JP2519990Y2 - エンジンのシリンダヘッド構造 - Google Patents

エンジンのシリンダヘッド構造

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JP2519990Y2
JP2519990Y2 JP5468290U JP5468290U JP2519990Y2 JP 2519990 Y2 JP2519990 Y2 JP 2519990Y2 JP 5468290 U JP5468290 U JP 5468290U JP 5468290 U JP5468290 U JP 5468290U JP 2519990 Y2 JP2519990 Y2 JP 2519990Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、多気筒エンジンのシリンダヘッド構造に関
する。とくに本考案は、各気筒について複数の吸気ポー
トまたは排気ポートが形成され、これら複数の吸気ポー
トまたは排気ポートがシリンダ列方向にみて同一の横方
向に延びるように形成された形式のエンジンにおけるシ
リンダヘッド構造に関する。
〔従来技術〕
最近の自動車用エンジンにおいて、各気筒ごとに複数
の吸気ポートおよび複数の排気ポートを設けて高性能化
をはかることは、比較的に普遍的な技術となっている。
また、各気筒について3個の吸気ポートを形成したエン
ジンも、たとえば実開昭63-14830号公報により提案され
ている。
ところで、通常の自動車用エンジンは、水冷形式であ
り、シリンダヘッドには冷却水通路ないしジャケットが
形成される。また、シリンダヘッドは、シリンダ列方向
にみて各気筒ブロックの両側に形成されたヘッドボルト
用ボスに挿入されるヘッドボルトにより、シリンダブロ
ックに結合される。
従来のエンジンでは、各ポートおよびヘッドボルト用
ボスを形成するシリンダヘッドの壁、すなわちポート壁
およびヘッドボルト壁は一様な壁厚を有している。各気
筒について吸気ポートおよび排気ポートが各々1個づつ
であれば、各ポート壁とヘッドボルト壁は十分な間隔を
もって形成できる。したがって、これらの壁により形成
される冷却水通路ないしジャケットの形状に急激な変化
が生じる恐れはなく、冷却水の流れにも乱れは生じな
い。
しかし、1つの気筒について複数の吸気ポートおよび
複数の排気ポートが形成される場合には、ポート壁とヘ
ッドボルト壁との間の間隔が狭くなり、冷却水通路の形
状に急激な変化が生じる。たとえば、ヘッドボルト用ボ
スに隣接するポートと該ヘッドボルト用ボスとの間に
は、上向きに尖った形状の凹部が形成されることにな
る。その結果として、冷却水の流れはこの凹部で淀み、
冷却水に生じた気泡等はこの凹部から排出できなくなっ
て、冷却効果に悪影響をもたらす。また、このように尖
った形状の凹部を形成するためには、鋳造用の中子を尖
った形状にする必要があり、中子が折れ易く、かつ溶湯
の廻りも悪くなる。
〔考案が解決しようとする課題〕
本考案は、各気筒について複数のポートが同一の側か
ら横方向に延びるように形成されたエンジンのシリンダ
ヘッドにおいて、上述したように冷却水通路の形状に急
激な変化を生じる、という問題を対決することを目的と
する。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するため、本考案においては、列方向
にみて各気筒部の両側でシリンダヘッドに設けられるヘ
ッドボルト用ボス部に対して、一方のボス部に近接し、
他方のボス部に対しては間隔を持つように複数のポート
を配置する。そして、該ポートを形成するポート壁は、
一方のボス部に隣接する側から隣の気筒部の他方のボス
部に隣接する側に向けて斜め上向きに傾斜する傾斜壁と
して構成し、この傾斜壁により冷却水通路の一部を構成
する。
本考案の一態様においては、各気筒について3個の吸
気ポートを設け、これら3個の吸気ポートを気筒列方向
に対して同一の側に向かって横方向に延びるように配置
する。そして、該3個の吸気ポートのうちの1個は高速
運転時にのみ開かれる制御弁を備えた高速ポートとし、
該高速ポートを該一方のボスに隣接して配置する。
〔作用〕
本考案の上記構成によれば、気筒列方向のいずれの側
から冷却水を通しても、好ましい流れの状態を形成する
ことができる。すなわち、ヘッドボルト用ボスとの間の
間隔が大きい側から冷却水を流すとき、冷却水はポート
壁のまわりを通って傾斜壁に達するが、傾斜壁のところ
では上向きに尖った凹部がないので、滑らかな流れが形
成され、一部の冷却水は傾斜壁に沿って上向きに流れ、
淀みを生じることがない。そして、上向きに流れた冷却
水は、ヘッドボルト用ボスのまわりを通りポートのバル
ブシートまわりに流れ易くなる。したがって、バルブシ
ートの冷却が良好になる。
冷却水の方向を逆にすると、冷却水は先ず傾斜壁に当
たり、該傾斜壁に沿って斜め下方向に層流状態で流れ
る。そして、ポート壁に沿って緩やかに上向きの流れを
形成する。その過程で、冷却水はヘッドボルト用ボスの
まわりを通りポートのバルブシートまわりに流れ込む。
したがって、バルブシートの冷却が良好になる。
吸気ポートを3つ設ける構成では、高速ポートをヘッ
ドボルト用ボスに近接して配置すれば、高速ポートの下
側壁が前述の傾斜壁となり、高速ポートの下側壁厚が大
きくなる。この状態で上述の方向に冷却水を通すとき、
冷却水は先ず中低速用ポートの壁に当たり、該ポート内
の吸気を暖めるように作用する。したがって、燃料の気
化が促進される。高速ポートは下流側にあり、かつ壁厚
が大きいので、該ポート内の吸気は暖められず、充填効
率が向上する。
冷却水の方向を逆にすると、冷却水は先ず高速ポート
の壁に当たるが、該ポート壁は厚いので吸気が過度に暖
められることはない。低中速ポートには速い流速の冷却
水が当たるため、このポート内の吸気は暖められ、燃料
の気化が促進される。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図について説明する。第1図
において、図示されたシリンダヘッド1には、底面1aに
3つの気筒のための燃焼質を形成する凹部2a、2b、2cが
形成されている。各凹部2a、2b、2cに対応する位置にお
いて、シリンダヘッド1には、それぞれ2つの排気口3
a、3bと3つの吸気口4a、4b、4cが形成されている。各
凹部2a、2b、2cの中心部には点火プラグ取り付け孔5が
形成されている。
シリンダヘッド1は周知のようにヘッドボルトにより
シリンダブロック(図示せず)に結合される。この目的
で、シリンダヘッド1にはヘッドボルト(図示せず)を
挿入するためのヘッドボルト孔9が形成されている。
第2図に示すように、シリンダヘッド1には冷却水ジ
ャケット6が形成され、底面1aには該冷却水ジャケット
6をシリンダブロックの冷却水ジャケットに接続するた
めの開口7、8が形成されている。第3図および第4図
を参照すると、排気口3a、3bに連通するようにシリンダ
ヘッド1にはは排気ポート10a、10bが形成され、これら
排気ポート10a、10bは途中で合流して排気管(図示せ
ず)に接続される。同様にシリンダヘッド1には吸気ポ
ート11a、11b、11cが形成され、これらの吸気ポート11
a、11b、11cに吸気口4a、4b、4cが接続されている。
吸気ポート11b、11cはシリンダヘッド1内で合流し、
中低速用吸気ポート12を構成している。吸気ポート11a
は高速用吸気ポートであり、シリンダヘッド1の外で制
御弁13を有する高速用吸気通路14に接続されている。中
低速用吸気ポート12は中低速用吸気通路15に接続され、
吸気通路14、15はスロットル弁(図示せず)を有する主
吸気通路16に接続されている。中低速用吸気通路15には
燃焼噴射弁17が設けられ、符号18で示す範囲で吸気ポー
ト11b、11cに燃焼を噴射する。本実施例において、吸気
ポート11aは制御弁13が開く高速時にのみ作動し、吸気
を直線状に燃焼室に供給する。吸気ポート11cは、中低
速時に吸気にスワールを生じさせながら該吸気を燃焼室
に導く形状に形成される。
第3図および第4図に示すように、ヘッドボルト用孔
9の廻りにはヘッドボルト用ボス19が形成されている。
ヘッドボルト用ボス19は、シリンダ列方向にみて各気筒
間とシリンダヘッド1の端部に形成されており、各気筒
の排気ポート10a、10bおよび吸気ポート11a、11b、11c
は、それぞれ気筒列方向中心線の片側にある隣合った2
つのヘッドボルト用ボス19の間から横方向に延びるよう
に形成されている。第4図を参照すると、高速用吸気ポ
ート11aはヘッドボルト用ボス19に接近して配置され、
中低速用吸気ポート11cはヘッドボルト用ボス19から少
し離れて配置される。吸気ポート11aから隣の気筒の吸
気ポート11cまでの壁部は、吸気ポート11aの底部付近か
ら隣接気筒の吸気ポート11cの高さ方向中間部にかけて
斜め上向きに傾斜する傾斜壁20として形成されている。
第3図および第4図にシリンダヘッド1内の冷却水ジ
ャケット6における冷却水の流れを示す。先ず第4図を
参照すると、図の左方向から流れ込む冷却水は、傾斜壁
20の側面に沿って僅かに上方に向きながら吸気ポート11
cの横面に当たった後、吸気ポート11c、11bの下面に沿
って右方に流れる。この過程で、吸気ポート11b、11c内
の吸気は冷却水により暖められる。次いで、冷却水は高
速用吸気ポート11aの下面から傾斜壁に沿って流れる。
この過程では、高速用吸気ポート11aの壁と冷却水との
間の接触は比較的少なく、かつ傾斜壁20のために高速用
吸気ポート11aの壁は厚くなっているので、該排気ポー
ト11a内の吸気が冷却水により暖められる割合は少な
い。また、各吸気ポートの下面から傾斜壁20の下面にか
けて、急激な凹凸がないので、冷却水の流れがみだされ
ることがなく、また流れに淀みも生じない。
次に第3図を参照すると、図の左方向から流れ込んだ
冷却水は、ヘッドボルト用ボス19のまわりを流れる。そ
して、冷却水ジャケット冷却水通用孔7から流入した冷
却水と合流して各ポートの廻りに流れ込む。したがっ
て、各ポートにおけるバルブシートの冷却のための冷却
水循環が補償される。
第5図は冷却水の流れ方向を逆にした状態を示す。図
の右方から流入する冷却水は、先ず傾斜壁20に当たり、
該傾斜壁に沿って斜め下方に流れる。このとき、高速用
吸気ポート11a内の吸気は、傾斜壁20はあるために冷却
水により過度に暖められることはない。次いで、冷却水
は吸気ポート11b、11cの下面に沿って流れる。この冷却
水は流速が速いので、吸気ポート11b、11c内の吸気は十
分に暖められる。
〔効果〕
以上述べたように、本考案においては、複数のポート
をヘッドボルト用ボスの間から横方向に延びるように形
成する場合に、ポート下方の冷却水ジャケット壁面に急
激な変化を生じさせることがなくなり、鋳造の際の溶湯
の流れに対する悪影響や中子の破損の問題が解消でき、
かつ冷却水ジャケット内での冷却水の流れに淀みを生じ
ることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示すシリンダヘッドの底面
から見た底面図、第2図は第1図のII-II線断面図、第
3図はポート配置を示すための概略図、第4図は第3図
のIV-IV線断面図、第5図は冷却水の流れ方向を逆にし
た場合を示す第3図と同様な図である。 1……シリンダヘッド、2a、2b、2c……凹部、3a、3b…
…排気口、4a、4b、4c……吸気口、5……点火プラグ取
り付け孔、6……冷却水ジャケット、9……ヘッドボル
ト用孔、10a、10b……排気ポート、11a、11b、11c……
吸気ポート、20……傾斜壁。

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】列方向に並んだ複数の気筒を有し、シリン
    ダブロックの上部にヘッドボルトによりシリンダヘッド
    が取り付けられ、前記シリンダヘッドの内部には冷却水
    を循環させるための冷却水通路が形成され、前記シリン
    ダヘッドには各気筒について複数のポートが形成され、
    各気筒について複数の前記ポートが前記列方向に対して
    同一の側に向かって横方向に延びるように形成されたエ
    ンジンのシリンダヘッド構造において、各気筒部の前記
    列方向両側で前記シリンダヘッドに設けられる前記ヘッ
    ドボルト用ボス部に対して、一方のボス部に近接し、他
    方のボス部に対しては間隔を持つように前記複数のポー
    トが配置され、前記ポートを形成するポート壁は、前記
    一方のボス部に隣接する側から隣の気筒部の前記他方の
    ボス部に隣接する側に向けて斜め上向きに傾斜する傾斜
    壁として構成され、この傾斜壁により前記冷却水通路の
    一部が構成されたことを特徴とする、エンジンのシリン
    ダヘッド構造。
  2. 【請求項2】請求項1に記載したシリンダヘッド構造に
    おいて、各気筒について3個の吸気ポートが設けられ、
    これら3個の吸気ポートが前記列方向に対して同一の側
    に向かって横方向に延びるように配置され、前記3個の
    吸気ポートのうちの1個は高速運転時にのみ開かれる制
    御弁を備えた高速ポートであり、前記高速ポートが前記
    一方のボスに隣接して配置されたシリンダヘッド構造。
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