JP2524695B2 - 蛋白質の製造法 - Google Patents

蛋白質の製造法

Info

Publication number
JP2524695B2
JP2524695B2 JP59279585A JP27958584A JP2524695B2 JP 2524695 B2 JP2524695 B2 JP 2524695B2 JP 59279585 A JP59279585 A JP 59279585A JP 27958584 A JP27958584 A JP 27958584A JP 2524695 B2 JP2524695 B2 JP 2524695B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protein
gene
gene encoding
plasmid
coli
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP59279585A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61152297A (ja
Inventor
哲雄 三宅
孝紀 岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Wakunaga Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Wakunaga Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Wakunaga Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Wakunaga Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP59279585A priority Critical patent/JP2524695B2/ja
Priority to EP85109592A priority patent/EP0170266B1/en
Priority to DE19853587205 priority patent/DE3587205T2/de
Publication of JPS61152297A publication Critical patent/JPS61152297A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2524695B2 publication Critical patent/JP2524695B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 技術分野 本発明は、遺伝子工学的手法による蛋白質の製造方法
に関する。さらに具体的には、本発明は、シグナルペプ
チドをコードする遺伝子とその下流側末端直後に結合さ
せた所望の外来性蛋白質をコードする遺伝子とを含むプ
ラスミド組換体を利用し、宿主菌体内で生産されたその
所望蛋白質を菌体外へ分泌させる方法に関するものであ
る。
また、本発明は、上記蛋白質の製造法に用いるプラス
ミド組換体およびそのプラスミド組換体を含む大腸菌に
も関する。
先行技術 組換えDNA技術を用いて所望の遺伝子産物を大量に生
産させる技術が確立されつつあることは、多数の報文や
公開特許公報等によって認められるところである。これ
らの技術の確立に伴なって遺伝学的解析も行なわれてお
り、シグナルペプチドという通常15〜30個のアミノ酸残
基からなる一連のペプチドが発現蛋白の宿主細胞外への
分泌に関与しているという知見もその中から見出された
ものである。
発現蛋白質の細胞外へ分泌に関するこの知見は「シグ
ナル仮説」(J.Cell Biol.,67,835(1975))といわ
れ、この説を支持する実験結果も蓄積されつつある(Se
critory Mechanisms,9,Cambridge University Press Ca
mridge(1979)、生化学、52,141(1980)等)。シグナ
ルペプチドの概要および機能についてはたとえば特開昭
58−69897号公報に説明がなされており、シグナルペプ
チドは蛋白質の膜通過に関与するものとして認識されて
いる。
現在、シグナルペプチドを利用した発明は、特許公開
公報等で種々開示されている(特開昭55−19092号、同5
5−45395号、同56−137896号、同56−145221号、同56−
154999号、同57−192400号、同58−69897号各公報
等)。これら公報記載の方法では、いずれも宿主菌の分
泌すべき蛋白質をコードする構造遺伝子を適当な制限酵
素認識部位で切断し、そこへフレームを合わせるための
リンカーを介して外来性遺伝子を接続している。その結
果、このような融合遺伝子から発現してくる外来性蛋白
質のN末端側には余分なペプチドが付着していることに
なる。従って、この余分なペプチドが外来性蛋白質の分
泌を阻害したり、外来性蛋白質の生物活性に悪影響を与
えたりする可能性も考えられる。
一方、本発明者らは、シグナルペプチドをコードする
遺伝子の直後に、外来性遺伝子の結合を可能とした塩基
配列を含むプラスミドを造成し、遺伝子工学的手法によ
って所謂蛋白質を菌体外に分泌させることに成功し、上
記した種々の問題点を解決するに至った特開昭61−3709
9号公報(特願昭59−159703号)。ところで、J.Bechwit
hらは、大腸菌の外膜プロテインに約2×104個の孔が存
在し、これらの孔は、分泌性蛋白質に共通していること
を示唆している。(Cell.,24,709(1981))。従って、
膜通過に際して、複数の分泌性蛋白質が該孔を競合し合
い、菌体外分泌が低下することが考えられる。
従って、上記のような遺伝子工学的手法による蛋白質
の製造法では、その所望の蛋白質を菌体外に分泌させる
際には、所望蛋白質以外の分泌性蛋白質と競合すること
から、このような競合を受けることなく、効率よく所望
蛋白質を菌体外に分泌させる方法の提供が望まれている
ところである。
発明の概要 要 旨 本発明は、上記の点に解決を与えることを目的とし、
シグナルペプチドをコードする遺伝子の直後に、所望の
外来性蛋白質をコードする遺伝子を結合させ、かつ外来
性蛋白質をコードする遺伝子以外に存在する分泌性蛋白
質をコードする遺伝子を人工的に除去したプラスミド組
換体を提供し、さらに該プラスミドを含む大腸菌を提供
することにより、この目的を達成しようとするものであ
る。
従って、本発明による蛋白質の製造法は、下記の工程
からなること、を特徴とするものである。
(イ) シグナルペプチドをコードする遺伝子の下流側
末端直後に所望の外来性蛋白質をコードする遺伝子を結
合させ、その結果として得られた、プロモーターコード
する遺伝子とSD配列をコードする遺伝子とシグナルペプ
チドをコードする遺伝子と所望外来性蛋白質をコードす
る遺伝子とから少くともなる塩基配列を含み、しかもこ
の塩基配列部分以外の部分に分泌性蛋白質をコードする
遺伝子を含まないプラスミド組換体、を用意すること。
(ロ) このプラスミド組換体を用いて宿主細胞の形質
転換を行なって形質転換体を調製すること。
(ハ) この形質転換体を培養して、産生された所望の
外来性蛋白質を回収すること。
また、本発明によるプラスミド組換体は、シグナルペ
プチドをコードする遺伝子の下流側末端直後に所望の外
来性蛋白質をコードする遺伝子を結合させ、その結果と
して得られた、プロモーターをコードする遺伝子とSD配
列をコードする遺伝子とシグナルペプチドをコードする
遺伝子と所望外来性蛋白質をコードする遺伝子とから少
くとも成る塩基配列を含み、しかもこの塩基配列部分以
外の部分に分泌性蛋白質をコードする遺伝子を含まない
こと、を特徴とするものである。
さらにまた、本発明によるエシエリキア(Escherichi
a)属に属する所望外来性蛋白質産生菌は、シグナルペ
プチドをコードする遺伝子の下流側末端直後に所望の外
来性蛋白質をコードする遺伝子を結合させ、その結果と
して得られた、プロモーターをコードする遺伝子とSD配
列をコードする遺伝子とシグナルペプチドをコードする
遺伝子と所望外来性蛋白質をコードする遺伝子とから少
くとも成る塩基配列を含み、しかもこの塩基配列部分以
外の部分に分泌性蛋白質をコードする遺伝子を含まな
い、プラスミド組換体によって形質転換されたものであ
ること、を特徴とするものである。
効 果 このように、本発明は、シグナルペプチドをコードす
る遺伝子の下流側末端直後に所望の外来性蛋白質をコー
ドする遺伝子を結合させ、その結果として得られた、プ
ロモーターをコードする遺伝子とSD配列をコードする遺
伝子とシグナルペプチドをコードする遺伝子と所望外来
性蛋白質をコードする遺伝子とから少くとも成る塩基配
列を含み、しかもこの塩基配列部分以外の部分に分泌性
蛋白質をコードする遺伝子を含まない組換体プラスミド
を利用するという点に特徴を有する、遺伝子工学的手法
による蛋白質の製造法およびそれに用いるプラスミドな
らびにそのプラスミドを含む大腸菌に関する。
そして、そのようなシグナルペプチド遺伝子と所望の
外来性蛋白質遺伝子とが連結した形の遺伝子は常法によ
ってすべて合成して用意してもよいが、本発明に用いる
プラスミド組換体の別の好ましい態様によれば、シグナ
ルペプチド遺伝子の下流側末端直後への所望蛋白質の構
造遺伝子の結合を容易にするためには、必要ならば、シ
グナルペプチド遺伝子の塩基対の少なくとも一つを構成
員の少なくとも一部として人工的に創出された制限酵素
認識部位を有するものを用いる。
この部位を創出するに当っては、DNA塩基対からなる
コドンには縮重があるこということを巧みに利用するこ
とができる。すなわち、創出された制限酵素認識/切断
部位を該制限酵素で切断すれば、その切断部位がシグナ
ルペプチド遺伝子DNAの下流側末端に接して存在する場
合は該制限酵素切断端と相補性の端部を上流側に形成さ
せた外来性遺伝子を用意してこれを上記切断端において
シグナルペプチド遺伝子と結合させることによってシグ
ナルペプチド遺伝子の下流側に外来性遺伝子を直結させ
ることができる。また、シグナルペプチド遺伝子の切断
部位が該遺伝子の下流側末端より上流側に存在する場合
は、該遺伝子の該切断部位より下流側の部分を合成して
外来性遺伝子の上流側に結合した断片を用意して上記と
同じに結合を行えばは、一旦切断されたシグナルペプチ
ド遺伝子がDNAの両鎖について復元されると共にその下
流側に外来性遺伝子が直結された構造が実現される。さ
らに、粘着末端の部分または一部がシグナルペプチドを
コードする遺伝子DNAの下流側末端より下流側に突出し
ている場合には、S1ヌクレアーゼまたはDNAポリメラー
ゼ等により一本鎖DNA部分を水解してブラントエンドと
し、先に述べたような方法で調製した他の外来性遺伝子
を含む遺伝子を結合させればよい。
その結果、所望蛋白質はシグナルペプチドの直後に結
合しているので、前記したようなシグナルペプチドの働
きによって、その蛋白質は発現可能なものとなる(特開
昭61−37099号公報(特願昭59−159703号)参照)。更
に、所望の外来性蛋白質をコードする遺伝子以外に存在
する分泌性蛋白質をコードする遺伝子を任意の制限酵素
で切断して分泌性蛋白質をコードする遺伝子を除去する
ことで菌体内で発現された所望蛋白質は、前記プラスミ
ド由来の分泌性蛋白質と競合することなく、効率よく菌
体外へ分泌される。
この際に、シグナルペプチドは膜酵素(シグナル・ペ
プチダーゼ)によって水解されるので、該蛋白質に余分
なアミノ酸は結合されておらず、完全な成熟蛋白質とし
て得ることができる。
なお、本発明において「菌体外への分泌」という表現
は、宿主が大腸菌のようなグラム陰性菌においては所望
蛋白質が菌体内から少なくともペリプラズム(細胞質膜
と外膜との空間)に移行したことを意味し、枯草菌のよ
うなグラム陽性菌においては細胞膜外に移行したことを
意味するものである。
本発明は、このように、シグナルペプチドによる菌体
外への分泌機能を巧みに利用して所望蛋白質を成熟蛋白
質として、効率よく菌体外へ分泌させるための蛋白質の
製造法およびそれに用いるプラスミドならびにそのプラ
スミドを含む大腸菌を提供するものである。
従って、本発明は、前記の目的を達成するとともに、
下記の利点を有するものである。
(イ) 所望蛋白質の生成が簡単である。従来は、宿主
菌の生育を行い、適当な時期に宿主菌を破壊したのち、
菌が本来持っている雑多の物質の中から所望蛋白質を抽
出生成していたため、多大な労力が必要であるうえ、生
成困難な物質もあった。本発明の蛋白質の製造法によれ
ば、前記シグナルペプチドの働きにより産生される蛋白
質は菌体外に分泌され、菌の生育培地はその構成成分が
判っているのであるから、培地からの目的物質の確認、
回収が容易となる。
(ロ) 産生物質がペプチダーゼによる分解から保護さ
れる。すなわち、菌体内には多くのペプチダーゼ(プロ
テアーゼ)が存在するので不必要な蛋白は速やかに水解
されてゆくが、本発明によって目的の有用蛋白質を菌体
内に止めることなく直ちに菌体外へ分泌させれば、この
目的蛋白は上記の水解酵素から保護される。
(ハ) 如何なる外来性蛋白でも発現可能である。すな
わち、従来の雑種蛋白法では、目的とする蛋白を純粋に
得るためにたとえばメチオニンに特異的な臭化シアン処
理(Science,198,1056(1977))によって余分な蛋白を
切断したり、リジンやアルギニンに特異的なトリプシン
消化(Nature,285,456(1980))を行う場合には、目的
とする蛋白のアミノ酸組成中にこれらのアミノ酸が含ま
れているときはそこでも切断が生じるため完全な形で所
望の蛋白を得ることができず、一方直接発現法(前記Na
ture誌)によって蛋白を産生させる場合には、遺伝子N
末端には開始コドン(メチオニン)が必要であって産生
蛋白もN末端にメチオニンが付いたものとして得られる
ものもあり(特開昭56−68399号公報参照)、このよう
な末端のメチオニンは臭化シアン処理により分解除去す
ることが技術的に難しいので、結局産生させた蛋白は天
然のものと異質のものとなる。これに対して、本発明に
よるプラスミド組換体をベクターとして外来性遺伝子を
宿主菌内で発現させると、いったんシグナルペプチドと
の融合ないし雑種蛋白として産生された蛋白は宿主菌内
のシグナルペプチドによって特異的にシグナルペプチド
部分が切断されて、所望組成の成熟蛋白となって宿主菌
細胞外へ分泌される。
(ニ) 所望蛋白質が、菌体外へ効率よく分泌される。
すなわち、所望蛋白質をコードする遺伝子以外に分泌性
蛋白質をコードする遺伝子が存在しないプラスミドを用
いることにより、産生された所望蛋白質は、既存のプラ
スミド由来の分泌性蛋白質と競合することなく、菌体外
へ効率よく分泌される。
発明の具体的説明 所望蛋白質をコードする遺伝子 所望蛋白質をコードする遺伝子(構造遺伝子)として
は、インシュリン、血清アルブミン、ヒト成長ホルモ
ン、インターフェロン、上皮細胞成長因子等の真核性の
細胞蛋白質のものが考えられ、天然物(染色体DNA)よ
り調製したものでもよいし、あるいは合成したものを用
いてもよい。
本発明において、所望の外来性蛋白質は、ヒトウロガ
ストロン(hUG/EGF)、21−ロイシン−ヒトウロガスト
ロン(21−Leu−hUG)、インターフェロン(IFN)およ
びヒト成長ホルモン(hGH)から選ばれるものである。
なお、これら所望蛋白質をコードする遺伝子の調製方
法については種々の成書や文献および公開公報を参考す
ることができ、主要なものに下記のものがある。
(1) 直接染色体DNAから所望遺伝子を調製する方法
(Proc.Japan Acad.,55B,464,(1979)、特開昭57−130
998号、同57−166992号、同57−208994号、同58−13599
号公報等) (2) メッセンジャーRNA(以下、mRNAという)を調
製したのち、これをもとに公知の所要の工程を経て調製
する方法(特開昭58−56684号、同56−2998号、同56−3
6499号、同56−63996号、同56−85296号、同56−104897
号、同56−131522号、同56−131598号、同56−150100
号、同56−154499号、同56−158793号、同56−158799
号、同57−24400号、同57−141287号、同57−171999
号、同57−174085号、同57−206700号、同58−9687号、
同58−56684号各公報等)。
(3) 所望遺伝子が作る蛋白質のアミノ酸配列をもと
にDNAを化学合成することによって、所望蛋白質をコー
ドする遺伝子を調製する方法(特開昭57−122096号、同
57−200343号、同57−200400号、同58−10600号各公報
等)。
上記のどの方法を参照にして行うかは、所望蛋白質を
コードする遺伝子の種類によって決定すればよい。な
お、以下の実施態様としては本発明においてはヒトウロ
ガストロン(以下、hUGという)の構造遺伝子を化学的
に合成したものを用いている。その操作の詳細について
は、特開昭60−66992号公報(特願昭58−175742号)の
明細書を参照されたい。
プラスミド 1)プラスミド組換体 遺伝子操作においてプラスミドとは、細菌細胞質にお
いて宿主染色体とは独立に自律的に増殖している遺伝的
に安定な遺伝因子をいい、外来性遺伝子(所望蛋白質を
コードする遺伝子)を宿主細胞に移入してこの細胞中で
外来遺伝子を増殖させる役割をもつ運搬体のDNAとして
有用なものである。
本発明でいうプラスミドとは、上記の機能を具備し、
かつ分泌機能を有するものであって、組込まれる外来性
蛋白質をコードする遺伝子以外に分泌性蛋白質をコード
する遺伝子が何一つ存在しないものをいう。
ここでいう分泌機能を有するプラスミドとは、プロモ
ーターをコードする遺伝子、SD配列をコードする遺伝
子、シグナルペプチドをコードする遺伝子および前記し
た所望外来性蛋白質をコードする遺伝子から少くとも成
る塩基配列を具備するものである。
(イ)プロモーター プラスミド中でプロモーターは、プラスミドの発現効
率に係る最も重要な領域の一つである。
本発明で使用するプロモーターをコードする遺伝子
(RNAポリメラーゼが結合して転写を開始するDNA領域)
は、天然の染色体DNAより取得してもよいし、また既に
多数のプロモーター遺伝子の塩基配列が決定されている
ので合成したものの使用も可能である。さらに、全く新
しいプロモーターを合成して使用することも可能である
(特開昭59−71692号公報参照)。
その中でも好ましいプロモーター領域としては、プロ
モーター作用の強いもの、例えばTrp−プロモーター、r
ec A−プロモーター、PL−プロモーター、lac−プロモ
ーター等〔蛋白質・核酸・酵素,26,443(1981)〕があ
る。なお、後記実施例においてはアルカリ性フォスファ
ターゼ由来のプロモーターを用いている。
(ロ)SD配列 シャイン・ダルガーノ配列とも呼ばれており、翻訳開
始コドン(AUGまたはGUG)の直前にあってリボソームの
16sRNAの3′末配列と結合するmRNA上配列をいい、プロ
モーター同様、天然から取得して来るか、または化学的
に合成したものを使用することができる。
(ハ)シグナルペプチド 本発明におけるプラスミド中でシグナルペプチドは、
本発明者らが特開昭60−30687号および同61−37099号公
報(特願昭58−140748号および59−159703号)で示した
様に、シグナルペプチドをコードする遺伝子に対応する
DNA部分を含む遺伝子に人工的に創出された制限酵素認
定部位(例えばHind III,Nae I等)を1個所有し、しか
もこの制限酵素認識部位が、このDNAの塩基対の少くと
も一つを構成員の少くとも一部とするものであるもの、
であるものが好ましい(詳細は上記明細書参照)。この
ようなシグナルペプチドをコードする遺伝子は、アルカ
リ性フォスファターゼ由来のもの、β−ラクタマーゼ由
来のものなど任意のもの(リポプロテインなど)があり
うる。この遺伝子は天然から取得しても合成して取得し
てもよいこのは言うまでもなく、合成して取得する場合
は必要ならばアミノ酸に対応するコードを適宜選択して
遺伝子を設計、合成することができる。
本発明は、上記した分泌機能を有するプラスミドに存
在する所望の外来性蛋白質以外に分泌性蛋白質をコード
する遺伝子、例えばアシピシリン耐性遺伝子(以下Ampr
と記す)を、常法に従って切断除去したものである(必
要に応じて、分泌性蛋白質をコードする遺伝子を除去し
た後、選択マーカーとして非分泌性の薬剤耐性マーカー
(分泌性蛋白質をコードしない薬剤耐性マーカー)、例
えばカナマイシン耐性遺伝子(以下Kmrと記す)、テト
ラサイクリン耐性遺伝子(以下Tcrと記す)、等を導入
してもよい)。
このようなプラスミドの一具体例としては、本発明で
用いたプラスミドpTA2529がある。pTA2529は大腸菌由来
のプラスミドpTA529〔pYK283(E.Coli K12C600(pYK28
3)として寄託済み(微工研条寄第556号))から特開昭
60−30687号公報(特願昭58−140748号)に開示された
方法に従ってつくったもの〕とpHSI(このプラスミド
は、pBR322を制限酵素EcoR IおよびHind IIIで消化し、
この で置換したもの(特開昭59−71692))とから造成したp
TA1529特開昭61−37099号公報(特願昭59−159703号)
を常法に従って制限酵素Pst IおよびAst IIで切断し、A
mprを除去した後、非分泌性の薬物耐性マーカー、例え
ばカナマイシン耐性遺伝子(Kmr)を導入することによ
り造成したものである(造成操作は、後記実験例を参照
されたい)。
外来性(所望蛋白質)遺伝子が発現しかつ分泌するよ
うにしくまれた上記のようにして調整されるプラスミド
の適当な位置に所望蛋白質をコードする遺伝子を組込む
ことにより、本発明のプラスミド組換体が造成される。
組込操作そのものは、分子生物学の分野で公知の常法に
従って行うことができる(例えば特開昭61−37099号公
報(特願昭59−159703号)参照)。具体的な方法につい
ては、後記実施例を参照されたい。
なお、本発明でいう所望蛋白質以外の分泌性蛋白質と
は、組込まれる所望外来性蛋白質をコードする遺伝子以
外にベクターとして用いるプラスミドがコードする菌体
外分泌可能蛋白質をいい、例えば、β−ラクタマーゼが
これに該当する(Ann.Rev.Microbiol.,36 435(198
2))。また、これをコードする遺伝子を本発明では、
分泌性蛋白質をコードする遺伝子と呼ぶことにする。
2)リンカー 所望蛋白質の構造遺伝子をベクターに組込むにあた
り、フレームを合わせたり、所望の制限酵素切断片やリ
ボソーム結合部位などを導入するため、合成した種々の
リンカーを用いることは組換えDNA技術上有力な手段で
ある。
本発明の一実施態様においてもリンカーを利用してい
るが、それはフレームを合わせるため、すなわちシグナ
ルペプチドの分泌機能を利用することができかつ所望蛋
白質に余分なアミノ酸が付着することなく得られること
を目的として、合成リンカーを利用するものである(実
際の利用例は、特開昭61−37099号公報(特願昭59−159
703号)明細書を参照されたい)。
リンカーの合成は、十一鎖のそれぞれについて、これ
をいくつかのフラグメントに分けたものを化学的に合成
し、ついで各フラグメントを結合する任意の方法によっ
て達成される。フラグメントの合成法としては、ジエス
テル法(Science,203,614(1976))、トリエステル法
(Science,198,1056(1977))、固相法(Nucleic Acid
s Research,,5491(1980))、液相法、あるいは酵素
を用いる方法(J.Biol.Chem.,241,2014(1966))等が
あるが、合成時間、収率、精製などの点から、固相法で
トリエステル法によるものが好ましい。
3)方向性の判定 ベクターに組込まれた所望蛋白質をコードする遺伝子
の方向性の判定は、構造遺伝子内に含まれる特定の部位
を認識する酵素でその部位を切断し、構造遺伝子外の特
定の位置に別の酵素で切断を入れ、得れた断片の大きさ
を分析することにより行うことができる。
形質転換株の調製 (イ)宿主菌 宿主菌は、上記造成のプラスミド組換体がその菌体内
で増殖できるものである限り、任意の微生物でありう
る。具体的には、例えば、大腸菌、枯草菌または酵母等
の任意の宿主を用いることができる。
所望蛋白質の菌体外分泌を更に高めるためには、使用
すべき宿主菌は宿主染色体由来の分泌性蛋白質の発現が
抑制されるか、または欠損したものが好ましい。そのよ
うな宿主菌の一具体例としては、エシエリキア・コリに
属する大腸菌株YK537がある。このYK537は、グラム陰性
桿菌で、胞子を作らず、通性嫌気性等の大腸菌属の一般
属性を有する他、F因子を含まず、サプレッサー遺伝子
Eの機能を欠き、遺伝子組換えに関与するヌクレアーゼ
をコードするrec BC遺伝子に欠陥を有する。栄養要求性
としては、ロイシンとチアミンをその最小培地上での増
殖に必要とするものである。この菌株は、通常の大腸菌
株が有している染色体からのアルカリホスファターゼの
発現が欠損しているものである〔E.Coli K12 YK537とし
て寄託済み(微工研条寄第822号)〕。
なお、ここでいう染色体由来の分泌性蛋白質とは、宿
主菌の染色体遺伝子によりコードされている菌体外に分
泌可能な蛋白質をいい、例えば、アルカリ性フォスファ
ターゼ、外膜主要リポ蛋白、外膜OmpC蛋白、外膜OmpF蛋
白、外膜OmpA蛋白等がこれに該当する(Ann,Rev,Microb
iol.,36 435(1982))。
(ロ)形質転換 形質転換操作そのものは、分子生物学の分野で公知の
常法〔例えば大腸菌を形質転換する場合はクシュナー法
〔Genentic Engineering 1978,17(1978)があり、枯草
菌を形質転換する場合は大腸菌の形質転換の一般的手法
を適用でき、具体的には成書「遺伝子組換え実用化技術
3」サイエンスフォーラム社刊p33〜(1982)、成書「M
olecular cloning a laboratory manual」p247〜268、C
old Spring Harbor Laboratory刊(1982)〕等に従って
行うことができる。なお、大腸菌についての具体的な形
質転換法については、後記実験例を参照されたい。
(ハ)形質転換体 形質転換操作によって形質転換された株は、組換体プ
ラスミドの移入によって作り出された組換体プラスミド
のマーカー(薬剤耐性、栄養要求性等)を指標にして選
択することができる。
形質転換体の一具体例としては、大腸菌K12YK537をpT
A2532によって形質転換させて得た形質転換体(後記実
験例参照)がある。この形質転換体は、宿主菌K12YK537
とはカナマイシン耐性(Kmr)の性質において異なる菌
株である。従って、この性質を指標として形質転換体を
選択することもできる。
なお、本発明でいうプラスミドにより形質転換された
エシェリキア(Escherichia)属に属する所望外来性蛋
白質産生菌とは、所望の外来性蛋白質をコードする遺伝
子が組込まれた本発明プラスミドを用いて形質転換され
たエシェリキア(Escherichia)属に属する菌株をい
い、用いられる宿主菌はエシェリキア(Escherichia)
属に属するもののうち該プラスミドが菌体中で増殖でき
るもの、好ましくは微生物の遺伝的性質が解明されてい
るもの、である。この好ましい微生物の一例としては、
E.Coli K12C600(Genetics,49,440(1954),Nature,21
7,1110(1968)、微工研条寄第115号)E,Coli xA35(微
工研条寄第116号)、および上記したE,Coli K12YK537
等、任意の菌株が用いられる。
所望蛋白質の産生および回収 所望蛋白質は、宿主菌(すなわち上記形質転換体)を
常法に従って培養することによって産生される。具体的
な方法については、後記実験例を参照されたい。
菌体からの所望蛋白質の回収は、宿主菌が大腸菌のよ
うにグラム陰性菌の場合は所望蛋白質はシグナルペプチ
ドの分泌機能によってペリプラズムに分泌される。従っ
て、浸透圧ショック法(J.Biol.Chem.,240,3685(196
5))によってペリプラズムから細胞壁外(培地中)に
放出させたのち培地から容易に所望蛋白質を回収するこ
とができる。ペリプラズムにまで分泌された所望蛋白質
はさらに培地中にまで移行することもある。この場合に
は、菌を集菌後、上清より容易に所望蛋白質を回収でき
る。また、宿主菌が枯草菌のようなグラム陽性菌であれ
ば、シグナルペプチドの分泌作用で所望蛋白質は菌体外
へ放出される〔枯草菌を用いて所望蛋白質を産生される
方法としては、例えばGene,22,229〜235(1983)があ
る〕ので培地から容易に回収することができる。なお、
宿主菌が大腸菌の場合の培養および所望蛋白質を浸透圧
ショック法を行ったのち回収する方法についての詳細
は、後記実験例を参照されたい。
実 施 例 プラスミドの作成 分泌機能を有し、かつプラスミド由来の分泌性蛋白質
をコードする遺伝子が存在しないプラスミドの作成を、
下記のとおりに行った。工程は、第1〜2図に示した通
りである。
1)pTA2529の作成 (イ) 本発明者らが先に提案した分泌機能を有するプ
ラスミド1529(特開昭61−37099号公報(特願昭59−159
703号)参照)(第1図中)5μgを50μの反応液
〔50mMトリス−塩酸緩衝液(以下Tris−HClと記す)(p
H8)、50mM塩化ナトリウム(以下NaClと記す)、10mM塩
化マグネシウム(以下MgCl2と記す)〕中で、4単位の
制限酵素Pst I(タカラ社)(以下Pst Iと記す)(1μ
)および4単位の制限酵素Aat II(東洋紡社)(以下
Aat IIと記す)(1μ)を用いて37℃で1時間処理し
た後、フェノールで抽出し、エタノール沈殿にて、第1
図中を回収した。この沈殿物は、50μの反応液〔67
mM Tris−HCl,6.7mM MgCl2,6,7mMエチレンジアミン四酢
酸(以下EDTAと記す)、16.6mM硫酸アンモニウム(以下
(NH42SO4と記す)、10mMメルカプトエタノール、0.6
6mMdATP,0.66mMTTP,0.66mMdCTP,0.66mMdGTP〕中で1単
位のT4−DNAポリメラーゼ(BRL社)を用いて、37℃で15
分間処理した後、アガロース電気泳動にて目的とするフ
ラグメント(第1図中)を回収した。
(ロ) pACYC177(Journal of Bacteriology,134,No.3
1141〜1156(1978)(第1図中)5μgを50μの
反応液〔500mM Tris−HCl(pH7.4),10mM MgCl2,50mM N
aCl〕中で4単位の制限酵素Hae II(タカラ社)(以下H
ae IIと記す)1μを用いて、37℃で60分間処理し
た。これをフェノールで抽出した後、エタノール沈殿に
て第1図中を回収した。沈殿物は、前記と同様に、1
単位のT4 DNAポリメラーゼ(BRL社)で処理した後。ア
ガロース電気泳動にてフラグメント(第1図中)を回
収した。
以上の操作(イ)、(ロ)で得られた2本のDNAフラ
グメント(第1図中および)を、30μの反応液
〔20mM Tris−HCl(pH7.5),10mM MgCl2,10mM DTT,0.5m
M ATP〕中で30単位のT4 DNAリガーゼ(タカラ)を用い
て14℃で16時間反応させた。反応終了後、反応混合物で
大腸菌K12C600(微工研条寄第115号)を形質転換させて
目的とするプラスミド(pTA2529)を含む形質転換株を
得た。
2)pTA2539の作成 (イ) 特開昭61−149087号公報に記載された方法に従
って調整されたpTA159Eco(第2図中)5μgを50μ
の反応液〔10mM Tris−HCl(pH8),10mM MgCl2,100mM
NaCl〕中で4単位の制限酵素Hpa I(タカラ)(以下Hp
a Iと記す)1μを用いて、37℃で1時間処理した
後、フェノールで抽出し、エタノール沈殿を行った。得
られた沈殿物を50μの反応液〔100mM Tris−HCl(pH
7.5),50mM NaCl,10mM MgCl2〕中で4単位のEcoR I(タ
カラ)(以下EcoR Iと記す)1μを用いて37℃で1時
間処理した後、ポリアクリルアミドゲル電気泳動にて目
的とするフラグメント(第2図中)を回収した。
(ロ) 本発明者らにより調整されたpBR−bla(第2図
中)(特開昭61−37099号公報(特願昭59−159703
号)参照)5μgを反応液〔10mM Tris−HCl(pH8),10
mM MgCl2,150mM NaCl〕中で4単位のEcoR I 1μおよ
び4単位の制限酵素Sal I(タカラ社)(以下Sal Iと記
す)1μを用いて、同様に37℃で1時間処理した後
し、アガロースゲル電気泳動にて目的とするフラグメン
ト(第2図中)を得た。
(ハ) 前記のように調整したpTA2529(第2図中)
5μgを50μの反応液〔100mM Tris−HCl(pH7.5),5
0mM NaCl,10mM MgCl2〕中で4単位のEcoR I 1μを用
いて37℃で1時間処理した後、フェノールで抽出し、エ
タノール沈殿を行った。得られた沈殿物(第2図)は
前記と同様、1単位のT4 DNAポリメラーゼ(BRL社)1
μを用いて処理した。更に50μの反応液〔10mM Tri
s−HCl(pH8),150mM NaCl,10mM MgCl2〕中で4単位のS
al I 1μを用いて、37℃、1時間処理した後、目的と
するフラグメント(第2図中)をアガロースゲル電気
泳動にて回収した。
以上の操作((イ)〜(ハ))で得られた3本のDNA
断片(,,)を、30μの反応液〔20mM Tris−H
Cl(pH7.5),10mM MgCl2,10mM DTT,0.5mM ATP〕中で300
単位のT4 DNAリガーゼ(タカラ社)を用いて14℃で16時
間反応させた。反応終了後、反応混合物で大腸菌YK537
(E.Coli K12YK537として寄託済み(微工研条寄第822
号))を形質転換させて目的とするプラスミド(pTA253
9)を含む形質転換株を得た。なお、ここで得られた株
からプラスミドを調製し(特願昭58−140748号参照)、
各DNA断片の接続部の塩基配列をマキサム・ギルバート
法〔Proc.Natl.Acad.Sci USA,74,560(1977)〕によっ
て確認した。
蛋白質の製造 ヒトウロガストロン(hUG/EGF)を本発明のプラスミ
ドに組込んで、遺伝子工学的手法に従って産生させて、
その回収を行った。工程は、第4〜5図に示した通りで
ある。
hUG構造遺伝子の合成 hUG構造遺伝子の合成は、特開昭60−28994号公報(特
願昭58−123520号)に開示してある方法に従って行っ
た。すなわち、鎖長10〜17のフラグメントを予め合成し
ておき、ついでこれら合成フラグメントをブロックごと
に分けて結合反応を行い、最後にこれらブロックを結合
させて、完全なhUG構造遺伝子を合成した。合成したhUG
構造遺伝子の塩基配列は、第3図に示す通りである。図
中、↓はhUG構造遺伝子の開始点を示し、★は終始点を
示す。また、同図中Met等はいうまでもなくメチオニン
等のアミノ酸を示すものであり、A,T,CおよびGは塩基
を示すものであって各々アデニン、チミン、シトシンお
よびグアニンの略号として当業界で承認されているもの
である。さらに、図中の数字はフラグメントの塩基数を
示し、EcoR I等は制限酵素認識部位を示すものである。
hUG遺伝子を含有するプラスミドの作成 1)形質転換株(E.Coli K12YK537(pTA2522))の調製 (イ) pTA2529(第4図中)5μgを、50μの緩
衝液〔10mM Tris−HCl(pH7.5),10mM MgCl2,50mM NaC
l〕中で4単位の制限酵素Hind III(タカラ)(以下Hin
d III)を用いて37℃で1時間加水分解した。ついで、
エタノール沈殿を行い、得られた沈殿物を、30μの反
応液〔67mM Tris−HCl(pH8.8),16.6(NH42SO4,6.7m
M MgCl2,10mM 2−メルカプトエタノール、6.7mM EDTA,
0.66mMずつのdATP,dCTP,dGTP,TTP)〕中で1単位のT4 D
NAポリメラーゼ(BRL社)を用いて37℃で15分間処理し
た。ついで、エタノール沈殿を行ったのち、得られた沈
殿物を、50μの反応液〔100mM Tris−HCl(pH7.5),5
0mM NaCl,10mM MgCl2〕中で4単位のEcoR I 1μを用
いて37℃、1時間処理した後ポリアクリルアミドゲル電
気泳動にて目的とする250bpのDNA断片(第4図中)を
回収した。
(ロ) pTA2529(第4図中)5μgを、50μの反
応液〔100mA Tris−HCl(pH7.5),50mM NaCl,10mM MgCl
2〕中で4単位のEcoR I 1μを用いて37℃、1時間処
理した。ついで、エタノール沈殿を行い、得られた沈殿
物を、50μの反応液〔6mM Tris−HCl(pH8),6mM MgC
l2,150mM NaCl〕中で4単位の制限酵素Sal I(タカラ)
を用いて37℃で1時間加水分解した。反応終了後、アガ
ロースゲル電気泳動によって、4300bpのDNA断片(第4
図中)を得た。
プラスミドpBR322−hUG(pBR322(E.Coli K12KC600
(pBR322)として寄託済み(微工研条寄第235号))をE
coR IおよびSal Iで消化したものに上記で合成したhUG
構造遺伝子をEcoR IおよびSal Iで消化した断片を組み
込んだもの)(第4図中)5μgを、50μの反応液
〔100mM Tris−HCl(pH7.5),50mM NaCl,10mM MgCl2
中で4単位のEcoR I(タカラ)を用いて37℃で1時間加
水分解したのち、上記と同様にT4 DNAポリメラーゼ反応
を行い、さらにSal I処理を行ったのち、アガロースゲ
ル電気泳動によって160bpのDNA断片(第4図中)を得
た。
上記で調整した三つのDNA断片(第4図中,およ
び)を、30μの反応液〔20mM Tris−HCl(pH7.5),
10mM MgCl2,10mM DTT,0.5mM ATP〕中で300単位のT4 DNA
リガーゼ(タカラ)を用いて14℃で16時間反応させた。
反応終了後、これで大腸菌YK537を形質転換させ、目的
のプラスミド(pTA2522)(第4図中)を含有する形
質転換株(E.Coli K12YK537(pTA2522))を得た。
2)形質転換株(E.Coli K12YK537(pTA2532))の調製 (イ) pTA2539(第5図中)5μgを、50μの反
応液〔6mM Tris−HCl(pH8),20mM NaCl,1.6mM MgCl2
中で4単位の制限酵素Nae I(N.E.B社)(以下Nae Iと
記す)を用いて37℃、1時間処理した。その後、フェノ
ールで抽出し、エタノール沈殿にて回収した。これを50
μの反応液〔10mM Tris−HCl(pH7.5),10mM MgCl2,5
0mM NaCl〕中で4単位の制限酵素Hind IIIを用いて、37
℃、1時間処理した。反応終了後、アガロースゲル電気
泳動によって、800bpのDNA断片(第5図中)を得た。
(ロ) pTA2539(第5図中)5μgを、50μの反
応液〔10mM Tris−HCl(pH7.5),10mM MgCl2,50mM NaC
l〕中で4単位の制限酵素Hind III 1μを用いて37
℃、1時間処理し、エタノール沈殿を行った。得られた
沈殿物は前記と同様、4単位の制限酵素Sal I(タカ
ラ)1μを用いて37℃、1時間処理した後、アガロー
スゲル電気泳動によって、3800bpのDNA断片(第5図中
)を得た。
(ハ) 前記プラスミドpBR322−hUG(第5図中)5
μgを、50μの反応液〔100mM Tris−HCl(pH7.5),5
0mM NaCl,50mM MgCl2〕中で4単位制限酵素のEcoR I
(タカラ)を用いて37℃で1時間加水分解したのち、上
記と同様にT4 DNAポリメラーゼ反応を行い、さらにSal
I処理を行ったのち、アガロースゲル電気泳動によって1
60bpのDNA断片(第5図中)を得た。
上記((イ)〜(ハ))で調製した三つのDNA断片
(第5図中,,)を30μの反応液〔20mM Tris−H
Cl(pH7.5),10mM MgCl2,10mM DTT,0.5mM ATP〕中で300
単位のT4 DNAリガーゼ(タカラ社)を用いて14℃で16時
間反応させた。反応終了後、これで、前記同様YK537を
形質転換させて、目的のプラスミド(pTA2532)(第5
図中)を含有する形質転換株(E.Coli K12YK537(pTA
2532)を得た。なお、上記実施例と同様にここで得られ
た株からプラスミド調製(特開昭60−30687号公報(特
願昭58−140748号)参照)して、各DNA断片の接続部の
塩基配列をマキサム・ギルバート法〔文献上記〕によっ
て確認した。
hUGの産生および回収 1)形質転換株の培養 形質転換株E.Coli K12YK537(pTA2522)およびE.Coli
K12YK537(pTA2532)をそれぞれ、20μg/mlのカナマイ
シンを含むL−培地〔1%バクトトリプトン、0.5%イ
ーストエキストラクト、0.5%NaCl〕80mlで前培養し
た。ついで、前培養したものを0.64mMのリン酸二水素カ
リウム(以下、KH2PO4)を含む合成培地〔Biochim.Biop
hs.Acta 38,470(1960)〕2.4リットルに移し、37℃で
一夜振盪培養を行った。培養終了後、集菌したのち菌体
を32μMのKH2PO4を含む上記合成培地に懸濁させて、さ
らに37℃で5時間振盪培養を行った。
培地組成は、下記の通りである。
0.1M Tris−HCl(pH7.2),80mM NaCl,2mM KCl,20mM N
H4Cl,3mM Na2SO4,1mM MgCl2,0.2mM CaCl2,2μm FeCl3,2
μM ZnCl2,0.2%グルコース、20μg/mlアンピシリン、4
0μg/mlロイシン、40μg/mlスレオニン、10μg/mlチア
ミン 2)浸透圧衝撃法(オスモティック・ショック法)によ
るhUGの回収 宿主菌のペリペラズムに分泌されたhUGを、オスモテ
ィック・ショック法〔J.Biol.Chem.240,3685,(196
5)〕によって菌体外に放出させて、回収した。すなわ
ち、集菌した菌体を反応液〔20%シュークロース、30mM
Tris−HCl(pH8.0),1mM EDTA〕120mlに懸濁させ、室
温で10分間放置した。ついで、集菌し、これを冷水80ml
に懸濁させて氷浴中で10分間放置したのち、遠心を行な
って上清を回収した。
3)hUGの定量 オスモティック・ショックで得た上清の一部を3倍に
希釈し、これを用いてラジオリセプターアッセイ(RR
A)法によってhUGの定量〔A.キング(King)らの方法
(J.B.C.,257,3053(1982)〕を行った。すなわち、ヒ
ト鼻咽腔上皮癌細胞由来のKB細胞(ATCC No. CCL17)を
800mlのフラスコ中でダルベッコ変法イーグル(DME)培
地(日水)中で単層培養する。培地を除き、0.05%のED
TAを含むリン酸平衡化塩溶液(PBS)を用いて細胞をは
がして、細胞懸濁液をつくる。その後、20mM Hepes(pH
7.)を含むHanks平衡塩類溶液(HBSS)で2回細胞を洗
浄する。細胞をBinding solution(DME培地・20mM Hepe
s(pH7.4)・0.35g/1NaHCO3・100μg/mlストレプトマイ
シン)に懸濁後、細胞数を計算して30万〜40万/0.2ml B
inding solutionなる様調整し、チューブに0.2mlずつ分
注する。種々の濃度のhUGおよび125I−mEGF(マウスEG
F)を含む試料液0.2mlをチューブに加えて、37℃で1時
間インキュベートする。細胞を氷冷したHBSSで3回洗浄
後、10%のトリクロロ酢酸〔以下、TCA〕に懸濁させ、
グラスフィルターを用いて細胞を固定する。アセトンで
TCAを除いた後、液体シンチレーションカウンターを用
いて計数した。
なお、上記形質転換株(E.Coli 12YK537(pTA252
2),およびE.Coli K12YK537(pTA2532))と分泌量を
比較する目的で、該プラスミドのKmrを分泌性蛋白質を
コードするAmprに換えたpTA1522およびpTA1532(いずれ
も特開昭61−37099号公報(特願昭59−159703号)に記
載(pTA1512は“pBR−bla−hUG"と同一))を用いて、
同様にYK537を形質転換させて、上記実験に供した。培
養2時間後のhUGの分泌量は下表に示す通りであった。
なお単位(μg/L)は、培養液1リットル中のhUGの分泌
量(μg)を示している。
以上の結果より、プラスミド由来の分泌性蛋白質をコ
ードする遺伝子が存在しないプラスミドを用いた形質転
換株(E.Coli K12YK537(pTA2522)およびE.Coli K12YK
537(pTA2532))は、プラスミド由来の分泌性蛋白質を
コードする遺伝子が存在する形質転換株(E.Coli K12YK
537(pTA1522)およびE.Coli K12YK537(pTA1532))に
比べて、hUGの分泌量が培養液1リットルあたり350〜50
0μg上昇した。
hUGの精製および確認 オスモティック・ショック法によって得た上清を凍結
乾燥して粉末とし、これを水6mlに溶解したのち、25mM
酢酸アンモニウム〔以下、AcONH4〕(pH5.8)で平衡化
したセファデックス G−50カラム(直径7.5cm×長さ9
0cm)にかけた。溶出は9.5ml/画分/14分の流速で行い、
活性のあった画分を集めた。
ついで、この画分(34〜39本画分)を25mM AcONH4(p
H5.8)で平衡化したDEAEセルロースDE−52(ワットマン
社)〔直径1.2cm×長さ12cm〕にかけた。溶出に際してA
cONH4の緩衝液25mM〜300mMまでの濃度公配(300ml)を
行い、溶出は3.12/画分/7.6分の速度で行い、活性のあ
った画分を集めた。
ついで、ここで得た活性のある画分を高速液体クロマ
トグラフィー(以下HPLC)〔μBondapak C−18、カラ
ム:直径0.6cm×長さ30cm、溶出:0.1%TFA、アセトニト
リルの20%〜50%までの濃度公配、流速:1ml/分〕にか
けて精製を行った。
hUGの確認は、アミノ酸組成分析、N末端分析および
C末端分析によって行った。
アミノ酸組成分析は、上記HPLCで精製した画分を6N H
Clで加水分解し、ついで乾燥したのち0.02N HClに溶解
し、これをアミノ酸分解器〔HCl−803D OPAシステム
(東洋曹達)〕にかけることによって行った。そのとき
の結果は、表1に示す通りであった。
また、N端分析はエドマン法(生化学実験講座1、タ
ンパク質の化学II、p132、日本生化学会編、東京化学同
人刊)によって行って、N端から20番目までのアミノ酸
配列を確認した。
さらに、C端分析はカルボキシペプチダーゼYを用い
て行って、C端より4番目までのアミノ酸配列を確認し
た。
これらの結果より、分泌されたものはhUGであること
が確認された。
上表中、Asp等は、いうまでもなく、アスパラギン酸
等のアミノ酸を示す当業界で承認されている記号であ
る。
関連微生物の菌学的性質および受託番号 本発明において開示された微生物の菌学的性質および
受託番号は下記の通りである。
菌学的性質 (1)E.coli K12C600 この菌は、グラム陰性桿菌で、胞子を作らず、通気嫌
気性等の大腸菌属の一般属性を有する他、F因子を含ま
ず、サプレッサー遺伝子Eの機能を欠き、遺伝子組替え
に関与するヌクレアーゼをコードするrec BC遺伝子に欠
陥を有するものである。栄養要求性としては、トレオニ
ンとロイシンをその最小培地上での増殖に必要とする。
また、分類学上、腸内細菌科、大腸菌属に属するもので
ある。なお、本菌に関する文献は以下の通りである。
(イ).Genetics,39,440(1954) (ロ).Nature,217,1110(1968) (2)E.coli K12C60(pYK283) この菌は、グラム陰性桿菌で、胞子を作らず、通気嫌
気性等の大腸菌属の一般属性を有する他、F因子を含ま
ず、サプレッサー遺伝子Eの機能を欠き、遺伝子組替え
に関与するヌクレアーゼをコードするrec BC遺伝子に欠
陥を有するものである。栄養要求性としては、トレオニ
ンとロイシンをその最小培地上での増殖に必要とする。
pho A遺伝子のプロモーター−オペレーター領域pACYC17
7由来の複製開始領域およびpBR322のbla遺伝子から構成
されたプラスミドpYK283を含み、アンピシリンに対して
耐性を示す。また、分類学上、腸内細菌科、大腸菌属に
属するものである。
なお、プラスミドpYK283由来の形質を除けば、この菌
様の菌学的性質はその親株E.coli K12C600のそれと同じ
である。
(3)E.coli K12C60(pBR322) この菌は、グラム陰性桿菌で、胞子を作らず、通気嫌
気性等の大腸菌属の一般属性を有する他、F因子を含ま
ず、サプレッサー遺伝子Eの機能を欠き、遺伝子組替え
に関与するヌクレアーゼをコードするrec BC遺伝子に欠
陥を有するものである。栄養要求性としては、トレオニ
ンとロイシンをその最小培地上での増殖に必要とする。
また、薬剤耐性プラスミドpBR322を含む。なお、プラス
ミドpBR322に関してはGene,,95(1977)、大腸菌K12C
600に関しては上記Natureを参照することができる。pBR
322由来の形質を除けば、E.coli K12C600(pBR322)の
菌学的性質は親株のそれと同じである。
(4)E.coli K12YK537 大腸菌K12YK537は、公知株であるところの大腸菌K12
株〔Microbiological Reviews、44、1〜56(1980)〕
の誘導体大腸菌K12RR1〔Gene,,95(1977)、Biochem.
Biophys.Acta.,655,243(1981)〕をさらに改変したも
のであり、下記の性質を示し、他の性質についてはK12R
R1のそれと異なるところのない菌株である。
〔rec A1、pho A8、pro+
【図面の簡単な説明】
第1図は、pTA2529製造のフローチャートである。 第2図は、pTA2539製造のフローチャートである。 第3図は、合成したpUGの構造遺伝子の塩基配列を示す
説明図である。 第4図は、hUGの構造遺伝子を含むpTA2522製造のフロー
チャートである。 第5図は、hUGの構造遺伝子を含むpTA2532製造のフロー
チャートである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12N 1/21 C12R 1:19) C12R 1:19) 9162−4B C12N 15/00 ZNAA

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】大腸菌由来のシグナルペプチドをコードす
    る遺伝子の下流側末端直後に、ヒトウロガストロン(hU
    G/EGF)、21−ロイシン−ヒトウロガストロン(21−Leu
    −hUG)、インターフェロン(IFN)およびヒト成長ホル
    モン(hGH)から選ばれた所望の外来性蛋白質をコード
    する構造遺伝子を、それらの遺伝子間にいかなる遺伝子
    も介在させることなく結合させ、その結果として得られ
    た、プロモーターをコードする遺伝子とSD配列をコード
    する遺伝子と大腸菌由来のシグナルペプチドをコードす
    る遺伝子と当該所望の外来性蛋白質をコードする遺伝子
    とから少なくとも成る塩基配列を含み、しかもこの塩基
    配列部分以外の部分に分泌性蛋白質をコードする遺伝子
    を含まないプラスミド組換体、で大腸菌宿主細胞を形質
    転換し、該形質転換体を培養して、当該所望の外来性蛋
    白質と同一のアミノ酸配列からなりかつ本来の活性を有
    する当該外来性蛋白質を分泌させ、この外来性蛋白質を
    回収することを特徴とする、蛋白質の製造法。
JP59279585A 1984-07-30 1984-12-26 蛋白質の製造法 Expired - Lifetime JP2524695B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59279585A JP2524695B2 (ja) 1984-12-26 1984-12-26 蛋白質の製造法
EP85109592A EP0170266B1 (en) 1984-07-30 1985-07-30 Process for producing protein, and vector, recombinant dna and transformant used therefor
DE19853587205 DE3587205T2 (de) 1984-07-30 1985-07-30 Verfahren zur herstellung eines proteins und dafuer zu verwendender vektor, rekombinante dns und transformierte zelle.

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59279585A JP2524695B2 (ja) 1984-12-26 1984-12-26 蛋白質の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61152297A JPS61152297A (ja) 1986-07-10
JP2524695B2 true JP2524695B2 (ja) 1996-08-14

Family

ID=17613032

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP59279585A Expired - Lifetime JP2524695B2 (ja) 1984-07-30 1984-12-26 蛋白質の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2524695B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5519092A (en) * 1978-06-08 1980-02-09 Harvard College Selected protein producing method
JPS56137896A (en) * 1980-03-10 1981-10-28 Cetus Corp Genetic recombination gram positive bacteria , production thereof and protein for mammal produced by said gram positive bacteria
JPS57140800A (en) * 1981-01-02 1982-08-31 Risaachi Fuaundeeshiyon Obu Su Plasmid cloning vehicle
JPS5869897A (ja) * 1981-10-20 1983-04-26 Gakuzo Tamura Dna遺伝子
JPS6137099A (ja) * 1984-07-30 1986-02-21 Wakunaga Seiyaku Kk 蛋白質の製造法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5519092A (en) * 1978-06-08 1980-02-09 Harvard College Selected protein producing method
JPS56137896A (en) * 1980-03-10 1981-10-28 Cetus Corp Genetic recombination gram positive bacteria , production thereof and protein for mammal produced by said gram positive bacteria
JPS57140800A (en) * 1981-01-02 1982-08-31 Risaachi Fuaundeeshiyon Obu Su Plasmid cloning vehicle
JPS5869897A (ja) * 1981-10-20 1983-04-26 Gakuzo Tamura Dna遺伝子
JPS6137099A (ja) * 1984-07-30 1986-02-21 Wakunaga Seiyaku Kk 蛋白質の製造法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61152297A (ja) 1986-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR860001230B1 (ko) 이중 가닥 dna의 분할 방법
Nilsson et al. Efficient secretion and purification of human insulin-like growth factor I with a gene fusion vector in Staphylococci
LaVallie et al. [21] Thioredoxin as a fusion partner for production of soluble recombinant proteins in Escherichia coli
KR960011919B1 (ko) IgA 단백질 분해효소를 이용한 재조합 단백질의 효소적 절단방법
JPH0248235B2 (ja)
JPH0665305B2 (ja) 組換えdna含有宿主細胞の安定化法
US4663283A (en) Method of altering double-stranded DNA
JPS62501538A (ja) araBプロモーターを含有する複製可能な発現ビヒクル
JPH0231682A (ja) ヒトegfの製造法
JP2637393B2 (ja) プロインシュリンおよびプレプロインシュリン産生暗号を有するヒト遺伝子
US5272254A (en) Production of streptavidin-like polypeptides
KR20080039879A (ko) Pdi를 융합파트너로 이용한 수용성 및 활성형 재조합단백질의 제조방법
EP0170266B1 (en) Process for producing protein, and vector, recombinant dna and transformant used therefor
US5015574A (en) DNA sequence involved in gene expression and protein secretion, expression-secretion vector including the DNA sequence and the method of producing proteins by using the expression-secretion vector
US5254463A (en) Method for expression of bovine growth hormone
JP2524695B2 (ja) 蛋白質の製造法
EP0264074B1 (en) Expression vector for insulin-like growth factor i
JP2549504B2 (ja) Dna塩基配列、ポリペプチド分泌発現ベクター及び形質転換微生物
JP2524693B2 (ja) 蛋白質の製造法
KR20130141001A (ko) 목적 단백질의 분리 및 정제를 위한 신규한 벡터 시스템
JPH01211490A (ja) ヒト神経成長因子遺伝子セグメント
US4585739A (en) Plasmid for foreign gene expression in B. subtilis
RU2143492C1 (ru) Рекомбинантная плазмида, кодирующая гибридный белок - предшественник инсулина человека (варианты), штамм бактерий e.coli - продуцент гибридного белка - предшественника инсулина человека (варианты), способ получения инсулина человека
RU2144082C1 (ru) Рекомбинантная плазмида, кодирующая гибридный белок-предшественник инсулина человека (варианты), штамм бактерий e.coli - продуцент гибридного белка-предшественника инсулина человека (варианты) и способ получения инсулина человека
JPH01273591A (ja) ヒト成長ホルモン分泌プラスミド、ならびにそれを用いた形質転換体および蛋白質分泌生産法