JP2524689B1 - 黒板用のインク組成物及びその製造方法 - Google Patents

黒板用のインク組成物及びその製造方法

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JP2524689B1
JP2524689B1 JP7-110554A JP11055495A JP2524689B1 JP 2524689 B1 JP2524689 B1 JP 2524689B1 JP 11055495 A JP11055495 A JP 11055495A JP 2524689 B1 JP2524689 B1 JP 2524689B1
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blackboard
ink composition
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titanium oxide
calcium carbonate
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JP7-110554A
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English (en)
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リー・キー・カプ
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リー・キー・カプ
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Abstract

【要約】 【目的】セラミックス塗料で塗布された緑色の黒板に使
用できる黒板用のインク組成物及びその製造方法を提供
すること。 【構成】本発明のインク組成物は、9〜12重量%の酸
化チタン、0.9〜1.2重量%炭酸カルシウム、1.
8〜2.2重量%のビニール樹脂、30〜40重量%の
イソプロピルアルコール、8〜11重量%のイソオクチ
ルステアレート、2.8〜3.2重量%のポリオキシエ
チレンラウリルエーテル、0.8〜1.2重量%のポリ
オキシエチレンオレイルセチルエーテル、30〜40重
量%のエチルアルコール及び7〜8.5重量%のジオク
チルアジペートとから構成されることを特徴とする。本
発明の黒板用のインク組成物は、イソプロピルアルコー
ルに粉末状のビニール樹脂を溶解させ、その結果溶液に
酸化チタンと炭酸カルシウムを加え、この溶液内の粒子
が1μ以下になるよう粉砕工程を行い、前記粉砕溶液に
イソオクチルステアレート、ポリオキシエチレンラウリ
ルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルセチルエーテ
ル、エチルアルコール及びジオクチルアジペートを混合
して製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセラミックス塗料で塗布
された緑色の黒板に使用される黒板用のインク組成物に
関する。また、本発明はインク組成物を製造するための
方法にも関する。
【0002】
【従来の技術】学校の教室、セミナ室、会議室、事務室
などで使用している黒板は通常黒色または緑色の表面を
有している。そして、黒色の黒板または緑色の黒板の上
にチョークを用いて文字等を記載する。しかし今日、視
力保護のために黒色の黒板は殆ど使われず、主として緑
色の黒板が使用されている。黒板を使う場合、必ずチョ
ークを使用するので、チョーク使用による多くの問題点
が生ずる。特に、チョークで黒板上に字を書いた後に黒
板ふきを以て拭く場合に多くの問題を生じている。チョ
ークを使った場合は、黒板ふきで拭く時にチョーク粉が
生ずるので、室内の空気が汚染される。また、学校教室
などでチョークを使う教師の健康が、チョーク粉により
害されるか少なくとも脅かされる。さらに、黒板を拭い
た黒板ふきをはたく場合も多くのチョーク粉と塵が生ず
る。この問題を解決するために多くの研究がなされてき
たが、現在までチョークを使わないものは開発されてい
ない。
【0003】アメリカ合衆国特許第4、960、464
号は黒鉛粉末、潤滑油、食物性油から抽出したオレ酸、
エチレングリコール、及び硫化鉄から構成されるインク
組成物を開示しており、アメリカ合衆国特許第5、02
4、700号は溶媒石油機材インク溶媒、ナフテン系イ
ンクオイル、炭化水素樹脂、石油処理オイル、オイル機
材カーボンブラック、アルミニウムゲラント(gellant)
及びトリエタノールアミンとからなるインク組成物を開
示している。しかし、これらインクは黒板、特に緑色の
黒板に使えるインク組成物ではない。
【0004】従来の黒板及びチョークについてこのよう
に改善されない理由の一つは、黒板の色相が視力保護の
ために緑色で彩色されているからである。
【0005】勿論、事務室などでは合成樹脂材質で作ら
れた白色の黒板(ホワイトボード、白色ボード)が既に
使われており、この白色ボード上にマーカーペン(mark
er pen)を用いて字を書いている。合成樹脂材質で構成
される白色ボードに使うことができるマーカーペンは通
常黒色または赤色である。しかし、このような白色ボー
ドのマーカーペンは長時間使う教室やセミナ室などには
視力を減退させるので不向きであり、事務室などで短時
間使う場合のみ用いられている。
【0006】上記課題に鑑み、本発明者は緑色の黒板を
製造しうるセラミックス塗料を開発し、このセラミック
ス塗料を塗布した緑色の黒板を製造して、この緑色の黒
板に使える白色のインク組成物を開発するに至った。勿
論、本発明のインク組成物はマーカーペンのようなケー
スに貯蔵され、芯を通して使われ、インクが全部無くな
った場合にはそのケースにインクを再充填して使える。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、黒板
の上に書いた字を黒板ふきで拭く時インク組成物による
粉末が生じない白色のインク組成物を提供することであ
る。
【0008】本発明の他の目的は、黒板の上に書いた字
を黒板ふきで拭く時インク組成物の固型成分が黒板面に
つかず、奇麗に拭くことができる白色のインク組成物を
提供することである。
【0009】本発明のさらに他の目的は、黒板の上に書
いた字が乱反射されず視力を保護できる白色のインク組
成物を提供することである。
【0010】本発明のさらに他の目的は、セラミックス
塗料が塗布された黒板の他にもインクが吸収されないガ
ラス、金属またはタイルで構成される表面に使うことが
できる白色のインク組成物を提供することである。
【0011】本発明のさらに他の目的は、芯(nip)の取
り付けられたマーカペンに充填して使用することができ
るインク組成物を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ための本発明のインク組成物は、9〜12重量%の酸化
チタン、0.9〜1.2重量%炭酸カルシウム、1.8
〜2.2重量%のビニール樹脂、30〜40重量%のイ
ソプロピルアルコール、8〜11重量%のイソオクチル
ステアレート、2.8〜3.2重量%のポリオキシエチ
レンラウリルエーテル、0.8〜1.2重量%のポリオ
キシエチレンオレイルセチルエーテル、30〜40重量
%のエチルアルコール及び7〜8.5重量%のジオクチ
ルアジペートから構成されることを特徴とする。
【0013】本発明の黒板用のインク組成物は、(1)
イソプロピルアルコールに粉末状のビニール樹脂を溶解
させ、(2)その結果溶液に酸化チタンと炭酸カルシウ
ムを加え、(3)この溶液内の粒子が1μ以下になるよ
う粉砕工程を行い、(4)前記粉砕溶液にイソオクチル
ステアレート、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、
ポリオキシエチルンオレイルセチルエーテル、エチルア
ルコール及びジオクチルアジペートを混合して製造す
る。
【0014】
【作用】酸化チタンの量(重量)が組成物の全重量の9
%未満であれば、インク組成物が黒板に用いられた場合
(このインクで文字等を黒板に書いた場合)、かかるイ
ンク組成物では十分な白さ(白色)が得られない。酸化
チタンの量は、適切な白色を得るためには最大12%
(重量比)で十分であり、コスト面からみても12%を
上限とするのが適当と思われる。
【0015】炭酸カルシウムの数値限定についても、酸
化チタンと同じ理由で決定される。なぜなら、両者共、
着色材(色素)として用いられているからである。
【0016】ビニール樹脂の量が1.8%未満(重量
比)であれば、インク組成物は、黒板に記載された(付
着した)材料を消去するとき、粉の問題(チョーク粉が
肺に入る)を発生する。インク組成物のビニール樹脂含
有量が2.2%(重量比)を越すと、インクは良好な記
載特性(writing quality )を発揮しない。
【0017】イソプロピルアルコールの量が30%未満
(重量比)であれば、インクの粘性が高くなりすぎて、
黒板に使用できなくなる。40%(重量比)を越える
と、インクは薄くなりすぎる。
【0018】イソオクチルステアレート、ポリオキシエ
チレンラウリルエーテル及びポリオキシエチレンオレイ
ルセチルエーテルは、黒板に記載された(付着した)材
料を取り除くためのキャリアとして用いられる。もしこ
れらの量がそれぞれの下限値(8%、2.8%、0.8
%)未満であれば、記載された材料を容易に除去するこ
とはできない。もしこれらの量がそれぞれの上限値(1
1%、3.2%、1.2%)より多ければ、インクは良
好な記載特性を発揮することができない。
【0019】エチルアルコールの量が30%(重量比)
未満であれば、インクの粘性が高くなりすぎて黒板上に
記載できない。40%より多ければ、インクは薄くなり
すぎる。
【0020】可塑材としてのジオクチルアジペートの量
が7%(重量比)未満であれば、インクは黒板上に記載
された後容易に固まらない。8.5%より多ければ、イ
ンクは黒板上に記載される前に固まってしまう。
【0021】
【実施例】本発明のインク組成物は酸化チタン、炭酸カ
ルシウム、ビニール樹脂、イソプロピルアルコール、イ
ソオクチルステアレート、ポリオキシエチレンラウリル
エーテル、ポリオキシエチレンオレイルセチルエーテ
ル、エチルアルコール及びジオクチルアジペートとから
構成される。
【0022】酸化チタンはインク組成物の着色剤の役割
を果たす顔料であって白色の粉末である。酸化チタンは
インク組成物について約9〜12重量%で使われる。
【0023】炭酸カルシウムは前記着色剤の役割を果た
す酸化チタンの色相補助剤で使われるもので、白色の粉
末である。炭酸カルシウムはインク組成物について約
0.9〜1.2重量%で使われる。
【0024】ビニール樹脂は本発明のインク組成物で黒
板の上に字を書いた時皮膜形成のために使われる高分子
物質である。ビニール樹脂はインク組成物の酸化チタン
と炭酸カルシウムが互いに凝集力を有する皮膜を形成す
るようにする白色粉末の高分子物質である。ビニール樹
脂はインク組成物について約1.8〜2.2重量%で使
われる。
【0025】イソプロピルアルコールは溶媒として使わ
れるもので、一次にビニール樹脂、酸化チタン及び炭酸
カルシウムを溶解させ、二次にイソオクチルステアレー
ト、ポリエキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシ
エチレンオレイルセチルエーテル及びジオクチルアジペ
ートを溶解させる。イソプロピルアルコールはインク組
成物について約30〜40重量%で使われる。
【0026】黒板の上に書かれた字を拭く時、よく拭か
れるための離型剤の役割を果たすイソオクチルステアレ
ート、ポリオキシエチレンラウリルエーテル及びポリオ
キシオレイルセチルエーテルが使われる。これらは運搬
剤(carrier )とも言う。インク組成物についてイソオ
クチルステアレートは約8〜11重量%で使われ、ポリ
オクシエチレンラウリルエーテルは約2.3〜3.2重
量%で使われ、ポリオキシエチレンオレイルセチルエー
テルは約0.8〜1.2重量%で使われる。
【0027】インク組成物の可塑剤としてジオクチルア
ジペートが使われる。この可塑剤によって本発明のイン
ク組成物で黒板の上に字を書いた時黒板の表面のインク
が固化される。殆ど黒板の上に字を書いたとたんインク
組成物は固化される。ジオクチルアジペートはインク組
成物について約7〜8.5重量%で使われる。
【0028】前記組成物を溶解させるための溶媒として
エチルアルコールが使われる。本発明の黒板の上に字を
書いた時エチルアルコールは殆ど全量蒸発される。エチ
ルアルコールはインク組成物について約30〜40重量
%で使われる。
【0029】本発明の黒板用のインク組成物はイソプロ
ピルアルコールに粉末状のビニール樹脂を溶解させ、そ
の結果溶液に酸化チタンと炭酸カルシウムを加え、この
溶液内の粒子が1μ以下になるよう粉砕工程を行い、前
記粉砕された溶液にイソオクチルステアレート、ポリオ
キシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオ
レイルセチルエーテル、エチルアルコール及びジオクチ
ルアジペートを混合して製造する。
【0030】本発明における粉砕工程は従来の粉末液体
粉砕機を用いて行うことができるが、これは本分野の通
常の知識を持つ者にとって容易になし得る。粉砕工程を
通して溶液内の粒子が1μ以下になるようすべき、0.
5〜1μの粒子になるようにするのがさらに好適であ
る。
【0031】本発明は以下の実施例によりさらに理解で
き、これらの実施例は例示の目的で説明されるのみ、本
発明の範囲を限定するものではない。
【0032】下記の表1に示した通り、各成分の含量に
より実施例1〜10のインク組成物を製造した。
【0033】
【表1】
【0034】まず、イソプロピルアルコールに粉末状の
ビニール樹脂を溶解させた。この溶液に酸化チタンと炭
酸カルシウムを加えた。従来の粉砕機により前記溶液内
の粒子が1μ以下になるよう粉砕工程を行った。前記粉
砕工程を行った溶液にイソオクチルステアレート、ポリ
オキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレン
オレイルセチルエーテル、エチルアルコール及びジオク
チルアジペートを混合した。
【0035】前記実施例1〜10のインク組成物を使っ
た結果拭き姓が良好であり、粉末が生じなく、消しゴム
の滓のような固形の物質ができた。
【0036】
【発明の効果】本発明のインク組成物は従来のマーカー
ペンのケースに充填して使用することができる。本発明
のインク組成物は、セラミックス塗料が塗布された黒
板、ガラス、金属、タイル材料の表面に使った場合は白
色を帯び、黒板ふきで拭く時粉末が生じなく、表面を奇
麗に拭くことができるという優れた効果を奏する。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】9〜12重量%の酸化チタン、0.9〜
    1.2重量%炭酸カルシウム、1.8〜2.2重量%の
    ビニール樹脂、30〜40重量%のイソプロピルアルコ
    ール、8〜11重量%のイソオクチルステアレート、
    2.8〜3.2重量%のポリオキシエチレンラウリルエ
    ーテル、0.8〜1.2重量%のポリオキシエチレンオ
    レイルセチルエーテル、30〜40重量%のエチルアル
    コール及び7〜8.5重量%のジオクチルアジペートと
    から構成されることを特徴とする黒板用のインク組成
    物。
  2. 【請求項2】前記酸化チタン、炭酸カルシウム及びビニ
    ール樹脂の粒子の大きさが1μ以下であることを特徴と
    する請求項1に記載の黒板用のインク組成物。
  3. 【請求項3】前記酸化チタン、炭酸カルシウム及びビニ
    ール樹脂の粒子の大きさが0.5〜1μの範囲であるこ
    とを特徴とする請求項2記載の黒板用のインク組成物。
  4. 【請求項4】全体インク組成物について1.8〜2.2
    重量%のビニール樹脂を30〜40重量%のイソプロピ
    ルアルコールに溶解させる段階と、 前記溶液に9〜12重量%の酸化チタンと0.9〜1.
    2重量%の炭酸カルシウムを加える段階と、 前記溶液をその粒子が1μ以下になるよう粉砕工程を行
    う段階と、 前記溶液に8〜11重量%のイソオクチルステアレー
    ト、2.8〜3.2重量%のポリオキシエチレンラウリ
    ルエーテル、0.8〜1.2重量%のポリオキシエチレ
    ンオレイルセチルエーテル、30〜40重量%のエチル
    アルコール及び7〜8.5重量%のジオクチルアジペー
    トを混合させる段階とから構成されることを特徴とする
    黒板用のインク組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】前記溶液の粒子が0.5〜1μの範囲であ
    ることを特徴とする請求項4に記載の黒板用のインク組
    成物の製造方法。
JP7-110554A 1995-02-16 1995-05-09 黒板用のインク組成物及びその製造方法 Expired - Lifetime JP2524689B1 (ja)

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US08/389,242 1995-02-16

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