JP2523228Y2 - 流体封入式マウント装置 - Google Patents

流体封入式マウント装置

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JP2523228Y2
JP2523228Y2 JP6830791U JP6830791U JP2523228Y2 JP 2523228 Y2 JP2523228 Y2 JP 2523228Y2 JP 6830791 U JP6830791 U JP 6830791U JP 6830791 U JP6830791 U JP 6830791U JP 2523228 Y2 JP2523228 Y2 JP 2523228Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本考案は、内部に封入された流体の流動に
基づいて防振効果を得るようにした流体封入式マウント
装置に係り、特に大きな振動荷重の入力時における被連
結部材の相対的変位量を規制するストッパ機構を備えた
流体封入式マウント装置の改良された構造に関するもの
である。
【0002】
【背景技術】従来から、自動車用エンジンマウントの如
く、防振連結されるべき部材間に介装されて、それらを
防振連結するマウント装置の一種として、振動入力方向
に所定距離を隔てて配された第一の取付金具と第二の取
付金具とを、ゴム弾性体にて連結する一方、第二の取付
金具にて支持されて振動入力方向に略直角な方向に配さ
れた仕切部材を挟んで、振動が入力される受圧室を第一
の取付金具側に、一部が可撓性膜にて構成された容積可
変の平衡室をその反対側に、それぞれ形成し、それら受
圧室と平衡室とに所定の非圧縮性流体を封入すると共
に、それら受圧室と平衡室とを相互に連通するオリフィ
ス通路を設けてなる構造の、所謂流体封入式マウント装
置が知られている。
【0003】さらに、このような流体封入式マウント装
置の一種として、特開昭61−62633号公報等に
は、受圧室の内部に、第一の取付金具にて支持されて振
動入力方向とは略直角な方向に広がる傘部材を配するこ
とにより、該傘部材の外周面と受圧室の内周面との間に
環状の狭窄流路を形成せしめて成る構造のものが、明ら
かにされている。かかるマウント装置にあっては、振動
の入力に際して、オリフィス通路を通じての流体の流動
と、狭窄流路を通じての流体の流動とが、それぞれ生ぜ
しめられることとなり、それらオリフィス通路および狭
窄流路を通じて流動せしめられる流体の共振作用に基づ
いて、それぞれ、所定の防振効果が発揮され得ることと
なる。
【0004】また、かくの如き傘部材を備えたマウント
装置では、前記公報にも示されているように、第二の取
付金具に固定的に設けられて、傘部材の外周縁部におけ
る第一の取付金具側の面に対して、振動入力方向に所定
距離を隔てて対向位置せしめられることにより、傘部材
の当接によって、第一の取付金具と第二の取付金具との
振動入力方向における相対的な離隔変位量を規制するス
トッパ部材が、有利に採用される。即ち、このようなス
トッパ部材によれば、ストッパ機構をマウント内部に設
けることが出来ることから、マウントサイズのコンパク
ト化が、効果的に図られ得るのである。
【0005】ところで、このような構造の流体封入式マ
ウント装置において、狭窄流路を通じて流動せしめられ
る流体により、その共振作用に基づいて発揮される防振
効果は、狭窄流路の流路断面積を調節することによって
変更可能であることから、通常は、マウントに要求され
る防振特性に応じて、傘部材の大きさを適当に設定し、
狭窄流路の幅を調節することによって、防振特性のチュ
ーニングが為されることとなる。
【0006】それ故、自動車用エンジンマウントの如
く、高周波数域における低動ばね効果が要求される場合
には、かかる狭窄流路の流路断面積を大きくするため
に、傘部材の外径寸法を充分に小さく設定することが必
要となる。
【0007】ところが、傘部材の外径寸法を余り小さく
すると、前記ストッパ部材に対する当接面積を充分に確
保することができなくなるのであり、そのために、前述
の如き、傘部材とストッパ部材との当接に基づくストッ
パ機能を有効に維持しつつ、マウントに要求される防振
特性を実現せしめることが、極めて困難であるといった
問題を有していたのである。
【0008】
【解決課題】ここにおいて、本考案は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、傘部材とストッパ部材との当接に基づいて
発揮されるストッパ機能を有効に確保しつつ、傘部材と
受圧室内面との間に形成される狭窄流路の流路断面積を
充分に大きく設定することができ、それによって、大き
なマウント防振特性のチューニング自由度が得られ、要
求される防振特性の実現が有利に図られ得る、改良され
た構造の流体封入式マウント装置を提供すことにある。
【0009】
【解決手段】そして、かかる課題を解決するために、本
考案の特徴とするところは、振動入力方向に互いに所定
距離を隔てて配された第一の取付金具と第二の取付金具
とを、ゴム弾性体にて連結すると共に、該第二の取付金
具にて支持された仕切部材を挟んだ両側に、互いにオリ
フィス通路を通じて連通せしめられた、内部に所定の非
圧縮性流体が封入されて成る受圧室および平衡室を形成
する一方、かかる受圧室内に配設されて振動入力方向に
略直角な方向に広がる傘部材を、前記第一の取付金具に
て支持せしめることにより、該受圧室の内周面との間に
環状の狭窄流路を形成すると共に、該傘部材の外周縁部
における前記第一の支持金具側の面に対して、振動入力
方向に所定距離を隔てて対向位置するストッパ部を、前
記第二の取付金具に一体的に設けて、かかる傘部材の該
ストッパ部に対する当接により、前記第一の取付金具と
前記第二の取付金具との振動入力方向における相対的な
変位量を規制するようにした流体封入式マウント装置に
おいて、前記傘部材に対して、外周縁部から内方に向か
って所定長さで延びるスリットを、周方向において複数
個設けたことにある。
【0010】
【実施例】以下、本考案を更に具体的に明らかにするた
めに、本考案の実施例について、図面を参照しつつ、詳
細に説明することとする。
【0011】先ず、図1には、本考案を自動車用エンジ
ンマウントに対して適用したものの一実施例が示されて
いる。かかる図において、10および12は、それぞれ
第一の取付金具および第二の取付金具であって、防振す
べき主たる振動の入力方向(図1中、上下方向)におい
て所定距離を隔てて配置されていると共に、それらの間
に介装されたゴム弾性体14によって、互いに弾性的に
連結されている。そして、かかるエンジンマウントは、
第一の取付金具10および第二の取付金具12が、それ
ぞれパワーユニット側および車体側の各一方に取り付け
られることにより、該パワーユニットを車体に対して防
振支持せしめることとなる。また、そのような装着状態
下、かかるエンジンマウントには、第一の取付金具10
と第二の取付金具12との間にパワーユニット重量が及
ぼされることにより、それら両取付金具10,12が、
互いに接近方向に所定距離だけ変位せしめられることと
なる。
【0012】より詳細には、前記第一の取付金具10
は、厚肉平板形状を呈している。また、この第一の取付
金具10には、軸方向両端部に支持ボルト15と取付ボ
ルト18を備えたロッド部材16が、その取付ボルト1
8を、該第一の取付金具10の中央部分に設けられた挿
通孔13内に挿通されて嵌着されることにより、固定的
に取り付けられている。そして、第一の取付金具10に
あっては、かかる取付ボルト18によって、図示しない
自動車のパワーユニット側に取り付けられるようになっ
ている。なお、図中、17は、薄肉スカート状のカバー
ゴムである。
【0013】一方、第二の取付金具12は、それぞれ、
略円筒形状を呈する上側筒金具20と下側筒金具22と
によって構成されている。上側筒金具20は、軸方向一
方の側が縮径されており、その段差部分によって、径方
向内方に突出する円環状のストッパ部24が構成されて
いると共に、軸方向端部が、該ストッパ部24の内周縁
部から軸方向外方に向かって拡径するテーパ筒部26と
されている。また、該上側筒金具20の軸方向他方の側
には、かしめ部28が設けられている。
【0014】また、下側筒金具22は、軸方向一方の開
口周縁部において、円環状の外フランジ部30を備えて
いると共に、軸方向他方の開口周縁部には、外方に向か
って延び出す取付部32を、一体的に有している。更
に、かかる下側筒金具22の内部には、軸方向中間部分
を仕切るようにして、薄肉の保護金具34が、固定的に
配設されている。
【0015】そして、この下側筒金具22は、上側筒金
具20に対して、軸方向に略同軸的に重ね合わされ、そ
の外フランジ部30を、上側筒金具20のかしめ部28
によって挟持されることにより、該上側筒金具20に対
して固定的に組み付けられている。また、これら上下筒
金具20,22にて構成された第二の取付金具12にあ
っては、下側筒金具22の取付部32において、図示し
ない自動車の車体側に取り付けられるようになってい
る。
【0016】そうして、上述の如き構造とされた、第一
の取付金具10と第二の取付金具12とは、該第一の取
付金具10に設けられたロッド部材16が、第二の取付
金具12の上側筒金具20内に所定寸法入り込む状態
で、略同一軸心上において、互いに所定距離を隔てて配
置されている。また、そのような配置状態下、第一の取
付金具10と第二の取付金具12との間に、前記ゴム弾
性体14が介装されており、該ゴム弾性体14によっ
て、それら両取付金具10,12が、互いに弾性的に連
結されている。
【0017】かかるゴム弾性体14は、全体として略円
筒形状乃至は円環形状を呈しており、その内周側が、第
一の取付金具10およびロッド部材16に対して、また
その外周側が、第二の取付金具12(上側筒金具20)
のテーパ筒部26に対して、それぞれ加硫接着されてい
る。即ち、ゴム弾性体14は、第一の取付金具10と第
二の取付金具12を構成する上側筒金具20とを有する
一体加硫成形品として形成されているのである。
【0018】なお、ゴム弾性体14は、上側筒金具20
の内周面上を軸方向に延び出して加硫接着されており、
それによって、ストッパ部24の表面上に、所定厚さの
緩衝ゴム層36が形成されていると共に、かしめ部28
の内周面にも、図面上に明示はされていないが、薄肉の
シールゴム層が形成されている。
【0019】また一方、第二の取付金具12の内部に
は、外周縁部に円環板状の組付金具40が加硫接着され
て成る略薄肉円板形状のダイヤフラム38が収容されて
おり、その組付金具40を、上下筒金具20,22のか
しめ部間で挟持されることによって、一体的に組み付け
られている。そして、このダイヤフラム38によって、
マウントの内部が、第一の取付金具10側に位置する密
閉された流体室と、それとは反対側に位置して、第ダイ
ヤフラム38の変形を許容する空間とに仕切られている
のである。
【0020】そして、かかる流体室の内部には、水やア
ルキレングリコール、ポリアルキレングリコール、シリ
コーン油等の所定の非圧縮性流体が封入されている。
【0021】さらに、かかる流体室中には、全体として
略円盤形状を呈する仕切部材42が収容せしめられ、振
動入力方向に対して略直角な方向に広がる状態で、その
外周縁部を、前記ダイヤフラム38の組付金具40と共
に、上下筒金具20,22のかしめ部間で挟持されるこ
とによって、一体的に組み付けられている。それによっ
て、かかる流体室内が、該仕切部材42を挟んだ両側に
仕切られており、以て、該仕切部材42に対して第一の
取付金具10側には、壁部の一部がゴム弾性体14にて
構成されて、振動入力時に内圧変動が惹起される受圧室
44が形成されている一方、仕切部材42を挟んで、該
受圧室44と反対側には、壁部の一部がダイヤフラム3
8にて構成されて、該ダイヤフラム38の変形に基づい
て容積変化が許容される平衡室46が形成されている。
【0022】また、それら受圧室44と平衡室46とを
仕切る仕切部材42は、略円板形状を呈する上板金具4
8と、略逆ハット形状を呈する下板金具50とが、外周
縁部に円筒状の仕切壁部52を有するゴム弾性膜54を
挟んで、重ね合わされることによって構成されており、
その内部が仕切壁部52によって、中央部分と外周部分
とに仕切られてなる構造とされている。
【0023】そして、かかる上下板金具48,50間に
おける仕切壁部52の外側に位置する外周部分は、更
に、軸方向中間部分に配された略円環板状の中間板金具
56によって軸方向両側に仕切られている。更に、それ
らの仕切られた両側部分は、該中間板金具56に設けら
れた連通孔58を通じて、周上の一箇所で相互に連通さ
れていると共に、上下板金具48,50に設けられた連
通孔60,62を通じて、前記受圧室44および平衡室
46に、それぞれ連通せしめられている。即ち、それに
よって、上下板金具48,50間における外周部分に
は、受圧室44と平衡室46とを相互に連通せしめ、そ
れら両室44,46間での流体の流動を許容するオリフ
ィス通路64が、所定長さをもって形成されている。
【0024】また一方、上下板金具48,50間におけ
る仕切壁部52の内側に位置する中央部分は、軸方向中
間部分に配されたゴム弾性膜54によって軸方向両側に
仕切られている。また、それらの仕切られた両側部分
は、上下板金具48,50に設けられた複数の通孔6
6,68を通じて、受圧室44および平衡室46に、そ
れぞれ連通せしめられている。即ち、それによって、上
下板金具48,50間における中央部分には、ゴム弾性
膜54の弾性変形に基づいて、受圧室44と平衡室46
との間での流体の流動を実質的に許容し、受圧室44内
の内圧上昇を軽減乃至は吸収し得る液圧吸収機構が、構
成されている。
【0025】そして、振動入力によって、受圧室44と
平衡室46との間に内圧差が生ぜしめられた際、それら
両室44,46間で、オリフィス通路64および液圧吸
収機構を通じての流体の流動が生ぜしめられることに基
づいて、所定の防振効果が発揮され得るようになってい
るのである。
【0026】なお、特に本実施例では、オリフィス通路
64を通じて流動せしめられる流体の共振作用に基づい
て、シェイクやバウンス等に相当する10〜30Hz程度
の低周波大振幅振動の入力時に、高減衰効果が発揮され
得るように、かかるオリフィス通路64の長さや断面積
がチューニングされていると共に、液圧吸収機構によっ
て、こもり音等に相当する100Hz程度までの中周波小
振幅振動の入力時に、低動ばね効果が発揮され得るよう
に、ゴム弾性膜54の弾性や通孔66,68の大きさ等
がチューニングされている。
【0027】また、受圧室44の内部には、第一の取付
金具10にて支持されたロッド部材16の支持ボルト1
5が、突出して位置せしめられており、この支持ボルト
15によって、傘金具70が支持されている。なお、図
中、72は、支持ボルト15に螺着されたナットであ
る。
【0028】かかる傘金具70は、図2にも示されてい
るように、受圧室44の内径よりも所定寸法小さな外径
を有する略円板形状をもって形成されており、その中央
に設けられた挿通孔78に支持ボルト15が挿通せしめ
られることにより、振動入力方向に対して略直角な方向
に広がる状態で、第一の取付金具10に対して固定的に
取り付けられている。なお、図中、79は、貫通孔であ
って、前述の如き流体封入時における空気抜用の孔とし
て機能すると共に、傘金具70の軽量化が図られ得るよ
うになっている。
【0029】そして、この傘金具70が、受圧室44内
に配されることにより、該受圧室44内が、振動入力方
向中間部分で狭窄されて、傘金具70の外周縁部と受圧
室44の内周面との間に、環状の狭窄流路74が形成さ
れているのであり、振動入力時、受圧室44内で傘金具
70が変位(振動)せしめられることに伴って、かかる
狭窄流路74を通じての流体の流動が生ぜしめられるよ
うになっている。
【0030】また、この傘金具70は、その外周縁部
が、第二の取付金具12を構成する上側筒金具20に設
けられたストッパ部24に対して、振動入力方向に所定
距離を隔てて対向位置せしめられている。そして、かか
る傘金具70の、ストッパ部24に対する当接によっ
て、第一の取付金具10と第二の取付金具12との離隔
方向への相対的変位量が、規制され得るようになってい
るのである。なお、前述の如く、図1は、荷重が入力さ
れていない状態を示すものであり、マウント装着状態下
では、パワーユニット重量が及ぼされてゴム弾性体14
が変形せしめられることから、傘金具70とストッパ部
24との対向面間距離は、図上寸法よりも所定量だけ大
きくなる。
【0031】さらに、かかる傘金具70には、周方向で
等間隔に位置する複数箇所(本実施例では、八箇所)に
おいて、外周縁部から、径方向内方に向かって、所定幅
で延びるスリット76が、設けられている。そして、こ
れらスリット76は、傘金具70の外周縁部において径
方向外方に開口せしめられていることから、狭窄流路7
4の一部を一体的に構成しているのであり、振動入力時
には、その内部において流体の流動が生ぜしめられるこ
ととなる。
【0032】すなわち、狭窄流路74を通じて流動せし
められる流体の共振作用に基づいて発揮される防振効果
は、該狭窄流路74の断面積によってチューニングされ
ることとなり、特に、前記液圧吸収機構による低動ばね
効果が充分に発揮され得ない程の高周波振動に対して有
効な低動ばね効果を得るためには、かかる狭窄流路74
の断面積を、充分に大きく設定する必要があるが、上述
の如きスリット76を設けたことによって、狭窄流路7
4の断面積を有利に確保することが可能となったのであ
り、それによって、100Hz以上のこもり音等に相当す
る高周波振動の入力時における低動ばね効果が、極めて
有効に発揮され得ることとなったのである。
【0033】しかも、それらスリット76は、傘金具7
0の最大外径寸法:Dを、何ら変化させるものでないこ
とから、かかるスリット76の形成によって傘金具70
がストッパ部24に対して当接されなくなるようなこと
もないのであり、それ故、狭窄流路74の断面積を有利
に確保することができると共に、該傘金具70のストッ
パ部24に対する当接に基づく変位規制機能も、有効に
発揮され得るのである。
【0034】従って、上述の如き構造とされたエンジン
マウントによれば、傘金具70とストッパ部24との当
接に基づいて発揮されるストッパ機能を有効に確保しつ
つ、傘金具70と受圧室44の内周面との間に形成され
る狭窄流路74の流路断面積を充分に大きく設定するこ
とができるのであり、それによって、高周波数域の入力
振動に対する防振効果を有利に得ることができるのであ
る。
【0035】以上、本考案の実施例について詳述してき
たが、これは文字通りの例示であって、本考案は、かか
る具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
【0036】例えば、第二の取付金具側に設けられるス
トッパ部の具体的構造は、前記実施例のものに限定され
るものではない。具体的には、周方向に連続しないスト
ッパ部を設けたり、或いは、第二の取付金具に対して固
着される別部材にてストッパ部を構成すること等も、可
能である。
【0037】また、傘部材に対して設けられるスリット
の数や、各スリットの幅は、マウント装置に要求される
防振特性等に応じて、適宜、設定されるべきであって、
限定されるものでは、決してない。
【0038】更にまた、傘部材のストッパ部に対する対
向面上に、緩衝用ゴム等を設けても良い。
【0039】加えて、前記実施例では、本考案を自動車
用エンジンマウントに対して適用したものの具体例を示
したが、本考案は、その他、ボデーマウントやデフマウ
ント、或いは自動車以外の各種装置におけるマウント装
置に対して、何れも適用可能であることは、勿論であ
る。
【0040】その他、一々列挙はしないが、本考案は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本考案の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本考案の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもないところである。
【0041】
【考案の効果】上述の説明から明らかなように、本考案
に従う構造とされた流体封入式マウント装置にあって
は、傘部材とストッパ部材との当接に基づいて発揮され
るストッパ機能を有効に確保しつつ、傘部材と受圧室内
面との間に形成される狭窄流路の流路断面積を充分に大
きく設定することができるのであり、それによって、大
きなマウント防振特性のチューニング自由度が得られ、
要求される防振特性が有利に実現され得ることとなるの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に従う構造とされた自動車用エンジンマ
ウントの一実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1に示されているエンジンマウントを構成す
る傘金具を示す平面図である。
【符号の説明】
10 第一の取付金具 12 第二の取付金具 14 ゴム弾性体 24 ストッパ部 38 ダイヤフラム 42 仕切部材 44 受圧室 46 平衡室 64 オリフィス通路 70 傘金具 74 狭窄流路 76 スリット

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動入力方向に互いに所定距離を隔てて
    配された第一の取付金具と第二の取付金具とを、ゴム弾
    性体にて連結すると共に、該第二の取付金具にて支持さ
    れた仕切部材を挟んだ両側に、互いにオリフィス通路を
    通じて連通せしめられた、内部に所定の非圧縮性流体が
    封入されて成る受圧室および平衡室を形成する一方、か
    かる受圧室内に配設されて振動入力方向に略直角な方向
    に広がる傘部材を、前記第一の取付金具にて支持せしめ
    ることにより、該受圧室の内周面との間に環状の狭窄流
    路を形成すると共に、該傘部材の外周縁部における前記
    第一の支持金具側の面に対して、振動入力方向に所定距
    離を隔てて対向位置するストッパ部を、前記第二の取付
    金具に一体的に設けて、かかる傘部材の該ストッパ部に
    対する当接により、前記第一の取付金具と前記第二の取
    付金具との振動入力方向における相対的な変位量を規制
    するようにした流体封入式マウント装置において、 前記傘部材に対して、外周縁部から内方に向かって所定
    長さで延びるスリットを、周方向において複数個設けた
    ことを特徴とする流体封入式マウント装置。
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JPH0636812Y2 (ja) * 1991-08-08 1994-09-28 雄策 幸田 咬合器

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JPH0512788U (ja) 1993-02-19

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