JP2521736Y2 - Crt機器用電源装置 - Google Patents

Crt機器用電源装置

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JP2521736Y2
JP2521736Y2 JP1990028815U JP2881590U JP2521736Y2 JP 2521736 Y2 JP2521736 Y2 JP 2521736Y2 JP 1990028815 U JP1990028815 U JP 1990028815U JP 2881590 U JP2881590 U JP 2881590U JP 2521736 Y2 JP2521736 Y2 JP 2521736Y2
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健治 篠
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、CRT機器用電源装置に関し、例えばCRTディ
スプレイ装置、テレビジョン受像機、その他のCRTを用
いる電子機器において、簡単な回路構成で複数種類の電
圧値の電源電圧を供給可能にする技術に関する。
[従来の技術] CRTディスプレイ装置などにおいては、装置内の各部
に供給される電源電圧として複数種類の電圧のものが必
要とされる。例えば、ビデオ増幅器などの回路は+12v
が必要とされ、CRTのヒータは+6.3v、そして同期信号
を処理するための回路は、例えば+5vを必要とする。
従来、このようなCRTディスプレイ装置においては、
電源トランスら複数種類の電圧の交流電圧を取出し、そ
れぞれの電圧毎に整流平滑回路およびレギュレータ回路
を設けることにより、複数種類の電圧を得ていた。
あるいは、電源回路としては例えば+12v出力のみと
しておき、この+12v出力をシリーズレギュレータある
いは抵抗などを用いて減圧し+6.3vおよび+5vなどを作
成していた。
[考案が解決しようとする課題] ところが、上述の従来例の電源装置のうち、各電圧毎
に交流電源から別個に電圧出力を得る方式にあっては、
電源トランスの大型化、部品点数の増大を生じ、従って
装置の価格が上昇するという不都合があった。
また、単一の直流電源からシリーズレギュレータある
いは抵抗などによって他の電源電圧を生成する方法にあ
っては、シリーズレギュレータの半導体あるいは減圧用
の抵抗による電力損失が大きくなり、かつ装置の発熱が
多くなるという不都合があった。
本考案の目的は、このような従来例の電源装置におけ
る問題点に鑑み、CRTを用いた電子機器の電源装置にお
いて、極めて簡単な回路構成により、かつ電力損失を最
小限に抑制しながら複数種類の電源電圧の供給を可能に
することにある。
[課題を解決するための手段] 本考案は、電源回路の定電圧出力のCRTのヒータに供
給し該CRTのヒータから出力される降下電圧を負荷に供
給するCRT機器用電源装置において、印加される前記降
下電圧を基準電圧と比較して誤差電圧を出力する演算増
幅器と、該演算増幅器から出力される誤差電圧を電圧調
整素子に供給して前記降下電圧を調整し調整された降下
電圧を前記負荷に供給する電圧調整回路とから構成した
ことを特徴とする。
[作用] 上述の構成においては、前記電源回路からは第1の負
荷回路に比較的高い電源電圧が供給される。一方、この
電源回路の定電圧出力はCRTのヒータ回路を介して第2
の負荷回路に供給される。そしてこの第2の負荷回路に
供給される電圧は前記電圧調整回路によって所定値に調
整される。すなわち、前記電源回路の出力電圧はCRTの
ヒータ回路による電圧降下分だけ低い電圧(降下電圧)
となって電圧調整回路に入力する。電圧調整回路は、こ
の入力電圧に基づき所定の調整された電圧を第2の負荷
回路に供給するとともにCRTのヒータ回路に流れる電流
が所定値となるよう制御する。このような制御により、
前記電源回路の高い出力電圧から大きな電力損失を生ず
ることなく低い電源電圧を生成することが可能となる。
[実施例] 以下、図面により本考案の実施例を説明する。第1図
は、本考案の1実施例に係わるCRT機器用電源装置の概
略を示す。同図の装置は、例えば+12vの直流電圧を発
生する電源回路1,CRT(Cathode Ray Tube)3,第1の負
荷回路5,第2の負荷回路7,そして電圧調整回路9を具備
する。電圧調整回路9は、抵抗11,13,ツェナーダイオー
ド15,演算増幅器17,トランジスタ19などによって構成さ
れる。トランジスタ19には必要に応じて放熱装置(ヒー
トシンク)21が設けられる。電源回路1は、例えば商用
のAC電源を整流平滑しかつその電圧を安定化する回路を
備えた一般的な電源回路でもよく、あるいはDC−DCコン
バータのような電源回路でもよい。第1の負荷回路5
は、例えばビデオ増幅器など比較的高電圧を要する回路
とされ、これに対し第2の負荷回路7は例えば同期分離
回路その他を含む比較的低電圧で動作する回路とされ
る。
電源回路1の例えば+12vを出力する正電圧端子P1
は、前述の第1の負荷回路5に接続されるとともに、CR
T3のヒータ23,電圧調整用抵抗13を介してトランジスタ1
9のエミッタに接続されている。トランジスタ19のエミ
ッタは第2の負荷回路7の入力端子P3に接続されてい
る。トランジスタ19(この場合はPNP型)のコレクタは
接地されており、そのベースは演算増幅器17の出力と接
続されている。また、前記電源回路1の出力P1とグラン
ド間には抵抗11と例えば5vのツェナー電圧を有するツェ
ナーダイオード15が直列接続されて基準電圧作成回路を
構成している。この基準電圧作成回路の出力、すなわち
抵抗11とツェナーダイオード15のカソードとの接続点は
演算増幅器17の正極性入力端子に接続されている。ま
た、演算増幅器17の負極性入力端子はトランジスタ19の
エミッタに接続されている。
以上のような構成を有する電源装置においては、電源
回路1により例えば+12vの電源電圧が端子P1から出力
され第1の負荷回路5に供給される。この+12vの電圧
はまたCRT3のヒータ23および電圧調整用抵抗13を介して
第2の負荷回路7の入力P3に供給される。この場合、電
源回路1の出力端子P1からCRT3のヒータ23に流れる電流
は抵抗13を通り負荷回路7に供給されるとともに、その
一部がトランジスタ19のエミッタ−コレクタ回路を介し
てグランドに流れ込む。そして、第2の負荷回路7の電
流が増大して端子P3の電圧が例えば+5vから低下しかか
ると、演算増幅器17の出力電圧が上昇しトランジスタ19
の電流を減少させるように作用する。第2の負荷回路7
に流入する電流が減少し端子P3の電圧が上昇しかかると
演算増幅器17の出力電圧が低下しトランジスタ19に流れ
る電流を増大させる。
すなわち、演算増幅器17およびトランジスタ19などを
有する電圧調整回路9は、電源回路1の出力P1からCRT3
のヒータ23および抵抗13を流れる電流が所定値になるよ
う制御することになる。この結果、CRT3のヒータ23およ
び抵抗13の直列回路の電圧降下が一定となり、したがっ
て負荷回路7の入力P3における電圧が一定となる。
具体的な数値によって説明すると、例えばCRT3のヒー
タ23の定格が6.3v、630mAであるものとすると、電源回
路1からヒータ23および抵抗13の直列回路に流れる電流
は630mAに制御される。この630mAの電流のうち大部分、
例えば400mA、は第2の負荷回路7に流入し、他の電
流、この場合は230mA、がトランジスタ19のエミッタ−
コレクタ回路を介してグランドに流れる。したがって、
電源回路1の出力端子P1の電圧が+12vであるものとす
ると、この+12vの電圧がCRT3のヒータ23により6.3v降
下し、さらに抵抗13で0.7v降下し、負荷回路7の入力P3
における電圧は+5vとなる。
なお、従来の電源装置においては、例えば+12vから
シリーズレギュレータなどによって+5v、400mAを得る
場合には(12−5)×0.4=2.8wが電力損失となり、ま
た+12vから6.3v、630mAを得る場合には(12−6.3)×
0.63=3.5wが電力損失となっていた。これに対し、本考
案の回路によれば、電力損失は抵抗13による損失0.7×
0.63=0.44wおよびトランジスタ19による損失5×0.23
=1.15wの損失を加算した約1.6wの損失のみとなる。
[考案の効果] 以上のように、本考案によれば、極めて簡単な回路構
成により単一の電源回路から複数種類の電源電圧を出力
することが可能となり、しかもこの場合回路の電力損失
を極めて少なくすることができる。また、各電圧種別毎
にDC−DCコンバータを設ける場合、あるいは電源トラン
スの出力タップ、整流平滑回路および電圧安定化回路な
どを設ける場合に比較して、回路構成が極めて簡単にな
り装置のコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の1実施例に係わるCRT機器用電源装
置の概略を示すブロック回路図である。 1;電源回路、3;CRT、5;第1の負荷回路、7;第2の負荷
回路、9;電圧調整回路、11,13;抵抗、15;ツェナーダイ
オード、17;演算増幅器、19;トランジスタ、21;ヒート
シンク、23;ヒータ。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】電源回路の定電圧出力をCRTのヒータに供
    給し該CRTのヒータから出力される降下電圧を負荷に供
    給するCRT機器用電源装置であって、 印加される前記降下電圧を基準電圧と比較して誤差電圧
    を出力する演算増幅器と、該演算増幅器から出力される
    誤差電圧を電圧調整素子に供給して前記降下電圧を調整
    し調整された降下電圧を前記負荷に供給する電圧調整回
    路とから構成したことを特徴とするCRT機器用電源装
    置。
JP1990028815U 1990-03-20 1990-03-20 Crt機器用電源装置 Expired - Lifetime JP2521736Y2 (ja)

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