JP2521542Y2 - 自動販売機の商品収納装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は中身商品を重積収納してその最下段のものよ
り順次払出して販売するたばこ等の自動販売機の商品収
納装置に関する。

従来の技術 近年、自動販売機の商品収納装置は、外国たばこの輸
入増加等により販売中身商品数の増大を要望されてきて
おり、商品収納部分を細分化する傾向となってきている
（例えば実開昭60−69540号公報）。

以下図面を参照しながら、上述した従来の自動販売機
の商品収納装置の一例について説明する。

第３図，第４図，第５図は従来の自動販売機の商品収
納装置を含む自動販売機の庫内構造を示すものである。
同図において１はキャビネット、２はドア、３は商品取
出口である。４は前後２列に重積収納された中身商品、
５は商品収納棚、６は前記中身商品４を仕切る仕切板で
ある。７は仕切板６により区切られた収納枠である。８
は収納枠７の下部即ち商品収納棚５の上面に設けられて
前後に往復運動を行う投出片、９は取付板であり、前記
商品収納棚５の前面に設けられている。10は調整片であ
り、前記取付板９の上部に複数個併設されている。10a
は取付穴であり、中身商品４の奥行き寸法に応じて調整
片10の取付位置を変えることを可能にしている。11は支
持板であり、前記商品収納棚５の前記両端に設けられて
いる。11aは支持板軸であり、前記支持板11に埋没され
ている。12は取付板支持片であり、前記取付板９の両端
に配設されている。12aは支持片軸であり、前記取付板
支持片12に埋没されている。13は取付板案内片であり、
穴13aにより前記支持板軸11a,前記支持片軸12aに挿入さ
れ係合している。14及び15はそれぞれ商品収納棚５の前
後に位置する搬出通路である。

以上のように構成された自動販売機の商品収納装置に
ついて、以下その動作について説明する。

通常の状態において、調整片10により中身商品４が商
品収納棚５から落下するのを防止している。

一方、取付板９を手で下部に移動させると、取付板支
持片12の支持片軸12aに係合されている取付板案内片13
の穴13aは、この支持片軸12aに軸支され前記支持板11の
前記支持板軸11aを軸心として、取付板案内片13は矢印
Ａ方向に回動可能となり、二点鎖線で示す状態の如く取
付板案内片13が、回動し商品収納棚５前面が完全に開放
される。又、中身商品４の奥行き寸法に応じて調整片10
を取付板９に取付けるためのネジを挿入する取付穴10a
を変えて取付位置を変え、中身商品４の円滑な搬出を保
つ。そして取付板９を上部に移動させることにより、通
常状態に復帰する。

考案が解決しようとする課題 しかしながら上記のような従来の構成では、調整片10
を含む取付板９全体が移動するため戻し忘れにより、ド
ア２を閉めると、商品収納棚５の前に位置する搬出通路
14と取付板９が当接し、搬出通路14の奥行き寸法が狭く
なることにより中身商品４が詰まる要因にもつながる。
又外観的にも搬出通路14が変形することで不体裁であ
る。

本考案は上記従来の課題に鑑み、多段式の商品収納棚
を有する自動販売機において取付板の戻し忘れを防止さ
せる自動販売機の商品収納装置を提供することを目的と
する。

課題を解決するための手段 この目的を達成するために本考案の自動販売機の商品
収納装置は、自動販売機本体内に設けられた商品収納棚
と、前記商品収納棚前方両端に設けられた支持板と、こ
の支持板の前方に設けられた取付板と、この取付板に配
設された取付板支持片と、前記支持板と前記取付板支持
片とを結合し前記支持板及び前記取付板支持片に回動自
在に取付けられた複数の取付板案内片と、前記支持板と
取付板案内片との間に架設され前記取付板案内片を前記
支持板方向に付勢する付勢手段と、前記取付板の商品に
当接する位置に併設された複数の調整片と、前記取付板
前面に設けられた衝突部と、前記自動販売機本体前面に
開閉自在に軸支されたドアと、このドアの背面に突設さ
れ傾斜部を有する傾斜支持板とを備え、前記取付板が、
前記取付案内片を介して前記商品収納棚の前面を開閉自
在に設けられ、前記傾斜支持板の傾斜部が、前記ドアの
枢支側から反枢支側へ向かって上方に傾斜され、前記取
付板が前記商品収納棚の前面を開放した状態で前記ドア
を閉鎖した時、前記傾斜支持板の傾斜部が前記衝突部に
当接し前記取付板を上方に押圧して、前記取付板が前記
商品収納棚の前面を閉鎖する位置に誘導するものであ
る。

作用 この構成によって、ハンドルを持ち取付板案内片を回
動させて取付板を移動し、商品収納棚を完全に開放でき
るため中身商品の収納作業性が向上する。ドアを閉める
と取付板が傾斜支持板により通常状態に復帰するため、
中身商品の落下を防止することができる。

実施例 以下本発明の一実施例の自動販売機の商品収納装置に
ついて、図面を参照しながら説明する。

第１図，第２図は実施例の自動販売機の商品収納装置
を示すものである。

なお、従来例と同一の構成については同一番号を付与
してその詳細な説明を略する。

同図において、16はハンドルであり、取付板９の前面
中央に略コ字形状に成形され固定されている。17は傾斜
支持板であり、商品収納棚５の前方に位置する搬出通路
14の通路逆側に取付けている。傾斜支持板17はドアヒン
ジからドアヒンジ逆側へ斜め上方に傾斜部17aを設けて
いる。前記ハンドル16には回動自在なローラー20が固定
され、取付板９が商品収納棚５の前面を開放した状態で
ドア２を閉鎖した時、傾斜支持板17の傾斜部17aがロー
ラー20に当接する位置に設けられている。

なお、本願の実用新案登録請求の範囲の衝突部は、本
実施例のハンドル16と、ローラー20に相当する。

以上のように構成された自動販売機の商品収納装置に
ついて、以下その動作について説明する。

通常状態において、調整片10により中身商品４が商品
収納棚５から落下するのを防止している。

一方、取付板９の前面に固定されているハンドル16を
手で下部に移動させると、取付板支持片12の支持片軸12
aに係合されている取付板案内片13の穴13aは、この支持
片軸12aに軸支され前記支持板11の前記支持板軸11aを軸
心として、取付案内片13は矢印Ａ方向に回動可能とな
り、二点鎖線で示す状態の如く取付案内片13が、回動し
商品収納棚５前面が完全に開放される。そして取付板９
の前面に固定されているハンドル16を手で上部に移動さ
せることにより、通常状態に復帰する。

尚、取付板９を上げ忘れた場合において、ドア２を閉
めるに従い、搬出通路14の通路逆側に固定されている傾
斜支持板17の傾斜部17aにハンドル16に取付けているロ
ーラー20が当接しながら傾斜分上昇し、所定の位置に達
すると、支持板11と取付板案内片13との間に架設され取
付板案内片13を支持板11方向に付勢する付勢手段である
バネの張力により、取付板９が通常状態に復帰し、ドア
２も閉め終わることになる。

以上のように本実施例によれば、商品収納棚５前面両
端に設けた支持板11と、商品収納棚５前面に設けた取付
板９と、取付板９の両端に配設した取付板支持片12と、
この取付板支持片12と支持板11とを結合し支持板11及び
取付板支持片12に回動自在に係合された複数の取付板案
内片13を設けることにより、取付板案内片13を回動させ
て調整片10を含む取付板９全体をハンドル16を持って手
前下部に移動し、同じく取付板案内片13を回動させ、中
身商品４の充填時、収納枠７前面を完全に開放できるた
め中身商品４の収納作業性が向上する。又、調整片10を
含む取付板９全体を戻し忘れた場合でも、ドア２を閉め
るに従い、搬出通路14の通路逆側に固定されている傾斜
支持板17の傾斜部17aにローラー20が当接しながら傾斜
分上昇する。

そしてドア２を閉め終わると取付板９が通常の状態の
位置になるようにハンドル16が上がり戻し忘れによるト
ラブル（中身商品４の落下等）を防止することができ
る。

考案の効果 以上のように本考案は、商品収納棚前方両端に設けた
支持板と、商品収納棚前方に設けた取付板と、取付板の
両端に配設された取付板支持片と、前記支持板と取付板
支持片とを結合し前記支持板及び前記取付片に回動自在
に係合された複数の取付板案内片と、前記取付板に併設
された複数の調整片と、前記取付板前方に取付けられた
ハンドルと、前記商品収納棚の前方に設けられた搬出通
路と、前記ハンドルと係合する傾斜支持板を設けること
により、下記の効果が得られる。

（１）取付板の戻し忘れによる中身商品の飛び出しを未
然に防ぐことができる。

（２）取付板の戻し忘れによる搬出通路の変形を防ぐこ
とができる。

（３）調整片を含む取付板全体にハンドルをつけること
により確実な回動，復帰をさせることができ、中身商品
の収納作業性が著しく向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における自動販売機の商品収
納装置の部分斜視図、第２図は同自動販売機の側面断面
図、第３図は従来の自動販売機の商品収納装置の側面断
面図、第４図は第３図で示した自動販売機の斜視図、第
５図は第３図で示した自動販売機の商品収納装置の部分
斜視図である。 ５……商品収納棚、９……取付板、10……調整片、11…
…支持板、12……取付板支持片、13……取付板案内片、
14……搬出通路、16……ハンドル、17……傾斜支持板。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】自動販売機本体内に設けられた商品収納棚
   と、前記商品収納棚前方両端に設けられた支持板と、こ
   の支持板の前方に設けられた取付板と、この取付板に配
   設された取付板支持片と、前記支持板と取付板支持片と
   を結合し前記支持板及び前記取付板支持片に回動自在に
   取付けられた複数の取付板案内片と、前記支持板と取付
   板案内片との間に架設され前記取付板案内片を前記支持
   板方向に付勢する付勢手段と、前記取付板の商品に当接
   する位置に併設された複数の調整片と、前記取付板前面
   に設けられた衝突部と、前記自動販売機本体前面に開閉
   自在に軸支されたドアと、このドアの背面に突設され傾
   斜部を有する傾斜支持板とを備え、前記取付板が、前記
   取付案内片を介して前記商品収納棚の前面を開閉自在に
   設けられ、前記傾斜支持板の傾斜部が、前記ドアの枢支
   側から反枢支側へ向かって上方に傾斜され、前記取付板
   が前記商品収納棚の前面を開放した状態で前記ドアを閉
   鎖した時、前記傾斜支持板の傾斜部が前記衝突部に当接
   し前記取付板を上方に押圧して、前記取付板が前記商品
   収納棚の前面を閉鎖する位置に誘導する自動販売機の商
   品収納装置。