JP2520755Y2 - 車両のエアコン操作スイッチ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は車両のエアコン操作スイッチ装置に関する。

（従来の技術及び考案が解決しようとする課題） 車両の運転席前方には、各種のメータ類の他に、各種
の操作スイッチが配設されている。これらの操作スイッ
チには、例えば、エアコンの温度、風量、風向等を調節
するためのもの、メータ用の照明の照度を調節するため
のもの、或は、ワイパ速度を調節するためのもの等があ
り、何れも快適かつ安全な走行に必要なものである。

従って、これらの操作スイッチは運転者が走行中に比
較的頻繁に操作するものであるため、その操作性が良好
であることが好ましく、最近では、ステアリングホイー
ルの近傍に操作スイッチ類を集中して配設するベース部
材、所謂、ウィングコラムを備えたウィングコラムスイ
ッチ装置が、例えば実開昭60−15727号公報により提案
されている。

第４図は、このウィングコラムスイッチ装置の一例を
示したもので、運転席前方のメータパネル１の下方の車
体に取り付けられたステアリングコラム（図示せず）に
ステアリングホイール３を有するシャフト（図示せず）
が支承され、ステアリングコラムのホイール３側端部に
ウィングコラム２が取付けられている。またウィングコ
ラム２の左右に操作スイッチ群５、６が夫々配設されて
いる。

かかるウィングコラムスイッチ装置はステアリングホ
イールに近接した位置にあるため、従来の操作スイッチ
に比べると操作性は良好であるものの、スイッチ群５、
６は夫々独立したスイッチであるため、各操作毎に、押
すべきスイッチ或は動かすべきレバー等を確認する必要
があり、また、各種操作スイッチによる調整も数段階で
行われるに留まっているため、更に改良の余地が残され
ている。特にエアコンの調整においては、温度や風量、
風向を調整する必要があり使用しやすい操作スイッチが
望まれている。

本考案はかかる従来の要請に応えるためになされたも
のであり、操作性が良好で、しかも、エアコンの各調整
操作において微調整が可能な車両のエアコン操作スイッ
チ装置を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために本考案によれば、エアコン
の調節モードを温度及び風量調節モードと風向調節モー
ドとに切替可能に設けられたモード切替スイッチと、前
記モード切替スイッチの切替状態に対応して、エアコン
の温度及び風量またはエアコンの風向を調整するジョイ
スティック型スイッチとを備え、前記ジョイスティック
型スイッチは、前記温度及び風量調節モードにおいては
上下及び左右の操作方向の一方を温度の調節に他方を風
量の調節に対応させ、前記風向調節モードにおいては上
下左右の操作方向を風向の上下左右の調節に対応させる
よう構成されていることを特徴とする車両のエアコン操
作スイッチ装置が提供される。

（作用） エアコンの温度及び風量を調節する場合には、モード
切替スイッチを温度及び風量調節モードに切り換える。
そして、エアコンの温度を調節する場合にはジョイステ
ィック型のスイッチ例えば、上下方向の操作し、風量を
調節する場合には左右方向に操作する。エアコンの風向
を調節する場合には、モード切替スイッチを風向調節モ
ード切り換える。そして、風向を上下方向に調節する場
合には、ジョイスティック型のスイッチを上下方向に操
作し、左右方向に調節する場合にはジョイスティック型
のスイッチを左右方向に操作する。このようにモード切
替スイッチを所望のモードに切り替え、ジョイスティッ
ク型のスイッチを上下・左右方向に操作することによ
り、略連続的にエアコンの温度、風量及び風向の調節を
行うことができ、微調整が可能となる。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を添付図面に基づいて詳述す
る。尚、第４図と同一の構成要素には同一の符号を付し
て示してある。

第１図は、本考案のエアコン操作スイッチ操作（以下
単に「操作スイッチ」という）10、及びワイパ速度とメ
ータ用照明の照度を調節する操作スイッチ11を備えたウ
イングコラムスイッチ装置の構成の一例を示し、ウイン
グコラム２には、運転席からみて左右に１個ずつジョイ
スティック型操作スイッチ10、11が配設されている。こ
れらの操作スイッチ10、11は、夫々ジョイスティック10
a,11aを上下・左右に動かすことにより各種調整操作が
行われる。

第２図は、第１図の左側のエアコン用の操作スイッチ
10の詳細を示したもので、この操作スイッチ10は、エア
コンの各種調整を行うためのものである。具体的には、
エアコンの温度及び風量の調節モードと、エアコンの風
向の調節モードとを切り替えることができる。即ち、図
において、操作スイッチ10の上方にモード切替スイッチ
12が配設されており、モード切替スイッチ12を温度及び
風量調節モードに切り替えた場合は、操作スイッチ10の
ジョイスティック10aの水平方向の動きが風量の多少を
調節し、ジョイスティック10aの垂直方向の動きが温度
の上下を調節することになる。

一方、モード切替スイッチ12を風向調節モードに切り
替えた場合は、ジョイスティック10aの水平方向の動き
が風向の左右方向の調節に、また、垂直方向の動きが風
向の上下方向の調節に夫々対応する。この操作スイッチ
10においては、温度の上下がジョイスティック10aの上
下の動きに対応し、風向の左右上下がジョイスティック
10aの左右上下の動きに対応するため、運転者の感覚と
一致した調節ができるという利点がある。

また、モード切替スイッチ12によりモードを切替える
と、１つのジョイスティック型スイッチ12で２種類のス
イッチ操作ができ、スイッチにマルチファンクション機
能をもたせることができる。

第３図は、第１図の右側のワイパ速度とメータ用照明
の照度を調節する操作スイッチ11の詳細を示す。この操
作スイッチ11は、ジョイスティック11aの垂直方向の動
きがワイパ速度の早遅に対応し、ジョイスティック11a
の水平方向の動きがメータ用照明の明暗に対応する。

尚、上記実施例においては、ウィングコラム２の左右
に夫々１個ずつジョイスティック型の操作スイッチ10、
11を配設した場合について記述したが、このような構成
に限るものではなく、１個もしくは３個以上のジョイス
ティック型操作スイッチを配設することも可能である。
更に、右側の操作スイッチにもモード切替スイッチを接
続することにより、更に多くの調節機能を持たせること
としてもよい。更に又、第２図に示すモード切替スイッ
チ12と類似のモード切替スイッチを１個のジョイスティ
ック型操作スイッチ10に対して複数個対応させると、更
に多くのマルチファンクション機能を備えさせることが
できる。

（考案の効果） 以上説明したように本考案によれば、エアコンの調節
モードを温度及び風量調節モードと風向調節モードとに
切替可能に設けられたモード切替スイッチと、前記モー
ド切替スイッチの切替状態に対応して、エアコンの温度
及び風量またはエアコンの風向を調整するジョイスティ
ック型スイッチとを備え、前記ジョイスティック型スイ
ッチは、前記温度及び風量調節モードにおいては上下及
び左右の操作方向の一方を温度の調節に他方を風量の調
節に対応させ、前記風向調節モードにおいては上下左右
の操作方向を風向の上下左右の調節に対応させるよう構
成されていることにより、１つのスイッチに多数のファ
ンクション機能を持せることができ、少ないスイッチ配
列スペースを有効利用することができると共に、エアコ
ンの温度、風量、風向などの各種の調節を容易に行うこ
とができ、操作性及び利便性に優れ、しかも、運転者の
感覚に合致した微調整が可能であるという利点も有す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る車両のエアコン操作スイッチ装置
を備えたウイングコラムスイッチ装置の一実施例を示す
斜視図、第２図は第１図のエアコン操作スイッチ装置の
調節モードの説明図、第３図は第１図のワイパ速度とメ
ータの照明を調節する操作スイッチの説明図、第４図は
従来のウィングコラムスイッチ装置の斜視図である。 ２……ウィングコラム、３……ステアリングホイール、
10、11……操作スイッチ、10a、11a……ジョイスティッ
ク。

フロントページの続き (72)考案者 貴志 誠 東京都港区芝５丁目33番８号 三菱自動 車工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭52−15031（ＪＰ，Ａ) 実開 昭62−180836（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭60−73141（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】エアコンの調節モードを温度及び風量調節
   モードと風向調節モードとに切替可能に設けられたモー
   ド切替スイッチと、 前記モード切替スイッチの切替状態に対応して、エアコ
   ンの温度及び風量またはエアコンの風向を調整するジョ
   イスティック型スイッチとを備え、 前記ジョイスティック型スイッチは、前記温度及び風量
   調節モードにおいては上下及び左右の操作方向の一方を
   温度の調節に他方を風量の調節に対応させ、前記風向調
   節モードにおいては上下左右の操作方向を風向の上下左
   右の調節に対応させるよう構成されている ことを特徴とする車両のエアコン操作スイッチ装置。