JP2522885Y2 - コンバージェンス補正装置 - Google Patents

コンバージェンス補正装置

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JP2522885Y2
JP2522885Y2 JP1989034891U JP3489189U JP2522885Y2 JP 2522885 Y2 JP2522885 Y2 JP 2522885Y2 JP 1989034891 U JP1989034891 U JP 1989034891U JP 3489189 U JP3489189 U JP 3489189U JP 2522885 Y2 JP2522885 Y2 JP 2522885Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、陰極線管の画面の縦線上に於けるX方向
(水平方向)のミスコンバージェンスYHとグリーンビ
ームのレッドおよびブルーのビームに対するY方向(縦
方向)の色ずれのミスコンバージェンスVCRの補正を行
うコンバージェンス補正装置に関するものである。
〔従来の技術〕
近年、カラー陰極線管の画面(以下テレビ画面と言
う)は大型化と高精細化の傾向にあり、これに伴い、テ
レビジョン受像機やディスプレイ装置のカラー陰極線管
には色ずれの補正を行うコンバージェンス補正装置が設
けられている。このミスコンバージェンスの形態の中に
は第15図に示すように、テレビ画面の縦線上において、
ブルーBとレッドRのビームが水平方向にずれるミスコ
ンバージェンスYHや、第14図に示すように、ブルーB
とレッドRのビームに対してグリーンGのビームがY方
向(縦方向)にずれるミスコンバージェンスVCRなどが
ある。
第10図には前記ミスコンバージェンスYHの補正装置
が示されている。この補正装置は、偏向ヨーク1のネッ
ク側の左右位置にコ字形状のコアを持つ補正コイル2,3
を対向配置したものである。この補正コイル2,3は第11
図に示すように、整流回路4の出力端に接続される。こ
の整流回路4は垂直偏向コイル5からの垂直偏向電流を
全波整流してパラボラ状の補正電流を整形する。そし
て、この補正電流が補正コイル2,3に加えられる。この
補正電流を受けて補正コイル2,3は例えば、第10図に示
すような補正磁界BIを発生し、ブルーBのビームをFB
方向に引き寄せ、またレッドRのビームをFR方向に引
き寄せて、第15図(a)に示すようなオーバータイプの
ミスコンバージェンスYHの補正が行われるのである。
また、補正コイル2,3に流れる補正電流の向きを逆にす
れば、補正磁界BIの向きが逆向きとなり、第15図
(b)に示すようなアンダータイプのミスコンバージェ
ンスYHの補正が行われるのである。
第12図および第13図には一般的なミスコンバージェン
スVCRの補正装置が示されている。この補正装置は、偏
向ヨーク1のネック側のトップ側とボトム側に同様にコ
字形状のコアを有する補正コイル6,7を配置したもので
ある。この補正コイル6,7は偏向ヨークの垂直偏向コイ
ルに接続されており、したがって、第12図(a)におい
て、例えばテレビ画面の上側にビームを振るときには補
正コイル6,7から補正磁界BZが発生し、テレビ画面の下
側にビームを振るときには第12図(b)に示すように逆
向きの補正磁界BZが発生する。この補正磁界BZは矢印
方向に力をおよぼすが、その力はブルーBとレッドRの
ビームよりもグリーンGのビームに強く作用するから、
グリーンGのビームの補正感度が他のビームB,Rの補正
感度よりも高くなり、グリーンGをワイド方向(第14
図)に補正することが可能となる。また、補正コイル6,
7に流れる垂直偏向電流の向きを逆向きにすれば、第13
図に示すように、補正磁界BZは逆向きに発生すること
となり、これにより、グリーンGをナロー方向(第14
図)に補正することが可能となるものである。なお、第
13図(a)はテレビ画面の上側にビームを振るときを示
し、同図(b)は下側にビームを振るときを示してい
る。
従来の装置においては、ミスコンバージェンスYHとV
CRの補正を行う場合には、前記ミスコンバージェンスY
Hの補正装置とミスコンバージェンスVCRの補正装置とが
それぞれ偏向ヨーク1のネック側に配置されるものであ
った。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記のように、ミスコンバージェンス
HとVCRの補正装置をそれぞれ設ける方式では装置構成
が大型かつ複雑化し、装置製造の作業性も悪くなるとい
う問題があった。
本考案は、上記従来の課題を解決するためになされた
ものであり、その目的は、簡易な装置構成でもって、ミ
スコンバージェンスYHの補正とVCRの補正とを共に行う
ことができるコンバージェンス補正装置を提供すること
にある。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は上記目的を達成するために、次のように構成
されている。すなわち、本考案のコンバージェンス補正
装置は、偏向ヨークに装着され偏向ヨークのトップ側か
らボトム側に凸となる湾曲した水平方向のコンバージェ
ンス補正磁界を発生する第1の補正コイルと、偏向ヨー
クに装着され偏向ヨークのボトム側からトップ側に凸と
なる湾曲した水平方向のコンバージェンス補正磁界を発
生する第2の補正コイルと、陰極線管の画面の上側にビ
ームを振るときと下側にビームを振るときとで交互に垂
直偏向電流の補正電流を第1の補正コイルと第2の補正
コイルに供給するとともに、一方の補正コイルに補正電
流を供給しているときには他方の補正コイルへは前記補
正電流よりは小さな垂直偏向電流のアンバランス電流を
前記補正電流による磁界と左右同方向の磁界が発生する
向きに供給し一方の補正コイルの補正電流による補正磁
界の強度と他方の補正コイルのアンバランス電流による
磁界強度の平衡境界位置を他方の補正コイル側へずらす
ずれ量を調整する動作電流分流回路とを有することを特
徴として構成されている。
〔作用〕
本考案においては、例えば、第1の動作パターンとし
て、テレビ画面の上側にビームを振るときに、動作電流
分流回路によって第2の補正コイルへ補正電流を、第1
の補正コイルへアンバランス電流をそれぞれ供給する
と、第2の補正コイルからは、例えばテレビ画面の右か
ら左に向かうトップ側に凸となる湾曲したコンバージェ
ンス補正磁界が発生し、第1の補正コイルからはボトム
側に凸となる前記コンバージェンス補正磁界と同方向で
あって同磁界よりも小さいアンバランス磁界が発生す
る。補正磁界の強度はアンバランス磁界の強度よりも大
のため、両磁界強度の平衡境界位置は第1の補正コイル
側(トップ側)にずれ、ビームは補正磁界の影響を受け
る。この補正磁界は進行方向に向いて直角右方向の力を
ビームにおよぼすが、この補正磁界はトップ側に凸とな
っているから、テレビ画面に向かって左側から右側にブ
ルーB、グリーンG、レッドRの電子銃がインライン配
列されている陰極線管において、ブルーBのビームは左
斜め上の力を受け、グリーンGのビームは真っ直ぐ上に
向けて力を受け、レッドRのビームは右斜め上方向に力
を受ける。したがって、ブルーBは左上側に、グリーン
Gは上側に、レッドRは右上側にそれぞれ移動する結
果、ミスコンバージェンスYHはオーバー方向にVCRはワ
イド方向に補正が行われる。また、テレビ画面の下側に
ビームを振るときには、動作電流分流回路は補正電流を
第2の補正コイルから第1の補正コイルへと切り換え、
アンバランス電流を第1の補正コイルから第2の補正コ
イルへと切り換えて供給する。第1の補正コイルは補正
電流を受けてテレビ画面の左から右に向かうボトム側に
凸となる湾曲したコンバージェンス補正磁界を発生し、
第2の補正コイルは同補正磁界と同方向であって同補正
磁界よりも小さいトップ側に凸のアンバランス磁界を発
生する。そうすると、補正磁界の強度がアンバランス磁
界の強度よりも大きいため、両磁界強度の平衡境界位置
は第2の補正コイル側(ボトム側)にずれ、ビームはボ
トム側に凸の補正磁界の影響を受ける。この補正磁界に
よりブルーBのビームは左斜め下方向に力を受けて移動
し、グリーンGのビームは真っ直ぐ下側に向けて移動
し、レッドRのビームは右斜め下方向に力を受けて移動
する。この結果、ミスコンバージェンスYHはオーバー
方向に、VCRはワイド方向に補正されることとなり、ア
ンダータイプのミスコンバージェンスYHと、ナロータ
イプのVCRの補正が行われるのである。この補正に際
し、アンバランス電流の大きさを可変すれば、補正磁界
とアンバランス磁界との平衡境界位置が変化し、YH
補正量が変化する。
また、第1の動作パターンにおける第1の補正コイル
と第2の補正コイルをそれぞれ極性を逆に結線した第2
の動作パターンにすれば、補正電流とアンバランス電流
の向きが第1の動作パターンとは逆向きとなり、YH
アンダー方向に、VCRは、ナロー方向に補正される。
また、第1の動作パターンの場合と同じコイル結線と
し、動作電流分流回路によってテレビ画面の上側にビー
ムを振るときに補正電流は第1の補正コイルにアンバラ
ンス電流は第2の補正コイルに、下側にビームを振ると
きに補正電流は第2の補正コイルにアンバランス電流は
第1の補正コイルに供給する第3の動作パターンにすれ
ば、ミスコンバージェンスYHはアンダー方向に、VCRは
ワイド方向に補正される。さらに、この第3の動作パタ
ーン状態で第1および第2の補正コイルの極性を逆に結
線した第4の動作パターンにすれば、YHはオーバー方
向にVCRはナロー方向に補正される。
このように、補正コイルの結線方向と補正電流および
アンバランス電流の供給形態との組み合わせを変えるこ
とにより、YHをオーバー、アンダーいずれの方向に
も、さらに、VCRをワイド、ナローいずれの方向にも補
正することが可能になる。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図および第2図には本考案に係るコンバージェン
ス補正装置の一実施例が示されている。
これらの図において、偏向ヨーク1のネック側にはそ
のトップ側とボトム側に相対向させて一対の補正コイル
10,11が装着されている。この補正コイル10,11はコ字形
状のコアに捲線を捲回したもので、トップ側の補正コイ
ル10は第1の補正コイルを構成し、ボトム側の補正コイ
ル11は第2の補正コイルを構成している。本実施例で
は、偏向ヨーク1のトップ側とボトム側に捲装された垂
直偏向コイル5は並列に接続されており、この垂直偏向
コイル5の並列体に抵抗器12が直列に接続されている。
この抵抗器12と垂直偏向コイル5の並列接続体との接続
部分には第1のダイオード13のカソード側と第2のダイ
オード14のアノード側とが共通接続されている。そし
て、第1のダイオード13のアノード側には補正コイル10
の一端側が、第2のダイオード14のカソード側には補正
コイル11の一端側がそれぞれ接続されており、これら補
正コイル10,11の他端側同志は抵抗器12の他端側に共通
接続されている。すなわち、第1のダイオード13と補正
コイル10との直列接続体および第2のダイオード14と補
正コイル11との直列接続体はそれぞれ抵抗器12に並列に
接続されている。また、第1のダイオード13には可変抵
抗器15が、第2のダイオード14には可変抵抗器16がそれ
ぞれ並列に接続されている。これら、ダイオード13,1
4、可変抵抗器15,16は動作電流分流回路8を構成してい
る。
本実施例は上記のように構成されており、以下、その
作用を説明する。
本実施例では垂直偏向コイル5にはテレビ画面の上側
にビームを振るときには正となり、テレビ画面の下側に
ビームを振るときには負となる鋸歯状波の垂直偏向電流
が流れており、テレビ画面の上側にビームを振るときに
は、この垂直偏向電流は主として順方向の第2ダイオー
ド14を通って補正コイル11に補正電流として供給され
る。同時に、補正コイル10には可変抵抗器15を通って垂
直偏向電流がアンバランス電流として供給される。この
アンバランス電流の大きさは可変抵抗器15の抵抗値によ
って可変調整されるが、可変抵抗器15の抵抗値は第2の
ダイオード14の内部抵抗よりも充分大きいので、アンバ
ランス電流の大きさは補正電流の大きさに較べ充分小さ
い。この補正電流が補正コイル11に加えられることによ
り、該補正コイル11のコアは第3図(a)に示すよう
に、その左側がS極、右側がN極に磁化し、N極からS
極に向かうトップ側に凸となる湾曲したコンバージェン
ス補正磁界BSが発生する。また、補正コイル10にはア
ンバランス電流が加えられ、同補正コイル10からボトム
側に凸となるアンバランス磁界BBが発生する。このア
ンバランス磁界BBは補正磁界よりも弱いので、両磁界
S,BBの境界線l、すなわち、両磁界BS,BBの磁界強度
の平衡境界位置はテレビ画面のX軸(横軸)中心線より
もトップ側となる。この結果、補正磁界BSはブルーB
とレッドRのビームを斜めに横切り、グリーンGに対し
てはほぼ水平に横切る。この補正磁界BSには進行方向
に向いて直角右方向の力が作用するから、補正磁界BS
がブルーB、グリーンG、レッドRの各ビームを切るこ
とによって、ブルーBのビームは左斜め上の力FBを受
け、グリーンGのビームは真っ直ぐ上方向の力FGを受
け、レッドRのビームは右斜め上方向の力FRを受け
る。この結果、各ビームB,G,Rは力の方向に移動するこ
とで、ミスコンバージェンスYHはオーバー方向に、ま
た、グリーンGのビームはブルーBとレッドRのビーム
よりもより大きい上向きの力を受けるからミスコンバー
ジェンスVCRはワイド方向に補正される。
次に、テレビ画面の下側にビームを振るときには、第
1のダイオード13が順方向となり第2のダイオード14が
逆方向となるので、補正電流は補正コイル10側に流れ、
可変抵抗器16の抵抗値に応じたアンバランス電流が補正
コイル11に流れる。この結果、第3図(b)に示すよう
に、補正コイル10からはボトム側に凸となる補正磁界B
Sが発生し、補正コイル11側からはトップ側に凸のアン
バランス磁界BBが発生する。補正磁界BSはアンバラン
ス磁界BBよりも充分大きいので、両磁界BS,BBの境界
線lはテレビ画面のX軸中心線よりもボトム側寄りにな
る。この補正磁界BSによってブルーBのビームは左斜
め下方向に力FBを受けてその方向に移動し、グリーン
Gのビームは真っ直ぐ下方向の力FGを受けて下に移動
し、レッドRのビームは右斜め下方向の力FRを受けて
その方向に移動し、ミスコンバージェンスYHはオーバ
ー方向に、VCRはワイド方向にそれぞれ補正され、逆パ
ターンのアンダータイプのミスコンバージェンスYH
補正とナロータイプのミスコンバージェンスVCRの補正
とが効果的に行われるのである。
また、第2図の回路で、補正コイル10の結線方向を逆
にし、同様に、補正コイル11の結線方向も逆にすれば、
補正コイル10,11に流れる補正電流とアンバランス電流
の向きが共に逆になり、これに伴い補正磁界BSおよび
アンバランス磁界BBの向きも逆になるから、FB,FG,FR
の向きも逆向きになるので、ミスコンバージェンスYH
はアンダー方向に、VCRはナロー方向にそれぞれ補正さ
れる。
また、第2図の回路で、第1のダイオード13と第2の
ダイオード14とをそれぞれ逆極性にすれば、テレビ画面
の上側でビームを振るときには補正コイル10には補正電
流が、補正コイル11にはアンバランス電流がそれぞれ流
れ、第3図(c)に示すように、トップ側からボトム側
に凸の補正磁界BSが発生する。そして、下側にビーム
を振るときには補正電流は補正コイル11にアンバランス
電流は補正コイル10に流れ、第3図(d)に示すよう
に、トップ側に凸となる補正磁界BSが発生する。した
がって、ミスコンバージェンスYHはアンダー方向に補
正され、VCRはワイド方向に補正される。
また、第2図の回路において、第1のダイオード13と
第2のダイオード14とをそれぞれ逆極性にし、かつ、補
正コイル10,11を逆向きに結線すれば、テレビ画面の上
側でビームを振るときには第3図(b)に示すような補
正磁界BSが補正コイル10から、アンバランス磁界BB
補正コイル11からそれぞれ発せられ、テレビ画面の下側
でビームを振るときには第3図(a)のような補正磁界
Sが補正コイル11から、アンバランス磁界BBが補正コ
イル10からそれぞれ発せられる結果、ミスコンバージェ
ンスYHはオーバー方向に、VCRはナロー方向に補正され
る。
このように、本実施例によれば、第1のダイオード13
と第2のダイオード14の極性を変えたり、補正コイル1
0,11の結線方向を変えることにより、ミスコンバージェ
ンスYHをオーバー、アンダーの何れの方向にも、さら
に、VCRをワイド、ナローの何れの方向にも補正するこ
とが可能になる。そして、この補正に際し、可変抵抗器
15,16の大きさを変えることにより、アンバランス電流
の大きさが変化し、これにより、補正磁界BSとアンバ
ランス磁界BBとの境界線lが上下に移動するから、ブ
ルーBとレッドRを切る補正磁界BSの傾きが変化する
こととなり、これにより、YHおよびVCRの補正量を任意
に調整することが可能となり、また、YHとVCRの補正量
のバランスを変えることができる。
また、本実施例の装置は、従来例の第11図に示す回路
構成と較べれば分かるように、使用するダイオードも2
個と少なくてよく、装置構成も極めて簡易化され、装置
製造の作業性の改善と装置コストの低減化を大幅に図る
ことが可能となる。
第4図には本考案に係るコンバージェンス補正装置の
第2の実施例の回路図が示されている。この第2の実施
例は、垂直偏向コイル5の並列接続体に偏向ヨーク1の
ネック部のトップ側に配設される補正コイル10とボトム
側に配設される補正コイル11とを直列に接続し、カソー
ド側を向き合わせて第1のダイオード13を補正コイル10
に、第2のダイオード14を補正コイル11にそれぞれ並列
に接続したものである。この回路では、テレビ画面の上
側にビームを振るときには、補正電流は順方向の第1の
ダイオード13を通って補正コイル11に加えられるが、第
1のダイオード13には内部抵抗が存在するから、垂直偏
向電流の一部分の電流、つまり、アンバランス電流が補
正コイル10に供給される。したがって、補正コイル10,1
1の結線方向を前記第2図の場合と同様にすれば、テレ
ビ画面の上側にビームを振るときには第3図(a)に示
すように、補正コイル11側からトップ側に凸となる補正
磁界BSが発生し、補正コイル10からはボトム側に凸と
なるアンバランス磁界BBが発生する。また、テレビ画
面の下側にビームを振るときには、補正電流は第2のダ
イオード14を通って補正コイル10に加えられ、第2のダ
イオード14の内部抵抗に対応するアンバランス電流は補
正コイル11に加えられる。この結果、第3図(b)に示
すように、補正コイル10からボトム側に凸となる補正磁
界BSが発生し、補正コイル11側からはアンバランス磁
界BBが発生する。この場合、補正磁界BSはアンバラン
ス磁界BBよりも充分大きいので、テレビ画面の上側に
ビームを振るときには第3図(a)に示すように両磁界
S,BBの境界線lはテレビ画面のX軸中心線よりもトッ
プ側に位置し、テレビ画面の下側にビームを振るときに
は境界線lはボトム側に位置する。
この第4図に示す状態においては、前記第2図に示す
回路と同様に、ミスコンバージェンスYHをオーバー方
向に、VCRをワイド方向に補正する。この第2の実施例
においても、前記第1の実施例と同様に、ダイオード1
3,14の極性を変え、また、補正コイル10,11の結線方向
を変えることにより、ミスコンバージェンスYHをオー
バー、アンダーの何れの方向にも補正することが可能と
なり、また、このYHのオーバー、アンダーの何れの方
向の補正に際しても、VCRをワイド、ナローの何れの方
向にも補正することが可能となる。なお、第2の実施例
では、第1のダイオード13と第2のダイオード14が動作
電流分流回路8を構成する。
第5図には本考案に係るコンバージェンス補正装置の
第3の実施例の回路図が示されている。この第3の実施
例は、前記第2の実施例の各ダイオード13,14と直列に
可変抵抗器17,18を接続したものである。一般に、ダイ
オードの内部抵抗は非常に小さく、したがって、前記第
2の実施例の第4図の回路では、アンバランス電流が非
常に小さく、また、このアンバランス電流の大きさを変
えるためには、内部抵抗値の異なる多くのダイオードを
予め用意する必要がある。これに対し、第3の実施例で
は、可変抵抗器17,18を対応するダイオード13,14に直列
に接続することにより、アンバランス電流の大きさを任
意に可変調整することができるようになっている。この
第3の実施例は前記第1および第2の各実施例と同様に
作用し、ミスコンバージェンスYHをオーバー、アンダ
ー何れの方向にも補正することが可能であり、また、VC
Rもワイド方向、ナロー方向の何れの方向にも補正する
ことが可能である。また、可変抵抗器17,18の抵抗値を
変化させることにより、アンバランス磁界BBの大きさ
が変化するから、両磁界BS、BBの境界線lの位置を上
下に移動させることが可能であり、これによりミスコン
バージェンスYHとVCRの補正量を任意に可変調整するこ
とができる。
第6図には本考案の第4の実施例の回路図が示されて
いる。この第4の実施例は、第1のダイオード13と第2
のダイオード14とのカソード側の接続部と、補正コイル
10,11の接続部間に可変抵抗器20を設けたものである。
この第4の実施例では、可変抵抗器20の抵抗値を可変す
ることにより、補正電流とアンバランス電流との割合を
変化させることができ、前記各実施例と同様に、ミスコ
ンバージェンスYHとVCRの補正量の調整を行うことが可
能となる。
第7図には本考案の第5の実施例の回路図が示されて
いる。この第5の実施例では、第1のダイオード13と第
2のダイオード14とのカソード間に可変抵抗器21を設
け、その可変抵抗器21の摺動端子を補正コイル10,11の
接続部に接続したものである。この第5の実施例では、
可変抵抗器21の抵抗値を変化させることにより、トップ
側の補正コイル10に流れる補正電流と、ボトム側の補正
コイル11に流れる補正電流とのアンバランスを変えるこ
とが可能となり、これにより、ミスコンバージェンスY
HとVCRをテレビ画面の上側と下側とで非対称に補正でき
るという効果が得られる。
第8図には本考案の第6の実施例の回路図が示されて
いる。この第6の実施例の構成は、前記第2の実施例と
ほぼ同様であり、第2の実施例と異なる点は、補正コイ
ル10と第1のダイオード13のアノードとの間に逆電流の
阻止回路としての逆電流阻止コイル22を接続したことで
ある。一般に、偏向ヨーク1の駆動に際し、走査期間前
半においては、垂直偏向電流が垂直偏向コイル5から順
方向の第1のダイオード13と第1の補正コイル10に流れ
るが、このとき、第1の補正コイル10の過渡現象によ
り、帰線期間直後の走査期間において補正コイル10には
第8図の鎖線で示すような逆電流が発生する。この逆電
流は補正コイル10のインダクタンスと抵抗値により左右
される。このような逆電流が生じると、テレビ画面の上
端部にビームを振るときに、補正コイル10にアンバラン
ス電流とは逆向きの電流が流れることから、第9図に示
すように、ミスコンバージェンスYHの補正量がテレビ
画面の上端側で急激に大きくなるという不都合が生じ
る。この第6の実施例では、このような不都合を避ける
ために、前記逆電流阻止コイル22を設け、第1の補正コ
イル10の過渡現象によって生じる逆電流を吸収緩和して
いる。この逆電流阻止コイル22の動作により第1のダイ
オード13のオン動作時に逆電流が生じても、この逆電流
は逆電流阻止コイル22によって消滅するから、補正コイ
ル10にアンバランス電流と逆向きの電流が流れることが
なく、これにより、ミスコンバージェンスYHの補正を
適確に行うことが可能となる。
なお、本考案は上記各実施例に限定されることはな
く、様々な実施の態様を取り得るものである。例えば、
上記第6の実施例では、逆電流阻止コイル22を設けた
が、この逆電流阻止コイル22を第1、第3〜第5の各実
施例の回路に設けてもよく、これらの各実施例に逆電流
阻止コイル22を設ければ、補正コイルの過渡現象による
逆電流(アンバランス電流に対する逆電流)の発生を防
止することができ、ミスコンバージェンスYHの補正を
より高精度のもとに行うことが可能となる。
また、上記各実施例では、動作電流分流回路8をダイ
オードにより、あるいはダイオードと可変抵抗器によっ
て構成したが、補正するミスコンバージェンスの各態様
に応じ、一方側の補正コイルには補正電流を他方側の補
正コイルにはアンバランス電流を分配供給する回路であ
れば他の回路素子によって構成することが可能であり、
例えば、デジタル回路等によりこれを構成することもで
きる。ただ、本実施例のように、ダイオードを用いて動
作電流分流回路を構成すれば、回路構成が容易であり、
装置製造の容易化と装置コストの低減化を図ることがで
きるという利点が得られる。なお、第1〜第7の実施例
において、垂直偏向コイル5は並列体であるが、直列体
でも良い。
〔考案の効果〕
本考案は以上説明したように構成したものであるか
ら、ミスコンバージェンスYHをオーバー方向とアンダ
ー方向の何れの方向にも補正することが可能であり、さ
らに、これらYHのオーバー、アンダーの何れの補正に
際してもミスコンバージェンスVCRをワイド方向とナロ
ー方向の何れの方向にも補正することが可能であり、そ
の実用的価値は非常に高いものとなる。
また、動作電流分流回路の動作により、アンバランス
電流の大きさを可変することにより、ミスコンバージェ
ンスYHとVCRの補正量のバランスを任意に変えることが
可能となり、テレビ画面上に現れるミスコンバージェン
スYHとVCRの様々なパターンに対してもこれを適確に補
正することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係るコンバージェンス補正装置を偏向
ヨークへの装着状態で示す一実施例の外観構成図、第2
図は本考案に係るコンバージェンス補正装置の第1の実
施例の回路図、第3図はミスコンバージェンスYHとVCR
の補正動作の説明図、第4図は本考案の第2の実施例の
回路図、第5図は本考案の第3の実施例の回路図、第6
図は本考案の第4の実施例の回路図、第7図は本考案の
第5の実施例の回路図、第8図は本考案の第6の実施例
の回路図、第9図は補正コイルにアンバランス電流と逆
向きの電流が流れることによるYHの補正状態を示す説
明図、第10図は従来のミスコンバージェンスYHの補正
装置の説明図、第11図は第10図の装置の回路図、第12図
および第13図は従来のミスコンバージェンスVCRの装置
動作を示し、第12図はミスコンバージェンスVCRのワイ
ド方向の補正状態図、第13図は同ミスコンバージェンス
VCRのナロー方向の補正状態図、第14図はミスコンバー
ジェンスVCRのパターン説明図、第15図はミスコンバー
ジェンスYHのパターン説明図である。 1……偏向ヨーク、2,3……補正コイル、4……整流回
路、5……垂直偏向コイル、6,7……補正コイル、8…
…動作電流分流回路、10,11……補正コイル、12……抵
抗器、13……第1のダイオード、14……第2のダイオー
ド、15,16,17,18,20,21……可変抵抗器、22……逆電流
阻止コイル。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】偏向ヨークに装着され偏向ヨークのトップ
    側からボトム側に凸となる湾曲した水平方向のコンバー
    ジェンス補正磁界を発生する第1の補正コイルと、偏向
    ヨークに装着され偏向ヨークのボトム側からトップ側に
    凸となる湾曲した水平方向のコンバージェンス補正磁界
    を発生する第2の補正コイルと、陰極線管の画面の上側
    にビームを振るときと下側にビームを振るときとで交互
    に垂直偏向電流の補正電流を第1の補正コイルと第2の
    補正コイルに供給するとともに、一方の補正コイルに補
    正電流を供給しているときには他方の補正コイルへは前
    記補正電流よりは小さな垂直偏向電流のアンバランス電
    流を前記補正電流による磁界と左右同方向の磁界が発生
    する向きに供給し一方の補正コイルの補正電流による補
    正磁界の強度と他方の補正コイルのアンバランス電流に
    よる磁界強度の平衡境界位置を他方の補正コイル側へず
    らすずれ量を調整する動作電流分流回路とを有するコン
    バージェンス補正回路。
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WO2000039833A1 (fr) * 1998-12-28 2000-07-06 Kabushiki Kaisha Toshiba Dispositif tube cathodique couleur

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