JP2522073B2 - 正弦波pwm信号発生装置 - Google Patents

正弦波pwm信号発生装置

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JP2522073B2
JP2522073B2 JP1316238A JP31623889A JP2522073B2 JP 2522073 B2 JP2522073 B2 JP 2522073B2 JP 1316238 A JP1316238 A JP 1316238A JP 31623889 A JP31623889 A JP 31623889A JP 2522073 B2 JP2522073 B2 JP 2522073B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、インバータ等で用いる正弦波PWM(Pulse
Width Modulation)信号発生装置に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
第11図は、例えば特開昭63−31477号公報に示される
正弦波PWM信号発生装置(マイコン使用)のブロック図
である。第12図は、そのPWM信号発生の割り込み処理の
フローチャート、第13図は、メイン処理のフローチャー
ト、第14図は、データ作成のフローチャートである。
第11図において、101はCPU(central Processing uni
t)、102はタイマ、103は波形発生データを格納するRAM
(ramdom−access memory)、104は基準正弦波データな
どを格納してあるROM(read−only memory)、105は波
形発生データテーブル内の波形発生データのアドレスを
示すアドレスポインタ、106はPWM信号を発生するポート
である。RAM103内には二つの波形発生データテーブル領
域が確保されている。
同図中、実線でかかれている部分はPWM信号発生のた
めの割り込み処理の流れを示し、点線の部分は波形発生
データ作成のためのメイン処理の流れを示す。
次に、動作について第11図ないし第14図を用いて説明
する。
PWM信号の発生動作を、第12図のフローチャートで説
明する。タイマ102による割り込み要求で、タイマ割り
込みにはいると、ステップ1でアドレスポインタ105を
インクリメントし、ステップ2でテーブルが終わりであ
るかどうかを判別する。このテーブルは、後に説明する
メイン処理によってRAM103上に作成されるものである。
テーブルが終わりであった場合はステップ3でテーブル
を切り換える必要があるかどうか判定し、必要な場合
(すなわち、出力周波数あるいは出力電圧を変更する場
合)はステップ4でテーブルを切り換える。その後、ス
テップ5でアドレスポインタ105を初期化する。ステッ
プ2でテーブルが終わりでなければ、ステップ3ないし
5の動作は行わない。
続いて、ステップ6でアドレスポインタ105で示され
るRAM103上にあるテーブルの内容をCPU101に読み込み、
ポート出力データをポート106に出力し、ステップ7で
時間データをタイマ102にセットして割り込み処理を終
了する。以後、波形発生データの中の時間データに従っ
たタイミングで割り込み処理に入り、PWM信号を発生す
る。
次に、波形発生データをRAM103上に作成する動作を、
第13図,第14図のフローチャートで説明する。第13図の
フローチャートにおいて、ステップ11で周波数,電圧に
変更があるかどうか判定し、変更がある場合はステップ
12でデータ作成プログラムを呼び出す。
第14図において、データ作成プログラムは、ステップ
23でタイマ割り込みで使用されていない方のテーブルを
選択する。次に、ステップ24で周波数データ,電圧デー
タ,キャリア周波数データ及びROM104内にある基準正弦
波データより、三角波比較方式により30゜分の波形発生
データを作成する。ステップ25でこれを60゜度分のデー
タに展開し、さらにステップ26でマイコンが処理しきれ
ない時間的に短いデータをカットする。データ作成が終
了したら、ステップ27でテーブル切り換えが可能である
ことを示すフラグを立て、メインループに戻る。
第15図は、以上説明した動作のもとで、タイマ割り込
み処理が発生するタイミングを矢印で示している。1キ
ャリア周期の間に4回の割り込みが発生していることが
分かる。
〔発明が解決しようとする課題〕 従来の正弦波PWM信号発生装置は以上のように構成さ
れていたので、1キャリア周期の間に割り込み処理が4
回入ることになり、ソフトウェアの負担が大きい。ポー
トへの出力もソフトウェアで行っているので、出力タイ
ミングの精度も得難い。
またRAM内に大きな波形発生テーブルを二つ持つこと
になるが、通常ROM容量に対してRAM容量は余り多くない
ので、他プログラムが共存する場合、大きな制約を受け
る。さらに、出力周波数の周期、例えば50Hzの場合20ms
間隔で、電圧,周波数を変えることは出来るが、ベクト
ル制御など細かくモータを制御したい場合に、必要な周
期例えば数百μsで周波数,電圧を変化させることは出
来ない。
さらに、キャリア周波数を非可聴域(約15kHz以上)
にしたい場合、今度はタイミングの演算時間が制約とな
って限界が生じるという問題があった。
この発明は、これらの問題を解決するためになされた
もので、RAM上の波形発生データテーブルを不要にし、
また、出力電圧と周波数をN/2・キャリア周期毎(Nは
2以上の整数)に変更することも可能な、正弦波PWM信
号発生装置を得ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的を達成するため、この発明は、正弦波PWM信
号発生装置を次の通りに構成するものである。
(1)正弦波に関するデータと三角波などのキャリアを
比較して各相の出力変化タイミングを求め正弦波PWM信
号を発生する装置であって、前記キャリアに同期した所
定のタイミングにおいて割り込み処理を発生し、N回
(Nは2以上の整数)の割り込み処理にわたって一連の
演算を行い、各相の出力変化タイミングを演算する演算
手段を備えた正弦波PWM信号発生装置。
(2)前記演算手段によって得られた各相の出力変化タ
イミングを、前記キャリアに同期した所定のタイミング
で出力制御手段に設定するタイミング設定手段と、前記
タイミング設定手段によって設定された出力変化タイミ
ングを記憶し、そのタイミングにおいて出力を変化させ
る前記出力制御手段を備えた前記(1)記載の正弦波PW
M信号発生装置。
〔作用〕
前記(1),(2)の構成により、各相の出力変化タ
イミングを三角波などのキャリアの所定のタイミングに
おける割り込み処理N回毎に、一連の出力変化タイミン
グを演算し、割り込み処理毎に出力変化タイミングを設
定し、そのタイミングで出力制御手段の出力が変化す
る。
〔実施例〕
以下、この発明を実施例により詳しく説明する。
第1図は、この発明の一実施例である“正弦波PWM信
号発生装置”のブロック図である。図において、101はC
PU(演算手段及びタイミング設定手段)、102はタイ
マ、103は電圧倍率及び演算結果を格納するRAM、104は
基準正弦波データ,標準出力電圧データなどを格納して
あるROM、105はROM104内の基準正弦波データをアクセス
するアドレスを示すアドレスポインタ、106はPWM信号を
出力するポート、107はPWMの出力変化タイミングや割り
込みタイミングを記憶するレジスタ108を有し、そのタ
イミングでポート106に出力したり、CPU101に割り込み
要求を出す出力制御手段である。109は外部機器やセン
サなどと情報の入出力を行うI/Oである。
ここで、用語について説明する。前記「基準正弦波デ
ータ」は、正弦波データと三角波キャリアを比較して各
相のスイッチング素子のオンまたはオフのタイミング
(出力変化タイミング)を得るいわゆる三角波比較方式
における、正弦波データ作成の基準となるものであり、
「標準出力電圧データ」は、出力周波数に対しV/Fパタ
ーンで予め設定されている出力電圧のデータであり、
「電圧倍率」は、実際の出力電圧を前記標準出力電圧デ
ータより決める際の係数である。
本実施例では、このように電圧倍率を可変にして標準
出力電圧データを基にして出力電圧を変化させるように
しているが、その理由は、出力電圧を何らかのフィード
バック制御で変化させながら運転しているときに、万一
制御機構が故障しても予め設定されたV/Fパターンで応
急運転が出来るようにするためである。
次に動作について説明する。
第2図は、正弦波PWM波形の出力変化タイミングを演
算する割り込み処理の発生タイミングを示す。図におい
て、201は三角波キャリアであり、202,203は、出力すべ
き正弦波形の一部に相当するものである。三角波キャリ
ア201の最上点を含むその近傍及び最下点を含むその近
傍の両方の時点で割り込みが発生している例である。
演算手段で行う処理のフローチャートを第3図に示
す。第3図において、ステップ301でデータポインタ105
が示すROM104のアドレスから基準正弦波データをCPU101
に読み込む。ステップ302で読み込んだ基準正弦波デー
タに、ROM104内に格納され、メイン処理によってRAM103
内に移された標準出力電圧データ、RAM103内に格納され
た電圧倍率データを乗算し、これと三角波キャリアに基
づいて、割り込みタイミング間のうち、キャリア上昇中
における出力変化タイミングを演算し、ステップ303で
その乗算結果をRAM103に記憶する。次にステップ304
で、キャリア下降中の出力変化タイミングを演算するた
め、ステップ302で得られた出力変化タイミングデータ
をキャリア周期から減算し、ステップ305でその減算結
果をRAM103に記憶する。次に、他の相の出力変化タイミ
ングを演算するために、ステップ306でデータポインタ1
05を位相差に相当する値だけ進め、ステップ307でデー
タポインタ105が示すアドレスから基準正弦波データを
読み込み、ステップ308で基準正弦波データ,標準出力
データ,電圧倍率データを乗算し、出力変化タイミング
を演算し、得られた出力変化タイミングをステップ309
で記憶する。ステップ310で、キャリア下降中の出力変
化タイミングを演算するため、ステップ308で得られた
結果をキャリア周期から減衰し、ステップ311でその結
果を記憶する。以上で一つのキャリア内のタイミングが
すべて求まったので、ステップ312でこれらの演算結果
を有効とする。次にステップ313で出力周波数に対応し
た量だけアドレスポインタ105を進め、ステップ314でア
ドレスがテーブルの範囲を越えた場合は、ステップ315
でアドレスポインタを初期化する。
次にタイミング設定手段が行う動作を第4図について
説明する。ステップ401で、キャリアが上昇中のタイミ
ングを設定するのか、下降中のタイミングを設定するの
か判定し、上昇中の場合はステップ402へ進み、下降中
の場合はステップ404へ進む。
ステップ402では、ステップ303で記憶した出力変化タ
イミングを、出力制御手段にセットし、ステップ403で
は、ステップ309で記憶した出力変化タイミングをセッ
トする。ステップ404では、ステップ305で記憶した出力
変化タイミングを、出力制御手段にセットし、ステップ
405では、ステップ311で記憶した出力変化タイミングを
セットする。
ただしこれらのデータはステップ312で有効とされた
後のデータを使用し、演算途中のものは使用しない。
次に、第5図を用いて前記演算手段と設定手段の処理
が、割り込み処理内でどの様に実行されるか説明する。
割り込み要求が発生し、割り込み処理にはいると、ステ
ップ501で割り込みカウンタをカウントアップする。ス
テップ502で、カウンタの値に応じて分岐する。カウン
タの値が1の時は、ステップ503で演算手段の処理の1/4
を実行する。カウンタの値が2の時は、ステップ504で
演算手段の処理の2/4を実行する。カウンタの値が3の
時は、ステップ505で演算手段の処理の3/4を実行する。
カウンタの値が4の時は、ステップ506でカウンタの値
を1に初期化し、ステップ507で演算手段の処理の4/4を
実行する。演算手段の処理のいずれかが終われば、ステ
ップ508でタイミング設定手段の処理を実行し、割り込
み処理を終了する。ここで、演算手段の処理を4分割
(N=4の場合)しているが、その分割の仕方は割り込
み発生間隔の中でそれぞれの処理が終わるように分割す
る。第6図は、それぞれの処理が実行される順序を表し
たタイミング図である。
出力制御手段107は、レジスタ108内に記憶されたタイ
ミングデータと、タイマ102の値を比較し、両者が一致
した時点で所望の出力をポート106に対して行い、また
は、CPU101に割り込み要求を発生する。
第7図は、メイン処理のフローチャートである。メイ
ン処理では、I/O 109を通じて外部条件やデータの取り
込みを行い、出力周波数,出力電圧に関するデータを演
算する。
ステップ701でI/O 109を通じて外部条件,データの
取り込みを行う。ステップ702で、取り込んだ条件,デ
ータから、出力周波数及び電圧倍率を演算する。ステッ
プ703で、決定した出力周波数から標準出力電圧及びア
ドレスポインタ105の進め量をROM104から読みだし、ま
たは演算してRAM103に格納しておく。
前述のように、出力変化タイミングが、基準正弦波デ
ータと標準出力電圧データと電圧倍率データの乗算に基
づいて求まるのは、次の理由による。
即ち、本実施例では、標準出力電圧データを8ビッ
ト、電圧倍率データを8ビット、基準正弦波データを9
ビットで扱っており、これらを乗算すると24ビット(以
上)のデータとなるようにしており、さらにその24ビッ
ト(以上)のデータのうち下位16ビットデータを四捨五
入して8ビット(以上)のデータに落とすと、マイコン
内部で出力変化タイミングを決めるタイマに設定する値
となるように各値の大きさを調整してあることによる。
また、前述のように、キャリア下降中の出力変化タイ
ミングが、キャリア周期からキャリア上昇中の出力変化
タイミングデータを減算して求められるのは、次の理由
による。
即ち、1キャリア内の各波形は第8図に示すように対
称であるので、第2の出力変化タイミングを得るのに再
度乗算を行う必要はなく、キャリア周期Tcから第1の出
力変化タイミングのデータ時間a(c=a)を引けばよ
いということによる。
第9図,第10図は基準正弦波データが保有されている
状態を表した図である。第9図において、一般的なデー
タの単位である8ビットで基準正弦波データを保有する
場合、SINxの0を0、1を255に対応させて1/2〜1まで
の値を記憶させると、その値は128〜255までとなり、実
質的には7ビットの分解能しか得られないが、第10図の
ように1/2を0、1を255に対応させれば8ビットの分解
能が得られる。このデータを演算に用いるときは9ビッ
ト目を常に1とし、9ビットデータとして用いれば、RO
M上には8ビットで保有していても9ビットデータが得
られることになり、同じメモリ容量であってもデータの
精度を上げることが出来る。
なお、前記実施例では、割り込みが1キャリア周期に
2回発生する例について説明したが、どちらか一方のタ
イミングでのみ割り込みが発生するようにし、キャリア
上昇中と下降中で分けて行っていたタイミング設定処理
を1回で行ってもよい。
また、出力変化タイミングの演算を4回に分割して処
理する例について説明したが、N回(Nは2以上の整
数)に分割して処理してもよい。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明によれば、三角波キャ
リアの最上点近傍または最下点近傍またはその両方にお
いて割り込み処理を発生し、N回の割り込み処理に分割
して一連の出力変化タイミングを演算し、タイミング設
定手段によって出力制御手段にこの出力変化タイミング
を設定し、出力制御手段によってそのタイミングにPWM
信号を出力するように構成したので、割り込み処理の回
数が減り、ソフトウェアの負担を減らすことができ、ま
た、出力電圧と出力周波数をN/2・キャリア周期毎に独
立に変化させることが出来、かつキャリアを高い周波数
にすることが出来る。
また、ROM内に基準正弦波データと標準出力電圧デー
タを持つのみになり、RAMにテーブルを持たなくてもよ
いのでRAM容量を減らすことが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例による正弦波PWM信号発生
装置のブロック図、第2図は同実施例における割り込み
処理の発生タイミングを示す図、第3図ないし第5図は
割り込み処理のフローチャート、第6図は割り込み処理
が実行される順序を表したタイミング図、第7図はメイ
ン処理のフローチャート、第8図は出力変化タイミング
の演算法を説明する図、第9図,第10図は基準正弦波デ
ータの持ち方を示す図、第11図は従来例のブロック図、
第12図,第13図,第14図は同従来例の動作を説明するフ
ローチャート、第15図は同従来例の割り込み処理の発生
タイミングを示す図である。 図中、101はCPU(演算手段及びタイミング設定手段)、
107は出力制御手段である。 なお、図中、同一符号は同一、または相当部分を示す。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正弦波に関するデータと三角波などのキャ
    リアを比較して各相の出力変化タイミングを求め正弦波
    PWM信号を発生する装置であって、前記キャリアに同期
    した所定のタイミングにおいて割り込み処理を発生し、
    N回(Nは2以上の整数)の割り込み処理にわたって一
    連の演算を行い、各相の出力変化タイミングを演算する
    演算手段を備えたことを特徴とする正弦波PWM信号発生
    装置。
  2. 【請求項2】前記演算手段によって得られた各相の出力
    変化タイミングを、前記キャリアに同期した所定のタイ
    ミングで出力制御手段に設定するタイミング設定手段
    と、前記タイミング設定手段によって設定された出力変
    化タイミングを記憶し、そのタイミングにおいて出力を
    変化させる前記出力制御手段を備えたことを特徴とする
    請求項1に記載の正弦波PWM信号発生装置。
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