JP2520534Y2 - 回生制動装置 - Google Patents

回生制動装置

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JP2520534Y2 JP15361588U JP15361588U JP2520534Y2 JP 2520534 Y2 JP2520534 Y2 JP 2520534Y2 JP 15361588 U JP15361588 U JP 15361588U JP 15361588 U JP15361588 U JP 15361588U JP 2520534 Y2 JP2520534 Y2 JP 2520534Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、三相受電電圧を整流する整流器の両極間に
コンデンサを有する電力変換装置に用いられる回生制動
装置に関する。
[従来の技術] 第2図はこの種の電力変換装置における回生制動装置
の従来例を示したものである。図において、1は交流電
源、2は交流電源の出力を直流に変換する整流器、3は
平滑用のコンデンサ(電解コンデンサ)、4は直流を可
変電圧可変周波数の交流に変換する逆変換器であって、
逆並列ダイオードDを有する複数個のスイッチング素子
Trをブリッジ接続してなる主回路を有している。5は誘
導電動機、P、Nは直流中間回路の電圧端子で、上記コ
ンデンサ3の両極端子が接続される。6は回生制動装置
であって、入力端子7P、7N、出力端子8P、8Nを有し、入
力端子7P、7Nはそれぞれ上記端子P、Nに、出力端子8
P、8Nは制動抵抗16の両端に接続され、スイッチング素
子であるトランジスタ10を有している。このトランジス
タ10のエミッタとコレクタはそれぞれ入力端子7Nと出力
端子8Nに接続されている。9はフライホイルダイオード
D1である。11は電圧検出用抵抗であって、入力端子7Pと
7Nとの間に挿入されている。12は加算器であって設定器
14が送出する設定電圧Ekと電圧検出用抵抗11からの検出
電圧Edとの偏差を検出する。13は比較器で、一方の入力
端子に加算器12の出力を入力し、他端は基準電圧E0(こ
こではOV)に保たれている。比較器13の出力aは絶縁増
幅器15を通してトランジスタ10のベースに供給される。
16は制動抵抗である。
上記構成において、交流電源1の出力は整流器2で直
流に変換され、この直流はコンデンサ3を充電する。逆
変換器4はコンデンサ3の電圧を可変電圧可変周波数の
電圧に変換して誘導電動機5を減速、停止させるため
に、逆変換器4の出力周波数、出力電圧が低下し、誘導
電動機5が電動機動作から発電機動作に移行すると、発
生電力は逆変換器4のダイオードDを通してコンデンサ
3を充電するので、該コンデンサ3の電圧Edが上昇し、
Ed>Ekになると、比較器13が動作指令信号aを発生し
て、トランジスタ10がオンとなる、トランジスタ10がオ
ンになると回生電力が制動抵抗16に流れ、熱として消費
される。
[考案が解決しようとする課題] この従来の回生制動装置6では、検出電圧Edが設定電
圧Ekを超えると、トランジスタ10がオンするので、回生
時の他、交流電源1の電圧変動によりEd>Ekとなった場
合にも動作してしまう。制動抵抗16は長時間定格ではな
いため、このような電圧変動状態が長く続くと、焼損す
る恐れがある。
この状況を、更に具体的に述べると、まず、交流電源
1の電圧変動は僅かながら常時変動しており、この限り
においては正常運転に属するが、時として交流電源1の
電圧変動が一定限度を超えるに至ると、逆変換器4の保
護システム(図示しない公知機構)が作動し、逆変換器
4は停止するため回生状態を生じる余地はない。ところ
が、整流器2を通じてコンデンサ3は充電され、電圧が
上昇し、検出電圧Edが設定電圧Ekを超え、ひいては回生
制動装置6が作動し、制動抵抗16に電力消費の電流が流
れる。ついては、一般に回生制動時間に比べて電圧の異
常変動時間が長く、制動抵抗16が焼損する事故が発生し
易い傾向があった。
一方、逆変換器4が運転状態から停止したとき、コン
デンサ3の充電電荷は放電されないまま残り、自然放電
を待つのでは時間がかかるため、保守・点検を行う場合
には、作業安全の観点から放電抵抗を接続して強制放電
させる必要があり、不便、面倒であった。
本考案は、上記問題を解消するためになされたもの
で、一定限度を超え、逆変換器4の保護の目的にて当該
逆変換器4の動作を停止させる必要のある受電電圧の変
動に起因する動作を防止することができ、また、逆変換
器4の保守などによる停止時に連動してコンデンサ3の
放電回路として用いることができる回生制動装置を提供
することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記目的は、三相受電電圧を整流する整流器と、この
整流器の出力を交流に変換する逆変換器と、これらの間
の直流中間回路の正負両極間に挿入された平滑用コンデ
ンサを有する電力変換装置の上記両極間にスイッチング
素子を介して接続される制動抵抗を有し、上記スイッチ
ング素子が、上記両極間の電圧と設定電圧の大小を比較
し、前者が後者より大となった場合に出力を得る比較器
の動作指令信号によりオンされる回生制動装置におい
て、上記比較器の動作指令信号、上記電力変換装置の断
信号、及び三相受電電圧の変動検知信号を入力し、上記
三相受電電圧の変動検知信号がないことを条件に上記比
較器の動作指令信号又は上記電力変換装置の断信号を受
けて上記スイッチング素子をオンする論理回路を備えた
回生制動装置によって達成される。
[作用] 本考案では、電力変換装置の断信号に基づき回生制動
装置の作動用スイッチング素子をオンさせることができ
るので、電力変換装置の停止中に、この動作指令信号を
与えることにより、電力変換装置のコンデンサの電荷を
制動抵抗を通じて放電させることができる。
また、三相受電電圧の電圧変動に基づく電圧上昇が逆
変換器の動作を継続することができない所定の一定限度
を超えると、変動検知信号を与えることにより、回生制
御用スイッチング素子をオフヘロックすることができる
ので回生時でないのに制動抵抗へ電流が流れるようなこ
とを防止することができる。
[実施例] 以下、本考案の1実施例を示す第1図を参照して説明
する。
同第1図において、17、18は外部入力端子であって、
前者には、逆変換器4の断信号b(連続信号)が入力さ
れ、後者には、3相受電電圧の変動が一定限度を超えた
際に得られる変動検知信号c(連続信号)が入力され
る。20はOR回路、21はAND回路であって、両者は信号処
理用論理回路22を構成している。
比較器13が発生する動作指令信号aと外部入力端子17
に入力された電力変換装置の断信号bはOR回路20を通し
てAND回路21の一方入力端子に入力される。このAND回路
21の他方の入力端子には、外部入力端子18に入力された
3相受電電圧の変動検知信号cが入力される。他の構成
は第2図のものと同じであるので、同じ構成要素には同
一符合を付し、その説明を省略する。
上記第1図に示す構成において、今、交流電源1と整
流器2間の図示しないしゃ断器が開路されたとすると逆
変換器4断信号が外部入力端子17に到来し、OR回路20と
AND回路21を通して絶縁増幅器15に供給されるので、ト
ランジスタ10がオンする。従って、コンデンサ3の電荷
は制動抵抗16を通して放電することになる。
さて、逆変換器4が誘導電動機5に電力を供給し、誘
導電動機5が電動機動作をしている時に、交流電源1の
電圧変動により整流器2の整流出力電圧が上昇して、Ed
>Ekとなった場合、従来は、回生時ではないのに、トラ
ンジスタ10がオンして回生制動装置が動作するのを防止
することができなかったが、本考案の構成では、三相受
電電圧の変動検知信号Cが外部入力端子18に到来するの
で、AND回路21がゲートを閉じ、動作指令信号aを遮断
する。この結果、回生時でもないのに、回生動作を行う
ような事態は防止される。
すなわち、交流電源1の電圧変動が、逆変換器4の動
作上支障のない許容範囲にある状態では上記式Ed>Ekと
なることはない。
一方、この交流電源1の電圧変動が上記許容範囲を超
えて上昇するときは変動検知信号cが得られ、回生制動
装置6の作用を停止させ、制動抵抗16に継続して電流が
流れ、当該制動抵抗16の焼損を未然に防止する。
なお、上記変動検知信号cが出されるときは別途図示
しない公知の制御システムにより逆変換器4の動作は停
止され、回生状態の発生の余地はない。
[考案の効果] 本考案は以上説明した通り、逆変換器の断信号を入力
する手段を持たせたことにより、電力変換装置の停止中
にコンデンサの放電回路としての利用ができ、また、3
相受電電圧が、逆変換器の正常なる動作が得られない程
度の電圧変動を来した場合に出力される変動検知信号を
入力し、当該変動検知信号がある限り整流回路の電圧上
昇が設定値を超えても回生制動装置の動作を的確に防止
できるため、長時間動作による制動抵抗の焼損といった
不測の事故を避けることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例を示す回路図、第2図は従来の
回生制動装置を示す回路図である。 2……整流回路、3……コンデンサ 4……逆変換器、6……回生制動装置 10……トランジスタ、11……電圧検出抵抗 13……比較器、16……制動抵抗 20……OR回路、21……AND回路 22……論理回路、a……動作指令信号 b……電力変換装置の断信号、c……3相受電電圧の変
動検知信号

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】三相受電電圧を整流する整流器と、この整
    流器の出力を交流に変換する逆変換器と、これらの間の
    直流中間回路の正負両極間に挿入された平滑用コンデン
    サを有する電力変換装置の上記両極間にスイッチング素
    子を介して接続される制動抵抗を有し、上記スイッチン
    グ素子が、上記両極間の電圧と設定電圧の大小を比較
    し、前者が後者より大となった場合に出力を得る比較器
    の動作指令信号によりオンされる回生制動装置におい
    て、上記比較器の動作指令信号、上記電力変換装置の断
    信号、及び三相受電電圧の変動検知信号を入力し、上記
    三相受電電圧の変動検知信号がないことを条件に上記比
    較器の動作指令信号又は上記電力変換装置の断信号を受
    けて上記スイッチング素子をオンする論理回路を備えた
    回生制動装置。
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