JP2520342Y2 - 内燃機関用ピストン - Google Patents
内燃機関用ピストンInfo
- Publication number
- JP2520342Y2 JP2520342Y2 JP5267491U JP5267491U JP2520342Y2 JP 2520342 Y2 JP2520342 Y2 JP 2520342Y2 JP 5267491 U JP5267491 U JP 5267491U JP 5267491 U JP5267491 U JP 5267491U JP 2520342 Y2 JP2520342 Y2 JP 2520342Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- piston
- internal combustion
- combustion engine
- pin
- boss portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この考案は、内燃機関用ピストン
に関するもので、特に軽量化を図るとともに、高出力化
を可能にした内燃機関用ピストンに関する。
に関するもので、特に軽量化を図るとともに、高出力化
を可能にした内燃機関用ピストンに関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に、内燃機関用ピストンにおいて、
ピストン本体のランド部の外周部に設けたリング溝を介
して１乃至複数本の圧力リングと１乃至複数本のオイル
リングが互いに平行に装着され、圧力リングの下方に通
常オイルリングが配置されている。
ピストン本体のランド部の外周部に設けたリング溝を介
して１乃至複数本の圧力リングと１乃至複数本のオイル
リングが互いに平行に装着され、圧力リングの下方に通
常オイルリングが配置されている。
【０００３】そして、オイルリングは、シリンダ内をピ
ストンが下降（上昇）する際、シリンダライナとの摺動
抵抗でオイルリング溝内を上下動し、オイルリング溝の
上面（下面）に密着支持されて、シリンダライナから油
膜の形成に不要な潤滑油を掻き取り、燃焼室側への流入
を防止する。
ストンが下降（上昇）する際、シリンダライナとの摺動
抵抗でオイルリング溝内を上下動し、オイルリング溝の
上面（下面）に密着支持されて、シリンダライナから油
膜の形成に不要な潤滑油を掻き取り、燃焼室側への流入
を防止する。
【０００４】更に、従来、内燃機関用ピストンとして、
図４に示すように、ピストン本体１のオイルリング溝２
とピストンピン孔３とを複数の油通路４により連通させ
て、オイルリングにより掻き取った潤滑油をこの油通路
４を通じてピストンピン孔３内に送り込み、ピストンピ
ン孔３とピストンピンとの間の良好な潤滑機能を達成す
るようにしている。
図４に示すように、ピストン本体１のオイルリング溝２
とピストンピン孔３とを複数の油通路４により連通させ
て、オイルリングにより掻き取った潤滑油をこの油通路
４を通じてピストンピン孔３内に送り込み、ピストンピ
ン孔３とピストンピンとの間の良好な潤滑機能を達成す
るようにしている。
【０００５】ところで、最近では、内燃機関用ピストン
の軽量化を図る上で、図５に示すように、ピストンピン
孔３を開設するピンボス部５の端部５ａをピストン本体
の外周から中央側へ後退させて、肉抜きを行なうととも
に、ピストンピンボス部５とランド部６との間に肉抜用
陥凹部７を設けた軽量型の内燃機関用ピストンが提案さ
れている（実開昭６３−１１５５６２号参照）。
の軽量化を図る上で、図５に示すように、ピストンピン
孔３を開設するピンボス部５の端部５ａをピストン本体
の外周から中央側へ後退させて、肉抜きを行なうととも
に、ピストンピンボス部５とランド部６との間に肉抜用
陥凹部７を設けた軽量型の内燃機関用ピストンが提案さ
れている（実開昭６３−１１５５６２号参照）。
【０００６】
【考案が解決しようとする課題】したがって、図５に示
すような、ピンボス部５とランド部６との間に肉抜用陥
凹部７を設置したタイプの軽量型の内燃機関用ピストン
においては、ピストンピン孔３内に嵌挿されるピストン
ピンに良好な潤滑機能を与えるために、潤滑油を供給す
る油通路４を形成することができず、軽量化は達成でき
るものの、ピストンピンの潤滑機能に劣り、内燃機関の
高出力、高回転化を促進する上で大きな障害となってい
た。
すような、ピンボス部５とランド部６との間に肉抜用陥
凹部７を設置したタイプの軽量型の内燃機関用ピストン
においては、ピストンピン孔３内に嵌挿されるピストン
ピンに良好な潤滑機能を与えるために、潤滑油を供給す
る油通路４を形成することができず、軽量化は達成でき
るものの、ピストンピンの潤滑機能に劣り、内燃機関の
高出力、高回転化を促進する上で大きな障害となってい
た。
【０００７】この考案は、このような事情に鑑みてなさ
れたもので、ピストンピンを嵌挿するピストン本体のピ
ンボス部の端部を中央側に後退させるとともに、ピンボ
ス部とランド部との間に肉抜用陥凹部を設け、軽量化を
図った内燃機関用ピストンにおいて、ピストンピンの充
分な潤滑機能を付与することで、高出力化、高回転化を
可能にした内燃機関用ピストンを提供することにある。
れたもので、ピストンピンを嵌挿するピストン本体のピ
ンボス部の端部を中央側に後退させるとともに、ピンボ
ス部とランド部との間に肉抜用陥凹部を設け、軽量化を
図った内燃機関用ピストンにおいて、ピストンピンの充
分な潤滑機能を付与することで、高出力化、高回転化を
可能にした内燃機関用ピストンを提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案は、ピストンピンを嵌挿するピンボス部の端
部をピストン本体外周部からピストンの中央側へ後退さ
せるとともに、ピンボス部とピストン外周のランド部と
の間に肉抜用陥凹部を設けた軽量型の内燃機関用ピスト
ンにおいて、前記肉抜用陥凹部内の一部にピンボス部と
ランド部とを連設するボス部を設け、このボス部に、ラ
ンド部またはこのランド部に形成したオイルリング溝底
面からピンボス部のピストンピン孔内に潤滑油を供給す
る油通路を形成したことを特徴とする。
に、本考案は、ピストンピンを嵌挿するピンボス部の端
部をピストン本体外周部からピストンの中央側へ後退さ
せるとともに、ピンボス部とピストン外周のランド部と
の間に肉抜用陥凹部を設けた軽量型の内燃機関用ピスト
ンにおいて、前記肉抜用陥凹部内の一部にピンボス部と
ランド部とを連設するボス部を設け、このボス部に、ラ
ンド部またはこのランド部に形成したオイルリング溝底
面からピンボス部のピストンピン孔内に潤滑油を供給す
る油通路を形成したことを特徴とする。
【０００９】
【作用】以上の構成から明らかなように、ピストンがエ
ンジン内で作動し、上からの燃焼圧により下降している
ときにシリンダライナに付着したオイルはオイルリング
により掻き集められ、ピンボス部とランド部との間の肉
抜用陥凹部内にボス部を設けため、このボス部を利用し
てランド部またはこのランド部に形成したオイルリング
溝底面からピンボス部のピストンピン孔内に潤滑油を供
給する油通路を形成することができ、この油通路を通じ
て、ピストンピン孔に潤滑油が供給され、ピストンピン
孔内周面とピストンピン外周面との間の良好な潤滑作用
が得られる。
ンジン内で作動し、上からの燃焼圧により下降している
ときにシリンダライナに付着したオイルはオイルリング
により掻き集められ、ピンボス部とランド部との間の肉
抜用陥凹部内にボス部を設けため、このボス部を利用し
てランド部またはこのランド部に形成したオイルリング
溝底面からピンボス部のピストンピン孔内に潤滑油を供
給する油通路を形成することができ、この油通路を通じ
て、ピストンピン孔に潤滑油が供給され、ピストンピン
孔内周面とピストンピン外周面との間の良好な潤滑作用
が得られる。
【００１０】
【実施例】以下、この考案の一実施例について、図１乃
至図３を参照して詳細に説明する。
至図３を参照して詳細に説明する。
【００１１】図１は本考案による内燃機関用ピストンを
示す正面図、図２は同内燃機関用ピストンの要部を示す
側方断面図、図３は同内燃機関用ピストンの要部を示す
下面図である。
示す正面図、図２は同内燃機関用ピストンの要部を示す
側方断面図、図３は同内燃機関用ピストンの要部を示す
下面図である。
【００１２】図面において、本考案による内燃機関用ピ
ストンに使用するピストン本体１０は、燃焼室の下面を
構成するヘッド部１１と、圧力リング，オイルリング等
を装着するリング溝１２をその外周に設けたランド部１
３と、更にランド部１３の下方に位置するスカート部１
４と、ピストン本体１０にピストンピン（図示せず）を
嵌挿するピストンピン孔１５を備えたピンボス部１６と
から構成されている。
ストンに使用するピストン本体１０は、燃焼室の下面を
構成するヘッド部１１と、圧力リング，オイルリング等
を装着するリング溝１２をその外周に設けたランド部１
３と、更にランド部１３の下方に位置するスカート部１
４と、ピストン本体１０にピストンピン（図示せず）を
嵌挿するピストンピン孔１５を備えたピンボス部１６と
から構成されている。
【００１３】更に、本考案によるピントン本体１０は、
軽量化を達成する上で、図２，図３に示すように、ピス
ボス部１６は、その端部がピストン本体１０の外周面か
ら中央側へ後退させることにより、肉抜きによる軽量化
と、更に、ピンボス部１６とランド部１３との間に肉抜
用陥凹部１７を設置することにより、一層の軽量化を図
る構成である。
軽量化を達成する上で、図２，図３に示すように、ピス
ボス部１６は、その端部がピストン本体１０の外周面か
ら中央側へ後退させることにより、肉抜きによる軽量化
と、更に、ピンボス部１６とランド部１３との間に肉抜
用陥凹部１７を設置することにより、一層の軽量化を図
る構成である。
【００１４】更に、本考案においては、ピンボス部１６
のピストンピン孔１５内に潤滑油を有効に供給するため
に、肉抜用陥凹部１７内の一部にピンボス部１６とラン
ド部１３とを連設するボス部１８が設けられており、こ
のボス部１８内に油通路１９が配設され、この油通路１
９を通して、オイルリング溝１２底面からピストンピン
孔１５内周面に潤滑油を供給するようになっている。
のピストンピン孔１５内に潤滑油を有効に供給するため
に、肉抜用陥凹部１７内の一部にピンボス部１６とラン
ド部１３とを連設するボス部１８が設けられており、こ
のボス部１８内に油通路１９が配設され、この油通路１
９を通して、オイルリング溝１２底面からピストンピン
孔１５内周面に潤滑油を供給するようになっている。
【００１５】尚、図中符号２０は、ピンボス部１６とス
カート部とを連結するエプロンを示す。
カート部とを連結するエプロンを示す。
【００１６】本考案は、以上のように構成されているた
め、内燃機関の運転時、ヘッド部１１の上面に燃焼圧力
を受けて昇降し、ピストン下降時、オイルリング溝１２
内に装入されたオイルリングにより、シリンダライナか
ら潤滑油が掻き取られ、掻き取られた潤滑油はボス部１
８に設けた給油孔１９を通じてピストンピン孔１５内に
供給され、ピストンピン孔１５内周面とピストンピンと
の間の潤滑が円滑に行なわれる。
め、内燃機関の運転時、ヘッド部１１の上面に燃焼圧力
を受けて昇降し、ピストン下降時、オイルリング溝１２
内に装入されたオイルリングにより、シリンダライナか
ら潤滑油が掻き取られ、掻き取られた潤滑油はボス部１
８に設けた給油孔１９を通じてピストンピン孔１５内に
供給され、ピストンピン孔１５内周面とピストンピンと
の間の潤滑が円滑に行なわれる。
【００１７】このように、ピストンピン孔１５内周面と
ピストンピンとの間の潤滑が円滑に行なわれる。
ピストンピンとの間の潤滑が円滑に行なわれる。
【００１８】このように、ピストン本体１０に設けられ
るピンボス部１６の端部を中央側に後退させ、かつ、ピ
ンボス部１６とランド部１３との間に肉抜用陥凹部１７
を設けることにより軽量化を達成するとともに、この肉
抜用陥凹部１７に油通路１９を配設するためのボス部１
８を設けるという構成であるため、軽量化を達成すると
ともに、高出力化、高回転化に充分耐えうる耐久性を備
えた実用価値の高い内燃機関用ピストンが提供できる。
るピンボス部１６の端部を中央側に後退させ、かつ、ピ
ンボス部１６とランド部１３との間に肉抜用陥凹部１７
を設けることにより軽量化を達成するとともに、この肉
抜用陥凹部１７に油通路１９を配設するためのボス部１
８を設けるという構成であるため、軽量化を達成すると
ともに、高出力化、高回転化に充分耐えうる耐久性を備
えた実用価値の高い内燃機関用ピストンが提供できる。
【００１９】
【考案の効果】以上説明した通り、本考案による内燃機
関用ピストンは、ピストン本体に設けられるピンボス部
の端部をピストン本体外周部から中央側に後退させると
ともに、ピンボス部とランド部との間に肉抜用陥凹部を
設置して大幅な軽量化を図るとともに、この肉抜用陥凹
部内に油通路を配設するためのボス部を設置して、オイ
ルリング溝からピストンピン孔内に潤滑油を供給する構
成にしたから、製品の軽量化を達成するとともに、高出
力化に耐えうる耐久性を備えているため、内燃機関の高
出力化、高回転化を有効に促進させることができるとい
う効果を有する。
関用ピストンは、ピストン本体に設けられるピンボス部
の端部をピストン本体外周部から中央側に後退させると
ともに、ピンボス部とランド部との間に肉抜用陥凹部を
設置して大幅な軽量化を図るとともに、この肉抜用陥凹
部内に油通路を配設するためのボス部を設置して、オイ
ルリング溝からピストンピン孔内に潤滑油を供給する構
成にしたから、製品の軽量化を達成するとともに、高出
力化に耐えうる耐久性を備えているため、内燃機関の高
出力化、高回転化を有効に促進させることができるとい
う効果を有する。
【図１】本考案による内燃機関用ピストンの構成を示す
正面図である。
正面図である。
【図２】本考案による内燃機関用ピストンの要部を示す
側方断面図である。
側方断面図である。
【図３】本考案による内燃機関用ピストンの要部を示す
下面図である。
下面図である。
【図４】従来の内燃機関用ピストンの構成を示す要部断
面図である。
面図である。
【図５】従来の内燃機関用ピストンの構成を示す要部断
面図である。
面図である。
１０ ピストン本体 １１ ヘッド部 １２ リング溝 １３ ランド部 １４ スカート部 １５ ピストンピン孔 １６ ピンボス部 １７ 肉抜用陥凹部 １８ ボス部 １９ 油通路
Claims (1)
- 【請求項１】 ピストンピンを嵌挿するピンボス部の端
部をピストン本体外周部からピストンの中央側へ後退さ
せるとともに、ピンボス部とピストン外周のランド部と
の間に肉抜用陥凹部を設けた軽量型の内燃機関用ピスト
ンにおいて、前記肉抜用陥凹部内の一部にピンボス部と
ランド部とを連設するボス部を設け、このボス部に、ラ
ンド部またはこのランド部に形成したオイルリング溝底
面からピンボス部のピストンピン孔内に潤滑油を供給す
る油通路を形成したことを特徴とする内燃機関用ピスト
ン。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5267491U JP2520342Y2 (ja) | 1991-06-13 | 1991-06-13 | 内燃機関用ピストン |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5267491U JP2520342Y2 (ja) | 1991-06-13 | 1991-06-13 | 内燃機関用ピストン |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04136356U JPH04136356U (ja) | 1992-12-18 |
| JP2520342Y2 true JP2520342Y2 (ja) | 1996-12-18 |
Family
ID=31928896
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5267491U Expired - Lifetime JP2520342Y2 (ja) | 1991-06-13 | 1991-06-13 | 内燃機関用ピストン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2520342Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4553147B2 (ja) * | 2006-06-28 | 2010-09-29 | マツダ株式会社 | エンジンのピストン構造 |
-
1991
- 1991-06-13 JP JP5267491U patent/JP2520342Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04136356U (ja) | 1992-12-18 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R323111 |
|
| R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
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| EXPY | Cancellation because of completion of term |