JP2523412B2 - 回転式基板処理装置 - Google Patents

回転式基板処理装置

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JP2523412B2
JP2523412B2 JP9366991A JP9366991A JP2523412B2 JP 2523412 B2 JP2523412 B2 JP 2523412B2 JP 9366991 A JP9366991 A JP 9366991A JP 9366991 A JP9366991 A JP 9366991A JP 2523412 B2 JP2523412 B2 JP 2523412B2
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政弘 樋本
正也 浅井
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体ウエハや液晶パ
ネル用のガラス板といった基板に所要の処理液を供給
し、基板洗浄,薄膜形成等の回転処理を基板に施す回転
式基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の回転式基板処理装置は、例え
ば、フォトレジストや現像液或いは超純水等の各種処理
液を、カセットから取り出した基板に吐出してこれを回
転処理すめために、基板を回転させる回転機器や回転す
る基板に対して処理液を吐出する処理液吐出ノズルのほ
か、基板回転数,使用する処理液種類,吐出量等の処理
条件のデータを含んだ基板処理手順を記憶する記憶機器
等を備える。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、基板表面に
処理液を吐出して形成された処理液薄膜の品質(膜厚の
均一性,所望する膜厚等)には、処理液吐出量のみなら
ず基板回転数が重大な影響を与える。このため、例えば
長期間の回転式基板処理装置の運転停止後に運転を再開
する時や、始業時における日常的な基板処理開始時、基
板処理手順変更後の基板処理再開時等においては、基板
処理開始当初から基板処理手順における処理条件に適合
した回転で基板を回転させることができるよう、基板処
理に先立って基板を実際に回転させる予備的な回転確認
操作がなされている。
【0004】この予備的な回転確認操作を行なう際に
は、まず、回転式基板処理装置の運転モードを、基板処
理手順における処理条件により上記各制御対象機器を自
動的に駆動して基板表面に処理液を供給する自動モード
から、各制御対象機器の動作を確認するために各機器を
個別に駆動する手動モードに切り替える。その後、各制
御対象機器を駆動するための処理条件を総て含んだ基板
処理手順を基板処理装置の記憶機器から読み出し、ディ
スプレイにこれを表示する。そして、動作を確認したい
制御対象機器の駆動制御を司る処理条件を、表示した基
板処理手順から選び出し、選び出した処理条件で動作を
確認したい制御対象機器を駆動させる。
【0005】具体的に説明すると、表示した基板処理手
順に含まれている各種の処理条件のうちから基板回転及
び基板搬送に関する処理条件を選び出し、選び出した処
理条件で回転機器や搬送機器等を駆動して、基板を回転
機器にセットして基板を回転させる。
【0006】しかしながら、基板処理手順には多岐にわ
たる種々の処理条件が含まれているばかりか、通常この
基板処理手順は複数記憶されているので、基板回転及び
基板搬送に関する処理条件を選び出すには、回転式基板
処理装置に対するかなりの熟練を必要とし、処理条件の
選び出しの作業も煩雑である。
【0007】しかも、基板搬送に関する基板処理手順の
処理条件には、基板を回転機器に搬送するだけでなく回
転機器以外の熱処理機器等に基板を搬送する条件が含ま
れている。このため、ただ単に基板搬送に関する処理条
件を選び出すだけではなく、基板が回転機器にセットさ
れるよう、この処理条件を修正しなければならず、煩雑
である。
【0008】本発明は、上記問題点を解決するためにな
され、基板処理に先立って行なう予備的な回転確認操作
の簡略化を図ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の採用した手段は、基板を回転させる回転機
器と、基板を該回転機器に搬送する搬送機器と、基板の
処理条件に基づいて前記回転機器及び前記搬送機器を制
御する制御手段とを有し、基板を回転させてこれを処理
する回転式基板処理装置であって、前記回転機器の回転
数を簡略回転条件として入力する簡略回転条件入力手段
と、前記制御手段による前記搬送機器の制御手順を、前
記基板の処理条件に基づく制御手順から、前記回転機器
に基板を直接搬送する制御手順に切り替える搬送制御切
り替え手段と、前記制御手段による前記回転機器の制御
手順を、前記基板の処理条件に基づく制御手順から、前
記入力された簡略回転条件に基づく制御手順に切り替え
る回転制御切り替え手段と、該切り替えられた制御手順
による前記回転機器の制御を、前記搬送制御切り替え手
段により切り替えられた制御手順に基づく前記搬送機器
の制御完了後に実施する回転制御遅延実行手段とを備え
たことをその要旨とする。
【0010】
【作用】上記構成を有する本発明の回転式基板処理装置
は、基板の処理条件に基づいて制御手段が回転機器と搬
送機器とを制御して、基板を回転機器に搬送して回転さ
せる。
【0011】しかし、新たに備えた搬送制御切り替え手
段と回転制御切り替え手段とによって、制御手段による
回転機器及び搬送機器の制御手順は、基板の処理条件に
基づいた制御手順から、それぞれ次のように切り替わ
る。即ち、搬送機器の制御手順は、基板を回転機器に直
接搬送する制御手順となる。また、回転機器の制御手順
は、簡略回転条件入力手段により入力された簡略回転条
件(回転数)に基づく制御手順となる。しかも、切り替
えられた制御手順に基づく回転機器の制御は、回転制御
遅延実行手段により、上記のように切り替えられた後の
制御手順による搬送機器の制御が完了するまで遅延さ
れ、その後実行される。
【0012】この結果、回転機器には直接基板が搬送さ
れ、その後基板は簡略回転条件として入力された回転数
で回転する。つまり、基板の処理に先立って予備的な基
板の回転が行なわれ、基板の回転状態を種々の計測器に
より測定することができる。
【0013】
【実施例】次に、本発明に係る回転式基板処理装置の好
適な実施例について、図面に基づき説明する。まず、本
実施例の回転式基板処理装置の概要について、当該装置
の概略斜視図である図1を用いて簡単に説明する。
【0014】回転式基板処理装置1は、半導体ウエハ等
の基板を回転させこの基板表面にフォトレジスト等を回
転塗布して熱処理するための装置であり、図1に示すよ
うに、基板供給部2と基板処理部3とに大別される。な
お、以下の説明に当たっては、この両者を呼称上明確に
区別するために、前者の基板供給部2を基板授受ユニッ
ト2と称し、基板処理部3をプロセス処理ユニット3と
称することとする。
【0015】基板授受ユニット2は、基板Wを多段に収
納したカセットC1ないしC4から基板Wを取り出して
基板受け渡し位置である基板授受位置Pまで移送した
り、この基板授受位置Pから基板Wを移送して基板の収
納が可能ないずれかのカセット内へ基板Wを収納する。
プロセス処理ユニット3は、後述するように基板に所要
の処理液を供給して回転処理を施す回転処理機器を含む
複数の各種処理機器等を備え、これら各処理機器等を駆
動して基板を処理する。
【0016】次に、上記各ユニットについて説明する。
基板授受ユニット2は、図1に示すように、カセット設
置台4の上面に、基板Wを多段に収納した2基のカセッ
トC1,C2と基板未収納の2基のカセットC3,C4
を備える。また、各カセットから基板Wを取り出してプ
ロセス処理ユニット3へ供給したり、各カセット内に基
板Wを収納したりするための基板移送機器6を、カセッ
トC1ないしC4の並びに沿った図中矢印D方向に水平
移動自在に備える。
【0017】そして、カセット設置台4の前面には、こ
の基板授受ユニット2や後述するプロセス処理ユニット
3に種々の指示を与えるための主操作パネル5が組み込
まれている。この主操作パネル5は、種々の設定や数値
入力を行なうためのキーボード5a(図3参照)と、こ
のキーボード5aからの指示に基づき種々の画面を表示
するディスプレイ5b(図3参照)とを備える。
【0018】基板移送機器6は、図1に示すように、基
板Wをその下面で吸引・吸着する基板吸着アーム7を、
カセットにおける基板Wの積み重ね方向に沿って昇降可
能で、且つ、図示するカセット手前の待機位置とカセッ
ト内に進入した取り出し位置との間に渡って図中矢印E
方向に前後動可能に備える。
【0019】このため、基板移送機器6を図中矢印D方
向に水平移動させて所望のカセットの正面まで移動し、
その後、当該カセットにおける所望段の基板収納溝に対
応する高さまでの基板吸着アーム7の上昇,カセット内
への基板吸着アーム7の進入,基板吸着アーム7の僅か
な再上昇,基板吸着アーム7の後退,基板吸着アーム7
の降下を順次行なえば、カセットからの基板Wの取り出
しが完了する。また、この逆の手順で基板吸着アーム7
を移動させれば、カセット内への基板Wの収納が完了す
る。
【0020】こうして、カセット内から取り出された基
板は、この基板移送機器6により基板授受位置Pに移送
された後、後述するプロセス処理ユニット3付属の基板
搬送機器37に受け渡され、当該ユニットにおける回転
塗布機器等に、順次、搬送されて処理される。また、処
理が完了した処理済み基板は、基板搬送機器37により
基板授受位置Pに返却された後、基板移送機器6により
所定のカセット内に収納される。
【0021】基板移送機器6は、上記基板吸着アーム7
のほか、基板吸着アーム7でカセットから取り出した基
板Wを水平に支持するために、図示しない3本の支持ピ
ンをその基台9に昇降自在に備える。また、これら各支
持ピンに支持された基板Wの中心位置合わせを行なうた
めに、基板Wの外径と略同一の曲率となるような配列で
それぞれ突設させた4本の案内ピンを有する位置合わせ
板10を、基台9の両側に水平往復動自在に備える。よ
って、基台9から上昇した各支持ピンにより基板Wが支
持された状態で、各位置合わせ板10を水平往復動させ
ると、各案内ピンが基板Wの外周に当接・離間するた
め、基板Wの中心位置合わせが完了する。
【0022】また、カセット設置台4上面には、処理す
べき基板を収納したカセットであることや基板処理手順
を特定するのに必要な手順番号数値コードやカセット単
位の処理順序等を入力するためカセットコントロールパ
ネル18(図3参照)が備え付けられている。更に、各
カセット内に収納されている基板Wの有無を検出するた
めの基板検出用の光センサ24(図3参照)が備え付け
られている。この光センサ24は、光センサ昇降機構2
5(図3参照)によりカセットに沿って上昇する間にお
いて、カセット内における基板有無をカセットにおける
基板収納溝の段数に対応付けて一括して検出する。な
お、基板収納溝の段数との対応付けは、カセットの基板
収納溝と同ピッチのスリットの移動状態に基づいてタイ
ミング検出センサ42(図3参照)が生成するパルスを
用いて行なわれる。
【0023】上記した基板授受ユニット2から基板を受
け取りこれを処理するプロセス処理ユニット3は、図1
に示すように、回転する基板表面に処理液(薬液)を滴
下して薄膜を形成する回転塗布機器31,32や、回転
塗布機器で処理を行なう前後に基板を熱処理(加熱・冷
却)する熱処理機器33,34,35を備える。更に、
各回転塗布機器31,32及び熱処理機器33,34,
35の並びに沿った図中矢印A方向に水平移動自在な基
板搬送機器37を備える。なお、図示するように、各熱
処理機器は、それぞれ上段に加熱用熱処理機器を、下段
に冷却用熱処理機器をそれぞれ備える。
【0024】回転塗布機器31,32は、3本の処理液
吐出ノズルを有するノズル機構41,42を図示する待
機位置から、図中矢印F方向に昇降自在に、且つ、回転
塗布機器中心に渡って図中矢印G方向に旋回自在に備え
る。そして、このノズル機構41,42を図示する待機
位置から一亘上昇させた後、基板表面近傍の所定の吐出
位置まで移動させていずれかの処理液吐出ノズルから処
理液を吐出する。また、各回転塗布機器31,32は、
その前面に、処理液吐出量や処理液種類,基板回転数等
を指定するための後述する各種押しボタンと、種々の文
字列や数値等を表示する表示器等を有する副操作パネル
31A,32Aを備える。
【0025】この副操作パネルは、通常、プロセス処理
ユニット3の本体内に収納されている。また、主操作パ
ネル5の操作により、回転塗布機器の制御を所定の基板
処理手順に基づいた基板処理モードから、基板処理の開
始に先立ち回転状態などを事前に確認するメンテナンス
モードへモード設定変更が指示されることによって、入
力可能な状態となる。
【0026】次に、回転塗布機器31,32におけるノ
ズル機構41,42のノズル先端部周辺の構成につい
て、図2を用いて説明する。なお、この両回転塗布機器
は、その構成がほぼ同一なので、回転塗布機器31の説
明にとどめる。図2に示すように、載置された基板Wを
吸着保持しこれをモータ43により回転させる回転体4
4の周囲には、基板Wを包囲するようチャンバー45が
設けられている。このチャンバー45底部には、チャン
バー45内の空気を強制的に排気する排気管46と、チ
ャンバー45底部に溜まった余剰処理液又は使用済み処
理液を排出する排出管47が連通されている。
【0027】また、排出管47下方に、使用済み処理液
を貯留する貯留容器48を取り出し自在に備えた処理液
回収箱49を備え、排出管47から流出した排出処理液
50を貯留容器48内に貯留する。処理液回収箱49に
は、貯留容器48に貯留された排出処理液50表面から
の処理液蒸気を排気する処理液蒸気排気管51が立設さ
れている。なお、モータ43下部には、その回転数を検
出する回転数センサ43aが設けられている。
【0028】ノズル機構41の処理液吐出ノズル52
は、エアーシリンダや旋回モータ等からなるノズル駆動
機器40(図4参照)によって、処理液蒸気排気管51
先端開口部にノズル先端が位置する待機位置から図中矢
印F方向に上昇し、所定の吐出位置(例えば基板中央)
の上方まで図中矢印G方向に旋回し、その後基板表面近
傍の吐出位置まで降下する。そして、処理液吐出ノズル
52へ供給される処理液を切り替える切替バルブ53
(図4参照)の開閉動作により、処理液吐出ノズル52
に異なった処理液が供給され、基板Wに処理液が吐出さ
れる。なお、処理液吐出ノズル52が待機位置に位置す
る場合には、処理液蒸気排気管51の内部を上昇する処
理液蒸気がノズル先端部を湿潤するので、ノズル先端部
における処理液変質や処理液固化は生じない。また、処
理液蒸気排気管51及び切替バルブ53は、各処理液吐
出ノズル毎に設けられている。
【0029】これら各回転塗布機器及び熱処理機器は、
後述するメインコントローラ60から基板処理手順にお
ける処理条件(回転数,温度,使用処理液種類,吐出量
等)のロードを受ける個別の後述するコントローラと、
回転数センサ,温度センサ等を備える。そして、各回転
塗布機器及び熱処理機器は、これらセンサの検出信号と
ロードを受けた後述する基板処理手順における制御指令
値(処理条件)とに基づき、各処理機器付属のコントロ
ーラにより、フィードバック制御されている。
【0030】図1に示すように、基板搬送機器37は、
図示しない駆動系により図中矢印A方向に水平移動自在
なステージ38上面に図中矢印B方向に旋回自在なヘッ
ド39を備え、このヘッド39には、Uの字状の基板支
持アーム37a,37bを上下2段に備えて構成され
る。また、この各基板支持アーム37a,37bは、ヘ
ッド39から出入り自在に構成されている。
【0031】上記構成のプロセス処理ユニット3は、所
定の基板処理手順における搬送プロセスに基づいて、基
板搬送機器37を駆動制御して、基板授受ユニット2に
おける基板授受位置Pから、上記回転塗布機器といった
複数の処理機器のうちの必要な処理機器に、順次、基板
を搬送する。そして、基板が搬送された回転塗布機器等
にて、当該基板処理手順における処理条件に基づいて基
板を処理し、搬送された各処理機器における処理が完了
した処理済み基板を基板授受位置Pに返却する。
【0032】次に、上記した回転式基板処理装置1にお
ける制御系について、図3,図4に示すブロック図を用
いて説明する。本実施例におけるこの制御系は、回転式
基板処理装置1の全体を統括制御するメインコントロー
ラ60のほか、そのサブコントローラとして、基板授受
ユニット2を制御する基板授受ユニットコントローラ7
0と、プロセス処理ユニット3を構成する各処理機器ご
とのコントローラである基板搬送機器コントローラ37
Aと、各回転塗布機器用の回転塗布機器コントローラ3
1B,32Bと、各熱処理機器用の熱処理機器コントロ
ーラ33A,34A,35Aとを備える。
【0033】メインコントローラ60は、論理演算を実
行する周知のCPU61,CPUを制御する種々のプロ
グラム等を予め記憶するROM62,種々のデータを一
時的に記憶するRAM63等を中心に論理演算回路とし
て構成され、データの書き込み及びデータの保持が随時
可能で後述する多量のデータを予め記憶する記憶ディス
ク64を内蔵している。
【0034】そして、このメインコントローラ60は、
上記CPU等とコモンバス65を介して相互に接続され
た入出力ポート66により、外部との入出力、例えば、
既述した主操作パネル5や、前記基板授受ユニットコン
トローラ70,基板搬送機器コントローラ37A,各処
理機器ごとの各コントローラ31B等との間でデータの
転送を行なう。
【0035】基板授受ユニットコントローラ70は、光
センサ24及びタイミング検出センサ42のほか、基板
移送機器6,カセットコントロールパネル18,光セン
サ昇降機構25等と接続されている。そして、これら各
センサやカセットコントロールパネル18からの信号を
始め、当該コントローラで求めた算術演算データをメイ
ンコントローラ60に出力する。なお、カセットコント
ロールパネル18,光センサ24,タイミング検出セン
サ42,光センサ昇降機構25等は、カセット設置台4
の上面における4基のカセットC1ないしC4のそれぞ
れに備えられており、各々基板授受ユニットコントロー
ラ70に接続されている。
【0036】回転塗布機器31付属の回転塗布機器コン
トローラ31Bは、図4に示すように、上記メインコン
トローラ60と同様、周知のCPU31B1 ,ROM3
1B2 ,RAM31B3 等を中心に論理演算回路として
構成されている。そして、入出力ポート31B6 には、
既述したメインコントローラ60,モータ43,回転数
センサ43a,ノズル駆動機器40,副操作パネル31
A,処理液吐出ノズル毎の切替バルブ53a,53b,
53cのほか、各処理液吐出ノズルに処理液を圧送・供
給するノズル毎の処理液圧送ポンプ54a,54b,5
4cが接続されている。なお、回転塗布機器32付属の
回転塗布機器コントローラ32Bと、熱処理部付属の熱
処理機器コントローラ33A,34A,35Aについて
は、その構成が同様なのでその説明を省略する。
【0037】次に、上記各処理機器を駆動制御するため
の基板処理手順について説明する。基板処理手順は複数
種類存在し、図5に示すように、その各々が、各基板処
理手順を特定するための手順番号数値コードと各処理機
器における制御指令値等とを対応付けて、予め記憶ディ
スク64に書き込み記憶されている。
【0038】より詳細に説明すると、図5に示すよう
に、各手順番号数値コードのそれぞれに関して、必要な
処理ステップごとに、各処理ステップにおける工程を表
す工程記号と、その工程を行なう処理機器と、その工程
における処理条件とに関するデータが書き込まれてい
る。
【0039】つまり、各処理ステップにおける工程記号
の欄の記号は、それぞれの工程名称に相当し、工程記号
ADは処理液塗布前の加熱工程を、ACは処理液塗布前
の冷却工程を、SCは処理液塗布工程を、SBは処理液
塗布後の加熱工程をそれぞれ表す。また、同一の処理ス
テップにおいて複数の処理機器(処理機器1,2…)が
書き込まれている場合(手順番号数値コード01におけ
る処理ステップ1の加熱用熱処理機器33a,34a)
は、いずれかの処理機器で処理すれば良いことを示す。
ただし、処理機器の数値が小さいほど優先的に使用され
る。例えば、手順番号数値コード01の場合には、処理
機器1の欄の加熱用熱処理機器33aが優先して使用さ
れ、この加熱用熱処理機器33aが処理中であるとして
使用できなければ、処理機器2の欄の加熱用熱処理機器
34aが使用される。
【0040】処理ステップ3以外の処理ステップは、工
程記号AD,AC,SB等から判るように処理液塗布前
後の熱処理工程であり、その処理条件欄に記載されてい
るように、該当する処理機器を制御する際の処理温度や
処理時間等の制御指令値を表す数値データを備える。
【0041】各処理ステップのうち処理ステップ3は、
工程記号SCから判るように回転処理機器を用いた処理
液塗布工程であり、処理液塗布を繰り返し行なうことか
ら、当該処理ステップを更に第1ステップ部分,第2ス
テップ部分…第iステップ部分等に区分したデータを有
する。
【0042】つまり、処理液塗布工程である処理ステッ
プ3は、基板を回転させつつ処理液(薬液)を塗布する
ため、使用する複数種類の処理液の指定,処理回転数,
回転加速度,処理液吐出時間(吐出量)といった数多く
の処理条件(制御指令値)に基づき実行される上に、異
なった処理液を使用する回転処理を繰り返し行なう。こ
のため、条件データが、他の処理より格段に多く、以下
に説明するようなデータ構成を備えことによって、処理
条件のデータが、幾種類か記憶できるように配慮されて
いる。
【0043】即ち、図6に示すように、処理ステップ3
における第1ステップ部分から第iステップ部分(同図
の左端欄に示す)ごとに、回転数a1 〜ai と、プロセ
ス時間と、処理液(薬液)の種類であるケミカルデータ
等の処理条件を示すデータがそれぞれ記憶されている。
なお、プロセス時間の欄におけるプロセス1ないしプロ
セス4の数値(b1 ,c1 ,d1 ,e1 等)は、該当す
る第1ないし第iステップの実行に要する時間や処理液
吐出時間(吐出量)などを表し、ケミカルデータの欄に
おけるC1 ないしC8 は、使用することのできる処理液
(薬液)の種類を表す。また、C1 ないしC8 における
16,15,10等の数値は、処理液を特定する記号で
あり、数値0は、処理液の指定がなされていないことを
意味する。
【0044】例えば、第1ステップでは、回転数a1 で
基板を回転させ、この基板に薬液記号16,15,10
等の薬液を吐出する処理を行ない、第2ステップでは、
回転数a2 で基板を回転させて、薬液記号3の薬液のみ
を用いた処理を行なうことになる。つまり、これら条件
に基づいて薬液記号16,15,10等の薬液選択並び
に吐出量等が決定されて、各処理液吐出ノズルへの処理
液の圧送・供給が行なわれ、選択された薬液が基板に向
けて吐出されるのである。このほか、第1ないし第iス
テップ部分には、処理液吐出ノズルの移動位置を決定す
るための図示しないデータ(ノズル位置データ)も含ま
れている。
【0045】このように記憶ディスク64には、複数種
類の基板処理手順が、膨大な処理条件のデータを含んで
記録されている。そして、ある手順番号数値コード、例
えば「00」の数値コードが指定されると、この時の基
板処理手順は、まず処理液塗布前に加熱用熱処理機器3
3aにて加熱処理を行ない(処理ステップ1)、次に冷
却用熱処理機器33bにて冷却処理を行ない(処理ステ
ップ2)、引続いて回転塗布機器32にて処理液塗布処
理を行ない(処理ステップ3)、処理液塗布後の加熱処
理を加熱用熱処理機器35aにて行なう(処理ステップ
4)ことになる。処理ステップ5以下についてもデータ
が作成・記憶されていればそれに従って処理されること
は勿論である。
【0046】このような記憶ディスク64へのデータの
書き込みは、例えば、主操作パネル5のキーボード5a
からのデータ入力や、磁気テープ,フレキシブルディス
ク等の記憶媒体にデータの書き込み・記憶を行なう外部
記憶装置67(図3参照)からの入出力ポート66を介
したデータ転送等により行なわれる。
【0047】また、このように記憶された複数の基板処
理手順のうちからの所望の基板処理手順の選択指示は、
カセットコントロールパネル18や主操作パネル5のキ
ーボード5a等におけるキー操作により実行される。な
お、所望の基板処理手順を選択指示するための上記キー
操作は、手順番号数値コードの数値をキー入力する操作
である。
【0048】そして、基板処理を開始するに当たって手
順番号数値コードが指定されると、該当する基板処理手
順の各処理ステップにおける処理条件は、メインコント
ローラ60から該当する処理機器付属のコントローラに
ロードされる。例えば「00」の数値コードが指定され
ると、処理ステップ1及び処理ステップ2における処理
条件は加熱用熱処理機器33a,冷却用熱処理機器33
bを有する熱処理機器33付属の熱処理機器コントロー
ラ33Aにロードされる。同様に、処理ステップ3にお
ける処理条件は回転塗布機器31付属の回転塗布機器コ
ントローラ31Bにロードされ、処理ステップ4におけ
る処理条件は加熱用熱処理機器35aを有する熱処理機
器35付属の熱処理機器コントローラ35Aにロードさ
れる。
【0049】こうして処理条件のロードを受けた各コン
トローラ31B等は、ロードを受けた処理条件である制
御指令値とセンサからの検出信号とに基づき、各処理機
器をフィードバック制御しつつ基板処理を行なう。
【0050】次に、上記した構成を備える本実施例の回
転式基板処理装置1が行なう回転確認制御(ルーチン)
について、図7のフローチャートに基づき説明する。
【0051】図7に示すフローチャートは、主操作パネ
ル5におけるモード切替スイッチの操作によりメンテナ
ンスモードが選択される度に、回転塗布機器31,32
付属の回転塗布機器コントローラにおいて割り込み実行
される。
【0052】まず、このメンテナンスモードが選択され
ると、種々のメンテナンスモードのうち基板処理の開始
に先立って基板Wを予備的に回転させ基板自体の回転数
を測定する回転数測定モードが選択されたか否かを、主
操作パネル5において所定の押しボタン操作がなされた
か否かによって判断する(ステップ100,以下単にス
テップをSと表記する)。例えば、所定の入力が有った
かによって上記判断を行ない、回転数測定モード以外の
メンテナンスの為のモードが選択されれば、選択された
メンテナンスの処理を実施し後述のS145に移行する
(S102)。一方、回転数測定モードが選択される
と、基板搬送機器37の移動の様子と回転体44の回転
の様子とは、即ち基板を搬送する基板搬送機器37の制
御手順と基板を回転させる回転体44(モータ43)の
制御手順とは、基板処理を行なうための基板処理手順に
おける制御手順から後述するように切り替わる。
【0053】なお、メインコントローラ60は、図示し
ないメインルーチンにおいて、電源投入後に種々のメン
テナンスに関連する前回の制御パラメータ(後述する基
板回転数や回転数測定モード以外のメンテナンスモード
における処理液吐出時間等)をメンテナンスモードに関
与する回転塗布機器等の各処理機器付属のコントローラ
にロードする。そして、これを受けた各処理機器付属の
コントローラは、種々のメンテナンスモードの実行以前
に、この制御パラメータをRAMの所定領域に記憶す
る。
【0054】S100で、回転数測定モードが選択され
ると、メインコントローラ60を介して基板搬送機器3
7付属の基板搬送機器コントローラ37Aに制御信号を
出力し、基板授受ユニット2の基板授受位置Pから基板
Wを搬送し回転塗布機器の回転体44に直接セットする
(S110)。つまり、基板処理手順における制御手順
では基板Wは、通常、回転塗布機器31,32に搬送さ
れる前に熱処理を行なうよう熱処理機器33,34等に
搬送されるが、これら熱処理機器に搬送されることなく
回転塗布機器31,32に直接搬送される。なお、基板
授受位置Pまで基板Wがカセットから移送されていない
場合には、メインコントローラ60を介して基板授受ユ
ニットコントローラ70に制御信号を出力し、基板移送
機器6により基板Wを基板授受位置Pまで移送した後、
上記基板の搬送・セットを行なう。
【0055】こうして基板の搬送並びにセットが完了す
ると、基板Wを予備的に回転させる際の回転数を、メイ
ンコントローラ60から事前にロードされて記憶した前
回の回転数又は後述するステップにて記憶した前回の回
転数から変更する必要があるか否かを判断する(S11
5)。
【0056】この基板回転数の変更要否の判断は、副操
作パネルの選択スイッチから回転数に相当する数値の入
力がなされたか否かによって行ない、当該数値を指定す
る入力が有れば基板回転数の変更を要すると判断し、入
力された数値を設定回転数としてRAM31B3 の所定
領域に更新して記憶する(S120)。一方、数値の入
力が無ければ、基板回転数の変更は不要であるとしてS
125に移行する。その後、基板回転を開始する指示が
なされたか否かを、副操作パネルの開始スイッチが押圧
操作されたか否かによって判断し(S125)、開始指
示がなされるまで待機する。つまり、基板回転数の変更
が不要な場合は、数値を指定する入力が省略されて開始
スイッチが押圧操作される。
【0057】S125で基板回転の開始指示がなされた
と判断すれば、次のようにしてモータ43に制御信号を
出力して、基板を回転する(S130)。つまり、基板
回転数を前回の基板回転数から変更すると判断した場合
には、S120で更新・記憶した基板回転数で回転体4
4を回転させる制御信号をモータ43に出力し、一方、
基板回転数を変更しないと判断した場合には、既に記憶
していた前回の基板回転数で回転体44を回転させる制
御信号をモータ43に出力し、基板を回転する。
【0058】なお、この際、S115で入力されS12
0で記憶した設定回転数を副操作パネル付属の数値表示
器に表示する。その後、回転停止の指示がなされたか否
かを、副操作パネルにおいて所定の停止キー操作がなさ
れたか否かによって判断し(S135)、停止キー操作
がなされるまでS130の処理を繰り返し行なう。つま
り、停止キー操作がなされるまで基板の回転を継続して
実施し、この間にモータ43付属の回転数センサ43a
とは別個の回転数センサにより基板自体の回転数測定を
可能とする。
【0059】そして、この別個の回転数センサによる回
転数測定が完了すれば、オペレータにより停止キー操作
がなされるので、これをもってモータ43の回転を停止
する(S140)。
【0060】その後、基板処理に先立つ回転数測定モー
ドやこれ以外の種々のメンテナンスモードにおける制御
パラメータ(処理液吐出時間,基板回転数等)をメイン
コントローラ60に出力し(S145)、本ルーチンを
終了する。なお、メインコントローラ60は、S145
にて出力を受けた制御パラメータをその都度記憶してお
き、メンテナンスモードに関与する回転塗布機器等の各
処理機器付属のコントローラに改めてロードする。ま
た、モータ停止後に基板Wは、基板授受ユニット2の基
板授受位置Pに搬送される。
【0061】以上説明したように本実施例の回転式基板
処理装置1は、主操作パネル5から種々のメンテナンス
モードのうち回転数測定モードが選択されると、基板回
転数の設定を待ち、基板搬送機器37による回転体44
への基板搬送並びに基板セットを経て、設定された回転
数で基板を回転させ、基板自体の回転数測定を可能とす
る。
【0062】この結果、基板回転に関する僅かな条件を
副操作パネルから入力するだけで上記のように基板搬送
・基板回転がなされることになり、基板処理に先立って
行なう予備的な回転確認操作が簡略化され容易となる。
【0063】しかも、予備的な回転確認に必要な操作を
主操作パネル5から独立した副操作パネル31A,32
Aのみで行なうことができるので、より簡単である。
【0064】以上本発明の一実施例について説明した
が、本発明はこの様な実施例になんら限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々な
る態様で実施し得ることは勿論である。例えば、上記実
施例では、基板自体の回転数測定をモータ43付属の回
転数センサ43aとは別個の回転数センサにより行なう
よう構成したが、この回転数センサ43aにより行なっ
てもよいことは勿論である。
【0065】また、設定回転数と回転数センサによる検
出回転数との差(誤差)が所定の許容回転数誤差範囲に
あるか否かの判断を付加するよう構成してもよい。この
場合には、上記誤差が許容回転数誤差範囲にあれば制御
指令値どおりの回転数で基板が回転しているとし、許容
回転数誤差範囲外であれば、基板の回転が不良であると
して次のような回転数補正を行なうようにする。つま
り、設定回転数に検出回転数が近づくよう、この両回転
数の誤差を基板処理の際の補正値としてメインコントロ
ーラ60に出力し、メインコントローラ60にてこの補
正値を実際の基板処理における回転数に相当する制御信
号を出力する際の学習値として用い、基板処理時の基板
回転制御をいわゆる学習制御により実行する。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように本発明の回転式基板
処理装置は、簡略回転条件の僅かな入力操作だけで、基
板を回転機器に直接搬送し、この基板搬送の完了後に、
基板を回転させる回転機器を簡略回転条件の回転数で回
転させる。この結果、本発明の回転式基板処理装置によ
れば、簡単な条件入力操作だけで、従来煩雑であった基
板処理に先立つ予備的な回転確認操作を簡略化すること
ができ、基板の回転状態を事前に種々の計測器により測
定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の回転式基板処理装置1の概略斜視図。
【図2】回転塗布機器における処理液吐出ノズル先端部
周辺の概略構成図。
【図3】回転式基板処理装置1におけるメインコントロ
ーラ60を中心とした制御系のブロック図。
【図4】本実施例の回転塗布機器における回転塗布機器
コントローラを中心とした制御系のブロック図。
【図5】プロセス処理ユニット3にて基板を回転処理す
る際の基板処理手順を説明するための説明図。
【図6】図5における処理ステップ3の詳細を説明する
ための説明図。
【図7】本実施例の回転塗布機器における回転塗布機器
コントローラが行なう回転確認ルーチンのフローチャー
ト。
【符号の説明】
1 回転式基板処理装置 2 基板授受ユニット 3 プロセス処理ユニット 5 主操作パネル 31 回転塗布機器 31A 副操作パネル 31B 回転塗布機器コントローラ 32 回転塗布機器 32A 副操作パネル 32B 回転塗布機器コントローラ 40 ノズル駆動機器 41 ノズル機構 43 モータ 44 回転体 52 処理液吐出ノズル 53(53a,53b,53c) 切替バルブ 54(54a,54b,54c) 処理液圧送ポンプ 60 メインコントローラ C1,C2,C3,C4 カセット W 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉本 憲司 京都市伏見区羽束師古川町322番地 大 日本スクリーン製造株式会社 洛西工場 内 (72)発明者 森戸 敏之 京都市伏見区羽束師古川町322番地 大 日本スクリーン製造株式会社 洛西工場 内 (56)参考文献 特開 平2−142113(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を回転させる回転機器と、基板を該
    回転機器に搬送する搬送機器と、基板の処理条件に基づ
    いて前記回転機器及び前記搬送機器を制御する制御手段
    とを有し、基板を回転させてこれを処理する回転式基板
    処理装置であって、前記回転機器の回転数を簡略回転条
    件として入力する簡略回転条件入力手段と、前記制御手
    段による前記搬送機器の制御手順を、前記基板の処理条
    件に基づく制御手順から、前記回転機器に基板を直接搬
    送する制御手順に切り替える搬送制御切り替え手段と、
    前記制御手段による前記回転機器の制御手順を、前記基
    板の処理条件に基づく制御手順から、前記入力された簡
    略回転条件に基づく制御手順に切り替える回転制御切り
    替え手段と、該切り替えられた制御手順による前記回転
    機器の制御を、前記搬送制御切り替え手段により切り替
    えられた制御手順に基づく前記搬送機器の制御完了後に
    実施する回転制御遅延実行手段とを備えたことを特徴と
    する回転式基板処理装置。
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