多くなり、経済的でない。
一方、濃厚すぎると作業性が低下することもあるので、
一般的には2〜50重量%程度で用いられる。
なお、水系市販ゾルとして、例えばシリカゾルでは、
E.I.Dupont製のルドックス HS-40、アルミナゾルでは
日産化学工業(株)製の商品名でアルミナゾル100等が
ある。また有機溶媒分散系としては日産化学工業(株)
製の商品名メタノールシリカゾル等が知られている。
これらのゾルの調整法としては、例えばシリカゾルを
調整する時には、水ガラスからイオン交換によって作る
方法とか、水ガラスを酸で中和する方法とか、水ガラス
を電気透析する方法とか、エチルシリケートを加水分解
する方法等が知られている。又アルミナゾルを調整する
時には、酢酸アルミニウムのような加水分解性の化合物
を加熱等の手段により加水分解することによってゾル化
する方法等が良く知られている。(新しい工業材料の科
学、シリカとアルミナ(コロイド製品)、59頁〜127
頁、化学便覧応用編(改定3版)、132頁、日本化学会
編)。
更に特殊なゾルにしたい場合は上述の文献等に記述さ
れている公知の方法によって調整することも可能であ
る。
またゾルの安定化のために、適当なPH調整剤、たとえ
ば少量の塩酸や、苛性ソーダ等を添加すると、効果があ
る。
さらにこれら母液中に、塗膜の厚みを均一にするため
に例えば、ポリオールやエチルセルロースのような高分
子物質、ブチルセロソルブやグリセリンのような高沸点
有機物、ノニオン系、アニオン系の界面活性剤等を添加
することもできる。
他方、該母液に分散せしめる微粒金属化合物として
は、2価以上の金属、該金属の金属酸化物、金属窒化
物、金属炭化物、金属水酸化物、金属塩化物または金属
アルコキシドや金属キレート化物や金属有機酸塩のよう
な有機金属化合物の部分加水分解物、金属硫酸塩等が挙
げられ、好ましくは2価以上の金属、該金属の金属酸化
物、金属窒化物、金属炭化物、金属水酸化物が、更に好
ましくは金属酸化物が適している。
具体的には、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、イ
ンジウム、ケイ素、スズ、チタニウム、ジルコニウム、
クロム、モリブデン、タングステン、鉄、コバルト、ニ
ッケル等の金属、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化
物、金属水酸化物、四塩化ケイ素、四塩化チタニウム、
四塩化ジルコニウム等の金属塩化物の加水分解物、ジエ
トキシマグネシウム、ジイソプロポキシマグネシウム、
ジエトキシ亜鉛、ジイソプロポキシ亜鉛、トリイソプロ
ポキシアルミニウム、トリブトキシアルミニウム、トリ
エトキシインジウム、トリオクトキシインジウム、テト
ラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラエト
キシスズ、テトラオクトキシスズ、テトラエトキシチタ
ニウム、テトラエトキシジルコニウム、テトラペントキ
シジルコニウム、トリエトキシクロム、トリブトキシク
ロム、ヘキサエトキシモリブデン、ヘキサブトキシモリ
ブデン、ヘキサイソプロポキシタングステン、ジイソプ
ロポキシ鉄、トリブトキシ鉄、ジブトキシコバルト、ジ
イソプロポキシコバルト、ジイソプロポキシニッケル、
ジブトキシニッケル等の金属アルコキシドの部分加水分
解物、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、インジウ
ム、ケイ素、スズ、チタニウム、ジルコニウム、クロ
ム、モリブデン、タングステン、鉄、コバルト、ニッケ
ル等のアセチルアセトナートのような金属キレート化物
の部分加水分解物、酢酸アルミニウム、ギ酸インジウ
ム、酢酸ケイ素、酢酸スズ、ギ酸チタニウム、酢酸チタ
ニウム、プロピオン酸ジルコニウム等の金属有機酸塩の
部分加水分解物等の有機金属化合物の部分加水分解物、
等が用いられる。
これら微粒金属化合物として、更に具体的には市販の
Ni,Ag,Cu,Al,Au,Fe等の金属微粉末(例えば真空冶金
(株)、三井金属鉱業(株)製)、酸化鉄、シリカ、ア
ルミナ、チタニア微粒子(例えば岡村製油(株)、日本
アエロジル(株)、住友化学(株)製)等の金属酸化
物、炭化ケイ素(例えば昭和電工(株)製)等の金属炭
化物、窒化ケイ素(例えば宇部興産(株)製)等の金属
窒化物等が挙げられる。
金属水酸化物としては、金属塩の水溶液にアルカリを
加える等の公知の操作により容易に得られる水酸化マグ
ネシウム、水酸化バリウム、水酸化鉄、水酸化アルミニ
ウム等の微粒子が挙げられる。
金属硫酸塩は、金属水酸化物または金属塩の水溶液と
硫酸の中和反応によって得られる。
例えば水酸化バリウムの水溶液と硫酸の反応によって
得られる硫酸バリウムは極めて微細な粒子である。
また前述の金属アルコキシドまたは該金属アルコキシ
ドを有機酸で変性したものの部分加水分解物も本発明の
微粒子として用い得る。
例えばテトラエトキシシランのエタノール溶液に水と
アンモニアを適量加える事によって単分散の微粒子が得
られるし、アルミニウムイソプロポキシドに適量のステ
アリン酸を加えたもののアルコール溶液をノズル等から
空気中に吹き出す事によっても微粒子が得られる。
本発明の実施に際し、母液中への微粒金属化合物の添
加混合、分散方法としては、微粒金属化合物が母液に分
散する方法を採用する必要があり、具体的な方法として
は、超音波、ホモジナイザー、等があげられる。
更に、分散の均一化を図るために、適当な界面活性
剤、粘度調整剤等を添加すると好ましい。
このようにして調整された原液を平滑面に塗布して塗
膜をつくり、次いで該塗膜を乾燥、反応等の処理(固形
化処理)により薄片状となす。
この固形化処理は、液膜が液状の金属化合物の場合
は、熱分解、加水分解、酸化分解あるいは縮合を行わし
める処理である。液膜が金属化合物の溶液の場合は、ま
ず溶媒を揮散させながら上記のごとく熱分解、加水分
解、酸化分解あるいは縮合を行う処理である。
母液が金属化合物ゾルの場合は、まず分散媒を揮散さ
せてゾル化させる。そして必要なら熱分解、加水分解、
酸化分解あるいは縮合を行う処理である。
これらの処理には、加熱を伴う。この加熱は薄膜に気
泡が生じない様ゆるやかに行うのが好ましい。
具体的な方法としては、基材自身を予熱しておいても
よく、又基材がロール形状をしている場合は、ロールの
内部に熱媒を通してロールを加熱することによっても良
い。あるいは、加熱用の区間を設けて、加熱空気、電熱
や赤外線のヒーター、高周波等で、直接原液の液膜を加
熱してもよい。基材がベルトやフィルムの形状をしてい
る場合は、加熱用の区間の長さを任意に設定できるの
で、加熱空気等を用いた効率的な溶媒の除去が行なえ
る。
加熱する温度は、除去すべき溶媒等の揮発性により一
概には言えないが、一般的には常温〜250℃程度が適当
である。
加水分解、酸化分解あるいは縮合は空気中に存在する
水分や酸素程度でも進行するが、必要に応じて水や水蒸
気を付加したり、酸やアルカリを促進剤として用いる。
具体的には常温〜250℃程度の水蒸気含有ガス(例え
ば空気等)、酸含有ガス、アンモニア含有ガス、常温〜
100℃程度の水、酸含有溶媒等に接触させる。これらの
水、酸、アルカリ等の(ゲル化剤)の濃度は、用いる金
属化合物の種類、目標とする反応速度等によって適宜調
整する。
熱分解により固形化する化合物としては、金属アルコ
キシド等があり、加熱により縮合が起きる。加水分解の
例は、水と反応して縮合する金属塩化物や金属アルコキ
シド等があり、酸、アルカリ等を触媒として添加しても
良い。また、酸、アルカリにより固形化する場合の例と
しては、カルボン酸の存在下で縮合をおこすアルキルシ
リケートのような金属化合物がある。
固形化により薄膜は体積が収縮し、膜に微細なひび割
れが生じて薄片化する。
基材上にできた薄片状物質の基材よりの剥離方法とし
ては、スクレーパーなどで機械的に掻きとる剥離法、超
音波を用いる剥離法、基材が柔軟製のあるときは基材を
屈曲させて剥離する方法等があげられる。
以上のようにして製造された微粒金属化合物分散薄片
状金属化合物はそのままでも利用できるが、用途に応じ
て役200〜1100℃、好ましくは500〜900℃の温度で仮焼
され製品とされる。
この仮焼により金属化合物は主に酸化物となる。
このようにして得られた薄片状物質は次いで特定の形
状に調整される。
該形状は用途により一義的ではないが通常平均の厚み
約0.1μm〜約20μm、好ましくは0.2μm〜2μm、平
均の大きさ約1μm〜約500μm、好ましくは3μm〜1
00μmである。
薄片の厚みが約0.1μmより薄いと、機械的強度が低
く、実用に耐えない。
厚みが約20μmより厚いと後述のアスペクト比が大きく
とれず、好ましくない。
薄片の平均の大きさが約1μmより小さいと、薄片の
形状を保ちにくく、約500μmを越えると、壊れやすく
なる。
また、薄片状物質のアスペクト比 {アスペクト比=(薄片の平均の大きさ)/(薄片の平
均の厚み)} は3以上100以下が好ましい。
アスペクト比が3以下の場合には薄片の形状による良
好な展延性等の効果があまりでず、100以上のときに
は、機械的に壊れやすくなるので好ましくない。
薄片は一般に分布を持つため、本発明において大きさ
は平均の大きさ、即ち100個の薄片についての(薄片の
最長さしわたし径+最短さしわたし径)/2の値の平均値
で規定し、厚みも平均の厚み、即ち100個の薄片につい
ての平均値で規定した。
そして、特定の大きさに薄片状物質を調整する方法と
しては、前記の方法によって得られた薄片状物質を乾式
ボールミル、湿式ボールミル、振動ミル、ロールミル、
ゼットミル等による粉砕及び/またはジャイロシフター
やハンマースクリーンのような振動ふるい、スパイラル
分級器や水力分級器のような湿式分級式、動式または遠
心式の風力分級器のような乾式分級法、あるいは浮遊選
鉱法等のような分級工程の1つまた2つ以上を組み合わ
せる方法等の周知の方法(例えば粉体工学ハンドブッ
ク、井伊谷鋼一編集、朝倉書店発行)を採用すればよ
い。
本発明の薄片状物質の製造にあたって、母液の金属化
合物とこれに混合分散せしめる微粒金属化合物は、その
用度によって選択される。
一般的には、光線の散乱による紫外線遮蔽はマトリク
スと分散微粒子の屈折率の差が大きいほど効果がある。
この効果を発揮する最低限度としてマトリクスと該マ
トリクス中に分散せしめる微粒金属化合物の屈折率の差
は少なくとも0.1以上、好ましくは0.3以上が必要であ
る。
0.1以下の場合は光線は充分に散乱せず、紫外線の遮
蔽効果もあまりない。
例えば、マトリクスとして、屈折率1.4〜1.5の有機高
分子やシリカを用いる場合には分散せしめる微粒金属化
合物としては屈折率1.76のアルミナや、更に好ましくは
2.0の酸化亜鉛や、2.5の酸化チタンを選択すると効果が
大きい。
逆にマトリクスとして酸化亜鉛や、酸化チタン等の屈
折率の高い物質を用いる場合には、分散せしめる微粒金
属化合物は屈折率の低いシリカ、アルミナ等を選択すれ
ばよい。
また、微粒金属化合物または薄片状物質として、前述
の酸化物、炭化物、窒化物等を含む混合化合物も、その
構成比によって任意に屈折率を変化させることができる
ために有用である。
例えば、重量比でアルミナ/シリカ=90/10の混合酸
化物の屈折率は約1.7であり、80/20であれば約1.65であ
る。
またチタニア/シリカの混合酸化物の屈折率は重量比
50/50のとき約1.8であり、25/75のとき約1.6である。
本発明に於いて用いる微粒金属化合物の平均粒径は、
約0.005μm〜約0.5μmより好ましくは約0.008μm〜
約0.1μmである。
大きさの上限は、これを分散する薄片状物質の厚みに
よるが、約0.5μmより大きいと、これを薄片状物質中
に均一に分散することが難しく、また紫外線の波長より
大きくなるために、紫外線散乱能が低下する。
他方、約0.005μmより小さいと、マトリクスと粒子
の差が顕著でなくなる。
マトリクスと微粒金属化合物の組み合わせ方や、その
割合はそれぞれの大きさや使用目的によって異なる。
例えば透明性を重視する紫外線遮蔽の用途には、低屈
折率の薄片中に、高屈折率で且つ約0.1μm以下の極微
粒の微粒金属化合物をできるだけ少量均一に分散する方
が好ましいし、透明性を重視しないときは微粒金属化合
物の粒径や配合量の制約はあまりない。
分散粒子の体積分率が50%を越えると、分散粒子を構
成する物質がマトリクスとなった薄片の性質となる。
従って、分散粒子構成物質でマトリクスを形成し、マ
トリクス構成物質で分散粒子を形成する事が可能であれ
ば、その方が製造しやすい場合がある。
一般的には必ずしもこの逆転は可能ではなく、製造上
の容易さ等を考慮すれば微粒金属化合物の体積分率は微
粒金属化合物を分散せしめる薄片状物質(マトリクス)
の約0.1%〜約50%、好ましくは約1%〜約30%の範囲
が実用的である。
薄片状物質に対する微粒金属化合物の添加量が多い場
合には、微粒金属化合物を構成する金属化合物よりなる
薄片の性質となり、複合効果が顕著でなく又製造が困難
となり、他方少ない場合には、マトリクスの性質とあま
りかわらず、例えば紫外線の散乱が不十分となり、好ま
しくない。
更に有色薄片状物質を目的とする場合には、微粒金属
化合物及び/またはマトリクスの薄片状物質、就中、微
粒子金属化合物として有色微粒金属化合物を用いればよ
い。
例えば酸化鉄等の赤色顔料を用いると赤色に、緑色2
号、酸化クロム等では緑色に、酸化モリブデン等では青
色に着色可能である。
〈発明の効果〉 以上詳述した本発明の製造法による薄片状物質は波長
400nm以下の紫外線遮蔽能に優れると伴に微粒金属酸化
物に比較し樹脂やビヒクル中への分散性に優れるため、
適用において展延性、のび等の優れた使用感を与え、共
存する有機物を変質せしめる事がない為、化粧料には勿
論のこと塗料、農業用フィルム等への添加剤としても適
用可能でありその工業的価値は頗る大なるものである。
〈実施例〉 以下に本発明を実施例により更に詳細に説明するが、
本発明はこれにより何ら制限されるものではない。
実施例1〜3、比較例1〜2 TiCl419g(0.1モル)をメタノール6.4g(0.2モル)と
反応させた後に水42gと混合し、この液中に平均粒径0.0
12μmの超微粒子シリカ(日本アエロジル製)を第1表
に示す割合になるように超音波混合した。
この液に洗浄したスライドガラスを浸漬して、75cm/
分の速度で引き上げた後、これをエアーバス中で120
℃、30分間乾燥し薄片を得た。
得られた薄片を300℃、5時間、次いで700℃、2時間
焼成し平均の大きさ7μm、平均の厚み0.8μmの微粒
シリカを分散含有する薄片状酸化チタンを得た。
得られた薄片状酸化チタンの分光透過率の測定結果を
第1図に示す。
また超微粒子シリカを加えないで作成した薄片状酸化
チタンを比較例1として、更に超微粒子シリカ各単独を
比較例2として分光透過率を測定した。
測定結果を第1図に示す。
尚、分光透過率は試料粉末0.03gを低密度ポリエチレ
ン粉末0.47gと混合し、2本ロール(温度100〜160℃)
で混練溶融し厚み約50μmのフィルムを製作し、対照フ
ィルムとして試料粉末を含まない低密度ポリエチレンの
厚み約50μmのフィルムを製作した後両フィルムについ
てJISK0115に従い分光々度計にて測定した。
(ここで、微粒シリカと薄片状酸化チタンの屈折率は
1.46と2.5であり、屈折率の差は1.04である。) 比較例3〜5 平均粒子径0.4μmのルチル形酸化チタン(石原産業
社製)、平均粒子径0.3μmのアナタース形酸化チタン
(堺化学社製)及び平均粒子径0.03μmの微粒子酸化チ
タン(日本アエロジル)の分光透過率を測定した。
その結果を比較例3〜5として第2図に示す。
実施例4、比較例6 テトラエチルオルトシリケートの40重量%エタノール
溶液に、該溶液中のSiの2倍モルのギ酸を加えて、70℃
で3時間攪拌混合した後に、この液中に平均粒径0.03μ
mの超微粒子酸化チタン(日本アエロジル製)を液中の
シリカに対して30重量%になるように超音波混合した。
次にこの液中に洗浄したスライドガラスを浸漬した。
このガラスを75cm/分で引き上げた後に、エアバス中
で90℃、30分間乾燥して、平均の大きさ100μm、平均
の厚み1.7μmの透明且つ表面の平滑な薄片を得た。
これを450℃で30分間焼成して、平均の大きさ60μ
m、平均の厚み0.9μmの、超微粒酸化チタンを分散含
有する薄片状シリカを得た。
更に、これを超音波粉砕して平均の大きさ35μm、平
均の厚み0.9μmの、超微粒酸化チタンを分散含有する
薄片状シリカを得た。
得られた超微粒酸化チタンを分散含有する薄片状シリ
カの分光透過率の測定結果を第3図に示す。
また、超微粒酸化チタンを加えないで同様に作成した
平均の大きさ35μm、平均の厚み0.9μmの薄片状シリ
カの分光透過率を比較例6として測定した。
その結果をも第3図に併せて示す。
(尚、超微粒酸化チタンと薄片状シリカの屈折率は2.5
と1.46であり屈折率の差は1.04である。) 実施例5 チタニウムテトラエトキシドの40重量%エタノール溶
液200gに、27gのプロピオン酸と液中のチタン量(酸化
チタン換算)に対して5重量%のアルミナとなる如く平
均粒径0.1μmの微粒アルミナ(住友化学製)1.4gを加
えて、70℃で3時間攪拌混合した後、この液中に洗浄し
たスライドガラスを浸漬した。
このガラスを50cm/分で引き上げた後に、エアバス中
で90℃、30分間乾燥後450℃で30分間焼成して、平均の
大きさ20μm、平均の厚み0.8μmの、微粒アルミナを
分散含有する薄片状酸化チタンを得た。
これを更に超音波粉砕して水簸し、平均の大きさを10
μmとした。
得られた薄片状酸化チタンの分光透過率の測定結果を
第3図に示す。
またアルミナを加えないで同様に作成した薄片状酸化
チタンの分光透過率は比較例1と同じであった。
(尚、微粒アルミナと薄片状チタンの屈折率は1.76と
2.5であり屈折率の差は0.74である。) 実施例6、比較例7 リンが7重量%、Al/Pのモル比が3の第一リン酸アル
ミニウム水溶液にリン酸アルミニウムに対し5重量%と
なる如く平均粒径0.03μmの微粒子酸化チタンを超音波
混合した。
次いで洗浄したスライドガラスを溶液中に浸漬した後
このガラスを50cm/分で引き上げた後に、エアバス中で9
0℃、30分間乾燥し、スクレーパーで掻き取って薄片化
した。
このようにして得られた微粒酸化チタン分散薄片状リ
ン酸アルミニウムは平均の大きさ20μ、厚さ2μであっ
た。
得られた薄片状リン酸アルミニウムの300nm及び500nm
の分光透過率の測定結果を第2表に示す。
また、酸化チタンを加えないで同様に作成した薄片状
リン酸アルミニウムの300nm及び500nmの分光透過率を比
較例7として第2表に併せて示す。
実施例7 チタニウムテトラエトキシドの40重量%エタノール溶
液200gに、27gのプロピオン酸と平均粒径0.03μmの微
粒酸化亜鉛2.8gを加えて、70℃で3時間攪拌混合した後
に、この液中に洗浄したスライドガラスを浸漬した。
このガラスを50cm/分で引き上げた後に、エアバス中
で90℃、30分間乾燥後450℃で30分間焼成して、平均の
大きさ15μm、平均の厚み0.8μmの微粒酸化亜鉛分散
薄片状酸化チタンを得た。これを更に超音波粉砕して水
簸し、平均の大きさを10μmとした。
この300nm及び500nmの分光透過率を第2表に示す。
実施例8、比較例8、9 チタニウムテトラエトキシドの40重量%エタノール溶
液200gに、27gのプロピオン酸を加えたものと、テトラ
エチルオルトシリケートの40重量%エタノール溶液に該
溶液中Siの2倍モルのギ酸を加えたものを、容積比でTi
O2/SiO2=75/25(実施例10)、TiO2/SiO2=50/50(比
較例8、9)となるように混合し、70℃で三時間攪拌混
合した後に、この液中に平均粒径0.1μmの微粒アルミ
ナ(住友化学製)1.4gを表2に示す割合になるように加
えて超音波混合した。
次にこの液中に洗浄したスライドガラスを浸漬した。
このガラスを75cm/分で引き上げた後に、エアバス中で9
0℃、30分間乾燥して、平均の大きさ100μm、平均の厚
み1.7μmの透明且つ表面の平滑な薄片を得た。
これを450℃で30分間焼成して、平均の大きさ60μ
m、平均の厚み0.9μmの、酸化チタン分散薄片状チタ
ニア−シリカを得た。
更に、これを超音波粉砕して平均の大きさ10μm、平均
の厚み0.9μmの、酸化チタン分散薄片状チタニア−シ
リカを得た。
これらの300nm及び500nmの分光透過率を第2表に示
す。
実施例9、比較例10〜12 実施例2で作成した微粒シリカを分散含有する薄片状
酸化チタンを用いて、パウダーファンデーションを調製
した。
また比較のため比較例1の薄片状酸化チタン、平均粒
径0.4μmの市販ルチル形粉末状酸化チタン(石原産業
社製)、平均粒径0.03μmの市販微粒酸化チタン(日本
アエロジル社製)を配合したパウダーファンデーション
を調製した。
このようにして得られた実施例9及び比較例10〜12の
製品について安定性、紫外線遮蔽効果及び官能評価を実
施した。
その結果を第3表に示す。
実施例10、比較例13 実施例2で作成した微粒シリカを含有する薄片状酸化
チタンを用いて、プレスドパウダーを調整した。
また、比較のため、タルクを主配合としたプレストパ
ウダーを調整した。
このようにして得られた実施例10及び比較例13の製品
について安定性、紫外線遮蔽効果及び官能評価を実施し
た。その結果を第4表に示す。
尚、測定法は以下の方法により求めた。
安定性:化粧料を温度調節のない室内に1年間保存して
変質を調べた。
紫外線遮蔽効果:(SPF値 日焼け止め指数化粧料を皮
膚へ均一に2mg/cm2または2μl/cm2塗布した部分、並び
に未塗布部を東光電気(株)製医療用紫外線照射装置
{M-DMR-1型;光源東芝蛍光灯FL20S・E-30(λmax305n
m)、FL20S・BLB(λmax352nm)}で照射、及び東京光
学機械(株)製紫外線強度計(UVR-305/365・D型)
で、夫々の最小紅斑生成エネルギーを測定し、塗布部最
小紅斑生成エネルギー/未塗布部最小紅斑生成エネルギ
ー比で示した。
官能テスト:女性20名に2週間使用させ、最高点を5点
とする段階法にて評価した結果の平均点で評価した。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は本発明の薄片状物質及び市販の金属酸
化物粉末等の300nm〜600nmにおける分光透過率を示した
ものである。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属化合物溶液又は金属化合物ゾル(以下
    母液と称し、またこの母液より得られた薄片を構成する
    金属化合物をマトリクスという。)に、マトリクスとの
    屈折率の差が0.1以上でかつそれら母液を構成する溶媒
    又は分散媒に不溶な微粒金属化合物を分散してなる液
    (以下原液と称す。)を作製し、該原液を平滑面に塗布
    し、塗膜を形成し、次いで該塗膜を乾燥、反応等の処理
    により薄片状とし、該薄片状金属化合物を該平滑面より
    剥離することよりなる微粒金属化合物分散薄片状金属化
    合物の製造方法。
  2. 【請求項2】微粒金属化合物の分散量が、マトリクスに
    対して0.1〜50体積%であることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の微粒金属化合物分散薄片状金属化合
    物の製造方法。
  3. 【請求項3】微粒金属化合物の平均粒子が0.005μm〜
    0.5μmである事を特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の微粒金属化合物分散薄片状金属化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】微粒金属化合物が微粒金属酸化物である事
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の微粒金属化合
    物分散薄片状金属化合物の製造方法。
  5. 【請求項5】母液の金属化合物が金属酸化物であること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の微粒金属化合
    物分散薄片状金属化合物の製造方法。
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