JP2518284B2 - クメンの製造方法 - Google Patents

クメンの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はベンゼンとプロピレンからクメンを製造する
方法において副生する不飽和化合物を含有する粗クメン
を白土と接触させることを特徴とするクメンの製造方法
に関する。更に詳しくは、クメンを製造する際に副生す
る不飽和化合物を熱処理した白土と接触させて高沸点炭
化水素へ変換し、該高沸点炭化水素を分離除去すること
を特徴とするクメンの製造方法に関する。
〔従来の技術〕
クメンは合成樹脂や界面活性剤、医農薬等製造の中間
体となるフェノール製造用原料として極めて重要な芳香
族化合物であり、工業的にはベンゼンとプロピレンを固
体リン酸やゼオライトのような固体酸や塩化アルミニウ
ムのようなフリーデルクラフト型接触と接触させること
によって製造される。
一方、フェノールの製造に供されるクメンの品質に関
しては、クメン純度の他に不飽和化合物含有量の指標で
ある臭素指数(試料100g中の不飽和成分に付加される臭
素のmg数)が重要視されることが多い。これは前記のク
メン製造用触媒がいずれも芳香族化合物のアルキル化活
性に加えてオレフィンの低重合活性を有し、クメン製造
の際にプロピレンの二量体、三量体等の不飽和化合物が
副生されるからである。この点をさらに明らかにするた
めに第1図に示す代表的な固体リン酸触媒を用いたクメ
ンの製造方法における主要な流体の組成分析の結果を表
1に示す。
表1の粗クメンの分析結果から、一部のノネン類や高
沸点分に含まれるα−メチルスチレン等はクメン塔4へ
供給される。
ところが、これらの不飽和化合物の沸点はクメンのそ
れと近接するため分離、除去することは困難である。と
りわけノネン類のクメンからの分離は甚だ困難であり、
クメン塔4へクメンと共に供給された大部分のノネン類
は製品クメンライン13を通って抜き出されることになり
製品クメンの臭素指数を悪化させる原因となってきた。
プロピレンの低重合反応を制御するには反応槽1へ供
給されるプロピレンに対するベンゼンの比率を十分に高
く保ったり、触媒層の温度や滞留時間を調節するなどの
方法が採られて来た。しかし顕著な効果を得るに到って
いない。また、生成した不飽和化合物を分離除去するに
は脱ベンゼン塔3の塔頂液と塔底液の抜き出し比率の調
節および回収ベンゼンの一部を系外へ抜き出す等の方法
が採られてきた。しかるに、該方法は、クメン回収率や
省エネルギーの観点から問題があった。その他反応槽1
から流出する反応液や低沸点分回収塔々底液を水素化反
応に付すことが考えられる。しかし、設備投資や運転の
操作性の点から工業的には不適当である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
以上のように固体リン酸触媒やフリーデルクラフト型
触媒を用いる従来技術によるクメンの製造方法ではプロ
ピレンの低重合反応による不飽和化合物の生成は如何と
もし難い問題であった。かかる従来技術に鑑み、本発明
はクメン製造工程で副生した不飽和化合物を分離除去し
てより品質の優れたクメンを製造する新規な方法を提供
することを目的とする。
本発明者らは上記目的を達成すべくクメンの製造方
法、特に副生する不飽和化合物の変換方法について鋭意
研究を続けた結果、副生した不飽和化合物は熱処理した
白土と接触させると高沸点の炭化水素へ変換でき、クメ
ンの品質向上に効果的である事を見出し、本発明に到達
した。
〔問題点を解決するための手段〕
すなわち、本発明は、ベンゼンとプロピレンとを反応
させることにより得られる粗クメンを、350〜700℃の温
度で熱処理した白土と140℃〜190℃の温度で接触させ、
次いで接触後の粗クメンから高沸点物質を分離すること
を含むクメンの製造方法に関する。
以下本発明について説明する。
本発明の製造方法の原料として使用する粗クメンは、
ベンゼンとプロピレンを反応させて得られるものであれ
ば、いずれのものも使用できる。即ち、クメン合成反応
に使用する触媒、温度、圧力、原料のベンゼンとプロピ
レンとの混合比等の条件に関係なく、ベンゼンとプロピ
レンを反応させたものであればいずれの粗クメンも制限
なく使用できる。例えばリン酸系触媒を用いて加圧下で
反応を行う方法によって得られた粗クメン、フリーデル
クラフト型触媒(塩化アルミニウム)を使用する方法に
よって得られた粗クメンを挙げることができる。
本発明において、粗クメンは、350〜700℃で熱処理し
た白土と接触させる。本発明において使用する白土は、
酸強度PKa+3.3の固体酸量を0.11meq/g以上好ましくは
0.11〜0.5meq/g有するものであることが適当である。
尚、白土の固体酸量及び酸強度は、陽イオンの1部を
水素イオンで交換することにより調節できる。酸性白土
はモンモリロナイトを主成分とする粘土鉱物であり、代
表的な組成(重量%)はSiO270〜80、Al2O310〜20、Fe2
O31〜2、MgO1〜3であり、他に微量のCa、Na、K等の
酸化物を含んでいる。通常は酸性白土を酸、特に硫酸で
処理し活性白土として使用することが好ましい。
本発明で用いる白土は粉末状のものでも、実用に適し
た成形品であってもよい。その成形を行う際に必要なら
ばアルミナゾルなどのごく一般的な結合剤が使用でき
る。
本発明に用いる白土は使用に先立って熱処理を行う。
熱処理温度は350〜700℃、好ましくは400〜650℃であ
る。熱処理時間は0.5〜15時間、好ましくは1〜10時間
である。熱処理の雰囲気には特に制限はない。例えば空
気、酸素又は窒素等の存在下で熱処理することができ
る。熱処理を施さない白土は、微量の不飽和化合物を含
む粗クメンを約140〜170℃の高い温度で接触させると、
不飽和化合物を高沸点を有する化合物へ変換はできるも
ののクメンの不均化反応を併発してベンゼンとジイソプ
ロピルベンゼンを生成してしまう。しかしながら熱処理
を行った白土を使用することにより上記高い接触温度に
おいても不均化反応による副生物の生成を抑制すること
ができる。
後述のように、白土を充填した不飽和化合物変換装置
は、ベンゼン含有粗クメン抜出しライン8又は粗クメン
抜出しライン12に設置される。ライン8のベンゼン含有
粗クメンは、次いで脱ベンゼン塔3においてベンゼンと
クメンとに分離するために蒸留に付される。又、ライン
12の粗クメンは、次いでクメン塔4においてクメンと高
沸点物質とに分離するために蒸留に付される。そのため
ベンゼン含有粗クメン及び粗クメンは、いずれもエネル
ギー効率の観点から、比較的高温に保持されていること
が望ましい。すなわち、粗クメン中の不飽和化合物を変
換するために、ベンゼン含有粗クメン及び/又は粗クメ
ンの温度を下げることは、次の蒸留工程において再度加
熱を有することから好ましくない。その点、本発明の方
法は、比較的高温で白土と粗クメンを接触させても、粗
クメンの不均化反応なしに、粗クメン中の不飽和化合物
を高沸点物質に変換でき、省エネルギーの観点から特に
好ましい方法である。
又、粗クメンと前記白土との触媒は以下の条件で行う
ことが適当である。接触温度は140〜190℃、好ましくは
140〜170℃が適当である。容量時間空間速度は0.1〜10h
r-1の範囲が好ましい。圧力については特に制限はない
が工業的な観点からは常圧〜10kg/cm2Gであることが安
全性、経済性の点で好ましい。上記条件で粗クメンを前
記白土と接触させることにより粗クメン中に含まれる不
飽和化合物をより重合度の高い高沸点化合物へ変換する
ことができ、後の分離が容易となる。
上記粗クメンと白土との接触において、粗クメン中に
含有される不飽和化合物が高沸点物質に変換される。変
換される不飽和化合物は炭素数4から12の脂肪族化合物
であり、その代表的な例を挙げればイソブテン、ペンテ
ン−2、2,3−ジメチルブテン−1、4−メチルペンテ
ン−1、2,4ジメチルヘプテン−1、2,6ジメチルヘプテ
ン−2などである。また、側鎖に不飽和結合を有する炭
素数8から15の芳香族化合物の代表例を挙げればスチレ
ン、α−メチルスチレン、1−メチル−4−ビニルベン
ゼン、1−イソプロピル−4−イソプロペニルベンゼ
ン、1,3−ジイソプロピル−5−イソプロペニルベンゼ
ンなどである。
一般にクメンは、第1図に示すような反応槽1、脱プ
ロパン塔2、脱ベンゼン塔3及びクメン塔4から構成さ
れる装置において製造される。第1図に示す装置におい
て粗クメンと白土との接触は、例えばベンゼン含有粗ク
メン抜出しライン8又は粗クメン抜出ライン12に白土を
充填した処理槽を設けることにより実施することができ
る。特に工業的観点からすれば該処理槽は粗クメン中の
不飽和化合物の変換によって生成する高沸点成分を分
離、除去できるクメン塔4の前段、すなわち粗クメン抜
出しライン12に設置するのが好ましい。
尚、粗クメンと白土との触媒は、第2図に示した白土
を充填した処理槽17および粗クメン供給ライン18、バイ
パスライン19等からなる不飽和化合物変換装置を第1図
に示したクメン製造プロセスフローのうち粗クメン抜出
ライン8又は12に挿入することによって実施できる。第
3図に第1図の装置に第2図の装置を組み込んだ装置の
フローを示す。又第2図に示したライン18と19の流量を
調節することによって抜出しライン20中の流体の品質を
任意に制御できる。また、処理槽17は並列に複数備えて
も良い。
本発明においては、白土と接触させた粗クメン中の高
沸点物質を分離する。分離方法に特に制限はないが、例
えば蒸留法を用いることができる。
蒸留法による分離は、例えば第3図におけるクメン塔
4によって行われる。即ち、処理槽17において白土と接
触した粗クメンは、クメン塔4においてクメン15と高沸
点物質16とに分離できる。また、不飽和化合物変換装置
をベンゼン含有粗クメン抜出しライン8に設置した場合
も不飽和化合物の変換によって生成した高沸点物質は脱
ベンゼン塔3を経て最終的にはクメン塔4の塔底液とし
て抜き出される。これらの蒸留装置の温度、圧力等の運
転条件も従来から行われて来た条件がそのまま適用でき
特別な制限はない。
粗クメンから高沸点物質の分離手段である蒸留には、
例えばバルブトレー式や充填塔式などの、通常の蒸留装
置を使用できる。又、理論段数としては約40〜50段を有
するものが適当である。蒸留装置の運転条件は該装置に
供給される粗クメンの組成等によって適宜選択される。
蒸留は減圧ないしは加圧下で行われ、通常は常圧ないし
は10kg/cm2G以下の圧力下で行われる。不飽和化合物の
変換によって生成した高沸点物質を含む粗クメンは、約
140〜200℃に予熱されて蒸留装置に供給される。蒸留装
置の塔頂温度は約150〜170℃、還流比は約0.5〜10、好
ましくは1〜5、塔底温度は約170〜270℃とすることが
適当である。
〔発明の効果〕
以上述べたような本発明の方法によればクメン製造の
際に副生する不飽和化合物を通常の蒸留によって分離可
能な沸点を有する化合物へ変換することができ製品クメ
ンの品質を改善することができる。
特に本発明の方法においては副生不飽和化合物を変換
するために用いられる熱処理した白土が、クメン製造の
際の蒸留工程に於ける運転温度に近い比較的高温におい
ても殆んど副反応を起すことなく不飽和化合物を高沸点
物質に変換できるので省エネルギーの観点から極めて有
利である。
〔実施例〕
以下実施例を挙げて更に本発明を詳細に説明する。
実施例1 20〜60メッシュの粒度を有する活性白土を空気存在下
で650℃において3時間電気炉を用いて熱処理した。n
−ブチルアミン滴定法によって熱処理した活性白土の酸
強度PKa+3.3の固体酸量を測定した結果、0.26meq/gで
あった。またBET法による比表面積を測定した結果は240
m2/gであった。この活性白土30mlを内径1.5cmのステン
レス製の処理槽に充填した。
不飽和化合物の変換効果を確認し易くするために製品
クメンにノネン−1を添加し、ノネン類を6,000wtppm含
有する調整試料を作成し、常圧において接触温度150
℃、容量時間空間速度(LHSV)5hr-1の条件下で活性白
土と接触させた。
通油を開始してから5時間後の抜出し液中の微量成分
の分析結果およびノネン類の変換率等を表2に示す。
実施例2 20〜60メッシュの活性白土を500℃において5時間電
気炉を用いて熱処理した。熱処理した活性白土のPKa+
3.3の固体酸量は0.30meq/g、比表面積は225m2/gであっ
た。
実施例1と同一の調整試料を常圧下において接触温度
150℃、LHSV2hr-1の条件で上記活性白土と接触させた。
その結果は表2に示した通りであり、ノネン類の変換率
は91%であった。
実施例3 実施例1と同一の熱処理した活性白土と調整試料を用
いて、4kg/cm2の加圧下において接触温度170℃、LHSV5h
r-1で接触させた。その結果は表2に示した通りであ
り、ノネン類の変換率は95%であった。また、クメンの
不均化反応は認められなかった。
実施例4 20〜60メッシュの活性白土を700℃において3時間電
気炉を用いて熱処理した。熱処理した活性白土のPKa+
3.3の固体酸量は0.12meq/g、比表面積は147m2/gであっ
た。
実施例1と同一の調整試料を4kg/cm2の加圧下におい
て接触温度170℃、LHSV2hr-1の条件で上記活性白土と接
触させた。その結果は表2に示した通りであり、ノネン
類の変換率は73%であった。
実施例5 実施例4に使用した熱処理を施した活性白土を使用し
て5kg/cm2G加圧下において接触温度190℃、LHSV2hr-1
条件下で実施例1に使用した調製試料を処理した。その
結果は表2に示した通りであり、ノネン類の変換率は85
%であった。クメンの不均化反応は僅かに認められた
が、クメン品質に影響を与える程ではなかった。
比較例1 酸強度PKa+3.3の固体酸量が0.43meq/gであり、比表
面積が260m2/gである20〜60メッシュの活性白土を熱処
理せずに実施例1に使用した調整資料を常圧下において
接触温度150℃、LHSV5hr-1の条件で接触させた。その結
果は表2に示した通りであり、ノネン類の変換率は99%
であったが、明らかにクメンの不均化反応が認められ
た。
比較例2 20〜60メッシュの活性白土を750℃において3時間電
気炉を用いて熱処理した。熱処理した活性白土のPKa+
3.3の固体酸量は0.09meq/g、比表面積は110m2/gであっ
た。この熱処理した活性白土に、実施例1で使用した調
整試料を常圧下、接触温度150℃、LHSV5hr-1の条件で接
触させた。その結果は表2に示した通りであり、ノネン
類の変換率は36%であった。
実施例6 実施例1に使用した熱処理を施した活性白土を使用し
てノネン類210wtppm及びα−メチルスチレン40wtppmを
含有する粗クメンの処理を実施例1と同一の接触条件で
行った。その結果は表2に示した通りであり、ノネン類
の変換率は81%であった。
実施例7 実施例1に使用した熱処理を施した活性白土を使用し
て実施例6に使用した粗クメンの処理を実施例3と同一
の接触条件で行った。その結果は表2に示した通りであ
り、ノネン類の変換率は90%であった。
比較例3、4 比較例3では比較例1に用いた活性白土を比較例4で
は比較例2に用いた熱処理を施した活性白土を実施例6
と同一接触条件下で実施例5に使用した粗クメンと接触
させた。その結果比較例3ではクメン不均化反応が起
り、また比較例4ではノネン類の変換率が低いことを認
めた。
実施例8 実施例6で得られた活性白土で処理したノネン類400w
tppmを含有するクメンを常圧下において連続蒸留に付し
た。使用した蒸留装置は内径35mm。ガラス製棚段40段を
有するものである。上部より15段目に活性白土処理した
クメンを145℃に予熱して200ml/hrの流量で供給した。
塔頂温度は151〜154℃とし、還流比は2、塔頂からクメ
ンの抜出し量は190ml/hrとした。また、塔底温度は約17
0℃に保った。
以上のような方法によって得られたクメンの純度は9
9.98wt%であり、臭素指数は10mg/100gであった。
実施例9 実施例7で得られた活性白土処理したノネン類200wtp
pmを含有するクメンを実施例8に使用した蒸留装置を用
いて、実施例8と同一条件下で蒸留した。
その結果、得られたクメンの純度は99.98wt%であ
り、臭素指数は10mg/100gであった。
比較例5 実施例6に使用した粗クメンを活性白土処理を施さず
に、実施例8に使用した蒸留装置を用いて、実施例8と
同一条件下で蒸留した。
その結果、得られたクメンの純度は99.97wt%であ
り、臭素指数は60mg/100gであった。
比較例6 活性白土処理をせずに、ベンゼン56.5wt%、クメン40
wt%、ノネン類330wtppmの他に低及び高沸点分を含有す
るベンゼン含有粗クメンを、実施例8に使用した連続蒸
留装置を用いて、75℃に余熱した蒸留塔の上部より15段
目に200ml/hrの流量で供給した。塔頂温度は79〜82℃、
還流比は1とした。また、塔底温度は145〜150℃とし
た。塔底から得られた粗クメンを、同一の連続蒸留装置
を用いて、実施例8と同一条件下で蒸留した。その結
果、得られたクメンの純度は99.98wt%であったが、臭
素指数は65mg/100gであった。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来から行われているクメン製造法の代表的な
固体リン酸触媒を用いるプロセスフロー図であり、第2
図は本発明の方法に用いる不飽和化合物変換装置のフロ
ー図である。また、第3図は本発明の方法を組み合せた
クメン製造法の一例を示すプロセスフロー図である。 1……反応槽 2……脱プロパン塔 3……脱ベンゼン塔 4……クメン塔 5……原料供給ライン 6……反応生成物抜出しライン 7……プロパン等軽質ガス抜出しライン 8……ベンゼン含有粗クメン抜出しライン 9……脱ベンゼン塔々頂液抜出しライン 10……脱ベンゼン塔々頂液還流ライン 11……回収ベンゼン循環ライン 12……粗クメン抜出しライン 13……クメン塔々頂液抜出しライン 14……クメン塔々頂液還流ライン 15……製品クメン抜出しライン 16……高沸点成分(クメン塔々底液)抜出しライン 17……処理槽 18……不飽和化合物を含む粗クメンライン 19……同上バイパスライン 20……処理液抜出し(脱ベンゼン塔又はクメン塔供給)
ライン

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベンゼンとプロピレンとを反応させること
    により得られる粗クメンを、350〜700℃の温度で熱処理
    した白土と140℃〜190℃の温度で接触させ、次いで接触
    後の粗クメンから高沸点物質を分離することを含むクメ
    ンの製造方法。
  2. 【請求項2】ベンゼンとプロピレンとの反応が、リン酸
    触媒の存在下で実施される特許請求の範囲第(1)項記
    載の製造方法。
  3. 【請求項3】ベンゼンとプロピレンとの反応が、フリー
    デルクラフト型触媒の存在下で実施される特許請求の範
    囲第(1)項記載の製造方法。
  4. 【請求項4】白土が、酸強度PKa+3.3の固体酸量を0.11
    mep/g以上有する特許請求の範囲第(1)項記載の製造
    方法。
  5. 【請求項5】接触後の粗クメンからの高沸点物質の分離
    を、蒸留法によって実施する特許請求の範囲第(1)項
    記載の製造方法。
  6. 【請求項6】ベンゼンとプロピレンとを反応させること
    により得られる粗クメンが不飽和化合物を含有する特許
    請求の範囲第(1)項記載の製造方法。
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