JP2521824Y2 - 整流子 - Google Patents

整流子

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JP2521824Y2
JP2521824Y2 JP1991015261U JP1526191U JP2521824Y2 JP 2521824 Y2 JP2521824 Y2 JP 2521824Y2 JP 1991015261 U JP1991015261 U JP 1991015261U JP 1526191 U JP1526191 U JP 1526191U JP 2521824 Y2 JP2521824 Y2 JP 2521824Y2
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electrode
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広志 坂下
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、整流子セグメントのラ
イザーに対し、コイル端線およびバリスタを接続してな
る整流子に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ブラシを用いる回転電機には、
ブラシ摺動片に接触する整流子(コミュテータ)が設け
られる。例えば図13に表わされている例では、シャフ
ト1に固定されたコアー2の各突極のそれぞれに、コイ
ル3が巻回されているとともに、上記シャフト1の一端
部分には、当該シャフト1を周状に取り囲むようにして
複数枚の整流子セグメント4が装着されている。これら
の各整流子セグメント4の基部側は、図14にも示され
ているように、略円筒状の整流子ホルダー5に保持され
ており、上記各整流子セグメント4の基部側から延出す
る複数のライザー4aが、整流子ホルダー5から放射状
に突出されている。各ライザー4aの先端部分には、コ
イル端線3aおよびリング状のバリスター6が、半田付
けによって同時に接続されている。このときコイル端線
3aは、例えばウレタン線の状態でライザー4aに予め
され、被膜剥離が施される。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来の整流子には、以下のような問題がある。 コイルの被膜剥離工法は一般に不安定であり、したが
って半田付けも不安定化している。 コイルの結線に重なりがあると、バリスターに浮上が
りを生じ、ブラシ側へバリスターが接触するおそれがあ
る。またこのときコイル被膜の剥離が不完全になり、半
田ぬれ性が悪くなって導通不良を起こすこともある。 コイルとバリスターとを同時に半田付けするため、両
者に位置ずれを生じ易く、 導通不良の原因になること
がある。
【0004】そこで本考案は、整流子ライザーに対して
コイルとバリスターとを、電気的に安定した状態にて良
好に接続することができるようにした整流子を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案は、ライザーの一部を切り起こして設けられた
フック部に、コイル端線を掛け、フック部に第1の電極
当接部を形成すると共に、前記ライザーの一部であって
第1の電極当接部から離間した位置第2の電極当接部
を形成し、第1の電極当接部と第2の電極当接部にそれ
ぞれヒュージング用電極を当接させてヒュージングによ
りフック部とコイル端線とを接続し、かつ、ライザーの
延出先端部分に、バリスタを半田付けにより接続してな
る構成を有している。さらに、整流子セグメントおよび
ライザーを保持する整流子ホルダーの、フック部の近傍
部分にヒュージング用電極を挿入するための穴を形成
し、この穴より第2の電極当接部を露出させてもよい。
【0006】
【作用】このような構成を備える手段においては、コイ
ル端線およびバリスターが、整流子ライザーに対してそ
れぞれ別々に安定して接続され、その結果良好な電気的
結合が得られるようになっている。フック部とコイル端
線は、フック部に形成された第1の電極当接部と、整流
子ライザーの一部であって第1の電極当接部から離間し
た位置形成された第2の電極当接部とにそれぞれヒュ
ージング用電極を当接させ、ヒュージングを行うことに
より接続される。
【0007】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1および図2に示されているように、略
円筒状の整流子ホルダー11の外周には、3体の整流子
セグメント12が周状に装着されている。これら各整流
子セグメント12の基部側(図2下端側)には、板状を
なすライザー13が一体に連結されている。これらの各
ライザー13は、整流子セグメント12から、段部13
aを介して半径方向外側に向かって放射状に突出されて
いる。上記段部13aの半径方向延在部分は、整流子ホ
ルダー11の基部11aの内部に埋設されているが、段
部13aの軸方向延在部分は、整流子ホルダー11の基
部11aの外周面上に露出されている。
【0008】また前記各ライザー13には、当該ライザ
ー13の一部を軸方向(図2上方向)に切り起こしてな
るフック部13bが設けられている。このフック部13
bは、上記段部13aの軸方向延在部分寄りに設けられ
ており、これらフック部13bと上記段部13aとの間
に、狭小の略Uの字状溝が形成されている。そしてこの
狭小溝内に、フック部13bに掛けられたコイル端線1
4が装着されている。コイル端線14は、後述するよう
にヒュージングによって接続され、上記整流子ホルダー
11の基部11aには、ヒュージング用電極を挿入する
ための穴11bが穿設されている。この穴11bは、図
2の上面側から前記ライザー13の段部13a面に達す
るように設けられ、穴11bからはライザー13の段部
13aの面が露出している。この穴11bから露出した
ライザー13の段部13aの面が、ヒュージング用電極
と当接される第2の電極当接部13dとなっている。
【0009】一方前記ライザー13の先端部分、すなわ
ち上記フック部13bより半径方向外側の部分には、リ
ング状のバリスター15が半田付けによってライザー1
3に対し直接的に接続されている。
【0010】ヒュージングによってコイル端線14をフ
ック部13bへ接続する手順を説明する。まずフック部
13bにコイル端線14を引っ掛け、図2の一点鎖線で
示されているように、フック部13bに形成されている
第1の電極当接部13cの外側からヒュージング用電極
16のプラス側を一定の圧力で押し付ける。またこれと
同時に、整流子ホルダー11の穴11bからヒュージン
グ用電極16のマイナス側を挿入し、ライザー13の
部であって上記第1の電極当接部13cから離間に形成
された第2の電極当接部13dに当接させる。穴11b
が設けられていることにより、第2の電極当接部13d
は、ヒュージング用電極16を当接するためスペースを
十分に確保することができるため、ヒュージング用電極
16を第2の電極当接部13dに対して確実に当接させ
ることができる。この状態で上記両電極間に所定の電圧
をかけ、フック部13bにコイル端線14をヒュージン
グにより接続する。この接続作業は、各極ごとあるいは
各極同時に行なわれる。
【0011】このようなヒュージングの後、バリスター
15の半田付けを行なう。このときライザー13の被固
定面はフラットであり、かつヒュージングによる酸化も
生じていないため、ライザー13に対するバリスター1
5の半田付けは容易に行なわれる。半田付けの工法とし
ては、リフロー炉等による全体加熱および半田付け部分
への極部加熱のいずれも採用することができる。極部加
熱で行なう場合には、耐熱材の使用を減らして各部品の
コストダウンを図ることができる。
【0012】上述のように本実施例においては、コイル
端線14およびバリスタ15のそれぞれをヒュージング
および半田付けによってそれぞれ別々に接続したので、
良好な電気的結合を低質部材を使用しながら得ることが
でき、回転電機の安定性およびコストダウンを図ること
ができる。特に、ライザー13の一部であって、第1の
電極当接部13cから離間した位置第2の電極当接部
13dを形成して、ヒュージングによりフック部13b
とコイル端線14とを接続したことにより、整流子セグ
メント12がヒュージングによる酸化を受けないので、
整流子セグメント12の電気的性能が低下することがな
いし、ヒュージング熱によって整流子ホルダー11の変
形が生じる部分が整流子セグメント12以外の部分とな
り、整流子セグメント12の機械的精度も低下せず、廉
価なホルダー材質を選択することができる。また、バリ
スタ15が固定される面もヒュージングによる酸化が生
じることがなく、確実にバリスタ15を半田付けするこ
とができる。さらに、整流子セグメントおよびライザー
13を保持する整流子ホルダー11には、フック部13
bの近傍部分にヒュージング用電極16を挿入するため
の穴11bが形成され、この穴11bより第2の電極当
接部13dが露出しているため、ヒュージング用電極1
6を第2の電極当接部13dに対して確実に当接させる
ことができる。
【0013】図3には、ヒュージング用電極挿入のため
の穴11cを、前記第1実施例とは反対側の図示下側か
ら穿設した例が表されている。図4には、前記第1実施
例と同様にしてヒュージング用電極挿入穴11bを設
け、ライザー13のフック部13bは、図示上向に押圧
面を備えるように配置し、両極16を上側から取るよう
にした例が表されている。さらに図5および図6には、
フック部13bを両極16によって上下から挟み込む例
が表されている。なお、ヒュージング用電極挿入穴11
bは必須の構成ではない。図6に示すように、整流子ホ
ルダー11の基部11aより外側にライザー13のフッ
ク部13bが突出した形状である場合は、穴11bを形
成せず、外側に突出したフック部13bが両電極16に
よって直接上下から挟み込まれるように構成してよい。
さらに各実施例において、ヒュージングの位置と半田付
けの位置とを、円周方向にずらしておけば、作業スペー
スを大きくとることができ都合がよい。
【0014】図7および図8に示されている実施例で
は、ライザー13の全体を斜め上方向に押し上げてお
り、その先端部分にバリスター15を半田付けしてい
る。また図9および図10に示されている実施例では、
斜め上方向に押し上げたライザー13の片側半分を、フ
ック部13bになしているとともに、他の片側半分の先
端部分にバリスター15を半田付けしている。さらに図
11および図12では、上記実施例と同様のフック部1
3bを設けるとともに、バリスター15を固定するライ
ザー13を、半径方向に延在する平坦部としている。こ
れら図7から図12の実施例において、バリスター15
が整流子ホルダー11の底部よりも上がることにより、
コイルを巻くスペースが広くなり、高い出力が得られ
て、回転電機の小型化や薄型化への対応が可能となる。
これら図7から図12の実施例において、フック部13
bは第1の電極当接部13cをなしており、ライザー1
3の一部であって、この第1の電極当接部13cから離
間した位置第2の電極当接部13dが形成されてい
る。これら第1の電極当接部13cと第2の電極当接部
13dにはそれぞれヒュージング用電極が当接されて通
電され、ヒュージングによってフック部13bとコイル
端線14とが接続される。
【0015】
【考案の効果】以上述べたように本考案は、整流子ライ
ザーに対して、コイル端線およびバリスターのそれぞれ
をヒュージングおよび半田付けによって各々別々に接続
してなるから、良好な電気的結合を低質部材を使用しつ
つ得ることができ、回転電機の安定性およびコストダウ
ンを図ることができる。特に、ライザー13の一部であ
って、第1の電極当接部から離間した位置に第2の電極
当接部を形成して、ヒュージングによりフック部とコイ
ル端線とを接続したことにより、整流子セグメントがヒ
ュージングによる酸化を受けないので、整流子セグメン
トの電気的性能が低下することがないし、ヒュージング
熱によって整流子ホルダーの変形が生じる部分が整流子
セグメント以外の部分となり、整流子セグメントの機械
的精度も低下せず、廉価なホルダー材質を選択すること
ができる。また、バリスタが固定される面もヒュージン
グによる酸化が生じることがなく、確実にバリスタを半
田付けすることができる。整流子セグメントおよびライ
ザーを保持する整流子ホルダーには、フック部の近傍部
分にヒュージング用電極を挿入するための穴が形成さ
れ、この穴より第2の電極当接部が露出しているため、
この穴によって第2の電極当接部は、ヒュージング用電
極を当接するためのスペースを十分に確保することがで
き、ヒュージング用電極を第2の電極当接部に対して確
実に当接させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例における整流子構造を表わし
た平面説明図である。
【図2】図1に示された整流子構造の横断面説明図であ
る。
【図3】本考案の他の実施例における整流子構造の横断
面説明図である。
【図4】本考案のさらに他の実施例における整流子構造
の横断面説明図である。
【図5】本考案のさらに他の実施例における整流子構造
の横断面説明図である。
【図6】本考案のさらに他の実施例における整流子構造
の横断面説明図である。
【図7】本考案のさらに他の実施例における整流子構造
の横断面説明図である。
【図8】図7に表された整流子構造の正面説明図であ
る。
【図9】本考案のさらに他の実施例における整流子構造
の横断面説明図である。
【図10】図9に表された整流子構造の正面説明図であ
る。
【図11】本考案のさらに他の実施例における整流子構
造の横断面説明図である。
【図12】図11に表された整流子構造の正面説明図で
ある。
【図13】一般の整流子を用いたロータの構造例を表わ
した側面図である。
【図14】図13に表された整流子の構造例を拡大して
表わした部分断面図である。
【符号の説明】
11 整流子ホルダー 12 整流子セグメント 13 ライザー 13bック部13c 第1の電極当接部 13d 第2の電極当接部 14 コイル端線 15 バリスター

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 整流子セグメントから連続して延びるラ
    イザーに、コイル端線とバリスタを接続してなる整流子
    において、 上記ライザーの一部を切り起こしてフック部を形成し、
    このフック部に前記コイル端線を掛け、 前記フック部に第1の電極当接部を形成すると共に、
    記ライザーの一部であって第1の電極当接部から離間し
    た位置第2の電極当接部を形成し、 前記第1の電極当接部と第2の電極当接部にそれぞれヒ
    ュージング用電極を当接させてヒュージングによりフッ
    ク部とコイル端線とを接続し、 かつ、ライザーの延出先端部分に、前記バリスタを半田
    付けにより接続してなることを特徴とする整流子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の整流子において、 整流子セグメントおよびライザーを保持する整流子ホル
    ダーには、フック部の近傍部分にヒュージング用電極を
    挿入するための穴が形成され、この穴より第2の電極当
    接部が露出していることを特徴とする整流子。
JP1991015261U 1991-02-22 1991-02-22 整流子 Expired - Lifetime JP2521824Y2 (ja)

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