JP2522093B2 - 仕上げユニットパネル及びタイル貼りカ―テンウォ―ル - Google Patents

仕上げユニットパネル及びタイル貼りカ―テンウォ―ル

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JP2522093B2
JP2522093B2 JP2171189A JP17118990A JP2522093B2 JP 2522093 B2 JP2522093 B2 JP 2522093B2 JP 2171189 A JP2171189 A JP 2171189A JP 17118990 A JP17118990 A JP 17118990A JP 2522093 B2 JP2522093 B2 JP 2522093B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は仕上げ材としてタイルや石材を使用した仕
上げユニットパネル及びタイル貼りカーテンウォールに
関するものである。
〔従来の技術〕
一般に建物の外壁をタイルや石材によって仕上げると
掃除がし易いだけでなく清潔で見栄えも良いため、最近
の建物には広く利用されている。
ところで、この種のタイルや石材の施工方法として
は、タイルや石材を躯体表面に接着モルタルによって1
枚々接着する方法も実施されているが、これでは余りに
も手間がかかる為、これらの仕上げ材と当該仕上げ材の
基板となるコンクリート板とを工場等で予め一体成形し
た所謂プレキャストコンクリート板(以下、PC板とい
う)を使用する方法が一般的である。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、この種のPC板は乾燥収縮による亀裂や風圧・
地震に備えて充分に強度を持たせる必要があることか
ら、相当厚くする必要があり、この為、相当重くなるの
が免れず、運搬・設置等の取り扱いが困難となるだけで
なく、厚くした分だけ材料費が嵩むという問題がある。
また、永年の経過と共に接着モルタルの接着力が低下
してタイルや石材が剥離する危険もあり、さらに剥離し
た場合の補修も位置ずれが生じたり、既存タイルとの色
合わせが旨くいかなかったりして元通りにすることは極
めて面倒なものである。
この発明はこのような前記従来の課題を解消する為に
提案されたもので、タイルや石材の取付けを確実に、且
つ極めて簡単に行うことができ、しかも補修も簡単に行
うことができる仕上げユニツトパネル及びタイル貼りカ
ーテンウォールを提供することを目的とするものであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的を達成するためのこの発明は、3発明から構
成される。
(1)第1発明は仕上げユニットパネルに関する発明で
あり、(A)金属板よりなる矩形板状の基板の室外側の
上下端には、断面略L字状をした基部の立ち上がり部に
タイル挟持部を突設すると共に当該タイル挟持部の先端
部を断面略V字状若しくはU字状に形成した端部タイル
挟持金具を使用し、当該基板の室外側の中間部には、断
面略リップ溝状をした基部の開口端部にタイル挟持部を
略平行に突設すると共に当該タイル挟持部の先端部を断
面略V字状若しくはU字状に形成した中間部タイル挟持
金具を使用して、各タイル挟持金具を上下方向に一定間
隔おきに取付け、(B)上下端面に凹溝を設けた複数枚
のタイルを上下のタイル挟持金具に挟持させて取付け、
(C)前記基板の室内側に取付ボルトと防水パッキング
を取付けてあることを特徴とする。
このタイル挟持金具には、仕上げユニットパネルの中
間部に設置され、上下のタイルを挟持する中間部タイル
挟持金具と仕上げユニットパネルの上下端に設置され、
上下の何れか一方のタイルを挟持する端部タイル挟持金
具との2種類がある。このタイル挟持金具を取付けるタ
イルの高さに相当する間隔ごとに水平方向に設置してあ
る。一方タイルの上下端面にはV字状若しくはU字状の
凹溝が設けられており、この凹溝をタイル挟持金具のV
字状若しくはU字状の先端部に係合して基板に取付け
る。
そして、基板の室内側には仕上げユニットパネル全体
を下地材に取付けるための取付ボルトが設けられてい
る。
(2)第2発明はタイル貼りカーテンウォールに関する
発明であり、下地材であるスチールフレームの室外側に
第1発明の仕上げユニットパネルを複数枚取付けたタイ
ル貼りカーテンウォールである。この下地材であるスチ
ールフレームは左右縦枠と上下横枠とを上下階のスラブ
間に架け渡せるような縦長の矩形枠状に組み立て、当該
枠体の左右縦枠間に複数本の中枠を略水平に、且つ上下
方向に一定間隔おきに架設することにより構成され、第
1発明の仕上げユニットパネルは取付ボルトによりスチ
ールフレームの横枠及び中枠にボルト止めされる。
(3)第3発明は第2発明と同じくタイル貼りカーテン
ウォールに関する発明であるが、第1発明の仕上げユニ
ットパネルの過程を経由することなく、下地材であるPC
板若しくは場所打ちコンクリート壁の室外側に直接多数
のタイルを貼り付けたタイル貼りカーテンウォールであ
り、(A)上下階のスラブ間に架け渡せるような長さの
PC板若しくは場所打ちコンクリート壁の室外側の上下端
には、断面略L字状をした基部の立ち上がり部にタイル
挟持部を突設すると共に当該タイル挟持部の先端部を断
面略V字状若しくはU字状に形成した端部タイル挟持金
具を使用し、当該基板の室外側の中間部には、断面略リ
ップ溝状をした基部の開口端部にタイル挟持部を略平行
に突設すると共に当該タイル挟持部の先端部を断面略V
字状若しくはU字状に形成した中間部タイル挟持金具を
使用して、各タイル挟持金具を上下方向に一定間隔おき
に取付け、(B)上下端面に凹溝を設けた複数枚のタイ
ルを上下のタイル挟持金具に挟持させて取付けることを
特徴とする。
〔実施例〕
以下、この発明に係る第1発明および第2発明をタイ
ル貼りカーテンウォールを中心として図示する一実施例
に基づいて説明する。
タイル貼りカーテンウォール1はスチールフレーム2
と複数枚の仕上げユニットパネル3,3・・とから構成さ
れている。
スチールフレーム2は溝形鋼等からなる左右縦枠4,4
と上下横枠5,5とを上下階のスラブ間に架け渡せるよう
な縦長の矩形枠状に組み立て、この枠体の左右縦枠4,4
間にH形鋼等からなる複数本の中枠6,6・・を水平に上
下方向に一定間隔おきに架け渡すことにより構成されて
いる。
なお、左右縦枠4と上下横枠5との連結及び左右縦枠
4と中枠6との連結はボルト若しくは溶接によってなさ
れている。
また、左右縦枠4,4、上下横枠5,5及び中枠6の径並び
に中枠6の設置間隔は予想される風圧等の種々の設計条
件によって適宜決められている。
仕上げユニットパネル3はアルミ板や防錆金属板等の
金属板より、基板7を少なくともその縦辺が横枠5と中
枠6間及び上下中枠6,6間に架け渡せるような大きさの
矩形板状に形成し、基板7の室外側に複数本のタイル挟
持金具8を水平に取付け、且つ室外側に複数本の取付ボ
ルト9,9を突設し、さらに上下タイル挟持金具8,8間に複
数枚のタイル10,10・・を嵌め込むことにより構成され
ている。
中間部のタイル挟持金具8は断面略リップ溝状をした
基部8aの開口端部にタイル挟持部8b,8bを略水平に突設
することにより形成されている。
タイル挟持部8b,8bの先端部はそれぞれ上側と下側に
断面略V字状若しくはU字状に折り曲げられている。
一方、上下端のタイル挟持金具8は断面略L字状をし
た基部の立ち上がり部の先端部にタイル挟持部を突設す
ることにより形成され、当該タイル挟持部は断面略V字
状若しくはU字状に形成さこれている。
また、中間部及び端部のタイル挟持金具8はステンレ
ススチール板若しくはアルミ等の金属板より一体的に形
成され、全体が一定大きさのばね力を保有している。
さらに、中間部タイル挟持金具8の基部8aの上下フラ
ンジ部及び端部タイル挟持金具の基部の立ち上がり部に
は、複数個の排水孔8cがそれぞれその長手方向に一定間
隔おきに形成されている。
このように形成されたタイル挟持金具8のうち、端部
タイル挟持金具は基板7の室外側の上下両端部にスポッ
ト溶接若しくは取付ビス(第7図参照)等によって取付
けられ、中間部タイル挟持金具は端部タイル挟持金具間
に同じ方法によって上下方向に一定間隔おきに取付けら
れている。
タイル10の上下両端面にはタイル挟持金具8のタイル
挟持部先端の形状に対応して断面略V字状若しくはU字
状の凹溝11,11が形成されている。
そして、タイル10は上下両端のタイル挟持金具8と中
間部のタイル挟持金具8との間、及び上下の中間部のタ
イル挟持金具8の間のタイル挟持部をタイルの凹溝11,1
1に係合することにより嵌めこまれている。
設置後のタイル10は端部及び中間部タイル挟持金具8
全体が一定大きさのばね力を保有している為、タイル挟
持金具8のタイル挟持部によって強固に挟み付けられ絶
対に外れることはない。
なお、各タイル挟持金具8の設置間隔はタイル10のサ
イズに応じて決定される。
このように構成された各仕上げユニットパネル3はス
チールフレーム2の横枠5と中枠6間及び中枠6,6間の
室外側に添え付けられている。
そして、各仕上げユニットパネル3は取付ボルト9,9
を横枠5及び中枠6の取付孔12に貫通させると共にその
貫通部分に固定ナット13を螺合することにより強固に固
定されている。
また、仕上げタイルユニット3の基板7とスチールフ
レーム2の横枠5及び中枠6との間には、防水パンキン
グ14がそれぞれ介在し、これによってこの部分から雨水
が室内側に浸入しないように防水処理が確実になされて
いる。
このように構成されたタイル貼りカーテンウォール1
は上下階のスラブ間に架け渡されている。
そして、各タイル貼りカーテンウォール1は上下横枠
5,5を上下スラブに複数個のフアスナー15,15によって固
定して取付けられている。
また、上下タイル貼りカーテンウォール1,1の横枠5
と5との間には、ガスケット16,16が介在し、これによ
ってこの部分から雨水が室内側に浸入しないように完全
な止水処理が施されている。
第8図、第9図及び第10図は第3発明の実施例を示す
もので、仕上げタイルユニット3の基板7の代わりにPC
板若しくは場所打ちコンクリート壁17を基板として直接
タイルを取付けた構成されたタイル貼りカーテンウォー
ルのタイル取付部を示したものである。
タイル貼りカーテンウォールはPC板若しくは場所打ち
コンクリート壁17を上下階のスラブ間に架け渡せるよう
な大きさに形成し、第1発明の場合と同様に、PC板若し
くは場所打ちコンクリート壁17の室外側の上下両端部に
端部タイル挟持金具を水平に取付け、端部タイル挟持金
具の中間に複数本の中間部タイル挟持金具8を上下方向
に水平に一定間隔おきに取付け、且つ各タイル挟持金具
の上下タイル挟持部間に複数枚のタイル10を挟持させて
取付けることにより構成されている。
この場合、各タイル挟持金具はPC板若しくは場所打ち
コンクリート壁17に取付ビスや溶接で取付けることはで
きないので、第8図〜第10図に示すように、コンクリー
ト釘18、アンカーボルト19、インサートナット付きボル
ト20などのコンクリートへの通常の固定手段で取付けら
れている。
このように、端部タイル挟持金具及び中間部タイル挟
持金具8を使用すれば、PC板若しくは場所打ちコンクリ
ート壁17を基板としてタイル貼りカーテンウォールを製
造する場合にも接着モルタル等の左官材を一切使用せず
にワンタッチで取付けることが可能となり、一旦取付け
てしまえば剥離する心配は全くない。
〔発明の効果〕
この発明は以上の構成からなるので以下の効果を有す
る。
(1)第1発明により、タイルはスチールフレームに一
枚一枚取付けられているのではなく複数枚毎にユニツト
化されて取付けられ、しかも接着モルタルなどの左官材
を一切使用せず、タイル挟持金具によって取付けてある
ため、タイルの取付けが楽で省力化が図れると共に製造
期間も接着モルタルなどの養生期間を必要とせず、著し
く短縮することができる。また、タイルが後日剥離する
心配が全くないだけでなく、タイルの付け替えが簡単に
行えるため、タイルの取替えによる補修も極めて簡単に
行うことができる。さらに、タイルの付け替えに際し、
既存タイルとの色合わせを入念に行うことができ、しか
も位置がずれるなどといった水が生ずる恐れも全くな
く、補修も確実に行うことができる。
(2)第2発明により、ユニット化されたタイルはPC板
ではなく形鋼からなるスチールフレームに取付けられて
いるため、外壁パネルの大幅な軽量化が図れる。従っ
て、外壁パネルの運搬や設置などは小型の重機械で十分
行うことができる。
(3)第3発明の場合は、軽量化は図れないが、タイル
は一枚一枚独立して左官材を一切使用せずタイル挟持金
具タイルによって簡単に取付けることができる。そし
て、(1)と同様に、タイルが後日剥離する心配が全く
なく、タイルの付け替えを簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第7図は、第1発明、第2発明の一実施例を示
すもので、第2図はタイル貼りカーテンウォールの正面
図、第2図はその取付状態を示す縦断面図、第3図は仕
上げユニットパネルのタイル設置前の正面図、第4図は
そのタイル設置後の正面図、第5図はその背面図、第6
図は仕上げユニットパネルの取付状態を示す縦断面図、
第7図はタイル挟持金具の金属板への取付方法の一例を
示す一部縦断面図である。第8図、第9図及び第10図は
第3発明におけるタイル挟持金具のPC板若しくは場所打
ちコンクリート壁への取付方法の例を示す一部縦断面図
である。 1…タイル貼りカーテンウォール、2…スチールフレー
ム、3…仕上げユニットパネル、4…左右縦枠、5…上
下横枠、6…中枠、7…基板、8…タイル挟持金具、9
…取付ボルト、10…タイル、11…凹溝、12…取付孔、13
…固定ナット、14…防水パッキング、15…ファスナー、
16…ガスケット、17…PC板若しくはコンクリート盤、18
…コンクリート釘、19…アンカーボルト、20…インサー
トナット付きボルト。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)金属板よりなる矩形板状の基板の室
    外側の上下端には、断面略L字状をした基部の立ち上が
    り部にタイル挟持部を突設すると共に当該タイル挟持部
    の先端部を断面略V字状若しくはU字状に形成した端部
    タイル挟持金具を使用し、当該基板の室外側の中間部に
    は、断面略リップ溝状をした基部の開口端部にタイル挟
    持部を略平行に突設すると共に当該タイル挟持部の先端
    部を断面略V字状若しくはU字状に形成した中間部タイ
    ル挟持金具を使用して、各タイル挟持金具を上下方向に
    一定間隔おきに取付け、(B)上下端面に凹溝を設けた
    複数枚のタイルを上下のタイル挟持金具に挟持させて取
    付け、(C)前記基板の室内側に取付ボルトと防水パッ
    キングを取付けてなることを特徴とする仕上げユニット
    パネル。
  2. 【請求項2】左右縦枠と上下横枠とを上下階のスラブ間
    に架け渡せるような縦長の矩形枠状に組み立て、当該枠
    体の左右縦枠間に複数本の中枠を略水平に、且つ上下方
    向に一定間隔おきに架設することにより構成したスチー
    ルフレームの室外側に請求項第1項記載の仕上げユニッ
    トパネルを複数枚それぞれスチールフレームの横枠及び
    中枠にボルト止めすることにより取付けてなることを特
    徴とするタイル貼りカーテンウォール。
  3. 【請求項3】(A)上下階のスラブ間に架け渡せるよう
    な長さのPC板若しくは場所打ちコンクリート壁の室外側
    の上下端には、断面略L字状をした基部の立ち上がり部
    にタイル挟持部を突設すると共に当該タイル挟持部の先
    端部を断面略V字状若しくはU字状に形成した端部タイ
    ル挟持金具を使用し、当該基板の室外側の中間部には、
    断面略リップ溝状をした基部の開口端部にタイル挟持部
    を略平行に突設すると共に当該タイル挟持部の先端部を
    断面略V字状若しくはU字状に形成した中間部タイル挟
    持金具を使用して、各タイル挟持金具を上下方向に一定
    間隔おきに取付け、(B)上下端面に凹溝を設けた複数
    枚のタイルを上下のタイル挟持金具に挟持させて取付け
    てなることを特徴とするタイル貼りカーテンウォール。
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